今回のレクチャーでは、SNSで成功するための戦略について詳しくご紹介します。SNSをビジネスの成長に繋げるには戦略が必要です。SNSプラットフォームの選定から、投稿内容の決定、また制作プロセスなどの理解も必要です。このレクチャーではそれらの決定方法と企業のSNSマーケティングの具体例をお伝えします。
SNS運用において具体的にどんな戦略を取るべきかは、展開するビジネスやフォロワー層、SNSを通じて何を達成したいのかによって異なります。このレクチャーでは、あなたにとってどんな戦略が最適なのかについて考え、SNSアカウントのコンセプトを決定するところまでをサポートします。
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ステップ#1:使用するSNSプラットフォームを決める
本題に入る前に、まずはSNSにおいて戦略がなぜ重要なのかについてお話させてください。SNS戦略が必要な理由は、自分が何を目指していてそのために何をすべきかを明確にすることで目標達成までの道のりを短縮できるからです。また、事前に戦略を立てておくことで、SNS運用開始後の成果や改善点を把握しやすくなります。
作るコンテンツに合うプラットフォームを選ぶ
最初に行うのは、SNSでどんなタイプのコンテンツを作るかを決めることです。プラットフォームによって適したコンテンツは変わってきます。各SNSプラットフォーム上で投稿できるコンテンツの種類は次の通りです。
- Facebook:テキスト、画像、動画、リンク
- Instagram:画像、動画
- Twitter:テキスト、画像、動画
- Pinterest:画像、動画、リンク
- Linkedln:テキスト、動画、リンク
各SNSプラットフォーム上で投稿できるコンテンツの種類を把握できたら、自分に対して次のような質問をしてください。
- 現在、どんなコンテンツを作っているか?
- 自分に欠けているのはどのタイプのコンテンツか?
- これから新たに作るコンテンツのために追加のリソースが必要か?
ここで言う「追加のリソース」とは編集や加工のためのアプリ、そしてそのアプリの操作を習得するための時間や労力などのコスト。動画の撮影機材などが挙げられます。これらの質問に答えながら、最適なプラットフォームを選ぶことをオススメします。
誰がコンテンツを作成するのかを決める
SNSで勝つためには、チームで動くことが必要です。作成するコンテンツに応じて、次の項目を明確にしましょう。
- 誰がコンテンツの企画を行うのか?
- 誰が実際にコンテンツを作るのか?
- コンテンツに差し込む画像をどのように作るのか?
- 動画撮影は誰が行うか、機材はあるか?
- 動画編集は誰がやるのか?
- 完成したコンテンツのクオリティチェックは誰がやるのか?
- 実際の投稿または予約投稿は誰がやるのか?
最初に役割分担をしておくことで、スムーズにチームでSNSを運用できます。もし現時点でチームメンバーやスタッフがいなくても大丈夫。クラウドソーシングサイトには、SNS運用に関するスキルを持った外注さんがたくさんいます。
試しにクラウドワークスで「SNS 画像」というキーワードで検索してみてください。たくさんのクラウドワーカーがヒットするはずです。もちろん画像作成だけでなく、ライターや動画編集を専門とする人たちもたくさんいます。投稿内容を考えてくれるだけでなくSNSの運用管理までやってくれる人もいます。場合によっては、台本を元にナレーションを依頼し、それに合わせてアニメーションを作ってもらうこともできます。
SNSでもブログ更新でも基本とする制作プロセスは変わりません。僕らのブログとYouTubeの例を挙げると、ビジネスパートナーの小川さんがコンテンツの企画をして、ライターさんに記事を作ってもらいます。この記事はブログにもなるし、僕が撮影する動画の台本にもなります。撮影した動画は3人のスタッフで編集作業を行います。
他にも動画編集後のクオリティチェックをして修正点があればフィードバックしてくれる人、YouTube動画につけるサムネイルを作ってくれる人、YouTubeに動画を予約投稿し概要欄を編集してくれる人など沢山のスタッフが動いてくれています。確かに最初は彼らに対する教育の手間は掛かります。ですが一度教育が行き渡り、仕組みとして完成したので「僕が動画撮影するだけでコンテンツが定期的に出る」という状態になっています。
ステップ#2:SNS運用の目標を設定する
次のステップは目標設定です。目標は次の2つのカテゴリーに分類できます。
- ビジネス目標:SNSを通じて達成したいビジネスの目標。例えば「ブランドの認知度を上げる」なのか「売上を増やす」なのかということです。
