今日はTeachableを使って、毎週200万円のオンラインコース 売上を計上する方法についてレクチャーします。Teachableの創設者兼CEOの有益なアドバイスもとに、あなたの専門知識をオンラインコースを使って収益化する効率的な方法を具体的に解説します。あなたの専門知識をオンラインコースにし収益化する具体的な方法を確認していきましょう。
Teachableはこうして生まれた
はじめに、Teachableの創設者について紹介しておきましょう。彼は、自らオンラインコースの作成・販売を始めたことを起点とし、現在ではTeachable社を数億円規模の会社へと成長させています。2万人が在籍する、巨大なコース製作者コミュニティを運営し、このプラットフォームで制作されたオンラインコースの受講生は、700万人以上にものぼります。オンラインコースにおいて、彼の右に出る者はいないと断言できます。
似たような企業としてThinkificが挙げられますが。Thinkificはカナダをベースにしたウェブサービスですが、あらゆる点においてTeachableに劣っています。僕もThinkificのエンタープライズプランを購読しているから、良い点も悪い点もはっきり伝えられます。悪い点は一言で、決済周りが弱いです。円決済の導入も遅かったし、ワンクリックの開発もTeachableに2年ほど遅れていました。Thinkificに実装されている現時点のアップセルオファーもそれほど使い物になりません。
もしあなたがThinkificとTeachableで迷われているなら、Teachableをお勧めします。
まずはTeachable社の歴史について、知っておきましょう。どのようにしてこの巨大なプラットフォームが誕生したのか理解することは、オンラインコースを作成する上でのヒントになるはずです。
Teachableの歴史で特徴的なことは、創業者自身が初めての顧客でもあったということです。Teachableの創設者は、当時、オンラインで収益を得る方法として、オンラインコースが大勢の人に届く素晴らしいメディアであるということは知っていました。しかし、同時に、彼は既存のオンラインコースのプラットフォームに対しては不満を持っていました。具体的には、プラットフォームを自由にカスタマイズできないこと、デザインが優れていないことの2点について欠陥があると考えていたとのこと。
まず1つ目の欠陥について。当時の既存のプラットフォームは、自分たちでコントロールできる部分が何ひとつなかったそうです。何か足りない機能があっても追加できず、オンラインコースを購入した受講生と話すことさえできない。手軽にプラットフォームを使用できる代わりに、それを自分好みにカスタマイズすることが許されていなかったのです。
Udemyがその典型です。自分たちでカスタマイズできる部分は非常に少ない。価格も決まったレンジから選ばなきゃいけない。顧客情報は入手できませんので、追加の商品を売ることはできません。Teachableはこれら欠点を全て補う機能があります。
2つの目の欠陥は、デザインが洗練されていないこと。「まるで1980年代に構築されたかのような代物だった」と彼は語ります。受講者に「買ってよかった」と思ってもらうためには、優れたコンテンツと優れたデザインの両方が必要です。プラットフォームというのは自分自身を反映させるようなものです。そして、優れたデザインというのは、それ自体で魅力になり、デザインは人に与える印象にも影響を及ぼします。
よくクライアントから石崎さんのような会員制サイトを作りたいと言われますが、僕はシンプルにTeachableを使っているだけです。WordPressの個人開発されたPluginで会員制サイトを作るのと、ニューヨークでたくさんの優秀なプログラマーが協力して作り潤沢な資金をベースにして運営されているTeachableで会員制サイトを作るのでは、どちらのパフォーマンスが優れているのか言うまでもありません。
この2つの欠陥を補うような、つまり「自分でカスタマイズ可能であり、かつ、美しくシンプルにデザインされたプラットフォーム」を目的として作られたのがTeachableです。しかし、当初これは純粋に彼自身のためのプラットフォームとして作られました。多くの人に提供するという意図はなかったものの、いつの間にか利用者が1人、5人、10人と増えてゆき、最終的に2万人の利用者を抱える巨大なプラットフォームとなったのです。
これが、Teachableの誕生の歴史です。自分の理想のプラットフォームを追求した結果、生まれたものなのですね。
あなたが書籍ではなくオンラインコースを作るべき理由
それでは本題に入りましょう。あなたの専門知識をオンラインコースを使って収益化する効率的な方法についてです。これを見ている人の多くは、オンラインコースを作ったことがなく、そして、今まさにそれを作ろうとしているでしょう。しかし、あえてここで改めて問い直します。
