今回は、エバーグリーン・ローンチについての話題を使います。エバーグリーン・ローンチの中でも、オートウェビナーファネルの実装に必要となるツールを紹介します。このレクチャーを見れば、オートウェビナーファネルを実装するのに必要となるツールを完璧に理解することが出来ます。
オートウェビナーファネルでは、多くのツールが互いに連携を取りながら自動化が組まれています。オートウェビナーファネルに使う各ツールは、様々な組み合わせが存在します。ClickFunnelsのようなページビルダー1つ取っても、いくつも類似のサービスがあり、どれを使ったら良いか迷ってしまいます。今回紹介するのは、僕が2018年からずっと売上を計上し続けているファネルに採用しているツールの組み合わせです。既に証明済みの組み合わせです。初めてオートウェビナーファネルを実装する場合でも、組み合わせに迷うことはなくなります。では紹介していきましょう。
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ツール#1:ClickFunnels
最初に紹介するのは、ページビルダーツールであるClickFunnelsです。他にもLeadPagesやSquarespaceなどのページビルダーがありますが、僕らはClickFunnelsをメインに使っています。それはClickFunnelsが決済の会社だからです。
多くの人がClickFunnelsを、単純にページを作るツールとだけ捉えています。「え?ClickFunnelsってランディングページとかセールスページを作るためのツールじゃないの?ページを綺麗にデザインできることに価値があるんじゃないの?」って。
実は、日本ではまだあまり認知されていませんが、ClickFunnelsは決済機能に力を入れてる会社なんです。創業者のラッセル・ブランソン自身が元々マーケターであり、売上を上げるために決済周りの機能がいかに大事かを理解しているからです。
気軽に追加商品を買ってもらうためのワンクリック・アップセル、Stripeと連携した分割払い機能、メール経由でのアップセルを可能にするSticky One-Click Upsell(スティッキー・ワンクリック・アップセル)などの強力な決済機能を持っています。
さらに優れたオートウェビナーファネルを実装できる点も、ClickFunnelsの大きなメリットです。15分ごとに自動で始まるウェビナー、ウェビナー開始までのカウントダウンなどエバーグリーン・ローンチにライブ感を持ち込むための機能は本当に素晴らしいの一言です。
ツール#2:Stripe
Stripeというのは、決済プラットフォームです。つまりお客さんが入力したクレジットカード情報を元に、カード会社と通信して決済を通すプラットフォームのことです。
実はClickFunnelsだけでは決済を完結することが出来ません。ClickFunnelsからStripeを経由して初めて、商品の決済が成立するんです。オートウェビナーファネルでは、ClickFunnelsでお客さんが入力したクレジットカード情報を、実際に決済する役割を担っています。
Stripeでは、課金方法として一括決済とサブスクが使用できます。残念ながらStripe単体では分割払いというのは使えないんです。そこでClickFunnelsとの組み合わせが効いてきます。StripeとClickFunnelsを組み合わせると、分割払いの商品を作ることが出来ます。
そのためには、まずStripeでサブスク決済を作ります。そしてClickFunnelsでPayment Planつまり分割払いを選択します。そうすると、ClickFunnelsがStripeに命令を出す形で、5回払いなら5回分のサブスク決済を指示します。5回目の決済が終わった段階で、課金が終了します。
本来ならStripeでは行えない分割払いを、ClickFunnelsと連携することで擬似的に実現できてしまうのです。僕らも高額商品の購入の敷居を下げるために、分割払いの仕組みを導入しています。分割払いは、すごく使える機能です。
ツール#3:MailChimp
次に紹介するのは、EメールプラットフォームのMailChimpです。お客さんに対してメールシーケンスなどを送ることが出来るツールです。もっと機能がシンプルなConvertKitなどの競合企業もいますが、僕らはマーケティング機能の優秀さでMailChimpを選んでいます。
オートウェビナーファネルでは、ウェビナーが中心となってセールスが回ります。ですが、実はウェビナーを流して終わりではありません。いくら作り込まれたウェビナーを見せても、すぐに決断できない見込客は一定数出てきます。
そういった見込客にはメールシーケンスでリマーケティングをかけていきます。締切までの数日間、毎日メールを送り、ウェビナーのリプレイを見せてセールスページに誘導します。Eメールプラットフォームは、一度ファネルに入ってくれた見込客に何度もオファーを出す重要なツールなんです。
これをClickFunnelsと連携させて、オプトインされると同時にMailChimpからメールが流れるように設定することが出来ます。
ツール#4:Deadline Funnel
Deadline Funnelは、名前がClickFunnelsと似ているので混同しやすいツールです。ですが、Deadline Funnelは締切を管理するためのツールです。
ライブローンチでは、締切が3月31日など特定の日時にせざるを得ませんでした。締切を設定することで、見込客の購買意欲を刺激していたのです。締切が全員同じで固定されていた、つまり締切が静的に決定されていました。
エバーグリーン・ローンチでは、この締切を動的に変えることが可能です。つまり、見込客がオプトインした時刻を1日目として、6日間の割引キャンペーンを作るといったことが出来ます。
それを可能にするのが、このDeadline Funnelです。Deadline Funnelでは見込客のIPアドレス、メールアドレスなどを元に、デバイスを超えたトラッキングが可能です。
仮にパソコンでオプトインした見ていた見込客が、メール経由でスマホでウェビナーを見たとします。Deadline Funnelを連携させておけば、デバイスを超えても締切の管理が出来るので、パソコンで見てもスマホで見ても同じ締切を表示することが出来ます。
ツール#5:Vimeo
Vimeoは、動画をホスティングしてくれるプラットフォームです。つまりYouTubeみたいに動画をアップロードしておく場所になります。じゃあ「YouTubeで良いじゃないか」「YouTubeの動画埋め込み機能はダメなの?」と思われるかもしれません。
YouTubeはサイトの特性上、YouTubeの中をグルグルと回遊してもらうための設計が施されています。その1つが関連動画を出す機能です。あなたもYouTubeで動画を見終わって、関連動画で芋づる式に動画を見て、気づいたら30分経ってた。みたいな経験ありません?
