今回は、マーケティングのアイデアを実行に移すための方法をお伝えします。このレクチャーでは、10倍成長のアイデアをマーケティングカレンダーにマッピングする方法を学びます。やるべきことを可視化し、あなたが望む結果を導き出す仕事に集中できるようにします。
プロジェクト整理のためのフレームワークを使い、10倍成長をもたらしてくれるような施策を形にしていく方法を学びます。チームで作業を進めていく上で便利なカレンダーへのマッピング方法もカバーします。カレンダーは、10倍のアイデアを実行する原動力となり、それらを確実に実行していく手助けになります。
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プロジェクトを効率よく進めるために4つのフェーズに分割する
10倍成長のアイデアを形にしたいからと言って、いきなりタスク単位に分けていくのはオススメできません。完了すべきタスクを洗い出すよりも先に、まずはプロジェクト自体を4つのフェーズに分解することをお勧めします。そうすることで、より高い戦略レベルをもってプロジェクトを進めることが可能になります。4つのフェーズとは次のものです。
- Write
- Design
- Code
- Promote
ほとんどのプロジェクトがこの4つのフェーズのいずれかに当てはまると考えています。今後すべてのプロジェクトのこの4つのフェーズに分解する癖をつけてみてください。4つに分けることで、同じ種類の作業をまとめられるだけでなく、全体的な進捗管理もしやすくなります。
例えば、ここでは仮にCoScheduleが提供しているようなヘッドラインアナライザーのような新しい無料ツールをオンラインでローンチすることを目標にしましょう。ヘッドラインアナライザーとは、記事やコンテンツの見出しが魅力的になっているかをチェックしてくれるツールです。
フェーズ#1:Write
まずは、さまざまな形でコンテンツの中身を作ることになります。ヘッドラインアナライザーのツールを作るのであれば、まずはツールの中核になるコンテンツが必要になります。「この見出しの場合は、こういう風に直してください」とか「この内容であれば80%の完成度です」とかいう部分です。
これをコーディングすればツールは動きますが、実際にはツール以外にも作るものはたくさんあります。ツールを宣伝するための使い方の解説記事、ツールを紹介するウェビナー動画などプロモーション用のコンテンツも必要になります。また既存顧客に告知するためのEメールの文章なども必要になるでしょう。
この1つ目のフェーズでツールそのものだけでなく、ツールをローンチする段階で必要になるありとあらゆるコンテンツの中身を作っておきます。その多くがテキストコンテンツになるはずです。なので、このフェーズをWriteと表現しました。この作業は主にライターの請け負うタスクになるはずです。
フェーズ2:Design
次に、デザインです。コンテンツを美しいグラフィックやUIなど、必要なアセットに変換します。デザインは内容によって左右されるため、ライティングに続いてこのフェーズが行われるわけです。
例えば、ブログ記事であれば先ほどのフェーズで作った文章に写真や画像などを入れて、さらに読みやすくしていきます。文字の大きさや装飾などもこの段階で行います。ウェビナーであれば、Canvaなどを使ってキレイなスライド資料に仕上げていきます。
Eメールの場合にも見出しをつけたり、画像を入れたりと装飾をつけると魅力的になります。ConvertKitやMailChimpを使えば、これらを簡単に整えることができます。またメールにボタンなどの要素を埋め込むことも可能です。
ツール自体の外観を使いやすいようにデザインすることも必要です。ツールの場合、実際にはこのデザイン案をコーディング担当者にわたすことで最終的なツールの形に起こしていきます。この作業はデザイナーなどのデザイン知識を持つメンバーに依頼します。
フェーズ3:Code
3つ目は、コーディング作業です。コーディングと言っても必ずしもプログラミングのコードが書ける必要はありません。新しいツール、カスタムランディングページ、メール配信システムなどがきちんと動くように実装するフェーズです。
ブログ記事であれば、WordPressのようなプラットフォーム上で公開のために予約投稿する必要などがあるでしょう。ランディングページを用意した場合は、メールアドレスを入力するときちんと自動でEメールシーケンスが流れるようにしたりと実装作業をします。
あらかじめ録画しておくウェビナーを作る場合であれば、ウェビナーの内容をテキストからスライド資料に落とし込んだものを使用し、ウェビナー動画を撮影します。そして、ウェビナー参加者にきちんとウェビナーを配信できるようにプラットフォーム上に載せることが必要になります。
フェーズ4:Promote
