今回は、Video Sales Letter(VSL)についての話題を取り上げます。VSLは短い時間で効果的にセールスをしてくれる動画セールスの手法です。そのVSLを作成し、使うために必要なツールを解説します。このレクチャーを見れば、あなたのビジネスにVSLを導入するために必要なツールをすべて揃えることが可能になります。
Video Sales Letter(VSL)に必要なツールはすごく少ないです。VSL自体がシンプルな仕組みなので、それを作るツールもとてもシンプルです。ですが僕がVSLを作り、運用していく中で徐々に育てていったノウハウがあります。よりクオリティの高いVSLを作り、成約率の高いものに仕上げるためにツールを公開します。それぞれにツールを選ぶ時の注意点や、ツールのメリットなどもお話します。VSLを作る前に必ずチェックしておいてください。
ツール#1:Google Docs
Video Sales Letter(VSL)は、スライドの画面に音声を吹き込んだ動画です。スライドを使うので、多くの人が「よしじゃあスライドから作り始めよう」と考えてしまいます。ですが、もっとスムーズに作る方法があります。それは、先にスクリプトつまりスライドの元になる台本を用意する方法です。
スクリプトを最初に作る理由は、全体の構成をしっかり作り込める点です。いきなりスライドを作ると、デザインばかりに気を取られてしまい、結局構成の方まで頭が回りません。だから、最初にスクリプトをきちんと書いたほうが、結果的にクオリティの高いVSLが早く完成します。
スクリプトを書く際に便利なのが、Google Docsです。Google Docsは、GoogleがGoogle Driveというツールの中で提供しているドキュメント作成ツールです。ちょうどMicrosoft Officeで言うWordのような位置づけです。Google Docsを使う利点は沢山あります。どこからでもファイルにアクセスできること、そしてなんと言っても共有機能が優れています。
また、書いたものが即座に保存されるので、ファイルが消えてしまう心配がありません。変更履歴を追って、過去のバージョンを復元することも出来ます。今では、Google Docsは僕らのスクリプト作りのデフォルトツールになっています。
ツール#2:スライド作成ツール
スクリプトが完成したら、次はその内容をスライドに 落とし込みましょう。 スライド作成ツールには、PowerPointやGoogleスライドがあります。
Macの場合は、Keynoteがあると便利でしょう。僕らは主にKeynoteを使っています。Googleスライドはチームで共有して使うには、最高のツールです。
ですが、Googleスライドはシンプルにスライドを作ることに特化しているので、追加の日本語フォントを使うことが出来ません。そのため、僕らは少しだけデザイン性を優先してKeynoteをメインに使っています。
もし、テンプレートを使いたいという場合は、Canvaでスライドを作るのも良いでしょう。Canvaでは、膨大な数のテンプレートが日々追加されています。スライド作りでは、デザインにすごく時間がかかります。なので、テンプレートを使って作業時間を短縮してしまうというのは、すごく賢いやり方です。
ツール#3:Blue Yeti
VSLスライドが出来たら、撮影の準備をしましょう。VSL撮影は、パソコンに向かって行います。なので、パソコン用の高音質なマイクを用意してください。音声の良し悪しは、動画のクオリティを大きく左右する重要な要素です。もしまだパソコン用の高音質なマイクを持っていない場合は、この機会に1つ購入しましょう。
僕のオススメは、Blue社のYetiです。英語圏ではすごく有名なマイクで、日本でも勝間和代さんや新海誠監督が愛用しています。2万円以下で買えるマイクですが、すごく音が良いんです。詳しくは、「石崎式!撮影機器一覧」というシートにまとめています。予算別に他の選択肢も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ツール#4:ScreenFlow
次は、いよいよ撮影するためのツールを紹介します。
ScreenFlowです。これは、パソコンの画面をそのまま収録する、いわゆるスクリーンキャストを撮影するためのものです。ScreenFlowはMac用なので、Windowsの場合はCamtasiaというツールを使ってください。僕も最初はCamtasiaを使っていました。
ScreenFlowやCamtasiaが優れているのは、撮影機能だけではありません。実は撮影機能に加えて、 撮影した動画を編集するための機能がこれらのツールに含まれています。これがすごく便利なんです。普通であれば撮影した動画をAdobeのPremiere Proといった他の動画編集ツールで編集しなければなりません。
ですが、ScreenFlowやCamtasiaの場合には、 撮影が終わった後すぐに編集作業が開始できます。 カット編集、音声のボリューム、簡単なエフェクトやモザイク処理くらいならササッと済んでしまいます。編集した後も動画の書き出しまでやってくれるので、スクリーンキャストをワンストップで制作することができます。 毎回バージョンアップするごとに買い換えている、お気に入りのソフトウェアです。