あなたは、なぜオンラインコースを作るべきであるか、理解しているでしょうか。
例えば、紙媒体の本を作るのではいけないのでしょうか。本とオンラインコースを比較して、考えてみましょう。なぜ、あなたは書籍ではなくオンラインコースを作るべきなのか。理由は2つあります。
#1:オンラインコースはすぐに収益化できる
1つ目は、オンラインコースは収益化が速いからです。あなたが1冊の本を書くことを想像してみましょう。本を制作するのに、一体どれくらいの時間がかかるでしょうか。文章を執筆し、校正し、印刷・製本し、書店に流通させる…。企画をしてから実際に収益を得るまでには、数ヶ月、数年がかかることも珍しくありません。
一方で、オンラインコースは、数日間から数週間で作成することが可能です。作成してから収益を得るまでに1ヶ月もかからないでしょう。オンラインビジネスで重要なのは、どれだけすぐに成果を得ることができるかです。オンラインコースは、圧倒的に速く収益を得ることができるビジネスです。
#2:オンラインコースは収益性が高い
2つ目は、オンラインコースの収益性の高さにあります。人は本を読んで学ぶよりも、動画を見て学ぶことを好むということがわかっています。つまり、オンラインコースと書籍とで全く同じ内容を学習できる場合、金額が高くてもオンラインコースで学びたいという人が多いのです。実際にTeachableでは、本と同じ内容のオンラインコースを売り出す著者もいるくらいです。そのオンラインコースには、本の10倍から20倍の値段が付けられていますが、それでも売れています。
オンラインコースは書籍よりも速く収益化でき、より高い収益を得られる。これが、あなたが書籍ではなくオンラインコースを制作すべき理由です。
人はなぜ本よりも動画を好むのか?
「人は本を読んで学ぶよりも、動画を見て学ぶことを好む」と言いましたが、それは一体なぜでしょうか。なぜ、オンラインコースは、値段が高くても売れるのでしょうか。
理由は2つあります。1つは、紙媒体のものを見ると、どうしても「情報の価値」を基準にするのではなく「コスト」を基準に考えてしまうからです。800円の本を見て、記載されている内容の有益性ではなく、ページ数や紙の質など物理的価値を基準に、高いか安いの判断を下してしまう。「その情報を知ることで得られる結果に、いくら払うのか」という基準で考えにくいのです。
2つ目の理由は、オンラインコースが受講者に寄り添ったものであるということです。
本というのは、著者から読者への一方通行の情報共有ツールです。しかし、オンラインコースの場合は、受講者に受講履歴を書き込んでもらったり、コメントをしてもらったりと、相互にコミュニケーションを取ることができるようになっています。オンラインコースが対話的なコンテンツであるということは、値段が高くても売れる理由のひとつでしょう。
オンラインコースはお金と時間を引き換えにせずとも稼げる
もちろん、対話的なコンテンツというのはオンラインコースだけではありません。ワークショップや講演会など、様々な種類があります。しかし、その中でもやはりオンラインコースを選択するべきです。その理由は、オンラインコースは、稼ぐために多くの時間を使う必要がないからです。オンラインコースというものは、一度作成してしまえば、あとは勝手にお金を稼いでくれるのです。
うちのクライアントの例をお話しましょう。会社を辞めたとき「講演者、作家になりたい」と思いました。やがてそれは実現し、彼の収入のほとんどは、講演によって得られるものになりました。しかし、彼は講演のために色々な場所を行ったり来たりすることが、少しずつ煩わしく感じるようになってしまいました。確かに、毎日各地に足を伸ばすのはとても大変で、しかも時間がかかります。10万円、100万円とより多くのお金を稼ぐためには、外に出てさらに仕事を受けなければなりません。講演に限らず、スピーチ、コンサルティング、コーチングなど、従来の対話的なコンテンツのビジネスにも同じことが言えるでしょう。
しかし、オンラインコースでは、最初に時間と労力を投資することで、あとは自分が足を動かさずとも稼ぐことができます。事前にきちんと仕事をすれば、もうお金と時間の取引を繰り返す必要はありません。これは、オンラインコースの非常に大きな強みです。
オンラインコースを選択すべき理由を理解してもらえたでしょうか。まとめると、収益までのスピードが速く、収益性が高い。情報の価値で金額をつけることができ、対話的なコンテンツである。さらに、一度制作してしまえば、その後は自分が手足を動かすことなく稼ぐことができる。これが、オンラインコースを選択すべき理由です。
さてかく言う石崎はオンラインコース の販売でどのくらいの収益を得ているのでしょうか?
