*本記事で紹介するWhole YouTubeはすでに販売を停止しております。過去にセールスレターとして利用していた販売ページで紹介しているノウハウがいまだに有効なので記録として以下原文ママで掲載しました。
どうもこんにちは、毎度おなじみの石崎力也です。ネット上であまりにも有名になりすぎたので、自己紹介は不必要ですね。早速本塾(Whole YouTube)の説明に入ってゆきます。やはり今回も、セールスレターが塾内で使うテキストを兼ねていますので、最後までお読みいただくと知的収穫物も大きいと思われます。もちろん「セールスレターを読まなくても、君が売るものなら何でも買うよ!」という方は、全部読む必要はありません。一気に下までスクロールして、購入後に”テキストとして”じっくりとお読みください。
さて。。。
Whole YouTubeは3つの教材を1つにまとめた塾です。1つは「顔出し有り」で自社メディアにアクセスを流し込むためにYouTubeを使うVital YouTube。もう1つは「顔出し無し」で動画をアップロードし、YouTubeアドセンスで報酬を得るTrace YouTube。そして最後に「顔出し有/無(両方可)」でDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)と連動させながら自社/他社商品を売るDRM YouTube。Whole YouTubeはYouTubeを使って収益を得られる3つの手法を文字通り全部網羅(Whole)した教材です。
ちなみに、このセールスレターは DRM YouTubeのテキスト原文ママなので、以下の文章を繰り返し読むだけでダイレクトレスポンスマーケティングとYouTubeを連動させたビジネスモデルの知識を得ることができます。そう、Whole YouTubeでは教材の1/3をセールスレターという形式で公開し、セールスレターを読んでもらう代わりに情報を無償提供するという、非常に悪どいセールスを行っています。この取引に十分なメリットを感じられる方は、以下を続けてお読みください。
ついでに言えば、このようなセールス手法が最近アメリカで流行りだしているので、僕(石崎力也)もそれも便乗したんです。先に結論から言いますと、この3つの教材にまとめられているノウハウは全て(アメリカを中心とした)英語圏の情報なんですね。
早速ではありますが・・・僕はオンライン上で英語塾の運営をしています。英語塾を販促するために自社メディアに大量のアクセス流したいと思い、あらゆる施策を模索&実践していたところ、YouTube経由からのアクセスが最も大きいことに気づきました。なるほど、日本にもYouTubeで稼ぐ系の情報商材がありますが、ぶっちゃけますと、そのほとんどが英語圏では既に廃れている情報の蓄積にしか過ぎません。英語力を高めるためのルーチンとして日々大量のマーケティング雑誌を読み、大量のマーケティング動画を視聴している僕からすると、日本で流行っているYouTubeノウハウは「御粗末」の一言です。まあ、別に日本の悪口を言うためにこのセールスレターを書いているわけではないので、このレター内で日本の教材について言及することはもうありません。そもそもこれだけグローバル化が進んだ今日において、「日本」と「海外」を区別すること自体が時代錯誤なのかもしれません。
少し話が逸脱するかもしれませんが、今現在、個人事業主なり小さい会社の社長なりをやっている所謂(いわゆる)スモールビジネスのオーナーは必死で英語を勉強したほうがいいと思います。端的に理由を言いますと「たくさんの情報を蓄積しすぎた英語は次の100年も普遍語として使われる」からです。ポルトガルやオランダが覇権国だった当時は、彼らと外交をするためにはポルトガル語やオランダ語が必須でした。覇権国が変われば言語も変わります。覇権国がイギリスに変わり、外交のためには英語が必須となりました。しかし覇権国がイギリスからアメリカに変わったタイミングでは、既に英語でたくさんの情報が蓄積されていたため、仕方なくアメリカは英語を引き継ぐしかなかったのです。インターネットと彼らの国民性が相俟って、さらに多くの情報が英語で蓄積されています(アメリカ人って何でもログに残しますよね)。
今後、覇権国が中国やインドに変わっても、英語はまず間違いなく普遍語として引き継がれてゆくので、Google翻訳の成長など待たずに、必死に英語を勉強することをお勧めします。当然ですが、スモールビジネスのオーナーとして英語で書かれた情報にアクセスできないことは大きな機会損失となり、その損失は年々大きくなってゆくと考えられます。
やはり逸脱しちゃいましたね。話をグイッとと元に戻しましょう。
このWhole YouTubeという教材には、英語圏で使われているup to date(最新)の情報の中から僕が実践し成果を出したものだけが収録されています。そのうちの1つ、DRM YouTubeをセールスレター内で原文ママのテキストを公開し、情報を無償還元する・・・ということろまでお話をしましたね。
それでは、ノウハウの公開に入りたいと思います。ご想像の通り、DRM YouTubeは動画をアップロードし、その再生ページからリストを取り、そのリストにステップメールを流すことで自社商品を販売したり、他社商品をアフィリエイトしたりして利益を出す方法です。
既にご存知とは思いますが、ダイレクトレスポンスマーケティングは、3つの要素に分解されます。
リストを取る
リストを教育する
リストにクロージングする
の3ステップですね。
DRMを理解するためには、以下の漏斗型をイメージするのが便利です。
縦軸がファン度を表し、横幅(間口の広さ)がお客さんの量を表します。漏斗型の下に行けば行くほどファン度が高くなり(深くなり)、顧客単価が増大してゆきます。このDRM YouTubeの目標は、YouTube経由で一定数のリストを安定的に獲得し、漏斗型の下にお客さんを送り込む全ての施策を自動で回すことです。
DRMの3ステップをこの漏斗型に当てはめて考えると、ステップメールに登録してもらう段階が「(1)リストを取る」にあたり、ファン度を高め、お客さんを下へ下へと移動させる過程が「(2)リストを教育する」プロセスそのものであり、その教育されたお客さんに商品を販売するのが「(3)リストにクロージングする」にあたります。これらを漏斗型の図にマッピングしますと以下のようになります。
カラーマッピングした場所はDRM YouTubeにおけるDRMっぽい部分ですね。これらDRMっぽい部分に、動画を制作しアップロードするプロセスを加えると、いよいよDRM YouTubeの全体像が完成します。DRMの基本ステップに幾分かの改修を加えたDRM YouTubeは以下のように合計5ステップから構成されています。この5ステップを経ることで、なんというか、まあ、リッチになれるかもしれないわけですね。(少なくとも、僕は満足のゆく利益を得ています)
字が汚いのでもう一度書き直します。DRM YouTubeは次の5ステップから構成されています。「step1:ロールモデルを見つける」「step2:ロールモデルにチャンネルを関連付けてゆく」「step3:ステップメールに誘導する」「step4:フロントエンド商品を販売する」「step5:バックエンド商品を販売する」の5ステップです。
本テキスト(セールスレター)がたくさんのサクセスDRM YouTuberを生むことを願いつつ、徐々に本論に入ってゆこうと思います。
第2章:「心に余裕のない人はこうなるのだ!」という経験
なぜYouTubeを使って集客をするのか?という本題に入る前に、まずは「仕組み」というものについて考えてみようと思います。YouTubeが自動でアクセスを集めてくれる「仕組み」であるのは何となくわかっているけど、そもそも仕組みとは何ぞや?を理解しておかないと、行先が決まらずに航海をしている状態になりかねませんので。
Amazonを眺めてみますと、近年たくさんの「仕組み」本が出版されているのがわかります。仕組みと検索すると3,873件もの本がヒットし、そのうちの2,576件が会社経営・テクノロジー・ビジネスに関連する本です。おそらく、時間的制約の厳しいサラリーマンがワークライフバランスを考え始めた社会のニーズを、出版社側が汲み取ったのではないでしょうか。ようは「1日に8時間も働いている場合じゃない」と多くの人が思い始めたということでしょうか。
そもそも僕らはどうして「働いてばっかり」ではダメなのでしょうか。確かに、働き過ぎによる過労死や鬱発生リスクの増大は大きな問題ではありますが、今回はそういった「当前に避けなければならない健康上の問題」を除いた「働いてばっかり」の弊害を考えてみようと思います。
まず一つは、わざわざ文字にするのも野暮な気がするのですが、「人生は仕事だけじゃないから」です。人生は仕事だけじゃないから、働いてばっかりではダメなんです。英語で「happy balance wheel」と検索すると、たくさんの輪っかの図が出てきます。幸福っていうのは、仕事・家族・趣味・健康・宗教・社会貢献・ファイナンス・ロマンスなど、複合的な要素から成り立っているんだよ・・・ということを教えてくれる輪っかです。これを見ても、何か1つのことで幸福が得られるものではないということがよくわかりますし、逆に仕事がうまくいっていなくても、他の要素でバランスが取れていれば、幸福を感じられるということになります。
私事になりますが、僕自身、人生で「最凶に仕事がうまくいっていない時期」がありました。極力お金を使いたくなかったので、東南アジアに逃げ込み、一食200円くらいで生活をしていましたが、おかげで時間がたっぷりとでき、家族や趣味に費やす時間が大幅に増え、仕事以外の要素で十分にバランスが取れたため、危うく多幸症になりかけた経験があります。
無駄に幸せを感じすぎたため、一生このまま東南アジアの片隅で自給自足しながら暮らしていこうかと考えたほどです。今は運良くキャリアにカムバックし、仕事を含めて幸福の輪のバランスが取れているため人並みの幸せは感じられていますが、万が一仕事がうまくいかなくても、かつての経験があるので、なんとかなるはずです。(むしろ幸福度は仕事をしていない方が高いかもしれません)
やはり無粋なことを言うようですが、人生は仕事だけじゃないんですよ、と。
ゲームが超下手くそな奥さんと55インチテレビ+ソニーサラウンドホームシアター(5.1ドルビー音源)でプレステ4のゲーム(KNACK)を三徹でやるのも人生ですし、桐生競艇場の新鋭王座決定戦でKM選手に24万円突っ込んで一瞬にして諭吉が空気(or 笹川財団)へと消えてゆくのも人生ですし、インドネシアのギリ島にある水上ヴィラで70,000ルピア(約600円)の窯焼きピザを食べながら『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』を読むのも人生です。
つい先日、バリ島北部のPadang BaiにあるBamboo Paradiseというシェアハウスで水着姿の超デブなイギリス人のババァに「テメェら、こんな遅くに部屋に戻ってくるんじゃねぇよ、このくそイエローモンキーチャイニーズが」と午後8時にぶち切れられました。旅先で、午後8時に眠くなるババァと一緒な部屋で寝るのも、これまた人生ですね。
きっと僕が大手町の大企業で働くサラリーマンだったり、渋谷のイケイケベンチャーで働く人だったりしたら、こういった仕事以外でのハプニングに遭遇することはなかったでしょう。同世代の人たちに比べて働きすぎず、仕事のプライオリティーがグッと低いからこそ、こんなハプニングに出会えるのです。働き過ぎると、仕事以外でのイベント数が減っちゃうからダメなんですね。これが「働いてばっかり」ではダメな理由の1つ。
もう1つは「暇を作るため」です。”暇”なんて言葉を使うと語弊を生みやすいのですが、あなたが適切だと思うのであれば、余暇・余裕・心の空白・自由・休み・レジャーなんでもいいです。ようは、予定の決まっていない時間を作ろうぜ、ということです。
以前、友人のT君と伊豆島にドライブに行った時のことです。まさに「心に余裕のない人はこうなるのだ!」という光景を目の当たりにしたのです。活字で説明するのは難しいのでが、T君はカーナビ通りに進むだけで頭がいっぱいだったため、交差点に入り直進と右折を迷って直進と右折の中間「右斜め」を勇敢に進みなさったのです。丁度曲がり角に交番があり警察官が僕らを見ていたため、余計にT君はパニックになり、ついに奥義を披露なさったそうです。「右斜め」と言っても、そこには道もないし、Uターンもできる場所もなかったので、非常に危ない場所だったのです。その後、警察官の優しいフォローもあり、なんとか道に戻ることができましたが、「交差点での振る舞い方を予め決めておかないと、こうなるのだ」ということをまざまざと見せつけられました。
彼に敗因を聞き、同じミスを繰り返さないためにどうすればいいかを後に問うてみると「交差点に入る前に、次の交差点で何をするか考えておけばよかった」と答えてくれました。
まさに彼のこの回答が、僕たちの人生における模範回答になるわけです。僕らも生きていく中で様々なイベントに遭遇しますが、そのイベントが起こった時にどう振る舞うかを予め考えておかないと、いざそのイベントが発生した時に振る舞い方に戸惑い、最悪の場合は「みんなもそうしていたから」という1億玉砕的な発想に頼ることになりかねません。
「働いてばっかり」だと、暇を作れないから、ダメなんですね。そういった状況を回避するために、僕たちは努力して暇を作らなきゃいけないのです。その暇を僕らにもたらしてくれるのが、冒頭に登場した「仕組み」なんですね。(ようやく長い前置きが終わりました)
次章では仕組みの作り方について考えていこうと思います。
第3章:奴隷にテコを持たせる仕組み
第2章では暇を作ることの重要性について考えてみました。第3章では、その暇を僕らにもたらしてくれる「仕組み」の作り方について考察していこうと思います。
早速「仕組み」の定義からみてゆきましょう。僕が「仕組み」という言葉を使った時、それは「奴隷にテコを持たせること」を意味します。仕組みを理解する上での重要なキーワードは「奴隷」「テコ」の2つです。
優れたビジネスマンは、この「奴隷」や「テコ」のいずれかを使う技術に秀でています。例えば目の前に大きな岩があれば、それを動かすには3パターンが考えられます。1つは自分の素手でその岩を動かすパターン。もう1つはテコを使って自分でその岩を動かすパターン。更にもう1つは奴隷にその岩を動かしてもらうパターン。(ここでいう奴隷にはネガティブなニュアンスはなく自分以外の原動力を意味する)
自分の素手で大きな岩を動かそうとすれば、大量のエネルギーと時間を消費してしまうでしょう。普通のサラリーマンはそういった現状に甘んじるだけですが、それだといつまでたっても暇が作れません。土日返上でバカみたいに働いて手取りが40万円前後の人たち、あるいはそれ以下の人たちは、この「自分の素手で岩を動かす」一番ダメな部類に属します。
優れたビジネスマンは「もしかしたらもっと効率的に岩を動かせる方法があるのではないか?」と考え、テコを使う方法や奴隷を使う方法を考案します。テコを使えば、より少ない時間と小さいエネルギーで岩を動かせるため、暇を作ることができます。奴隷を使えば、やはりこちらも、より少ない時間と小さいエネルギーで岩を動かすことができるため、暇ができます。
しかし、テコを使ったとしてもテコを持つのは自分ですし、奴隷を使ったとしてもテコに指図するのは自分です。これだと作業が発生するたびに自分が関与せねばならないので、十分な暇を作ることはできません。
そこで更に優れたプロフェッショナルは考えます。「奴隷にテコを持たせたらどうだろうか?」と。奴隷にテコを持たせることができたら、自分は一切関与しなくてもよいので、ようやく大きな時間を確保することができるようになります。この「奴隷にテコを持たせる」ことを、仕組みというのです。
わが身を振り返ってみると、人生に幾度かのブレークスルーがありましたけど、奴隷にテコを持たせる”本当の意味での”仕組みを理解した瞬間が最も劇的に人生を変えたタイミングかもしれません。
仕組みは自分がいなくても回っているシステムのことを言うのです。仕組みの定義が理解できたら、今度はご自身がどれだけ仕事を効率的に回せているか考えてみましょう。ここでは「仕組み度」という言葉を便宜的に使います。自分の関与度と仕組み度は反比例しており、自分の関与度が高ければ仕組み度は低く、自分の関与度が低ければ仕組み度は高いと言えます。仕組み度の高い人ほど効率的に仕事を回せており、他の人と比べて「暇」が多いと考えられます。
たとえば世の中の儲かってないスモールビジネスのオーナーは概して、”自分の素手で岩を動かしている人”です。コンビニのフランチャイジーとして登録しているオーナーが人件費を節約するために自ら売り場に立っている場合がその典型です。他にも、トレンドアフィリエイターを称して毎日ゴミ記事を量産している人や、SEOの一環として被リンクを獲得するために無料ブログを開設しまくっている人も、自分の素手で岩を動かしている人たちです。いうまでもなく思考停止状態のサラリーマンなどもこの部類にはいります。常に自分が何らかの作業に携わっていなければいけないので、仕組み度は0%です。
ではテコや奴隷を使っている人たちの仕組み度はどの程度でしょうか。僕もかつてはこのテコや奴隷を使う一人でした。たとえばステップメールを使って、リストの教育や、販売、商品の受け渡しを全自動で回せている人は、テコを使っている人たちです。オフラインであれば、これら教育(営業)や販売(セールス)や商品の受け渡しは、すべて手動で行わなければいけませんが、オンラインであれば、これらを全て自動化することができます。僕の場合であれば、ステップメールというテコを使う人だったんですね。そういう意味で、仕組み度は50%ほどです。しかし、相変わらずリストを取るために毎日ブログを更新していました。リストの数が1万、2万と増えていくにつれて事業全体の利益は増大してゆきましたが、僕は忙しかった。来る日も来る日もブログを更新し続けていました。たとえ利益が半減してもいいから、この集客のプロセスを全自動化する方法はないかいつも考えていました。そう、僕はテコを使ってくれる奴隷を探していたのです。
そんな奴隷探しの日々を送っていたある日、とうとう僕は奴隷を見つけたのです。
あれは2013年の秋。舞浜アンフィシアターで集客のセミナーがあるから君も来ないか?と上から目線のビジネス仲間に誘われました。彼はアムウェイというネットワークビジネスでダイアモンド・ダイレクト・ディストリビューターという肩書きを持っており、自称年収3,000万円の男です(まあ、鬼のように働いている人ですけどね)。
そんな上から目線のちょっとムカつく彼と、東京ディズニーシーでいちゃいちゃやっているカップルを横目に、舞浜アンフィシアターへ。会場に入ると、なんかものすごくギラギラした人が多くてびっくりしました。(セミナー講師に「成功したいかー?」と言われたら、我一番に「おぉぉーーー!」と大声をあげそうな人たちです)
当日は3人の登壇者がいて、諸公たちはオフライン・オンライン問わず独自の集客方法を惜しみなく披露してくれました。
こういったセミナーに参加したことのある人はご存知だと思いますが、登壇者は講演後に超高額なバックエンド商品を売ってきます。海外では催眠術を使って販売する輩もいるので、気をつけなければいけません。バックエンド商品を購入し、蓋を開いてみれば、講演中に言っていたことと全く同じことが書いてあった・・・なんてことは多々ありますので。
僕が参加したセミナーでも超高額なバックエンド商品が売られていました。舞浜アンフィシアターのような会場費の高い所を抑えて採算を合わせるには、それなりの人数にそれなりの価格の商品を売りつけるのは、ビジネスマンとしては当然といえば当然です。
僕はそのバックエンド商品を購入したか?
どう思います?
