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Growth Hacking

7-4 【デイブ・ラムジーに学ぶ】One Metric That Mattersを使ってマーケティングチームの集中力と規律を高める方法

Last updated on 2022年5月29日 By 石崎力也

今回のレクチャーでは、マーケティングについての話題をお届けします。One Metric That Mattersという概念を用いてチームに集中力と規律をもたらす方法をご紹介します。このレクチャーを参考にすれば、最終目標到達のために今すぐすべきことは何なのか、明確化できるようになります。

今日のマーケターは、データの不足で悩んでいるのではありません。むしろ、膨大なデータから本当に着眼すべきデータをふるい分けられなくて悩んでいるのです。One Metric That Mattersの考え方を用いれば、ただ1つの重要なデータに着眼し、目の前のことに邁進できるようになるでしょう。

One Metric That Mattersとは最重要なたった1つの指標のこと

One Metric That Mattersとは、ただ1つの重要な指標のことです。略して1MTMとも呼ばれますが、他の雑多な指標に惑わされることを避けるために設定する

マーケティングにおいて、注意すべき指標は無限にあります。訪問者数や離脱率、回遊率、滞在時間、再訪問率など、分析対象となるデータは膨大です。

そして、無限にあるデータこそがマーケターを苦しめています。あまりにデータの数が多すぎて、どこに着眼すればよいのか分からないのです。「良質なコンテンツとは何か」「どの指標を見れば成長が分かるのか」など、課題は山積みです。

そこで1MTMという考え方が登場します。多数ある指標のうちからもっとも重要な1つを選び出し、その指標に基づいてマーケティング施策を実施していくのです。

あなたの1MTMを追求すべき理由

何を1MTMに設定すべきかは、今あなたが置かれている状況によって異なります。なぜなら、「成長」という言葉が指す内容が、状況次第で左右されるからです。

Growth hacking dave ramsey

例として、作家であり金融の達人でもあるデイブ・ラムジー氏が提唱する7つのステップを見ていきましょう。以下は、彼が金融負債を抱えている人々を支援する際に適用したステップです。彼はこれらをベイビーステップと呼んでいますが、これは赤ちゃんの歩みのように少しずつ段階的に進むということを意味しています。

  • ベイビーステップ#1:初心者向けの緊急用資金として現金10万円を用意する
  • ベイビーステップ#2:借金雪だるま方式で、家以外のすべての借金を返済する
  • ベイビーステップ#3:3~6ヶ月分の緊急用資金を準備する
  • ベイビーステップ#4:家計の15%を老後のために投資する
  • ベイビーステップ#5:大学進学のための貯蓄を始める
  • ベイビーステップ#6:住宅を繰り上げ返済する
  • ベイビーステップ#7:富を築き、惜しみなく寄付をする

注目したいのは、ステップごとに目標が変化していることです。ステップ1では現金10万円の準備がゴールでした。しかし、ステップ5では進学費用の貯蓄になっています。貯める金額や目的が変化し、その達成度を測る指標、すなわち1MTMも状況に応じて変化しています。

これと同じことがビジネスでも言えます。あなたが意識すべき1MTMと、隣の会社が意識すべき1MTMは同じではありません。自社がどのような状況にあり、何を目指すべきなのかを洗い出したうえで、それを反映した自社オリジナルの1MTMを設定する必要があるのです。

1つの指標だけを追いかけるメリット

自社オリジナルの1MTMを設定すべき理由は今お伝えしました。では、そもそもなぜ数ある指標のうちから1つだけを選定し、1MTMとして掲げる必要があるのでしょうか。

デイブ・ラムジー氏は、ベイビーステップがうまく機能するのは集中と規律を促すからだと述べています。各ステップにおいて目先の目標に全力を投じることが、最終目標達成のための最短ルートであるということです。これとまったく同じ理屈が、ビジネスにおける1MTMにおいても成立します。

メリット#1:重要事項に集中することが出来る

重要な指標を1つ選んで1MTMに設定することで、重要事項に集中できるようになります。これまで分散されていた戦力を、一点に集中投下できるようになるのです。「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざがありますが、より重要な一兎に狙いを定めて全力を投じれば、きっとその一兎は捕まえられるでしょう。