これは先ほどスクリーンショットしたStripeの画面です。まだ1日の前半ですが、既に純売上高は14万円を超えています。僕たちは毎日ブログを更新するわけでもないし、Facebookでライブストリーミングをするわけでもありません。メルマガは2015年以来一度も書いていません。もちろん儲からないメディアとして有名なInstagramもしていないし、Twitterに時間を割くようなこともしません。
朝7時に起きて子供を学校の送り、海に行ってサーフィンして、あるいはスノボをして、また子供を迎えにいき、Stripeのアカウントを確認したら14万円の売上になっています。ちなみにサブスクの方の収入はもっと調子が良くて、だいたい週に150万円から200万円ほどの売上があります。
これは2020年8月の第1週、第2週、第3週に、Stripeのサブスク専用アカウントから入金された金額です。5400円、5700円、39700円のサブスク商品がよく売れている、ということがわかります。サブスク収入って言ったって、中身はただのオンラインコース 見放題のサービスですから、結局、売っているものはデジタルです。
毎日、あるいは毎週、このくらいのオンラインコース 売上があると、あなたの日常はどのように変化するでしょうか?
はじめてのオンラインコース作成における7つのポイント
それでは次は、実際にオンラインコースを制作するにあたってよく寄せられる質問に答えていきます。特に、オンラインコースを始めるタイミング、動画の難易度や長さ、テーマ選び、注意点、そして値段設定についてです。早速見ていきましょう。
#1:オンラインコースを始めるタイミングは「今すぐに」
はじめに、タイミングについてです。「オンラインコースの作成を開始するのは、どのタイミングが良いのでしょうか」という質問が寄せられます。
回答は、「早ければ早いほど良い」です。その理由はオンラインコースは、プラットフォーム構築の手段となり得るからです。実際に、無料のオンラインコースをプラットフォームの構築や見込み客の獲得のために利用している人も少なくありません。
具体例として、無料のオンラインコースを利用してプラットフォームを構築し、成功を収めたケースを紹介しましょう。Teachableの初期のトップインストラクターのうちの1人が、無料のiPhoneプログラミングコースを制作することで5万人以上の受講生を獲得し、さまざまな方面で取り上げられました。それは、心から良いコンテンツだと言えるものでした。
実はこのインストラクター、その時点ではメーリングリストもブログも持っておらず、もちろん既存の顧客もいませんでした。それでも、非常にクオリティの高いiPhoneプログラミングコースを発表し注目を集めることで、5万人以上のメールアドレスを集めることができたのです。つまり、オンラインコースはプラットフォームを構築する手段として利用できるということです。なので、なるべく早く、オンラインコースの作成に取り掛かりましょう。
#2:難易度は「シンプルに、簡単に」
次は、難易度についてです。「初めてのオンラインコースは、どれくらい気合を入れて作るべきでしょうか。シンプルに作るべきか、高度な内容にするべきなのか」という質問があります。
答えは「なるべくシンプルで、合理的なオンラインコースを作るべき」です。オンラインコースの目的を思い出してください。それは、人々を変革させることです。受講者は、結果を出す必要があります。そして、あなたは受講生が結果を出すことに対して責任を持つべきです。
オンラインコースをただの動画の集合体だと考えている人がいます。しかし、ただの連続した動画コンテンツは、オンラインコースとは呼べません。また、オンラインコースというのは目的が曖昧な、漠然としたものを扱うコンテンツだと思っている人が多いです。しかし、そうではありません。オンラインコースには、1つ筋の通った目標が設定されています。メーリングリストの購読者を100人にする、体重を10キログラム減らすなど、目的は様々でしょう。しかし、どのオンラインコースでも何かしらの一貫したゴールがあります。反対に言えば、そのようなゴールがなければ、それはオンラインコースとは言えないのです。
あなたのオンラインコースを買う人は、オンラインコースに対してお金を払っているわけではありません。オンラインコースから得られる結果を買っているんです。彼らが実質的にお金を払っているのは、あなたとその人との間に取り交わされた「オンラインコースを受講すれば、望むような結果が得られる」という約束に対してです。
2つのコマーシャルがあったとしましょう。1つは、安っぽい作りで、もう1つは洗練された作りになっています。ほとんどの人は後者のコマーシャルで宣伝された商品を買うはずです。彼らが買っているのは商品そのものではなく、そこから得られる信頼性やイメージなのです。これは、オンラインコースにも全く同じことが言えます。だから、初めてオンラインコースを作るとき、あなたが考えるべきなのは「僕のオンラインコースが、見込み客に対して具体的に約束できることは何だろうか」ということです。
