今日はメルマガの始め方についてレクチャーします。具体的には次の5つを学びます。
- 最初の読者100人を確実に集める方法
- 件名「犬」が過去最高の開封率を叩き出した理由
- メルマガで重要なのは量か質か
- ブログの更新通知をメールで送信する方法
- メルマガ初心者が犯す3つのミス
さて。今日僕が紹介する海外のマーケターは、ブロガーのために開発されたメールマーケティングソフトウェア・ConvertKitのCEOであり、創設者でもあるNathan Barry(ネイサン・バリー)です。そうです。メールマガジンにおける世界の大親分です。ちなみにConvertKitは、僕たちがおすすめするソフトウェアのうちの1つでもあります。僕の知り合いでは、デジマチェーンの西さん、トリガーマインドの山田さん、デジタルマーケターの中野琴子さんがConvertKitを使っています。うちのいくつかの事業、例えばmorefree.meやfastlaunch.info、videocreation.cloudでもConvertKitを使っています。
今回お届けするノウハウはこちら
- ConvertKit(コンバートキット)のCEOは元々ブロガーだった
- なぜメルマガを使ったセールスが現代でも有効なのか?
- Facebook を今すぐ削除してメルマガを発行すべき3つの理由
- メルマガの開封率は100%「件名」で決まります
- セスゴーディンが提唱するパーミションマーケティングを実現するのがメルマガ
- メルマガはネットビジネスの裏技コマンド
- メルマガのリストは量か質か?答え「質です」
- メルマガのリストを教育するのに必要な期間はどのくらい?
- 商品の制作過程をメルマガで報告すると売り上げが伸びる
- 商品を売る”以外”のメルマガの使い方
- ブログの更新通知をメールで通知する方法
- 最初のメルマガ読者100人を集める具体的な方法
- 手動で1つ1つメールアドレスを追加することで読者100人を集める
- リアルの世界で挙動不審な人はメルマガの読者を集められない
- メルマガの読者に質問をしてブログのネタを外部から集める
- オプトイン率を上げるために8通のEメール・コースを制作する
- メルマガの初心者が犯す3つのミス
- まとめ:ビジネスの心臓部を他人に握らせてはいけない
ConvertKit(コンバートキット)のCEOは元々ブロガーだった
Nathan Barry(ネイサン・バリー)は、ほかのプラットフォーム・ビルダーと同様に、ソフトウェア開発会社を起業する前から、多くの見込み客を抱えるブログの運営やオンラインコースの販売など、コンテンツの作成をおこなってきました。そして、パーソナル・プラットフォーム戦略において、メールマーケティングがどれほど重要であるのかについて示唆に富むアドバイスを提供してくれます。
さっそく、Nathan Barry(ネイサン・バリー)の話から始めましょう。あなたは特に、Nathan Barry(ネイサン・バリー)がブロガーとしてどのようにスタートし、それがどうやってConvertKitに繋がったのかについて、興味があるでしょう。なぜプレーヤーからプラットフォーマーに回ったのか。
彼はもともと、ソフトウェア・デザインの仕事をしていました。特にユーザーエクスペリエンスとインターフェースデザインを担当していました。iPhoneとiPad用のアプリを設計し始めたのです。iPadが発売された、ちょうどその日にiPad用のアプリをリリースしました。これがとてもいい経験になったとポッドキャストで語っています。そのことがきっかけで、少しずつ本を書いたり、ソフトウェアの設計方法を教えたりするようになっていきました。
もともとは、フリーランスのビジネスを作り上げるために、本を書いたり、ソフトウェアの作り方を教えたりし始めました。それで、iPhoneアプリの設計方法に関する本を書こうと思いました。この本はかなり売れました。だから見込み客が一気に増えて、ブログも成功させることができたのです。
すばらしい経験だと思いませんか?。何年か前に、Nathan Barry(ネイサン・バリー)のブログをたまたま見つけたことを覚えています。そのブログのバックグラウンド・デザインなどを今でも説明できますね。だって、そのデザインには、いろいろと印象的なテクニックが反映されていましたから。今は、SUMOやHubSpotを使えば簡単にスライドボックスを出せますが、当時そんな風にオプトインを促していたのはNathan Barryくらいでした。
他にも、ブログにおいて一般的だったコピーライティングのテクニックや、そのほかいろいろなものをたくさん取り入れていたかと思います。Nathan Barry(ネイサン・バリー)のブログにさまざまなデザインが取り入れられており、デジタルマーケター目線で勉強するのはとても楽しかったです。でも、多分、当時においてそこまでデザインをしっかりとしている人はいなかったので、かなり強いトラクション、つまり集客力があったはずです。
今では、優れたデザインのブログが以前よりも増えています。数十万円で優れたデザイナーを雇って設計をしてもらうこともできます。デザイナーにお金を払って見栄えの良いウェブサイトを作る、これは一種の賭けのようなものですが、ブランドに磨きをかけるためには、やはりデザインの面でこだわりを持つ必要があります。
なぜメルマガを使ったセールスが現代でも有効なのか?
ちなみに、メルマガ界の大親分、メールマーケティングはずっと昔から重要だと考えていたのでしょうか?それとも、ブログを始める中で、少しずつ気づいたことでしょうか?
Nathan Barry(ネイサン・バリー)はこう言います。
初めのうちは、メールマーケティングが重要であるとは考えもしませんでした。初めてアプリ設計のハンドブックをローンチしたときは、MailServのメーリングリストで798人にセールスをしました。このメーリングリストは時間をかけて構築してきたものです。そのほかにも、Twitter、Facebook、Instagramなどを使ってハンドブックの宣伝をしました。これらのソーシャルメディアとメーリングリストで、購入者の比率はきれいに分かれるかと思っていたのですが、ハンドブックを買ってくれた人の多くがメーリングリストの登録者だったのです。
この結果を受けて、まだ5円でGoogleのクリック広告が購入できる時代からオンライン・マーケティングの世界にいる友人と、このことについて話し合いました。
確かに広告は、昔は安かったですよね。今はもうそんな値段では買えはしませんね。今では、クリック1回ごとに400〜500円。いやあ、僕たちもかなりの金額を広告に燃やしてきました。心臓が痛い。まあ、それは良いとして。
Nathan Barry(ネイサン・バリー)は友人と話し合ったんです。「メールマーケティングが、ほかのソーシャルメディアよりもセールス面において効果的だったんだ。」と。だからNathan Barry(ネイサン・バリー)はとにかくこの事実を広めたかった。だって、それまで知らなかったことでしたから。友人はNathan Barry(ネイサン・バリー)を見て言いました。「2001年から知ってるよ。デジタルマーケティングの世界にようこそ。」と。彼の言葉を聞いて、Nathan Barry(ネイサン・バリー)は歓喜しました。
それまで彼は、App Storeでアプリを販売しかしてきませんでした。Appleからは「昨日、アメリカ国内であなたのアプリが100個売れました」という報告がありましたが、実際のところ、購入者はNathan Barry(ネイサン・バリー)の顧客というよりは、Appleの顧客だったのです。だって、誰がダウンロードしてくれたからすら、知らなかったのですから。
そこには、マーケターと顧客の壁のようなものが存在していました。
1度、彼のアプリが80万円分、どこかの学校から購入されたことがありました。でも、これだけ大量に売れたって、Appleが教えてくれるのは「この学校はアメリカに所在地があります」ということくらい。だから常々、アプリの購入者はNathan Barry(ネイサン・バリー)の顧客ではないと感じていました。アプリが売れたところで、購入者はAppleの顧客でしかなくて、その後にAppleが彼にお金をくれたというだけです。
でも、メーリングリストはどうでしょうか。Nathan Barry(ネイサン・バリー)は、ハンドブックを購入してくれたお客さんを全員知っています。だから、お客さんに「商品はどうでしたか?どこか改善すべき点はありますか?」と聞くこともできるんです。これまで顧客との繋がりがなかった彼にとって、これは衝撃的な変化でした。
Facebook を今すぐ削除してメルマガを発行すべき3つの理由
もう少し、この話について詳しく説明します。だって、多くのブロガーが「ソーシャルメディアを使うべきだ」「Instagramのストーリーを流さないといけない」「YouTubeやVimeoで動画を公開しないと」と言われ続けているんですから。だからこそ、なぜメールが重要なのか考えてみたい。パーソナル・プラットフォームを作ろうとしている人にとって、なぜメーリングリストが最優先で焦点を当てるべきものなのでしょうか?
