今回のレクチャーでは、ブログの読者数・閲覧数を10倍に成長させる方法についてお話しします。コンテンツ・マーケティングにあたって自社のブログを運営している人は多いでしょう。しかし、ただ漠然と記事を書き続けていては、読者数も効果も伸びることはありません。
ブログの読者数を増やすためには、そしてブログからの売上を伸ばすためには、競合他社と差別化する必要があります。それを実現するためには、トピックの選び方、アイデアの出し方にちょっとしたコツが必要になります。詳しく見てみましょう。
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ブログの成長はコンテンツの質が決める
コンテンツ・マーケティングにおいて質の高いコンテンツを生み出し続けることは非常に重要です。なぜなら、読者にとって役に立つ、興味を引くような良質なコンテンツを提供し続けることで、自社の信頼を構築できるからです。そして、自社ブランドに対する信頼が大きくなることで、サービスや商品の購入にも結びつくのです。
また、ブログで自社の製品やサービスを紹介することもあるでしょう。その場合は、ブログ記事から直接商品が売れていくこともあります。その点からも、ブログのコンテンツは質を高く保つ必要があるのです。
あなたのブログは、あなたが公開する日々の記事によって構成されます。つまり、あなたがコンテンツの質を向上させることによってのみ、あなたのブログは良いものとなるのです。したがって、あなたがコンテンツマーケティングによって他社との優位性を確立したいのであれば、他の全ての競合他社のブログとあなたのブログを差別化する必要があります。
すでにブログを運営しているのであれば、ここで言う戦略的な差別化要因が何であるかをご存知かもしれません。それは、一言でいえば「独自性・専門性」です。
例えば、あなたが料理に関するビジネスを行っている場合は、特定の食材を使ったレシピに特化した料理ブログを運営してください。ファッションについてのビジネスを行っているのであれば、特定のトレンドのみに特化したファッションブログ記事を投稿しましょう。ある地域でフィットネスジムを行っている場合は、そのエリアのみにフォーカスしたフィットネス・ブログを運営することができます。
あなたのブログに必要なのは、あなたがターゲットとする読者が興味を持つ可能性が高いトピックを扱うことです。それを継続していくことで、自然とあなたのブログは専門性を持ったユニークなものになるでしょう。これにより、読者がすでに購読している競合他社のブログに加えて、あなたのブログも読んでくれるようになります。これが、差別化をするということです。
具体的な例を見てみましょう。Wordpress上のメディア運営を円滑にするためのツールを提供しているCoScheduleは、自社ブログにおいてマーケティングのトピックを扱っています。もちろん、世の中にはマーケティングトピックを扱うブログは他にも何万と存在します。しかし、CoScheduleでは、全世界のどのブログよりも実用的かつ、包括的で、よく研究された内容の記事を掲載することで、コンテンツを差別化しています。
また何度も例に出していますが、HubSpotも質の高いブログ記事を出し続けています。僕が昔からずっとベンチマークし続けているメディアの1つです。こういったブログ記事は、核となるアイデアを決めたあとで外部のライターに執筆を依頼したりしているようです。HubSpotほどの大きな上場企業でもそのようなやり方をやっています。
つまり、どれだけありふれたブログのアイデアであっても、このように実用性、包括性、深い研究といった条件を満たすこと、つまり独自性を確立することで、ユニークを創出できるのです。
ブログ記事のアイデアを発想する2つのステップ
それでは、先のCoScheduleはどのような方法でオリジナリティの高いブログのアイデアを生み出しているのでしょうか。ここからは、CoScheduleの手法を応用して自社ブログにおいてユニークな切り口を見つける方法について紹介します。
CoScheduleによると、ブログ記事の良質なアイデアを出すためにやるべきステップは、たった2つ。アイデアのリストアップとそれらの精査です。そして、そのアイデアメイキングには次の3つのアイテムがあれば十分です。
- ポストイットもしくはノート
- ホワイトボード
- マーカー
それでは、2つのステップについて詳しく見てみましょう。
ステップ#1:20分で思いつく限りのアイデアをリストアップする
ファースト・ステップは、ブログ記事のアイデアをブレイン・ストーミングすることです。まずはポスト・イットもしくはノート、そしてタイマーを用意してください。タイマーがなければスマホでも構いません。
タイマーで20分間をセットして、その時間を全て使って思いついたアイデアをそのまま紙に書き出してください。「こんなアイデアは無理そうだな」「これは読者が興味を持ってくれるか自信ないな」と感じても、頭に浮かんだのであれば、迷わず全てを書き出してください。ここでの目標は、とにかく、できるだけ多くのアイデアを書き出すことです。
制限時間を目一杯に使って、ポストイットであれば1枚につき1つのアイデア、ノートであれば1行ごとに1つのアイデアを書き出しましょう。
ステップ#2:40分かけてアイデアを精査する
20分間のブレイン・ストーミングが終わったら、次は実行するアイデアと、そうでないアイデアとを分別していきます。この時点で、あなたは100個以上とは言わないまでも、それに近い数のアイデアを持っていることでしょう。
実際のところ、山ほどあるアイデアの9割は、実現されることはないでしょう。しかし、それで良いのです。制限を設けずに多くのアイデアを出したことによって、これまでにない視点からのトピックを思いつける場合があるからです。また、あるアイデアと別のアイデアを組み合わせることで、実現可能でかつ良質なトピック案に繋がることもあるかもしれません。
さて、実際にアイデアの選別をしていきましょう。まずは、ホワイトボードに2本の線を書いて、1、2、3 という列を作ってください。そして、先のステップで出したアイデアを全て分類していきます。最高だと感じるアイデアや、実現したいと思えるアイデアは「3」に、そうでないものは「1」に貼り出してください。
自分自身のアイデアを評価するためには、以下のようないくつかの簡単な質問を自分に投げかけてみると良いでしょう。
- これは、読者がもっと知りたいと思うようなトピックか?
- これは、私の他のトップコンテンツとどの程度似ているか?
そのトピックについて、「インターネット上で見つけられる他のどんなものよりも優れている」「自分がターゲットとする読者がユニークな価値を見出してくれる」と明確に答えられる場合、そのアイデアは「3」に分類されます。
「そうでもないな」「確信は持てないな」と感じる場合は、「2」に振り分けてください。「読者が自分のメディアのコンテンツとして期待するようなものでない」と判断される場合は「1」となります。「1」に分類されたアイデアも、あなたの得意分野であるのであれば、マーケティングを重視しないような投稿のトピックとしては十分です。
全てのアイデアを見直して、1~3の採点基準で分析してください。当然ですが、実際に優先的に記事化するべきアイデアは「3」に分類されたものです。このような手順に従って大量のアイデアの中から、最良のものを選び出していってください。
まとめ:良質なアイデアのみを取り上げ他社との差別化を実現する
ここまで、競合他社と差別化できるコンテンツ・マーケティングのトピックの選び方について紹介してきました。ブログ記事において他社と差別化するためには、自分のターゲットとなる読者の興味や関心に合った、専門性と独自性の高いトピックのみを取り扱うことが重要です。
優れたアイデアを出す方法は簡単です。20分間ブレイン・ストーミングを行い、40分間かけてアイデアをある基準に沿って選別するだけです。そして、高得点が付けられたアイデアから記事にしていってください。今回のレッスンはここまでです。また次回、すぐにお会いしましょう。