そのため、初めてのオンラインコースのテーマは難しいものでなくて構いません。簡単に約束した結果まで導くことができるものを作りましょう。目標は高くなくて良いのです。オンラインコースから確実に得られる何かがあれば、それでいいのです。そこからオンラインコースを構築し、発展させていくこともできるでしょう。
#3:テーマ選びのコツは「焦点を絞る」
次はテーマ選びについて話しましょう。「テーマはどのように選択すべきでしょうか、テーマ選びに何かコツはあるのでしょうか」という質問ですね。
まず言いたいのは、「焦点を絞ることが何よりも重要」ということです。テーマの焦点を絞ることによって、自分の考えを明確に示すことができます。オンラインコースの製作者として、何を含めるべきかを考えると同時に、不要な情報はすべて削除するべきです。そして、約束した場所へ受講者を連れていくために必要な最小限のものだけを提供しましょう。繰り返しますが、人々はオンラインコースを買うのではありません。受講することで得られる結果を買っているのです。「僕はワークブックと学習用のビデオを探してるんだ」なんて言う人はいません。「僕はiPhoneのアプリケーションを作りたいんだ」と言うはずですよね。
理想的なオンラインコースのテーマの例を2つ紹介しましょう。1つ目は、「iPhoneアプリを構築するための14の方法」。オンラインコースを通して何ができるようになるのかが、非常に具体的にテーマが示されていて分かりやすいですよね。2つ目は「好きな仕事を見つける方法」。これも焦点が絞られたテーマの良い例です。自分にとっての天職がわからないという悩みを持った人が、受講後は自分にとっての天職がわかるようになる、とイメージできます。
テーマ選択の際には、オンラインコースを受講することで何が得られるのか、焦点を絞ってハッキリと明示することが大切です。
ここからは、テーマ選びに関するポイントを2つお話します。1つは、考えたテーマはノートに書き留めておくこと、もう1つは、見込み客に変革を感じさせるようにすること。詳しく解説します。
#3-1:選んだテーマはノートに書き留める
まずは1つ目。考えたテーマは、ノートに書き留めておくこと。テーマを書き留めておくことで、コースの大筋を作るのがとても簡単になります。「給料アップの交渉をする方法」というテーマのオンラインコースを作るとしましょう。最終目標は「給料アップすること」で、あとはその目標を達成するための道筋を書くだけです。小さなステップに分けて、具体的に何をすべきか示しましょう。
給料アップの交渉方法をテーマとする場合、ステップ1では心理学を学んでもらうといいかもしれません。ステップ2では、自分の業績のリストを作ってもらう。ステップ3でミーティングの設定をし、ステップ4でミーティングに向けた実際の準備をしてもらう。最後のステップ5では、ミーティングでの振る舞いを考えてもらいましょう。目的となるテーマを書き留めておけば、その後のステップを考えやすくなります。
#3-2:見込み客に「変革」を感じさせるテーマを選ぶ
2つ目のポイントは、テーマは、見込み客に変革を感じさせるようなものであることが重要ということです。反対に言えば、変革を感じさせなければ、売るのは難しい。また、変革がなければ、成功しているかどうか、優れているオンラインコースかどうかを判断することも難しいです。多くのオンラインコース販売者は、そのオンラインコースの視聴者数を評価軸として宣伝しています。しかし、本来は視聴者数ではなく「オンラインコースが提供する変革」を、実際にどれだけの人が達成できたのかという基準で優劣を測るべきだと思います。
ちなみに、変革を成功させる手段は、動画コンテンツだけではありません。例えば、PDFコンテンツを配布したり、音声コンテンツで作成したりもできます。しかし、まだ始めたばかりだという人には、動画コンテンツをおすすめします。初期設定から何もいじらずにただ撮影して構いません。慣れてきたら、他のことも試してみてもいいかもしれません。
重要なのは、まず始めてみることです。とりあえずやってみたら、自分に合うやり方を見つけることができます。ただ、初心者の場合は、まずビデオを録画して配信するというのが一番簡単で良いでしょう。
#4:「いつでも修正できる」ことを忘れずに
次は、初めてのオンラインコース作成における注意点です。最も注意してほしいことは、自分を責めすぎないこと、完璧主義にならないことです。完璧主義な人は、コンテンツ作成が続きません。ミスや足りないことにばかり注目しています。動画中、何回「えーっと」と言ったか、スライドが洗練されていないとか、そういった部分にばかり目がいってしまい、なかなか配信まで至りません。
しかし、そんな細かい部分は、誰も気にしていないのです。オンラインコースの利点は、常にアップデートできることにあります。作った後で、そのコンテンツが気に入らなくなったならば、変更や修正を加えれば良いだけです。正しく変更や修正を行い、オンラインコースを一番完成形に近づける方法は、受講生に判断してもらうことです。自分のパソコンに動画を保存しているだけではいけません。撮りっぱなしの動画でも良いです。凝った編集をしなくても構いません。とにかく、受講生に見てもらい、その反応を見て修正することが大切です。
