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石崎力也のコンサルティング「いしこん」

年収1000万円以上のネットビジネス経営者を対象にデジタルコンテンツの販売方法とマーケティングオートメーションの導入方法に関する情報を発信するブログ。

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石崎 力也

About 石崎 力也

2019年にオランダへ渡り、現在はポルトガルで妻と4人の子供と暮らす。柔術やサーフィン、年間100日の旅行を楽しむ自由なライフスタイルを実践中。オンラインコース販売(受講生7万人超、ClickFunnels1億円等達成)で生計を立て、AI自動化により時間と場所に縛られない働き方を実現している。

10-3 オランダからポルトガルへ家族を救った光と海の2000キロの旅

Last updated on 2026年5月30日 By 石崎 力也

あなたは海外移住に興味があるものの、ネット上のキラキラした情報ばかりで、現地のリアルな生活や失敗したときのリスクに不安を感じていませんか。「教育移住に最適な国」や「世界一幸福な国」といった誰かが作った評価を信じて移住したものの、現実とのギャップに苦しむのではないかとためらっているはずです。せっかく人生の大きな決断をするなら、後悔のない選択をしたいと願っていることと思います。ここでは僕たち家族がヨーロッパでの過酷なサバイバルを通じて見つけた、移住における正解ではなく納得感の重要性について紹介します。

これまであえてオランダ移住のキラキラしていない厳しい現実ばかりを語ってきたのには理由があります。それは安易な憧れだけで無理ゲーに飛び込み、無防備なまま傷ついて欲しくないからです。しかし、これほど過酷でストレスの多い挑戦であったにもかかわらず、僕たち家族は「やってよかった」と心の底から断言することができます。誰かの作った正解を追うのではなく、自分たちで決断し、困難をチームで笑い飛ばしてきたサバイバルの記録と、これから移住を目指すあなたに伝えたいメッセージをお届けします。

誰かが作った正解ではなく自分たちの納得感を選ぶ海外移住

インターネットで「海外移住」や「教育移住」と検索すると、オランダは素晴らしい国だという情報がたくさん出てきます。しかし、そのオランダはいい国だという誰かの評価が、僕たち家族にとっての正解になるとは限りません。教育移住でオランダが良いとされている情報の多くは、ものすごく都合よく編集され、改ざんされたブログ記事や表面的なネットの評価だったりします。そんな他人の作った情報を頼りに、人生を賭けた移住を決断してしまって本当に良いのでしょうか。

正直に言えば、僕たちも最初はそれほど深い理由がなくオランダにやってきました。しかしそれは、ネットの情報を鵜呑みにして「オランダに永住しよう」と決めていたわけではなく、まずはビザが一番取りやすいオランダを踏み台にして、もっと自分たちに合ったヨーロッパの場所へ移動したいという目論見があったからです。だからこそ、期待と現実のギャップに苦しむことはあっても、フットワーク軽く次の行動に移すことができました。

オランダのなんとか教育が素晴らしいからといった外側の評価を信じ込むのではなく、まずは実際に行ってみて、自分自身の肌で経験することが何よりも大切です。その上で、自分たち家族の納得感を一番に優先すべきだと思います。移住生活において本当に大事なのは、嫌なことや不条理な出来事に直面した時に、それを自分たちの力でどうやって納得できる形へと変えていくかというプロセスそのものです。その過程にこそ、海外移住の本当の価値が隠されていると僕は考えています。

人生100年時代と言われる今、日本に30年住んだのなら、世界はこんなにも広いのだから残りの時間を他の国で過ごしてみるのも素晴らしい選択だと思います。「どうして日本みたいないい国を出てきたの?」と聞かれることもありますが、自分の人生の大部分を1つの国だけで完結させる必要はありません。他人の評価や正解に縛られることなく、自分たちで決断して納得のいく答えを見つけること。それこそが、海外移住という大きな挑戦を意味のあるものにしてくれるのだと思います。

最強の家族というチームを連れてヨーロッパ移住という無理ゲーを遊び尽くす

もしあなたに、一緒に戦ってくれるパートナーや家族がいるのなら、ヨーロッパ移住という無理ゲーは人生における最高のエンターテインメントになるはずです。言葉の壁、高い物価、予想外のトラブルなど、異国での生活は次々と壁が立ちはだかります。もし1人で戦っていたとしたら、心が折れてしまいそうになる瞬間はいくらでもあるでしょう。日本に逃げ帰りたくなる誘惑にも簡単に負けてしまうかもしれません。

しかし、家族というチームがいれば話は全く変わってきます。1人では越えられないような高い壁も、パートナーと愚痴を言い合い、子供たちの無邪気な姿に勇気をもらいながら、最終的には笑い飛ばして越えていける強さが生まれます。「この子たちのために頑張ろう」という強いモチベーションは、どんなビジネススキルよりも強力な武器になります。家族と一緒に苦労し、それを一緒に乗り越えていく過程そのものが、何物にも代えがたい楽しい経験へと変わっていくのです。

僕たちの無理ゲーは、オランダでの厳しいサバイバルを経て、今はポルトガルという新しいステージで続いています。ただ、オランダ時代に比べると無理ゲーの難易度はだいぶ下がったと感じています。なぜなら、自分たちがここは心地いいはずだと確信できる場所を、自分たちの意思で選び取ってやって来たからです。オランダにはなかった輝く太陽があり、地元で採れた新鮮な野菜やフルーツがあり、僕たちが最も大切にしている食や自然、そしてサーフィンができる海がここにはあります。

