あなたは会員制サイトを作るにあたって、どんなビジネスモデルを採用すべきか決められずに迷っていませんか?ここでは会員制サイトのビジネスモデルを決める方法をお伝えします。月額の会員制サイトを運営する際には、特にこのビジネスモデルの選択がサイトの存続を左右する重要なファクターになります。ここでしっかりと学んでください。
世の中にある会員制サイトには様々なタイプがあります。デジタルコンテンツを配信するもの、コーチングやコンサルを提供するもの、実際に触れるモノを送ってくれるものなどです。つい、必ず成功する最強のビジネスモデルは無いか?と考えてしまうかもしれません。ですが、実際にはどのビジネスモデルを選ぶべきかはあなたの顧客のニーズやあなたの提供できるコンテンツによって異なります。ここでは顧客側と運営者側に分けて考えていきましょう。
会員制サイトの6種類のビジネスモデル
まず最初に会員制サイトのビジネスモデルを6つ紹介しておきます。パブリッシャーモデルは、毎月新しいコンテンツが公開されるモデルです。動画、音声、PDF、インタビューなどを会員に対して配信します。今はデジタルコンテンツとして配信されることが多いです。
UPSモデルは、生活に必要なモノが毎月配達されるモデルです。コーヒーや靴下、料理用の食材セットなどが宅配で届きます。定期配送にすることで割引ができるようなモデルもあります。
コーチングをメインとして会員にサービスを提供するコーチングモデルもあります。これは1対1やグループセッションを通じて、会員の問題解決を図ったり、スキルの向上を手助けします。
コンテンツがメインとならず、コミュニティをサイトのメインとするモデルもあります。それがコミュニティモデルです。コミュニティモデルでは、同じテーマに関心を持った人や同じ悩みを持つ人たちが交流することがメインとなります。人間同士の交流や絆というものにお金が払われます。
また、あらかじめ用意されたカリキュラムを毎月小出しに公開するドリップモデルがあります。これは会員がコンテンツの消化不良を起こすのを防ぐ目的があります。コンテンツの公開スピードを意図的にゆっくりにすることで、会員が最初から量に圧倒されて行動できなくするのを防ぎます。
コンボモデルは、これまで紹介した5つのモデルを組み合わせたものです。例えば、コーチングセッションとコミュニティが両方提供されていたりするものです。実際に英語圏では毎月新しいコンテンツが配信されて、グループコーチングとコミュニティがついてくるという会員制サイトが多く存在します。
会員制サイトに採用するビジネスモデルを決定する方法
ではこれらの会員制サイトモデルの中から、自分に最適なモデルをどのように選べば良いのでしょうか?それを考えるには、お客さん側と提供者であるあなたの側に分けて考えてみましょう。
会員の成功にコミットすることが継続課金を後押しする
まず、会員制サイトで重要なのは会員が毎月継続してお金を払いたいと思ってくれるかどうかです。月額課金の仕組みを導入する以上、毎月課金し続けてくれる顧客がいることは収益の安定につながります。またそれは新たな顧客を獲得するコストを減らせることも意味します。
会員から継続的にお金を払い続けてもらうには、会員自身が満足していなければいけません。つまり、会員がしっかりとコンテンツを通してスキルが向上したり、問題が解決されることが重要です。または届いたモノに喜んだり、実際に使って満足しなければいけません。
例えば、文章のライティングのようなスキルの上達にはフィードバックが必要です。コンテンツで学ぶだけでなく、実際に誰かに見せて良し悪しを判断してもらう必要があります。その場合は直接話しができるコーチングモデルや、他人とチャットで作品を見せ合えるコミュニティモデルが適しています。
例えば、バイオリンを習おうという場合には学ぶべきことがたくさんあります。バイオリンの選び方や扱い方といった初歩から、少しずつ学ぶ必要があります。その場合には、会員が量に圧倒されてしまうのを防ぐためにドリップモデルを選ぶと良いでしょう。また他人に演奏を聞いてもらい、フィードバックを得られるようにするのであればコーチングやコミュニティモデルとの組み合わせも考えてみてください。
絵本に関する会員制サイトであればデジタルコンテンツで毎月絵本のeBookが届くより、印刷された紙の本が届く方が喜ばれるはずです。その場合は、UPSモデルを採用すると良いでしょう。このように会員自身が問題解決できたり、進歩している手応えを感じられたり、喜びを感じられることが重要です。会員の成功にコミットすることが継続課金を促すことを忘れないでください。
あなたが継続的に作れるコンテンツを選ぶ
もう1つの側面は、提供者であるあなたの話です。いくら会員が喜んでくれる内容だったとしても、あなたが続けられないのでは意味がありません。例えば、UPSモデルを採用したけど実際に商品を梱包して送るスタッフを確保できなければ、うまくいきません。
またカメラに向かってレクチャー動画を撮影するよりも、直接人と話す方がずっと得意な人もいるでしょう。その場合は、パブリッシャーモデルよりもコーチングモデルやコミュニティモデルの方が合っているかもしれません。毎月継続してコンテンツを作ることが難しい人は、パブリッシャーモデルやUPSモデル以外を選んだ方が良いでしょう。
逆に僕のように予定を拘束されたくない人もいます。例えば火曜日の朝10時はグループセッションがあるとサーフィンにいけません。このような予定を入れたくない人はコーチングモデルよりもパブリッシャーモデルやドリップモデルが合っているかもしれません。あらかじめ、自分の好きなタイミングでコンテンツを作っておけば良いからです。
またコンテンツと言っても、色々なものがあります。顔出し動画、スライド動画、スクリーンキャスト、音声、ワークブック、チェックリスト、テンプレート、イラスト、写真、PDFなどたくさんの種類があります。人によっては、話した内容を音声で録音するのは苦にならないけど、旅行が多いからカメラや三脚は持っていけないという人もいるかもしれません。
このようにあなたが会員制サイトを維持することができるか?という観点も非常に大事な要素です。様々な会員制サイトのビジネスモデルを紹介しました。会員の成功とあなたの継続性が交わる部分に答えがあるはずです。両者を満たせるようなビジネスモデルを選んでください。
まとめ:会員の成功とサイトの継続性が両立できるモデルを選択する
ここまで会員制サイトのビジネスモデルの選び方を見てきました。最後に要点をまとめました。
- 会員制サイトは月額課金を採用しているので、毎月の課金を促すためには会員の満足度を高めることが重要である。
- 会員の満足度を高めるためにはスキルが向上したり、問題が解決したり、サイトを通じて幸福度が高まるなどが必要である。会員の満足や成功を高めるために最適なモデルを選択する。
- 会員制サイトの継続には、会員の満足度だけでなく継続性も重要となる。提供者が継続的にコンテンツ、サービス、商品を提供できるビジネスモデルを選択する。