今回は、SEOにおけるロングテールキーワードについての話題を扱います。ブログを書いてもなかなかアクセスが集まらずに悩んでいませんか?それはもしかすると、検索キーワードの選び方に問題があるのかもしれません。今回のレクチャーでは、SEOで重要となるロングテールキーワードや複合キーワードを調べるための方法をお伝えします。
コンテンツマーケティングを行う場合、あなたのブログやページに検索エンジン経由でトラフィックを集める必要があります。その際に人気のあるキーワードばかりを狙っていると、なかなか競合他社に勝つことができません。そこでもう一段キーワードのレベルを落として、少しニッチな分野で戦っていきましょう。そのためには複合キーワードという検索キーワードを用いるようにしてください。複合キーワードを探すためのツールもまとめました。その前にまず複合キーワードとは何かを理解していきましょう。
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ロングテールキーワードとは?
検索キーワードには1語で「ダイエット」と検索する場合と、「ダイエット やり方」などと複数の語句を使って検索する場合があります。この複数の語句をスペースで区切って構成された検索キーワードのことを複合キーワードと呼びます。
検索するユーザー側から見ると、1語で検索する場合の方が検索結果は多くなります。ですが、1語だけの検索結果では検索結果が漠然としていてしかも数が多すぎるため、目的の情報から遠いものばかりになります。そこでさらに絞り込みが必要になります。絞り込みのために色々なキーワードを追加していくことで目的のページにたどりつきやすくなります。
例えば「ダイエット やり方 糖質制限」のように検索キーワードを追加したり絞り込んでいくと、検索結果は徐々に減っていきます。ただし、検索しているユーザーから見ればどんどん自分の欲しい情報に近くなっていきます。検索キーワードと検索結果との距離がどんどん近くなるわけです。
このように細分化された複合キーワードのことを、スモールキーワードまたはロングテールキーワードと呼びます。もともとロングテールとは、元WIRED誌の編集長のクリス・アンダーソンが考案したアイデアです。少数の売れ筋商品を狙うよりも、少ない売上の商品を積み重ねることで売れ筋商品の売上を超えることができるという考え方です。
それをSEOに適用して、競合がたくさんいるビッグキーワードで勝負するよりも、競合の少ないキーワードでニッチを狙ってアクセスを集めようとする発想が出てきました。これが複合キーワードなどで細分化されたロングテールキーワードです。ロングテールキーワードはほとんどの場合、複合キーワードです。
逆に1語だけなどの大きなくくりのキーワードのことをビッグキーワードと呼びます。SEOにおいてはこのロングテールキーワードが重要になります。ロングテールキーワードの中で比較的需要が大きく、競合が少ないキーワードを探すことが重要になります。
ロングテールキーワードを探す方法
では具体的にロングテールキーワードを探すためにはどうしたら良いのでしょうか?ここでいくつかの方法をお伝えしましょう。これらの方法を使って複合キーワードを探していきましょう。
方法#1:Google検索の関連キーワード
まずはGoogleの検索機能を使わせてもらいましょう。Googleで検索すると、ページの下の方に「関連キーワード」といって検索キーワードが8つほど並んでいる部分があります。ここに並んでいるキーワードは他のユーザーが使った類似の検索キーワードなどに基づいています。関連キーワードの中には2語以上の検索キーワードである複合キーワードが含まれています。これらの関連キーワードを参考に複合キーワードを探してください。
方法#2:Google検索結果の太字部分
Googleで検索を行うと検索結果のページが出てきます。検索結果に出てくる各ページにはページタイトルの下に短いリード文がついています。これはページ内の中身を簡単に抜き出して、どんな内容なのかを見せてくれるものです。これをディスクリプション(Description)と呼んでいます。英語で説明文という意味です。実はよく見ると検索キーワードに応じて、このディスクリプションの中の文字が太字になっています。
ディスクリプション内の文字が太字になる基準は2つあります。1つは検索に使ったキーワードが、そのページ内に直接含まれている場合です。実はもう1つあまり意識されていない基準があります。それは検索したキーワードに関連した語句が含まれている場合です。検索エンジンが「これは検索キーワードと関係があるよね」と考えた言葉を太字にします。
例えば「オンラインコース 作り方 ソフト」と検索すると、類似の言葉として「作成ソフト」というキーワードが太字で表示されます。検索エンジンが検索キーワードと関連があると考えている語句なので、一緒に検索されている可能性もあります。この後紹介するツールを使って、実際にそのキーワードが使われているかを確認すると良いでしょう。
方法#3:Googleキーワードプランナー
次はGoogle広告のキーワードプランナーです。以前はGoogle Adwordsというサービスの一部で、無料で使用できました。しかし2016年以降は広告に課金した人だけが調べることができる、実質有料のツールになりました。ただし、課金の設定を済ませて広告を停止することで無料で使える場合もあるようです。詳しい方法は調べてみてください。