もちろん場所が変われば、また新しいルールや別の困難が待ち受けています。しかし、オランダという比較的きつめの環境で培ってきたサバイバル能力と、家族という最強のチームの絆があれば、これからのヨーロッパ生活で何も怖いものはありません。どんな理不尽なトラブルが起きても、このチームなら絶対に面白おかしく乗り越えていけるという確信があります。無理ゲーをただの苦労で終わらせるか、最高のエンタメに変えるかは、一緒に戦うチームの存在が大きく影響しているのです。

ヨーロッパ移住のドアはいつでも開いている次はあなたの番です

僕たち家族のヨーロッパサバイバルの記録をお伝えしてきましたが、旅はまだまだこれからも続いていきます。そして、ここからはあなたの番です。もしヨーロッパに移住したいという思いがあるのなら、恐れずに挑戦してみてください。ビザの制度が変わったり、一時的に門戸が狭くなることはあるかもしれませんが、ヨーロッパのドアは常に開かれています。あるビザがなくなれば、必ずまた新しいビザや移住の方法が生まれるものです。

大切なのは、ネット上の綺麗事や誰かが作った正解のルートを探すことではありません。自分自身の目で見て、経験し、失敗しながらも納得のいく答えを導き出すことです。移住生活は毎日が予測不能なトラブルの連続であり、決してキラキラしたものではないかもしれません。しかし、だからこそ面白いのです。自分自身で決断し、すべての責任を引き受けながら生きる実感は、日本で安全に暮らしているだけでは決して得られない貴重な財産になります。

このヨーロッパ移住という名の無理ゲーを、あなた自身の人生の物語として、最高に楽しみながら攻略していってください。困難な壁にぶつかった時は、僕たち家族がオランダで経験した泥臭いサバイバルの日々を思い出していただければ嬉しいです。あなたが自分だけの納得のいく移住生活を手に入れ、新しい世界で輝くことを心から応援しています。旅はここから始まります。

まとめ 海外移住の無理ゲーを家族との最高のエンタメに変える方法

ここまで、僕たち家族がヨーロッパでのサバイバルを通じて見つけた移住の本当の価値や、家族というチームの強さについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。

  • ネット上の他人の評価や作られた正解を鵜呑みにせず自分たちの納得感を優先することが大切である。
  • 困難や不条理を自分たちの力で納得できる形に変えていくプロセス自体に移住の価値がある。
  • 1人では折れてしまう壁も家族というチームがいれば笑い飛ばして越えていけるエンタメになる。
  • 厳しい環境で培ったサバイバル能力は次のステージでの挑戦の難易度を大きく下げてくれる。

10-2 ポルトガルへ向かう2000キロの旅で掴んだ家族の再出発と光

Last updated on 2026年5月30日 By 石崎 力也

あなたは海外移住先の気候や天気が、自分や家族のメンタルにどれほどの影響を与えるのか気になっていませんか。移住先としてヨーロッパを選んだものの、どんよりとした天気や寒さのせいで外に出るのが億劫になり、なんとなく閉塞感を感じてしまうのではないかと不安に思っているはずです。せっかく自由を求めて移住したのに、天候のせいでストレスを抱える生活は避けたいと願っていることと思います。ここでは僕たち家族がオランダのグレーな空の下で感じた閉塞感から抜け出し、太陽と海を求めてポルトガルへと再出発したストーリーを紹介します。

2022年の夏、僕たちはオランダでの生活に限界を感じ、車に荷物を積み込んで南へと向かいました。フランス、スペインを越えてポルトガルへと至る2000キロに及ぶ長大なロードトリップです。それは単なる引っ越しや移動の手段ではなく、僕たち家族が深く息を吸い込み、呼吸を取り戻していくための解放の旅でもありました。気候がメンタルに与える劇的な変化や、太陽の光が家族の幸福度をどう変えるのか、実体験を通じて詳しく解説していきます。

国境を越えるたびに景色に色が戻ってくる2000キロのロードトリップ

2022年の5月に家族でポルトガルを旅行した際、僕たちはその温暖な気候と美しい街並みにすっかり恋をしてしまいました。そしてその3ヶ月後の夏休み、再びポルトガルへ向かう計画を立てました。当時、妻は今の三女を妊娠しており、出産まではまだ少し余裕がある時期でしたが、大事をとって飛行機での移動は避けることにしました。そこで僕とサーフィンが大好きな上2人の長男と長女を連れて、車でヨーロッパを縦断するサーフトリップを決行することになったのです。

飛行機を使わずあえてロードトリップを選んだのは、車の運転が好きだったことに加え、ヨーロッパ大陸を縦断していく過程を楽しみたいという気持ちがあったからです。しかし実際に走り出してみると、2000キロという距離は想像を絶するほど過酷でした。それでも、オランダのグレーで重苦しい空から始まり、ベルギーを小一時間で抜け、フランスの豊かな緑の風景に入っていく変化は素晴らしいものでした。さらに南下してスペインの乾いた広大な大地を越え、最終的にポルトガルの目がかすむほど青い海が見えたときの感動は今でも忘れられません。

景色に鮮やかな色彩が戻ってくるにつれて、僕自身の心も晴れやかになり、助手席や後部座席にいる子供たちの表情にも次第に活力がみなぎっていくのを、ハンドルを握りしめながらはっきりと感じ取ることができました。長距離の運転は体力的には非常にきついものでしたが、この旅を通じて「やっぱり自分はポルトガルが好きなんだな、いずれここに移住することになるのだろうな」という確信めいたものを得ることができました。