その理由はいくつかあります。
#1. 顧客情報を所有するため
おそらく僕たちにとって、もっとも大きな意味合いは、メーリングリストを自分が所有できるということです。最近、Facebookがアルゴリズムを変更したというニュースを聞いたばかりですね。
たとえば、Facebookで1万人とか、50万人のファンページを作成するとしましょう。たしかに、Facebookですばらしいビジネスを構築することはできますが、突然「リーチを100%から10%に下げる予定ですが、さらに課金すればリーチを上げることができます」と言われたらどうでしょう。見込み客にリーチするためにお金を払わないといけませんよね。結局、ソーシャルメディアは自分でコントロールできるものではないわけです。
#2. いずれ企業のサービスは死ぬため
ほかにも例を挙げて見ましょう。たとえば、mixiにアクセス数の多いブログやコミュニティを構築したとします。でも現時点において、このプラットフォームで大きな成功を掴めている人はほとんどいません。なぜなら両方とも死んだメディアだからです。最近、女性専用の性感マッサージサービスを提供している男性のブログをmixiで発見しましたが、これは稀な例です。普通に検索行動をしていてmixi、FC2やJugem、あるいは忍者ブログなどにぶつかることはありません。アメブロやnoteも一昔前に比べれば、だいぶ見なくなったなという印象です。NAVERまとめもサービス自体を終了しちゃいましたし。
RSS広告についても、FeedBurnerもGoogle Readerもサービスが終了しました。常にこの業界は変化していくのです。
しかし、MailChimpを使っているとしましょう。僕もMailChimpを使っています。何かこのサービスに問題があれば、メーリングリスト自体をダウンロードして、別のプロバイダーに移行すればいいだけです。これなら、さっきまで見てきた例のように「しまった!mixiのコミュニティ・メンバーを他のプラットフォームに誘導させられない」なんてことはありませんよね。
これは重要な問題です。
#3. メールはSNSに比べて読まれるため
じゃあ、パーソナライズの面ではどうでしょうか?多くの人が、毎日数え切れないほどのメールを受信していますよね。どうやったら、パーソナリティがあり、受信箱の中で一際目立つメールにできるでしょうか?
コンテンツには、さまざまな配信方法がありますよね。でも、多くの人にとって、より近しい人からの連絡を優先するということが重要です。例えば、セールスについて考えてみましょう。たとえば、Twitterで、何かしらのコースの宣伝をしようとしているとします。
しかし、このソーシャルメディア上では、多くの人が今起こっていることや政治などについて、不満や意見を言っていますよね。だから、Twitter上で何かしらのビジネス・バリューを提供しようとしても、ほかのツイートやコンテンツによってすぐに流れていってしまいます。
一方で、メールボックスについて考えてみましょう。母親から「お正月、家族で集まる予定です。この時間に来てね。」といったメールがあります。実生活にも関わる連絡ですし、このメールには注目を向けますよね。でも、きっとTwitter上ならスルーしているでしょう。
たとえ、Twitterを1週間放置して未読ツイートが12,000件あったとしても、このようにスルーすることができます。ただ、メールの場合は、何が届いたとしても、既読にしたり、削除したり、アーカイブしたり。何かしらの処理をしなければなりません。だから、このようなアーカイブされるだけのメールよりも、できるだけクオリティの高いコンテンツを仕掛けてあげるということが重要です。
メルマガの開封率は100%「件名」で決まります
当たり前のことですが、開封率は件名に左右されます。読まれないメールは件名が悪いのです。ほとんどのメールは開封すらされない中で、なんとか開封してもらうためにリストマーケターである僕たちは頭を抱えます。
ちなみに、Jumpcutがかつて送ったメールの中で最も開封率の高かった件名は「dog」だと言っていました。僕たちも「犬」を件名にして送ったことがあります。確かに開封率は高かった。なんででしょうか。
ダイレクト出版は「携帯電話」の四文字が過去最高の開封率だったとセミナーで話していました。犬、携帯電話。短い件名の方が反応率はいいかもしれませんね。
1回のローンチで情報商材を5億売ったと言われている村上さんと伊勢さんは「ビクンビクンしちゃいました」の件名で送ったメールの反応が最も高かったと言っていました。
ごめんなさい、話がそれました。メールであれば、その人に合わせてパーソナライズできるというのが便利ですよね。たとえば、初めてメーリングリストに登録してくれた人であれば「こんにちは, 高橋さん!!」というメールの件名で送信することができます。その人の段階に合わせてメールを作成し、編集できるというのが面白いですね。
「こんにちは, 高橋さん!!」という件名なら、パーソナライズされていますよね。初めて送るメールとしてふさわしいと思いませんか?メールを送信する人に合わせて、内容を変えることができるというのが、メールマーケティングのアドバンテージです。
例えば、僕たちはウェビナーに関して4つのメールを用意しています。すべて自動化されており、システムがメルマガ読者の状況を判断してメールを送ってくれます。「ウェビナーを見なかった人にリプレイの視聴を促すメール」「ウェビナーを見たけどピッチを見なかった人にリプレイの視聴を促すメール」「ウェビナーのピッチを見たけど商品を買わなかった人にセールスレターの閲覧を促すメール」「セールスレターを見たけど商品を買わなかった人に商品の購入を促す決済ページのURLを送るメール」・・・。繰り返しますが、これらはすべて予め用意されたメールです。MailChimpやConvertKitを使ってオートメーションに乗せると、ここまで細かくシナリオ分岐が可能なのです。
たとえば、すでに僕の商品を購入してくれている人に「良かったらこの商品を買ってくれない?」といったメールは送りませんよね。メーリングリスト以外のプラットフォームの場合は、このような判断ができません。あなたのFacebookグループに存在している人たちのうち誰が商品の購入者か、誰がウェビナーの視聴者か、誰がメルマガの登録者か一覧で分かりますか?簡単ではないと思います。
そして、より専門性の高い人がやっているのは、メーリングリストの登録者に関する情報に基づき、メールの内容をカスタマイズしているということ。たとえば、登録者全員に最新ブログのアップデート情報を送った上で、まだコースを購入していない人に対しては、「PS.このコンテンツは本当に高橋さんに合ってると思いますよ。メールウィンドウを閉じる前に必ずチェックしてみて。」といったメッセージを付け加えたり。
この例はちょっとしたPSメッセージでしかありませんが、他にもアレンジができます。たとえば、反対にコースをすでに購入している人に対しては「PS.数日前にコースを購入いただき、ありがとうございます。不明な点があったらぜひ知らせてください。これからあなたが掴む成功に、今から僕もワクワクしています!」と付け加えることもできるのです。
セスゴーディンが提唱するパーミションマーケティングを実現するのがメルマガ
Seth Godinの著書『Permission Marketing』を思い出しました。日本でも谷川漣(タニカワレン)さんがこれを翻訳しています。これは10年以上前に書かれたもので、あなたも知っているかどうかは分かりませんが、彼はパーソナライゼーション、関連性、即時性について、その本の中で語っています。僕が先ほど話したメールマーケティングの応用は、まさにこの3つを体現したものです。
以前に顧客が購入した商品や過去のアクションに基づいて、メーリングリストをアレンジし、その顧客とメールとの関連性を深めていますよね。もちろん、即時性もバッチリ。適切なタイミングで彼らに届けることができます。
これは、すべてのソーシャルメディアや他のプラットフォームで言えることですが、5年以上、僕をフォローしている人であれば、僕が「これをチェックしてみて」と言うだけですぐにチェックしてくれるだけの信頼性を築けているかもしれません。でも、昨日からフォローしてくれた人の場合、チェックしてみてって言ったとしても、行動に繋がるかどうか分かりません。つまり、プラットフォームの多くは、メッセージにアレンジ性がないのです。
Facebookやチャットワーク などに新しく入った人が置いてきぼり。雰囲気に馴染めず最初の投稿や意見ができない…なんていうのはよくあることです。
でも、メールなら1人1人に応じて、一連のメッセージをその段階に合わせて送信することができます。昨日メーリングリストに登録してくれた人に対しては「今から信頼を築きたいと考えています」というメッセージが送れますし、6ヶ月前に登録したユーザーには、その段階に合わせて、何かしらのメッセージを投げかけることができるのです。それに、この方法なら、信頼を築く前にコンテンツを販売しようとするメールを送る心配もないですからね。
この、メルマガの内容をターゲットによって変えることの重要性については、僕たちも身をもって学んできました。今後も別のレクチャーで詳しくお伝えしようと思います。
それでは、次にROI(投資収益性)に関して話をします。オンラインビジネスにおいてNeil Patelはこう言いました、”The Money Is In The List(お金はメーリングリストにあり)”。これはどういう意味なのでしょうか?あなたはこの言葉について賛成ですか?反対ですか?
