今回はエバーグリーンローンチの中でも、ワンページファネルの話題について取り上げます。ワンページファネルの中で、オプトイン直後にいきなり商品をオファーしていくことになります。この、いきなり商品をオファーするというところに心理的抵抗を持つ人もいます。このレクチャーを見れば、そういった心理的抵抗を減らし、気持ちよく商品をオファーできるマインドセットを身に着けることが出来ます。
ワンページファネルでは、効率よく売上を立てるためにLimited Time OfferつまりLTOという種類のオファーを使います。オプトインした直後の見込客に、いきなり商品をオファーします。しかもタイマーで15分や30分という制限時間を設けて、割引価格で商品をオファーします。
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LTOページを作る際の2つの懸念点
ワンページファネルでは、ファネルの最初にオプトインページを用意します。そこで、リードマグネットなどを渡すことをインセンティブにオプトインをしてもらいます。
例えば、会員制サイトを作りたいという人に対して、「メールアドレスを登録してくれたら、会員制サイトの作り方に関する無料のガイドをお渡ししますよ。」という謳い文句で、オプトインを促します。
オプトイン直後に時間限定の割引オファー、つまりLTOを出してセールスしていきます。これはとても効果が高く、たくさんの売上を上げられるセールスギミックです。しかし、なんとなくモヤモヤして堂々とセールスできない、という声をお客さんからよく耳にします。「石崎さんがやっているとすごくスマートで、いやらしくないけれど、いざ自分がやろうとすると躊躇してしまう。」そんな気持ちになるんだそうです。
LTOは、これまでの一般的なセールスファネルなどとは違った、斬新な構造をしています。だから、そんな躊躇や心理的な抵抗が生まれるのは当然なんです。ここでは、まずファネルの製作者側がもってしまう2つの懸念を紹介します。その後で、それに対する応急処置となるマインドセットを5つ紹介していきます。
懸念#1:無料で登録してくれた人に有料商品を売っていいのか?
まず1つ目に来るのはこれでしょう。 無料のリードマグネットですよと言って集めたお客さんに、有料の商品を売っても良いのだろうかという懸念です。 もちろんリードマグネット自体は、 オプトイン時に入力されたメールアドレスに送信されています。なのできちんとリードマグネットを無料で渡していることになります。
ここで考えて欲しいのは、見込客が本当に欲しいものは何なのかと言うところです。見込客が本当に欲しいのはリードマグネットそのものではありません。見込客が本当に欲しいと思っているのは、会員制サイトの作り方であり、 会員制サイトを構築して自分のビジネスを安定させることかもしれません。
もしここで、 あなたは狭い考えにとらわれてしまっていると、どうしてもこのような懸念が発生してしまいます。この懸念を解消するためのマインドセットについては、後ほど紹介します。ここで見込客が欲しいものは、彼らの問題を本当の意味で解決してくれるソリューションです。そのことをよく理解しておいてください。
懸念#2:一方的に時間制限を付けて、悪くないのか?
オプトイン直後のLTOページには、時間制限がついています。
そして、時間限定のオファーであることを強調するために、ページ内の目立つ位置にタイマーが設置されています。オプトインして、いきなり時間限定のタイマーが出るので、見込客はビックリするかもしれません。あなたもそのことをイメージして、「見込客に不意打ちをかけるのはちょっと…」と感じているかもしれません。どうしても自分が悪いことをしているような気がしてしまうのです。
でもこういう心理的抵抗が、知らず知らずのうちに売上に影響を与えたりします。なかなかページを完成させられなかったり、LTO商品の価格を極端に低くしてしまったり。でも大丈夫。この後紹介する5つのマインドセットを理解すれば、こういった罪悪感を打ち消し、堂々とLTOを仕掛けられるようになります。
売れるLTOを作るための5つのマインドセット
さて、ここからはLTOに対する心理的抵抗を減らすためのマインドセットを、5つに分けて紹介していきます。
マインドセット#1:見込客はソリューションを求めている
まず1つ目は、先ほど述べたように見込客はソリューションを求めているということです。 見込客はそもそもオプトインする前に、 オプトインページを見て自分の興味のある分野かどうかを判断します。そしてそれが自分にとって価値があると思うからこそ、メールアドレスを入力してオプトインしてくれるわけです。
あなたが渡すリードマグネットは、見込客が問題を解決するためのヒントにはなるでしょう。ただし、リードマグネットだけでは、見込客が自分の問題を解決し、彼の理想の状態に到達することは難しいでしょう。それには、さらに詳しく解説したあなたの有料商品が必要です。
例えば僕の会員制サイトの作り方に関するLTO商品があります。その商品を扱っているファネルでは、会員制サイトを作るための設計図をリードマグネットとして配っています。
リードマグネットには、会員制サイトを作るための設計図が書いてあります。経験のある人であれば、その内容をすべて理解し、実行に移せるでしょう。ツールの実装だって自力で出来てしまうはずです。ですが多くの見込客にとって、それは容易なことではありません。会員制サイトを作り始めるためには、少なくともLTO商品以上の有料商品が必要になるわけです。
だからこう捉え直してください。あなたがLTOページで行っているのは、見込客にソリューションを提供していることなのだと。あなたのマインドセットを書き換えてください。 見込客は 会員制サイトの作り方を探していたり、 エバーグリーンローンチの実装方法を探しています。または、オンラインコースの撮影方法を探しているかもしれません。
つまり見込客は、意味もなくファネルにオプトインしたりしないのです。 見込客の探しているソリューションを提供するのは、他でもないあなたであると言うことに自信を持ってほしいのです。