現在僕たちはその直感の通りポルトガルに移住して暮らしていますが、ここでは冬の時期であってもサングラスが欠かせません。オランダではほとんど見ることのなかった強烈な日差しが、1年を通じて降り注いでいるのです。国境を越えて気候が変わるだけで、見える世界の色も、そこに住む人間のエネルギーレベルも全く違うものになるという事実を、この2000キロの旅は僕たちに教えてくれました。

ポルトガルの太陽というベーシックインカムがもたらすメンタルの変化

ポルトガルに到着して最初に驚いたのは、冬の季節であっても太陽が刺すように明るく輝いていることでした。オランダに住んでいた頃、人々は不足しがちなビタミンDを補うために、薬局でサプリメントを買って文字通り「太陽をお金で買っている」状態でした。しかしここポルトガルでは、そんな必要は全くありません。太陽の光は誰もが当たり前に享受できる、まるで自然が与えてくれるベーシックインカムのようなものです。

オランダ国民には与えられず、ポルトガルに住む人々には無料で毎日提供されるこの「太陽」という名のインカムは、僕たち家族の生活を一変させました。何より大きかったのは、家族全員の機嫌を良好に保つためのコストや労力が劇的に下がったことです。天気が良くて暖かいというただそれだけの理由で、自然と笑顔が増え、些細なことでイライラすることがなくなりました。気候が人間のメンタルに与える影響力は、僕が想像していたよりもはるかに絶大だったのです。

また、外に出るための物理的なハードルが圧倒的に下がったことも大きな変化でした。オランダの気候は海に近いこともあり、気温の数字だけを見ればそれほど低くならないと言われています。しかし実際には、冬の期間は雨と強烈な風が吹き荒れるため、体感温度は氷点下のように冷え込みます。僕はこれまで金沢や北海道、さらにはマイナス20度にもなるシカゴに住んだ経験もありますが、それでも体感的な寒さの厳しさはオランダが一番きつかったと感じています。

一方のポルトガルは、気温そのものが暖かいのはもちろんですが、風も穏やかで過ごしやすい日が続きます。どんなに雨が降る日であっても、日中には必ずと言っていいほど太陽が顔を出してくれます。ちょっと外の空気を吸いたいと思えば、ヒートテック1枚をサッと着て、半袖のままパッと外に飛び出すことができます。こうした気候の優しさが、移住生活における見えないストレスをどんどんと溶かしていってくれました。

重装備から解放された身体的な自由が子供たちのエネルギーを爆発させる

オランダで生活していた頃、子供たちを外に連れ出すのは本当に一苦労でした。風邪をひかないように何枚も服を着せ、4人全員に手袋やマフラー、ニット帽をしっかりと着けさせるだけで、家を出るまでに20分から30分はかかっていました。その準備だけで親も子供も疲れてしまい、外で遊ぶエネルギーを消耗してしまうことも珍しくありませんでした。しかしポルトガルでは、そんな煩わしい準備は一切必要ありません。

今の僕たちの生活では、放課後にそのまま海へ向かってサーフィンを楽しむことが日常の風景になっています。オランダでは重装備をしなければ一歩も外に出られなかった子供たちが、ポルトガルならTシャツと短パンという軽装で自然と外へ飛び出していきます。準備の時間を必要とせず、家から5分で海にアクセスできるこの贅沢な環境が、子供たちの内なるエネルギーを爆発させ、生き生きとした表情を引き出してくれています。

実は気候や着る服の重さは、人間の体調にも直接的な影響を与えます。例えば、日本でひどい腰痛に悩んでいた人がタイやフィリピンなどの南国に行くと、嘘のように痛みが消えたという話をよく聞きます。僕自身も腰痛持ちでしたが、暖かい国に行くと本当に症状が和らぎます。それは寒い国で分厚いジャケットや何枚もの防寒着を着込むことで生じる、数キロの重りを常に肩に担いでいるような負担から解放されるからです。

服の重さから解放されること。寒さのストレスから解放されること。そして、家を出てすぐに海や自然と触れ合える環境があること。この圧倒的な「身体的自由」こそが、僕たちがヨーロッパ移住の先に本当に求めていた生活の真の姿でした。オランダのグレーな空の下で感じていた閉塞感を抜け出し、ポルトガルの光と海に包まれた今、僕たち家族はようやく心からの幸せな日常を手に入れることができたのだと実感しています。

まとめ 気候がメンタルに与える影響とポルトガル移住のメリット

ここまで僕たち家族がオランダからポルトガルへ移住を決断した理由と、気候がメンタルや生活の質に与える劇的な変化について解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。

  • 移住先の気候や天候は家族のメンタルや幸福度に直接的かつ絶大な影響を与える。
  • ポルトガルのような日照時間の長い環境は家族の機嫌を良好に保つコストを劇的に下げる。
  • 寒さや強風による重装備から解放されることで外に出るハードルが下がりフットワークが軽くなる。
  • 気候の良い場所では防寒着の重さによる身体的負担がなくなり健康面でもプラスの恩恵がある。