結論から言いますと、3人全員の商品を購入しました。3つとも会場で即金購入したのは、僕くらいだったと思います。隣にいた自称年収3,000万円の彼も「き、き、き、君、お、お、お金の使いっぷりがいいね。き、き、き、きっと、しょ、しょ、しょ、将来成功するよ」と驚きながらウザいことを言っていました。今振り返ってみると、会場で即決するほど僕は奴隷を欲していたんだと思います。
さあ、会場で全てのバックエンド商品を受け取り、上から目線のウザい彼と舞浜駅でバイバイをして、オフィスに戻って全てのDVD教材とテキストを寝ずに視聴&読破しました。そこには何が書いてあったか・・・。
オーマイガッシュ。やはり講演中に言っていたこととまるっきり同じだった。目新しい情報は一切なし。このまま西麻布のオフィスから飛び降りようと0.03秒だけ考えましたが、2階だったので綺麗に着地できてしまうことを容易に想像できたので、諦めました。2階からの投身を絶念し、彼らの講演内容をもう一度思い出し、せめてセミナー代とバックエンド商品の代金くらい回収してやろうと心に決めたのです。しかし「うぅー」と頭を捻っていても、怒りしか湧いてこず何も思い出すことができない。
そうだ、銭湯に行こう!リラックスしたら脳からアルファ波が大量に分泌されて、一時的に思い出す機能がアップするってどこかで聞いたことが・・・ないけれど、とりあえず怒りを治めたかったので、銭湯に行きました。
銭湯で全裸になり、誰もいない湯つぼで大の字になるのは非常に良い気分でした。いつぶりでしょうか、こんなにリラックスして大きなお風呂に入るのは。おそらく高校生の時に行った天然温泉リラックスパーク・テルメ金沢が最後でしょう。西麻布に来てからは、仕事・仕事・仕事の毎日で、リラックスすることを完全に忘れていました。たまにはリラックスって大事ですね。
そして、僕とお湯の境界線が徐々になくなり、思考はドロドロとお湯に溶け始めました。39度の薬湯になら、1時間でも2時間でも浸っていられる気がします。このままお湯の一部にでもなって女湯に流れ込みたい気分でしたが、テコを動かしてくれる奴隷を見つけるまでは、お湯になんかなっている場合じゃありません。
そういえば、今頃オカンは何をやっているんだろう。先週9月7日に「誕生日おめでとう」ってメールが来たけど、僕の誕生日は9月1日だぜ、マザー。きっと大好きなチョコフレークを食いながら、インターネットでアシックスの株価でも見ているんだろうな・・・(僕の母は個別株一点張りの投資家です)
おぉ、弟よ。我が弟はオーストラリアで何をやっているんだろうか。僕の記憶の中では、弟は高校生のままだ。あの頃と同じように、Twitterで【拡散希望】と題して、実の兄貴の悪口が書かれた2chのリンクをせっせとばら撒いているのだろうか。
あぁ、新聞の配達員をやっている友人のTはどうだろう。給料をためて新車のハーレーを買ったらしいけど、もしかしてそのハーレーで新聞配達をしているのだろうか。いや、そんなわけないだろう。彼の配達区域は50ccの原付でやっと通れるくらいの狭い道が多いからな。
「ふぅ・・・」
「あ・・・」
「ああああ!」
「これ使えるかも!」
お湯に溶けた思考を頭に詰め直し、体の境界線を確かめるように腕や手を動かして、湯つぼをバシャバシャやりました。誰もいない銭湯で、真っ白にふやけた僕の体は、声帯を少しだけ振動させ、声にならない声を振り絞りました。
「奴隷を見つけた」
第4章:奴隷の下半身と出会う
誰もいない銭湯で見つけた奴隷の正体は一体何だったのでしょうか。勘のいい人は既にお気付きでしょうが、僕が銭湯で見つけた奴隷は「YouTube」でした。YouTubeのことを奴隷なんていうと、Google創業者のラリーペイジやセルゲイブリンにキレられてGoogle八分にあうかもしれませんが、繰り返し述べているように、このコンテキストで使われている奴隷にはネガティブなニュアンスを込めていません。自分以外の原動力、ただそれだけの意味しかありません。悪しからず。
お湯に浸かり、脳の片隅から引っ張り出した記憶は、登壇者たちに売りつけられたバックエンド商品の中にありませんでした。その日登壇していた一人のスピーカーから発せられた言葉の中に神は宿っていたのです。そのスピーカーは自らをネオヒルズ族と呼んでおり、確かに風貌は目がドルマークの「いかにも」的な人でした。(両脇にビッチを二人抱え、札束を握りしめている感じの人)
六本木ヒルズって、西麻布よりの六本木6丁目に位置しており、僕らが構えていたオフィスから徒歩で3分の場所に位置しています。「何がネオヒルズ族だよ。六本木ヒルズに近い場所に住んでいる僕らは、ニアヒルズ族だ」とか意味のわからないことをいって、闘争心にも満たない気持ちで対抗していたとか、していないとか。
そのネオヒルズ族の彼は、自らのYouTubeチャンネルアカウントをスクリーンに映し、20万回、 30万回と再生されている動画を次々と見せてくれました。その動画のクオリティの低いこと、低いこと。内容は、ただパズドラというゲームをやりながら「うぉー!」とか「うわー!」とか叫んでいるだけ。六本木ヒルズレジデンスB棟に住みながら、やってことはパズドラかよ・・・と心中では彼のことを見下していましたが、逆に言うとそのくらいYouTubeはジャブジャブなんだよっていう事実と表裏一体なんですね。
キーポイントは”パズドラ”のような集客力のあるキーワードを絡めて動画を作りアップロードすること。ただそれだけです。「え?まじでそんだけ?じゃあ俺もヒルズ族じゃん」って思った方もおられるでしょう。でも、本当にそれだけでヒルズ族なんです。(もちろん彼はYouTubeアドセンス報酬だけで生計を立てているわけではありませんけど)
六本木ヒルズレジデンスB棟の1LDKであれば月々40万円ほどで借りれるので、敷金礼金&仲介手数料を家賃5ヶ月分と考えれば、初期投資200万円くらいで実際に住み始めることができるわけです。ちなみにYouTubeセレブリティで有名なメイクアップアーティストのミシェルファンは月に2,500万円を稼ぐので、余裕で月々40万円なんて払ちゃうわけです。まあ、彼女はもっと良い所に住んでいるでしょうけど。
そういえばミシェルファンだってレディガガのメイクアップでブレークしたので、意識的にか無意識的にかわかりませんが、結果的に彼女も”レディガガ”という集客力のあるキーワードで動画を作り成功のきっかけを掴んだわけです。
YouTubeセレブリティになる前は、寿司レストランのウェイトレスとして働いていたようです。今はランコムという化粧品会社と契約し毎月一本ランコムの製品だけを扱う動画をアップロードしていますが、かつてランコムの就職試験に落ちて、その帰り道泣きながら「絶対に成功してやる!」と心に誓ったそうです。いい話ですね。すげーぜ、ミシェルファン!
既にYouTubeの秘密を”半分”だけ明かしました。お気づきになられましたでしょうか。集客力のあるキーワードに絡めて動画を作る・・・という秘密。検索経由でのアクセス流入を狙うのであれば、その時点で盛り上がっているキーワードを使って動画を作ればいいのですね。そのキーワードはトレンドではなく、ある程度の期間に渡って検索されるであろう恒常的なキーワードがベターです。先の例で言うならば、「パズドラ」や「レディガガ」などが恒常的なキーワードにあたります。当たり障りない言葉を使うなら、大きい波に乗るってことです。その時、その時にブームになっている”やや”恒常的な需要を見つけて、それに乗っかるという発想です。
検索経由でのアクセスを意識して動画を作るなんて、まるでSEO対策をしているかのように思えますが、実はその通りで、タイトルを意識して付けるだけでアクセス数は段違いになります。僕もこれまで数十のYouTubeチャンネルを作り実験的に試してきましたが、あきらかに「タイトル=アクセス」の傾向があります。SEOはHTMLページだけに使われる概念だと思っていたら大間違いですよ。動画にもしっかりとSEOをかけていかなければいけません。ただ200項目以上もあるHTMLページのSEO対策に比べて、動画用のSEO対策はまだまだ項目数が少なく、非常に対応が容易です。YouTubeは映像から動画の内容を把握するアルゴリズムを作れるほどの技術水準に到達していませんので、しばらくは「タイトル・タグ・ディスクリプション(説明)」に頼るしかなさそうです。逆に言うと「タイトル・タグ・ディスクリプション」さえしっかりと攻略してしまえば、YouTubeでアクセスを集めることは難しいことではないということを覚えておいてください。
とは言うものの、集客力のあるキーワードに絡めて動画をアップロードするためには、僕を含めた”誰か”の労力が必要でした。当時、西麻布のオフィスで働いてくれていた従業員に頼んで、集客力のあるキーワードに絡めて動画をアップロードするように指示しましたが、僕の労力でないにしろ、彼はせっせと動画を作っていました。これでは、奴隷の下半身だけを得たようなもので、奴隷自らが集客を行っているわけではありません。確かにブログやHTMLサイト経由でアクセスを集めている頃に比べたら、リスト獲得の労力はグッと小さくなりましたが、依然として集客をするためにエネルギーを使わなければいけないことには変わりありませんでした。
ようやく奴隷らしきモノが手に入りましたが、まだ完全な奴隷ではありません。あと「上半身」さえあれば、奴隷は完成します。YouTubeが奴隷として使えそうだと、うっすらと感づいてはいましたが、まだ確証には至りませんでした。
第5章:奴隷の上半身を追い求めて
YouTubeというプラットフォームが、自らの原動力以外という意味で「奴隷」になりうるだろうということは薄々理解はしていました。あと何か一つが揃えば、YouTubeが自動的に集客をしてくれる装置になることも、理解していました。そう、僕は奴隷の上半身を追い求めて再び西へ東へ奔走するのです。
舞浜アンフィシアターで登壇していた彼は「パズドラ」をトリガーにして有名になった。ミシェルファンも「レディガガ」をトリガーにして有名になった。いずれも集客力のあるキーワードを絡めて動画を作り、いわば”大きい波に便乗して”彼らはスターダムへと駆け上ったわけです。
「レディガガ」や「パズドラ」など、(一時的なブームではなく)ある程度恒常的に人気を博している対象に注目するのがコツ。なるほど、日本でもアメリカでもYouTuberとして活躍している人たちはいつもトレンドに関連した動画をアップロードしていますよね。「iPhone新機種を買った!」とか「とうとう家にルンバがやってきた!」とかね。ワールドカップがあればワールドカップに関して言及するし、オリンピックがあればオリンピックに言及する。ハロウィンにはコスプレして動画を作り、クリスマスにはサンタさんになって動画を作る。なるほど、大御所であるYouTubeセレブリティだって、大きい波に便乗していたんですね。
大きい波に便乗している限り、ある程度のアクセスは見込めます。HTMLサイトやブログに比べてYouTubeはコンテンツ供給者が圧倒的に少ないので、ある程度というより、かなりアクセスを集められます。しかし”動画を作り続けなきゃいけない”という非常に辛い制約つきです。この足かせが外れない限り、僕らは奴隷を手にしたとは言えません。
でも、思っていたよりも早くに転機は訪れたんです。そう、僕は奴隷の上半身を見つけたんです。
ニューヨークに旅行していた時の話です。僕らはロックフェラーセンターの中にあるバナナリパブリックにいました。ロックフェラーセンターに行ったことのある人は知っていると思いますが、あそこの地下に巨大な空間が広がっていて、パブリックに解放されているんですね。ホームレスっぽい人から、ウォール街の投資銀行家みたいな人が、それこそ”るつぼ”状態です。
奥さんが僕の服を選んでいる時に暇を持て余していたので、普段読まない新聞にチャレンジしてみました。席を立った人が机の上に置いていったニューヨークタイムズを手に取り、面白そうな記事を探してみました。
こんな見出しを見つけました。「将来は”データサイエンティスト”が最もセクシーな仕事になるだろう」・・・みたいな感じ。なんでサイエンティストがセクシーなんだよ・・・とか一人突っ込みながら、記事を読んでみました。
「うわ、これはセクシーにちがいない!」
データサイエンティストとは、ビッグデータの時代に最も重宝されるであろう人物で、日本は将来、データサイエンティストが25万人不足するそうです。データサイエンティストになるためには「統計」「IT」「ビジネス」の3スキルを必要とし、膨大なデータを見て統計的に消費者の行動パターンを見つけ出す能力が求められます。
確かにグーグルアナリティクスとか見てても「こんな情報、いつ使うの?」っていうくらい細かい情報が手に入りますよね。リアルタイムのアクセスを見てて「現在107人が閲覧しています」って表示されているのを見て驚きませんでしたか。リアルタイムのPVを見ながらサイト管理者にできる施策なんてあるの?とか思っちゃうんですが、おそらくサーバー運用している人などは常にウォッチしているんでしょうね。
まさか自分のことを「データサイエンティストだ!」と称するわけではありませんが、一介のマーケターとして僕も過去データを計測しながらビジネスを拡大してきたタイプであります。データサイエンティストという言葉を知るずっと前からドラッカーの「予期せぬ成功」というコンセプトに魅了されており、自分が気付けなかった”既に起こった成功”を分析し発掘するのが、ある種の習慣みたいになってたんです。
いざ人生にイノベーションやブレークスルーを起こそうとすると、みんな英語や会計の勉強をしたりと新しい知識やスキルを追い求める傾向にありますが、ドラッカー曰く「それは一番成功確率の低い方法だ」と。その知識やスキルを習得する頃には既に市場は変化しているというのです。逆に未来の需要を先見して、自分を変容させるのもかなりリスキーです。予想した未来と違う未来になる可能性は大です。
一番簡単なのは過去を振り返り「他人にはできなくて自分には容易にできたこと」を見つけるだけ。自分には容易にできたことだから、既にその能力が自分にはあるわけです。わざわざ能力を身につける努力も必要無い。ようは「気付けばいいだけ」なんです。
僕の場合は「成約率の高い文章を書くのが得意」だということに、事後的に気づいたわけです。本人は何の気なしにただ文章を書いていただけですが、振り返ってみるとものすごい量のレスポンスを市場から得られていることに気づいたんです。
唯一足りなかったのは、アクセントのつけ方でした。自分の文章のどこが、人を惹きつけているか理解していなかったので、コピーライティングの本を読み、自分のやっていることを理論的/体系的に理解しました。ただ本を数冊読んだだけで、自分の何が人を惹きつけていたのか容易に理解できました。(詳しくは「リスト教育の極意塾」にある”スカラーとベクトル”を参照)
あとは、理論的に体系化されたテクニックにアクセントを付けて文章を書くだけでいいのです。知らずにできている場合と、知っててできている場合では、再現性が全く違います。以前にも増して成約率の高い文章を書けるようになりました。チラシやアドワーズ広告のクリエイティブにおいて他者よりも秀でているため、恐れることなく高い入札単価で広告を出稿できるようになりました。
僕自身こういった「過去を利用して成功させた例」は枚挙にいとまがありません。まさにデータサイエンティストは、このような”宝探し”を専門的・職業的に行うわけですね。
そりゃセクシーだぜ・・・。
「お、そう言えば、YouTubeアナリティクスの方にもデータが蓄積され始めたようだな。どれどれ、データサイエンティストの僕が分析してやるぜ」・・・とさっき知ったばっかりの職業にさっそく転職し、ロックフェラーセンターに飛び交ってるWifiをキャッチしてYouTubeのアカウントを覗いてみました。
開いた瞬間にデータサイエンティスト(自称)の僕は「ある異変」に気付きました。それは、トラフィックソースを見ている時に起こりました。検索経由のアクセスを意識して動画を作っているのに、なぜか「YouTube関連動画」からのアクセス流入が大きかったんです。
もしかしたらすごい発見をしているのかもしれないぞと思い、バナナリパブリックで僕の服を選んでいる奥さんを制止し、二人で地上に駆け上がりイエローキャブに飛び乗りました。
“City Library please”(ニューヨーク市立図書館までお願いします)と中東系のたっぷり髭を蓄えた運転手にお願いし、タクシーで約15分のところにある図書館に向かいました。料金もチップも全てクレジットで支払い、あまりにも広大で、あまりにもレトロな市立図書館に二人は入って行きました。
Colombia University と刻まれた大学ノートを片手に勉強している学生がたくさんいます。そっか、ここはコロンビア大学の近くなんだな。目の前でいちゃついているコロンビア大学出身と思われるカップルを目の前に、僕はものすごい形相でYouTubeアナリティクスを睨みつけていました。
(さっき転職したばかりの)データサイエンティストの名にかけて、どうしても「YouTube関連動画の秘密」を暴きたかった。なぜ集客力のあるキーワードに乗っかって動画を作っているのに、関連動画経由でのアクセスが大きいのか。きっとYouTubeのアルゴリズムに関連動画にまつわる秘密が隠されているに違いないと山を掛けました。
きっと、このYouTube関連動画の秘密さえ暴くことができれば「奴隷の上半身」を手に入れられる。
・・・こういう時のマーケター的な勘って結構当たるんですよね。持っているデータをどう分析し、どういう仮説を導き出すかは、それこそフォーマットなどなく、それを分析している人の経験と知識に左右されます。
アナリティクスでYouTube関連動画のテキストをクリックすると、どの動画の関連動画に表示され、そこからどれだけのアクセスが流入しているか、どれくらいの再生時間を保っているかが一目でわかります。
一個一個の動画をクリックし、トラフィックソース先の動画を確認していくと「ある2つの傾向」を見つけたのです。それは以下の2つです。
自分のチャンネルにある再生回数の大きい動画からのアクセス
関連度の高い他人の動画からのアクセス
これら傾向から次のような幾つかの仮説を立てることができます。
やはり字が汚いのでもう一度書き直します。「仮説(1):専門チャンネルを作ればお互いの動画の関連度は上がりアクセスアップする?」「仮説(2):自分の持つ再生回数の大きい動画に関連した動画を作れば、アクセスアップする?」「仮説(3):関連度の高いロールモデルを見つけてそのチャンネルに関連付けてゆけばいい?」
結論から言いますと、これら仮説は全てうちの会社で検証され、「真である」ことがわかりました。
よく情報商材のセールスレターで見かける文言に「この情報をバラしたら同業者からきっと恨まれるに違いません」とか「友人のトップアフィリエイターに相談したろころ”絶対にバラすな”と念押しされた情報です」・・・みたいなものがあります。彼らのロジックとしては「それだけ貴重な情報だから買ってね」ってことなんでしょうが、なんと愚かなことに、この僕は、セールスレターで、それだけ貴重な情報全てを明かしています。(というよりテキストの原文ママですからね)
さて既に検証済みの3つの仮説を一つ一つ見てゆきましょう。
まず「専門チャンネルを作ること」についてです。トラフィックソースを分析するまでは気づきませんでしたが、僕の持つ成功している全てのチャンネルはYouTube検索からのアクセスよりも関連動画からのアクセスの方が圧倒的に大きかった。逆にうまくいっていないチャンネルは、YouTube検索やYouTubeガイドなど”関連動画以外からのアクセス”に頼っている傾向にあります。成功しているチャンネルの場合、関連動画経由のアクセスとその他経由のアクセスが「7:3」くらいになります。
これは今後YouTubeをやっていく上で重要な指標になるので覚えておいてください。成功しているチャンネルのトラフィックソースは「関連動画経由:その他 = 7:3」になります。