そう、ウェビナー動画をYouTubeにアップロードしてもいいんです。無料ですし、最初は予算が無ければYouTubeを使ってください。ですが、YouTubeにアップしたウェビナーは再生終了後に関連動画が出てきます。つまり、ウェビナーに集中してもらいにくいんです。
Vimeoだとそういった関連動画の表示をオフにすることが出来ます。それから、再生関係のコントロールもVimeoの方が優れています。Vimeoの場合は、再生バーや一時停止ボタンを隠すことが出来るんです。これらを隠すことで、見込客が勝手にウェビナーを止めたり出来ないようになります。これもライブ感のあるウェビナーを擬似的に演出するノウハウです。
最初は、YouTubeでウェビナーをホスティングしてClickFunnelsに埋め込む。利益が出てきたら、Vimeoに毎月500円を払ってウェビナーをアップロードする。そうすれば邪魔の少ない綺麗なウェビナーを表示することが出来ます。
ツール#6:Teachable
お客さんが商品を購入したら、どうやって納品しましょうか?まだWordPressでページを保護して、全員に一律のパスワードを手作業で送っていますか?さすがにもう21世紀ですから、もっとスマートな方法を使ってください。
あなたの持っている商品をすべてTeachableにアップロードしましょう。レクチャーのビデオ、オーディオファイル、PDF、ワークシート、スプレッドシート。デジタルコンテンツなら何でもTeachableにアップロード出来ます。
また、お客さんの受講管理も簡単に出来ます。お客さん1人1人にアカウントを作り、購入した商品ごとに個別のアクセス権を付与できます。しかも、ClickFunnelsと連携して、商品ごとに購入者のアクセス権を自動で与えることが可能です。複雑なスクールのシステムを、クラウドワーカーに発注して何十万円もかけて開発する必要はありません。
ツール#7:Zapier
最後は、連携ツールのZapierです。最近ではノーコードツールの一種と言われて注目を浴びています。ノーコードとは、コーディングを行わずに特定の処理や自動化の仕組みを作ることができるサービスを言います。このZapierでは、高度な自動化を簡単に作ることが出来ます。
主に、オートウェビナーファネルではお客さんのタグ付けや商品の納品作業に使っています。ファネルにオプトインしたお客さんにMailChimpで見込客のタグを付けたり、ClickFunnelsで購入したお客さんをTeachableの視聴権を付与したり、そういった目的で使われます。
何しろ3,000種類以上のサービス同士を、連携させることが出来ます。3,000種類というのは、殆どがAPIを公開している英語圏のサービスです。逆に言えば僕らは、APIすら公開せずZapierにも対応していないような国産のサービスは使いません。高度な自動化を組もうと思ったときにZapierに対応していないと、手作業になるからです。
そのくらいZapierは自動化のハブであり、エバーグリーン・ローンチの心臓部分と言えます。Zapierのコストは、月数千円ですがそれにより何百というタスクを自動化出来ています。スタッフを1人雇ったと思えば、社会保険の支払い義務もありませんから、本当に安価です。
まとめ:自動化にはツール同士の連携が重要
今回は、オートウェビナーファネルに必要な7つのツールについて見てきました。オートウェビナーファネルを外側から見ると、なかなかすべてのツールの存在に気づくことが出来ません。意外にも多くのツールが絡んでいることが理解してもらえたはずです。オートウェビナーファネルは、自動でウェビナーが開催され、自動でセールスや納品がされていくファネルです。自動化の裏には、ツール同士の連携が欠かせません。最後に要点を6つにまとめました。
- ClickFunnelsはStripeと組み合わせることで、単なるランディングページビルダーの枠を超えた優れた決済機能を実現可能である。
- MailChimpでメールシーケンスをかけることで、ウェビナーだけで成約しなかった見込客にリマーケティングをかけることが可能である。
- Deadline Funnelを使用するとオプトインした見込み客1人1人に異なる期限を付与することができ、エバーグリーンでの販売に動的な締切を設けることが可能である。
- Vimeoを使用すると、YouTubeのような関連動画などの余計な要素を表示せずに済む。ウェビナー動画に集中してもらうことが可能である。
- 販売した商品はTeachableで納品する。Teachableであれば顧客1人1人にアカウントを発行し受講管理も簡単に行える。
- Zapierを使用することでファネルに付随するバックグラウンド作業を自動化することが可能である。
それではまた次回のレクチャーでお会いしましょう。