9-3 チャンピオンと呼ばれる多子世帯が挑む欧州移住の生存戦略

Last updated on 2026年5月30日 By 石崎 力也

あなたは家族での海外移住を夢見ながらも、物価の高さやインフラの壁を前にして「自分たちには無理だ」と諦めかけていませんか。特に子供が多い多子世帯にとって、ヨーロッパでの生活は金銭的にも物理的にもハードルが高く、情報収集すら困難な状況に困っているはずです。せっかく移住のチャンスがあるのに、家族構成を理由に挑戦を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。ここでは、子供4人を連れたヨーロッパ移住がいかに不可能に近いかという現実と、それを突破するための冷徹な生存戦略について紹介します。

バルセロナのレストランを訪れた際、現地のオーナーから僕たち家族は「チャンピオン」と称賛されました。しかしその称賛の裏には、現代のヨーロッパにおいて子供4人を連れて異国を渡り歩くことが、論理的に見ていかに無理ゲーであるかというシビアな現実が隠されています。物価も高く、高い自立が求められるヨーロッパ移住において、この家族構成で生き抜くことは決して簡単なことではありません。ここからは、僕たちが直面した経済的な暴力やインフラの壁の実態と、それをどうやってクリアしてきたのかについて詳しく解説していきます。

単純な掛け算では済まないヨーロッパ経済の暴力と桁違いの出費

ヨーロッパでの生活において、経済的なコストは当然ながら高くつきます。特に僕たちが暮らしていたオランダはその傾向が顕著でした。家族6人という人数になると、すべての出費が単純な掛け算では済まないレベルに跳ね上がります。例えば夏休みに家族全員で日本へ一時帰国しようとした場合、航空券だけで軽く100万円が飛んでいきます。これだけでも一般的な中流家庭の旅行予算を軽々と突き抜けてしまう恐ろしい数字です。

さらに帰国中の宿泊費や食費も重くのしかかります。仮に安いホテルを見つけて1泊1万円に抑えられたとしても、30日間滞在すれば30万円、60日間なら60万円かかります。外食や日常的な食費も含めれば、航空券で100万円、宿泊費で100万円、食費で100万円という具合に、あっという間に300万円規模の予算が必要になります。人数が多いということは、1つ1つの行動にかかるコストが桁違いに膨れ上がるという経済的な暴力を意味しています。

バルセロナを訪れた時のことですが、岡山県からわざわざヨーロッパまで来てくださった僕のビジネスのクライアントの方に、カンプ・ノウスタジアムでのサッカー観戦に招待していただいたことがあります。試合の前後にはシャンパンが振る舞われるような特別なVIP席でした。こうした素晴らしい体験を家族全員で共有しようと思えば、途方もない金額が必要になります。多子世帯の海外移住において、この桁違いの出費に耐えうるだけのビジネスや収入源を持っているかどうかは、移住を成功させる最も重要なポイントになります。

このような厳しい現実を前にすると、子供が多いから移住は無理だと考えてしまうのも無理はありません。しかし逆に言えば、この経済的なハードルさえクリアできれば、海外での生活は一気に現実味を帯びてきます。高いコストがかかることをあらかじめ覚悟し、それをカバーするための圧倒的な稼ぐ力を身につけること。これがヨーロッパという経済的にもシビアな環境で、家族を守り抜くための一番シンプルで確実な生存戦略なのです。

標準的な核家族しか想定していないヨーロッパの物理的なインフラの壁

多子世帯のヨーロッパ移住において立ちはだかるのは、経済的な壁だけではありません。社会のあらゆる物理的なインフラが、5人以上の家族を想定して設計されていないという深刻な現実があります。例えば僕たちがモロッコのマラケシュへ旅行しようと計画していた時、AIのGeminiに相談したところ「マラケシュはやめてルクセンブルクにした方がいい」と強く勧められました。その最大の理由が交通インフラの問題でした。

マラケシュは公共交通機関があまり発達しておらず、移動の基本はタクシーになります。しかし一般的なタクシーは3人から4人しか乗れません。僕たち家族6人が移動しようとすれば、常にタクシーを2台呼ばなければならないのです。2台呼んで料金を2倍払うこと自体は問題ありません。しかし言葉の通じない異国で、別々のタクシーに乗った家族が同じ時間に同じ目的地に無事に着けるのかという強烈な不安がつきまといます。万が一違う場所に降ろされた時にどうやって合流するのかなど、考えるべきリスクが山のようにあります。

結局僕たちはそうしたトラブルも望むところだとしてマラケシュへ行きましたが、インフラの壁は移動だけにとどまりません。ホテルを予約する際も、1つの部屋に家族全員で泊まれることはまずなく、毎回必ず2部屋以上を確保する必要があります。オランダで賃貸物件を探した時も、人数制限に引っかかって審査で弾かれることが何度もありました。ヨーロッパの社会インフラは、基本的に子供1人から2人という標準的な核家族を基準に作られているのです。

この標準的なインフラの壁にぶつかるたびに、僕たちは自分たちのクリエイティビティとお金を総動員して突破口を見つけなければなりませんでした。イスタンブールへの旅行や、スペインのシエラネバダでのスキー旅行など、多様な景色を家族で見に行くためには、常にこの壁との戦いになります。人数が多いからといって社会は特別扱いをしてくれません。だからこそ、システムに文句を言うのではなく、システムをハックして自分たちの力で道を開いていく強さが必要になるのです。

圧倒的な経済力と強固な夫婦の絆が試されるリトマス試験紙

現代において、世界中で子供をもう1人持つという選択は、人生の難易度を劇的に引き上げる決断だと言われています。特に高い自立が求められ、物価も高いヨーロッパにおいて多子世帯を維持し生活し続けることは、単なる個人の情熱や憧れだけでは到底不可能です。それは家族を支えうる圧倒的な経済力と、夫婦間の強固な合意があるかどうかを試す、非常に冷徹なリトマス試験紙として機能しています。