ただし、別の指標が無意味であるということではありません。別の指標は、1MTMがなぜ増加あるいは減少したのかを分析する材料になります。そういう意味では有用ですが、あくまでもっとも重要なのは1MTMであり、リソースは1MTMに集中すべきということです。

Osb2 ads optin

例として、Webサイトで新規顧客の獲得を目指すにあたって、資料請求数またはオプトイン数を1MTMに設定したとしましょう。この場合、チームのリソースはオプトイン数の向上にのみ投じるべきです。そのほかの、サイト滞在時間や利用デバイスといった指標を伸ばすためにリソースを投下することは行いません。

しかし、1MTM以外の指標は、1MTMがなぜ変動したのかを理解する手掛かりになります。オプトイン数が減ったのは、サイト訪問者自体が減ったからなのか、離脱率が高くなったからなのかといったことを分析するのに役立つのです。

メリット#2:チームに規律が生まれる

1MTMを設定することで、チームに規律が生まれます。自分たちが今何をすべきなのかが明確化されるのです。僕らのチームでも過去に、各メンバーの規律が乱れていたことがありました。どの指標に集中すべきかが明確でなかったため、すべての成果物を同じ比重で扱ってしまっていたのです。その結果、対して重要でもないタスクに膨大なリソースが当てられてしまったんです。

Cashlab livelaunch email2

例えば、ブログ記事の中に挿入する画像の選定に時間を掛けたのに、肝心の記事のCTAが盛り込まれていなかったり。一時的なプロモーションメールの執筆作業に追われて、定期的に出している集客コンテンツの作成が疎かになったり。という具合です。

1つの指標に集中すれば、その指標を向上させるために100%の責任を負えるようになります。そして、1MTMの向上こそが、チームの行動の良し悪しを判断する評価軸となります。このシンプルさが、チームの活動にメリハリをもたらしてくれるでしょう。

1MTMを使ってデータを活用する

最後に、自社が置かれた状況をふまえて1MTMを選定する方法をご紹介します。まず、自社の成長にもっとも密接に結びついた指標を考えましょう。例として、最終的な目標が毎月500件のリードジェネレーションだとします。そこに到達するには何が必要でしょうか。

もしあなたのサイトに訪問しているユーザー数が1ヶ月に2,500人であれば、毎月500件のリードジェネレーションを達成するには、訪問者の20%をリードに変える必要があります。しかし、これは現実的ではありません。

一方、訪問者の5%をリードに変えることは可能だと仮定します。この場合、サイト訪問者を10,000人/月にすれば、毎月500件のリードを生み出せることになります。これなら現実的に達成できそうではないでしょうか。したがって、上記の例における1MTMはサイト訪問者であり、目標数値は10,000人/月ということになります。

サイト訪問者を1MTMと定めた瞬間から、1MTMの向上だけを目標とします。サイト訪問者の増加にのみリソースを投じ、この目標の達成に寄与するか否かというシンプルな視点で施策を計画しましょう。

まとめ:現状を反映した1MTMを定めて全リソースを集中する

今回は1MTMの考え方と、自社の現状を踏まえた独自の1MTMの設定方法、1MTMを設定するメリットをご紹介しました。多種多様な指標の中からもっとも重要な1つを選び出すことで、とるべき行動が明確化されます。

まずは、自社が最終目標を達成するために目指すべき、目先の目標を洗い出しましょう。そして、その達成度を測るのに役立つ指標を1MTMに設定してみてください。

一度設定したら、あとは1MTMの向上に情熱を燃やすだけです。わき目を振らず、目標到達に向けて邁進していきましょう。今回のご紹介はここまでです。また次回、お会いしましょう。

7-3 【10倍成長を加速する】競争の少ないニッチコンテンツを探す3つのステップ

Last updated on 2022年7月27日 By 石崎力也

今回のレクチャーでは、ニッチなコンテンツによりブルーオーシャンを開拓する方法をご紹介します。このレクチャーを見れば、競合他社のいない新しい市場を発見できるでしょう。

ライバルの多いレッドオーシャンには、潜在的な可能性はあまり残されていません。一方、ブルーオーシャンであれば苛烈な競争にすり減らされることはありません。戦略的にニッチなニーズを攻め、自由なビジネスを実現しましょう。