- SNS目標:SNSに特化した目標。例えば「Twitterのフォロワー数を1万人まで増やす」などです。
最終目標であるビジネス目標と、SNS目標をそれぞれリストアップしてください。最終目標を明確にしたら、次はそれに到達するための中期目標を設定しましょう。現在抱えている課題と、なぜそれが重要なのか、それをいつまでに達成するのかを書き出してください。
ステップ#3:競合他社のSNSアカウントを分析する
次のステップは競合他社の分析です。プロスポーツ選手は、多くの時間をかけて競技相手を研究しています。
例えばサッカーのドイツ代表は、チームケルンという約60名からなる分析チームを持っています。彼らの仕事は対戦国のチームや選手のプレーを研究してチームに報告すること。相手のプレーの癖を様々な角度で分析し、テキストや動画でデータベース化し、相手の戦略や戦術を分析することで試合に備えるのです。SNSで勝つためにもこれと同じようにライバルを知ることは重要です。
競合分析の方法#1:あなたのビジネスに関連するキーワードで検索する
例えばあなたがマーケティング用のソフトウェアを販売している場合、各SNSで「マーケティング ツール」と検索してみましょう。それに関するビジネスを行っている企業のリストが表示されるはずです。これを行うことで、あなたの知らない競合他社を見つけることができることもあるはずです。
まずはFacebookでのやり方です。検索ボックスにキーワードを入れてください。ページタブをクリックして、どんな企業が表示されるかを確認しましょう。このプロセスをTwitter、LinkedIn、その他のSNSでも行います。
Google検索でも同様のことを行ってください。注意事項は上位に表示される広告マークがついたページも併せて確認することです。これは明らかに競合他社のマーケティング戦略ですが、見過ごされがちです。1人の個人として検索している時は広告が邪魔なノイズのように感じられますが、頻繁に出ている広告は施策としてうまくいっている場合が多いです。注目しておいてください。
競合分析の方法#2:Googleアラートを設定する
自分のビジネスに関するキーワードに対してGoogleアラートを設定することも有効です。これによりそのキーワードがウェブ上で言及されたときにメールで通知が来て、新しい競合他社が現れたときに知ることができます。
設定のプロセスは簡単です。Googleアラートのページに行って監視したいキーワードを入力します。するとその下にプレビューが表示されるので、あなたの意図に沿った通りの情報が出てきているかを確認してください。オプションを表示すると、お知らせの頻度や言語、地域、件数といった細かい設定が出てくるので必要に応じて設定してください。あとはアラートの作成ボタンを押すだけです。
競合分析の方法#3:競合他社のSNSを分析する
SNS上のプロフィールを見れば、その企業について多くのことを知ることができます。特に次の項目に注目すると良いです。
- フレンド数/フォロワー数
- エンゲージメント(コメントやシェアの数)
- 投稿頻度
- どのSNSを利用しているか
- 最も成功している投稿
- 最も失敗している投稿
スプレッドシートなどを使って1つずつ手作業で確認しても良いですが、SNSの競合分析を専門とするツールの助けを借りることも可能です。NapoleonCat(ナポレオンキャット)のようなツールを使えば、競合他社の分析を簡単に行うことができます。
競合分析の方法#4:アプローチ方法を検討する
競合他社の分析を終えたら、それを活かして次のことをしてみてください。
- 真似できるところを見つける
- もっといい方法はないか考える
- 差別化の方法を検討する
1つ目の「真似できるところを見つける」では他社があなたがまだ作っていない種類のコンテンツで成功している場合、その方法の採用を検討してください。
2つ目の「もっといい方法はないか考える」のステップでは競合他社がそこそこの結果を出している場合、自分ならどう改善するかを考えて実行してください。具体的には次の方法が有効です。
- より見込み客の興味と関連の強いコンテンツをシェアする
- より広いリソースからコンテンツをキュレーションする
- より説得力のある投稿文を作る
- より継続的にコンテンツを投稿する
3つ目の「差別化の方法を検討する」では競合他社がやっていることに対して、どうすれば独自の切り口を見いだせるか考えてください。例えば競合が「オンライン講座の作成支援」という切り口でSNSをやっている場合、あなたは「稼ぎ頭になるオンラインコースの作り方」という風に少し切り口をずらします。