お金があればヨーロッパ移住の物理的な問題の多くはなんとかなります。しかしそれ以上に重要なのが、夫婦の仲が良いということです。僕自身は妻と非常に仲が良いと自負していますが、それでも時には意見がぶつかり喧嘩になることがあります。しかし異国で生活していると、「果たして今、家庭内で喧嘩をしている場合だろうか?」とハッとする瞬間があります。なぜなら、自分たちの家族の外側では、日々トラブルや問題が次々と発生しているからです。

ビザの更新手続き、近所付き合いのトラブル、子供の学校での問題、突然水道が止まったりブレーカーが落ちたまま上がらなくなったりと、日本では考えられないような些細で面倒な問題が日常茶飯事として降りかかってきます。そうした外部の敵と戦わなければならない時に、身内である夫婦で揉めている暇などありません。「今は揉めている場合じゃないよね」とお互いに気づき、すぐに仲直りして問題解決に当たるチームワークが不可欠です。

もし家庭の中が冷え切り、夫婦の関係が壊れてしまっていれば、トラブルだらけの海外移住を乗り切ることなど絶対に不可能です。移住どころか生活そのものが破綻してしまいます。家族で海外移住を目指すのであれば、最低限の条件として夫婦間の強固なつながりと仲の良さが求められます。どんな困難が起きても、2人で背中を預け合って戦える最強のタッグを組めているかどうか。これが無理ゲーと言われるヨーロッパ移住を成功させるための最大の鍵になります。

毎日が実験の連続という無理ゲーを攻略し続けることで得られる誇り

家族6人での海外移住に関する情報は、インターネットでどれだけ検索しても見つかりません。「ポルトガル 移住」で検索すればビザの取得方法くらいは出てくるかもしれませんが、子供を4人も連れてどうやって現地で生き抜いていくのかという具体的なノウハウは、世界のどこにも書かれていないのです。正解がない中で、僕たちはAIに相談したり、現地のお父さんお母さんに話を聞いたり、妻と相談しながら、自分たちで1つ1つ決断を下していくしかありませんでした。

それはまるで毎日が新しい実験のような日々です。うまくいったことも、失敗したことも、すべてを自分たち家族で責任として被っていく必要があります。バルセロナのレストランで昼からお酒を飲んで顔を真っ赤にしたオーナーに「チャンピオンね!」と驚きと称賛を込めて呼ばれた時、僕たちは確かに誇りを感じました。誰もやっていない無理ゲーを、自分たちの足で歩いて攻略し続けているという実感がそこにはあったからです。

ヨーロッパ生活は決して甘くありません。自分たちで決断し、その結果のすべてを引き受けるという強烈な覚悟がなければ、家族での移住はあっという間に破綻してしまうと思います。常に強くあること、そしてどんな壁にぶつかっても家族というチームで乗り越えていくこと。その繰り返しが、僕たちを本物のチャンピオンへと育ててくれているのだと信じています。

まとめ 大家族でのヨーロッパ移住を成功させるための重要なポイント

ここまでは子供4人を連れたヨーロッパ移住のシビアな現実と、それを突破するための具体的な生存戦略について解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。

  • 家族が多いと航空券や生活費などすべての出費が単純な掛け算以上に跳ね上がる。
  • ヨーロッパのインフラは核家族を基準としているためクリエイティビティとお金で突破する必要がある。
  • 日々発生する外部のトラブルに対処するためには強固な夫婦の絆とチームワークが不可欠である。
  • 正解がない中で毎日実験のように決断を繰り返し、自分たちで責任を引き受ける覚悟が求められる。

9-2 家族という最小で最強のユニットで異国を生き抜く生存戦略

Last updated on 2026年5月30日 By 石崎 力也

あなたは海外移住に興味があるものの、現地でのコミュニティにうまく馴染めず、孤立してしまうのではないかと不安に感じていませんか。言葉の壁や文化の違いがある異国の地で、どうやって現地の人々と深いつながりを作り、豊かな海外生活を送ればいいのか悩んでいるはずです。ヨーロッパに移住しても、家で日本のYouTubeばかり見ているような味気ない生活は避けたいと願っていることと思います。ここでは僕たち家族が実践してきた、子供たちを最強の外交官として捉え、多国籍なネットワークを広げていく方法についてお話しします。

異国での生活で陥りがちな最大の罠が孤立です。オランダに来て数年で日本へ帰国していく人たちの多くは、オランダ社会にうまく馴染めなかったという孤独感を抱えています。しかし僕たち家族には、その心配は全くありませんでした。なぜなら4人の子供たちがそれぞれ独自の外交ルートを開拓し、親である僕たちを外の広い世界へと連れ出してくれたからです。お誕生日会から始まる驚くべきつながりや、移住して良かったと心の底から思えるような、かけがえのない出会いのリアルを共有していきます。

オランダ生活で陥りがちな孤立を防ぐコミュニティへの参加方法

オランダという国は、他のヨーロッパ諸国と比べても現地コミュニティに馴染むのが少し難しいと言われています。前の記事でお話ししたギリシャから来たギターの先生でさえ、オランダ人の深い友達を作るのは超難しいとこぼしていたほどです。オランダに移住したからといって、ただスーパーに買い物に行くだけの往復で、家ではずっとYouTubeを見ているような毎日であれば、それは果たしてヨーロッパ生活を満喫していると言えるのでしょうか。オランダ感もヨーロッパ感も全く出てこないはずです。