ちなみに、僕の代表的なオンラインコースはEvergreen Factoryというものです。実はこれは、トロントにいるとき1日もかけずに撮ってしまった動画です。トロントに行く飛行機の中であらすじを書き出し、すぐに撮影しました。しかし、僕はこのオンラインコースをとても気に入っています。なぜなら、公開後に何度も内容を改善していったからです。すぐに売り出し、受講者の反応を受け、すぐに修正していきました。
これが、オンラインコースの唯一の改善方法です。オンラインコースは、自分一人の手で完成するわけではありません。受講者の意見があって、初めて完成に近づきます。僕自身も、オンラインコースを始めてから、多くの人に散々、いろいろなことを言われてきました。それでも、真摯に受け止め改善を重ねれば、いつかは良いものになります。「できることはやった。あとは受講者に見せて、気に入らないところは1週間後に直せばいい」、このような考え方を前提に、オンラインコースの作成を進めてください。
商品の販売後に修正できることは、書籍などのコンテンツにはないオンラインコースの利点です。出来が悪い書籍はインターネット上で散々に貶されて、それでおしまいです。この動画を見ているみなさんの中にも、出版業界など本中心のコンテンツの業界で働く人がいるかもしれません。出版物はタイプミスが許されませんね。市場に出回ってしまえば、少なくとも次の版まではもう変更することはできませんから。そして、80%以上の書籍は、新たに刷られることはありません。
しかし、オンラインコースというのは、いつでも編集・修正ができます。まさに生きたコンテンツです。しかし、編集・修正には受講者の声が必要です。つまり、パソコンに眠ったままでは、改良の余地などありません。とにかく、後から修正することを前提に、作成した動画を公開してしまいましょう。
#5:動画の長さは「数分から20分程度」
次は動画の長さについてです。「1本の動画は、どのくらいが良いのか?」という問いですね。
答えは、「受講者が手軽に視聴できる長さ」です。具体的には、数分から20分程度。ただ、これも決まったルールではありません。なぜ短い方がいいかというと、動画の本数を多くこなせばこなすほど、受講者に与えられる達成感が大きいからです。1本の動画を見ることができれば、1つ成功体験を与えられます。電車で移動中でも、旅行中でも、いつだって手軽に再生できる長さで作ることをおすすめします。
つまり、コース全体で1つの目標を達成させると同時に、動画1本1本でも達成感を与えるとべきだいうことです。1本の動画が短いほど、視聴するハードルは低く、達成感を感じてもらいやすいです。そのため、動画は受講者が手軽に視聴できるよう、短めに作成することが大切です。
ちなみに、動画コンテンツだけじゃなく、通勤中イヤホンだけで聴けるように音声版を用意しようと考える人もいるかもしれません。もちろん、Teachableにもそういった人はいます。音声版を用意したり、もしくは音が出せない環境にいる人のために字幕を用意したり。外出先でいつでも見られるような工夫は、本当にたくさんあります。
ひとつ、注意点としては、動画と音声のコンテンツを比べると、人は動画コンテンツの方が価値が高いと考えやすいです。もし音声だけだとしても、それにスライドが付いているかどうかで、視聴者の数は大きく異なります。だから動きがないような動画であっても、スライドなどを利用することをおすすめします。
#6:補助的資料は「あくまで補助、必須ではない」
次は、補助的な資料の必要性についてです。「ワークブックやPDFなど、補助的な資料については用意すべきでしょうか」という質問があります。
回答としては「補助的なものについては、あくまで『補助』であると考えるべき」ということです。あくまでメインはオンラインコースです。「絶対に用意しなきゃ」と思う必要はありません。僕らの例では、いつもオンラインコースに「話し合いの場」を設けています。会話をしているかのような感覚を抱いてほしいときには、議論を投げかけてみましょう。自己採点ができるクイズを用意するのもいいですね。
オンラインコースですから、対話的なアイデアを取り入れると良いでしょう。ワークブックやワークシート、ダウンロード可能な物などを用意して、受講者が楽しめるようにすると良いですね。ただ、これはこの動画で深く掘り下げるような重要なものではありません。補助的資料については、あなたの個性を発揮させたり、オンラインコースの単調な感じをなくしたり、受講者を楽しませたり、そういったことができれば十分です。
#7:ボリュームは「30分から2時間程度」
次はオンラインコースのボリュームについてです。1本の動画の長さは、先ほどお話した通り、手軽に見れる長さであるべきです。それでは、短い動画を一体何本くらい用意すべきなのでしょうか。