成功しているチャンネルには別の要素もありました。それは「チャンネルが専門化している」という要素です。一つのチャンネルに美容動画も音楽動画も玩具動画もスポーツ動画も全てをごちゃ混ぜにしていたら、お互いの動画の関連度は低くなりますが、チャンネル自体を美容チャンネル・音楽チャンネル・玩具チャンネル・スポーツチャンネルと専門化させてしまえば、そのチャンネル内に入っている動画は全て同類のものになり、お互いの関連度が上がります。動画同士の関連度が上がれば、当然、関連動画に表示される可能性は上がります。関連動画に表示される可能性が上がれば、チャンネル全体の再生回数も伸びますね。
次に「自分の持つ再生回数の大きい動画に関連した動画を作れば、アクセスアップする」という仮説ですが、これも真です。たまにウチのお客さんから「関連動画に表示させる裏技があるんですか?」という質問をいただくんですが、裏技はありません。文字通り、YouTubeのアルゴリズムが「関連度が高い」と判断したものが、関連動画に表示されます。裏技などを考えず、素直に動画の関連度を上げていくしか関連動画に表示させる方法はありません。
逆に言うとYouTubeのアルゴリズムが「関連度が高い」と判断する基準さえ知っていれば、狙った動画に関連動画表示させることができるわけです。繰り返しますが、YouTubeのアルゴリズムは映像から動画内容を分析するほどの技術に到達していませんから、動画をアップロードした人が自己申告で付ける「タイトル・タグ・ディスクリプション(説明)」などを参考にするしかありません。逆に言うと「タイトル・タグ・ディスクリプション」を狙った動画に関連付けてしまえば、その動画に関連動画表示される可能性は高まることになります。
では、どういった動画に関連付けていけばいいのでしょうか。これは疑問を挟む余地もなく、再生回数の大きい動画に関連付けてゆけばいいのです。再生回数が5回とか6回の弱小動画に関連付けても全く意味はありません。
じゃあ「ガンナムスタイル」みたいな動画に関連付ければいいのでは?と思ったかもしれませんが、それは早計です。確かにガンナムスタイルは20億回の再生回数を誇るお化け動画ですが、ガンナムスタイルに関連した動画を作ったらチャンネルの専門化は進むでしょうか?この答えがイエスならどうぞガンナムスタイルに関連した動画を制作してください。しかし大抵の場合はガンナムスタイルに関連した動画を作っても専門化は進められないでしょう。韓国専門チャンネルや、Kポップ専門チャンネルを持っている人を除いては・・・。
そこで、自分の運用しているチャンネルの中で最も再生回数を誇っている動画に関連付けるのです。仮説(1)で伝えたようにチャンネルは専門化している必要があります。そのチャンネル内にある動画は全て、同じジャンルの動画ですよね。だいたいどんな初心者でも100個くらい動画をあげれば、その中の一つや二つくらいはバズります。そのバズった動画に関連した動画を作れば、バズっている動画の関連動画に新しく作った動画が表示され、再生回数が伸びてゆきます。
例えばウルトラマンのフィギュアを紹介するチャンネルを開設したとします。ウルトラマンの紹介に始まり、ゾフィー、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ・・・と様々なキャラクターの紹介動画をアップロードします。
動画の数が100本ほどになった頃にアナリティクスを見てみると、「ウルトラマンVSゼットン ウルトラマン最後の戦い 最終回」というタイトルの動画がバズっていることに気づきました。他の動画は再生回数が500回~1,000回ほどなのに、この動画は25万回も再生されている。さあ、この仮説の2番に従って、このバズっている動画に関連付けてゆきます。
仮にこのバズっているメタ情報が以下のようだったと仮定します。
タイトル:ウルトラマンVSゼットン ウルトラマン最後の戦い 最終回
タグ:ウルトラマン、ゼットン、最終回、ギンガ、タロウ、メビウス
ディスクリプション:ウルトラマンの最終回から、ゼットンとの最後の戦いのシーンです。
では、このバズっている動画に関連付けて似たような動画を3本くらいアップロードしようと決めます。どのように関連付けていけばいいでしょうか。以下の例は「石崎力也ならこうする」という一例です。
―――――
その(1)「タイトルにアクセントを付ける」パターン
タイトル:ウルトラマン「謎の最終回」を振り返る
タグ:ウルトラマン、ゼットン、最終回、ギンガ、タロウ、メビウス
ディスクリプション:最終回では、ウルトラマンがゼットンと戦い負けてしまいました。僕が思うに、ウルトラヒーローが負けるときは攻撃が雑なことが多いです。セブンもガッツ星人に対してしょっぱなから無駄な光線技の連射でボケツを掘ったし、このウルトラマンも冒頭であんな力技でなく、普通に背後からスペシューム光線を当てればよかったと思うんですが。個人的には謎の最終回でした。
コメント:「最終回」というタイトルに惹かれてアクセスが集まっていると仮定したら、最終回の部分にアクセントをつけて「謎の最終回」にしたら再生回数が伸びるのではないか・・・という魂胆。
―――――
―――――
その(2)「純粋に真似する」パターン
タイトル:【最終回】ウルトラマンVSゼットン ウルトラマンの敗戦記録
タグ:ウルトラマン、ゼットン、最終回、ギンガ、タロウ、メビウス、敗戦
ディスクリプション:ウルトラマンが負けた!ウルトラマンの最終回から、ゼットンとの最後の戦いのシーンを5分でまとめてみました。
コメント:タイトルもタグもディスクリプションも、ちょっとだけズラす感覚で、大幅な変更は加えません。キーワードは減らさず、順番を変えるだけか、キーワードを1個増やす程度に抑える。今回の場合は「敗戦」というキーワードを付け加えてみた。実はこの純粋に真似するパターンで大抵の場合は関連動画表示回数が上がる。
―――――
―――――
その(3)「パラフレーズ(言い換え)する」パターン
タイトル:ウルトラマン対ゼットン ウルトラマンのフィナーレ【最終話】
タグ:ウルトラマン、ゼットン、最終回、ギンガ、タロウ、メビウス、最終話、フィナーレ
ディスクリプション:ウルトラマンの最終回(最終話)から、ゼットンとの最後の戦いのシーンです。フィナーレはいかに?
コメント:YouTubeは類語もしっかりと認識するため「VS→対」「最終回→最終話、フィナーレ」という単語をパラフレーズして動画をリメイクするパターン。
―――――
成功している動画を分析して「なぜその動画が成功しているのか?」の理由を考えるよりかは、「成功している理由は分からないけど、それに便乗すれば良い」という発想で動画を作った方がチャンネル全体の再生回数は上がりやすくなります。
YouTubeのアルゴリズムはGoogleのアルゴリズムと同じく、進化するにつれて中身がブラックボックス化してゆきますから、それを暴こうと思っても限界があります。また「なぜその動画がユーザーに好まれているのか?」という理由を追求し”バズる法則”なるものを見つけようとしても、正直なところ、マクロ化した人々の行動はなかなか理解できないのが本音です。
もし仮にバズる法則など見つけていれば、こうやって教材なんか販売せず、一人で黙ってボカンボカンとバズ動画を作りまくっているでしょう。どちらかと言うと、バズは確率論なので、原因を探すよりかは「事実を記録する」方が重要です。特にインターネットのように、結果が導かれるまでに複合的な原因が絡み合っているような場所は、原因を突き止めるよりかは結果だけを見る方が賢明と言えます。
この、事実のみを記録し結果だけを見る手法は、医学の世界やスポーツ科学の世界で取り入れられ始めました。
たとえば、万歩計を持ち歩き日々の歩数を記録します。また体重も同時に記録することにします。3ヶ月計測してみると、万歩計の歩数と体重に相関関係が見られました。ここからどんなことがわかるでしょうか。
これまでであれば、万歩計と体重の関係を綿密に調べ「体重が減ったのは運動量が増えたからだ」とかそれらしい結論を導き「じゃあ、次は負荷の高い運動をやってみよう」・・・みたいな発想になるわけですが、事実のみを記録し結果だけを見る手法は、原因を探ったりはりません。
シンプルに「1日7,000歩くらい歩けばベストなコンディションを保てる」と結論付けるだけです。体重が減るのは、歩いている最中にいろんなことを思索するから脳がカロリーを消費しているのかもしれませんし、歩くことによって食欲が抑えられているからかもしれません。本当の原因はわかりませんし、もしかしたら1つや2つではなく10個も20個も複合的な原因が絡み合っていることだってありうるわけです。
そうであれば「運動量が増えたからだ」という安直な答えを出すのではなく「歩行と体重にはなんらかの関係がある」という事実だけに着目した方が良いのではないでしょうか。
少なくともYouTubeで成功を掴み取りたい場合は「再生回数が大きい」という事実のみに着目して、その動画が持つメタ情報をしっかりとトレースだけで十分です。
「きっとこのタイトルには***という要素があったからクリックされやすいんだ」と仮説を立てたり原因を追求してみてもいいですが、大抵の場合は外れますよ。やってみてくださいな。
僕らのあずかり知らない場所でマーケットは動いていると思った方が、事実に忠実になれますし、YouTubeを使ったマーケティングは成功しやすいです。
少し話が逸脱したかもしれません。もう一度まとめますと、再生回数が大きい自分の動画に関連した動画を作れば、関連動画に表示される可能性は上がり、チャンネル全体の専門化が進みますよ・・・ということでした。
そして仮説(3)です。仮説(3)に関しては言いたいことがいっぱいあるので、改めて新しい章を立てて説明させていただきます。
第6章:完全体の奴隷を見つけた
前章では、成功しているチャンネルは関連動画経由のアクセスが多いことを暴きました。また関連動画に表示させるためには「(1)チャンネルの専門化を進める」という方法と「(2)自分のチャンネルにある再生回数の大きい動画に関連した動画を制作する」という方法と「(3)他人のチャンネルに関連付けてゆく」方法の3つがあることを説明しました。前章では(1)と(2)の方法を紹介しましたので、本章では残りの(3)他人のチャンネルに関連付けてゆく方法について説明しようと思います。
もう既に何度も「関連動画」という単語が出てきましたので、YouTubeの秘密の半分が「関連動画」であることにお気付きになられたと思います。そう、奴隷の上半身は「関連動画経由」だったのです。
既に成功している動画やチャンネルに紐付ければ、それらの動画の関連動画に表示され、再生回数が伸びて行きます。先に紹介したミシェルファン(メイクアップアーティスト)をスターダムへと駆けあがらせたのは、彼女の「Lady GaGa Poker Face Tutorial」という動画がレディガガの「ポーカーフェイス」公式ミュージックビデオに関連動画として表示されたからです。レディガガのポーカーフェイスが再生されればされるほど、ミシェルファンの動画も関連動画に表示され再生回数がどんどんと伸びてゆきました。
ここ、ポイントですよ。レディガガの動画が再生されればされるほど、ミシェルファンの動画の再生回数も伸びていったんですよ。レディガガの動画再生回数が伸びるかどうかは、ミシェルファンのあずかり知るところではありません。レディガガを抱える会社がその動画をプロモーションすればするほど、ミシェルファンの動画の再生回数も伸びてゆく。
文字にしてしまうと当たり前のように見えますが、これってすごいことではありませんか?
もしあなたが作りたいと思っている分野で、既にロールモデルとなる専門化チャンネルを持っている人がいれば、そのチャンネルに関連付けてゆくだけで、ロールモデルの動画に関連動画表示されて、勝手に再生回数が伸びていくんです。しかもロールモデルが動画をアップロードすればするほど再生回数が伸びてゆく。
なんか一旦わかってしまうと、すんごい美味しい話のように聞こえませんか。もちろんYouTubeのアルゴリズムも馬鹿ではないので、関連動画には、より関連度の高い動画をピックアップするようになっています。後発としてアップロードされた動画が、あなたの作った動画よりも視聴時間が長く、また関連度も高ければ、YouTubeはあなたの動画を関連動画から外し、より優れた動画に入れ替えます。まあ、当たり前といえば当たり前ですが。
逆に言うと後発にアップロードされる動画が現れない限り、あなたの動画は常にその成功しているチャンネルや動画の関連動画に表示され続けるわけです。
もっと悪どいことを言いますと、動画供給数の少ない分野で一人勝ちしているチャンネルがあれば、そのチャンネルが抱える動画に一個一個関連付けた動画を作っていくと、一人勝ちしているチャンネルの動画に関連動画表示させることができるのです。
やっぱり、これってすごいことだと思います。僕の感覚としては、YouTubeには飽和しているジャンルはなく、どの分野に後発組として参入してもそれなりの再生回数を見込めると考えています。実際に「ここは競争が激しいだろうなぁ・・・」と思われるジャンルに参入してみても、ロールモデルの選定と関連付けの方法さえ間違っていなければ、ちゃんとアクセスを引っ張ってくることができました。
引っ張ってきたアクセスをリストに転換して、リストを教育し、リストにクロージングを仕掛ければ、極論、どんな分野の商品を売ることもできます。これまで自分の専門分野しか商品を扱ってこなかった人も、このDRM YouTubeの手法を使えば、それこそ世の中には商品が腐るほどあるわけですから、文字通り何でも売ることができるようになります。
ようやく僕はYouTubeの秘密を解き明かし、追い求めていた完全体の奴隷を見つけることができたのです。YouTubeという奴隷にリストを集めてもらい、ステップメールというテコに自動で流し込む。僕はとうとう、奴隷にテコを持たせることができたのです。人生で初めて、自分が関与しなくても自動で回る「仕組み」を構築することができたのでした。
次章からはこれまでの理論を使い、具体的に手を動かすステップに入ってゆきます。理論がわかってないと、手を動かしている最中にブレが発生しますので、曖昧なところがあったら今すぐテキストに戻って確認し、それでもわからなかったらメーリスを流して質問をしてください。
ここからがDRM YouTubeの真骨頂になりますよ。
Step1:ロールモデルを見つける
さあ、あなたは奴隷の存在を知りました。もちろん奴隷の存在を知っているだけではダメで、実際に奴隷を作り、その奴隷にテコを持たせなきゃいけません。ここからが、実際にお金が発生するプロセスになります。今まで以上に文章を熟読し、習ったことは直ぐに手を動かし実行していってください。教材の品定めなんてしている場合じゃないですよ。僕の言っていることに価値があるかどうかは、実際に手を動かし、マーケットからレスポンスを得るまでわからないじゃないですか。でしょ?だからオープンな心を持って、愚直に手を動かしてみてください。
さてStep1です。Step1では、ロールモデルを見つけます。ぶっちゃけて言うと、どのジャンルでもいいぜ!というのが僕の意見です。「ロールモデルを見つけるのに時間がかかり、動画を一本もアップロードできなかった・・・」みたいな感想をいただくのが一番悲しいですよ。もしこのStepで「これだ!」というロールモデルを見つけられなかったら、それはそれで結構です。個人で稼いでいそうなチャンネルを見つけて、彼/彼女をロールモデルに定めてください。
・・・とはいうものの「これだ!」というロールモデルを見つけた方が、チャンネル全体の再生回数が伸びやすいのは事実です。さて、そのロールモデルはどこにいるのでしょうか。有り体に言えば「需要供給曲線でいうところの需要過多の場所」なんですけど、それだとなんのこと言っているかわからないと思うので、もう少しわかりやすく説明しますね。
僕は英語の講師もやっているんでけど、よく塾生の方が「理系の資格とか取れば海外でも就労許可って下りますか?」とか聞いてくるんですけど、率直に「下りません」と答えています。最近「アジアで起業しました!」とかいう学生をネット上で目にしますけど、まあ9割が就労許可を取っていませんね。たぶんチクれば「不法就労」という重たい罪が彼らに下されるでしょう。これまで自分自身が様々なビザ申請をしてきてパスしたりパスしなかったり(アメリカのJ-1ビザも一回保留になりましたからね)を経験し、奥さんを海外から呼び寄せたり、奥さんの他国へ入国する際にビザ申請書類を書いたりした経験から言いますと、まず特別な人でないと就労許可は下りません。ビザは降りるかもしれませんが、就労許可はまず下りませんね。
たとえばイギリス人の新卒10%は自国外で就職活動をするし、若者の20%は失業しています。欧州の他の国となるともっとひどい。スペインの若者の失業率は50%ですから、実に半分の若者がプータローをやっているわけです。そう、どの国も自国民に職を与えるだけでいっぱいいっぱいで、他国民に仕事を与えている場合じゃないのです。
よほど人材が不足しているような職種でないと、就労許可をもらえないのが事実。自国民では賄いきれないような分野は、専門職しかありえません。美容師とか、ウェイトレスとか、コンビニバイトは自国民で十分だからわざわざ外国人を雇う必要はないのです。「じゃあ専門職のスキルを身につければいいじゃないか」と安直に考えるかもしれませんが、専門職を求めて新興国の若者は”遊び”という文字を忘れて鬼のように勉強していますから、彼らと戦う度胸がなきゃやっていけません。
どういう専門職が足りていないかは、行きたい国の役所サイトを読んでみましょう。だいたいどこの国でも足りてないのは、トレーディングできる人、テレコムエンジニア、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、サーバー保守、サーバー運用、ファイナンス(CFO候補)、リスク管理、統計分析、製薬開発、バイオ分野の研究者、データサイエンティスト・・・なんかですね。
でも僕みたいに自分で仕事を作れるマーケターであれば、これら専門スキルを持っていたらまず間違いなく自分でベンチャーを作ってしまいます。実際にアメリカの理工系の先生はほぼみんな自分のベンチャーを持っていますからね。青色LEDでノーベル賞をとった中村修二さんだって、自分のベンチャーを持っています。
就労許可は得られないかもしれないけど、日本でがっぽり稼いで、住みたい国の銀行口座にどかんと1億円や2億円を預けてしまえば、永住権はもらえる気がします。
話が本論から少しずれちゃいましたが、僕が言いたかったのは、需要過多の売り手市場で引っ張りダコになっちゃうスキルを持っていたら、どこでも仕事をもらるし、どこに住んでいても生きていけるってことです。
いや、そんなことを言いたいんじゃない。僕は今、YouTubeのお話をしているんだった。YouTubeのジャンル選びは、海外での就職活動に似ているよってことを伝えたかったんだ。自国民で賄いきれない分野に応募してくる外国人にはバンバンと就労許可を与えるように、YouTube上で需要はあるが供給の少ないジャンルに動画を上げるとボカンボカンとアクセスを集められるぜってことを伝えたいがために、長々と海外の就職事情を話したんです。
そう、狙うジャンルは「需要過多」の場所。需要供給曲線で言えば以下の部分です。
需要はあるが動画を作る供給者が少ないような部分が狙い目です。そういった分野で誰にも気づかれずに粛々と動画をアップロードしているロールモデルを見つけるわけですね。ただ、何度も言うように、YouTubeには(今の所)飽和しているようなジャンルはなく、どういった分野でもそれなりのクオリティを保った動画を上げ続けていれば、月々5万円~10万円を稼ぐチャンネルを高確率で作ることができます。(僕の場合はほぼ100%の確率で作れるのですが、100%って言い切ってしまうと、ASPさんの方から”表現の修正をお願いします”と言われちゃいますので・・・)