現地での生活を本当に充実させるためには、自分から進んで現地のコミュニティに溶け込んでいく努力が必要です。コミュニティと繋がることで、初めて自分がオランダで生活している、ヨーロッパで生きているという実感が湧いてきます。そのためのアプローチとして僕が強くおすすめしたい方法が2つあります。1つは自分自身の「趣味」をベースにすること、そしてもう1つが「子供と一緒に行く」ことです。もし子供がいない場合は、現地の習い事などに通って趣味を通じたネットワークを作るのが王道です。

しかし僕たちの場合は、幸運なことに4人の子供たちがいました。子供を通じたコミュニティへの入り口として最も強力なのが「お誕生日会」です。オランダやポルトガルでは、日本以上に子供のお誕生日会が非常に盛んに行われています。仲の良い子だけを数人呼ぶ小さなパーティーもあれば、クラス全員をド派手に招待するような大規模なお誕生日会まで様々です。これが親にとっても現地社会と繋がるための最高の社交場として機能するのです。

例えばクラスに20人の子供がいて、その半分の家庭がお誕生日会を開いたとします。子供1人につき年間10回のお呼ばれがある計算になります。我が家は子供が4人いるため、単純計算で年間40回ものお誕生日会に参加することになります。まるで毎週のようにお誕生日会の招待カードを子供たちが持ち帰り、週末の予定が埋まっていきました。子供を迎えに行ったり待っていたりする間に、他の親たちと自然に会話が生まれ、そこから少しずつコミュニティの輪が広がっていったのです。

移住してよかったと心から思えるメキシコ・オーストリア人家族との深い絆

お誕生日会などの行事を通じて多くの親たちと顔見知りになることは大切ですが、僕たちにとって本当に価値があったのは、広く浅いつながりよりも深く心を通わせ合える家族との出会いでした。我が家の長男には今でも親友と呼べる「ハーゲン君」という男の子がいます。彼はメキシコ人とオーストリア人の両親を持つハーフで、彼のご家族とはオランダ生活の中で本当にかけがえのない関係を築くことができました。

彼らのご家庭はとても温かく、僕たち家族をクリスマスパーティーに招待してくれたり、週末に食事に誘ってくれたりしました。僕たちがオランダからポルトガルへ移住することが決まった時も、「これがオランダでの最後の思い出作りね」と言って、うちの子供たちを1人ずつ遊園地や特別な場所に連れ出してくれました。薄いつながりの知人が何十人いるよりも、悩みがあればすべて打ち明けられるような、心から信頼できる1つの家族と深く繋がれたことが僕たちのオランダ生活の質を劇的に引き上げてくれました。

こうした深い関係性は、単なる遊び仲間という枠を超えてお互いを助け合う実用的なネットワークとしても機能しました。例えばハーゲン君のお父さんはドイツの大学で哲学の教授をしており、オランダからドイツへ電車で通勤していました。ある日、電車の遅延でどうしても子供のお迎えに間に合わないという時に、僕のスマートフォンに直接メッセージが届きました。「電車のトラブルで遅れるから、少しの間ハーゲンを一緒に預かってくれないか」というSOSです。

もちろん僕たちは喜んで彼を預かりましたし、逆に僕たちが困った時には彼らが助けてくれました。異国の地でこのような相互扶助の関係を築けたことは、日本にいては決して体験できなかった素晴らしい出来事でした。彼らという存在がいなければ、僕たちのオランダ生活はもっと味気ない、ただ孤独に耐えるだけの日々になっていたかもしれません。彼らとの出会いは、海外移住をして本当に良かったと心の底から思わせてくれる最高のギフトでした。

家族という最小で最強のユニットがもたらす精神的な支え

外の世界であるオランダコミュニティへの入り口として子供たちが大活躍してくれた一方で、我が家という内側の世界に目を向けてみても、子供が多いことによる大きな強みがありました。それは家族6人というまとまりが、1つの完結した小さな世界として機能している点です。子供が4人もいると、親が介入して遊び相手を見つけてあげなくても、兄弟姉妹だけで遊びや会話が完全に成立してしまうのです。

誰かが遊びに誘ってくれるのを待つ必要がなく、特別なおもちゃがなくても、4人が集まればすぐに独自の遊びを作り出して夢中になってくれます。どこへ連れて行っても一瞬で自分たちだけの楽しい世界を作り上げるこの自立したユニットの強さは、親である僕にとって非常に大きな精神的な支えとなりました。海外生活のストレスに押しつぶされそうになっても、家の中で常に明るく完結している子供たちの姿を見るだけで心が救われました。

もし子供が1人だったとしたら、親のプレッシャーや不安な感情をその子1人が真っ向から引き受けてしまうことになり、それはそれで大変だったのではないかと思います。親も子供の遊び相手として常にフル稼働しなければなりません。しかし6人の大家族であれば、プレッシャーも分散され、良い意味で親が手抜きをしても子供たち同士で勝手に成長していくたくましさがあります。この完結した世界があるからこそ、僕たち夫婦はビジネスや現地でのサバイバルに集中できたのだと思います。