あまり限定的な回答はできませんが、目安としては30分から2時間くらいでしょう。30分というと、例えば5分のビデオを6本くらい。最長でも2時間、これが限界でしょう。やはり、ここでも重視すべきは「変革と成果」です。常に受講者の立場になって考える必要があります。受講者は、長時間の動画コンテンツにお金を払っているわけではありません。「このオンラインコースが、あと30分長かったら買うのに」なんて言う人はいないですよね。彼らは、僕らが提供する「変革と成果」を信頼してお金を支払っているのです。「このオンラインコースから得られる成果は、料金以上の価値があるのだ」と思っています。つまり、30分から2時間くらいで、変革と成果を提供できるボリュームを設定することが大切です。
値段設定に関する4つのルール
次は、値段設定についてですね。ビジネスとしてオンラインコースを作成する以上、これは最も重要なポイントとも言えますので、詳しくお話します。
#1:過小評価しない
まずはじめにお伝えしたいのは、「過小評価しないで値付けすべき」ということです。オンラインコース初心者の実に多くが値段設定に悩んでいます。そして、通過儀礼とも言えるほど、実に多くの人が初めてのオンラインコースにおいて実際の価値に比べて低い値段を設定する傾向にあります。自分のオンラインコースを過小評価してしまうのです。
過去に僕が主宰したセミナーでも、受講者に「もっと高値で設定してください!」「今の倍にしましょう!」と何度も大声で繰り返しました。誰かが「コンテンツを売り出したいんだ」と言うのを聞けば、必ずそう返しました。「倍にしろ」とね。僕の言う通りに価格設定した人の多くは、しっかりと収益を得ることができました。その半年後には、さらにその倍の値段にした人もいました。それでも売り上げは伸び、それまでの2倍の売り上げを記録したのです。
僕の経験上、ほとんどの人はオンラインコースを適正価格の4分の1くらいの値段で売っています。適正に値段設定をすることで、より良い顧客を得ることができるというメリットを得られます。ある研究では、同じオンラインコースを売る場合であっても、より高い値段を払う人ほど返金率が可能性は下がることがわかっています。
反対に、もし自分のオンラインコースを無料配布したり1,000円くらいの安価なコースとして販売したりしてしまうと、ほとんどの人はそれに真剣に取り組みません。ただダウンロードして終わりです。
一体なぜでしょうか。それは、無料で配布したり、極端に安く売ってしまうと、受講者にとっての投資にならないからです。高い金額を払ってこそ、真剣にオンラインコースに向き合うことができる のです。あなたも、高額なオンラインコースにお金を支払ってくれる受講者にこそ、力を注ぐべきでしょう。安価なコンテンツでたくさんの人の人の気を引いたとしても、それはあまり価値のあることではありません。
つまり、オンラインコースの値段を上げることは、あなたにとっても、受講者にとっても、WIN-WINの構図になる手段です。受講者はより良い結果を得ることができる。あなたには、質の高い受講者が集まってくるだけではなく、返金率の可能性を下げるというメリットを得られます。
#2:はじめてのオンラインコースの適正価格は「1万円以下」
次は、具体的な例をもとに、値段設定について詳しく考えてみましょう。
初めてオンラインコースを作成し、販売しようとしている人がいます。成功させるプレゼンテーションの行い方をテーマとした、非常に具体的な入門コースです。最高のプレゼンテーションで最高のコンテンツを提供するための、基礎的なテクニックについて学ぶことができるように構成されています。このオンラインコースには、一体どれほどの値段をつけるべきでしょうか。
経験則から言うと、この場合は1万円以上の値段設定にはしないことがおすすめです。具体的には、9,700円から始めましょう、と言いたいです。ただし、ひとつ注意点があります。それは、もしあなたが1万円でも「高すぎるのでは」と不安に思うのであれば、それはコンテンツ自体に問題がある可能性があるということです。「何万円もの価格設定にするなんてめっそうもない」と考えているのであればそのままで大丈夫です。迷わず1万円以下で設定しましょう。
1万円という価格設定に不安を感じた場合、そもそもコンテンツに問題がある可能性があります。価格設定の前に、まずは自分のオンラインコースを見直してみましょう。そうすれば、あなたのオンラインコースを1万円の価値があるものにする方法が見つかるはずです。値段設定に不安がある方は、そこから再出発しましょう。
また、できるだけ多くの種類の価格設定でオンラインコースを提供することも効果的です。価格の種類が多ければ多いほど、収益が上がります。それは、例えば10万円のオンラインコースを、2万円の5回払いで支払いができるプランを提供するということだけではありません。9,700円のオンラインコースに、コミュニティ参加の権利をつけて、2万円に設定するという方法もあります。そうすれば、月に1度受講者と交流することもできますね。