マインドセット#2:人は締切が無いと行動しない
パーキンソンの法則と言う法則をご存知でしょうか?これは1958年にイギリスの学者シリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した法則です。
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
というものです。つまり、簡単にいうと夏休みの宿題のときに起こる現象のことです。小学生の夏休みって、1ヶ月以上のあるのにみんな最後の数日で一気に宿題を片付けます。逆に言えば、新学期という締切がなかったらいつまでも宿題は終わらないことになります。これが、人間の習性です。
これはセールスにおいても同じです。いつでも変える状況だと、今購入する理由がありません。でも「あと28分で販売を終了します」とか「期間限定です」と言われると、途端に商品が魅力的に見えて、今行動しないと損をすると思ってしまいます。これは人間が、得するよりも損を回避したいという心理に影響を受けているからです。
よく「マーケターの仕事は締切を設けること」と言われます。オファーと締切はセットで提示してください。もし、見込客が欲しいと思っている商品があれば、締切がある方が見込客も踏ん切りが付きます。締切は、見込客の背中を押す仕組みだと考えてください。あなたの商品は、見込客の理想の実現を手助けするものなのですから、自信を持ってオファーして欲しいのです。
マインドセット#3:見込客の時間を節約できる
3つ目は、見込客の時間を節約できるというものです。エバーグリーン・ローンチには、ワンページファネル以外にもオートウェビナーファネルやプロダクトローンチファネル、そしてEメールファネルなど様々な種類があります。しかしワンページファネルがは、商品までたどり着くまでの時間が一番短いファネルです。
オートウェビナーでは、1時間程度のウェビナーを見る必要があります。プロダクトローンチやEメールファネルでは、商品がオファーされる前の最初の数日間に教育が行われます。実際に見込客が商品を買えるようになるのは、 オプトインから数日経った後です。
もし同じ商品を扱っているとして、見込客から見ればワンページファネルが一番早く商品を買えるファネルになります。ウェビナーを見たり、Eメールを読んだり、4本のビデオシリーズを見たりすることなく、いきなりソリューションを買うことができる。商品を買うまでの時間を圧倒的に節約できることになります。
マインドセット#4:見込客にも拒否する権利がある
あなたはもしかすると、LTOページにタイマーを設置することに対して罪悪感を覚えているかもしれません。「こんなにデカデカとタイマーを設置して、嫌らしくないだろうか?」あるいは「何か見込客に不意打ちを食らわして、ズルいんじゃないか?」と考えてしまうかもしれません。
でも大丈夫。見込客も絶対に商品を買わなければいけない訳ではありません。 商品の内容に興味がなければ「いいえボタン」をスルーすることも出来ます。そもそも金額的に変えなかったり、自分の思う価値に見合わないと思えば 割引オファーを断るはずです。 僕らが商品を時間限定でオファーする権利があるように、見込客にも商品の購入を断る権利があります。
しかしあなたがオファーしないことには、見込客も商品を買うことができません。あなたが商品をオファーして、不要ならば見込客が断る。シンプルです。それでも罪悪感があれば、30日間の返金保証をつけてみてください。
あまり価格の高い商品に返金保証をつけるのはオススメできません。変なお客さんを引きつけてしまうからです。ですが、比較的価格の安いLTO商品であれば期間を限定して返金保証を付けてあげるのも手でしょう。
マインドセット#5:Win-Winである
いよいよ最後のマインドセットです。ここまで説明してきたことの総まとめとなりますが、LTOは販売者である僕らと見込客の間で、Win-Winの関係を作ることが出来ます。販売者側は、シンプルなファネルでセールスサイクルを短くして、すぐに商品をマネタイズすることが出来ます。
対して見込客は、自分の必要としているソリューションを購入するチャンスを、短時間で手にすることが出来ます。 商品の購入のために何日も待ったり、または商品を買えば済む知識をグーグルで延々と検索し続ける、そんなことに時間を浪費する必要がありません。
もしLTOのオファー内容が気に入らなければ、無理に購入する必要はありません。嫌なら断ってもらえばいい。もし気に入ったならば、購入してもらえばいい。もし購入後に内容に満足できなければ、返金保証を利用したって良い。なにしろ商品を最安値で買えるチャンスがあります。
LTOは非常に手軽に作れるので、販売者側の労力も少なく、見込客側のメリットも大きいのです。LTOは、両者にWin-Winの関係を作りだすことが出来ます。
まとめ:マインドセットを書き換えて自信を持ってLTOを仕掛ける
今回は、ワンページファネルを作る途中で発生しやすい、LTOに関する心理的抵抗についてお話しました。LTOは珍しいオファーの仕方なので、セールスの常識から外れているように感じることもあります。また割引価格と時間制限という2つの強い要素もあって、販売者側がLTOに対して躊躇してしまうかもしれません。最後に要点を2つにまとめました。
- LTOページを作る際の心理的抵抗に「無料でオプトインした人にいきなり有料商品を売っていいのか?」や「販売者側が一方的に時間制限を付けて良いのか?」というものがある。
- これらの懸念に対しては、次のようなマインドセットを持つことが有効である。見込客は解決策を求めている。人は締切が無いと行動しない。メールやウェビナーを待つ必要がなく見込客の時間を節約できる。見込客にもオファーを拒否する権利があるので問題ない。結局自分たち販売者と見込客との間はWin-Winの関係になる。
今回はここまで。また次のレクチャーでお会いしましょう。