ブルーオーシャンを見つけることの重要性

ビジネスには競争がつきものです。しかし、もし競合他社の存在しない市場を見つけられたらどうでしょうか。ライバルがいなければ市場のニーズを独占でき、大きな利益を得られる可能性があります。

このような議論が「ブルーオーシャン」「レッドオーシャン」という言葉を用いて行われることがあります。

Growth hacking blue ocean strategy

この2つは「ブルーオーシャン戦略」という書籍に由来するキーワードです。著者であるW. Chan Kim氏とRenée Mauborgne氏は、ブルーオーシャンとレッドオーシャンについて次のように解説しています。

ブルーオーシャンとは、同業他社がいない市場のことです。まだ開拓されたばかりであり、成長の余地が残っています。青く澄み切った海のように広がりを持ち、さまざまな可能性を内包する市場です。

一方、レッドオーシャンはいわば血の海です。市場が開拓されて長い月日が経過し、ライバルとなる同業他社が存在します。レッドオーシャンで生き残るには熾烈な競争を繰り広げなければなりません。利益を奪い合って互いに疲弊し、その一方で市場の成長は鈍化の一途をたどります。差別化の余地もあまり残されておらず、未来に明るいビジョンを描くのは困難です。

非常に残酷なレッドオーシャンですが、これは多くの企業が取り組んでいるシナリオでもあります。血で血を洗う惨状から脱出するには、ブルーオーシャンを探す旅に出ることが大切です。

競争の少ないニッチなコンテンツを探す3つのステップ

ブルーオーシャンの発見は、競争の少ないニッチなコンテンツの創出と言い換えられます。そのためのステップは次の3つです。「ブルーオーシャン・コンテンツ・リサーチシート」を埋めながら各ステップを進めていきましょう。

ステップ#1:競合を探す

競合のないブルーオーシャンを見つけるには、まず競合他社がどのようなコンテンツを作成しているのかを把握しなければなりません。次の3つの観点に基づき、競合他社を調べましょう。

  • テレビやラジオ、電車や看板広告などの伝統的な手法で打ち出している宣伝
  • メルマガやWeb広告などのデジタルチャネルで出稿している広告
  • TwitterやInstagramなどでフォロワー獲得のために行っている投稿

「ブルーオーシャン・コンテンツ・リサーチシート」の「競合を探す」タブに、上記の情報をリストアップしましょう。

Growth hacking blue ocean contents research sheet competitors

宣伝の場所や視聴者数、URLなどの情報をまとめていきます。

ステップ#2:競合のコンテンツをリサーチする

ステップ#1で競合他社をあぶり出したら、次は競合他社が提供しているコンテンツをリサーチしていきます。広告やブログ記事、SNS投稿の内容について、次の2点に着眼して調べましょう。

  1. 彼らのコンテンツに一貫しているものとは何か?
  2. 彼らのコンテンツの中でもっとも目立つものは何か?

具体的には、次の要素に注目するとよいでしょう。

  • 競合のコンテンツの長さ
  • 画像は使用枚数
  • 強力なCTA(Call To Action)の有無
  • 顧客から寄せられる声
  • 全国あるいは地域内で注目を集める製品販売の有無

上記の中から、一貫している要素・もっとも目立つ要素を抜き出します。

Growth hacking blue ocean contents research sheet research

抜き出した要素は、「ブルーオーシャン・コンテンツ・リサーチシート」の「リサーチ」タブに記入していきましょう。

ステップ#3:競合の少ないコンテンツを戦略的に作成する

ステップ#3では、ここまでで調べた情報に基づいて競合の少ないコンテンツを作っていきます。しかし、単に競合が少ないだけでは顧客のニーズを掴めません。競合が少なく、かつ顧客のニーズを掴める絶妙なコンテンツを目指す必要があります。

良質なコンテンツを作るために、次の問いに答えていきましょう。

質問#1:自分たちのチームが本当に得意なことは何ですか?

