1人起業家としてネットでビジネスを行うあなたは、コンテンツマーケティングにおける集客の難しさを感じているかもしれません。どんな集客コンテンツを作れば見込み客の心を掴むことができるのか。頭を悩ませているかもしれません。ここでは見込み客の価値観を覆すことで彼らの関心を引き出すコンテンツのテーマを紹介します。
コンテンツマーケティングでは、見込み客の持っている信念や期待に応えるコンテンツが多く作られています。そこであえて彼らの持っている価値観をガラリと変えるような内容のコンテンツを作りましょう。見込み客自身がその存在に気づいていないような価値観に光を当てます。そしてその価値観を覆すことで、彼らの行動を促しあなたの商品やサービスへの興味を高めることが可能になります。
今回お届けするノウハウはこちら
見込み客のLimiting Beliefsを変えてあげる
あなたはLimiting Beliefs(リミティング・ビリーフ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?いきなり英語の言葉を出してごめんなさい。Limiting Beliefsというのは日本語に訳すと、あなたを制限している信念という意味になります。つまりあなたの能力や可能性を制限してしまっている無意識の思い込みのことです。
例えば「自分は賢くないから成功できない」とか「成功には運が必要」とかいったものです。こういった思い込みは個人の考え方もそうですが、経験や環境によって身につけてきた部分も大きいのです。Limiting Beliefsという言葉からも分かるように、こういった考えが多くの人の行動を制限してしまっています。意外とこういうメンタルなところって大事なんです。
僕の例を紹介します。僕はサーフィンやスノボーなど色々な趣味をやっています。実はギターもその1つなのですが、歌に自信がありませんでした。そこで歌を上達させたいと思いボイストレーニングに通いました。実は歌声もメンタルで変わるんです。インストラクターに「崖の上に立って世界がどれだけ広いかを想像して歌ってごらん」と言われました。言われたことを実践すると、本当に声質が一瞬で変わったんです。
これに似た経験はたくさんあります。僕は動画や広告で人の前に立つので、もっと見た目をよくしようと思ったことがあります。でも正直、僕は結婚していて子供もいる30代中盤の男性です。今さら見た目なんて改善できないと心の底から信じ切っていたんです。でもそこからダイエットや筋トレを通して、すごく若返りました。でも大きく変えたものって実はメンタルだったんです。メンタルを大きく変えることであまり苦労することなく努力を習慣化できました。
筋トレや食事制限で若返っている人の姿を見て、「ああ今からでも見た目って改善できるんだ」って思ったんです。まさに価値観が変わった瞬間でした。これをある人は考え方の転換と呼び、ある人はマインドセットの変化だと呼ぶかもしれません。いずれにしても僕の行動を制限していたのは無意識の思い込みでした。
このように無意識のうちに信じている価値観というのは、行動に強い影響を及ぼします。だからこそ、見込み客の価値観を覆すようなコンテンツを作ることが重要になります。多くの人は今より良い方向に自分を変えたいと思っています。ですが、知らず知らずのうちにブレーキをかけているのです。そのメンタルのブレーキをあなたのコンテンツで外してあげる。そんなイメージをしてください。
まずは見込み客が囚われている価値観を特定する
ではこの種のコンテンツを作るにはまず何をしたら良いでしょうか?まずは見込み客が固く信じ込んでいる価値観を特定するところからスタートしましょう。顧客が自分自身、世の中の物事、あなたの商品やサービスに対して持っている既存の信念を理解することから始めます。これらの信念は彼らの決断や行動に大きな影響を与えているため、これを揺るがすことができれば、強力な関心を引き出すことが可能です。
次に、これらの信念がどのように形成されたかを理解することが重要です。たとえば社会的な背景、仕事や家庭環境、個人的な経験などが影響を与えているかもしれません。これらの要素を理解することで、より見込み客の心をえぐるコンテンツを作ることができます。またこのプロセスでは見込み客の現在の認識と、あなたが提供したい新しい視点との間に橋渡しをすることが重要になります。
最後にこれらの価値観をどのようにして覆すかが重要なポイントです。ここで大切なのはただ否定するのではなく、新しい視点や情報を提供することです。見込み客が自らの信念を考え直すきっかけを作るのです。たとえば見込み客が「お金を稼ぐためには犠牲が必要だ」と考えているかもしれません。その場合は短い労働時間で稼ぐことができる方法をいくつか紹介すると良いかもしれません。
またビジネスの分野で多くの人が「Zoomで説明しないと高額商品は売れない」と考えているかもしれません。その場合は、実際にZoomで商談や説明会をせずに高い商品を売っている人のケースを紹介しても良いでしょう。このように「ああそういうこと思っているよね」という価値観を特定し、それを覆すような証拠や論理を示してあげると良いでしょう。