とにかく月々5万円~10万円を稼ぐチャンネルを作るまでは、本塾で紹介しているステップを素直にやってみてください。オリジナリティーを出したり、自分のアレンジを加えるのは、基礎部分を固めてからでも遅くはないはずです。
ではどうやって需要過多なジャンルで粛々と稼いでいるロールモデルを探せばよいのでしょうか。ここでまた、海外の就職事情の例を引っ張り出してきますと、需要過多な職種には
・・・トレーディングできる人、テレコムエンジニア、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、サーバー保守、サーバー運用、ファイナンス(CFO候補)、リスク管理、統計分析、製薬開発、バイオ分野の研究者、データサイエンティスト・・・といった専門職が多く並びます。
なんでこういった専門職が需要過多なのかを、わざわざ文字にして説明するのも野暮なんですけど、端的に言ってしまえば「高度なスキルを要するから」です。コンビニやマックの店員のように高度なスキルを必要としない職業であれば、今日面接して今日から働き出すことができるでしょう。しかし専門職の場合は、最低でも2年から3年かけて集中的に知識やスキルを学ばなければいけません。こういったら語弊があるかもしれませんが「2年から3年、集中的に勉強できるほど根性のある人が非常に少ない」からいつも需要過多なんです。
「専門職につくために2年から3年間、毎日16時間勉強してくださいね」と言われれば「え~」と思う人が多いでしょう。その「え~」という感情がまさに参入障壁として機能しているわけです。普通の人が「それは難しい!」とか「それは大変だ!」と思ってくれるから、常に専門職は需要過多で、常に人手不足なのです。
そう、この「難しい!」っていう感情が、需要と供給のミスマッチを引き起こしているんです。
このセオリーは、YouTubeの需要供給関係でも全く同様に機能していて、普通の人が「難しい!」と思うような分野はいつだって需要過多です。
ではYouTubeにおいて、普通の人が「難しい!」と思うようなジャンルには、どんなものがあるでしょうか?(成功しているダイレクトマーケターはこういった思考実験が大得意です)
僕は、大きく分けて2つのカテゴリーがあると思っています。
1つは「時間的難しさ」、もう1つは「金銭的難しさ」。あるジャンルが需要過多である場合、ほぼこの2つのカテゴリーに収束してしまいます。
まず「時間的難しさ」から。たとえば「GoogleやWindowsの採用試験で出題されるフェルミ推定の解法に関する動画が大量のアクセスを集めている」ことに気づいたとしましょう。あなたはこういった動画を作りたいですか?僕は作りたいと思いません。なぜなら、フェルミ推定を理解するまでに時間がかかりそうだからです。
ある意味、「時間的難しさ」は海外の就職事情における「専門職」と似ているようなところがあります。専門職につくために大量に勉強することを思うと「いや、時間的にちょっと難しいかな」と思ってしまいます。ただでさえ日常生活のやりくりで忙しいのに、追加的に勉強する暇なんてない・・・と思っちゃいますよね。その感情がまさに市場の参入障壁として一般人の前に立ちはだかっているわけです。
もちろんこういったアカデミックな分野に限らず趣味のジャンルにおいても同じことが言えます。たとえば「ゴルフ系の動画はたくさんアクセスを集められるから、お願い、作って!」と頼まれても、僕は気乗りしません。だって、ゴルフやったことないですからね。でもウチの親父だったら簡単に作れるかもしれません。接待ゴルフのために、ほぼ毎日打ちっぱなしゴルフに行き、週末は石油を大量に燃やしてゴルフ場に行き、嬉しそうにカーボン(或いは軽量スチール)を振り回していますからね。
逆に僕の場合であれば、「競艇、競馬、麻雀」に関してであればすぐに動画を作ることができます。小学校3年生の頃からずーっとギャンブルに浸ってきたような人生ですから。(オルフェーブルが凱旋門で2敗したあたりからJRAへの愛情は薄れつつありますが・・・)
他に「英語、TOEIC、TOEFL」といった動画も簡単につくれます。実際にTOEIC分野で1,000本ほど動画をあげていますが、YouTubeでは本当に敵なしといった状態で、最近は特に大量のリストがYouTubeから落ちてきています。たぶん他の人は「TOEICの動画を作るには、まず自分が勉強しなきゃいけないからな・・・」と思ってしまうのでしょう。
こういった「他人よりも多くの時間を投下しているジャンル」は需要過多である可能性が高いと言えます。
仮に僕が「よし、じゃあ、競艇の専門チャンネルを作ろう」と決めたとします。・・・うん、悪くない選定だと思います。まずは、どのくらいの需要があるのか、そしてどのくらいの供給があるのかを調べてみます。
YouTubeの検索ボックスに「競艇」と入れて検索ボタンをクリックすると、PCの画面右上に検索結果件数が表示されます。これが動画の供給数です。競艇の場合は57,400件と表示されました。この数字が大きいか小さいかは、ご自身でその他の検索結果と比較してみてください。(たとえば『アナと雪の女王』で検索すると、224,000件の検索結果が表示され『Gangnam Style』で検索すると、6,910,000件の検索結果が表示されます)
次にGoogleのキーワードプランナーで「競艇」と検索し、平均月間検索数を調べます。キーワード候補にタブを変更し、平均月間検索数を表示させると「450,000」という数字が出てきました。この数字がGoogle検索における「競艇」というキーワードの需要になります。この数字をメモしておきます。
さあ、需要と供給が揃いました。供給が224,000で、需要が450,000です。この数字を見て「需要の方が大きいから”競艇”は需要過多だ」と判断するのは早すぎます。YouTube検索とGoogle検索という異なる物差しからデータを持ってきたので、単純比較はできません。あくまでもデータの一つとして記録しておくわけです。
では「競艇」以外のキーワードも調べてみましょう。「プロレス」は供給が270,000で需要が60,500。「図書館」は供給が128,000で需要が49,500。「iPhone」は供給が23,600,000で需要が550,000。「食玩」は供給が205,000で需要が14,800。
このデータだけじゃパッとしませんので「供給÷需要」をして、供給量に対してどのくらい需要があるかを調べてみましょう。1を割っている場合は、YouTubeで供給されている動画よりも、Googleで検索されている需要の方が大きいと仮定できます。
競艇 – 224,000÷450,000(0.498)
プロレス – 270,000÷60,500(4.463)
図書館 – 128,000÷49,500(2.586)
iPhone – 23,600,000:550,000(42.919)
食玩 – 205,000:14,800(13.851)
唯一「競艇」というキーワードだけが1を割り込んでいます。もしかしたら「競艇」というジャンルは本当にチャンスなのかもしれません。
しかし、ちょっと待った。
優れたマーケターは「自分だけがブルーオーシャンを発見できた」とは思いません。優れたマーケターはそこがブルーオーシャンであるのは「なんらかの理由がある」と考えます。シリコンバレーで言われているように「自分が思いついた瞬間には、既にシリコンバレーでは10人が同じことを考えている」と思った方がいいのです。
もしかしたら僕達よりも先に10人が挑戦し、7人が溺れ死に、3人が途中で諦めたから、その海は青いのかもしれません。シュノーケリングしてみると、海中にたくさんの屍体が転がっているのを見つけた!なんてことは多々あるわけです。
まず、なぜ競艇という分野は、これほどまで動画の供給数が少ないのかを考えてみます。同じ公営ギャンブルの競馬や競輪と比較してみましょう。
競馬 – 328,000÷1,000,000(0.328)
競輪 – 86,100÷368,000(0.234)
競艇と同じように、(供給÷需要)はどれも1を割り込んでおり、需要過多のポテンシャルを持っています。もしかしたらギャンブルをする人は次の日の予想に急がしく、動画なんて作っている暇なんてないのかもしれません。あるいはYouTubeでチマチマ稼いでいるくらいなら、ギャンブルで大金を稼ぐほうが刺激的だと思っているからかもしれません。
理由はどうあれば、公営ギャンブルは共通して、Googleの検索需要に対して動画の供給数が少ないという傾向がみられます。
では実際にどういう動画がアップロードされているかを見てみましょう。再び「競艇」と検索してみます。
ここで衝撃の事実に気付きます。アクセスを集めている動画はいずれも著作権が絡んだレース映像ばかりです(特に転覆などのアクシデント動画が多い)。著作権を気にせずレース映像をアップロードしている人がいますが、遅かれ早かれ著作権絡みの動画には必ずGoogleがメスを入れてきますので、DRM YouTubeを含め本塾では一切推奨しておりません。あくまでもオリジナルコンテンツで勝負をしましょう。(実際にYouTubeは違反動画の締め出しを始めていますし・・・)
レース映像を撮るにしても、わざわざ24場ある競艇場のいずれかに足を運び、iPhoneやビデオカメラで、じーっと撮影していなきゃいけません。雨だったら大変ですよ。しかも12レース全てを撮影するには朝の10時から午後の4時までおよそ6時間ずーっと競艇場に入り浸る必要があります。しかも転覆やアクシデントは滅多に起こることではないので、そもそも素材が集まりにくい。なるほど、だから競艇などの公営ギャンブルでは、動画の供給数が少ないのか・・・と仮定することもできますね。
問題はそれだけではありません。ロールモデルを見つける際は、そのロールモデルが現在進行形で動画をアップロードし続けている必要があります。YouTubeは定期的に動画をアップロードしているチャンネルに評価を与えますので、アップロードが止まっているチャンネルはいずれ検索エンジンから消えてゆきます。僕たちはアクティブなロールモデルを探さねばいけないのです。
果たして「競艇」というジャンルに、著作権を無視せずにオリジナルコンテンツで勝負をしており、さらに現在進行形で動画をアップロードし続けているアクティブなチャンネルは存在しているのでしょうか。
ちなみにチャンネルがアクティブかどうかは簡単に調べられます。YouTubeで動画を検索後、PC画面左上にある「フィルタ」をクリックし、1時間以内→今日→今週と設定を変えてみれば一目瞭然です。「1時間以内」で見つかったチャンネルは、まず間違いなくアクティブですが、もしかしたらYouTubeを始めたばっかりの素人かもしれません。同じことが「今日」「今週」でフィルタをかけた場合にも当てはまります。
目安として、フィルタを「今週」にし、それなりに再生回数を出している動画を見つけるといいですね。そのチャンネルが、1年くらいに渡って動画をアップロードし続けているようであれば、ロールモデルになる可能性が高いです。
で、結論から言いますと「競艇」という分野でロールモデルは見つかりませんでした。ロールモデルを見つけないことには、ロールモデル(チャンネル)への関連付けができないので、DRM YouTubeは全く進みません。
もちろんマクドナルドやコカコーラのように自ら市場を切り開くのも一つかもしれませんが、それだと「関連動画経由」のアクセスが見込めませんので、DRM YouTubeのパワーは半減してしまいます。また、既に稼いでいるロールモデルがいれば「そのジャンルは成功しやすい」ということが事実として理解できるので、成功確率を高める意味でもロールモデルの発見は必須です。
・・・ということで「競艇」というジャンルはここで諦めます。(悲しい)
では仕切り直して別のジャンルで動画を探してゆきます。でね、やっぱり思った通りジャンル選びに時間がかかっちゃうわけですよ。でも、本当に、ジャンル選びに関しては「こうやればいい!」といったフォーマットみたいなのがないわけでして、普段からいろんなYouTubeを見て、そこから関連動画に飛んで、さらにそこから飛んで、たまには海外のも見てみて、海外で面白いのを見つけて、じゃあ日本で同じようなことやっている人いないか探して・・・みたいなことを延々と続けていると「あ、これできそう!」ってな感じで、ロールモデル選定がだんだんと上手になってゆきます。こればかりに関しては、How to のフォーマットがないので、力業で探し出してみてください。
YouTubeを覗いてみると、いろんな動画がありますよ、本当に。。。
・・・君に決めた!!ということで「iPhoneアプリ」を紹介する専門チャンネルを作ることにします。ロールモデルには、シリコンバレー長者の岩崎力子(架空)さんが運営する「シリコンバレー長者がお届けする日刊iPhoneアプリ」というチャンネル(やはり架空)を設定します。
「iPhone アプリ」で検索すると、84,000件がヒットします。Googleのキーワードプランナーで調べると月間平均検索数が60,500でした。再び供給÷需要をやってみると・・・60,500÷84,000 = 0.720。お、1を割り込んでいるぞ!しかもチャンネル名に”日刊”と入っているだけあって、毎日更新されているアクティブなチャンネルだ。
だいたいロールモデルを設定し、ロールモデルにうまく関連付けてゆけば、ロールモデルの1/5くらいの再生回数は引っ張ってこれるようになります。「iPhoneアプリ」というキーワードが素晴らしいのは、まず1つに、ネタに困らないことが挙げられます。iPhoneアプリは日々生産されているので、ネタに困りません。また「iPhone」という強力な集客ワードも素晴らしい。
「iPhone」というど真ん中で攻めていくと、扱う分野も広くなるし、競合も多いし・・・と踏んだり蹴ったりですけど(別にそうではありませんが)、「iPhoneアプリ」と少し分野を狭めるだけで競合の数はぐっと減ります。もちろん分野を狭めすぎて、ネタに困ってしまってはいけないので、その塩梅はご自身で決めてください。
お!
うーんなになに、調べてみると岩崎力子さんのチャンネル登録者数は10万人を超えている。これは期待できる。しかも、一つの動画につきだいたい2万回くらいは平均して再生されている。ということは、1/5のアクセスを見込めるなら1動画あたり4,000回くらい再生されるな。100動画をアップロードすれば、月間400,000回を見込める。これってYouTubeアドセンス報酬で月々4万円の報酬じゃないか(だいたい1再生=0.1円なので)!!さらにDRMに流し込むと・・・。(ぐふふふふ)
・・・という感じになるわけですね。
ここでもう一度、Step1のおさらいをしましょう。箇条書きにしてまとめてみますね。Step1では次のようなことに気をつけましょう。
現在進行形でアップロードしているアクティブなチャンネルを見つける
ロールモデルは普段からYouTubeに入り浸り力業で見つける
YouTube検索結果とGoogleキーワードプランナーで需要と供給を調べる
(できれば毎日更新できる)ネタに困らないキーワードを選ぶ
「iPhone」のような強力なキーワードが入っているとベター
・・・とまあこんな感じですね。とうとうロールモデルを見つけました。次のStepではいよいよロールモデルに動画を関連付けてゆきます。そう、動画を制作し、アップロードをするんです!
Step2:ロールモデルにチャンネルを関連付けて行く
さあここから実際にロールモデルにチャンネルを関連付けてゆき、ロールモデルの人気動画や新着動画の関連動画に僕たちの動画が表示されるようにします。
このStepでキーワードとなるのは「メタ要素」と「再生リスト」です。ロールモデルに自分のチャンネルを関連付けるためには2つの施策が存在するわけですね。
メタ要素は、YouTubeのアルゴリズムが動画内容を把握する際に利用する「タイトル、タグ、ディスクリプション(説明)」のことです。既に述べましたが、YouTubeのアルゴリズムは映像を解析し内容を把握するまでの技術を持ち得ていないため、動画をアップロードした人の自己申請に基づくメタ情報を解析して内容を把握しています。ということは、メタ情報をうまく操れるようになると、競合よりも露出を増やすことができるわけです。もちろんスパムな行為はすぐに摘発され、即座に検索圏外に飛ばされますし、厳しい場合はアカウント停止の処分をくらいます。適切なタイトル付け、タグ付け、ディスクリプション付けを心がけましょう。メタ要素をロールモデルに関連させる方法は「第5章:奴隷の上半身を追い求めて」で既に述べているのでそちらを参照してください。
再生リストは、「動画を集めたもの」のことです。たとえば猛烈なテニスファンであれば、選手ごとに「フェデラーの試合」「錦織圭の試合」「ジョコビッチの試合」という風に再生リストを作ることもできますし、ミスチルのファンであれば「ライブ映像」「インタビュー映像」「プロモーションビデオ」などと分類して再生リストを作ることもできます。YouTubeのアルゴリズムは、再生リストに束ねられた動画同士を”関連性が高い”と判断する傾向にあるので、自分のチャンネル動画と、ロールモデルの動画を再生リストにまとめることで、関連性を高めることができます。また、YouTubeのヘビーユーザーならわかると思いますが、他人の再生リストを視聴する機会がよくあります。再生リストには「ネイバーまとめ」「nanapi」のようなキュレーション的な意味合いがあるので、まとまったコンテンツを好む人々に閲覧される可能性がグンと上がります。さらに、YouTubeのアルゴリズムは再生リストそのものを検索結果に表示させるため、検索経由のアクセスも見込めます。
もちろんマーケターとして「関連動画に表示させて、チャンネル全体のアクセスアップを狙いたい」という魂胆はありますが、それ以上に「キュレーションを通してユーザーの欲しい情報を代わりにあなたがまとめる」という姿勢が重要になります。ゴミみたいな動画をたくさん上げて、ロールモデルの人気動画に関連させるためだけに再生リストを量産しても意味がありません。「なんで意味がないんですか?」という愚問は受け付けません。ビジネスにおいて世の中の役に立ってないことは無意味なことであり、世の中の役に立たないようなことをする人の倫理観を僕は疑います。
再生リストを作り、ロールモデルの動画に自分の動画を混ぜ込むと、嫌でもロールモデルの動画と自分の動画が比較できてしまいます。その比較がポジティブに働ければ「私も、もっといい動画を作りたい!」という動機になるでしょうし、ロールモデルがどういった切り口で動画を作っているのか研究することもできますよね。
適切に再生リストを作ることは、キュレーションを通してYouTubeユーザーの役に立つだけではなく、比較を通して自己研鑽にもなるということです。
さて、再生リストの数と再生リストに突っ込む動画の数についてですが、具体的な数字は言いません。たとえば「TOEICの文法に関する動画」という再生リストを作れば、TOEICの文法事項を網羅する動画を全て詰め込まなければいけないので、30個や40個を突っ込む必要があるかもしれません。でも「TOEICの単語に関する動画」という再生リストであれば、文法事項に比べて範囲の狭い単語に関しては5個や10個で済むかもしれません。「再生リストはキュレーションである」ということを認識していれば、適切な数は自ずとわかってくるはずです。「ネイバーまとめは何ページくらい書けばいいですかね?」と聞いてくるキュレーターは論外でしょう。それと一緒です。まとめる量が大きければ、まとめも大きくなるし、まとめる量が小さければ、まとめも小さくなる。ただそれだけのことですね。
ではここからさらに具体的に話を進めましょう。Step1で、「iPhoneアプリ」に関する動画をアップロードすることに決めました。ロールモデルには、シリコンバレー長者の岩崎力子(架空)さんが運営する「シリコンバレー長者がお届けする日刊iPhoneアプリ」というチャンネル(架空)を設定しましたね。
力子さんは女性です。彼女が持っている動画の一覧を確認してください。どういった切り口でまとめることができそうか?