4つ目は「ローンチ」です。Promoteつまり、自分たちの作ったツールを公開し、またそれを広く普及させるために宣伝していくフェーズです。ソーシャルメディア、ブログ、Eメールリスト、ゲスト投稿、ポッドキャストなど、多くのチャンネルでこのツールのプロモーションを行うことができるはずです。
ローンチを行うためには、もちろんローンチ日を決める必要があります。公開日ですね。そして、ここまで説明してきたプロジェクトは、すべてこのローンチ日を起点とした長期的なロードマップになることを理解しておいてください。
このようにマーケティングプロジェクトは複雑で、複数の分野を横断しての作業が必要になることがよくあります。ライター、デザイナー、コーダーなど色々な役割のスタッフが絡んできます。そのため誰が何をするのか?というスケジュールをチーム全体で共有することが重要になります。
プロジェクトをカレンダーにマッピングする
さて、タスクを4つのフェーズに分けました。その4つのフェーズそれぞれに関連するタスクを洗い出しておきましょう。タスクの洗い出しが終わったら、それらを見やすくするためにカレンダーに載せていきましょう。カレンダーに載せることで、チーム全体でプロジェクトの日程の認識をすり合わせることが可能になります。
またプロジェクトによっては、これら4つのフェーズが重なり合ったり、時には同時進行することもあることを理解しておいてください。プロジェクト管理においては、1つのタスクの完了を待ってから次のタスクをスタートする、いわゆる「ウォーターフォール型のプロジェクト管理」というものもありますが、必ずしもそうなるわけではありません。
カレンダーを使う場合には、Googleカレンダーを使っても良いですが、よりマーケティングに特化したカレンダーツールがあります。それがCoScheduleです。
CoScheduleは、マーケティングに特化したプロジェクト管理ツールです。彼らのタグラインは「Organize All Of Your Marketing In One Place.」つまりマーケティングに関することをワンストップでやりますよと言っています。ブログ、メール、SNS、ウェビナーがいつ公開されるのか?と言ったことを1つの場所で管理することができます。
例えば、WordPressで記事を予約投稿すると予約投稿を表す「Scheduled」という文字とともに、カレンダー上に記事の情報が出てきます。MailChimpでメール送信したり、YouTubeに動画を投稿したものもすべてカレンダーに自動で載せることが可能です。各コンテンツは、ラベル機能によって色分けすることができるのでひと目で区別できるのも便利です。
プロジェクト開始の日から逆算して、各フェーズで必要なコンテンツをカレンダー上にマッピングしていきます。ここではあくまでコンテンツ単位で載せていってください。コンテンツを作るためのさらに細かいタスクに関してはあとで入れていきます。ここでは「メール1通」や「ブログ記事1本」という単位でコンテンツを置いていきます。
そして、フェーズをロードマップに沿って配置した後、達成すべき個々のタスクに分解していきましょう。各コンテンツの中を開くと、右側にタスクを登録できる場所があります。ここにタスクを登録し、期限や担当者を入力することが可能です。このようにCoScheduleを使うと、マーケティングカレンダーを可視化するだけでなく、タスク管理も一緒にできてしまいます。
4つのフェーズに分けたコンテンツとタスクをすべて、CoScheduleに入れていってください。これでプロジェクト開始の準備が整いました。最初の時点で10倍成長のアイデアだけを厳選しているはずなので、このカレンダーに載っているコンテンツすべてが10倍の成長に寄与してくれるはずです。
まとめ:カレンダーでコンテンツとタスク管理をすべて管理する
今回は、マーケティングプロジェクトを進める上でマーケティングカレンダーを上手に利用する方法をお伝えしました。プロジェクトを管理する上でまずはWrite、Desgin、Code、Promoteの4つのフェーズに分解することが必要になります。これら4つのフェーズに分けることで全体の流れが把握しやすくなります。
またマーケティングカレンダーとして、CoScheduleを使うことでコンテンツの配信日をひと目でわかる形で整理することが可能です。さらにこれをチーム全体で共有することができるのも魅力です。またWordPressやMailChimpなどのプラットフォームとの自動連携で、コンテンツの予約・公開状況も確認することが可能です。またそれぞれのコンテンツにタスクをぶらさげることも可能です。このようにマーケティングカレンダーを使えば、プロジェクトの管理をワンストップで行うことが可能になります。今回は以上です。また次のレクチャーでお会いしましょう。