あなたはネットでコンテンツビジネスを展開する個人事業主で、メルマガやSNSでの投稿内容に悩んでいると思います。ここでは見込み客の注目を引き、反応を得るための強力なコンテンツ制作の秘訣をご紹介します。発信内容に困った時の1つの型として覚えておくと便利です。
コンテンツマーケティングではただ情報を発信するだけでなく、見込み客との継続的な関係構築が重要です。特に個人事業主の場合、限られたリソースの中でオーディエンスの心に響くコンテンツを生み出す必要があります。ここではオーディエンスが抱える疑問や懸念を扱い、彼らの持つネガティブなイメージを正面から解消する方法を探ります。見込み客の心理を理解し、彼らの反論や疑問に答えることで、信頼と関係を深めるコンテンツの作り方を解説します。
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見込み客の持つネガティブなイメージを元にコンテンツを作る
あなたが何に関する情報を発信していたとしても、見込み客は少なからずそれに関してネガティブなイメージを持っているものです。例えば僕はオンラインコースやセールスファネルの作り方を教えています。またその周辺のノウハウとして、デジタルマーケティングに関するコンテンツも出しています。僕が「オンラインコースを作ると良いですよ」というと、いろいろな反論が返ってきます。
「初心者には難しくないですか?」とか「日本ではまだ流行ってないでしょ」みたいな感じです。見込み客が持つそういったネガティブな反論を受け止めて、それらが誤りであることを説得するコンテンツを作ってください。このような方法をセールスの世界では反論処理と呼びます。セールスを聞いて見込み客が抱く様々な反論を1つずつ潰していく作業のことを指します。
このコンテンツが良いのは見込み客の思い込みを覆すことができる点です。実はネガティブな反論を持っている人であっても、そのテーマについて何らかの興味を持っています。例えばオンラインコース作りは初心者には難しいと考えている人でも、実はオンラインコースには興味を持っています。もし仮にそのテーマに関心すら持っていなければ何も反応をしないはずです。関心を持っているからこそ、初心者には難しいのではないかという反応が出てくるのです。
そこには「本当はオンラインコースを作って売りたいけど、やったことないから難しいんじゃないか」という心理が隠されています。人間は不安や怖さを感じると何かしらの「やらない言い訳」を作るものです。僕は個別コンサルをやっているのですが、自分のお客さんと接していてもそのように感じることがあります。
いつまでもセールスレターや商品の中身を作り込んでいて、一向に商品をリリースできない人もいます。その人は「やっぱりこのコンセプトの方が良い」とか「まだ完璧ではないから」と言って、なかなか商品の販売に踏み切れません。この裏には「一生懸命作った商品が売れなかったらどうしよう」という不安が隠れています。でもその気持ちを認めたくないため「まだ完璧ではないから」という言い訳を作り出しているのです。
心理学の分野ではこのような人間の反応を「防衛機制(ぼうえいきせい)」と呼んでいるそうです。これは人間が心理的なストレスや内部の葛藤から自分を守るために無意識に用いる戦略を指します。このような無意識の防御を、説得によって崩してあげます。覚えていますか?見込み客は本来そのテーマに興味を持っていましたよね。そのため、その心の防御が崩れれば見込み客は少しずつ行動できるようになるのです。
反論処理の過程であなたのノウハウや知識を売り込む
では見込み客の反論を上手に受け止め、説得するには何をすれば良いでしょうか?それには2つの要素が必要です。1つは信頼性、もう1つは共感です。信頼性とはあなたにしっかりとした専門知識があり、かつ誠実なことを言っているということです。共感は分かりやすいですね。彼らが置かれている立場や気持ちを理解し、それらを理解していることを示すことです。見込み客に共感し、また彼らから共感を受けることで彼らとの心理的つながりは深くなります。
反論処理の過程であなたの持っているノウハウや知識を話してください。これにより見込み客の信頼を勝ち取ることができます。こういう話をするとよく「えっ、ノウハウを話しちゃって良いの?それは有料商品にとっておきたいんですが」という反応をもらいます。確かに有料で出しているノウハウを無料で出すことに抵抗があるかもしれません。僕も同じ悩みを持っていたので分かります。
ですがあなたのノウハウのすべてを無料で出す必要はありません。簡単な概略を教えてあげるだけでも良いのです。どちらにせよすべてを解説しようと思えば、本編となる商品と同じボリュームが必要なはずです。それよりも大事なのは、ノウハウを通してあなたの専門性を伝えること。「この人はしっかりとしたノウハウや知識を持っている」と信頼に足る人物であると示すことが大事です。