いくら競合他社と異なり、顧客のニーズに合致していたとしても、そのニーズを満たせるだけの能力を自社が持っていないのであれば無意味です。競合他社よりも自社のほうが上手くできることを武器にしましょう。

Sumo slidebox2

例えば、僕らであればブログ記事の右下にSUMOで、そのブログ記事に関連したオファーを表示します。デジタルマーケティングに関する記事には、デジタルマーケティング完全ガイドという商品をオファーすると言った具合です。

さらに1つの商品を売って終わりではなく、商品を購入してくれたお客さんにはどんどんアップセルをオファーします。僕らはコンテンツマーケティングとそれに呼応する適切なファネルを当てることを最も得意としています。

質問#2:競合他社がやっているもので、自分たちのものに近い施策は何ですか?

自社や競合他社が陥っているパターンを分析しましょう。そのパターンを破壊し、新しいブルーオーシャンを見つけることこそが目的です。これは例えば、あなたがブログで商品を売っていたとして、なかなか商品が売れないとしましょう。

Hubspot banner

そうしたら、HubSpotのように無料のリードマグネットを大量に用意して、見込客に配るんです。HubSpotはそうやって自社の出すコンテンツの魅力を見込客に伝えています。コンテンツが充実しているからこそ、見込客はHubSpotの商品にも興味を向けてくれるんです。こういう他社のやっていることで、あなたが真似したいと思うことを書いてください。

質問#3:顧客にとってのメリットは何ですか?

マーケターは顧客の心を掴むためにさまざまなことを考えます。しかし、顧客はマーケターの戦略などには興味がありません。顧客が興味を抱くのは、「このコンテンツは私にどんなメリットをもたらすのか?」というただ一点のみです。この問いはよく “What’s in it for me?(WIIFM / ウィーフム)” と呼ばれます。顧客が抱くWIIFM(ウィーフム)に対して、マーケターは説得力ある答えを用意しておかなければなりません。

ちなみに、ここで言う「顧客」とは、コンテンツの視聴者全般のことではありません。視聴者のうち、何らかのアクションを起こして自社にお金を払ってくれる人物のことです。コンテンツ作りの際は、利益に直結する顧客を集めることに注力しなければなりません。対象の顧客に特化した価値を創造・提供することに集中しましょう。

質問#4:あなたのコンテンツが役に立っていないのは、どんな人たちですか?

自社の成長にとって重要な層でありながら、コンテンツによってニーズを掴めていない層が存在するかもしれません。高い潜在価値を持つこの層を放置するのは非常にもったいないことです。既存の顧客と、これから顧客にしたい層を分析し、軌道修正を図りましょう。

僕たちであれば、これまで主に男性に向けてビジネスをしてきました。ペルソナも圧倒的に男性を意識して設定していたんです。でも最近は女性のお客さんも増えてきたので、「ああ僕のコンテンツって圧倒的に男性向けに作ってきたよね」ということに気づいたんです。「それなら、今後は女性もターゲットにできるよね」ということが分かると思います。

質問#5:既存のコンテンツの中でもっとも誇りに思うものは何ですか?

最後に、自社が作成したコンテンツの中でもっとも誇らしいものを見つけましょう。それは、自社が一貫して良質なコンテンツを作れることの証になります。僕たちは、「具体性」というものを大事にしています。他社がフワッとした概念で終わっているものを出来るだけ具体的に見せるということを意識しています。

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例えば、海外ツールであれば実際の操作方法を見せますし、アイデアを作るような作業であれば実際にワークシートを使って作業してもらいます。できるだけ具体的にというこの方針は、僕のビジネスですごく自慢できるものだと思っています。

Growth hacking blue ocean contents research sheet plan

さて、5つの質問はここまでです。ここで紹介した質問は「ブルーオーシャン・コンテンツ・リサーチシート」の「戦略立案」タブにも記載されています。シートに一連の質問への答えを記入し、ニッチなニーズを満たせるコンテンツを作成しましょう。

まとめ:ブルーオーシャンを攻めるニッチなコンテンツを作る

今回はブルーオーシャンの考え方と、それをコンテンツマーケティングに応用する方法をご紹介しました。競合他社が提供しているコンテンツを分析し、その隙間を狙うように、自社が提供できる価値を模索しましょう。ニッチなニーズと自社の特技が一致する領域を見つけられれば、まったく新しいビジネスを生み出せるかもしれません。