ちなみにですが、2万円の価格帯なら、マンツーマンはおすすめしません。対面式を用意するならば、10万円〜15万円で、マンツーマンレッスンやコンサルティング付きのオプションを作りましょう。おそらくほとんどの人が9,700円のコースを購入するでしょう。しかし、レッスン付きのプランを購入する人もいるはずなので、さらに収益を増やすことができます。加えて、9,700円のコースが比較的安く見えるようになるというメリットもあります。
高い値段設定のオンラインコースを提供することには、もうひとつのメリットがあります。それは、受講者に対して深く貢献できるので、高い成果をだしてもらいやすいということです。受講者がより良い成果を出してくれれば、他の受講者に対しても良いフィードバックができます。
#3:「価値がある」と確信できるオンラインコースを売る
オンラインコースを始めたばかりの人であっても、高額な値段設定をして問題ありません。もちろん、誰にも購入されないという可能性もあるでしょう。しかし、受講生と交流することで、購入しない理由を聞くことができます。フィードバックを受ければ、そこから改善していくことができます。あまりにも高い値段に設定してしまったことで、安価な値段で売り直すというケースも見たことがありません。
まずは自分自身が、そのオンラインコースの価値を確信している必要があります。価格設定は難しくありません。本当に難しいのは「自分が売っているオンラインコースが絶対に価値のあるものなのだ」と確信することです。
ちなみに、僕はオンラインコースの値段設定について、実験をしたことがあります。安いオンラインコースを高値で販売して、本当に売れるのかどうかという実験でした。結果は、高額であっても売れていました。もちろん、後から「僕らは価格設定のテストをしていたん。」と受講者に明かして、差額分は返金しました。値段の価値があると、自分自身が確信できるオンラインコースを販売しましょう。
#4:初心者用なら無料配布もアリ
初心者用のオンラインコースであれば、無料で提供することもひとつの手です。その理由は、最初にも言った通り、プラットフォームの構築を目指す時、無料のオンラインコースというのは最も価値のあるツールのうちの1つとなり得るからです。
しかし、気を付けたいのは無料だからと言って、価値が低いものでもいいわけではないということです。一度プラットフォームを構築すると生涯にわたって、顧客を獲得することができます。つまり、無料のオンラインコースは、これからの10年間、20年間にかけて、あなたの商品を購入する可能性がある人にとっての、あなたの第一印象となるものです。だから、無料であったとしても最高品質のものを配布すべきです。
誰が言った言葉か忘れてしまいましたが、こんな言葉があります。「無料の商品を、他の人の有料商品と同じくらいの品質にするように努力しなさい」。オンラインコースにおいても同じことが言えます。考えられる限りの、最高の品質のものを配布するべきです。もし最高のものが出来上がったら、その次にはさらに良いものができるものです。あなたの顔となるようなオンラインコースは、たとえ無料で配布するとしても、高品質のものを作るべきです。
ここまで、オンラインコースの値段設定について説明してきました。高額な値段設定をすべき理由について、納得していただけたでしょうか。
コンテンツに関する3つのポイント
それでは、次はオンラインコースのコンテンツについて解説します。オンラインコースのコンテンツは、時代に合わせて常に最高の情報を提供するようなものであるべきです。
#1:テクノロジーの変化は早く、激しい
世界は急速に変化しています。あるiPhoneユーザーの例を紹介しましょう。彼は、iPhoneアプリの作り方について、14種類のコンテンツを無料で公開しました。そのオンラインコースにはたくさんの動画が入っていたので、多くの人が「なぜ、こんなに価値のあるものが無料なの?」と不思議がっていました。そして、多くの人が最高に気に入って、急速に広がっていったのです。
しかし、テクノロジーの変化というのは恐ろしいほど早いものです。来年には新たなiPhoneや新たなテクノロジーが登場し、多くの人が古い技術のことを忘れてしまいます。これは、テクノロジーというジャンルにおいて逃れることのできない運命なのです。未来には絶対に新しいものが出てくるので、たとえ今日、最高の情報を誰かに提供したとしても、その情報が1、2年後にも最高の情報であり続ける可能性はかなり低いでしょう。残酷な現実ですが、しかし、これは収益を見つけるチャンスだとも言えます。
#2:唯一無二の巨大な収益化ツール
収益化の観点から言うと、オンラインコースというのは唯一無二とも言える手段です。プラットフォームで利用することができる、最高の収益化ツールです。その理由は、オンラインコースなら、どれだけ多くの人にだって届けることができるからです。何人が受講しようと、かかる費用は変わりません。1万人が受講するのも、10万人が受講するのも、費用面で言えば全く同じです。事実上それを作ったら、どこまでも収益を生み続けることができるというわけです。非常に巨大な収益化の手法ですね。
