今回は、ブログ記事のタイトルの作り方を説明します。SEOにも最適で、また読者が思わずクリックしてしまうようなブログ記事タイトルをどう作れば良いのか?その作成手順を4段階の具体的に解説します。このレクチャーが終わる頃には、あなたはブログの記事タイトルを作るのに悩むことは無くなっているはずです。
コンテンツマーケティングにおいて、ブログのSEOは重要な要素です。あなたのコンテンツをお客さんに気に入ってもらうためには、まずあなたのコンテンツを見つけてもらわなければなりません。検索エンジンに引っ掛かるにはどうしたら良いのか?読者のクリックを誘発するためには何を参考に書いたら良いのか?この両方の質問に答える形でタイトルの作り方を順番に見ていきます。
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手順#1:検索キーワードをリサーチする
いきなり記事タイトルを書く前に、いくつかのリサーチをしてタイトルの作成方針を決定していきましょう。まずはSEOのための検索キーワードを調べる作業です。検索キーワードとは、一般の人たちが検索エンジンで検索している語句のことです。検索キーワードを調べることで、読者が入力した検索キーワードで引っかかる記事タイトルを作ることができます。
この作業にオススメのツールを紹介します。それがKeyword Tool(https://keywordtool.io/jp)というサイトです。このサイトでは、色々なメディア上で使われている検索キーワードを探すことができます。対応サイトはGoogle、YouTube、Bing、Amazon、eBay、AppleのApp Store、Google Play Store、Instagram、Twitter、Pinterest、Googleトレンドです。また検索対象の国や言語も選択することができます。
Keyword Toolでは、Googleのキーワードプランナーにも出てこないような隠れた検索キーワードを探すことができます。検索ボリュームやキーワードごとのクリック単価を見ることができる有料版も存在しますが、検索キーワードの存在だけを調べるのであれば無料版で十分です。また無料版を使う際に登録も不要なので、気軽に使い始めることが可能です。
まずこのKeyword Toolであなたの記事に関係するキーワードを1つ入れます。そこで出てきた候補を元に最終的に2つ、3つのキーワードの組み合わせを見つけます。これを複合キーワードと呼びます。最適な複合キーワードを見つけてください。
例えば、あなたのブログ記事が会員制サイトに関するものだとしましょう。Keyword ToolでGoogle検索を選び「会員制サイト」と入力します。そうすると、いくつかの候補が出てきます。「wordpress 会員制サイト」「wordpress 会員制サイト プラグイン」「会員制のサイト 作り方」などの複合キーワードも出てきます。無料版の場合は、検索ボリュームは出ませんが検索キーワードが存在することだけ分かれば十分です。
手順#2:読者の使う言葉をリサーチする
検索キーワードを見つけることが出来たら、その補助となる言葉を探していきましょう。読者が検索結果の中からクリックしたいと思えるようなタイトルにするためのリサーチです。ここでのポイントは、できるだけ読者の使っている言葉をタイトルの中に使うことです。例えば同じものを「会員制サイト」と呼ぶ人もいれば「サブスク」と表現する人もいます。「月額制」と呼ぶ人もいるかもしれません。
こういったペルソナや想定読者が使う言葉をインサイダーランゲージと呼んでいます。僕らが知らないような、彼らの所属する小さなグループや属性の内側だけで話されている言葉という意味です。こういったインサイダーランゲージをタイトルに使うことで読者が反応するものを作ることができます。
ここで便利なのがCopy Stalkingというリサーチの方法です。Copy Stalkingとはネット上に存在する言葉を収集してくることです。Twitterのつぶやきや、Amazonのレビューなど想定読者の生の声などを集めてきます。それらを参考資料としてスプレッドシートにストックしていきます。ポイントは見つけたフレーズを改変したり要約せずにそのまま収集することです。フレーズをあなたの頭の中で意訳してしまうと、インサイダーランゲージで無くなってしまうためです。
また既にフォロワーやEメールリストをお持ちの場合は、彼らに対してアンケートなどを取ることも可能です。アンケートを通してあなたの記事を好みそうな人たちが、どんな言葉を使いどんなことを考えているのかを知ることができます。アンケートに使うツールには無料のGoogleフォームなどがあります。また有料の場合はSurveyMonkeyやTypeformなどのツールが人気です。
手順#3:記事タイトルの候補を作る
