どうも石崎です。あー喉渇いた。水下さい。冷水器が遠い。
再びフィットネスジムのバイクに乗りながらこの記事を書いています。iPhoneから飛んだシグナル(Bluetooth)をヘッドセットが受け取り、僕の鼓膜を振動します。この信号に乗ってやってくる情報はなんだと思いますか。
ペイパルマフィアさんたち
え、わからない。Chasing carsに決まっているじゃないですか。Snow patrolのChasing carsですよ。もう2006年からずっと僕の鼓膜を震わし続けているんですから。お願いしますよ、もう。
今日ですね、ピーターシールのZero to oneを聞いていたんです。ペイパルマフィアのリーダー的な存在です。PayPalの創業メンバーはebayにサービスを売却後、YouTubeを作り、テスラモーターズを作り、Yelp!(まだiPhoneの変換でてできませんね、イエルプ!)を作り、文字通り世界にインパクトを与えてきました。
僕自身、PayPalが大好きだし、イーロンマスクもピーターシールも大好きなので、マフィアがIPOを果たす度に、片っ端から株を買い集めてきました。シリコンバレーの株価は2020年あたりのキャッシュフローを基準に決まっていくので、2020年あたりに石崎が大金持ちになってトランプタワーの隣にイシザキリキヤタワーを作ったら褒めてください。(ビルディングに自分の名前付けるとか、相当の根性が必要です。まず第一にはずかしい)
さて、ピーターシールのZero to oneに何が書かれていたか。一言で「起業家は独占企業を作るべきだ」以上。そんな内容でした。独占するためには2位以下のサービスを10倍突き放せと、書いてありました。Amazonはリアル書店の10倍本を持っていたし、iPadはその他のタブレット端末より10倍使い勝手がよかった。Googleの検索エンジンは2位(Yahoo!)よりも10倍優れた検索結果を返している。検索エンジンに10倍の差はないだろうと思うかもしれませんが、GoogleはYahoo!よりも10倍便利なのは頷けるはずです。Googleマップなかったら人生が少しだけシンドクなりませんか。
参加する必要のない競争に参加する日本人たち
ピーターシールの本を読んでいると「競争には勝った方がいいけど、競争そのものか無意味の場合、参加しない方がいい」ということがわかります。この部分、僕は激しく頭を上下に振って「そうそう」と。それが言いたかったんだよって。
具体的に無意味な競争名をここに羅列すると、渦中にいる人たちが確実に傷つくので敢えて名指しすることはありません。しかし言われるまでもなく、本人が真っ先に気付いているはずです。例えばApple、Google、Amazon、Facebookのいずれかと将来的に競合する可能性があるベンチャーに勤めている人は、無駄な競争に巻き込まれていると。あ、言ってしまった。
マザーズに上場している企業の社員さんはみんな無視して下さい。たかが一個人の意見です。ソースは僕じゃないので。僕は尊敬する投資家の意見に便乗しているたけです。うーん、喋れば喋るほど墓穴を掘っているような。
マジで石崎程度の人間にイラつくなって
さあ、本題に入りましょう。
確かに競争には勝った方がいい。椅子取りゲームで最後の椅子に座れるのは、たった一人の勝者だけです。まぁ一人以外が屍になる競争は椅子取りゲームの他に、バトルロワイアルやハンガーゲームくらいでしょうけど。(カットニスがどっちとくっつくか最後までわからなかった)
だけど、大抵の場合は、参加している競争自体が無意味です。こうやって情報発信をしているとごく稀に僕程度の人間に絡んでくる人がいます。そのうちの一定数は闘志を燃やしまくっているのです。「起業家として、あなたには負けません」って。
え。
そもそも僕自身、起業家ってアイデンティティないからなぁ。会社を作った方がいろいろと便利だから法人格を持っただけで、起業したなんて一切思っていません。起業家を志す方が、僕なんかをベンチマークするなんて、目線が低すぎませんか。僕はあなたの足下にも及びません。いや、ほんと。仕事らしい仕事なんて一切していませんので。
僕ら世代なら、最低でもマークザッカーバーグや、ケビンシストロム(インスタグラム創業者)、デイビットカープ(タンブラー創業者)にライバル心を燃やすべきです。日本人の若手起業家と呼ばれる人たちが作った会社の時価総額はこれら起業の1/100にも及びません。だから目を向けるべきは海外の起業家です。
そうやって無意味な競争、いや存在するしていない競争に参加するのは、生命時間の浪費です。それならローソンでエルチキ(ホット)とペプシを買って公園のベンチで飲食する方がよっぽどマシです。
まずは自分が参加すべき競争をしっかりと見極めましょう。いや、他人はどうだっていいんです。僕はそうしているよってことです。これは自戒を込めた、内省的なメッセージです。おい、石崎、聞いているのかい?
ルールブックを熟読すべき理由
参加する競争を見極めたら、次にやるべきことはルールを知ること。徹底的にルールを知る。そして、勝機が見つかったら漸く発進です。しかも、なるべく消耗せずして勝つ。これ、結構難しいんですよ。勝ったはいいものの、費やしたコストが大き過ぎだと、悲しいですね。30年くらい司法試験を受け続けて70歳で合格した、みたいニュースを見た覚えがあります。僕はそーゆーの嫌なんです。
勝ったら勝ったで、後は隠遁(いんとん)する。参入障壁を作るのも面倒ですから、あとはこっそりと生きるだけ。勝ったぞー!なんて言うとすぐにライバルがやってきますから。もう競争なんて懲り懲りです。
すごい消極的でしょ。
でもこれを個人単位でやると、あなたが想像しないくらいのリターンがあるんですよ。だってフィットネスジムでバイクを漕ぎながらSnow patrolのChasing carsを、とてつもなく幸せな気分で聴くことができるんです。家に帰ったら、幸福に満ちた妻子が待っているんです。
目の前には海があるんです。
雨の日は窓を開けて、雨音に耳を澄ますんです。
晴れた日は良い音楽を聴きながら、風を切って河川敷を走るんです。
例えそれが金沢であっても、シカゴであっても、モントリオールであっても。
文責:石崎力也