今でも僕たちは、どこへ行くにしても家族6人が1つのチームとして動いています。子供たちの数が多いということは、それだけ多くの外交ルートを持ち、それだけ多くの予測不能な未来への期待を運んできてくれるということです。自分1人では決して経験できなかったであろう多様な景色や、パパ友ママ友との深い繋がり。子供たちの存在は、僕の人生だけでなく、ヨーロッパ生活そのものの彩りを4倍にも5倍にも鮮やかに広げてくれたのです。

まとめ 海外移住で孤立を防ぐ子供を通じたコミュニティの作り方

ここまでは子供たちを外交官として捉え、多国籍なネットワークを広げていく方法や家族の結束の強みについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。

  • 異国での孤立を防ぐためには子供のお誕生日会などを通じて現地コミュニティに積極的に参加することが有効である。
  • 薄く広いつながりよりも深く信頼できる家族と相互扶助の関係を築くことが海外生活の質を劇的に向上させる。
  • 子供が多いと兄弟だけで遊びが成立し、家族という完結した世界が親の精神的な支えになる。
  • 家族を1つのチームとして捉えることで自分1人では経験できない豊かな海外生活を実現できる。

9-1 4人の子供を加速装置に変える家族の結束と最強チームの証明

Last updated on 2026年5月30日 By 石崎 力也

あなたは海外移住に興味があるものの、子供が多いことを理由に「うちには無理だ」と諦めていませんか。異国の地で言葉の壁や高い物価に直面しながら、たくさんの子供を育てていくことは想像以上にハードルが高いと感じているはずです。現地での生活費や住宅事情を考えると、家族の人数がそのまま重いハンデになるのではないかと不安に思っていることと思います。ここでは、多子世帯ゆえに直面する厳しい現実をいかにしてビジネスの原動力に変えてきたのか、制約があるからこそ磨かれる家族6人の生存戦略についてお話しします。

異国で4人の子供を育てているという事実を伝えると、現地の人からも「それは本当に大変ね」とどこか同情を含んだ視線を向けられることがあります。しかし僕たち家族にとって、子供たちの存在は生活を重くするお荷物などではありません。むしろどんな困難も突破していくための、最強の加速装置として機能してくれました。子供が複数いるからこそ得られる突破力や、守るべき存在がモチベーションに変わるメカニズムについて、僕たちの実体験を交えながら詳しく解説していきます。

単身者ならイージーモードでクリアできるオランダの家探しという壁

僕たちがオランダから現在のポルトガルへ移住を決断した理由の1つに、オランダで条件に合う家がどうしても見つからなかったという事情があります。お手頃な家賃で住める場所を探していたのですが、ただ安くて広ければどこでもいいというわけではありませんでした。生活の利便性を考えれば、ある程度の都市機能が整っているエリアを選ぶ必要がありました。こうした複数の条件を満たす物件が、家族6人で住めるサイズとなるとオランダには極端に少なかったのです。

例えばオランダにも、人間の数よりも牛や羊の数の方が多いような田舎町はたくさん存在します。そういった場所を選べば、もっと安く広い家を借りることは十分に可能だったと思います。しかし少し考えてみてください。せっかくフリーランスとしてヨーロッパまでやってきて、毎日牛と羊に囲まれて過ごすことに僕たちにとってどんな利点があるでしょうか。わざわざヨーロッパらしい空気を感じることもできず、ビジネスの刺激も得られない場所に住む意味はありません。

オランダに住んでいた頃、ギリシャから来たニコラスというギターの先生にお世話になっていました。彼が新しく引っ越したという部屋にレッスンを受けに行ったとき、家賃が800ユーロだと聞いて驚きました。立地も非常に良く、単身者であればオランダでもそんな好条件で部屋を見つけられるのかと羨ましく思ったのを覚えています。もちろんそれは大きな家の一部を間借りしているだけで、自分専用のドアがあるわけではないコンパクトな部屋でしたが、身軽さの強みを実感しました。

もし彼と同じような条件のワンルームのアパートをオランダで借りようとすれば、もっと高い家賃を支払う必要があります。単身者であれば比較的容易にパスできる家探しという壁も、家族6人という条件が加わるだけで途端に攻略難易度の高いミッションへと変わってしまいます。このときばかりは、たくさんの子供を抱えて異国で生活の基盤を築くことの大変さを痛感せずにはいられませんでした。人数が多いということは、それだけ住む場所の選択肢を狭めてしまう冷酷な現実があります。

お気の毒にという同情の言葉に対する僕たち家族の心地よい違和感

オランダで生活していて、僕たちのように4人以上も子供がいる家族を見かけることはほとんどありませんでした。そのため現地のオランダ人からも「子供が4人もいて本当に大変ね」とよく声をかけられました。その言葉の裏には、多子世帯に対するある種の同情のようなものが含まれているのをいつも感じていました。しかし僕たち夫婦は、自分たちのことを「大変で不幸な大家族」だと思ったことはただの1度もありません。これは見栄でも虚勢でもなく、心からの本音です。

周囲の人たちが僕たちを大変そうだと見ている一方で、僕たち自身が感じている家族の幸福感との間には、いつも決定的なズレが存在していました。確かに生活費はかかりますし、移動するだけでも一苦労です。それでも賑やかな食卓や、兄弟で助け合って異国の環境に適応していく姿を見ていると、大変さよりも喜びの方がはるかに上回っていました。周囲の心配そうな視線に対して、僕たちは常に心地よい違和感を抱きながら生活していました。

