あなたはひとり起業家として、ネット上で動画やブログでの集客に取り組んでいるかもしれません。でも頻繁にネタ切れを起こして苦労していませんか?そしてどのようなコンテンツを出せば、自分の専門性を見込み客に伝えられるだろうかと悩んでいるはずです。ここではあなたの持っている専門知識を見込み客に効率よく伝えることができるコンテンツの鉄板ネタをお伝えします。
コンテンツマーケティングでは優れたコンテンツを作ることが求められます。それはコンテンツ自体が見込み客を教育する役割を担っているからです。逆に質の低いコンテンツを出すと見込み客はあなたから離れていってしまいます。そこであなたの専門知識や経験をうまく活用しましょう。読者や視聴者が役に立つと感じるような価値ある情報を提供することが必要です。それを行うための効果的なコンテンツのフォーマットを公開します。
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やり方を1つずつ解説する「完全ガイド」を作る
あなたは何か専門的な知識について日々発信活動をしていることでしょう。ぜひ試して欲しいコンテンツのテーマがあります。それが何かのやり方を分解して解説する「◯◯のやり方完全ガイド」のようなコンテンツです。これは英語圏ではUltimate Guide(アルティメット・ガイド)と呼ばれています。検索してみると分かりますが、このテーマは集客コンテンツの人気ネタとして定着しています。
ブログ記事だけでなく、動画やPodcast、Eメール、ウェビナーなど様々な場所で使うことができる優秀なテーマです。どんなテーマかといえば、何かのやり方を1つずつ解説するようなコンテンツです。例えば多くの人は「ガーデニングをやりたい」と思ったとしても、やり方がすぐに思いつかないはずです。そこでその方法をステップ・バイ・ステップのガイドにするのです。
もし「オンラインコースの作り方を知りたい」というニーズがあるのであれば、それを完全ガイドにします。そして「オンラインコース作りは5つのステップに分けられます」のようにいくつかのステップに分けます。そしてそれぞれのステップについて「まずはターゲットになる見込み客を決定しましょう」のような解説をするのです。
大きなものを作る過程を、実行可能な1つずつのタスクにバラバラにする感じをイメージしてください。まず最初のステップでは何をやって、次に何をやるという風に1つ1つのプロセスを解説してあげるのです。1つずつステップを踏めばできるというコンテンツはとても人気があります。多くの人が実際のやり方を知りたいと思っているからです。
例えばそのやり方を「3日でできるガーデニング・完全ガイド」としてまとめれば、ガーデニングに興味のある見込み客は喜んでコンテンツを消費してくれます。コーヒーの焙煎でも良いし、一人暮らし用の料理でも、ヨガの実践方法でも構いません。あなたの専門分野の中で、見込み客がステップ・バイ・ステップで知りたいと思うようなものを考えてみてください。
ガイドを通して見込み客にあなたの専門知識を売り込む
この完全ガイドは、見込み客から人気があるだけではありません。この完全ガイドのコンテンツが素晴らしいのは、あなたの専門性を効果的に見込み客に伝えてくれるからです。あなたが完全ガイドに盛り込むのは、何かをするための詳しい知識やノウハウです。それらを細かく見込み客に伝えていきます。それはつまり、あなたがどれだけ知識やスキルを持っているかということの証明になります。
コンテンツマーケティングでは、集客コンテンツの中で見込み客を教育することが重要です。あなたのコンテンツに興味を持ってもらう。そしてあなたのコンテンツを熱心に見てくれる人をどれだけ増やせるか?それが勝負です。そのためにはあなたのキャラクターなども大事ですが、しっかりと専門的な知識を持っていることを示す必要があります。ですが、いくらあなたが「専門知識を持っていますよ」と一方的に言ったところで、興味を持ってくれる人は少ないでしょう。
現代では多くの人がマーケティングに慣れてしまっているので、単に「私は◯◯の専門家です」と主張するだけでは尊敬を集められなくなっています。そこで見込み客が興味を持っているものを通して、あなたの専門知識を示していく必要があります。この完全ガイドは、まさにそれにピッタリのコンテンツテーマです。だからこそ、ガイドの中ではあなたの専門的知識を堂々と披露してあげてください。
またこのコンテンツテーマは、ものすごい価値の塊のようなコンテンツとして機能します。英語圏ではValue Bombという言葉で呼ばれたりします。つまり、価値が一箇所にギュッと詰まった爆弾のようなものだという意味です。それが爆発し、見込み客に一気に大量の知識を与えてくれます。そのため価値の高いコンテンツとして、検索エンジンから気に入ってもらえる可能性が高いテーマでもあります。
有料商品を販売する余地を残す2つの方法
ここまで完全ガイドとして、何かのやり方を詳しく説明しようとお伝えしてきました。でもここでちょっと勘の良い方はこう思うかもしれません。「詳しいやり方を無料の集客コンテンツとして出したら、有料商品が売れなくならないのか?」と。僕はネットビジネスをかれこれ10年以上やっています。その中でお客さんから何度も同じような質問を受けてきました。
「無料コンテンツと有料商品はどう分けたら良いですか?」とか「集客のためには自分のノウハウをどこまで出すべきか?」と聞かれたこともあります。そういう懸念は僕もよくよく分かります。コンテンツマーケティングをやっている人間として、コンテンツを通して自分の専門性を伝えたい。でも何かのやり方を無料で出してしまったら、有料で売るものがなくなってしまうんじゃないかという懸念です。
それならば、ここで2つの方法を紹介しましょう。1つは詳細なハウツーは無料で公開しないという方法です。つまり、概略は教えるけど細かいことは自分で調べてもらうのです。または有料商品を買ってもらう余地を残しておくのです。そして有料商品の中では手とり足取り教えるといったやり方です。例えていうならば「広く薄く」というイメージです。