仮に力子さんは合計で9本の動画を持っており(少なすぎますが)、動画のタイトルとアクセス回数は以下のようになっていたとします。
(1)iOS 7でもOK!iPhone画面を簡単キャプチャー!動画も可!(84,000回)
(2) Siriに「アップルはクソ」と言うと怖いことが起こる?(78,000回)
(3) 厳選!!シリコンバレーで最も使われている動画アプリ全13個!!(65,000回)
(4)カメリオステッカー来た!!オフ会で配る!!【無料アプリ】(22,000回)
(5)LINEなどをいい感じに保存共有が出来る「Stitch it!」【無料アプリ】(15,000回)
(6)全く新しい音楽視聴を提案!「タイミュー2」【無料アプリ】(24,000回)
(7)数字を繋げるゲームが面白い!「オススメセールiPhoneアプリ」(58,000回)
(8)なんと大容量モバイルバッテリー「Magic Cube2」が???円!(22,000回)
(9)【レビュー】iPhone 6 Plus用ホルダー付きミニ三脚(54,000回)
※説明のために便宜的に9本と動画の数を少なくしてありますが、本当はもっと動画数は多いはずです。
さて、まず真っ先に作って欲しい再生リストがあります。それは人気動画の再生リストです。力子さんの場合であれば、6万回以上再生されている動画が3個あります。これら3つを1つの再生リストにまとめてみましょう。再生リストのタイトルは、少し説明的になりますがSEOを意識しながら、人間をも引きつけられる魅力的なものにしましょう。たとえばこんな感じ。
===
再生リスト1:”おすすめiPhoneアプリ(app)”と検索したお前に捧ぐ
===
「iPhoneアプリ」「iPhone app」「おすすめ iPhoneアプリ」や「おすすめ iPhone app」と検索してきた人を捕まえると同時に、”お前に捧ぐ”と二人称を使ってちょっと失礼に振る舞うことでクリックを誘導させるタイトルにしてみました。
===
再生リスト1の中身:
(1)iOS 7でもOK!iPhone画面を簡単キャプチャー!動画も可!(84,000回)
(2) Siriに「アップルはクソ」と言うと怖いことが起こる?(78,000回)
(3) 厳選!!シリコンバレーで最も使われている動画アプリ全13個!!(65,000回)
===
再生リストにいれた動画は6万回再生以上のものを3つ。別に5万回以上再生されている動画を突っ込んでも構いません。でもそれだと9本ある動画のうち5本が条件を満たしてしまうので、”人気動画”という括りがかなり広くなっちゃいますね。今回は6万回以上再生されている動画をピックアップしました。
さて次です。2つ目の再生リストを作ってみましょう。キュレーションできそうな動画はありますか?・・・ありますね、(4)、(5)、(6)の「無料アプリ」に関する動画を3つまとめることができます。これらを1つの再生リストにしてしまいましょう。
===
再生リスト2:【決定版】おすすめの無料iPhoneアプリ
===
「おすすめ iPhone アプリ」「おすすめ 無料 iPhone アプリ」と検索してきた人を捕まえると同時に、”決定版”とというインパクトのある言葉を先頭につけてタイトルを魅力的にしました。
===
再生リスト2の中身:
(4)カメリオステッカー来た!!オフ会で配る!!【無料アプリ】(22,000回)
(5)LINEなどをいい感じに保存共有が出来る「Stitch it!」【無料アプリ】(15,000回)
(6)全く新しい音楽視聴を提案!「タイミュー2」【無料アプリ】(24,000回)
===
さあ、同じ要領で再生リスト3と再生リスト4を作ってみましょう。
===
再生リスト3:【今だけセール】iPhoneアプリの特売会場はこちらです
===
===
再生リスト3の中身:
(7)数字を繋げるゲームが面白い!「オススメセールiPhoneアプリ」(58,000回)
(8)なんと大容量モバイルバッテリー「Magic Cube2」が???円!(22,000回)
===
===
再生リスト4:【レビュー】iPhoneアプリを際立たせるアクセサリーはこれだ!
===
===
再生リスト4の中身:
(9)【レビュー】iPhone 6 Plus用ホルダー付きミニ三脚(54,000回)
===
・・・うん、われながら素晴らしいキュレーションと、タイトル付けですね。さて次はこの再生リストにうまく溶け込むようにして動画を制作します。そう、ようやくここで動画を制作するフェーズに入ります!
動画のクオリティは高ければ高いほどいいです。再生リストに混ぜ込んでいくわけですから、自分の動画が他の動画に負けないように頑張りましょう。とはいえ、動画のクオリティを上げる時間があれば、まずは手を動かして今あるスキルで動画をどんどんとアップロードしていったほうがいいです。ハリウッド映画よりも、iPhoneで撮った動画が感動を呼んでいる時代ですからね!
===
再生リスト1:”おすすめiPhoneアプリ(app)”と検索したお前に捧ぐ
再生リスト1の中身:
(1)iOS 7でもOK!iPhone画面を簡単キャプチャー!動画も可!(84,000回)
(2) Siriに「アップルはクソ」と言うと怖いことが起こる?(78,000回)
(3) 厳選!!シリコンバレーで最も使われている動画アプリ全13個!!(65,000回)
===
この再生リストにあなたの動画を追加してゆきます。さあメタ情報を意識して、関連度の高い動画を作りましょう。まず「(1)iOS 7でもOK!iPhone画面を簡単キャプチャー!動画も可!」に関連した動画を作ります。
僕の場合であればロールモデルの動画タイトルからキーワードを拾いつつ、ロールモデルよりもSEO的にもネーミングセンス的にも優れたタイトルをつけるように意識します。「iOS7対応(iOS8はまだ)- iPhoneの画面を動画でキャプチャーする方法」という感じになりますか。「対応」「iOS8」「方法」という3つのキーワードをコンパクトに追加しました。もちろんメインのターゲットは「iPhone 画面 動画 キャプチャー」のようなキーワードで検索してくる人たちなので、これらキーワードは絶対に外してはいけません。
あとはタグとディスクリプション(説明)部分を関連させてください。以前はタグが見えていたんですけど、最近、Googleは隠しましたね。とはいえ、再生画面のページで右クリックをして「ページのソースを表示」を使えば、すぐにタグなんて見えちゃいますね。ばばばーっとhtmlで書かれたページが出てくるので、マックならcommand+fを押し「tag」と検索すれば、ロールモデルがどんなキーワードで上位表示を狙っているかが一目瞭然です。
さあ、動画を作成し、再生リストに溶け込ませましょう。僕たちが動画をアップロードしたあとは、再生リスト1は次のようになりますね。
===
再生リスト1:”おすすめiPhoneアプリ(app)”と検索したお前に捧ぐ
再生リスト1の中身:
(1)iOS 7でもOK!iPhone画面を簡単キャプチャー!動画も可!(84,000回)
(2)iOS7対応(iOS8はまだ)- iPhoneの画面を動画でキャプチャーする方法 ← 追加!!
(3) Siriに「アップルはクソ」と言うと怖いことが起こる?(78,000回)
(4) 厳選!!シリコンバレーで最も使われている動画アプリ全13個!!(65,000回)
===
同じ手順で「(3) Siriに「アップルはクソ」と言うと怖いことが起こる?」「(4) 厳選!!シリコンバレーで最も使われている動画アプリ全13個!!」に関連した動画を制作しアップロードしましょう。アップロードが終われば再生リストはこんな感じになります。
===
再生リスト1:”おすすめiPhoneアプリ(app)”と検索したお前に捧ぐ
再生リスト1の中身:
(1)iOS 7でもOK!iPhone画面を簡単キャプチャー!動画も可!(84,000回)
(2)iOS7対応(iOS8はまだ)- iPhoneの画面を動画でキャプチャーする方法 ← 追加!!
(3)Siriに「アップルはクソ」と言うと怖いことが起こる?(78,000回)
(4)ジョブズブチ切れ-絶対にSiriに言っちゃいけない言葉「アップル(Apple)はクソ」 ← 追加
(5) 厳選!!シリコンバレーで最も使われている動画アプリ全13個!!(65,000回)
(6)シリコンバレーではkんな動画アプリが使われているらしい【全13個】 ← 追加
===
同じ手順を、再生リスト2、再生リスト3、再生リスト4・・・と繰り返してゆきます。もしあなたがロールモデルよりも働き者であれば、ロールモデルよりも早いペースで動画をアップロードできるかもしれません。そうなると「ロールモデルのすべての動画に関連付けてしまい、もう関連付けられる動画がないよ・・・」となっちゃうかもしれません。
そうなりゃ、しめた!その暁には、もうあなたのチャンネルの再生回数はグーンと伸びているでしょう。次なるロールモデルを見つけて、同じことを繰り返しましょう。
以上がStep2となります。
Step3:ステップメールに誘導する
Step3からは、YouTubeという垣根を越えて活動してゆかねばなりません。具体的には、オプトインページを用意し、ステップメールを書きます。
オプトインページは別名スクイズページとも呼ばれ(と毎回説明されるけど、スクイズページって言葉を使っている人に出会ったことはありません)、リストを取るページを意味します。「メルマガ登録してね」とお願いするページであります。WordPresにオプトインページ作成の支援を行うプラグインもありますし、大抵のメルマガスタンドではオプトインページの簡易作成機能を用意しています。クールなデザインに仕上げられるに越したことはありませんが、HTMLやCSSを1から学ばないとオプトインページを作れないような人は、上にあげた支援ツールを使いましょう。僕らはデザイナーではなく、マーケターでありコピーライターなので、デザインは二の次です。(本当はデザインもできたほうがいいですけど)
オプトインページでは「オファー」形式をとると成約率が上がります。ただ単に「メルマガに登録してね」とお願いしても「なんでだよ!」と反発を買うだけなので、「プレゼントを受け取るためにメルマガ登録をしてください」といえば、その取引に価値を見出せるお客さんは自ら進んでメールアドレスを差し出してくれるはずです。
この業界では2,000リスト(2000個のメールアドレス)があれば、家族を養っていける・・・と言われていますが、僕のようにコピーライティングのスキルを持つ人は、だいたいその半分くらいのリストで十分家族を養っていけます。さらに自慢をしてもいいなら、つい先日ローンチしたばかりの新しいDRMモデルにはまだ112個のリストしかありませんが、40万円以上を既に売り上げています。もっと自慢をしていいなら、僕の持つ巨大なDRMモデル(例えばTOEIC系とか)は20,000個のリストを持っています。
・・・自慢し過ぎました、ごめんなさい。
潜在顧客にオファーを投げることでリスト(見込み客)を集めます。その集まったリストに対してステップメールを送るわけですね。
あ、そうそう、たまに勘違いしている人がいるのでここでちゃんと定義を明確にしておきます。メルマガとステップメールは違いますからね。メルマガは奴隷の仕事、ステップメールは貴族の仕事と覚えておいてください。そもそも貴族は仕事をしないので「ステップメールは貴族の収入源」とした方が正しいかもしれませんが。メルマガはリアルタイムで配信します。リストマーケターを自称する人が毎日しこしことメルマガを書いていますが、信じられませんね。奴隷ですよ、奴隷(ここで使っている奴隷は、ネガティブな意味での本物の奴隷のこと)。ステップメールっていうのは、予め配信スケジュールを決めておいて発行されるものです。メルマガはフローのコンテンツで、ステップメールはストックのコンテンツです。
僕の場合であれば2週間くらいかけてステップメールをバタネス島などに引きこもって一気に書き上げてしまいます。一旦書き上げたステップメールは余程のことがない限り書き直しません。
当然ですが、ステップメールを使うと売上が落ちます。メルマガの方がリアルタイム配信なので臨場感の高いメールを書けますが、ステップメールはそれができません。ステップメールはメルマガに比べてロボットちっくになります。でも、売上が落ちるからってどうだって言うんだよ!
・・・と僕は思うわけです。
毎日メルマガ配信するなんてシンドくありませんか?毎日固定的に時間が奪われるなんて、僕は信じられません。売上が落ちたとしても、時間が創出されるならそれで万々歳なわけです。時間が創出されれば千葉県の栄町にあるソープ街に入り浸ることもできるし、三国競艇場で朝から晩までギャンブルに勤しむこともできるし、ニュージーランドでサツマイモを作ることもできるし、西オーストラリアのパースで夕日を眺めながら本を読み夜は南十字星を眺めることもできますよ。
でも、毎日、奴隷のようにメルマガを配信している人は、上記のことができないんですよ。できるかもしれませんが、ソープ嬢と本番中にメルマガのネタを考え、三国競艇場にいながらメルマガを書き、ニュージーランドでサツマイモを急いで作りwifiの電波が届くところまで移動し、パースの夕日を眺めながらメルマガを配信しなきゃいけないんですよ。うわ、最悪じゃん。
リアルタイムのメルマガ配信は、本当にお勧めしません。大量の時間が奪われます。メルマガを配信することを早くから諦め、ステップメールを作るようにしましょう。説得力のあるステップメールを用意すれば、それなりに高い成約率を保つことができますし。僕なんか、5年前に作ったステップメールにいまだに食わせてもらっていますから。
ということで、DRM YouTubeをやる人は、ステップメールで商品を販売しましょう。約束ですよ。リアルタイムのメルマガ配信なんてやっちゃダメですからね。はい、約束!(握手)
「わかった、わかった。あんたがステップメールを推す理由がよくわかった。だけどステップメールには何を書けばいいの?」と思われたかもしれません。その答えはステップメールの目的を考えればすぐにわかるはずです。
「なぜステップメールを使うのか?」という根源的な部分にアプローチすれば「商品を売るため」という理由以外に答えは見つかりません。商品を販売するためにステップメールを書くわけです。(ただし奴隷になってまで商品を販売する理由はありません)
1968年にロバート・ボレスワフ・ザイアンスというポーランド生まれの社会心理学者が「単純接触効果」というものを発表しました。言われてみたら、当たり前のことですけど、人は何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってきます。よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていきますよね。(アジカンやミスチルの音楽って、初めはそんなに好きじゃないのに、聞けば聞くほど抜けられなくなるほど没頭しちゃいません?そんな経験はありませんか?)
ちょっと難しく説明すると、見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属されるという、知覚的流暢性誤帰属説に立脚しており、潜在学習や概念形成といったはたらきもかかわっているとされています。
この単純接触効果は図形や、漢字、衣服、味やにおいなど、いろいろなものに対して起こります。もちろん広告の効果も、単純接触効果によるところが大きいですね。CMでの露出が多いほど単純接触効果が起きて、よい商品だと思ったり欲しくなったりします。
ステップメールの威力はこの単純接触効果を拠り所とします。日をまたぎ、何度も何度も読んでもらえれば、好きになってもらえるってことです。そういう意味で読まれていないステップメールは単純接触効果の恩恵を享受できておらず、(たとえば書き手が意図せずとも)スパムメールと同様に扱われます。
あれ、なんで遠慮がちに言ったんだろ?
では、はっきり言いますね。
メルマガもブログもなんでもいいけど、読まれていないものは全てスパムです。これ断言しておきます。
ネットにアップロードされた情報量は過去10年で71倍に増えましたが、情報の消費量はたった2倍にしか増えていないんです。
この71倍と2倍の差分って何か分かりますか?ゴミであり、サーバーの肥やしであり、スパムなんです。71個のケーキが作られて、2個しか食べられていないようなものです。差分の69個は、食べられるどころが存在すら気付かれていないんです。
マーケターの大罪は「つまらないこと」です。誰の心にも届かない商品を作り、誰の心にも届かないセールスレターを書き、誰の心にも届かないステップメールを作る。これ、全部スパムです。儲かっていないマーケターは、スパマーと一緒なわけです。まずその自覚を持たないと、本気で面白いコンテンツは作れませんし、ステップメールを作ることができません。
ステップメールの第一歩は読んでもらうことです。どれだけ優良なコンテンツを配信していても読まれなかったら、スパムと一緒。
繰り返します、ステップメールの第一歩は読んでもらうことです。逆に言うと、この最初の一歩さえ越えてしまえば、販売者はなんとかやっていけます。単純接触効果が機能して、見込み客が勝手に僕らを好きになってくれますので。
ステップメールでは有益な情報を提供するのも当然ですが、その前段階として「読んでもらえること」をしっかりと意識すること。「認知してもらえる」というのはステップメールに関わらず、すべてのコンテンツに課された最低条件であります。
あなたがどのような抽斗(ひきだし)を持っており、どのような手法でリストの中にいる見込み客を惹き付けるかは僕にはわかりません。もちろん僕の持っている抽斗や使っている手法を説明しても、あなたがすぐに真似できるものではないでしょう。
そう、ステップメールに書く内容は人それぞれなんです。
「どんなステップメールを書くか?」というのは、ストリートバンドを路上でやっていて「どうやって忙しい人々の足を止めるのか?」という質問と同じです。ある人は、アメを配るかもしれないし、ある人は演奏力を上げるかもしれないし、ある人は大きな声で歌うかもしれません。やり方は十人十色です。同じくステップメールも十人十色。
みんな忙しくて僕らになんか構っている暇はないんです。そんな忙しい彼らをどう引き止めるか。それに対する答えが、あなたのステップメールに対する答えであります。
繰り返しますが、読んでもらうことさえできれば単純接触効果で、リストにいる見込み客は勝手に僕らを好きになってくれます。いうまでもなく消費者は嫌いない人からよりも、好きな人から商品を購入します。少なくとも、僕はそうします。
Step4:フロントエンド商品を販売する
Step1でロールモデルを見つけ、Step2で動画をアップロードし、Step3でステップメールを書きました。そして、ようやくStep4を経て収益が発生します。Step4は商品を売るパートです。Step3で作ったステップメールに見込み客を流し込み、十分に教育し終えたタイミングを見計らって商品を販売しましょう。
フロントエンド商品という概念が生まれたのは、アメリカでダイレクトマーケティングが流行りだした頃で、当時、グル達は「1ステップセールスよりも2ステップセールスの方がCVR(成約率)が高くなるぜー」と喧伝しまくっていました。
1ステップセールスというのは、文字通り一発目で「買って」とお願いするパターンですね。1ステップセールスの何がいけないかというと、潜在顧客を分別せず、誰彼構わずに商品を売りつける点です。”たまごっち”を欲しくないお婆ちゃんにも、”たまごっち”を超欲しがっている小学生にも、同様のコストをかけて商品を売りつけます。どれだけ説得しても絶対に買ってくれないお婆ちゃんを説得しようとするのは、人件費の無駄であり、会社リソースの無駄遣いです。そうであるなら、すでに興味を持ってくれている小学生だけを集めて、彼らに売り込んだ方が効率的ですね。
このような反省を経て2ステップセールスが開発されました。先に述べたように2ステップセールスは、最初にその商品を欲しがっている人だけを集めます(たまごっちの例でいう小学生)。そして彼らに集中的に売り込みます。1ステップ目で見込み客を集め、2ステップ目で見込み客に商品を売り込みます。
じゃあ1ステップ目でどうやって見込み客を集めるのか?簡単です。フロントエンド商品を売ればいいのです。たとえばコロコロコミックとタイアップして「たまごっち図鑑が欲しい人はこちらの返信ハガキに名前と住所を書いてポスト投函してください」と小学生に向けてオファーし、実際にたまごっち図鑑を請求した小学生は本製品を購入してくれる可能性の高い見込み客と仮定することができますね。この場合の「たまごっち図鑑」がフロントエンド商品です。こういった見込み客を絞り込むために用意した商品がフロントエンド商品といい、本当に売りたい本製品(この例でいう”たまごっち”本体)をバックエンド商品と言います。
ビジネス書部門でいつもベストセラーになる神田昌典さんの本は、フロントエンド商品そのものであり、その後ろに高額なコンサルティング契約(バックエンド商品)が用意されています(正確には”用意されていました”。彼は前ほどビジネスライクではありません・・・贔屓にしているメガネ屋さんが一緒なのでよく話を聞く機会があるんです)。
住宅販売であれば、土地の選び方・土地情報・大手メーカーと地方工務店の違いなどを掲載した小冊子をフロントエンド商品として配り、小冊子を請求した人を中心にバックエンド商品の住宅を販売します。
NECの「オフィス丸ごとエコ」のCMを見ると、プロがオフィスの省エネ度を無料診断してくれるそうです。この無料診断そのものがフロントエンド商品で、診断をお願いしたオフィスに対してエコなオフィス製品を売るのが2ステップ目。言うまでもなく、NECのオフィス機器がバックエンド商品として待っているわけです。
で、彼らに習い僕らもフロントエンド商品とバックエンド商品を使い分けてセールスを行います。フロントエンド商品で興味のありそうなお客をあつめて、バックエンド商品で一気に利益をあげるんですね。
しかし、ちょっと待ってくださいよ。ステップメールにお客さんを誘導した時点で1ステップ目のセールスはすでに終わっているはずです。僕らの手元にあるリストには、僕ら(の紹介する商品)に興味がある見込み客がたくさんいるはずです。視点を変えると、オプトインしてもらう際に渡したプレゼントそのものがフロントエンド商品なのでは?とも考えられるわけなんです。
そう!そうなんですよね。さらにその見込み客をステップメールで教育までしちゃっているわけです。Step3で紹介した単純接触効果のおかげで、商品を売るタイミングでは、見込み客はかなりメロメロになっている可能性があります。そう考えると、DRMってのは2ステップどころか3ステップセールス、4ステップセールス、5ステップセールスを行っているわけですね。
渋谷や恵比寿のITベンチャー(特にインターネット広告代理店)で働く友人たちと飲んでいる時に「うちの会社のCVR(成約率)は20%を超えるよ」とか言っても、誰も信じてくれません。彼らの会社のCVRは0.1%もあれば上々といった感じですから。
でも冷静に考えてみたらわかりますが、僕が商品を売りつけるタイミングなんて3ステップ目とか4ステップ目なので、言わば「告白したらまず間違いなくOKをもらえるだろう」という状態にまで十分に関係を深めた状態で”付き合って”と告白するようなものです。(そんな状態で告白して3連敗した経験がありますが・・・)
彼らの場合は月間1億PVあるようなサイトの右上にバナーを貼って、1ステップセールスの形で「これ買いませんか?」とオファーしているので、そりゃCVRが低くなるのは当然です。
DRMという仕組みがすごいのは、顧客の選別を自動で行い、見込み客だけに教育を自動で行い、自動でフロントエンド商品を売り、自動でバックエンド商品を売ってくれる点です。これ、自分が採用しているモデルなのに、文字にして再確認すると改めてそのすごさを実感します。
さて、フロントエンド商品では、幾らくらいの価格帯の、どんな商品を売ればいいのでしょうか?
