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ネットビジネス論
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では、ビジネス論いきます。今日のネットビジネス論では、”最後の”概念論についてお話させていただきます。
はい、今日でマインドセット編は終了です。次回以降、本格的に手を動かす作業に入って頂きます。
マインドセット編の最後に、あなたにインストールしていただきたい考え方は『運』です。
これだけ科学が進歩し、様々な文明の利器が生み出され、人々の生活が豊かになったにも関わらず、やはり人間にはまだまだ分からないことだらけです。
怪しい在宅ビジネスの広告にあるよう「100%成功する」という謳い文句は、まず嘘なのです。 だって未来のこと、誰が分かるのですか?しかも100%の確率で?
繰り返しますが、30万円〜50万円程度のお小遣い稼ぎ程度でいいなら、確率は100%近くまで高めることができましょう。
しかし、僕がこのメルマガで紹介しているのは、個人が事業を興しそれを軌道に乗せる方法です。
事業となれば少なからず(多からず)運という要素は入ってきます。
Googleの創業者であるラリーペイジがスタンフォード大学での講演で以下の様な発言をしました。
「あれは、データに基づいた緻密な計画というよりも、ほとんど”運”だったんだ」
・・・これは2013年現在、グーグルの売上の半分以上を占めるアドセンス事業(広告事業)について言及したモノです。
創業者のラリーペイジとセルゲイブリンは、世界一の検索エンジンを作ったことで有名ですが、緻密な計画とデータを基に事業を展開する経営者であることでも有名です。
そんな彼らをしても「あれは運だった」というのです。
もしその運がなかったら、グーグルの売上の半分は今頃無かった、と言っているも同然です。
さて、僕たちがグーグルのような世界最強の企業を作るかどうかは別として、同じ起業家・事業家として、心しておくべきことがあります。
はい、そうです。「運という存在を忘れない」ということですね。
どれだけマーケティングを極めて成功確率を高めても、予期せぬ失敗は待ち受けているでしょうし、まったくの直感的な行動から予期せぬ成功が訪れることもあるでしょう。
あなたは全知全能ではありません。世界の全情報のうち、ごくごく一部しか
知り得ないのです。
その限られた情報からベストプラクティスを選ぶ。もちろんそれよりベター(better)な方法は常に存在している可能性はあるのです。
しかし、若干劣っているかもしれないその選択肢を選び、その選択肢を最善だと信じ込み、無邪気に突き進むしか方法は無いのです。
怪しい自己啓発セミナーなどに参加すると「必ずできると信じ込みなさい。その信念が100%の成功を呼び込むのです」と、霊感商法顔負けの洗脳をふっかけてきますが・・・、
断言しましょう。
・・・そんなものはない!
あなたは謙虚に運の存在を認めなきゃいけないのです。
「この事業がうまくいかなかったら、オレの人生は”無”と同じである」
とか
「ビルゲイツにならない限り、私の起業家人生は無意味となる」
といった、運の存在を無視した断定型の発想法は危険です。
死ぬ間際に、その人がビルゲイツのような起業家になっていなければ、その人の人生は”無”であり”無意味”であったと回想することになるでしょう。
そんな悲しい発想法はやめて、もっと謙虚に運の存在を認めましょう。どれだけこちらが緻密に計画を練ったとしても、市場への参入タイミングが悪ければ、うまくいかないのです。
これだけ大衆に膾炙しているテレビ・電話・インターネットだって、発明から普及まで30年以上かかっているんです。発明者はきっと30年以上もの間、不遇の時代を経験していたでしょう。
こちらのデータも面白いです。
アメリカ人口の50%がFacebookを使うようになるまで、7年かかったそうです。
あなたがどれだけ革命的な事業を作ったとしても、仮にそれがFacebookよりも優れていたとしても、7年間の潜伏期間が必要になるかもしれないのです。
7年間、我慢してずっと耐え続けられるでしょうか?資金繰り、人事、価格競争など抱える問題は山積みです。
もちろんそんなに規模の大きな事業でなくとも、市場はあなたの想い通りにならないことばっかりです。
だから、スタートする前に、ちゃんと「運」の存在を認めておかなきゃいけないのです。
『絶対にうまくいかせてやる!』という気概は必要かもしれませんが、それは心意気だけに留めておきましょう。
『絶対にうまくいかせてやる!』と宣言しておきながら、心の底では「それでもうまくいかないこともあるよな」と認めておくことは必要なのです。
もちろん「全ては運だから」といって、全く努力しないのは論外です。
努力するのは大前提の上で、たとえ努力してもうまくいかないこともあるよ、ということを知るのが必要だと言いたいのです。
ま、ビジネスはそんなもんなので、肩の力を抜いて「10回やって1回でもうまくいけばいいや」くらいのスタンスでいた方がハッピーなんじゃないかなって思います。
売上高1兆円を誇る、あのユニクロの柳井さんだって「一勝九敗」という本を出したのです。
ビジネスってそんなもんです。10回本気で努力して、9回は運がなくて失敗して、1回だけ運があって成功すれば万々歳。
それでスーパーハッピーなのが、起業家というものです。
ビジネスには、運という存在が確率的に(必ず!)紛れるのを忘れないで!