あなたは副業でFacebook広告を勉強している会社員で、広告のパフォーマンスを分析する方法を探していませんか?どこから手を付けたら良いのか分からなくても大丈夫です。広告出稿後にどのタイミングでどのように振り返りを行えば良いのか?その基本となるルールを6つ紹介します。
広告というのは出して終わりというものではありません。毎日のように管理画面で数値をモニターしていく必要があります。とはいえ、最初のうちはどのように数字を見たら良いのか?とっかかりを掴むのに苦労することでしょう。そこでレポートの数値を見る際のヒントとなるいくつかのルールを紹介します。これらを知ることでよくやってしまうミスを避けて、効率的にレポートの数値を追うことができるようになります。
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ルール1:分析前に3日間または1000インプレッションまで運用する
まず広告パフォーマンスの数値を分析する前に、いつになったら分析を始めて良いのか?という疑問が浮かぶはずです。というのも広告を開始してすぐの間は、広告レポートのデータも安定しないからです。統計データというのはある程度のデータが集まらないと正しく分析することができません。サンプル数が少なすぎるとランダムな数値が含まれていてもそれに気づくことができません。
では正しい分析ができるようになるのはいつ頃からなのでしょうか?それはだいたい3日間または理想的には4日間ほど運用した頃からになります。または先にインプレッション数が1000に達した場合でも大丈夫です。これらを参考にまずはある程度、広告が回るまで見届けるということが必要になります。
ルール2:広告は途中で編集しない
広告の配信を開始したら、ある程度のデータが集まるまで待ちましょうという話をしました。その際に広告を触らないという発想も、併せて重要になります。Facebook広告にはAIなどを使って、広告のパフォーマンスを最大化する最適化機能が備わっています。そのため広告配信がスタートすると、しばらくの間はFacebookもリサーチのような形で手探りで広告をテストしています。
例えばアルゴリズムが入札額を変えてみたり、ターゲットとなるオーディエンスを変えて試してみたりしています。どの広告をどんな見込み客に当てるのかなどを色々と探っているのです。これにはある程度の学習期間が必要です。そして、その途中で広告を編集するとそれまでの学習がリセットされてしまいます。条件が変わったのでもう一度テストをしようと、アルゴリズムが考えるからです。
もちろん、広告をずっと運用していると途中で広告の変更が必要になる場面もあるでしょう。ですが、特に配信初期の段階ではしばらく広告を編集せずに待つことが必要になります。もちろんアルゴリズムの学習中も広告費が掛かっています。せっかくお金を掛けて学習したデータが無駄にならないように、まずは広告を編集せずに様子を見るようにしてください。
ルール3:アトリビューションウィンドウに合わせて集計期間を選ぶ
Facebook広告の管理画面では、データの集計期間を自分で選ぶことができます。過去7日間や過去30日間のように、異なる集計期間で数値を見ることができます。ですが、最初のうちはどの集計期間で数値を見れば良いのかと悩むはずです。そこで1つの目安となるのが、集計期間をアトリビューションウィンドウに合わせることです。
アトリビューションウィンドウとは、ユーザーが広告に反応してから売上や成果につながるまでをトラッキングしてくれる期間を指します。例えば広告をクリックしてから5日後に購入があったとします。この場合、Facebook広告のデフォルトのアトリビューションウィンドウは広告のクリックに対して7日間です。広告のビューに対しては1日に設定されています。そのため、クリック当日の購入でなくても7日以内であれば広告経由の売上としてカウントしてくれるのです。
そのため、広告のアトリビューションウィンドウに合わせて集計期間を選ぶというのはすごく理にかなっています。一度出した広告がその後ちゃんと成果につながっているのか?ということを確認しやすいからです。まずは集計期間をアトリビューションウィンドウに合わせて設定してみてください。そこから必要があれば集計期間を変えて見てみるということをオススメします。