「ブルーオーシャン・コンテンツ・リサーチシート」は、あなたが新しい海を見つけるサポートをします。上手に活用し、まだ見ぬ広大な海へ漕ぎだしてください。今回はここまでです。また次回、お会いしましょう。

ブルーオーシャン・コンテンツ・リサーチシート

複製してお使いください。(Googleへのログインが必要です)

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1t8vFqak-ZcPs3SJnauMiGXwpb3nAQS3kjdcSsIorhA0/copy

7-2 【ゴミタスク撲滅】あなたのタスクリストに10倍成長のアイデアだけを残す3つのステップ

Last updated on 2022年5月24日 By 石崎力也

今回のレクチャーでは、10倍成長を叶えるタスクリストの点検方法をご紹介します。このレクチャーを見ることで、些末なタスクに割くリソースを削減し、真に価値あるタスクへリソースを集中投下できるようになります。

アイデアを精査しないと、あまり利益につながらない作業に貴重なリソースを割くことになります。このリスクを理解し、リソースの分配方法を見直すことが大切です。紹介する3つのステップに基づき、早速自身のタスクリストをブラッシュアップしてみてください。

10倍成長のためにコスパを徹底的に追求する

ビジネスの成長を考える際には、常にコスパを意識しなければなりません。なぜなら、どれほど潤沢にリソースを持っていたとしても、それは必ず有限だからです。限られたリソースを劇的な成長のために使うのか、労力の割に合わない些末なメリットのために使うのかによって、得られる成果は劇的に変化します。

Growth hacking limited resource

僕らのチームでは、常にリソースを最小限に保っています。無駄に組織を大きくすることで、無意味な仕事が増えることを体感的に理解しているからかもしれません。チームのリソースをあえて限定的にしておくことで、あれもこれも実行に移さずにインパクトの大きな仕事だけに集中することが出来ます。限られた仕事しか実行できないからです。

同じリソースを投じるのであれば、得られる成果が大きいに越したことはありません。そこで意識しなければならないのが、アイデアを精査する際に「これは本当に必要なアイデアか?」と疑う姿勢です。

具体的には、対象のアイデアを実行することによって達成できるのが10倍成長なのか、10%改善なのかを意識することが大切です。多大な時間や労力を消費する割に10%程度の改善しか得られないアイデアは、積極的に排除しなければなりません。

10%改善でリソースが無駄になる例

では、具体的にどのようなアイデアが10%改善に該当するのでしょうか。代表例に「ブログ記事の誤字脱字チェック」があります。

確かに、誤字脱字の排除はビジネスに利益をもたらします。誤字脱字がなくなることによって文章は読みやすくなり、読者をコンバージョンへ導きやすくなるからです。しかし、実際に得られるメリットは投じたリソースに見合うものでしょうか。

誤字脱字チェックのコスパを考えるために、一連のプロセスを洗い出してみましょう。

  1. WordPressなどのCMSにログインする
  2. チェック対象のブログ記事をCMS内で検索する
  3. 誤字脱字のある段落や文章を探し出す
  4. マウスポインターを誤字脱字部分に合わせ、わずか数文字をタイプする
  5. 更新ボタンを押し、変更内容をブログに反映する
  6. ブログ記事を表示し、スクロールをして修正部分を探し出す
  7. 修正部分とその周辺を読み直し、文のリズムなどを確認する

たった1箇所を修正するだけでもこれほどの手間がかかるのです。あるいは、チェックして誤字脱字が見つからなければ、一連の作業は完全な徒労に終わります。

そして、これほどの時間と労力を投じて、得られるメリットはどれほどでしょうか。たった数文字の誤字脱字を修正したことにより、どれほどブログは読みやすくなり、コンバージョン率の向上に寄与するのでしょうか。

元の記事のクオリティにもよりますが、おそらくほとんど成長に寄与しないと考えられます。投じたリソースに対して得られるメリットが明らかに少ない、10%改善タスクなのです。10倍成長には遠く及びません。

そして、10%改善に労力を費やすということは、10倍成長にリソースを投じるチャンスを捨てているということです。10%改善がビジネスにおいてどれほどの機会損失をもたらしているか、念頭に置かなければなりません。