自社商品を売る場合と、他社商品をアフィリエイトする場合にわけて考えてみます。
まず自社商品を売る場合。自社商品を作るのは時間がかかります。僕も久しぶりに商品を作っているわけですが、むっちゃ時間がかかります。僕が販売する別教材で「石崎は週に4時間ではなく、年に4時間しか働いていません」とか偉そうなこと言っていたくせに、この教材の制作を決定したせいで、1ヶ月に400時間くらい働いてしまいました。かつて年間4時間しか働いていなかったので、本教材のせいで100年分働いた計算になります。(笑)
もちろん自社商品の醍醐味はその粗利です。僕のようにデジタルコンテンツを販売している場合は、一旦データをサーバーにあげてしまえば、ダウンロードコスト(電気代とか)さえ消費者持ちなので、それこそ限界費用がほぼゼロです。あなたが本教材を1個購入し、YouTube長者になり、御友人に本教材をこっそりと紹介しても、御友人が商品を購入した時にかかる弊社の限界費用は文字通りゼロです。僕がニューヨークのブッシュウィックにあるプラネットフィットネスで汗を流している時に、商品が一個売れるだけです。僕は何もしていません。ベンチプレスをあげているいるだけです。
DRMと非常に親和性の高い商品はデジタルコンテンツです。もし自社商品を作るのであれば、デジタルコンテンツ(bit換算できるやつ)がオススメです。拡張子がpdfとかmp4とかmp3で終わるようなコンテンツですね。
価格なんですけど、ハネていいと思います。僕の商品は全部値段がハネています。詳しい理由は商品販売の極意塾やリスト教育の極意塾ので長々と話していますが、簡単に言うと付き合うお客さんの数を極端に絞るためです。
シリコンバレーでは、無料と有料の間には大きな壁があると言われているそうです。Facebookが有料であれば、あのスピード感を持って成長することは不可能だっただろうし、もしかしたら誰も使っていないかもしれませんね。僕は無料でも使いませんけど。
でも僕が思うに、この無料と有料の壁を越えさせられない人って資本主義で生きていくことができるんでしょうか。0円と1円も無料と有料の壁ですけど、1円もお客さんからもらえない人ってどうなんでしょう・・・。やばくないですか。
僕が思う本当の壁は、高額と低額の間にあります。低額な商品であれば、訓練を積んでいない一般人でも売ることができます。土下座して「この”おはぎ”を20円で買ってください」と近所の人にお願いしたら買ってくれるでしょう。でも、高額な商品を売るには特別なスキルが必要です。
高額な商品を売れるようになってはじめて、マーケターとして一人前なのではないでしょうか。
石崎力也という成功しているマーケターの周りでは、低額な商品しか売れなかったマーケターの死屍累々たるありさまです。低額な商品しか売れないマーケターは「クレーマー」や「困ったお客さん」に殺されているのです。ちょっとしかお金を払わないのに血を吸いまくる人たちに、多くの個人事業主や経営者が殺害されているわけです。
高額な商品を売るスキルを身につけなきゃ、クレーマーや困ったお客さんと接点を持たなきゃいけません。
「隣の家電屋で買った商品をお前が修理しろ」とか「サーバーが落ちていたせいで、お前の無料ゲームができなかったじゃないか、俺の時間返せ、金払え」とか「(再送)TOEIC勉強法のアドバイス頂きたくご連絡致しました。どうぞよろしくお願い致します」というメールを2週間毎日送り続けてくる人とか・・・本当にやばい人たちと付き合うのは大変です。
こういった人たちと付き合わないためにも、高額な商品を売るスキルを身につけ、高額な商品を購入できる人とだけ付き合っていた方が、精神衛生面上もずっとクリーンですし、大事な生命時間を浪費しなくても済みます。
でもやっぱり、みんながみんな高額な商品を購入できるわけではありません。限られた人のみが購入できます。
アメリカの有名大学は超高額な学士号を売っていますけど、その学士号を購入できるのは選ばれた人だけですよね。勉強家であり、才能があり、真面目で、自己投資意欲がある人のみが有名大学の学士号を購入する権利を持っています。
大学側が「いかに優秀な学生を集めるか」という永久命題に対して知恵を絞るが如く、僕らマーケターも「いかに優良な顧客を集めるか」という問題に早い段階から取り組んでいかなければいけません。
この問題への解決策として一番手堅い方法が「価格を上げる」ことです。価格を上げた時に誰も買ってくれないようであれば、何か問題があるわけです。商品の付加価値が足りないのか、訴求方法が間違っているのか、コピーライティングの力が足りないのか、リストの教育が足りていないのか、問題点はいくらでも考えられますが、それら問題点を「価格を下げる」という方法で解決を試みてはいけません。
価格を下げるのではなく、会社(自分)のリソースを鍛えるのです。
泥棒した人が「盗んだ金のほとんどを赤十字に募金したんだよ」と言っても、刑事の前では何の免罪符にもなっていないが如く、マーケターが「売れないから価格を下げたんだ」と言っても、やはり免罪符にすらなっていないような気がします。
「フロントエンドで自社商品を売るときは値段をハネた方がいい」の意味がおわかりになったでしょうか。もちろん利益を出すためにも価格を上げた方がいいですが、長期スパンで見て、いろんなスキルを身につけるためでもあるのですよ。
ここまでが自社商品を売る場合のお話。ほとんどがプライシングの話でしたね。
次はアフィリエイト商品を売る場合について。
他人の商品を売るわけですから、利益は分配しなきゃいけません。当然自社商品を売るのに比べて取り分は小さくなります。
アフィリエイト商品を売ることの最大の利点は、自分で商品を用意する必要がないことです。最初に自社商品の販売を勧めたから、あたかもそっちを推しているかのよう捉えられるけど、アフィリエイト商品も全然アリですよ。自分で商品を用意する必要がないってのは、時間のない僕たちにしてみればあまりにも大きすぎるアドバンテージですよね。
ドラッカーは「知りながら害をなすな」という言葉を残しています。自分よりも腕のいい医者がいたら、患者をそっちに回せ・・・ということです。自分の方が下手くそなのに、患者を執刀してしまえば、知りながら害をなしたことになります。
同じことが僕らのDRM YouTubeにも当てはまります。自分で商品を作った方がいい場合は、他の誰よりも良い商品を作れる自信があるときだけです。
韓国のSAMSUNGショップで、店員がiPhoneでカカオトークしているのを見て「今すぐAppleストアに転職せよ」と苦言したくなりました。(韓国にはAppleストアはありませんけど)
彼らはiPhoneの方が良質であると思いながら、SAMSUNGの商品を売っているわけです。知りながら害をなしている、典型的な例です。
すでに市場に優れた商品がある場合は率先してそれを売りましょう。もちろん優劣を判断するために、自分でアフィリエイト商品を購入するのは言わずもがなです。自分で購入するっていっても経費になるし、自分も学習できるし、こんないいチャンスはありませんよ。
アフィリエイト商品はステップメールと親和性があればあるほどいいです。ステップメールでは入門を謳っているのに、いきなり上級編とか応用編みたいな商品を売っても売れませんよね。ステップメールと商品の属性は合わせましょう。
ASPをみれば鬼のように大量な商品がありますから、探せばきっと見つかるはずです。予算内で買えるだけ商品を購入して、一番ベストなものを見込み客に紹介しましょう。
以上が他者商品を売る場合についてでした。そしてここまでがStep4でした。次のStep5がラストです。実は月々50万円から60万円のお小遣い稼ぎであれば、Step4までで十分です。
今回対象にしているのは「事業主」あるいは「事業主を目指す人」なので、最低でも月収100万円を超える仕組みを解説する必要があるでしょう。副業ではなく、フリーランスとして生きていくためにも税金や社会保険などを考えれば、最低でも月々100万円の売上がなかったら大変だと思います。そういった瑣末なことを考えなくていいようなくらいの事業規模を維持したい場合は是非ともStep5をごらんください。
Step5:バックエンド商品を販売する
最後のStepです。そして本テキスト(DRM YouTube)の最後でもあります。ここまで約4万3千字というそれなりの文量をお読みになりましたので、YouTubeアドセンスやDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)に関しての理論的なバックグランドが頭の中に構築されたはずです。手を動かせば収益を生み出せるフェーズにきているので、読後はすぐにアクションですね!
ある定点までは、手を動かした量に比例して収入(会社利益)は伸びてゆくはずです。本教材をここまでお読みになって理論武装されたあなた自身も、きっと心のどこかで「YouTubeを使って稼げるような気がする!」という気概をお持ちになっているはずです。その気概が大事。僕を信じて、本教材を信じて、ゴリゴリと手を動かしてください。
さて、Step1でロールモデルを見つけ、Step2でそのロールモデルに自分のチャンネルを関連づけ、Step3でステップメールに誘導し、Step4でフロントエンド商品を販売するところまで説明しましたね。Step4をビジネスモデルの中に組み込んだ時点で、実際にお金が発生する可能性が発生します。Step1からStep4までが安定的に機能していれば、月々50万円から60万円のお小遣い稼ぎは達成されるはずです。
今回のStep5「バックエンド商品を販売する」は、お小遣い稼ぎを→事業収益に変える施策とも言えるでしょう。地元商工会議所の勉強会に参加して「1人で月々****万円ほど稼がせていただいております」と言えば、お爺様方たちが「ウォォォォ!!」と唸って気絶してしまうくらいインパクトのある取り組みなので、漏らさずに聞いてくださいね。(僕はいつも唸られています)
さて本テキスト(セールスレター)の冒頭で、DRMは漏斗型をイメージすると理解しやすいというお話をしました。漏斗の下へゆくほど、お客さんのファン度が高まることを説明しました。もうお気づきだと思いますが、ファン度が高まるほど顧客単価も高まります。つまり、お客さんのファン度が高ければ高いほど、高額な商品を購入してくれる傾向にあります。
本教材では、バックエンド商品を購入してくれるお客さんが最もファン度の高いお客さんであり、かつ顧客単価が最も高いお客さんに設定してあります。いうまでもありませんが、バックエンド商品こそ最も利益が出る商品です。
アメリカのダイレクトマーケターに師事しているセミナー講師などは、フロンエンド商品に$10から$30の低額セミナーを用意し、セミナー中に催眠誘導を用いて、超高額なバックエンド商品を売りつけたりする人もいます。(本音を言うと知人にそういう人がわんさといます・・・)
どのくらい高額かっていうと、本当に車が買えるくらい。100万円クラスのバックエンド商品をセミナー会場で販売する光景は日本でも見たことがあると思います。でもアメリカの場合は500万円とかそれ以上のバックエンド商品を会場で現金販売しているんですよ。驚くべきは、会場に500万円をキャッシュで持ってきている人がいるってことです(大抵の人はクレジットの分割決済を選びますけど)。
僕がDRMをクライアントさんに教えたり、こうやって教材を通し伝えたりすると、「5万円なんて高額なバックエンド商品はインターネットで売れないでしょう・・・」と抵抗されることがあります。いやいやいや・・・。5万円くらい低額商品なら、文字通り”飛ぶよう”に売れますから。
「デジタルコンテンツ」と「インターネット」は、驚くほど親和性が高いため、粗利が高いのにバンバンと売れちゃうんです。さっきも言ったでしょう、お小遣い稼ぎを事業規模にするだけのインパクトがあるんだよって。
僕はDRMの上級者なので、フロンエンド商品で高い商品を売りバックエンド商品で安い商品を売ったりしますが、それはあくまでも亜流であり、基本はフロンエンド商品(低額)→バックエンド商品(高額)という流れです。この低額・高額は相対的なもので、「通例はバックエンド商品の方がフロンエンド商品よりも高いですよ」ということを言っているだけです。
バリエーションを考えてみましょうか。
経営コンサルタントなら、本(1,500円)をフロンエンド商品で販売し、月々100万円のコンサルティングをバックエンド商品として販売する。
住宅販売なら、小冊子(0円~)をフロンエンド商品で配り(販売し)、2,000万円~2億円の住宅をバックエンド商品として販売します。
居酒屋なら、フロンエンド商品としてビール一杯を無料で提供し、少し価格が高めに設定してあるおつまみや食事をバックエンド商品で販売します。
EPSONなら、フロンエンド商品として殆ど利益の出ないプリンターを販売し、プリンターとほぼ同じ値段のインクをバックエンド商品として販売します。
このように2ステップセールスを採用している事業は、フロンエンド商品ではほとんど利益を追求しません。少なくとも無料で小冊子などを配れば印刷代と流通費がかかるし、無料でコスメ商品を配れば(ドモホルンリンクルとか)やはり原価がかかるので、フロンエンド商品の販売時点では赤字です。おそらく会社側からしてみると、販売しているという意識は薄く、むしろ「配っている」という感覚なのではないでしょうか。
フロンエンド商品を安くすればするほど、購入者リスト(顧客名簿)はたくさん集まります。赤字になってまでフロンエンド商品を配れるのは、バックエンド商品を販売したときに赤字分をまかなえるほどの利益が見込めるからです。そのくらい事業にとって購入者リスト(顧客名簿)って大事なんですね。
「あれ、Step4では”フロンエンド商品の値段を上げろ”って言っていなかったっけ?」と疑問に思われた方もおられるでしょう。
素晴らしい・・・。教材をよく理解していますね。
でもね、DRMモデルは特別なんです。見方を変えれば、メルマガの定期購読そのものがフロンエンド商品の配布と考えることもできますよね。メルマガを購読してもらい、時間をかけて彼らを教育することは、2ステップセールスにおけるフロンエンド商品の販売と同じくらい、購買意欲の高いお客さんを作ることができるわけですね。
頭がこんがらがるかもしれませんが、2ステップセールスにおけるバックエンド商品の販売が、DRMにおけるフロンエンド商品の販売とほぼ同等なわけです。だから、DRMにおいては、たとえそれがフロンエンド商品だとしても「高く」売ることができるのですね。
もちろん間口を広げて、たくさんの購入者リスト(顧客名簿)を集めたい場合は、フロンエンド商品を安くしてもいいです。インフォトップなどのASPを利用し、フロンエンド商品のアフィリエイト報酬を上限の88%に設定すれば、きっとアフィリエイターが動いてくれるはずです。
ただし何度も言うように、自分の持つリスト(メルマガ読者)にフロンエンド商品を売る場合は、高額でも商品は売れるということを念押ししておきます。しっかりとリストが教育されていれば、たとえ商品の値段が高かろうとお客さんは購入してくれます。
・・・となると、ですよ。
フロンエンド商品で高額な商品を売ってもいいなら、バックエンド商品ではもっと高い商品を売ってもいいことになりませんか。
そうです!答えは「イエス」なんです!
