今日は、僕たちがお伝えできる最も有益なスキルを伝授しましょう。そうです。コピーライティングです。このレクチャーでは、セールスレターの適切な長さと、初心者のライターが犯す3つのミスを紹介します。先に結論を言います。セールスレターは長ければ長い方がいいです。そして初心者は次の3つのミスを犯します。
- ミス#1. 自分の言葉で書く
- ミス#2. 会話調でない文章を書く
- ミス#3. レターの作成に時間をかけない
今日のレクチャーには、コピーライティングを語る上で欠かせない人物が登場します。Ray Edwards(レイ・エドワーズ)です。Rayはコピーライターから、コピーライティングの指導者にキャリアチェンジしており、『How to Write Copy That Sells: The Step-by-Step System for More Sales, to More Customers, More Often』の著者としても有名です。
今回お届けするノウハウはこちら
- Ray Edwards(レイ・エドワーズ)とは?
- コピーライティングとは…相手を説得するための文章のこと
- はじめてコピーライティングを学ぶ人が最初にやるべきこと
- 売れないコピーライターは相手を理解しようとしない
- 良いコピーライティング = 良いヘッドライン
- セールスは「誰かに売るのではなく誰かのためにする」
- 解決した問題の数があなたの事業売り上げになる
- オンライン講座を販売するためのコピーライティング
- 良いセールスレターを先に書くことで良い商品が作れるようになる
- テッド・ニコラスは書籍の目次を作成して報酬を得ていた
- セールスレターは長ければ長い方がいい
- セールスレターの中で自らのストーリーを語る
- コピーライティングの基礎 – 見込み客の言葉を使って書く
- 安っぽいセールスレターにはキモ因子が存在する
- コピーライティングの初心者が犯す代表的なミス
- Q&Aを先に作ることで早くレターを書けるようになる
- まとめ:書くは読む、読むは書く
Ray Edwards(レイ・エドワーズ)とは?
彼は、Tony Robbins(トニー・ロビンス)やJeff Walker(ジェフ・ウォーカー)、さらには、僕のようなクライアントに長年指導をしてくれています。そして、それ以外にも何千人にもおよぶプラットフォームビルダーたちが、Rayの代表的なトレーニングプログラムである『Copywriting Academy』を通して、商品やサービスの売り方について学んできました。
コピーライティングに自信がないという方、もしくはコピーライティングの真の力に懐疑的な人は、ぜひこのトレーニングを受けてください。Rayは、目に見えないものを結果につなげる、取り入れやすい手法を持っています。
Ray についてよく知らないという人もいるかと思います。Rayのキャリアを初めからご紹介しましょう。どうやって現在のコピーライティングの仕事に至ったのか。
コピーライティングの仕事をする前、Ray はラジオ放送の仕事をしていました。しかし、すぐにDJの仕事はクビになってしまい、セールスマンに回されてしまったのです。そもそもセールスマンになるつもりはなかったのですが、なんとか結果を出したいと考えた Ray は、コピーライティングについて学び始めたのです。それが成果を出し始め、ついにはラジオステーションの広告主を得るようになっていきました。
周りの社員が次々と解雇されていく中、ついには彼にも白羽の矢が立ったのです。しかし、他のセールスマンがこう言いました。「Rayをクビにすることなんてできないよ。だって、彼はフォード社の広告を書いてるんだから」と。Ray は、ここで初めてコピーライティングの力を思い知らされたのです。これまでの言葉という概念がガラガラと崩れ去りました。言葉がお金に、富に変わっていくのだと。これが Ray のコピーライターとしてのスタートです。
Podcastの中で彼はこういっています。
それまではラジオステーションでコピーライティングをしていたのですが、いつの間にか起業家のためにコピーライティングをするようになっていきました。驚いたことに、彼らが与えてくれる報酬は、ラジオステーションからの報酬に比べてかなり高かったのです。おそらく過去に比べると、多くの人々が持っているコピーライティングのイメージはかなり向上したかと思います。しかし、結局は何かしらの文字を書いて©︎のマークを置くこと、ただこれだけだと思われているのではないでしょうか。
僕にはワシントンDCで弁護士をやっているいとこがいます。ある日、彼からFacebookのメッセンジャーで「コピーライティングで助けがいるんだ」と声をかけられました。僕はとても興奮したんです。「多分、政府関係の仕事じゃないか」と思ったからです。彼はこう続けます。「僕は以前、商標権に関する仕事をしたことがあるんだけど、コピーライティングについては何も知らないんだ。自分の本の著作権を取得する方法を教えてくれないかい?」と・・・
コピーライティングとは…相手を説得するための文章のこと
まあ、このビデオを見ている人の中には、そういった誤解をしている人もいるかもしれませんね。Ray は コピーライティングをどのように定義しているのでしょうか?コピーライティングとは、いったい何なのでしょう。Rayはこう答えます。
商品やサービス、アイディアを売るための言葉です。説得力のあるコミュニケーションだと言ってもいいでしょう・・・
とてもわかりやすい定義ですね。ただシンプルですが、実践するのは簡単ではありません。僕もこれまでたくさんのコピーライティングを経験してきましたが、ブログ記事や書籍の執筆のようにノウハウや教訓的なものを書く執筆とは全然違います。
コピーライティングをするのに最も苦労するのは、どんな人か分かりますか?それは、優秀かつアカデミックな作家です。コピーライティングは、どちらかというと会話調で書くことが適しています。会話調のコピーが人との繋がりを生み、より説得力を発揮するようになります。作文やエッセーの成績が高い人ほど、コピーライティングは苦労するかもしれません。これまでのやり方をたくさん変えないといけませんから。
もちろん文法もちゃんと知っていないといけません。会話長のコピーなら自分にも書けると思い、適当にやってはいけません。ルールを破るためには、まずルールを知る必要がありますから。
そうですね。まずは基本を知ることが大事です。そして、文章から会話が聞こえてくるかのように生き生きとしたものになるほど、説得力が増し、信憑性が高まるものです。そうですよね?