ツール#5:Vimeo
VSLの動画が出来上がったら、次は動画をホスティングしてくれるツールを紹介します。 つまり、動画をオンライン上で再生できる形で置いておいてくれるサービスです。YouTubeなんかをイメージしてもらえば良いでしょう。僕らはVimeo(ビメオ)を使っています。
じゃあなんでYouTubeを使わないの?と思ったあなた、そうなんです。よく聞いてくれました。実は、YouTubeでも代用できます。YouTubeの限定公開としてリンクを発行しておけば、VSLに使うことが出来ます。ですが、僕らはあえてVimeoを使います。
理由はシンプルで、YouTubeだと気が散ってセールスに集中してもらえないからです。仮にYouTubeに限定公開でVSL動画を置いたとして、その動画をページに貼り付けたとしましょう。YouTube動画を再生してる途中で、関連動画へのリンクが表示されてしまいます。そうなると、せっかくあなたのVSLに集中していた見込客は、関連動画に気を取られてしまいます。これだと成約率が落ちるのは、データを見なくても明らかですよね?だから僕らはVimeoを使います。
Vimeoの場合は、設定で関連動画の表示をオフに出来ます。また、再生バーやお気に入りボタンなどの色々なコントロールを隠す設定が出来るので、見込客に不要な要素をコントロールすることが可能です。VimeoはYouTubeと比べて有料ですが、その価値があるサービスです。
ツール#6:ClickFunnels
さて、最後のツールです。最後は、出来上がったVSLを貼りつけるページを作ります。
そうClickFunnelsです。ただし、ちょっとここで誤解のないように説明させてください。よくClickFunnelsを「ランディングページ作成のためのツール」という風に表現する方がいます。僕から見れば、それはかなり間違った認識です。
ClickFunnelsがすごいのは、オンライン上で物を売るための仕組みを、ページではなくファネルという大きな単位で捉えているところです。ファネル単位で考えることが出来ると、商品の特性ごとに最適なファネルを選ぶということが可能になります。
例えば、5万円くらいの比較的安い商品であればEメールだけで売ることが出来ます。その場合は、Eメールファネルを使えばいい。20万円の商品を売りたいのであれば、4本のビデオでセールスをするプロダクトローンチファネルを使えばいい。商品ごとにファネルを選択すればいいんです。
もしファネルという概念が無いとどうなるのか?例えば、プロダクトローンチファネルばかりを使っていて、それがセールスの全てだと思っている人がいたとします。そうすると、たった1,000円の本を売るのに「よし!プロダクトローンチで売ろう」と考えてしまいます。確かに間違いではないのですが、もっと簡素なファネルで売れるものにわざわざ手間をかけることになってしまいます。
ClickFunnelsの創業者のRussell Brunson(ラッセル・ブランソン)は、「僕らは決済の会社だ」と口にしています。LeadPagesなどの他のページ作成ツールが、単なるページを作るだけのものなのに対して、ClickFunnelsではいかにお客さんからお金を取れるかを真剣に考えているんです。その思考がさっき言ったファネルという概念だったり、ワンクリックアップセルやオーダーバンプといったセールスの仕組みに表れています。
だから、VSLをページ上に配置するときは必ずClickFunnelsを使ってください。そうすれば、もし後でアップセルやダウンセルの仕組みを追加したいと思っても、簡単に実装することが可能になるからです。
まとめ:VSLはシンプルなツールだけで高い成約率を実現する
さて、内容をまとめましょう。今回は、VSLを使って効果的な動画を作るためのツールについて解説しました。まずは、スクリプトを作るためにGoogle Docsを使ってください。せっかく書いたスクリプトが消えてしまわないためのプロテクションです。この時点でVSL全体の流れをしっかりと構成し、話すべき文言を固めておきます。次にKeynoteなどのスライド作成ツールで、綺麗なスライド資料を作ってください。
撮影には、Blue Yetiなどの高性能なマイクがあると良いです。間違ってもノートパソコンの内蔵マイクで収録してはいけません。動画のクオリティは音声に左右されるので、僕らの必須ツールです。ScreenFlowやCamtasiaなどの画面収録ツールもすごく便利です。これらは動画編集ツールが内蔵されているので、撮影してすぐ編集、そして書き出しを行うことが可能です。
動画が出来たらVimeoにアップロードしましょう。もし最初から有料のVimeoを使いたくない場合は、YouTubeの限定公開を活用しても良いでしょう。そして、アップロードした動画をClickFunnelsに載せましょう。きちんとした収益を生み出すために、ClickFunnelsは信頼できるプラットフォームです。さて、今回は以上です。このレクチャーがVSLを作る際のツール選びの参考になれば嬉しいです。それでは、次回のレクチャーでお会いしましょう。
石崎式!撮影機器一覧
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