あなたのタスクリストを点検するための3つのステップ

あなたのタスクリストには、いくつのタスクが列挙されていますか。その中で、10%改善しかもたらさない些末な作業はどれでしょうか。一方、10倍成長につながる珠玉のタスクはどれでしょうか。

タスクリストの中から価値ある作業を選定する際には、直感に頼ってはいけません。次の3ステップに基づき、理性的に選別していきましょう。

ステップ#1:プロジェクトの目標を再確認する

タスクとは、プロジェクトを達成するための小さなプロセスのことです。つまり、プロジェクトの目標達成に寄与しない作業は、不要なタスクと言えます。したがって、タスクを点検する際はまずプロジェクトの目標を再確認しましょう。

ステップ#2:過去1週間で実行したタスクをレビューする

続いて、ステップ#1で確認したプロジェクトの目標に対し、タスクがどれほどの利益をもたらしたのか調べていきます。過去1週間のタスクリストを見直し、それらを成果に基づいて「10倍成長」と「10%改善」に分類していきましょう。

Growth hacking tasklist todoist

人によってはNotionやTodoistのようなタスク管理ソフトを使っているかもしれません。僕とビジネスパートナーの小川さんは、あまりタスク管理ソフトのようなものは使いません。

Growth hacking tasklist google spreadsheets

必要最小限のタスクだけをGoogleスプレッドシートで管理しています。Googleスプレッドシートを使う理由は単純で、すべての情報をGoogle Driveに集約させておきたいからです。

こういうタスク管理ソフトは、定期的に整理をしないと気づいたらゴミのようなタスクばかりが溜まってしまいます。この機会に、過去1週間に実行したタスクにゴミタスクが含まれていなかったかを確認しましょう。

もしかすると、あまり成果が得られない10%改善の中にも「これはやったほうがいいんじゃないか」と思われるものがあるかもしれません。しかし、ビジネスの目的は完璧な何かを成し遂げることではなく、成果を上げることです。成果に直結するタスクこそを優先して行うべきであり、そうでないものは意識的に排除する必要があります。厳しい目でタスクを精査し、本当に大きな価値を生み出せるものだけを10倍成長にふるい分けましょう。

ステップ#3:今タスクリストにある10%アイデアを削除・修正する

ステップ#2で行ったふるい分けに基づいて、タスクリストに存在する10%アイデアを削除あるいは修正しましょう。

この作業を行うと、残ったタスクが非常に少なくなるかもしれません。そして、その少ないタスクで本当にビジネスがうまくいくのか不安を感じられる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、優先順位の高いものへ多くのリソースを割くことが成功の鍵です。余計なタスクを排除することで、投じたリソースのコスパが最大限に引き上げられます。タスクリストの点検は定期的に行い、常に有効なタスクにリソースを集中できるようにしましょう。

まとめ:真に価値あるタスクへ戦力を集中させる

今回は「10倍成長」と「10%改善」の考え方に基づいた、タスクリストの点検方法をご紹介しました。タスクにはビジネスに革命的な利益をもたらす10倍成長のものと、コストの割に微々たる利益しかもたらさない10%改善のものがあります。

10%改善にリソースを割くのは、10倍成長という大きなチャンスに割くリソースを犠牲にするということです。これが非常に大きな機会損失であることを知り、本当に価値あるタスクにリソースを集中投下するマインドを養うことが大切です。

どれほどのリソースがあろうとも、それは必ず有限です。そして、有限なリソースの分配計画を戦略と言います。まずは今の戦略を見直し、勇気をもって10%改善のタスクを排除しましょう。今回はここまでです。また次回お会いしましょう。

7-1 10倍成長を実現する!グロースハックのための3つの制約

Last updated on 2022年5月16日 By 石崎力也

今回のレクチャーではグロースハックの考え方と、それをコンテンツマーケティングに応用するコンテンツ・ハッキングについてご紹介します。このレクチャーを見れば、グロースハックにおいてアイデアを洗練させるために決定すべき3つの要素を知ることができます。