でも、まったく文法を知らない、もしくは文章自体を書いたことがないということであるならば、いくら会話調で書いたとしても優れたコピーライティングにはなりません。
はじめてコピーライティングを学ぶ人が最初にやるべきこと
では、ネットビジネスを始める人がコピーライティングを行う方法について話をしていきましょう。Podcastやブログをやっている人、もしくはすでに商品を販売している人を例にとってみます。最初は何から始めればいいでしょうか。
全てのプラットフォーム・ビルダーが観るべき素晴らしい映画があります。Nora Ephron(ノーラ・エフロン)原作の『Everything is Copy』というものです。片足ゴルファーのヘッドラインで有名なジョンカールトンの教材の中で紹介されていました。
まだ観たことがないなら、絶対に観てください。気に入ってもらえるかと思います。とても素晴らしい映画ですから。世の中にある全ての言葉がコピーライティングなのだと、僕はこの映画を見て確信しました。なぜなら、僕らが文を書くとき、常に誰かに対して何かしらのアクションを起こすように説得しているのですから。どんなコミュニケーションでも、二者択一があります。買う・買わない。むしろ、そうでないコミュニケーションを考えられるでしょうか?
あなたの商品を誰かに売ろうとするときに書く文章はもちろんセールスレターですが、例えば、ブログ記事を読んでもらうために送るメールもある意味でセールスレターのようなものです。他にも、誰かに対してモチベーションを高めてもらおうとして書くブログ記事もコピーライティングですよね。全てはコピーライティングなのです。名刺に書かれている文も、ステージに上がって喋るスピーチも、電話に出た時の会話も、すべてがコピーです。
つまり、意図を持ってコミュニケーションを行うということは、誰かを説得するということと同じ意味だということですね。その意図が商品を購入してもらうことかもしれないし、何かしら行動を変えさせようとすることかもしれませんが、そこにあまり違いはありません。
あるいは、彼らの信念を変え、新しいアイディアを受け入させることもできます。「全てはコピーライティングである」というレンズを通して世界を見てみましょう。そうすると、人々と繋がり、彼らの世界の中に僕たちのアイディアを受け入れてもらうことにどれだけの価値があるのかが分かるはずです。
まずは彼らに受容してもらうこと。そうしなければ、その人を説得することなどできません。
売れないコピーライターは相手を理解しようとしない
スティーブン・R・コヴィーは、その著書『7つの習慣』でこう言いました。「まず理解に徹し、そして理解される」と。
多くの人は、まず自分を理解してください、と考えています。これは、説得力のある文章を書こうとするときに人々が犯す最大の間違いのうちの1つです。
コピーライターは「この商品がどのようなものであり、そしてあなたが何を考え、感じ、何を信じるべきか、全て伝えさせていただきます」というスタンスで文章を書かなければなりません。そこから全ての優れたコピーが生まれるのです。あなたのアイディアを伝える前に、相手を理解するよう努めてください。
20代の前半、僕はコピーライティングのブートキャンプに行きました。人生の中で最も役立った投資のうちの1つだったと言えるでしょう。当時は英語の講師をしていましたが、そのブートキャンプに大いに助けられました。
僕はそこで、メールのような単純な文のやり取りでさえ、コピーライティングの技術は生かせるのだと知りました。そのおかげで、より明確で説得力のある方法でコミュニケーションを取ることができ、自分が文章を書いている相手を理解することができたのです。RayのCopywriting Academyでも同じような趣旨の講義をしていますよ。おそらく、そちらの方が多くのスキルやツールに触れることができるでしょう。
良いコピーライティング = 良いヘッドライン
ところで、良いコピーライティングにするための1つ目の要素は、良いヘッドラインを書くことです。例えばメールやブログのタイトル。あなたがプラットフォームを構築していて、良いブログタイトルを考案できないのであれば、どんなに中身が良いコンテンツであっても、誰もその記事を読み始めてくれないでしょう。
これは、人を騙すということではありません。自分の書いた文章に注目を集める方法です。記事のヘッドラインにコピーライティングの技術を生かすことで、読者を増やすことができるのです。これは、記事を開いたら他の内容が表示されるといったような、クリックベイトのような邪道な方法じゃない。これは間違った方法です。