僕は完全に同意します。
メルマガはネットビジネスの裏技コマンド
僕がメールマーケティングを中心に据えた会社を作ったのは、ROIがあってこそです。オンライン上の見込み客というのは、ビジネスにおけるチートコードのようなものなのです。そのコマンドだけを知っている人だけが優位に立てるゲームの裏技みたいなもんです。
次に作るコンテンツがなんであれ、今のコンテンツとまったく逆の方向性のものであれ、見込み客たちがあなたのストーリーに関心を持って、部分的にでもあなたに共感してくれているのだとすれば、フォローし続けてくれるのですから。
Nathan Barry(ネイサン・バリー)はブログビジネスからソフトウェア製品へと方向性を変えました。プレーヤーからプラットフォーマーへの転身です。でも、オンライン上に見込み客がいたので、ConvertKitをロケットスタートさせることができたのです。当時、彼に1万人のメーリングリストがあったおかげです。
どんなことをするにしても、見込み客を抱えていれば、ローンチを有利にできます。そして、誰が購入してくれたのかもトラックできるのはもちろんのこと、フォロワー1人1人のプロフィールを作ることも可能です。もし、これがメーリングリストではなく、AppleやAmazonだった場合には、顧客について一切知らされることはありません。だからこそ、メーリングリストをおすすめしているのです。
あとは、メーリングリストを使えば、僕の商品を1番買ってくれた人を調べることもできます。誰が僕の1番のファンなのか。これを調べるのが僕は好きです。MailChimpにはそれぞれの見込み客に自動でスターをつける機能があります。開封率の高い人、反応率の高い人、にスコアをつけて合計値に応じて1つ星、2つ星、3つ星とスターをつけて悪いリスト、良いリストに分ける機能があります。もちろん購入者にタグをつけて、スコアリングすることも可能です。スコアリングはマーケティングオートメーションの核となる技術です。
日本で高額な塾や情報商材を販売している人たちはリストの数を競います。それが10万だとか、20万だとか。一度彼らの運営についてアドバイスを請われたのですが、あまりにも杜撰で唖然としました。彼はMailChimp に移行した方がいいですか?と質問をしてきました。
僕は逆に聞き返しました。どこの配信会社を使っているのですか?と。案の定、雑居ビルの一角で開発・保守されているような不安定な会社のサービス名があげられました。
面白そうだから彼のメルマガに登録してみると、早速、自動返信メールがスパム行き。しかもフィッシング詐欺の釣り針マークが付いていました。仮に10万のリストを持っていても、この状況では、開封率は1%以下でしょう。スコアリングされていない、つまり商品を全く必要としない人に対してメールを送るからこんな風にGoogleから詐欺メール扱いされるのです。
そうそう。それで、ファンたちを対面イベントに招待することもできます。メーリングリストで「VIPのあなたは、僕のコンテンツをもっとも楽しんでくれている25人の1人です。あなたには、何かスペシャルサプライズを提供しましょう。」なんて流したら、一気に500万円、1,000万円くらいは売り上げが伸びるかもしれません。そんな経験をしたら、”The Money Is In The List(お金はメーリングリストにあり)”という言葉の意味が分かりますね。
たまに成約率が50%を超えた!なんて嘘のような数字を目にしますが、これは嘘でもなんでもなく、リストをセグメントして反応率の高い人にだけセールスメールを送ればこのくらいの成約率は簡単に出ます。
さあ、そろそろ別の話題に進みましょう。さっき、Nathan Barry(ネイサン・バリー)がConvertKitを始めた時に1万人のメーリングリストを持っていたって言ってましたよね。メーリングリストの規模について、お話をしましょう。
メルマガのリストは量か質か?答え「質です」
多くの人、特に今からパーソナル・プラットフォームを構築しようとしている人は、Nathan Barry(ネイサン・バリー)を見て「私も大規模なメーリングリストを持ってたら成功できるのに」と思っているかもしれません。でも、僕は小規模なメーリングリストで、人々に対してどんなことができるかに注目しているのです。あなたはどう思いますか?オンラインビジネスを収益化させるためには、どれくらいの規模のメーリングリストが必要だと考えますか?
