いろんな問題が世の中にはある。しかしながら今、表に出ている問題は今に始まったわけじゃなくて、僕たちの親父、その親父の世代からずーっと言われてきたことだったはず。少子化問題も、小学校の社会の時間で習った。でも未だに言われ続けてきている。少子高齢化だね。
あとは労働について。世界的ベストセラーの仲間入りをしてから20年近く経った金持ち父さん、貧乏父さん。あの書籍には有名な一節「たくさん勉強して、安定した職に付けばいいと親は言うけど・・・」ってやつ。よくよく考えたら「働き方」についての問題点だってかなり昔から考えられてきた。今、フリーエージェントやノマドやフリーランスが流行っているけど、20年前からだって労働形態についてみんなが向き合ってきた問題だったはず。
他にも英語もそう。英語ができたらいいなんてのはずーーっと昔から言われてきたよね。
話のキーポイントは、これら様々な問題を「リアルに受け止めるかどうか?」は世代によって違うってこと。問題はずーーっと昔から存在していた。だけど、それを避けてもOKな世代と、避けられなくなった世代がある。
たぶん僕の親父の世代なんかは、もう逃げ切りコースだと思う。親父と同世代の政治家も起業家も、取り敢えずは「少子高齢化」「労働形態の問題」「英語の問題」等々は、避けたまま死ねる。
面白いのは、僕たちの世代だ。僕たちは絶対に避けられない世代。2020年の東京オリピンック以降にやってくる団塊世代の超高齢化。彼ら、70歳を超え始めるでしょう。彼ら全員が一気に、労働人口から差っ引かれて、がつんと減った労働人口のど真ん中にいるのが、昭和55〜平成元年の世代になる。そう、僕らだ。
もし政治も民間も国民も、ここらへんの対応をミスって、失敗に終わったら、本当にやばい世界がやってくるかもしれない。夜8時以降は出歩けない、ドラッグが横行する、iPhoneを外に持ち歩くと盗まれる・・・とまぁ、アジアではデフォルトの状態なんだけど、こういう状況に日本も陥るかもしれない。
そうならないためにも、各分野(政治、企業、家計etc・・・)の人たちが頑張らなきゃいけない。
社会保険の問題、超高齢化社会の問題、労働形態の問題、教育の問題(これは解決しようがないかな)・・・。こういった問題の全てを解決しなきゃならないのが、僕らの世代。そう、僕らは「避けられなくなった世代」なんだよね。
避けられなくなった世代が、各々の分野の問題をどう解決していくか?
僕だったら、この問題をどうビジネスの視点から解決していくか?を考えなきゃならない。どーせ、そういう歪みにビジネスチャンスが生まれ、一個一個歪みを埋めようとする働きが生まれ始めると思う。たとえば労働形態の問題の歪みに生まれたビジネスチャンスを見つけ始めたのが、ランサーズとかクラウドワークスとかやよね。たぶん歪みに生まれたビジネスチャンスを盲目的にスルーしてしまうほど日本人の起業家って鈍感じゃないと思うんやけど、もし皆が見逃していたら、僕は今の生活をやめ、僕がやらなきゃならなくなる。
だからどうか、僕の同世代の起業家たちが、そういった問題一つ一つを解決してくれるようなサービスを作り続けて欲しい。どうかミスらないで、見つけ続けて欲しい。そうじゃないと、僕とかみたいな三流が、そういう問題に着手しなきゃならなくなるから。
こうやって海上ヴィラでピザ食べながら時間を忘れて読書をしていると、あらゆる方面から「こういうビジネス一緒にやりませんか?」っていうお誘いを受ける。ようやく暇になったのに、その暇をぶっつぶしにくる僕の知り合いがたくさんいて困る。だけど、当分は僕らの出番はないように思うんだよね。だって既に同じようなサービスがたくさん存在しているから。既に誰かがやっているのなら、僕たちがやる必要はないでしょう。
どうやらbetterな何かを作りたいと思っているのかもしれないけど、betterなものは市場原理に任せておけば、勝手に出来上がる。フレンドスターじゃなく、マイスペースじゃなく、ミクシィじゃなく、Facebookでしょう。Yahoo!じゃなくてGoogleでしょう。サムスンじゃなくてアップルでしょう。そういうbetterは、僕らの世代の仕事じゃない。僕はそう思っている。
もしも僕たちが立ち上がらなきゃならなくなる時があれば、それはbetterする比較対象が全くない時。
thanを付けられない時。つまり新しい何か、なんだよね。
・・・ってビールを飲んでたらふとふってきた。