リサーチが終わったところで実際に記事タイトルを作っていきましょう。最初に10個ほど記事タイトルの候補を書いてください。普通の人はタイトルを1個書いて、それを少し直してそのまま出してしまいます。ですがタイトルの作り方にはある程度の練習が必要です。まずは頑張って10個ほどのタイトルを作ってみてください。その際に先ほどのリサーチで見つかったキーワードを含めるようにしてください。もしタイトルの作り方を詳しく知りたい場合は、僕が解説している別のレクチャーを参照してください。
(参照レクチャー:【5つのコツを解説】魅力的なブログ記事タイトルやヘッドラインの付け方)
さて、10個のタイトル候補が出来上がったでしょうか?そうしたら次は、さらに追加で15個のタイトル候補を書きだしてみてください。もしかするとあなたは「えっ、そんなに?だってさっきも候補を出したじゃないか」と思うかもしれません。
記事のタイトルは第一印象でクリックされるかどうかが大きく変わります。ちょっと考えてみてください。あなたが何時間もかけて書いた素晴らしいコンテンツが、1つのダメなタイトルで台無しになってしまうとしたらどうでしょう?せっかく書いても誰からも読まれない。あなたとしては、それは何としても避けたいと思うはずです。追加で15個のタイトルを出してください。
さてこの時点でタイトル候補が25個ほど揃っているはずです。ここから絞り込みをやっていきます。これまで出してきた候補の中で明らかにふさわしくないものを削っていきます。25個も候補を出すと明らかにふさわしくないタイトルが目に入るはずです。これは候補が少ない段階では気づけなかったものです。あえて最初に沢山の候補を出してから絞り込むことで、理想的な記事タイトルを作ることができます。
ふさわしくない候補を排除できたら、最終候補となるものを絞っていきましょう。残った候補の中からベストなものを5つに絞ってください。そしてその5つをもう一度見直してブラッシュアップしてください。ここまで候補をたくさん出す段階で作り込みが甘くなっていた部分を丁寧に修正してください。
手順#4:記事タイトルの質を評価する
候補を5つに絞りブラッシュアップが完了しました。この中から最終候補を1つに絞ります。この段階でどれも良いものになっているはずなので、1つに絞るのはかなり迷うはずです。苦労して作ったものなので自分自身のバイアスも掛かっており、うまく選べないでしょう。そこで他人の力を借ります。実は他人に選んでもらうことにより自分が気に入っているものではなく、読者が気にいるものを選ぶことができます。
具体的にはABテストを行って最終候補を決定します。実践しやすい小さなものから紹介していきます。まず真っ先に思いつくのが身近な人へのヒアリングです。一緒に働いている同僚チームや友人、知人に意見を求めましょう。メールやチャットを活用して、どの候補をクリックしたいと思うか尋ねてください。
もう少し大きな規模でサンプル数を集めたい場合は、あなたのフォロワーやリストに意見を求めてみましょう。1つはブログ記事をSNSでシェアする方法です。その際にシェアする投稿文の中にタイトル候補を入れ、投稿をいくつか用意します。そして実際にSNSにシェアしてみて反応を確認します。一番多くクリックされたものを採用します。
もう1つの方法は、メールリストに対してブログ記事を配信する方法です。あなたのリストに対してメールを使って記事タイトルの候補をテストしていきます。これについては、メール配信サービス側にも便利な機能が備わっています。例えばMailChimpのEssentialsプラン以上では、メールのA/Bテスト機能を使うことができます。
MailChimpのA/Bテスト機能でテストできる項目の種類は件名、送信者名、メール本文、送信時間、全部で4つです。そのうちEssentialsプランとStandardプランの場合には、1回の送信でテストできる項目はどれか1項目に限定されています。件名でのテストを選んでください。
1回にテストできるタイトル候補は3種類です。3つの候補を選んでテストメールを送り、必要であれば5つ全部をテストできるように送信範囲を分けても良いでしょう。その開封率をチェックしてください。このようにテストを行い、候補を最後の1つまで絞り込んでください。
まとめ:記事タイトルはリサーチを元に作り他人の評価で検証する
ここまでブログの記事タイトルの作り方を解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- SEOに最適化された記事タイトルを作るためにツールを用いて該当する検索キーワードを探す。
- 読者にクリックされる記事タイトルを作るためにCopy Stalkingを用いて、想定読者のインサイダーランゲージを収集する。
- 記事タイトルの候補を合計25個作り、その中でふさわしくないものを除外する。最後に5つまで絞ってその内容を再度ブラッシュアップする。
- ブラッシュアップした5つのタイトル候補の質をA/Bテストにより評価する。評価方法として同僚や知人へのヒアリング、フォロワーやメールリストへの配信を活用する。
- MailChimpなどのメルマガ配信サービスに搭載されているA/Bテスト機能も有効である。
今回はここまでです。また次回、お会いしましょう。