具体的な数字を出して、リストのリアルについてお話ししましょう。
まず何よりも大事なのは、メーリングリストの質を意識することですね。おそらく解約する人も出てくるでしょう。特に、何か競争意識のようなものを持って「ライバルのあいつより大きな数字を作りたい」というモチベーションでリストの登録者を増やした場合、それは顕著かと思います。
増やすだけの目的で作ったメーリングリストは、どうしても質が低くなりますね。確かにメルマガの読者数が大きければ、駆け引きの上で有利に立てることもあります。メルマガの読者数が多ければ出版の話も舞い込んでくるかもしれません。ジョイントベンチャーをするときに収益配分においてリストの大きいあなたが1割多く取る契約になるかもしれません。でも、たぶんそれくらいです。リストの大きさの利点って。
そして、量だけを追い求めたメーリングリストを使って、なんの関連性もないコンテンツを売ろうとしても、良い結果は得られません。
僕の駆け出しの頃の話をしましょう。僕は『TOEIC塾』というオンラインコース を販売していました。これは、初めて作ったデジタルコンテンツです。Neil Patelのような人たちを倣い、発売前にメーリングリストを構築したのです。そして、このようなメッセージを添えました。
「オンラインコース の発売時にお知らせを受け取りたい人は、メーリングリストに登録してください。」
「早期購入をしていただければ、割引が適用されます。」
これは、僕のWebサイト上で伝えたメッセージです。
その後にTOEICの勉強法に関するブログ記事を書いて、最後にこう付け足しました。
「もしこの記事が面白かったのなら、今度発売するオンラインコース に関するメーリングリストに登録してね。」
このローンチ前のメーリングリストには1024人が集まり、最初の24時間で125万円を売り上げました。
この結果に圧倒されました。だって、その時の売り上げ目標は、100万円だったのですから。
ちなみに1024人の登録者のうち、100人強の人が購入してくれました。正確な数字はあとで確認しないと分かりませんが…。ただ、かなりの数だったことは覚えています。
1024人といえば、そんなに大きいメーリングリストじゃない。それなのに120万円以上も収益を集めたんです。
これは価格理論の話になるかもしれませんが、もしこのオンラインコース を900円くらいで販売していたら、この数字を達成することはできなかったでしょう。実際に、僕は自分のオンラインコース を3,900円で販売しました。また、ほかにもオンラインコース にEメールサポートなどを合わせたパッケージを1万円で売り出したのです。
僕の知っている人たちの中には、高価格の商品を小規模メーリングリストに販売して、1回のローンチだけで200万円以上売り上げたという人物もいるくらいです。売れた数は25個でしたが、価格が高いだけに売り上げも大きいのです。関連性の強い、つまり質の高いメーリングリストであれば、規模が小さくても高い収益を得ることは可能だということです。
メルマガのリストを教育するのに必要な期間はどのくらい?
僕がこの小さいリストで大きな収益をあげた話をすると「見込み客と信頼関係を築くのには、時間がかかりましたか?」と聞かれます。つまり、商品をローンチした瞬間に購入ボタンを押してくれるような見込み客との関係を築くのには、どれくらいかかるのでしょうか?あなたはどう思いますか?
おそらくリストを教育するのに、2ヶ月半から3ヶ月はかかります。僕自身、TOEICのオンラインコースを売ったときは、優れたメーリングリストを完璧な手順で作成したというわけではありません。その代わり、僕はメルマガ読者に対して「今、教材のこの部分を作っているよ」「僕はこのオンラインコースを沖縄の本部という場所で作っています」といったようなオリジナリティーを出して、リストに残ってもらうことを意識しました。
たとえば「TOEICのリスニングパートでハイスコアを取る方法」といったような記事をメーリングリストに送る際、一緒にこんなメッセージを送りました。
「やっと『TOEIC塾』の第4章を撮影し終えました。これは内容の一部ですよ。」
完成に至るまでのいろいろな話をするのが大事です。優れた情報を提供できる人はたくさんいるのですが、商品と関係のない話をしたら意味がありません。
だから「良いね。今度、商品を購入するよ」って見込み客から言われたとしても…きっと購入してもらえませんね。あなたがずーっと関連性の低いメルマガを送り続けている限り。
そう、そこにはなんの積み上げもありません。期待もできない。だから、ローンチに関していうのであれば、商品をリリースする前に、購入を決定するために必要なあらゆる情報を提供しないといけないということです。
購入の意思決定をするために必要な情報を渡していれば、リリース前に顧客を獲得できますから。実際、この手法によって「午前9時です。今から『TOEIC塾』をご購入できます。」という最初のメールを送った最初の5分で10人が購入してくれました。
それは、すでに購入することを決めていたからですね。リリースを心待ちにしていた人が10人もいて僕は感動しました。
「今、サーバーがダウンしているからサイトにアクセスできません」ってのは、リストマーケターがよくやるギミックです。実際にロリポップの安いプランで運用していた僕のサーバーは落ちちゃいました。
これは人気のお店が「押さないでください」と言っているような感じですね。まさにAppleの戦略です。iPhoneの発売時によく見る光景です。僕も、iPhoneを他のAppleファンと共に心待ちにして並んでいたわけですから、Appleの戦略をよく理解しています。
新しいiPhoneが1月か2月に発表されて、6月29日に発売されました。その日は友人の誕生日だったので、よく覚えています。だから、iPhoneは友人にとって誕生日プレゼントのようなものでした。発表されてから発売されるまでの期間、僕と友達はiPhoneについていろいろなことを学びました。どんな機能があるのか、どうやったらアプリを作れるのかなどなど。
Appleも初期の頃は、そんな現象はありませんでした。Macworldで開催されたSteve Jobsの商品発表の動画をYouTubeでみたことはありますか?その日に発売された商品の名前はあまり思い出せません。たしかラップトップでした。Steve Jobsは「今日からお買い求めできます」と言いました。その言葉通り、その日に購入することができました。
商品の制作過程をメルマガで報告すると売り上げが伸びる
でも、実際のところ、今のiPhoneのローンチはもっとリードタイムを持たせて、発表から購入までの時間を設定していますね。
Appleの商品でもリードタイムが3週間程度しかないこともありますが、発表からの入手までの時間があれば、それだけ期待を持つことができます。だから、リードタイムの設定は役立ちますね。
これは商品のローンチとは直接関係のないことかもしれませんが、商品に対して発言権があると感じてもらうことも効果的です。メルマガを使えばこれが実現できます。例えば、オンラインコース に関して「見込み客に対していくつかコース画像のアイディアを提示して、投票してもらう」という話を聞いたことがありませんか?。Udemyで活躍する海外のトップ講師はGoogleフォームやTypeformをつかい、受講生にアンケートをとります。ピュアな気持ちで彼らのやっていることを見れば、受講生にアンケートを取ってより良いコースを作ろうとしているのだなと思うけど、販売者目線で見れば、ああ次のローンチの伏線だなと思うわけです。
こうすることによって、見込み客それぞれが、そのオンラインコース を自分の物のように感じてくれる効果があります。だって、発言権があるのですから。
例えば、僕と井上遥介さんは今、YouTubeでビジネスを展開するためのオンラインコース を作っています。まだコンテンツの中身は完成していませんが、アウトラインはすでに出してあります。井上さんはインフルエンサーとして活躍しておられるので、たくさんの登録者を集めて広告収入を伸ばし、高単価の企業案件を獲得する方法を教えてくれます。僕は1本のビデオで100万円以上のコンサルティングを成約する方法について説明します。
僕たちは時間をかけてアイディアを出し合い、その時々の近況を見込み客に伝えてきました。これまで何度か先行販売を実行していますが、販売するたびに多くの方が購入してくれています。
商品のストーリーを追うことに興味を持つ人もいるので、リードタイムを伸ばす手法が見込み客を増やすのに役立ちます。
Nathan Barry(ネイサン・バリー)はConvertKitで“work in public.”というコンセプトをもとに新商品・新機能を開発しています。公の場で働く。透明性のある企業運営を行う。
そのため、InstagramやTwitterで、新しいインターフェースのスケッチをシェアしたり、メーリングリストに送ったりしています。まるで中が見えるガラス張りのオフィスで働いているかのように。
商品開発の舞台裏やプロセスを伝えることが大事です。多くの人は、コンテンツがどのように作られ、どのように機能するのか知りたいと考えていますから。だから、Nathan Barry(ネイサン・バリー)は社内チームで研修旅行をおこなう時なんかも、ラフティングに向かっていることや、チームメンバーでバスケしていることを、ビデオにして公開したりしています。そういった舞台裏を知りたいと思っている人が一定数いるということです。
AppleやAmazonを経由せず、メールを利用して顧客との関係を持つことで、「これが僕たちです」という話ができます。そうすれば、僕たちのコースを受講してくれている人が、コース製作者である僕たちとつながっているような気持ちを持ってくれるはずです。何か失敗したとしても、つながりがあれば、それをカバーすることができます。
自分で言うのもなんですが、顧客と信頼関係を築いているからこそ、分かるようになったことです。おそらくYouTubeで料理番組が人気なのも同じ理由でしょう。料理を食べるのがメインじゃなくて、料理が出来上がるまでのすべてのプロセスを見ることができるから、視聴者がその過程を共有することが可能ですよね。
商品を売る”以外”のメルマガの使い方
さて、ここまで僕たちは、ローンチにおけるメールの使い方などについて話をしてきました。
いったん話の内容を少し変えて、メーリングリストを活用して、販売以外にどんなことができるか少し考えてみませんか?