キーワードプランナーを使えば、関連する複合キーワードを調べることができます。それぞれのキーワードごとに検索ボリュームや、どのくらい広告が出ているかを表す競合性のスコアを見ることもできます。キーワード候補をCSVファイルで一気にダウンロードすることも可能です。
方法#4:Ubersuggest
UbersuggestはSEOの大御所であるNeil Patel(ニール・パテル)が運営しているツールです。SEOのためのキーワードリサーチツールとして、必ずといって良いほど名前が上がる有名なツールです。有料ツールですが、無料の会員登録をすれば1日に3回までは無料で使うことができます。
Ubersuggestを使ってあるキーワードで検索をすると「キーワード候補」という項目が出てきます。このキーワード候補から芋づる式に複合キーワードの候補を拾うことができます。ここには無料版でも検索ボリュームやSEO難易度などのデータが出てきます。特にSEO難易度に関しては、広告の競合性などではなくオーガニック検索の競合性を表示してくれています。データも色分けされていて見やすくなっています。
方法#5:SERPs.com Free Keyword Tool
SERPs.comはキーワードリストの作成や競合分析などのSEOツールを提供している会社です。もともとSERPs(サープス)とは、Search Engine Result Pageの略です。つまり検索エンジンの検索結果のことを指しています。英語圏では検索結果ページのことをSERPsと呼びます。
SERPs.comでは有料のツールを提供していますが、一部の機能を無料で開放しています。それが「SERPs.com Free Keyword Tool」です。無料版では1日3回までの制限がありますが、キーワードで検索をかけると様々な情報を見せてくれます。英語のツールですが日本語のキーワードにも対応しています。
- キーワードの難易度
- 検索ボリューム
- 検索意図
- Google広告のクリック単価
- 類似のキーワード
- 関連キーワード
- ロングテールキーワード
検索意図が「インフォメーショナル」や「ナビゲーショナル」などとしっかり表示されているのもこのツールの素晴らしい点です。これらのデータの一部を無料で閲覧できるようになっています。さらに詳しいデータを見るには有料版への課金が必要ですが、かなり多くのデータを無料で提供してくれます。キーワード候補を得るにはとても良いサイトです。
ロングテールキーワードを絞り込むための3つのステップ
ここまで紹介した方法を使うことで複合キーワードの候補がたくさん出てきたはずです。それらの候補の中から複合キーワードを絞り込んでいく必要があります。ここでは具体的に複合キーワードを探して決定するプロセスを見ていきましょう。3つのステップに分けて説明していきます。
ステップ#1:検索意図を理解する
まずは検索キーワードを考える際に、検索する人がなんのためにその検索行為をしているか?ということを把握する必要があります。ユーザー自身が検索するときにどんな結果が欲しいと思っているのかということです。これをSEO用語で検索意図と呼びます。ユーザーの検索意図に合ったコンテンツを用意できるようにしてください。
例えばスノーボードの板の修理方法を検索しているユーザーに対して、スノーボードの板の種類に関するコンテンツを見せたらダメなわけです。正しい検索意図を理解して、キーワードとコンテンツが合っているかどうかを考えるようにしてください。
ステップ#2:消去法でキーワードを絞り込む
検索意図が理解できたら、まずは明らかにおかしいキーワードを消去法で消していきましょう。例えばUbersuggestで「ギター」と検索すると「ギターと孤独と蒼い惑星」のようなキーワードが出てきます。これは何かアニメの主題歌らしいので、こういうキーワードは適切ではありません。このようなノイズとなるようなキーワードを除外してください。
ステップ#3:残ったものから最適なキーワードを選ぶ
ここまでで残ったキーワードから最終的なキーワードを絞り込んでいきましょう。残っているキーワードをコピーして、あなたの好きなキーワードツールに貼り付けてください。Googleキーワードプランナー、Ubersuggest、SERPs.comなど使いやすいツールで良いです。完全に無料で検索ボリュームを見たいのであればUbersuggest、SERPs.comが良いです。検索ボリュームと競合性を見て、なるべく検索ボリュームが多く、競合が少ないものを選んでください。
まとめ:ツールを使ってロングテールキーワードを絞り込む
ここまでロングテールキーワードの重要性を説明し、そのアイデアを得るためのツールを紹介してきました。また複合キーワードの選び方もカバーしてきました。最後に要点を3つにまとめました。
- 複合キーワードとは複数の語句を組み合わせた検索キーワードのことである。ロングテールキーワードとは競合が少なく、検索者のニーズに近いキーワードである。ロングテールキーワードはしばしば複合キーワードであることが多い。
- ロングテールキーワードのアイデアを探す方法としてはGoogle検索の関連キーワード、Google検索結果の太字部分を見るという方法がある。他にもGoogleキーワードプランナー、Ubersuggest、SERPs.com Free Keyword Toolなどのツールも使用可能である。
- ロングテールキーワードの候補が複数出てきたら、検索意図を踏まえた上で検索ボリュームが多く競合の少ないキーワードを絞り込む。
今回は以上です。また次回お会いしましょう。