従来のコンテンツマーケティングでは、緻密な計画によってフットワークが重くなり、結果的に時間がかかりすぎて計画の価値が損なわれることがありました。そこで、グロースハックではよりシンプルな戦略に基づき、高速にプロセスを進めていきます。3つの制約だけを定め、身軽で柔軟な改善サイクルを回していくのです。

グロースハックとは優秀なアイデアのみを実行すること

グロースハックという言葉が誕生したのは2010年のことです。『Hacking Growth』の共著者であり、GrowthHackersのCEOでもあるショーン・エリス(Sean Ellis)が、ブログ記事”Find a Growth Hacker for Your Startup “の中で、グロースハックという言葉を使用しました。

出典:https://www.startup-marketing.com/where-are-all-the-growth-hackers/

エリスは、ブログ内でグロースハッカーについて次のように述べています。これは「グロースハッカーとは、成長を第一に考える人のことだ。彼らが行うことはすべて、スケーラブルな成長に影響するインパクトの大きいものです。」

また、彼は「成果を上げるグロースハッカーはまた分析力に優れていなければいけません。自分とチームメンバーが出したアイデアの優先順位付け、そのアイデアのテストを行います。そしてテスト済みの成長を牽引してくれるアイデアとそうでないものを判断し、切るべきアイデアを明確にします。そういったグロースハックのプロセスに従うための規律を持つことも、成果を上げるグロースハッカーに大事な資質です。このプロセスを素早く繰り返すことができれば、ビジネスを成長させるためのスケーラブルで反復可能な方法を見つけることができるのです」と続けています。

Growth hack focus on growth

つまり、グロースハックとは成長にのみ焦点を当てた活動を指します。アイデアを次々と精査し、有効なものとそうでないものを取捨選択するのです。もちろん、これらのプロセスは考えなしに行われるのではありません。高速であることに加え、適切な戦略に則って遂行されます。

しかし、ここでいう戦略とは、従来のマーケティングにおける成長戦略とは異なります。ブログやソーシャルメディアに投稿する頻度をまとめた書類のような、形式的な計画ではありません。

従来型のマーケティングプランでは、計画されること自体が目的化されがちでした。さまざまな事柄を文書として書き留め、それを上司に提出し、検討・承認された途端に思考が止まってしまいます。結局、計画は立てた人の手から離れ、上司の所有物になります。やがて、時の流れとともに市場の様子が変化すれば、数か月前に立てられた計画は意味をなさなくなるでしょう。

このような従来型のマーケティングプランの欠点を取り除くのが、グロースハックという考え方です。一定の戦略は持ちつつ、計画倒れにならないよう高速にプロセスを回すことで、努力を着実に利益へ結び付けていきます。

グロースハックを実現する3つの制約

テキストや動画といったコンテンツによって顧客を獲得するマーケティングを、コンテンツマーケティングといいます。そして、コンテンツマーケティングにグロースハックの考え方を応用することを、コンテンツ・ハッキングと呼びます。高いコンバージョン率を実現し、ビジネスの急成長を叶えるマーケティング手法です。

では、従来型のコンテンツマーケティングをコンテンツ・ハッキングへ進化させるにはどうすればよいのでしょうか。そのために必要な3つの制約をご紹介します。

制約#1:One Metric that Matters

「成長を追い求める」と言うのは簡単ですが、では「何をもって成長とするのか」は難しい問題です。コンテンツマーケティングにはさまざまな要素が関係するため、どこに着眼するかによって成長の定義は変わってくるでしょう。

したがって、どの指標に焦点を当てるのかを最初に決定します。一度決定したら、徹底的にその指標でよい結果を出せるよう行動しましょう。ここで決定する指標を、OMTM(One Metric that Matters)と呼びます。One Metric that Mattersとは、ビジネスにインパクトをもたらす重要な指標のことです。

具体的にどの指標に焦点を当てるべきかはケースバイケースです。ビジネスの性質や企業の規模などによって変わってくるでしょう。代表例は下記のとおりです。

  • Webサイトの月間訪問者数
  • 7日間以内の新規ユーザー保持率
  • 検索エンジンからの月間流入者数
  • 特定の地域からのユーザーにおけるコンバージョン率
  • ECサイトにおける「カートに入れる」ボタンのクリック率