僕がよくするのは、どこか別の都市に行ったときに、メールを送ることです。先月、子供たちにシュノーケルのやり方を教えるために沖縄の今帰仁に行きました。いろいろとスケジュールを調整した結果、夕方から予定が空いていることに気づきました。そこで、良い機会なので、沖縄エリアのメーリングリスト登録者35人に連絡をとってみることにしました。うちの顧客でも比較的商品をよく買ってくれている人たちのリストです。
「5時間後に〇〇っていうレストランにいるから、来れる人は来て!うちの家族もいます」
こんな連絡を取り、結果的に2人が集まりました。岐阜県と愛知県に住んでおられる方たちでしたが、たまたま那覇市役所で仕事があったらしく、そのついでにわざわざ名護まで来てくれました。
これが、メールの力です。ほかの配信手段では、こんなことできませんよね。
ほかにも「残念ながら出席はできませんが、すばらしいディナーを」など、素敵なメッセージをたくさんもらいました。
あとは…僕がよくおすすめするのは、できるだけシンプルな内容のメールを送ることですね。
プレーンテキストで、かつ書式設定もそんなにこだわったりはしないものです。
箇条書きや太字、リンクなどを使うくらいでしょうか。メールを送るなら、こんな感じです。
「こんにちは!今、東京にいるのですが、もし時間があれば、今日予定しているミーティングとディナーに参加しませんか?」
このようなメールにすれば、とても個人的なやりとりになりますよね。メーリングリストのメンバーをフィルタリングしているので、大阪にいる読者が「なんで、こんなメールが届くんだ?」ということにもなりません。
ほかには、メールを使ってどんなことができるでしょうか?
ブログの更新通知をメールで通知する方法
たとえば、もしあなたがブロガーなら、新しい記事をメーリングリストで伝えられます。MailChimpにはRSSの通知機能があります。僕たちは週に2回、自動でブログの更新通知を出しています。
新しくポストしたら、メーリングリストに絶対、送信した方がいいです。Googleのインデックススピードが速くなるので、オーガニックのトラフィックも増えます。
MailChimp もConvertKitも メーリングリストに手動で送ることをいちいち考えなくても、自動的にお知らせメールを送信できます。
Nathan Barry(ネイサン・バリー)たちのチームがConvertKitを設計する際に意識したのは、機械的なお知らせメールにならないようにするということでした。メーリングリストのメンバー1人1人に、パーソナライズなメールを送ることにこだわったのです。
ConvertKitを使えば、自動的にメールの下書きが作られ、こちらに通知が届きます。下書きには、すでに必要なリンクが貼られたディスクリプションなどが記載されています。通知に「下書きが完成されたので、編集するならこのリンクをクリックしてください」といった一文が書かれているので、編集するならそのリンクをクリックします。
次に、メールをパーソナライズするために、いくつか手動で編集をしていきます。たとえば、週末に何をしたかとか。僕はスノボやサーフィンが好きなので、写真付きのブログのリンクを貼って、個人的なお知らせを書いたりします。こうやって、ConvertKitを使うことで、95%を自動化することができます。
これは、とても魅力的な使い方だと思いませんか?
ところで、先ほど、どこかの都市に行ったときに、メーリングリストでお知らせメールを送るという話をしました。これは、講演家でもセミナー講師でもビジネス書の作家さんでも応用できるテクニックです。たとえば、誰でも参加できるようなセミナーがある場合には、その地域の人たちにメーリングリストでお知らせをして、参加してもらえれば、主催者にとってもメリットがあります。
もしセミナーの講演者として活動してみたいと思うのであれば、ぜひ活用してほしいテクニックです。たとえば、講演会の主催者が「あなたとほかの3人で、スピーカーを決めかねているんだけど…」と言ってきたとすれば、「ぜひ、僕を選んでください。チケットを買ってくれそうな親しい友人5,000人にも声をかけられますよ。」とアピールすることもできます。これは、かなり良いセールスポイントですよね。
メーリングリストというのは、ソーシャルメディアのフォロワー以上の資産だと思います。過去、JVの事業を立ち上げたときに、ある企業からの支援を受ける必要がありました。そのときに、僕は企業に対してメーリングリストのメンバー数と、ソーシャルメディアのフォロワー数を提示しましたね。彼らにとって、こういったフォロワー数などは、わかりやすい評価基準ですから。メーリングリストの登録者数によって、サポートしてくれるかしてくれないかが決まることもあります。
僕は、すべてのブロガーに言っておきたいことがあります。少なくとも2年以上ブログを書いてきた人は、3ヶ月前に書いた記事をとても良いものだと思っていますし、誇りにもしています。ただ、もし誰かがあなたのブログを読み始めたとしても、そのような思いは伝わることがないということです。
つまり、何が言いたいかというと、おすすめの記事をアーカイブに登録しておくだけでは不十分だということです。僕なら、お気に入りのブログ記事をメーリングリストのメンバーに自動的に送信できるようにしておきます。いわゆるドリップメールですね。海外でよく使われるマーケティングの1つです。
つまり、メーリングリストが、あなたのブログをサポートしてくれるということですね。たとえば、毎週新しい記事を投稿しているとして、その記事に関するメールを送ります。そのメールの中に新しい記事に関連した過去の記事を、アーカイブから紹介するという感じです。
自動的にアーカイブから記事を引っ張り出して送るなど、1日おきくらいでメールを送るのがいいですね。ただ、あえて「この記事は2012年に書かれたものです」とは言いません。それを言ってしまうと、記事の価値が下がってしまうので。ハブスポットのリスティング広告を見てください。ブログの記事を広告に出向していますが、公開日と更新日は一番下に記述されています。
記事に新鮮さを持たせるために、ブログに日付を書く場合には、一番下がいいですね。僕自身、日付を参考にすることもあるので、記事に日付をつけていますが、目立つところに書いてしまうと、古い情報だと思われてしまいます。
何度も読まれることを想定したエバーグリーンコンテンツであっても、基本的にマーケティングの原則は変わりません。ただ、日付が4年前のものだと、読者から「古い情報かもしれない」と思われ、低く評価される傾向にあります。だから、日付は目立たない方がいい。そうすれば、毎週月曜日に新しい記事を投稿して、木曜日はアーカイブから…なんてことができます。
この戦略はとても気に入っています。
最初のメルマガ読者100人を集める具体的な方法
さて、話題を変えましょう。メーリングリストは、いつから作り始めるべきでしょうか。オンラインビジネスをする立場になると「ソーシャルメディアのフォロワーを増やせ」とか「ブログの読者を増やせ」とか、いろいろなことを言われるじゃないですか。では、メーリングリストを作り出すのは、いつがベストなのでしょう?