競合分析の方法#5:競合他社のSNS事情を書き出す
最後に、ここまで調べたことを書き出しましょう。まず、SNS上の競合上位10社をリストアップします。次に、競合上位10社の各SNSにおけるフォロワー数を書き出します。最後に、各社のSNSにおける真似したいことや、もっと上手くやれると感じたことをリストアップしてください。
ステップ#4:Google Analyticsによる分析からペルソナを設定する
次は、あなたの商品やサービスをSNS上で適切な見込み客にリーチする方法について考えてください。理想の見込み客つまりペルソナを設定していくプロセスをいくつかに分けています。
ペルソナの設定方法#1:フォロワー層を調査する
SNSのインサイトとGoogleアナリティクスを使って、どんな人があなたのビジネスに興味を持っているのか調べてください。具体的な方法を紹介します。
まずはFacebookのインサイトタブを確認してください。「インサイト」タブをクリックし、左側のナビゲーションにある「利用者」タブから、あなたの見込み客のデモグラフィックデータを見ることができます。
Google Analyticsでは、あなたの見込み客についてより詳しく知ることができます。自分のアカウントにログインし、左側の「ユーザー」から「ユーザー属性」を選び、次に「概要」を選んでください。ここでは、ブログやサイトに訪問した人の年齢や性別の内訳を確認できます。つまりデモグラフィックデータです。僕らの場合であれば25歳〜44歳が一番多いボリュームゾーンです。従来は男性のみをターゲットにしていましたが、3割ほど女性が入ってきているのが分かります。
次に「インタレスト」タブから「アフィニティ・カテゴリ」をクリックします。これにより、訪問者がどのトピックカテゴリーに興味を持っているかが分かります。例えば僕らの場合であれば、ライフスタイルや趣味への関心が高い人、映画や旅行が好きな人が集まっている傾向にあります。これは、コンテンツを作成する際に非常に役立つ情報です。
次に「購買意向の強いセグメント」をクリックします。ここでは、訪問者が先ほどの興味や関心に対して実際にそれらに対する購買意欲があるかどうかを知ることができます。僕らであればビジネスや生産性に関するツールや投資関連のサービスを実際に購入したいと思っている見込み客が多いことがわかります。
ペルソナの設定方法#2:フォロワーからペルソナを考える
ここで得た情報から、あなたの見込み客となる人物像について書き出してみましょう。どんな仕事をしており、何歳で、どれくらいの収入があるのかなどを想定します。ペルソナの各項目を埋める際は、以下を参考にしてみてください。
- 名前:自由に決めてください
- 職種:一般的なもので構いません
- 年齢:具体的である必要はありません。FacebookのインサイトやGoogle Analyticsで確認できる範囲で良いでしょう
- 収入レベル:あなたの業界、またはあなたのフォロワーの業界の給与データに基づいて平均値を設定してください
- 住んでる場所:特定の都道府県、または地域を設定しましょう。地方と都会で分けても構いません
- 興味と趣味:Google Analyticsの「アフィニティ・カテゴリ」を参考にしてください
業界の収入レベルを知るには、Indeedなどの転職サイトの給与検索が役に立ちます。次は、ペルソナが抱えている課題、そして彼が好きなブログやニュースについて想定してください。これを埋めるのに苦労する場合は、実際のフォロワーにアンケートを取ることもできます。その場合はSurvey MonkeyやTypeformのようなサービスが役に立ちます。
ステップ#5:アカウント全体に一貫したブランディングを行う
ターゲットが明確になったら、次はブランドイメージを確立します。これはSNS全体で一貫した個性とメッセージを発信するために重要です。一貫性を保ちながら各SNSに合った投稿を行うことで、それに共感するファンが付きやすくなります。
ブランドイメージの設定方法#1:SNS上の発言を監視する
あなたの業界で、SNS上でどんな言葉が使われているのかを調査しましょう。フォロワーの言葉遣いを注視してください。そしてあなたがコンテンツを作る際には、意識的に彼らが好む言葉を選んでください。
ブランドイメージの設定方法#2:ブランドを要約する3つの単語またはフレーズを選ぶ
ブランドを表す次の3つの言葉を選んでください。
- 自社製品やサービスのメリット
- ブランドの個性
- あなたの目的・ミッション