また、オンラインコースで追加コンテンツを売ろうと思った時、何の費用もかかりません。だから、大袈裟ではなく、オンラインコースはオンラインビジネスの歴史的な流れを変えてしまう存在です。これまでの歴史を遡ると、多くの起業家が何かコストをかけて物を用意し、それを売って儲けています。もちろんオンラインコースという商品を販売するわけですが、時間さえかけてしまえば、そのあとは一切何の費用もかかりません。だから、オンラインコースは明らかに歴史に変革を与える存在と言えるのです。そして、どの産業もオンラインコースの波から逃れることはできません。
オンラインコースの価格について、その平均価格をご存知でしょうか。平均数万円です。これだけを見ても非常に収益性の高い商品であるということがわかりますね。これほど強力な収益化の手段はありません。例えば、これまでブロガーは、記事に広告を貼ることでによって物理的に商品を売り、そこから数千円、数万円の収益を得てきました。しかし、オンラインコースを正しく作り、正しく売ることで、11,000人の受講者を抱え、数億円規模のビジネスを構築した人もいます。それは、ブログの広告収入とは比べ物になりません。もう、他のビジネスはできませんよ。
#3:受講者の人生に変革を与える
もちろん経済的な面で利益を与えてくれるというのは大きいのですが、オンラインコースの魅力は他にもあります。それは、受講者の人生に変革を与えられるということです。そんなコンテンツはなかなかありませんよね。書籍にはそのような力はない、と断言できます。確かに本を読み、何かしらの影響を受けることはあるかもしれませんが、オンラインコースと比べるとあまりにも小さい。
Teachableには、現在100万人以上の受講者を抱えているオンラインコースがあります。歴史上、オンラインコースで100万人以上に到達したものは、これまでありませんでした。書籍でも100万部を出版するものは、なかなかありませんよね。1年に数冊ある程度でしょう。そのオンラインコースは人類史上はじめて100万人が受講したものであり、今後数年をかけて、さらに多くのコースが100万というハードルを超えてくる見込みです。
はじめてのオンラインコース作成でよくある間違い
最後に、オンラインコースを作る上でよくある間違いをいくつか挙げてみます。最もよくある間違いは、最初にも言ったことですが、明確な変革や何を達成させようとしているのかわからないことです。明確なゴールがないと、それはオンラインコースと呼べません。
もうひとつは、いつまでもオンラインコースを完璧にしようと頑張ってしまい、配信できないということです。完璧主義で、編集の繰り返しをするよりも、締め切りを決めて、できるところまでクオリティを高めましょう。そして、その締め切りになったらあとは公開するだけです。
これは、成功している人とそうでない人との決定的な違いです。成功している人は、洗練されていないオンラインコースを公開できるのです。だから、もしあなたが完成とは程遠いオンラインコースでも、まずは公開できたのであれば、成功に一歩近づいたと考えましょう。なぜなら、物事を成し遂げるためには、とにかく始めることが大事だからです。これは、成功者の精神を如実に表した考えです。
そして、よくある間違いは、コンテンツをいつまでも公開せず、何度も何度も編集を繰り返すことです。これは、成功者の行動と真逆です。コンテンツを洗練させることに重きを置いているのは、受講者ではなく自分自身です。だから、まずはその考え方を改めなければなりません。洗練されていない動画を上げることで、一歩ずつ抵抗感を克服していきましょう。全ての間違いは、自分のメンタルブロックに起因します。結局のところ、適切な値段設定ができないことも、完璧主義になってしまうことも、何もかも達成できないことも、日付を設定できないことも、自分の心に原因があるのです。
繰り返しになりますが、このような間違いを犯さないためにも期限を設定することをおすすめします。その日までに絶対に終わらせる、という約束を自分に誓いましょう。そして、その時まで全力で頑張ってください。
まとめ:ポイントを理解し、期限を決めて、公開する
これを読んでいる間に、きっとあなたの中にはワクワクした気持ちが湧き上がっているでしょう。最高ですね。でも、覚えておいてください。あなたの名前を冠したオンラインコースを考えて、形にしていくという過程は本当に楽しい。しかし、モチベーションというものは一時的です。だから、ワクワクした気持ちが湧き上がったら、すぐに「いつまでにオンラインコースを作り切るか」という期限と目標を設定してください。ここに記載されている情報を活用すれば、絶対にオンラインコースは作れるはずです。すべてを活用して、作業を決めた期限までに終わらせてください。
さあ、次はあなたの番です。これから残りの記事で、より高度なコース戦略を掘り下げ、独自のオンラインコースを構築する方法を伝授します。トレーニング動画で、初めてオンラインコースを作る方法については完全に理解できるはずなので安心してください。もし始める前に何か質問があれば、コメント欄で教えてください。それでは、またお会いしましょう。