ルール4:管理画面の列を見やすくカスタマイズする
広告管理画面上で数値を見るときに、色々な指標が表示されています。デフォルトでもFacebookが用意してくれた指標の組み合わせがプリセットとして提供されています。数値を見る際にはこれらの指標を自分用にカスタマイズすることをオススメします。管理画面上の列のメニューから「列をカスタマイズ」を選択すると、簡単に指標の項目や並び順をカスタマイズできます。
またカスタマイズした内容をプリセットとして保存していくこともできます。プリセット間はワンクリックで切り替え可能です。複数の広告を運用する際に、それぞれに合ったプリセットを簡単に切り替えることができて便利です。効率的な数値確認のためにも、ぜひこの列のカスタマイズとプリセット機能を使ってください。
ルール5:広告開始前に計算した目標数値と照らし合わせる
広告の数値を見るときにつまづきやすいことの1つに、数値の基準が分からないということが挙げられます。ある数値を見てもそれが高いのか低いのか分からないということです。自分の中に数値の基準がないために起こります。そこでいくつかの数値をあらかじめ計算して、おおよその値を掴んでおきましょう。
わかりやすいのが限界ROASと呼ばれる損益分岐点のROASです。ROASというのは広告における投資回収率のことです。売上を広告費で割ってパーセントで表したものです。このROASは広告において頻繁に使う用語です。ですが分子が売上になっているので、このままだと本当に利益になっているのかが分かりません。そこで売上から利益率を考えて、損益分岐点となるROASを計算しておきます。これは利益率を100で割れば簡単に求めることができます。利益率が仮に80%であれば、損益分岐点となるROASは125%だと計算することができます。
CPAやCPLといった数値に関しても、場合によってはだいたいの値を計算しておくことができます。CPAは顧客獲得単価、CPLはリード獲得単価を指します。1人の顧客がどのくらいのお金を払ってくれるのかが分かっていれば、そこからCPAの上限値をだいたい割り出すこともできます。見込み客1人につきいくらまでコストを掛けられるのかが分かれば、その値がCPLの上限値となります。このように広告開始時にいくつかの数値について、おおよその見当をつけておくのも有効な方法です。
ルール6:ファネルの下流の数値から遡って見る
広告を運用しているとたくさんの数値と向き合うことになります。そんな時は見るべき数値に優先順位を付けましょう。優先順位の付け方はとてもシンプルで、ファネルの下流の数値を重視すれば良いのです。ファネルの下流とは、売上など広告の最終的な目的に一番近い部分を言います。広告をファネルの上流として、見込み客がだんだん下流に流れていって売上につながるようなイメージです。
例えばウェビナーへの登録を呼びかける広告を打っているとしましょう。そしてウェビナーから無料相談などの通話に誘導しているとします。その場合に最初に見るべきはウェビナーへの登録者数か、無料相談の予約者数のどちらでしょうか?もうわかりますね?より広告の目的に近い、無料相談の予約者数の方が重要です。そのため、ウェビナー登録者数が安くとれているCPLの低い広告よりも、実際に無料相談の予約が取れている方が優秀な広告ということになります。
まとめ:ルールを把握して効率的な広告分析を行う
ここまでFacebook広告の数値を効率よく分析するためのルールについてお伝えしてきました。最後に要点を6つにまとめました。
- 配信初期は広告数値の分析をする前に、3日間または1000インプレッションまで運用する。
- 広告を編集するとアルゴリズムによる学習がリセットされるため、不用意に広告を編集しないようにする。
- 広告の数値を確認する際の集計期間は、アトリビューションウィンドウを参考に設定すると良い。
- 広告の数値を確認するときは、表示される指標を見やすいように項目をカスタマイズする。
- 数値の目安が不明な場合は、あらかじめいくつかの値の目安を計算などで求めておくと良い。
- 広告の数値を見るときは、広告の目的に近いファネルの下流の数値を優先する。