今回のレクチャーでは、電子書籍に適したトピックについて紹介します。電子書籍の主な2つのカテゴリーを紹介し、どのカテゴリーを選ぶべきなのか、一緒に考えていきましょう。このレクチャーを見れば、あなたが電子書籍を出版するときにどんなカテゴリーを選んだら良いのか?イメージを膨らませることが出来ます。
「電子書籍を作るべき」と言われても、どんなタイプの本を作れば良いのか、何を書けば成功できるのかと戸惑う人もいるでしょう。結論だけ言えば、電子書籍のトピックは「見込み客が興味を持つものであれば何でもOK」です。その理由について、もう少し詳しく見ていきましょう。
電子書籍の主な2つのカテゴリー
今、あなたが成功するチャンスのある電子書籍のカテゴリーは大きく分けて2つあります。実際の例をお見せしながら、あなたならどんなカテゴリーが合っているか?一緒に考えていきましょう。
カテゴリー#1:フィクション
1つはフィクション。例としてはファンタジー、歴史改変SF、ミステリーなどが挙げられます。日本ではフィクションのKindle出版で成功している例は、珍しいです。ですが、小説を書く才能があれば熱狂的なファンを獲得することも可能です。
「忌録: document X」という本は、個人でKindle出版されたホラー小説です。作者が阿澄思惟(アラン・スミシー)となっていますが、アラン・スミシーとは映画監督などが使うダミーの名前です。つまり作者は匿名で出版したかったのでしょう。この本は、熱狂的な支持を集めていて270個ものレビューを集めています。中毒性の高いホラー作品ゆえに、ネット上に考察ページなども出来るほど人気があります。
また、高山環(たかやまかん)さんは何冊も小説を出している個人作家です。「月の娘にスープを送る」という本は、80個のレビューを獲得し、Kindleストア内の2つの部門でランキング1位を獲得しています。
カテゴリー#2:ノンフィクション
そして、もう1つはノンフィクションです。ノンフィクションの例としては、ハウツー、自己啓発、料理本など、数え上げればキリがありません。フィクション以外のものを指します。これは日本でも沢山の成功例があります。
例えば岡本直人さんの「ヨガの教えと瞑想」という本は、ヨガの経典を元に瞑想の方法などを解説した本です。これだけニッチな分野でレビューが59個も集まっているし、高評価ばかりです。岡本さんは他にも「働く人の、メンタルヘルスケアのための瞑想」や「古典ヨガの基礎知識」などヨガと瞑想に関するKindle書籍を出版しています。
移住関連のハウツーも本になっています。こういうのは個人の体験談などが入っていて、大手の出版社では扱いにくい分野です。教科書的な内容ではなく、その人しか知らない裏技のようなものが載っていたります。僕も教科書的な内容より、こういった個別具体的なノウハウを知りたいと思います。
あとはノンフィクションで旅行記を書く人もいます。クロサワ・コウタロウさんの珍夜特急(ちんやとっきゅう)シリーズは、僕も夢中になって読んだ本の1つです。クロサワさんが、バイクでユーラシア大陸や南北アメリカ大陸を横断する様子を記録した旅日記です。僕も妻と世界中をバックパッカーしたので、共感するところも多くて大好きです。レビューの数もすごくて、クロサワさんのリアルな体験談を楽しむ層が一定数いることがわかります。
他にも、個人出版の成功例があります。片付け術、節約術、転職、脱サラなどなど。実用書などを含めたノンフィクションの分野では、個人でのKindle出版が戦える場所がいくつもあります。
見込み客の需要こそが最重要
どのカテゴリーにおいても、大切なことは、見込み客が興味を持つようなテーマであることです。あなたが選択するトピックは、彼らが興味を持つものでなければならないのです。反対に言えば、読者にとって興味のあるテーマであれば、フィクションでもノンフィクションでも構わないのです。
Kindleが登場する前、「個人出版では、ハウツー系やノンフィクション系の電子書籍を作るべきだ」と言われてきました。実際に僕の周りの電子書籍で成功している人たちは、皆ノンフィクションのハウツー系をトピックとして選んでいました。
しかし、これは2010年頃の話です。今では、売れている作家であれば、フィクションにも多くのチャンスがあります。要するに、才能と自分の本の売上を伸ばす気持ちがあれば、フィクションでも大金を稼げるということです。
まとめ:見込み客が興味を持つトピックを選ぶ
これまで、電子書籍で成功したい場合は、ノンフィクションのハウツー系をトピックとして選択すべきと考えられていました。しかし、現在はどのようなトピックであれ、「読者が求める内容」であれば成功のチャンスはあります。あなたはどんなトピックで電子書籍を出版しようと思いましたか?良いアイデアが出てきたら、コメント欄で教えてください。では、また次のレクチャーでお会いしましょう。