これを明確化して繰り返し発信することで、ブランドのイメージが徐々に確立されます。「自社製品やサービスのメリット」とは、例えば僕らの場合だと「理論で終わらずに具体的なやり方や実装方法を教えます」となります。「ブランドの個性」であれば、「知的だがフレンドリーでユーモアに溢れている」という感じです。「目的・ミッション」は「日本のオンラインコースクリエイターに具体的なスキルを提供する」という感じになります。
ブランドイメージの設定方法#3:フォロワーから見たブランドイメージを考える
なぜ、あなたの顧客はあなたの商品を選ぶのでしょうか。なぜ読者はあなたのブログを読むのでしょうか。これは、SNSコンテンツを作成する際に知っておくべき重要なことです。
例えば、ホームセンターに訪れる人は、おそらく家を建てていたり、インテリアに興味があったりする人です。そのため、そのホームセンターのSNSでDIYに関するトピックを扱うのはとても理に適っています。あなたも同様に、自分のビジネスから想起されるコンテンツは何か検討しましょう。
ブランドイメージの設定方法#4:競合他社と比較する
競合他社と似たようなアカウントにはしたくないものです。ユニークなキャラクターのアカウントを確立することで、目立つことができます。競合他社10社のSNSをチェックして、彼らの個性に注目してみましょう。どうすれば自分らしく、他社と差別化できるかを判断してください。
ブランドイメージをうまく活用している4社の例
では実際にブランドイメージをうまく活用してSNSを運用している例を見てみましょう。
アメリカでデオドラント製品を販売するOld Spiceのマーケティングは、全てにおいてユーモラスです。そうすることで、退屈な製品を面白いものに変えてしまうのです。
Bobcat Companyは、アメリカの建設機械メーカーです。Facebookでは誰も建設機械や農業機械に興味を示さないと思っていませんか?しかしBobcat Company は、SNSを通じて人々を惹きつけています。彼らは、一貫して自社製品を使用する人々の関心に語りかけることで、それを実現しています。
ファストフード店のArby’sほど特定の客層に語りかけている企業はないでしょう。多くの人がファストフードを食べますが、対象が広範すぎるとメッセージは希薄になり、結局誰にも興味を持たれなくなってしまいます。
そこで Arby’sは、ゲーマーにターゲットを絞り、彼らが喜ぶような言葉を正確に使ってSNSコンテンツを作成しています。例えば、新しく発売されたゲーム「ラチェット&クランク」を取り上げ、ゲーマーなら興味を持つような投稿をしています。
GoProは常に魅力的な動画や写真をアップし続けています。彼らがターゲットにしているアクティビティ好きの人たちに向かって好奇心を刺激するような投稿内容になっています。サーフィンをしない人がサーフィンを、スキーをしない人がスキーを、そしてダイビングをしない人でもダイビングをついやりたくなる。ワクワクするような投稿です。
ブランドイメージの設定方法#5:ブランドイメージを書き出す
ここまでの分析結果をもとに、自分のビジネスのブランドイメージについて書き出しましょう。次の項目を埋めてください。
- 項目#1 ブランドの説明:短いプロフィールのようなものです
- 項目#2 SNSのタグライン:あなたのSNSイメージを表現する3つの言葉
- 項目#3 SNSにおけるミッションステートメント:次の空欄を埋める形で書いてください「(ブランド名)は(目的)のために(ペルソナ)に向けてSNSコンテンツを作る」
これをOld Spiceの例に当てはめた場合はこうなります。
ブランドの説明:オールドスパイスのブランドボイスは、「クレイジーだけど無害なおじさん」と「情報通で心配りな販売員」を組み合わせたようなものです。大胆でひょうひょうとしたコンセプトで、幅広い層に訴求する楽しいソーシャルコンテンツを制作しています。一方で顧客からのフィードバックに関しては、真面目なカスタマーサービスとのバランスを取っています。
SNSのタグライン:面白い、よそよそしい、大胆
SNSにおけるミッションステートメント:Old Spiceはユーモラスな方法でデオドラントを宣伝するためにヤングアダルトに向けてSNSコンテンツを作る
なお、ここでは必ずしもあなたのブランドの全てを記述する必要はありません。あくまでこのフォーマットに従って、ブランドの概要だけを書いてください。
ステップ#6:投稿前に内容をチェックする
ここまでの5つのステップをこなすことで、あなた自身のSNS戦略が立案できているはずです。実際に投稿する際には、その投稿が自社のSNS戦略に合致しているかどうかを確認してください。具体的に次の3つの質問に答えるようにしてください。
投稿前のチェック項目#1:あなたのコンテンツは何を提供するのか?