もし、僕が駆け出しの頃からやり直すのであれば、ブログを立ち上げる前に作りますね。
ニュースレターのようなものを作るイメージです。
ブログを始めると、「実際に読んでくれる人なんていないかも」なんて憂鬱な気持ちになることが多いです。気合を入れて書いたブログ記事を投稿したとしても、ページビューは、自分のiPhoneのアクセスだけなんてことだってあります。
自分の母親だけ、とかね。
友達に「ブログを始めてみたよ」と言っても、読んでくれるのは1度だけかもしれない。それでは、うまくいきませんよね。だから、ブログを書くにしても、まずはブログから抜け出さないといけません。まずは、トピックを絞るところからです。
僕がブログを始める前は、こんなことを考えていました。「ブログのトピックは、デジタルマーケティングとオートメーション。後、興味があるソフトウェアとテクノロジーについて書こうかな」と。しかし、こんなにトピックが広くては、見込み客を獲得することができません。だから、まずはブログを書く前に、自分の専門トピックを絞っていくことが必要です。
絞り込んだ結果「オンラインコースをエバーグリーンファネルで販売する方法」というトピックになりました。そして、見込み客を集めるために、僕ができるのは、知り合いにあたってみるということだけでした。Twitterには15人くらいしかフォロワーがいなかったから。だから、友達や同僚に「オンラインコース を作ってるの?もっと上手に設計するノウハウは知りたい?」と尋ねました。すると「ええ、もちろん」という返事が返ってきたんです。僕は「いいね。売れるオンラインコース の設計方法に関する情報をメーリングリストに流しているんだけど、良かったら登録してみない?」と聞いて回り、これを何度か繰り返すうちに、ようやく10人くらいのメーリングリストができたのです。これなら記事を書く目的も分かりやすいですよね。メーリングリストを持っていない駆け出しのブロガーは、誰に対して記事を書いているのかも分かりませんし、それは苦痛です。
じゃあ、リストを今すぐ集めよう。でも、リストを集める目的でホームページを立ち上げて、ニュースレターへのサインアップを促すというのはやりすぎでしょうか?
全然そんなことはありません。僕はウェブサイトよりも先にオプトインページを作るべきだと考えています。
Udemyの講師の中にはまだオプトインページすら持っていない人がたくさんいます。彼らがUdemyに参入した初期の段階からオプトインページを持っていれば、今頃、リストビジネスだけで1つの事業が立つほど収益をあげられていたはずです。
メーリングリストの構築に特にやり方に決まりはないです。多くの人は、メーリングリストの登録者を集める方法にこだわりすぎているように思います。「こうやってトラフィックを獲得して…」「ホームページを完璧な設計にすべきで…」と。こんなふうに凝り固まったロジックに縛られなくても、シンプルに友達や同僚に「〇〇についてのニュースレターを始めようと思うから、良かったら登録してくれない?」と言えばいいのです。
手動で1つ1つメールアドレスを追加することで読者100人を集める
極論、別にオプトインの入力フォームを作る必要もありません。「いいね!メーリングリストに追加しておいてよ」と言ってくれる人を周囲から探して、それらを手動で追加しながら100人規模のメーリングリストを作った人もたくさん知っています。
実はこのノウハウ、Videofruit.comのBryan Harris(ブライアン・ハリス)が起業当時にやったことです。彼のブログ、むちゃくちゃテーマの切り口がいいです。
彼はカンファレンスでオプトインの許可を得た友達を手動でメーリングリストに追加するノウハウを紹介していました。さっき、YouTubeで探しても見つかりませんでした。確かこのカンファレンスの動画、アップロードされていたはずなんですけど。
まあとにかく、このカンファレンスの翌日、オーディエンスの女性が「200人まで登録者を増やしたわ。次はどうすればいいの?」と発表していました。彼は、彼女に対して「いいね。かなりの規模までスケールできると思うよ」と返していました。手動でリストを追加して200人を集めるだけの根性があれば、メーリングリストなんてどれだけでも大きくなっていきます。これまじな話。
ここで少しNathan Barry(ネイサン・バリー)の話に戻りましょう。これまで彼は、ソフトウェア会社・ConvertKitをスケールさせるために、ダイレクト・セールスを活用してきました。これは、周囲の人にアプローチして「あなたはどのプロバイダーを使っていますか?」「何か今のプロバイダーで不満はありますか?」「良ければ、うちのサービスに登録してもらえますか?」と尋ね回るだけです。たくさんのブロガーにダイレクト・セールスをして、まずは10人の消費者、次に25人の消費者とユーザーを増やしてきました。
まずは、とにかく訪ね歩く、ということです。
リアルの世界で挙動不審な人はメルマガの読者を集められない
インターネットビジネスでうまくいっている人は、やっぱりリアルでも強いのです。
例えば、人との関わりがいやで、実家にこもり、やることはただブログの更新とYouTubeの更新だけの人がいるとする。定年を過ぎた両親の年金を搾取するすねかじりのアラサーです。リアルでの振る舞い方を知らない人はコミュニケーション能力のなさがテキストに現れています。読者がブログを見たときに、1カラム・ワイドのブログを非常に読みにくいと感じることでしょう。自分がお気に入りのネオンブルーも多くの人にとっては生理的に受け付けられないカラーかもしれません。Webサイトのトップページに顔写真を載せていますが、まるで地球に慣れていない新しい生物のような表情です。どことなく不安な様子がにじみ出ている。
リアルに弱い人は、その挙動不審な動作がYouTubeの動画にも現れています。顔出しした勇気は認めましょう。だけど、声が震えていますよ。そんな震えた声でボソボソ喋ってもダメだと言うことは、リアルの生活で学ぶしかないのです。あなたの人生の最大のミスは、両親のいる実家に帰ったことです。母親に炊事洗濯をしてもらいながら「自分がウェブの仕組み化が得意です」なんて言うのはやめましょう。あなたのお母さんは、あなたの仕組みの一部として今日も少しだけ使い古された男物の下着を洗濯板で洗ってくれているのです・・・。
うん。洗濯板はこの時代ねえか。・・・まあ多少の脚色はあれど、本当にこういう顛末の人生を送っている人を僕は知っています。
あなたはリアルに強くなってください。仮にYouTubeに登場したとしても、ビシッとレンズを見て自信たっぷりに話せるような人間になってください。ブログの背後に隠れて、犬の散歩をする以外は家に出ないような人間にはならないでください。僕たちが相手にしているのはリストではありません。リストの向こう側にいる人間なのです。
断られたっていいじゃないですか。言うのはタダです。「僕のメルマガに登録してくれない?」って。
そして、見込み客リストにまとめる、と。
Nathan Barry(ネイサン・バリー)はソフトウェア会社でデザイナーとして働いていた頃、同僚に多くのエンジニアがいました。彼らが開発するiPhoneアプリは機能的だったのですが、正直なところ、見た目は良くありませんでした。そこで、彼らに「毎週、『アプリを美しくデザインする方法』というテーマでブログを書いているんだけど、良かったらニュースレターに登録しないかい?」とNathan Barry(ネイサン・バリー)は尋ねました。彼らにとってもありがたい話だったので、このようにニュースレターに登録してもらうのは、特に大変なことではありませんでした。
僕もTOEICの商品を売ると決めたとき、最初にやったのは英語の勉強をしている人たちに登録をお願いすることでした。当時、僕はネブラスカ州立大学の留学を終えて、次のセメスターが始まるまで半年ほどやることがなかったのでアジアを放浪していました。アメリカ留学していてもたいしてスピーキング能力は伸びなかったので、喋る機会を求めてフィリピンのマニラに行きました。フィリピン英会話です。