価値観が変わった結果を僕の例で解説します
僕の例を出しておきます。僕はティム・フェリスが書いた「週4時間だけ働く」を読んだことで、自分の価値観が大きく変わりました。それまでの僕のビジネスにおける価値観は、「できることはすべてやろう」というものでした。20代はその通り1日16時間もパソコンの前で仕事をしました。今思えば無駄な仕事をたくさんやっていたと思います。
たぶん僕がそうなったのは、僕の経験や社会的背景が関係しているんじゃないかと思うんです。僕が大学生の時、自己啓発書ブームが起こりました。7つの習慣とか、仕事は楽しいかね?みたいな本が注目を浴び、僕もそういう本を熱心に読んでいました。そうするとやっぱり意識の高い人も増えるんです。六本木ヒルズのコワーキングスペースに行くと、意識高い系の人がたくさんいたのを覚えています。
当時は起業と称して、パソコンで何かをやっているのがカッコいいみたいな風潮があった気がします。だからみんなパソコンに向かって長時間何かの作業をやる。スタバでMacbook Airを開いてドヤ顔でブログを書くことが「ドヤリング」なんて揶揄されたこともありました。実際はたぶんほとんどの人が、休憩と称してネットサーフィンをしていたんじゃないかと思うんです。
だからこそ、働く時間を抑えて重要なことだけに集中しようという発想はあまり無かったように思います。あとは僕のやっているコンテンツビジネスの世界に、短時間でスマートに仕事をしている人があまりいなかったというのはあると思います。唯一ティム・フェリスだけが、働く時間を減らして効率よく仕事を回そうと言っていました。
でも多くのことを同時にやることが正義という無意識の信念は、確実に僕の生産性を妨げていました。僕はティムの本を通じて、一つの重要なことに集中することの重要性を学びました。その結果、僕の日常生活においても大きな変化がありました。以前は忙しさに追われる日々でしたが、優先順位を見極めることができるようになったのはたぶんこの頃からです。集中して短時間で仕事を終わらせる。そうすることで余暇の時間を見つけることができ、仕事以外のことに時間を使えるようになりました。
今では、子育てをしながら毎日サーフィンやスノーボードを楽しむ時間が持てるようになっています。これまでの忙しさから解放された生活を送っています。このように自分の信念が変わったことは、単にビジネスだけでなく、プライベートな生活においても大きな影響を及ぼしました。信念を変えることで人生の質が向上し、より満足感のある生活を手に入れることができたのです。
このように見込み客が無意識に持ってしまっている価値観をまず特定します。そして可能であればその価値観が定着してしまった背景を考えると良いでしょう。この部分を考えることで見込み客の感情や思考を深く理解することができるようになります。そして最後に見込み客の価値観を変えるような新しい提案や情報を提供するようにしてください。
人々が信じている価値観のテンプレート
さてあなたは早速このタイプのコンテンツを作りたいと思ってくれていることでしょう。あなたがコンテンツをスムーズに作ることができるようにテンプレートを公開しておきたいと思います。見込み客が無意識に信じている価値観のテンプレートです。どんな分野であっても「ああそういうのあるよね」というものを挙げておきます。ぜひコンテンツ作成の最初の一歩として使ってもらえれば嬉しいです。
- お金を稼ぐのは難しい
- 今日は気分が乗らない
- 自分は他人よりも劣っている
- 自分は成功できるほど賢くない
- 何事も完璧でなければ価値がない
- 自分は新しいことを学ぶのが苦手だ
- 他人と違うことをやってはいけない
- まだ何かを始める準備ができていない
- 大きな夢を持つことは現実逃避である
- 自分の人生は自分の力では変えられない
- 年を取ると新しいことを学ぶのは難しくなる
- 自分の知らないテクノロジーは使うのが難しい
- 幸せを感じるためには他人からの賞賛が必要だ
- 成功は運次第で自分ではコントロールできない
- 過去に失敗したからこれからもきっと失敗する
- 幸せや成功は特定の条件を満たした時にしか得られない
まとめ:見込み客の無意識の価値観を覆し行動を促す
ここまで見込み客の行動を制限している無意識の価値観を覆すコンテンツについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- 人間にはLimiting Beliefsといって行動を制限している無意識の価値観がある。
- 見込み客の無意識の価値観を覆すコンテンツでは、見込み客の行動を促すことが可能である。
- この種のコンテンツを作るためには、見込み客の無意識の価値観を特定し、それを覆す提案や情報を提供する。
- 無意識の価値観を特定する際に、それが形成された背景も考えることで見込み客の心情を深く理解できる。