いや「イエェェェェェェっす!!」なんです。フロンエンド商品よりも更に高価な商品をバックエンド商品として販売することができます。
「ただでさえフロンエンド商品で高額な商品を販売しているのに、バックエンド商品でもっと高い商品を売るなんて、想像できないよ・・・」と思われたかもしれません。
ここで一つの逸話を紹介しましょう。僕の友人がコンサルしていた千葉県の英語教室のお話です。
千葉県の市川市は、県内でも一番二番を競うほど賃貸が高い場所です。江戸川を挟み隣に東京があり、総武線一本で秋葉原まで出れるので、都内の大企業で働くビジネスマンのベッドタウンとして機能しているんですね。
こういった地理的状況を勘案して「年間1,000万円の(社長限定)エグゼクティブコースを用意してはいかがですか?」と提案したそうです。
この英会話業界のリーディングカンパニーであるECCの専科(年間740時間の勉強)でさえ100万円ほどなのですから、その10倍の価格を提示するのは、さすがに度胸が必要です。その市川市の教室長も「いやー、1000万円は誰も買わないでしょう」と苦笑していました。
そこで友人はこう答えたんです。
「でも、用意しておかなかったら売れる確率はゼロですよ」と。
そうなんです。バックエンド商品って「売れるか、売れないか」という視点で作られるのではなく「用意しておくか、用意しないか」という視点で作られるべきなんです。(理想はね)
当たり前のことを言っているようですが、バックエンド商品を用意していなければ、売れる確率はゼロです。でも用意しておいたら、確率はゼロよりも大きくなりますよね。
実際は思ったよりも売れるんです。さすがに1000万円のエグゼクティブコースがバンバンと売れる光景は想像できませんが、10万円~100万円くらいのバックエンド商品であれば、本当に売れます。
繰り返しますが「バックエンド商品は、用意しておかないと売れません」。
多くの人に売ろうとするから、価格設定を間違えてしまうんです。一番高い価格で買ってくれる層に合わせて価格設定をするのです。
現代美術家の村上隆さんが発表した『My Lonesome CowBoy』という精子を放出する裸の青年の等身大フィギュアは、ニューヨークで行ったオークションにて、1516万ドル(約16億円)で落札されました。
もしも、この『My Lonesome CowBoy』という作品を村上隆さんが作っていなかったら、16億円の取引は存在していませんでした。
こんなこと言うと芸術家に怒られるかもしれませんが、誰か一人でも買ってくれる人がいれば、アートは成り立つんです。大衆に認められる必要は全くない。
ダイレクトレスポンスマーケティングも同じですよ。バックエンド商品が大衆に売れる必要はないのです。漏斗型の下の方にいる(ファン度の高い)極々わずかなお客さんにバックエンド商品を買ってもらえればそれでOKなわけです。
たとえばPDFを読むときには、Adobe社のacrobat readerという無料のソフトウェアが必要になりますよね。もちろんAdobe社は、無料のソフトウェアを配っているだけでは儲かるわけがありません。無料のacrobat readerを使っているお客さんの中から極々わずかな人がAdobe社の有料商品を購入するわけです。
僕が購入したMaster Collection CS5.0というAdobe社の有料商品は40万円もしました。つまりAdobe社は僕みたいな”有料商品を購入する人たち”から収益を得ているわけですね。
特に「お金を稼ぐ」系のバックエンド商品は高く売れます。なぜなら「お金を稼ぐ」系の商品を購入するのは、消費ではなく、リターンが見込める”投資”だからです。
僕も恥ずかしながら、ユニクロで980円のシャツを買うか1,980円のシャツを買うか熟考するくせに、競艇場や麻雀では、たった数分のために数万円をぶち込んでしまいます。これも「シャツは消費、ギャンブルは投資」という観念が僕の中にあるからですね。
「お金を稼ぐ」系の商品以外には、「資格取得」や「英語/英会話」や「美容」などの商品も高く売れます。やはり、これらのジャンルも消費というより「それを取得することでなんらかのリターンが見込める」投資と思われている節があるようです。もちろんこれらのジャンル以外でも、高額商品はいくらでも売ることができますよ!
・・・と、ここまで長らく「バックエンド商品では高額商品を売りなさい!」ということを述べてきました。きっとあなたも、高い値段で商品を売る覚悟ができたはずです。
では、次。具体的な売り方について説明しますね。
「高い商品が売れるのは理解した。しかしどうやって売ればいいの?」と疑問に思われているかもしれません。
でも、大丈夫。あんまり難しく考えなくても結構です。すでに答えは述べました。
バックエンド商品は、漏斗型の下の方にいるファン度の高いお客さんにセールスすればいいのです。具体的には「フロントエンド商品を購入してくれたお客さん」や「メルマガを長く購読してくれているお客さん」。他にも「直接メールで質問してきたお客さん」もファン度が高いと言えるでしょう。
たとえば、フロントエンド商品を購入してくれたお客さんにバックエンド商品を売る場合は、購入者専用メルマガ(フォローメール)にバックエンド商品の告知をすればいい。購入者専用メルマガを購読できるのはフロントエンド商品を購入した人のみなので、そこに告知を出せばファン度の高いお客さんにだけバックエンド商品を紹介することができますね。
メルマガを長く購読しているお客さんもファン度が高いと言えます。メルマガを長く購読しているお客さんの中にも、フロントエンド商品を購入しなかった人もいるはず。でも、その時はたまたま都合が悪かったのかもしれないし、商品に惹かれるものを感じなかったのかもしれない。だからフロントエンド商品を購入していなくても、メルマガの購読期間が長い人にはバックエンド商品のセールスを仕掛けてもいいのです。僕の顧客リストの中にはフロントエンド商品を買わず、バックエンド商品を購入した人がたくさんいます。ステップメールを使って、フロントエンド商品の販売●●日後にバックエンド商品の告知をするよう設定しておけばいいですね。(●●は適切に決めてください)
直接メールで質問してきたお客さんもファン度が高いです。我が身を振り返ってもらえればすぐにわかると思いますが「誰かに質問をする」というのは、非常に負荷の高い作業です。忙しい相手に読んでもらえるよう文章を整え、かつ自分の聞きたいことをコンパクトにまとめる。こういったしんどい作業を乗り越えてでも「あの人に」聞きたい内容が質問者の中にはあるわけです。そりゃ、質問されている側は信頼されていると想定できるし、よっぽど対象に興味があるんだろうな・・・と考えられるわけです。逆に、質問内容が失礼だったり、無記名だったりすると「答えなくてもいいな」と判断できるわけですね。
毎日のように大量のメールを受け取っていると、質問者がどのくらい真剣に質問しているかが文面だけで判断できるようになります。少し腹黒いことを言うと、文面だけで「質問者から購入者に変わりそうな人」を判断できるようになります。嘘じゃありません、本当です。
上記に挙げたのは、僕が実際に行っているバックエンド商品セールスの一部です。フロントエンド商品もバックエンド商品も、売るタイミングなんてのは無数にあるわけです。その無数にあるチャンスを減らしているのは、販売者のマインドのみです。
「今ここで販売したら・・・」
「こんなにたくさんセールスしてもいいのかな・・・」
「こんな高い商品なんて売れないだろう・・・」
こういったメンタルブロックを一個一個外してゆけば、売るタイミングなんて、文字通り無限にあります。逆に売らない方が失礼にあたるということに気づけるはずです。
再び私事で申し訳ないのですが、僕がDRMでビジネスモデルを構築すれば、お客さんの方から「売ってください」と言われるようになります。DRMに慣れてない人は、状況が想像しにくいかもしれませんが、まるで砂漠で喉を枯らしている人が「その水を売ってくれ・・・」と言わんばかりに、僕の作る商品を欲してくれるのです。
もちろん僕はセールスをすることに対してのメンタルブロックはゼロですから、お客さんが売ってくれと言われれば、迷わずに商品を売ります。だって、お客さんが売ってくれ・・・と言っているんですから。砂漠で喉を枯らしている人に水を売らなかったら、その人は死んでしまいます。同じように、僕が商品を売らなければ、それこそ死に物狂いで商品を販売するよう促されます。
DRMをうまく使っている人なら「お客さんから売ってください」と言われる現象が、日常茶飯事で発生することを体の芯で理解しています。
・・・これがDRMの威力なんです。
「商品を売ってください」と実際に言ってくれるお客さんの後ろには、”声なき消費者”が無数に存在します。その証拠に、商品をローンチした瞬間に「え?こんなにいたの?」とびっくりするほどたくさんのお客さんが商品を購入してくれます。
目の前に「売ってください」と懇願している潜在顧客がいるのに、彼らに商品を売らないのは失礼にあたります。DRMを使って、ちゃんとリストを集め、ちゃんと教育したのであれば、責任を持ってちゃんと商品を売らなきゃいけないのですよ。
それがダイレクトマーケターの為すべきことです。
本塾の内容紹介を兼ねた「終わりに」
本テキストは、YouTube DRM・Trace YouTube・Vital YouTubeの3教材から構成される『Whole YouTube』のうち、YouTube DRMを無料で公開したものです。Whole YouTubeの本塾で使うテキストをそのままセールスレターにすることで、販売者( = 石崎力也)の実力を図ってもらおうという魂胆がありました。いかがでしたでしょうか?
「そんなの既に知っていたよ」・・・と思われた方は、英語情報に敏感な方ですね。きっと普段から英語で書かれた情報を貪欲に吸収しているのではないかと想像します。
「すげー!新しい情報がいっぱいだった!」・・・と思われた方には「無料でこれだけたくさんの情報を手に入れられて良かったですね」とお伝えすると同時に、本塾の残り2つ(Trace YouTube・Vital YouTube)では「もっと稼げる情報を紹介しているよ」と付け加えておきます。
最後に、本塾の紹介をさせてくださいね。
教材(1)公開メーリスコンサルティング
本塾の一番の肝(塾生を稼がせるファクター)は、やはり「公開メーリスコンサルティング」です。コンサルティングなんてかっこいい横文字は僕に似合わないので、あまり使いたくはないんですけど・・・ようは「教えて君サービス」です。わからないことがあったらすぐに相談してくださいね。既に成功なさっている卒塾生は、一様にこの公開メーリスコンサルティングを使い倒していました。曰く「欲しい知識がベストな距離とベストな角度から入ってくる」とのこと。”スポっ”って感じですかね。僕は情報のオープン性を尊重しているので、質疑応答の内容はほぼ全て僕のブログで公開されます。もちろん匿名で投稿してもらっても構いませんよ。
教材(2)YouTube DRM
YouTube DRMでは、既にご覧になったように、YouTubeを使ってリストを集め、集まったリストにステップメールを流し、自社/他社の商品を自動で販売するプロセスを紹介しています。潜在顧客のメールアドレスを”リスト”なんて言い方をするのが、まさにダイレクトレスポンスマーケティングらしいですね。YouTube DRMではダイレクトレスポンスマーケティングの表層を説明しましたが、DRMの深遠さは「こんなもの程度」ではございません。DRMで食っているといっても過言ではない僕に言わせれば(ややこしい表現ですね)、「YouTube DRMではダイレクトレスポンスマーケティングの1/100も説明していない」となりましょうか。
@フロントエンド商品の価格設定は具体的にどうすればいい?
@フロントエンド商品はPDF/音声/動画のどれがベスト?
@バックエンド商品は何個用意すればいいの?
@アップセル・クロスセルについて教えて?
@クレジットカード決済は個人事業主でも導入できるの?
@会社を設立したいけど幾ら用意したらいい?
@石崎氏みたいに毎月住む場所を変えて生活するには?
・・・こういった99/100の部分を知りたい場合は、(1)公開メーリスコンサルティングを使って僕に直接質問したり、Whole YouTubeの残り2教材(Vital YouTubeとTrace YouTube)を閲覧したりしてみて下さい。
このセールスレター(テキスト)は沖縄県宜野湾市にあるGwave Cafe(たぶん六本木のアカデミーヒルズをモチーフにしていると思われる)から書かれています。一日中、宜野湾海浜公園にある庭球場でテニスをしていますが、こういった生活を送れるのも、僕がDRMをマスターしたからです。つい先日、浦添市にあるアメリカ領事館でB1/B2ビザ(10年間のマルティプル!)を取得したので、僕ら夫婦は来月からロサンゼルスに滞在します。自分で言うのもなんですが、本当に夢のある生活だと思いませんか。余計なお世話かもしれませんけど、DRMを習得すれば、思ったよりも簡単にこういった生活を送れるかもしれませんよ。
教材(3)Vital YouTube
Vital YouTubeは動画教材です。#01から#44までの44本構成です。マインドセットから動画SEO、Call To Action、カメラワーク、照明、アノテーションまでを説明していたら、動画44本の巨大な教材になってしまいました。どのくらい巨大かと言うと、ちょっと下記タイトルを見てみましょうね・・・(なんか沖縄弁がうつった気がする)
#01 なぜWeb動画マーケティングが重要なのか?(26分59秒)
#02 本教材から得られる成果を最大化するために(15分56秒)
#03 マーケティング戦略策定とゴール設定(18分44秒)
#04 各オンラインマーケティングと動画を関連させる(20分32秒)
#05 YouTubeの悪口を言うと村八分にあう(23分17秒)
#06 バイラル/バズで集まった客は何も買わない(21分06秒)
#07 「顔出しをしない」に惹かれる人のマネーセンス(13分27秒)
#08 カメラ前に立つ恐怖を消し去る方法(26分39秒)
#09 コンテンツキングよりもハイシェアコンテンツがキング(24分28秒)
#10 Call To Action レスポンスデバイスについて(16分30秒)
#11 氣志團のワンナイトカーニバルを踊っても・・・(9分28秒)
#12 潜在顧客がどんなキーワードで検索しているのか知る(19分43秒)
#13 カレンダーイベントと大衆文化を利用する(27分40秒)
#14 芸能人とコラボする2つの方法(18分17秒)
#15 関連分野のエキスパートとコラボする(13分46秒)
#16 お笑い芸人を動画に活用する(12分10秒)
#17 レッドカーペットに行け(16分07秒)
#18 動画フォーマットその1(20分17秒)
#19 動画フォーマットその2(15分19秒)
#20 動画フォーマットその3(11分19秒)
#21 動画フォーマットその4(18分32秒)
#22 動画撮影&インタビューのコツ(22分28秒)
#23 予算毎の機器一覧(ビデオカメラ、ライト、マイク、三脚)(19分00秒)
#24 動画編集のためのツール(PCスペック、ソフトウェア)(20分01秒)
#25 撮影セットとロールモデルになるであろう16選(25分24秒)
#26 グリーンスクリーン&クロマキーで背景を消す素人達(21分40秒)
#27 動画を取る前にコレをするだけで編集が半分になる(21分47秒)
#28 照明についての基礎知識(15分45秒)
#29 魔の15秒超え&第2ステージ越え(視聴時間を伸ばす裏技)(20分48秒)
#30 魅力的なスクリーンキャスト動画を作る3つのステップ(12分58秒)
#31 エクスポート&レンダリング設定の具体的な数字(11分22秒)
#32 僕が使っている動画ホスティングサービスの長短集(13分17秒)
#33 さあ動画SEO(特にrobot.txt、description、sitemap)について話そう(23分36秒)
#34 最適化ではなく最適な方法で動画を使い顧客行動量を倍増する(18分54秒)
#35 影響力のある人にシェアしてもらう方法(16分23秒)
#36 ソーシャルプラットフォームでシェアを起こす方法(14分15秒)
#37 視聴者と戯れて関連動画表示率をアップさせよ(12分29秒)
#38 分析→成功パタンを抽出。陳腐化するまで使い続ける(22分00秒)
#39 目ん玉をお金で買う(Paid Views)(19分13秒)
#40 YouTube島を占領した結果、どこを見ても俺だらけになった(12分44秒)
#41 関連動画表示率を上げるためにバズっている動画のタグを盗む(15分17秒)
#42 YouTube専門SEO – メタデータで再生回数は37倍も違う(16分42秒)
#43 見たらクリックせざるを得ないサムネイル(17分08秒)
#44 アノテーションは旧SEOの内部リンクで、やれば再生回数が2.7倍になる(13分49秒)
合計動画本数:44本
合計再生時間:796分40秒
・・・うわっ。改めてこうやって羅列してみると、自分で作っておきながら、あまりの膨大な量に圧倒されます。だって796分って、13時間を超えるんですよ。13時間も動画を見る時間ありますか?
・・・ないですよね。土日を使ってじっくりみてください。笑
メルマガやテキストでは必ずコンテキストが生まれてしまい、文脈の解釈は100%、情報の受け手に委ねられてしまうので、理解度は人それぞれに異なります。しかし動画になると、コンテキストが生じにくいので、情報の受け手のリテラシーに依存せず、一定の情報伝達度を保つことができます。Vital YouTubeで説明されているマインドセットやカメラワーク、サムネイルなどの細かい情報は、情報の伝達度が落ちちゃうと本当に収益性が低くなってしまうので、あえて動画にこだわりました。
YouTube DRMやTrace YouTubeとは異なり、顔出し推奨の方法をVital YouTubeでは紹介しています。「アドセンス報酬で稼ごうぜ」というコンセプトではなく、「YouTubeで顔やキャラを出してお店のブランド作りをしよう!」というコンセプトです。顔出しをせずにYouTubeアドセンスで報酬を得ている人でも本教材から得られる収穫はありますが、既にお店を持っていたりする、いわゆるスモールビジネスのオーナーさんなんかは「インターネットで集客するというのはこういうことなのか!!」と開眼するものがあるはずです。
教材(4)Trace YouTube
そして最後は、Trace YouTube。Trace YouTubeでは、トレース(追跡)する対象を定めて、文字通り彼らを追いかけていく手法です。トレースする対象は、人であったり、カレンダーイベントであったり、大衆文化であったりと、様々です。どれか一つを追いかけるのではなく、どれも同時に追いかけるのです。
こちらは顔出しを必要としません。プライバシーを守りながらYouTubeで稼ぎたい方は、Trace YouTubeやDRM YouTubeを使うといいですね。
このTrace YouTubeを理解するには、ある程度のYouTubeに関する前知識が必要になるので、メールの定期配信を利用して徐々にコンテンツを配信していこうと思います。コンテンツの配信期間は90日間です。3ヶ月かけてゆっくりと学習してゆきましょう。
このTrace YouTubeを閲覧した購入者の方から「ネタ探しに困らなくなった!」と大絶賛を頂きました。
このような感想を頂くたびに、「・・・ふふふ、狙い通りです」と、してやったりな気分で一人ほくそ笑むのでした。
それもそのはず。このTrace YouTubeは動画のネタ探しに困っている人のために作られたのですから。正確に言うと、僕自身のネタ不足を解消するために、米国ビデオマーケティングの教材から着想を得た手法なんです。(さすがアメリカ!)
バルセロナオリンピックに出場した陸上選手から教えていただいたんですけど、速く走るためには自分より速く走る選手についていくだけでいい・・・とのこと。
たしかにサラブレッドの調教師も、馬のポテンシャルを引き出すために、調教馬よりも速く走る馬と並走させたりしますよね。
一旦、追いかける対象を決めてしまえば、細かなトレーニング方法などは考えなくてよくなります。ただ自分よりも先を走る対象を愚直に追いかける(=トレースする)だけでいいんですもの。
このTrace YouTubeも同じです。既に先頭を走っている「何か」をひたすら追いかける。先頭を走っている「何か」の身振り、手振り、呼吸のリズムをそっくり真似をすることで、まるで彼らに憑依するようにして、自らの実力を押し上げてゆくのが、このTrace YouTubeの手法です。もちろん実力アップは副産物にしか過ぎません。Trace YouTubeの最大の収穫物は「ネタ探しからの解放」なのですから。
びっくりするくらい、時間が節約できますよ!
