どうもこんにちは。
石崎力也です。
フィットネスジムでバイクを漕ぎながらこの文章を書いています。
ジョコビッチの本を読んだかい?
このジムに来るまでの間、オーディオブックを聴いていました。ジョコビッチの生まれ変わる食事です。表現の自由が保障された日本では、多少の誇大広告は許されているようです。まさか食事程度で人生が変わるわけないだろって思うはず。僕もそう思いました。
でもね、オーディオブックを聴いていると、ジョコビッチが本当に人生を変えているんです。テニス界のレジェンドと言えば何と言ってもフェデラーでしょう。史上最高のテニスプレーヤーとして称えられている彼。なんとローレウス世界スポーツ賞を4度も受賞するほど、競技の枠を超えて評価されている人物です。
もちろんミハエルシューマッハやウサインボルト、他にもタイガーウッズなど、誰もが知っているプレーヤーが歴代受賞者に名を連ねています。個人的にはアジアの英雄マニーパッキャオや、メッシ、クリスチャーノロナウドあたりも受賞してもいいと思っているんですけどね(いずれも候補どまり)。
その名誉ある賞の2015年に、ジョコビッチの名前があります。テニス好きだけでなくスポーツ好きの人なら異論なしの結果です。とにかく2015年はジョコビッチが強かった。決勝にナダルが来ても、フェデラーが来ても、ジョコビッチはなんなく勝ち続けました。コート外のキャラも面白くて、多くの人から愛されています。
唯一取れないタイトルの全仏オープンは今年も取れませんでした。試合後のインタビューで彼は泣いていました。ジョコビッチファンの僕ら夫婦も、感情移入して泣いてしまいました。全仏オープン2015の優勝者であるワウリンカの勝利者インタビューがまた素晴らしかった。
現代テニスのレベルを牽引している
「ジョコに勝つのは簡単じゃなかった。彼と戦うときはいつもベストを尽くさないとやられてしまう。現代テニスのレベルを向上させた彼に感謝しています。いずれ彼がこのトロフィーを持つ日を私は確信しています」
素晴らしいコメントですね。僕も「現代ダイレクトマーケティングのレベル向上に貢献した石崎さんに感謝します」なんて言われてみたいな。いや、言われたら言われたらで、こそばゆい感じに苦しむかもしれないな。
そんな僕らのヒーローであるジョコビッチの食事。これ、すごいシンプルなんですよ。彼曰く、ATPランキング200位付近にいる選手は、好きなものを食べているそうです。ちなみにATPには2000人近いテニスプレーヤーが登録しているようです。40位以内に入る選手は皆、食事や体調の管理を適度に行っているそうです。そしてベスト10ともなると、実力が均衡しているため特に厳しい食事やトレーニングのコントロールが必要である、と。
我ら日本の代表、リアルテニスの王子様、錦織圭もそのうちの一人。あんなに優しそうな顔をして、陰では思いっきり歯を食いしばって僕らの想像を絶するほど努力していることを考えると、純粋に心服する思いですね。
ジョコビッチの食事法に戻りましょう。これ、超シンプルなんです。なんと食事から小麦を抜くだけ。グルテンフリーの生活をするわけです。グルテンのグルはglue。つまり糊(のり)です。胃にくっつきやすいから消化されにくいそうです。確かにグルテンがなければピザ生地をくるくる回すことはできません。お互い糊でくっついているから、伸びたり縮んだりするんですね。
ウィンブルドンで優勝した日、チョコを少し食べた
「ジョコビッチの人生を変える食事」で特に印象的だったのは、ジョコビッチが規律に関して言及した箇所です。僕らくらいのプレーヤーになると、人生が規律だけになってしまう。どのくらい厳しいかというと、6歳からの夢だったウィンブルドンで優勝した日、どうしても食べたかったチョコレートを食べたんだ。それもほんのひとかけらだけ。
体が震えました。感動というか、素直にトップアスリートに対して畏怖の念を覚えました。心の底から尊敬します。いや、言葉で表すとすごいチープですね。伝わらない感情は言葉に乗せずにそのまま心の中にしまっておこうと思います。とにかく僕は驚嘆しました。
自営業の規律なんてたかが知れている
僕も会社を作ってからは、それなりに規律を取り入れてきたつもりです。FacebookなどのSNSは一切やらない。Gmailのパスワードは奥さんに渡して自分では見れないようにする。毎日六冊以上の本を読む。お酒もタバコもしない。毎日6リットル以上の水を飲む。運のいい人とだけ付き合う、週に2日以上はインターネットに接続してはいけない、情報は作るもの(消費するものではない)云々、エトセトラ、、、
うわー。顔から火が出そうです。
この程度の規律で満足していた自分が恥ずかしくなりました。かといってこれ以上厳しくすると人生が楽しくなくなりそうだし。うーん、アスリートはすごい。結局、こんな陳腐な結論にしか至らない自分の小ささを思い知らされるオーディオブックでした。
このオーディオブックを聴いたところで僕程度の人間に何ができるというわけでもなく。家族を幸せにするだけで精一杯な自分。もし仮にテレビカメラが後ろで回っていても、恥ずかしくない生き方をしているだろうか。そんな問いを突きつける、良い機会になりました。ありがとう、ジョコビッチ。
今日は少しだけ多くバイクを漕ぎます。そして誰よりも長くサウナにいます。
文責:石崎力也