あなたはSNSを使って、フォロワーに何を与えたいのかを再確認してください。各投稿を行う前には次の項目を参考に自社ブランドのイメージに合うかどうかチェックをしてください。
- 楽しませる
- 知識を与える
- 製品やサービスを宣伝する
- ブログや電子書籍を宣伝する
- 提携企業を宣伝する
- コンテンツを宣伝する
投稿前のチェック項目#2:どのような画像を作成するのか
効果的な画像を添付できているかもポイントです。そのためには次の基準を満たしているか確認しましょう。
- グラフや図表:SNSに最適化することが重要です。各プラットフォームにおいて、見やすいサイズに調節しましょう。
- 画像付きの名言集:人はSNS上でインスピレーションを受けるのが大好きです。オリジナルの文章と、関連記事へのリンクを含む画像を作れば目立つでしょう。
- 写真:スマートフォンでも一眼レフでも構いません。イベント会場、オフィス周辺、製品・サービスの利用者の写真を載せましょう。Facebookで複数の画像をギャラリーに投稿するのも効果的です。
引用などのキュレーションコンテンツについて
自分のことばかり話す人の話には誰も耳を貸したくありません。SNSについても、キュレーションを戦略的に取り入れることをお勧めします。既存のコンテンツをキュレーションすることで、以下のメリットがあります。
- リーチを増やす:キュレーション元のコンテンツのフォロワーの興味を引くことができます
- インフルエンサーと繋がる:業界トップが発信したコンテンツを共有することで彼らと繋がることができる可能性があります
- フォロワーの体験を広げる:原則として、SNSの発信は一貫したテーマで発信すべきです。しかし、メインテーマに関連するコンテンツを共有することで、より幅広い知識やアイデアをフォロワーに提供できます
キュレーションの隠れたメリット
キュレーションは、あなたのフォロワーに対してだけでなくあなた自身にもメリットがあります。なぜなら、キュレーションコンテンツはオリジナルコンテンツよりも早く、安く作成できるからです。素晴らしい記事を書くのには5時間かかりますが、素晴らしい記事を集めるのは5分です。
また、キュレーションを作ることで自分の知識も増えます。例えばあなたが動画マーケティングについてあまり知らないのであれば、詳しい人のコンテンツをシェアすることで学べるでしょう。それを投稿することで、フォロワーも専門家の知識を得られます。
適切な方法でキュレーションすれば、新しい関係を築くこともできます。優れたキュレーションコンテンツは、元となるリソースへのトラフィックを促します。この方法でインフルエンサーのページに誘導できれば、いずれ彼らが将来あなたのコンテンツをシェアしてくれるかもしれません。
キュレーションコンテンツの作り方
コンテンツのキュレーションは難しいことではありません。次の3つを実行してください。1つ目は信頼できるリソースを探し共有することです。個人的に信頼しているアカウント、フォロワーが多いアカウント、質の高いコンテンツを常に共有しているアカウントなどです。
Moz Bar(モズバー)のChromeおよびFirefoxブラウザの拡張機能を使用して、信頼性の高いサイトを特定することもできます。2つ目は信頼できるリソースから引用して作成したキュレーションコンテンツを定期的にSNSへの投稿スケジュールに組み込むことです。そして3つ目はどのリソースからのコンテンツが最も効果的かをチェックしそれをより多くシェアすることです。
キュレーションコンテンツは自分のコンテンツに少しだけ混ぜる
SNS投稿ツールのBufferのKevan Lee(ケバン・リー)によれば、オリジナルコンテンツとキュレーションコンテンツの割合には次のようないくつかのパターンがあります。引用:https://buffer.com/resources/self-promotion-in-social-media/
- 5-3-2ルール:他人のコンテンツが5割、自分のコンテンツが3割、個人的な出来事の投稿が2割
- 4-1-1ルール:他人のコンテンツが4つ、個人的な出来事の投稿1回につきリツイートが1回の繰り返し
- 555+ルール:個人的な投稿または自分のコンテンツが5つ、他人のコンテンツやリツイートが5つ、いいねや返信などのエンゲージメントが5つ。+はハッシュタグのフォローなどのその他の行動です