90日間の定期配信で、どんなことをお話しするかと言いますと・・・こんな感じ。(以下はメルマガコンテンツのタイトルになります)
#01 トレーサー(tracer)
#02 トレース三か条(1)
#03 トレース三か条(2)
#04 ターゲットYouTuberの探し方
#05 YouTube SEO 10項目(HTMLサイトは220項目)
#06 レギュラーキワードを狙う
#07 年中行事と隙間
#08 広告出稿量の多い分野を探す方法
#09 ミュージシャン+発売前は鬼
#10 タイトル=アクセス
#11 ビデオ供給数の少ない所が狙い目
#12 YouTubeはクリック率と視聴時間を見ている
#13 1月に検索されるであろうキーワードの予測方法(1)
#14 1月に検索されるであろうキーワードの予測方法(2)
#15 セグメントは人で切る
#16 データベースを作る
#17 自分の中の「面白い」を追求できない人生(1)
#18 自分の中の「面白い」を追求できない人生(2)
#19 自分の中の「面白い」を追求できない人生(3)
#20 知らないモノも消費させたい
#21 17歳と18歳だったら、絶対18歳はブスでしょ(1)
#22 17歳と18歳だったら、絶対18歳はブスでしょ(2)
#23 本当のプロはお金と特技の中庸が取れる人(1)
#24 本当のプロはお金と特技の中庸が取れる人(2)
#25 ファン化はコンテンツで
#26 再現性100%でバズを起こす方法
#27 再現性100%バズ – 2chからYouTube
#28 再現性100%バズ – NAVERからYouTube
#29 再現性100%バズ – YouTubeからYouTube
#30 再現性100%バズ – FacebookからYouTube
時間のない人は、#26~#30だけでも必ず見るようにしてください。ものすごく汎用性の高い(しかも即効性のある)内容を話しています。この情報の公開をギリギリまで渋ったほどです。笑
本塾の内容紹介を兼ねた「終わりに」(続き)
ロンダバーンの『ザ・シークレット』という本をご存知ですか。読売新聞の配達員をやっている友達が「お前にはこれが足りない、誕生日おめでとう」というメモ書きと共に、僕の誕生日を2ヶ月過ぎた頃に着払いで送ってくれた本です。
こーゆー引き寄せの法則とかオカルトちっくなことはあんまり好きじゃないし、目が痛くなるくらい翻訳も読みづらいので、何度も途中で読むのを止めようと思いました。でも、読むのを止めようとすれば「もう少し先を読めば、いいことが書いてあるぞ」という心の声を聞こえるようで、止めようにも止められず、結局、最後まで読破してしまいました。
読後の感想は「この女性の顔が見たい!」でした。なぜかわかりませんが、本を書いた人(ロンダバーン)の容姿を確かめたい衝動に駆られたのです。もしかしたら、この時点でロンダバーンに引き寄せられていたのかもしれません。
ツタヤオンラインに行けば、あるじゃないですか、本と同じタイトルの「ザ・シークレット」というDVDが!TSUTAYA DISCASの定額レンタル8というプランに加入していたので、ネットでカチカチとクリックしたら、次の日には郵便ポストに宅配されていました。
意気揚々に・・・というか、疑心たっぷりにDVDをPCのドライブに挿入します。再生プレーヤーが立ち上がり、とうとう出てきた!真っ白な髪のロンダバーンさんが。これ、白髪じゃないよね。たぶん染めているんだと思う・・・。
本人に言ったら怒られるかもしれないけど、魔女みたいな顔をしている。目に神がかったパワーを感じます。長く見つめられていると、いや僕が彼女の顔を凝視していると、エネルギーが吸い取られそうな感じ。しかし、すごい綺麗な女性です(ちなみにオーストラリア人)。
やはりDVDの中でも伝えられている秘密はたった一つ。
「人生であなたにおきていることは、すべてあなたが引き寄せています。あなたが、思い、イメージすることが、あなたに引き寄せられてくるのです。それはあなたが考えていることです。なにごとであれ、あなたが考えていることが、あなたに引き寄せられてくるのです」
ただこれだけ。
「ほんとかよ!」って多くの人は思うでしょう。僕も「ほんとかよ!」って思いました。心の中で「金髪緑目の超美人よ、空からたくさん降って来い!(そして俺を抱きしめろ)」と高校1年生の夏よりずっと祈り続けていますが、未だに一人たりとて降ってきていません。
でもね、ちょいと戦慄がはしる出来事も同時に起きたんですよ。ちょっとコレみてください。これは、ロンダバーンを知った年の5月に奥さんとチャットで会話したものです。
前年の冬を常夏のアジアで過ごし、クリスマスと新年を「雪無し」で迎えた僕の心は少し心残りがありました。今年こそは「雪有り」の場所で冬を迎えたいと思ったので、”やりたいことは全部シェアする”という夫婦プリンシプルに従い「妻よ、僕は今年の冬をニューヨークで迎えたい」とチャットを使って伝えました。
12月25日の朝はスタバでコーヒーを飲みながらベーグルを頬張るシーンまで明々とイメージしたんです。
キャプチャの青色部分は全て画像URLです。「ここと、ここと、ここに行きたい!」とニューヨークの写真をペタペタ貼りつけると、こうなりました。
そして、時間が経ち・・・
ある日の朝、目を覚ますんです。
いつものようにメールをチェックしようとしますが、wifiの繋がりが悪く、ホテルの受付に連絡をします。「ハイ、モーニング。308号室に宿泊しているIshizakiだけど、どうもwifiの繋がりが悪いんだ・・・」と英語で伝えると、「ソーリー、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。今日の朝にwifiパスワードを変更したので、デスクにパスワードを取りに来てくれる?」と受付の女性に言われました。
エレベーターを降り、受付からパスワードが書かれたメモ紙をもらいました。メモ紙を開くと、Night Hotel Times Squareというロゴが見えました。
「そうか、僕は今、ニューヨークにいるのか・・・」
毎月のように住む場所を変えていると、記憶の連続性を保つのが難しく、朝起きた時に自分がどこにいるのかわからなくなる時があります。それも頻繁に。
この日も、メモ紙のロゴを見て、ロビーから見える冬景色を目の当たりにして、自分がニューヨークにいることを確認しました。
メールをチェックしながら思い出しました。
友人が着払いでロンダバーンの『ザ・シークレット』を送ってきたこと。
『ザ・シークレット』に引き寄せの法則が紹介されていたこと。
それを胡散臭いと感じたこと。
奥さんに「ニューヨークへゆきたい」とチャットしたこと。
YouTubeを利用してお金を稼ぎ始めたこと。
確かに僕たちは「ニューヨークへ行きたい」と強く願望を抱き、気づいたら本当にニューヨークで朝を迎えていました。
これが引き寄せの法則なのでしょうか?
でも、ロンダバーンは航空券のお金や滞在費を負担してくれたわけではありません。僕らはYouTubeで稼いだお金を使って、旅行費用を賄いました。
こういったオカルト本がいつまでもオカルトであり続けるのは、その具体的なステップを示していないからではないでしょうか。「思考は現実化するんだぞ!」とマイクに唾を飛ばしながら、どれだけドヤ顔で語られても、聴衆の僕たちは何をすればいいのかさっぱりわかりません。
ものすごくリアリストな視点に立って考えるなら、きっと僕が「ニューヨークに行きたい」と願ったあの瞬間にも、同じように「私もニューヨークに行きたい」と願った人はいたはずです。でも全員がニューヨークに行けたわけではないでしょう。同様に、願ったけど叶わなかった祈りは、僕の中にも無数に存在しています。(金髪緑目の美女が空から降ってくる願いとか)
たぶんロンダバーンや、その信者なら「願望が弱かったから、願いが潜在意識に届かなかったのよ」と言うでしょう。でも、願望が強いとか、願望が弱いとかいったいどういうことなのですか?僕にはさっぱりわかりません。願いが潜在意識に届くとか言われても、ちっとも想像できない。
甲子園に出場している球児たちは、誰もが強い願望を持ち優勝を目指したはずです。それでも49校(春なら32校)全てが優勝できるわけではありません。優勝できるのは、ドラマたっぷりの僅差で勝った一校だけです。果たして、残り48校は願望が足りなかったから負けたのでしょうか。
僕はそう思いません。
甲子園の優勝は、強い願望を持つのは当然のこと、選手の実力、選手のコンディション、チームの結束力、学校の持つ資金力、知名度、監督の采配、敵味方の応援、メディアの報道方法など、様々なファクターが複雑に絡み合って導き出されるはずです。
甲子園の優勝を「願望」というたった一つのファクターで測るのは余りにも乱暴すぎます。同様に、僕たちの夢や目標の実現を「願望」だけで計測するのも、やはり粗雑ではないでしょうか。
幸いにも、ニューヨークに行くことは、甲子園の優勝に比べてずっと敷居が低いです。日本人は90日以内であればビザなしの渡航が認められているので、ESTA(電子渡航認証システム)を取得し、片道のチケット(8万円くらい)さえ購入すれば、ほぼ誰でもニューヨークに行くことができます。
僕の奥さんはビザ免除プログラム参加国(VWP)の渡航者ではないので、移民弁護士に頼み、膨大な書類を集めてビザを取得せねばなりませんが、それでも甲子園の優勝に比べればずっと簡単です。
運良く僕らは経済的に恵まれているので、比較的ビザが通りやすい部類の人間です。移民弁護士にサポートをお願いするお金もあれば、ニューヨークへの航空券や滞在費を賄うだけの資金力もあります。
そう考えると、持つべきものは「願望」ではなく、「お金」あるいは「お金を稼ぐ能力」なのではないでしょうか?
僕と同じ時期に「ニューヨークに行きたい!」と願ったものの、それが成就しなかったのは、願望が弱かったからではなく、お金がボトルネックだったからでしょう。お金さえあれば、彼らもニューヨークに行けたはずです。
最近つくづく思うのが「足りないのは願望ではなく稼ぐ能力」だということです。
かつては、貧乏だからこそ全部自分でやらなきゃいけないから、様々な経験ができた。でも今は、貧乏だったら出場資格すら与えられず、経験を積む機会すら無くなる、そんな世の中です。たとえば、僕ら夫婦が資金力に乏しかったら、奥さんのビザは発行されていなかったはずです。奥さんは「ニューヨークに行く」という経験すらできなかったかもしれないのです。
僕はこれまで何度も「願望力」を鍛えようと試みてきました。ある時は自己啓発書を読み漁り、ある時はNLP(神経言語プログラミング)に100万円近くを支払い資格を取り、ある時は上海に出かけてまでロッキーリャンの講演を聞きに行きました。
まだまだありますよ。アムウェイのファウンダースクラウンアンバサダー(年収3億円越え)と一緒にバリ島に行き、一泊45万円もするアマンダリを貸し切り、パーティを開き、どんちゃん騒ぎをし、ウブドの森に花火をボカンボカン打ち上げ、成功者の気分を味わったりもしました。
しかし一向に鍛えられない願望力。強く願えど、自己啓発書にあるように「ありありとイメージする」なんて僕にはできない。
ものすごい美女を頭にイメージしようとしても、なぜかオカンとかに切り替わったりする。美女と抱擁しているシーンで、いきなりコントロールが効かなくなりオカンに切り替わったりすると、それはもう近親相姦でしょう。たとえイメージの中でも、あるまじき行為です。
ある時点から、僕は願望力やらイマジネーションを鍛えるのはやめました。だってちっとも現実が変わらないのですから。そんな「あるのか、ないのか」もわからない能力を鍛えるくらいなら、マーケティングのスキルを身につけて実際にお金を稼いだ方がよっぽど夢や目標に近づくと思ったからです。
結論から言うと、マーケティングのスキルを身につけたらアッサリと夢は叶い始めました。
夢というほど大それたものでもないかもしれません。七夕の日に短冊に書かれたお願い事のようなものの集まり。「あれやりたい」「これやりたい」といったことを、200個近く手帳の最初と最後のページに書き、後で振り返ってみると、半分くらいが既に達成されていました。ただそれだけ。
結局、僕がやりたいと思っていたことの半分くらいは、お金がボトルネックになっていただけなのです。確かに願望力やイメージ力を鍛えていた当時も「でも、結局必要なのはカネだよね?」と開き直っているもう一人の自分がいたのを覚えています。たぶん「お金が必要だ」という事実に向き合うのが面倒くさかったんでしょうね。
でもね、本当にアッサリと叶い始めたんです。自分でもびっくりするほど。ロンダバーンの本を一冊読むくらいなら、Webマーケティングの本を一冊読む方がよっぽど夢実現に近づきますし、願望力を鍛えるよりも、Webマーケティングのスキルを身に付ける方が圧倒的に簡単。僕は未だに「未来をありありとイメージ」できません。さっき食べたココイチのカレーですら、かろうじて映像が浮かぶかどうかきわどいのに、まだ起こってもいない未来を想像するのは本当に難しい。
願望力に比べれば、Webマーケティングのスキルは「目に見える形」で身に付いてゆきます。一番わかりやすい指標が集客数でしょう。ブログを運営している人がWebマーケティングを勉強すれば、アクセス数が伸びることでスキル向上を確認できますし、YouTubeであれば再生回数で、DRMであればリスト数で確認することができますよね。
本塾で提供しているのは、願望力やイメージ力といった類いのものではありません。もっとリアリスティックに、集客力や販売力といった「お金を生み出す技術」を提供しようとしています。
「人生はカネだけじゃないよ」と思っている人にとっては、苦痛になるほど”お金に関した情報”が盛り沢山になっています。リストをマネタイズする方法、お金でアクセスを買う方法、顧客単価を上げる方法など、まさにカネ・カネ・カネです。
一方、かつての僕のように「自己啓発やコーチングだけじゃ目標は叶えられないんじゃないか?」と思っている人や、お金がボトルネックになって経験値を積めていない人にとっては、人生における一つの分水嶺になるかもしれません。
お金の問題に対してお金の解決策を提示する、ごく真っ当な塾です。
僕自身、お金の問題に対して自己啓発やコーチングで解決を試みて失敗した経験を持つので、お金の問題をお金で解決しようとするのは非常に新鮮だったのを覚えています。でも、今思うと真っ当な態度ですよね。
あれは高校1年生のとき。直前の追い込み猛勉強が功を奏し県内でトップの進学校に合格した僕は、意気揚々に両親にこう言いました。「さ、これで僕も泉丘高校生だ。母上・父上、僕はボクシングをやりたい。樫見ボクシングジムの会費12,000円を支払ってくれるよね?」
志望校に合格したから言うこと何でも聞いてくれると思っていた僕はしたり顔にそう言いました。
「・・・誰が払うん?16歳にもなって、生計たてられん奴はクソや。自分でバイトしろ」と、ピシッと言ってくれました。(by父親)
世の中には大学を卒業しても実家に入り浸り親のすねをかじっている奴らがいるのに、16歳で生計を立てなきゃいけないなんて・・・。
今考えると、あの一言で「自分でお金を稼ぐ」という僕のプリンシプルが形成されたのではないかと思うのです。この一件以来、買いたいものがあれば自分で稼がなきゃいけないと真剣に信じるようになりました。比較的リッチな生活を送れている今の自分に、このプリンシプルが繋がっているのは言うまでもありません。
さあ早速バイトを探します。タウンワークを手に取り、時給の高そうなものに蛍光ペンでチェックをつけてゆきます。テレアポと、パチンコと、コンパニオン(って何?)の3つが高時給の傾向ありと知りました。
パチンコは18歳以上だし、コンパニオンは女性限定なので、選択肢はテレアポのみとなりました。高校から一番近いバイト先を選び(といっても片道チャリで40分)、面接。そして一発採用でした。後の上司となる面接官から「君は目が違う」とか宗教じみたことを言われて、僕はノリノリで仕事を始めるわけです。
扱う商品は小中学生の高額教材です。もちろんバイト君なんかに電話セールスなんてできませんから、まずは無料の家庭教師体験をフロントエンドで売ります。月額契約を結んだ後に、自社開発の50万円、100万円する教材を面前販売するわけです。僕がやるのは「無料体験」のアポイントメントを取るだけ。
しかし、これがまた難しいんだ。1日に200件近く電話をかけて、5件の見込みと1件のアポが取れれば上出来なくらい。基本給の1,000円/時間を上げたかったら、とにかくアポ件数を増やさなきゃいけない。
机にビッシリと並べられた個人情報が掲載されている名簿から好きなものをとってきて、そこに電話をかけてゆきます。名簿の表紙には「金沢・中3」とか「砺波・小6」のように、地域と学年が書かれています。
僕より後に入ってきた人が、辛そうな顔をして辞めていくのを見て「よっぽど辛いんだな」と思いながら仕事を続けていました。一方の僕は2つの「ある傾向」を掴み、どんどんと成約していたのでちっとも辛くありませんでした。
その「ある傾向」とは「成約しやすい地域と成約しやすい学年がある」というもの。例えば金沢市のような比較的シティーな場所は、たくさんセールスの電話を受けているので”お母さんたちが強い”のです。こちらの自己紹介が終わる前に「結構です(ガチャ)」のパターンがほとんど。特に小学校5,6年生や中学校3年生のような高学年は、アポが取れない。一方、シティーじゃない場所(たとえば△△△村とか)の低学年のお母さんたちは、まだそんなにセールスを受けていないので、こちらの話を聞いてくれるのです。
もう一つの「ある傾向」は、「相手が長く喋れば喋るほど成約率が高くなる」というもの。我ながら凄まじい傾向を見つけたものです。とにかく相手が長く喋れるならなんでもいいんです。あるお母さんとは富山のホタルイカについて話しましたし、あるお母さんとはバスケットシューズについて話しました。きっと「これだけ喋ったのだから、あちら(僕)の要望も聞いてあげましょうか」となるのでしょう。
この2つの傾向の他にも様々なテクニックを身につけ、16歳ながら安定して時給1,600円で働いていたのです。給料明細に「17万円」と記載されていたときは、さすがに驚きましたよ。
結局最後は友人の父親に「石崎はバイトしている」と野球部の監督にチクられて、バイトを辞めざるを得ませんでしたが・・・。
ここで若干趣きを変え、テレアポに対してお母さんがよく使う”断りフレーズ”を紹介します。
彼女たちは自分の子供が勉強できないことに開き直り「人生、勉強だけじゃないし」とよく言うんです。僕もその通りだと思います。だからお母さんにこう切り返すんです。「人生、勉強だけじゃないですよね。でも、その勉強すらできないのはどうかと思います」と。
きっと「人生、勉強だけじゃないし」というようなお母さんは、このセールスレターを読めば「人生、カネだけじゃないし」と思うかもしれません。やはり僕は再びこう切り返すでしょう。「人生、カネだけじゃないですよね。でも、そのカネすら持っていない人生はどうかと思います」と。
電話ではこれ以上キツくは言いませんでしたが、セールスレターでは好き放題言いますよ。ぶっちゃけ「◯◯は、△△ではない」というのは意見ではないんです。僕が「Aだと思う」と言えば、「いや、Aではない何かだ」と”言い逃げ”する人がいますが、そんなの意見ですらない。
「では、あなたの意見は?」の一言で会話は終了です。
自分の意見を持っていない人は、他人の意見をとりあえず否定しておいて、何か言った気分になりたいだけ。でもそんな人は、自分の人生に軸なんて存在しないし、いつも夜中にやっている怪しい健康食品なんかを分割決済なんかで買っている情報弱者です。
“普通が一番”と言えば、世の中の9割が普通の人たちだから、彼らから同調を得られて一時的に気持ち良くなれるでしょう。
でも、真ん中っていうのは両端を知らない人にはわからないのですよ。
もう一度言います。真ん中っていうのは両端を知らない人にはわからないのですよ。
リッチな生活と貧乏な生活の両端を経験してはじめて、真ん中の「普通の生活」がどういうものかわかるのです。まあ、99%の人はリッチな生活を経験したら、普通の生活に戻りたいなんて思わないでしょうけど。少なくとも僕は戻りたいなんてこれっぽっちも思いません。
Whole YouTubeは、あなたを片端(リッチな方)に連れていくポテンシャルを持っています。
僕と同じくロンダバーンに影響され、これまでコーチングや自己啓発や英語の勉強で人生を変えようとして方へ朗報です。
Whole YouTubeは、あなたを片端に連れていくポテンシャルを持っていますぜ。
お金すら稼げない人は、やばいと思いませんか。国民年金を滞納しており、実家暮らしなくらい貧乏なのに「普通が一番」とか言っている人に、警鐘を鳴らします。
ゴーン、ゴーン。
いや、カン、カン、カン、カン、かな。
警鐘だから、ジリリリリリ!!ですね。
本塾を鐘の音が聞こえた人に捧げます。
石崎力也
*本商品の販売は終了しております。