実際に僕のコンテンツを見てもらえば分かりますが、多くのノウハウを無料で出しています。例えば僕は「会員制サイトの継続率を上げる9つのコンテンツ戦略」や「VSL形式でセールス動画を作るための4つのプロセス」といったものを集客コンテンツとして出しています。これらはガイダンスのような形でおおまかな概要を伝えています。無料部分ではそのような概略を話し、有料商品で詳しいやり方を教えています。
このような方法でも僕の持つノウハウや知識に触れて、信頼を寄せてくれる見込み客はたくさんいます。あなたの持っているノウハウや知識を織り交ぜて反論処理をすると、あなたの信頼性を上げる事ができるようになります。
個人プレイヤーなら自分のキャラも売り込め
見込み客の反論処理をし、説得するためには共感も重要な要素でしたよね。これは見込み客の持つネガティブなイメージに対して、理解を示してあげることです。相手がどういう気持ちになっているのかを汲み取り、それを理解していることを伝えます。可能であれば見込み客の持っている、深い部分の気持ちへの理解を示してください。
ここで先ほど紹介した防衛機制を思い出してください。つまり見込み客が持つネガティブなイメージの奥には、内的な不安や恐怖があるということでしたね。この内的な不安や恐怖といった深い気持ちにアプローチしてください。それをすることで見込み客は自分でも理解していない心の深い部分を意識します。そして、その深い部分にある感情を理解してくれているあなたにつながりを感じるのです。
実はもう1つ、共感を作る効果的な方法があります。それはあなたのキャラクターを売り込むことです。コンテンツマーケティングをやる上で、個人であればキャラクター性が大事になってきます。例えば僕は旅行好きや多趣味というキャラクターで発信をしています。ブログや動画の中で、趣味の話や海外移住の話も積極的に入れています。
そのおかげでお客さんと話していても、なぜか「石崎さんのそういうキャラが好き」と言われます。自分ではあまり意識していないのですが、自分のキャラクターがウケているようです。恐らく自分のキャラを立てることで、お客さんが共感をしてくれる “とっかかり” のようなものができるのだと思います。ただお客さんを理解し共感するだけでなく、あなた自身のキャラも盛り込むことで一段と共感を得ることができると思っています。
これは個人でやるプレイヤーとしては、そういう人の目に留まる要素を入れるのが大事だと思っています。同じような内容の記事や動画に触れたとしても、この個性のようなものがあるかによって感じ方が随分と違います。ただ単にノウハウや情報を載せるだけでは他人のコンテンツの中に埋もれてしまいます。趣味でも家族でも、生い立ちでも構いません。あなた自身のキャラも売り込むことで、見込み客との心理的距離を縮めていってください。
人々が持つ反対意見のテンプレート
では実際にこの種のコンテンツ作りを始めてください。そう言いたいところですが、最初はアイデアを思いつくのに苦労するでしょう。そこで人々が一般的に持っている反対意見のテンプレートを用意しました。テンプレートは次のようなものです。
- 時間がない
- 費用が掛かる
- 今は時期ではない
- 初心者だからできない
- まだXXXを持っていない
- まだ準備ができていない
- テクノロジーに疎くて不安
- 自分にはできる気がしない
- その前に何かをしないといけない
- パートナーから何か言われるのが怖い
- 健康、家庭、仕事などに特殊な状況があって出来ない
このテンプレートを自由に使って頂いて構いません。これらをあなたの発信しようとしている分野に当てはめてください。その中でこれらの反対意見の奥にある心理を理解し、彼らを説得してください。その過程であなたのノウハウやキャラを伝えられると、見込み客とのエンゲージメントの高いコンテンツが出来上がっていきます。
まとめ:見込み客の持つ反論をコンテンツのネタにする
ここまで見込み客の持つネガティブなイメージに対して、反論処理をするコンテンツを解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- 特定のトピックに対して見込み客の持つネガティブなイメージを利用したコンテンツを作る。
- コンテンツの中で見込み客のネガティブなイメージを崩すように反論処理を行う。
- ネガティブなイメージを持つことは、裏を返せば見込み客がそのトピックに興味を持っていることを意味する。
- コンテンツの中であなたの専門知識を披露して、あなたへの信頼を集める。
- コンテンツの中では見込み客の悩みに共感するだけでなく、あなたのキャラクターを売り込んでエンゲージメントを高める。