例えば僕も無料の集客コンテンツと、有料商品とでは扱う内容を変えています。無料コンテンツでは概念を解説し、有料商品では徹底的に実践的な内容を教えます。例えば無料部分では「セールスページにカウントダウンタイマーを設置してください。カウントダウンタイマーはこのツールがオススメです」という内容を出します。そして有料商品では画面共有をしながら、実際のタイマーの実装方法を1からすべて解説するのです。それこそどこをクリックして、どこに何を入力するのかを実例で見せます。
もう1つの方法は、あなたが有料商品で教えている内容の一部を詳しく解説するというものです。例えば僕であれば、エバーグリーン・ローンチに関する有料商品を持っています。その有料商品の中の一部を取り出してきて例えば「オプトページを1枚丸々作ってみよう」という感じの完全ガイドを作るのです。そして、それをまるで有料商品のように細かく実践的に解説するのです。イメージとしてはさきほどの逆で「狭く深く」という感じです。
確かにこのページ1枚が完成したところでエバーグリーン・ローンチの仕組みがすべて完成するわけではありません。ですが、多くの人が知りたいと思っているオプトインページの作り方を知りたいと考えています。そしてこの完全ガイドを実践することで、オプトインページという1つの成果物の単位ができあがります。
このようにあなたの専門知識の一部を取り出してクローズアップします。そしてそれを徹底的に解説するのです。その際コンテンツの価値を高めるために、なるべくコンテンツの具体性を高めてください。例えば、図やスクリーンショットなどの視覚的な資料をたくさん含める。またケーススタディやクライアントの例を出します。そうすることで概念的なことで終わらず、実践的なガイドとしての価値を高めることができます。
完全ガイドの例
ここで実際にコンテンツのイメージを持ってもらうために例を出します。どんなコンテンツを作れば良いのかという実例をいくつか紹介します。英語圏のオンラインコースプラットフォームであるTeachableが良いコンテンツをたくさん出しています。その中からいくつかを紹介します。コンテンツのイメージを固める手助けにしてください。
例1:ウェビナーの作成・開催に関する完全ガイド
まず最初は”The ultimate guide on how to create & host your webinar”です。これは日本語にすると「ウェビナーの作成・開催に関する完全ガイド」という意味です。このコンテンツでは冒頭で、ウェビナーがどんな効果をもたらしてくれるのかを説明しています。そしてまずはウェビナーを作成するプロセスを10のステップに分けて解説しています。
これは広い範囲のノウハウを薄く解説するタイプのコンテンツです。そのため、1つ1つのステップの解説はシンプルです。例えばウェビナースライドのデザインを作る段階でも、単にデザインを作るような指示だけが書かれています。ウェビナーはGoToWebinarというツールでホスティングすれば良いと書かれていますが、具体的なやり方は簡単にしか載っていません。このコンテンツでは全体の大まかな流れ、そして簡単なフレームワークのようなものが共有されています。
引用:https://teachable.com/blog/how-to-create-a-webinar
例2:優れたメールコンテンツ作成の完全ガイド
次に紹介するのは”The ultimate guide to writing great email content”というコンテンツです。これは日本語で「優れたメールコンテンツ作成の完全ガイド」という意味です。このコンテンツでは少しだけ範囲を狭めて、濃いノウハウを出しています。メールを書くという1つの成果物が完成する単位でコンテンツを作っています。
例えば「メールを書く際には5のWに答えてください。その5つのWとは…」と書いてあったりします。また「無視されない賢明にするにはこの8つのテンプレートを試してください」「件名は40〜50文字または6〜10の単語に収めてください」という風にノウハウが具体化になっています。
引用:https://teachable.com/blog/the-ultimate-guide-to-writing-emails-for-your-online-business
例3:YouTubeショートの収益化・戦略の完全ガイド
最後に紹介するのは”The ultimate guide to YouTube Shorts monetization & strategies”というものです。これは「YouTubeショートの収益化・戦略の完全ガイド」という意味です。YouTubeのショート動画には最初、通常の動画のような広告収益が付きませんでした。その後収益化の方法がリリースされました。このコンテンツではYouTube公式機能以外での収益化の方法もカバーされています。
このコンテンツも広く薄くという方針で編集されています。YouTubeショートを収益化する6つの方法を1つずつ簡単に解説しています。スポンサーを付けましょうとか、動画内でアフィリエイトをしましょうということが紹介されています。ですが、どのようにスポンサーを見つけるかということまでは紹介されていません。かなりさらっと流しているようなコンテンツで、見る人にとっては少し物足りないと感じるかもしれません。
引用:https://teachable.com/blog/youtube-shorts-monetization
まとめ:完全ガイドであなたの専門性を効果的に伝える
ここまで、何かのやり方を解説する完全ガイド方式のコンテンツについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- 何かのやり方を分解して解説する完全ガイドは、英語圏でも人気のコンテンツである。
- 完全ガイドは見込み客にとっても、何かをやるためのステップを理解できる魅力的なコンテンツである。
- 無料ですべてのノウハウを出すのではなく、有料商品を買ってもらうための余地を残した無料コンテンツを作成する。
- 有料商品の布石とするためには、無料コンテンツは広く浅くするか、狭く深くするという2つの方法が存在する。