- The Rule of Thirds(3分割法):自分のコンテンツ、他人のコンテンツ、ブランドイメージを強化する個人的投稿やインタラクションの3種類をそれぞれ1/3ずつ
- Golden Ratio – 30/60/10:自分のコンテンツが30%、キュレーションが60%、プロモーションが10%
ここで紹介したパターンは、いずれも他人のコンテンツの比重が大きいという特徴があります。ですがKevan Lee(ケバン・リー)によれば、素晴らしいコンテンツを配信しているプレーヤーは自分のコンテンツの比重をとても高くする傾向があるそうです。Bufferではオリジナルコンテンツとキュレーションコンテンツの割合を約9対1にしています。
SNSに投稿すべき動画の種類
SNSにおいても動画の重要性が高まっています。動画投稿の際には各プラットフォームに適した形に調節してください。各プラットフォームでアップロード可能な動画のフォーマットは次のようになります。
- 動画はネイティブまたはリンク経由でアップロード可能
- 理想的な長さは30〜45秒
- ライブ配信可能
- 動画は60秒もしくはそれ以下まで
- ストーリーは15秒まで
- ライブ配信可能
- 動画は録画、インポート、アップロードが可能
- 動画は2分20秒以下まで
- ライブ配信可能
- 動画投稿可能
- 動画は4秒以上15分以下
Linkedlin
- ブランドのプロフィールページと個人フィードに動画投稿が可能
どのような動画を作ればいいのか?
SNSで投稿する動画内容のアイデアとしては以下が挙げられます。ただし、実際にどんな内容の動画を作るべきかはあなたのビジネスによって異なります。具体的には次のような種類があります。参考にしてください。
- 製品の使い方などのハウツー動画
- 会社紹介動画
- 製品紹介動画
- イベント取材
- リクルート用のプロモ動画
- よくある苦情に答える動画
投稿コンテンツをカレンダーで管理する
SNS戦略を実行に移す前に、今後の予定をすべて整理しておくことが必要です。そこで活躍するのが、SNSカレンダーです。SNSカレンダーは、コンテンツ戦略全体においても重要です。以下のいずれかを用いてカレンダーを作ってください。
- カレンダーのスプレッドシート
- 専用ツール
スプレッドシートのメリットは無料で使えることです。CoScheduleなどの専用ツールは有料かもしれませんが、共有機能や自動化機能があります。自分に合った方を選んでください。
また投稿スケジュールには今後予定しているイベント・製品発表・その他重要な日付を記載します。投稿内容を情報発信、宣伝、キュレーションに分け、それぞれどの割合で投稿するかを決定してください。
コンテンツカレンダー戦略5つのヒント
コンテンツカレンダーを上手く活用するには、以下の5つを意識してみてください。
- 毎週、コンテンツの種類を変える:動画、GIF、グラフ、画像、アンケート、ブログへのリンク、テキスト投稿など、コンテンツの種類を変えてください。
- カレンダーの管理者を決める:チームでSNSを運用する場合、スケジュールを決める最終的な決定者を決めておくと便利です。
- 色分けする:カレンダーに予定を記入する際、SNSやコンテンツの種類ごとに色分けすると見やすいです。
- 少なくとも2週間前に計画する:前もって予定を決めることで、投稿の停滞を防げます。想定外にポストが必要になるケースも想定して余裕を持ちましょう。
- 結果を把握する:どのコンテンツが注目されているかチェックし、同じようなコンテンツをより多くシェアしましょう。
各投稿の結果を見ながら改善することで、フォロワーを伸ばしていけるでしょう。
まとめ:競合分析を通して運用方針を決め一貫したブランディングを行う
- SNSプラットフォームと運用目標を決定してください。投稿内容をチームで分担すると継続的な投稿が容易になります。
- 競合SNSアカウントを分析をして自社の立ち位置を決定してください。真似できる部分、差別化できる部分を自社の戦略に取り入れてください。
- Googleアナリティクスなどのデモグラフィック情報やインサイト機能を使ってペルソナを設定してください。
- 一貫したブランディングを行い、毎回投稿前にブランディングに沿った内容かチェックしてください。