フィリピン人の先生たちからは「アメリカなまりの英語ですね」と言われました。韓国資本のフィリピン英会話教室で、WCCという病院の3階、4階を使って授業が行われていました。日本人の学生は圧倒的にマイノリティで、ほとんどが韓国人でした。しかもほぼ全員がフィリピン英会話を終えた後に、カナダでワーホリするといっていました。2012年のことです。ちょうど、レアジョブが上場した前後だったと記憶しています。
僕は、日本人の学生一人ひとりに声をかけて、メルマガの登録を促していました。フィリピン人の先生たちも学生たちに対して「Rickyは発音が綺麗だから、彼とつるむようにしたらいいよ」と僕を紹介してくれていたようです。フィリピン英会話をやった人はわかると思いますが、授業の最初で英語名を決めます。僕の場合、それがRickyでした。
ちなみにフィリピン英会話を2ヶ月集中的にやった結果、僕は完璧なフィリピンなまりの英語を話すようになりました。僕は言語的な影響を受けやすいのです。つい最近も「宝島」という沖縄を舞台にしたオーディオブックを聞いていて、自分の日本語がいつの間にか沖縄アクセントになっているのに気づきました。宝島の語り部があまりにも心地いい沖縄弁を話しますから、ついつい沖縄に行きたくなってしまいます。
メルマガの読者に質問をしてブログのネタを外部から集める
もう1つ、メールの魅力を教えましょう。それは、登録者に直接、質問ができることです。たとえば「オンラインコースの作り方を学ぶ上で、何か不満はありませんか?」など。そうすると「カメラ選びの部分が難しくて、正直ついていけません。」とか、いろいろな意見が返ってきます。
登録者が抱えている問題を理解することは、とても大事です。理解せずに、誰に向けて記事を書けばいいのか解らなければ、記事を書くことすら大変になりますから。「カジュアルに書けばいい?それともフォーマルに書いた方がいい?」とか「デスマス調かそれとも断定調か」あるいは「主語は、僕、私?」なんて、論点のズレた部分で迷うことになってしまいます。僕はこれまで何度も繰り返し説明してきました。お客さんの問題を解決している限り、オンラインビジネスは必ず成功すると。デスマス調か断定調か考えている時点でフォーカスが自分に当たっているのでもう、ダメです。
特定の誰かから「今、こんな問題を抱えています」と言ってもらえたら、「これが解決方法ですよ」と教えることができますよね。その人からのメッセージに、直接答えるような形式で記事を書いて、実際に問題を解決できるようにすれば、すばらしいコンテンツになるでしょう。
これはどんなブログでも応用できるいいアドバイスです。僕もオンラインコースを作るときには、誰か特定の人物をイメージしています。ペルソナです。特定の個人に当ててスクリプトを書くことで、一定割合の誰かに届く文章になるというのは、人口統計学的にも、心理学的にも言えることです。
僕は、ウェブデザインとデジタルマーケティングをテーマにした2つ目のコースで、同じようにしました。ターゲットは、義弟のK君でした。彼は、まさにこの業界に足を踏み入れようとしていたので「彼はどんなことを学ぶべきなのか」について徹底的に考えました。そのため彼のように、新しくウェブデザインとデジタルマーケティングを学ぼうとする人にぴったりのコースを作ることができたのです。
オンラインコースのアウトラインを書く過程で、何度も作業が行き詰まることがありました。その度に彼が「これはどう言い表せばいいの?」と聞いてくるシーンをイメージし、頭の中で彼に分かるように説明をしました。
この方法だと、具体的に会話をイメージしながら、分かりやすく文章を書くことができますね。
これは、ライターズ・ブロックのようなスランプを克服するための最善の方法でもあります。
あなたが文章を書けなくなるのは、頭の中から読者が消えたからです。あなたに定期的に質問をくれる人がいる限り、作るコースが出てこないなんてことはないし、書く内容がなくなったなんてことも起こり得ないのです。
オプトイン率を上げるために8通のEメール・コースを制作する
友人や同僚に直接声をかけてメーリングリストをゼロから100人、200人に増やすということは、簡単だということがよく分かりました。これを簡単だと思える、リアルでの強さ、オフラインでの強さを持ち合わせていないとオンラインビジネスでは埋もれます。この点だけ覚えておいてください。考えてもみてください。人気のYouTuberは、ネットの中の人たちですけど、僕たちより何倍も多く外で撮影をし、多くの人たちと触れ合っています。リアルの強度があるの、なんとなくわかります?普通、そういうことは恥ずかしくてできないってことを彼らは強靭なメンタルでやり遂げてしまいます。
繰り返します。あなたが見込み客の問題解決に取り組んでいる限り、ビジネスが失敗するなどあり得ないのです。
では、もしあなたが100人以上の規模にリストをスケールするには、どうすればいいのでしょうか?大規模なメーリングリストを作ろうとするとき、あなたはどのような戦略を用いますか?
僕がよくやるのは、メールを使ったオンラインコースですね。これはオンラインコース と呼んでいますが、ビデオコンテンツではありません。一連のEメールからなら無料コースだと考えてください。Eメール・コースとでも呼びましょうか。ステップメールのフォーマットで、体系的なノウハウを提供するイメージです。
ほとんどのブログは「ニュースレターに登録してください」といったような文言を書いてアピールしているだけですが、これはあまり良い売り込み方だとは言えません。それよりも、登録者が「早く次のメールをくれ」と思うようなメールを送ることが重要です。
「もっとメールが欲しい」「早く助けてくれ」といった感じにするのです。
特定の話題に関するメールのオンラインコースを作るのがおすすめです。たとえば、30日間で8通のメールを送り、この8通のメールにあなたが知っているすべてのことを書くといった感じで。これの利点は、いくつかあります。1つは、コンテンツの量が多くなったとしても、ユーザーが圧倒されないということ。Stu McLarenの言葉を使えば、Overwhelmしないってことです。Overwhelmは、インターネットビジネスの業界が折り返し地点を迎えたときに生み出された言葉です。トッププレーヤーたちが口を揃えて言い出しました。ネットビジネスの敵はOverwhelmだぜって。Eメール・コースなら1通1通がコンパクトなので圧倒されません。
おそらく、そのトピックに関して初心者であるだろう彼らでも、内容を分けることできちんと消化できるようになります。
長いビデオコンテンツを見るより効率的に学習できます。なぜならテキストを読むのに十分な時間を読者は与えられるからです。考えてみてください。30日間で8通のメールです。僕らはもっと短いスパンでメールを送りますが、それでも全てのコンテンツが読まれる傾向にあります。
膨大な量のコンテンツを一気に理解することはできませんが、その代わりに、毎日、もしくは数日おきに、1口サイズの学習をおこなうことができます。英語では、Bite Size です。
もう1つは、メールに重要な価値を持たせることができるということ。学習型のメールコンテンツなら、何度も読み返して、トレーニングすることもできるでしょう。コンテンツをすべてブログに載せた上でパスワードをかけ、メーリングリストを使って販売する人もいますが、その場合、メールにはほとんど価値が生まれません。
さらに重要なのは、美しく合理化されたランディングページを作って「メールのオンラインコースで、こんなことを教えるよ。メールアドレスを入力してね」といったように表示させることができることです。そのあとは、他のWebサイトでゲスト投稿をすることもできます。一時期、ブロガーのイケダハヤトさんもゲスト投稿を募集していましたよね?あなたのブログの記事をうちのブログに掲載しますって。
ゲスト投稿。これは海外でよく使われている戦略ですね。ゲスト投稿して、Authorのページからトラフィックをサイトに戻す方法です。