多くの指標が考えられるため、複数の指標を参照したいと考える人もいらっしゃるかもしれません。しかし、そうすると努力が分散されてしまいます。反対に、指標を1つに絞り込めばその指標の向上のみに着眼すればよく、行動の指針を立てやすくなります。

Sumo slidebox2

例えば僕らであれば、ブログ経由のファネルへのコンバージョン率をベンチマークしています。ブログの右下にSUMOでポップアップを出しています。ブログの読者がこのバナーをクリックして、どのくらいファネルにオプトインしてくれるのか?というのを見ています。僕らは結局ファネルにトラフィックを送り込むことで売上を立てています。

どれだけ多くのトラフィックを集めても、ファネルに入ってもらえないことには一銭にもなりません。しかもリストとして蓄積されるわけでもないのです。逆にオプトインしてくれた見込客はそのファネルの中で購買行動をしてくれるか、リストに入って最終的に別の入口から商品を購入してくれるかもしれません。

Growth hack omtm

このように基本的には、OMTMをそのビジネスのボトルネックとなっている部分に設定します。たとえば、ECサイト訪問者数は十分多いのに、「カートに入れる」ボタンのクリック率が低いのであれば、このクリック率をOMTMに設定します。もともと訪問者が多い以上、彼らをうまく購買に導けるようになれば大きな成果が得られるでしょう。

制約#2:具体的な数値によるゴール

制約#1でご紹介したように、まずOMTMとなる指標を選ぶ必要があります。しかし、ここで選ぶ指標はコンテンツ・ハッキングにおける本当のゴールではありません。コンテンツ・ハッキングのゴールはあくまで利益の獲得であり、OMTMの向上はそのための手段に過ぎないのです。どれほどWebサイトの月間訪問者数やコンバージョン率を高めても、十分な利益に結びつかないのであれば意味がありません。

Growth hack back calculation

そこで必要になるのが、ゴールからの逆算です。真のゴールを達成するために、OMTMでどの程度の数値を達成すればよいのかを計算します。リバースエンジニアリングのように、自分が何を行うべきなのかをゴールから分析するのです。

制約#3:実現までのタイムライン

グロースハックの重要な要素の1つはスピードです。コンテンツ・ハッキングにおいてもスピードは非常に重要で、可能な限り早いペースでプロセスを回す必要があります。ドッグイヤーと表現されるように、デジタルにおける市場変化は極めて早く、時間がかかると努力が成果に結びつかなくなります。

Growth hack milestone

いつまでに何をするのか、年・月・日単位で具体的に設定しましょう。達成可能な範囲であれば、この期日は短ければ短いほど有益です。快適でやりやすいと感じられるよりも短い期日を設定しましょう。

あなたの制約を文章にする

最後に、上述した3つの制約を明文化しましょう。その文書こそが、コンテンツ・ハッキングにおける戦略です。このように言うと、拍子抜けする人もいらっしゃるかもしれません。ここで決めたのはOMTMと具体的な目標数値、そして期日だけだからです。わずか3つの決定事項を戦略と呼ぶことに抵抗を感じられる人も多いでしょう。

しかし、このシンプルさこそが武器です。複雑な規則にがんじがらめにされることはなく、コミュニケーションをとりながら流動的に行動できます。余白を残し、中途半端な戦略にしておくことが、かえって高速かつ効果的なプロセスを実現するのです。

まとめ:3つの制約に基づいて高速にPDCAを回す

今回はグロースハックの考え方と、それをコンテンツマーケティングに応用したコンテンツ・ハッキングについてご紹介しました。グロースハックとは利益の獲得に着眼した戦略であり、これを実現するには以下の3つの戦略を立てることが大切です。

  • 制約#1:どの指標に焦点を当てるのか?
  • 制約#2:いくらの数値を目指すのか?
  • 制約#3:いつまでに達成するのか?

グロースハックはスピードが肝要です。早速、この3つを決めて行動してみてください。きっと数週間後・数か月後には変化が起きているでしょう。今回のレクチャーはここまでです。また次回、お会いしましょう。

知っていることはお金になる…1度限りのウェビナーをご用意しました

石崎力也のコンサルティング「いしこん」

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