「子供が複数いるから、これは諦めよう」と考えたことはこれまで1度もありません。むしろ子供が4人いるという事実を前提とした上で、どうすれば目標を実現できるかという思考に切り替わっていきました。子供が多いからこそ、より効率的な働き方を模索したり、無駄な支出を見直したりと、制約があることでかえって創造的になれたと感じる場面が何度もありました。子供の数は限界を決める理由ではなく、知恵を絞るためのきっかけになっていたのです。

僕たちが海外で直面したさまざまな壁は、単身であればもっと簡単に乗り越えられていたかもしれません。しかしその壁を家族6人というチームで乗り越えた経験は、僕たちの突破力を確実に磨き上げてくれました。子供が多いことをハンデと捉えるか、それとも強みと捉えるかは親の考え方次第です。僕たちにとっては、その制約こそがビジネスや生活を最適化するための強力な原動力として機能してくれたのだと確信しています。

オランダの高額な保育費を収入を増やすための圧倒的なエネルギーに変える

オランダの保育費は非常に高額です。僕たちの下2人の娘たちが通っていた保育園では、1日に約200ユーロ、日本円にして3万円以上のお金が飛んでいきました。もし月に20日間預けたとすれば、それだけで60万円もの出費になります。この恐ろしいほどのコストを前にしたとき、普通であれば「お金がかかりすぎるから預けるのをやめて家で自分たちで見よう」という判断になるかもしれません。しかし僕たちは全く逆のアプローチをとりました。

高い保育費を理由に預けるのをやめるのではなく、「それ以上に自分が稼げばいいだけだ」と考えるようにしたのです。もちろん自宅で面倒を見ることも物理的には可能でした。しかしそれでは子供たちが暇を持て余してしまいますし、何より現地のオランダ語を早く身につけてほしいという強い思いがありました。自宅で親が見ているからといって、必ずしも子供の成長が早くなるわけではないという話もよく耳にしていたため、保育園の環境を積極的に利用することを選びました。

だからといって朝から晩まで長時間預けっぱなしにするわけではありません。子供たちが少し物足りなさを感じて「早く帰りたい」と思うくらいのタイミングで、僕がキックボクシングや筋トレに行く前後を利用して電動自転車で迎えに行っていました。ただ単に親が仕事をする時間を確保するためだけに預けるのではなく、子供たちの社会性や言語能力の成長を1番に考えての決断でした。だからこそ、高いからという理由だけで簡単に辞めるわけにはいかなかったのです。

毎月飛んでいく高額な保育費は、僕のビジネスに対する強烈なプレッシャーとなりました。しかしこのプレッシャーこそが、僕の行動力を極限まで高めてくれる起爆剤になったのです。支払わなければならない明確なコストがあるからこそ、それをカバーするための新しいアイデアを生み出し、実行に移すことができました。多額の出費をただの負担として捉えるのではなく、自分の限界を引き上げるためのエネルギーへと変換することができたのは、子供たちのおかげです。

守るべき家族の存在が異国の地で決して折れない強い心を作る

もし僕が独身で1人きりでの移住だったとしたら、全く違う結果になっていたかもしれません。オランダの高い物価に対する不満や、外国人としての見えない差別など、海外生活特有のストレスから逃げ出したくなる瞬間はいくらでもありました。「もうこんな生活は嫌だ、日本に帰ろう」と、簡単な道を選んで帰国していた可能性は非常に高いと思います。しかし僕には、異国の地で守るべき4人の子供たちの存在がありました。

下2人の子供たちはオランダで生まれ、上2人もヨーロッパで過ごす時間の方がはるかに長くなっています。彼らの立ち振る舞いや考え方はすでにヨーロッパ的なものになっており、今から日本に帰国して日本の学校システムにうまく適応できるかというと、かなり難しい部分があると感じています。そう考えたときに、「もうここでしっかりと根を下ろして子育てをしていくしかない」という強い覚悟が決まりました。

簡単に日本へ逃げ帰るという選択肢が最初から消え去っていたからこそ、ここで生き抜くための方法を必死で模索することができました。子供たちがいたからこそ、僕はビジネスで結果を出し続けることができたし、モチベーションを落とさずに働き続けることができました。ヨーロッパという厳しい環境にしがみつき、家族の生活を守り抜くという強靭なメンタルは、間違いなく4人の子供たちが僕に与えてくれたものです。

家族が多いということは、確かに生活コストを跳ね上げ、移動や家探しの難易度を上げる要因になります。しかしそれと同時に、絶対に諦められない理由という最強の武器を親に与えてくれます。僕にとって4人の子供たちは、どんな逆境も跳ね返し、ビジネスを加速させてくれる最高のチームメンバーです。制約があるからこそ人間は本気を出すことができる。大家族での海外移住は、その事実を僕に教えてくれた最も過酷で、最も素晴らしい経験でした。

まとめ 海外移住で大家族の制約をビジネスの力に変えるマインドセット

ここまでは多子世帯ゆえに直面する海外生活の厳しい現実を、いかにしてビジネスの原動力に変えてきたのかについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。

  • 単身者なら簡単な家探しも家族6人では難易度が上がるが、その制約が最適化の知恵を生む。
  • 周囲の同情的な視線とは裏腹に、子供の多さは困難を突破するための創造力と行動力を引き出してくれる。
  • 月60万円の高額な保育費を負担と捉えるのではなく、それ以上に稼ぐためのモチベーションに変換する。
  • 簡単に帰国できないという覚悟と守るべき家族の存在が、異国で生き抜くための折れない心を作る。
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