初めの頃、僕は主に「Twitterでフォローしてください」とか「”rikiyaishizaki.com”でブログを書いているので見にきてください」とか、そういったアクションプランを用いていました。しかし、これでは新しいビューをほとんど獲得することができませんし、中にはニュースレターを講読してくれる人もいますが、そんな人はかなり稀です。
例えば(ネイサン・バリー)は、メールでのオンライン・コースにつながるようなブログ記事を書き始めました。
”Smashing Magazine”というWebデザインに関するブログがあります。そのブログで、彼は“How to Launch Anything.(ローンチする方法)”というタイトルの記事を書きました。ボリュームは4,500語くらいで、商品のローンチや関連事項について、かなり詳しく説明する記事でした。
そして、記事の最後に「僕はNathan Barry(ネイサン・バリー)です。良ければブログを見にきてください」と書く代わりに、こう書いたのです。「ようやく、ここまで来ましたね。あなたは、ローンチに関する4,500語もの長いブログを読み終えたのです。実は、さらにこの内容について興味がある人向けに、Eメール・コースを作りました。読みたいという人は、ここにアクセスして登録してください。」と。その後、この記事が公開されて3〜4週間程度で、1,000人以上の購読者を獲得することができたそうです。ブログの記事を1本書くだけでリストの数が1000も増えるなんて、おいしいですねえ。
このようなEメールコースを作りリスト集める手法は、さらに特定の商品を販売するためでもいいし、単純にメーリングリストを作成するための戦略として実行してもいいです。
Nathan Barry(ネイサン・バリー)は、たしかに、その後『Authority』という本を書くに至りましたが、ゲスト投稿は単にメーリングリストを作るのが目的でした。メーリングリストを作る上での、1つの実験のようなものだったのです。そもそも、ゲスト投稿の記事で何かを購入させる目的の文言を書いたら…編集チームがそれを取り上げて、すぐさま削除してしまうでしょう。そのような方法で、何かを売ることはできません。
だから、ゲスト投稿では無料で大きな価値を提供することが重要です。読んでみて、誰もが「アクションを起こそう」と思えるような良質な記事であれば、サイトの編集者も「この人の記事は、より目立つところに配置しよう」と考えてくれるでしょう。これは、メーリングリストを作る上で効果的な戦略です。
メルマガの初心者が犯す3つのミス
では反対に、メルマガ配信においてよくある間違いを紹介しましょう。メールやメーリングリスト、もしくは、それらを通じて起こしうる間違い。2つか3つ、お伝えします。
まず技術的なミスは、多くの人がやってしまっているので、ここで話しておかないといけませんね。
ミス#1. Gmailのアドレスを使ってメルマガを配信する
1つ目は、MailChimpやConvertKitのようなツールを使うときに、Gmail、Yahoo!などのドメインやアドレスを使って、メールを送ってしまうということです。
GmailやYahoo!からはメルマガを送れません。具体的にいうと、”support@rikiyaishizaki.com”からメールを送る必要があるということです。もしGmailのアドレスからメールを送信したいのであれば、カスタム設定をしなけれないけません。多くの人が犯しがちな初歩的ミスです。
企業のメールアドレスのドメインがgmailとかyahooはあり得ないでしょう。一気に信頼を失ってしまいます。
ミス#2. メルマガで書く内容が見つからず挫折する
次のよくある間違いは、どんなコンテンツを送るべきか悩みすぎて、結局何もメールを送れないということです。「メーリングリストは作ったのですが、何を送ればいいのか分かりません。」「週に2回ブログを書いているのですが、それについてどうお知らせすればいいのか分かりません。」といったような声をよく耳にします。
彼らの相談に乗ると、自分のブログについていろいろと語った上で、結局「で、メーリングリストに何を送れば?」と右往左往しています。そこで、僕はいつも「あなたがブログに掲載する価値があると思うことを送るといいですよ」とアドバイスします。ブログとメーリングリストを分けて考えないほうがいいと思います。なぜなら、別々のコンテンツを作ろうとしているわけではないのですから。
そうですよね?多くの人は「ブログに投稿したことをメールに書いたら、読者から『それはもう読んだよ』と言われるのでは」と心配しますよね。でも、そんなことはありません。あまり知られていないことですが、僕がUdemyで公開しているコンテンツも、YouTubeで出しているコンテンツも、全部ブログで見れます。テキスト形式で。モダリティを変えて、同じネタを、別のメディアで再利用しています。
ミス#3. ブログが育ってからリストを構築しようとする
そして、1番のミスはと言えば…初めの段階でメーリングリストを増やそうとしなかったことですね。Pat FlynnやNathan Barryのビデオを見ていると、彼らはメーリングリストを作り始めるまでに数年かかったと言います。僕も同じです。だからこそ言えるのは、「もっと早くにメーリングリストを作っておけば」ということです。
ブログを作って間も無く、月に1,000のアクセスがありました。それがとても嬉しかったので、ブログ記事をもっと充実させました。すると、2011年10月に1,000だったのが、翌月には65,000のアクセス数に膨らみました。ここまでアクセスが膨らむと、ようやくブロガーになれたという気持ちになりました。
そして、また翌月。「12月はどうなるかな。もっとアクセス数が伸びているといいけど」と考えていましたが、結果は1,300アクセスだったのです。Google Analyticsで11月を非表示にしたら、何の変化もないブログに見えるでしょう。
最大の問題は何だったか。それは、僕のブログにアクセスして記事を読んでくれた人たちが、そのまま立ち去ってしまったということです。メーリングリストを用意していなかったために、読者に対してコンテンツをプッシュすることができませんでした。この経験を通して、メーリングリストがいかに重要かを学びました。もし「この記事を楽しんでくれたのであれば、メーリングリストに登録してね」というようなメッセージを添えていたら…と今でも思います。本当に大きなチャンスを逃してしまいました。
我が身を振り返ってみても、惜しいことをしたなと…。
まとめ:ビジネスの心臓部を他人に握らせてはいけない
よくあるミスについて、よく分かったと思います。このレクチャーを締めくくるにあたり、メーリングリスト作成やメールの重要性について言い残したことがありますので、お伝えさせていただきます。
一番大事なのは、見込み客とのつながりを構築して、彼らがあなたをフォローし、あなたが彼らにプッシュできるようにすることというです。そして、この一連の関係性を、あなた自身がコントロールできるプラットフォーム上で、おこなえるようにしてください。あなたが継続的に顧客の問題を解決している限り、あなたのビジネスが失敗する理由はどこにもありません。
Facebookは規約を変えようとしています。Twitterは、近々倒産するかもしれません。これまで何度も身売りする話がニュースになりました。Googleで検索してもアメブロやNaverまとめが引っかかることはもうありません。というかNaverはサービスを終了しましたよね。ソーシャルメディアは流行りすたりが激しいのです。だから、見込み客との関係を、あなた自身がコントロールできるようにしなければなりません。そうすれば、あなたの気分次第で別のプラットフォームに移ることができます。プラットフォームのオーナーに従う必要はありません。
さあ、あなたもNathan Barry(ネイサン・バリー)のノウハウが心に染みたはずです。まだメーリングリストを作っていない場合は、今すぐ作りましょう。僕のYouTubeチャンネルにあるテックトレーニングのプレイリストを見ながら、あるいは僕のブログに記載されているステップに沿って作業を進めてください。すぐにメーリングリストが作れるようになっています。何か質問があれば、コメント欄で教えてください。それでは、また会いましょう。