今回は、コンテンツマーケティングにおけるトピックの選び方をお伝えします。集客コンテンツを作る上で、どんなトピックを選んだら良いかを5つの質問で明確にしていきます。このレクチャーを学べば、集客コンテンツのトピック選びに困ることがなくなるはずです。
マスに向けて広く興味を持たれるコンテンツを出すべきか?それとも自社商品にコンバージョンしやすい少数の人にターゲットを絞るべきか?集客コンテンツを作る上で、必ず誰もがこの悩みに当たります。今回は、そんな悩みを解決するために顧客調査を行う方法を紹介します。
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良いアイデアは10倍成長をもたらす
このレクチャーでは10倍のアイデア、つまり最高の結果を生み出すアイデアを定義し、特定する方法を明確にします。ここではアイデアをスコアリングする方法を理解し、アイデアの評価基準をチームに伝達することが重要になります。
まず、チームが直面する可能性のある「曖昧さ」に対処することから始めましょう。優れたコンテンツのアイデアとは何でしょうか?それは10倍の成果を出してくれるものと定義できます。これは「10倍成長か?10%だけの改善か?」というフレームワークに基づいています。
僕たちはたった10%だけ改善してくれるような些末なことに時間を使うべきではありません。これはずっと僕のポリシーとして染み付いてきました。2013年、東京で起業して間もないころ僕は「アップセル」という概念に初めて触れました。アップセルというのは、1つの商品を売ったあとに次の商品をオファーしていく方法です。
当時まだClickFunnelsなんか無くて、ペイメントEXというPaypalをベースとしたシステムを使っていました。それでペイメントEXを使って39800円の商品を売ったあとに、19800円の商品をもう1つオファーしたんです。僕の予想では売上が倍くらいになるかなと思っていたんですが、なんと売上は5倍になりました。
ビジネスの世界では、このようにアイデア1つで何倍にもなってしまうようなことが起こります。マーケターのジェイエイブラムは本の中でこういうものを「exファクター」と表現しました。「指数関数的に」という意味のexponentialのexを取って、exファクターです。
僕はそれ以来、目の前のたった10%を改善してくれるようなどうでもいいアイデアよりも、一撃で10倍の成長をもたらしてくれるようなアイデアを軸にしようと決めています。でもちょっと待ってください。こんな疑問が浮かんできませんか?
“あるアイデアが10倍成長で、10%改善だなんて、試す前にどうやって知ることができるだろう?”
素晴らしい疑問だと思います。もしこの判断を直感のみに頼るとしたら、あなたは困ってしまうはずです。レクチャーの後半で紹介しますが、顧客調査を行うことで明らかにすることができます。
あなたが避けるべき2つのコンテンツトラップ
トラップ#1:トラフィック・トラップ
トラフィック・トラップとは、見込み客が興味関心を示すけれどもうまくコンバージョンにつながらないようなコンテンツを出してしまうことです。極端に言えば、トラフィックの量を集めることばかりを集めようとする発想です。確かにトラフィックがたくさん集まると気持ちが良いです。
自分たちが人気者になったような気分がするし、もしかしたらこれで売上も上がるんじゃないかと錯覚してしまいます。でもよく考えてください。コンテンツマーケティングは、特定のコンテンツに興味がある層を集めて、彼らに対してコンテンツに関係したオファーを投げるものですよね。ですが、コンテンツとオファーの関連性が薄い場合、トラフィックが多くてもなかなか成約につながりません。
例えば、「僕がマレーシアでUber Eatsの配達員をやって100万円稼いだ方法」みたいなコンテンツを公開すると、興味本位でたくさんのトラフィックを集められるかもしれません。
でも、そこで僕が「オンラインコースを作り方を学びませんか?」というオファーを出しても成約につながらないわけです。このトラフィック・トラップの怖い点は、トラフィックの量だけで成功を錯覚してしまうことです。トラフィックが増えることは良い兆候のように見えますが、収益は比例して増加するわけではありません。それこそがトラップと呼ばれる理由です。
トラップ#2:プロモーション・トラップ
プロモーション・トラップは逆に、あなたの商品やオファーばかりに偏ったコンテンツを作ってしまうというものです。さっきのパターンとは逆で、あなたの商品やオファーにコンテンツの中身を寄せすぎてしまいます。つまりあなたの商品に近すぎるトピックです。
例えば「ClickFunnelsを使ってエバーグリーンローンチを実装する方法」のようにニッチすぎて、興味を持つ人が少ないコンテンツを作ってしまうことを指します。コンテンツを作る自分たちがお客さんではなく、自社のプロダクトの価値ばかりに注目してしまうのです。
見込客をコンバージョンすることを意識しすぎた結果、集まるトラフィック量は非常に少なくなります。また視聴者の悩みや問題意識を汲み取ることなく、「うちの商品買ってね」ということだけが伝わってしまいます。とにかくコンバージョンが欲しいという気持ちが全面に出てしまい、見込客に響かないコンテンツになっています。
コンテンツマーケティングでは、見込客にとって価値のあるコンテンツと認識されないと成約につながりません。またトラフィック量も少ないので、必然的にコンバージョンも少なくなります。商品やオファーに偏ったコンテンツは、一見コンバージョン率が上がりそうにも思えますが、このようなデメリットがあるのです。
トラップを抜け出すための5つの質問
ここまで見てきたように、集まるトラフィックの数が多くても商品との関連性が低いとダメです。逆に商品の関連性が高いけど、トラフィックが少ないのもうまくいきません。では、どのようなコンテンツを出すべきなのでしょうか?理想的なのはトラフィックの量と、コンテンツの商品との関連性という2つの要素のバランスが取れるコンテンツです。
ベン図を書くとすれば、こうなります。一方にターゲット顧客が気になるトピックの円を描き、他方にあなたのプロダクトが提供する価値の円を描きます。ちょうど2つの要素の交わった場所が理想的なコンテンツです。この場所をコンテンツ・コアと呼びます。あなたが目指すべきコンテンツの中心地です。
ではこのバランスの良いコンテンツ・コアを見つけるためには、どうしたらよいのでしょうか?それはあなたの顧客にリサーチをすることで明らかにすることができます。具体的には、次にあげる5つの質問をしてください。
- うちの商品のようなソリューションを探し始めたきっかけは何でしたか?
- なぜうちの商品を選んだのですか?
- 過去と比べて、あなたにとってうちの商品がもたらしている最も大きな違いは何ですか?
- うちの商品を他の人に簡単に説明するとしたら、どんな風になりますか?
- うちの商品がもたらす最大のメリットは何でしょうか?
これらの質問を既存の顧客に投げてみてください。顧客にアンケートを取る場合は、Google FormやTypeformなどのアンケート用のプラットフォームが便利です。アンケートを取る場合には、インセンティブとなるように簡単な謝礼を用意しておくと回答率が上がるはずです。
まとめ:5つの質問でコンテンツ・コアを発見する
今回は、優れたコンテンツマーケティングのトピックを選び出す方法をお伝えしました。良いコンテンツとは、ターゲットの興味とプロダクトの価値の交わった場所に存在します。トラフィック量と成約のしやすさのバランスの取れたコンテンツを出すように意識してください。
自社のコンテンツ・コアは何か?そこから外れているコンテンツがある場合は、どう修正していくのか?チームに深く理解させましょう。そして、もしあなたがその方法を100%理解していないなら、今回紹介した5つの質問を使ってコンテンツ・コアを見つけてください。今回は以上です。またすぐお会いしましょう。