僕がRayのブログを読んだりPodcastを聞いたりするのが好きな理由の1つは、タイトルが魅力的だということです。素晴らしいヘッドラインの書き方を学びたい人は、ぜひRayのブログやPodcastにアクセスしてください。それだけでかなり勉強になるはずです。
Ray は「このリンクを誰かにクリックしてもらうためには、どう書けばいいだろうか?」と考えることが大好き、と言います。
Rayの奥さんは時々、腹を立ててこう言うそうです。
あなたからメールが来たと思ってクリックしたら、あなたのマーケティングメールじゃない
人生の伴侶までついついクリックしちゃう魅力的な件名を作る。個人的には、究極の目標だと考えています。
セールスは「誰かに売るのではなく誰かのためにする」
さてさて。多くの人はコピーライティングに誤解を持っています。実際、このレクチャーを見ている人の中には「コピーライティングってセールスでしょ?そういったことには、あまり興味がない」「僕はプラットフォームを構築して、誰かを助けたいだけなんだ」「人助けがしたいだけで、何か物を押し売りするビジネスはうんざりだ」と考えている人もいるかもしれません。
コピーライティングに良いイメージを持っていない人は、これまであまり良くないセールスレターばかりを読んだのではないでしょうか。そして、その経験に基づいて「コピーライティングは悪である」と単純化してしまっているかもしれません。これは、コピーライティングやマーケティング資料として提供されているものにも同じことが言えます。
そういうときに、僕はいつもZig Ziglar(ジグ・ジグラー)が言っていた言葉を思い出すのです。彼は、セールスに関してこう言いました。
誰かに売るのではなく、誰かのためにするのである
お気に入りの言葉です。
コピーライティングについても同じようなことが言えます。僕は誰かに何かを売りたくて、コピーライティングをしているわけではありません。その商品やサービスがその人のためになるから、文章を書いているのです。誰かのためになる商品、アイディア、コンセプト、サービスを持っているのであれば、それらを必要とするできるだけ多くの人に、その商品を届けなければならない。これはコピーライターのミッションです。もし、優れたコピーライティングが書けず、人々の興味を引くことができなければ、本当に必要としている人に届けることは不可能です。コピーライティングを適切に使いこなすことができれば、あなたが考えている通り、誰かを助けることはできるのです。
僕の妻は、敬虔なカトリックです。あるとき、神父をしている妻の友人とランチをしたことがあります。彼は新しい本を出版したのですが、僕が「それを販売するために何をするの?」と聞くと、彼は顔を曇らせました。そして、こう言うのです。「売り込みなんてしません。そんなことはできない。」と。
僕は「ちょっと待って、質問させてください。あなたは人生の9ヶ月間を費やして、その本を書いたんですよね?この本を書いたのは、絶対に伝えたいメッセージがあったからじゃないですか?なぜ、これを大々的に発表しないのですか?自分の書いた本が信じられないのですか?」と驚いて返事をしました。
解決した問題の数があなたの事業売り上げになる
多くのプラットフォーム・ビルダーも友人の神父と同じで、セールスに対して精神的な障壁を築いているように思います。売り込みに対してネガティブでないといけないとか、利益を求めてはいけないとか。なぜ、そんな価値観を多くの人が持っているのかわかりませんが、一切役に立たないポリシーです。
あなたの周りでも同じこと考えている人いません?お金を得ることに対する葛藤が強すぎる人たち。
この社会で暮らす多くの人が、必要以上のお金を欲しがるのは良くないことだと考えています。「貪欲である」とか「お金だけが目的だ」とか。そういったふうに思われることを恐れているのです。そして、その恐れが心理的な障壁を生み出しているのです。
人のことは気にするな、とかそう言ったことを言いたいわけじゃありません。ビジネスをするということは、社会に貢献するということに密接にくっついていますから。でも、利益も得たい。これは両立する欲求のはずです。
実際のところ、利益を得ずに社会に貢献することなんてできません。持続可能なビジネスでなければ、長くは続かないからです。もちろん成功することもできません。長期にわたってその事業が繁栄することこそが、社会貢献にもつながるというものです。
このように正しい認識を得ることが大事です。「私がサービスを提供すればするほど、誰かに貢献すればするほど、より多くのお金を得ることができる」と考えましょう。これが正しい認識なのです。そして、多くの人にサービスを届けて貢献する方法として、マーケティングがあります。そして、マーケティングとは自分のメッセージを説得力のある方法で、効果的に伝えることを意味します。
利益と社会貢献について、正しく理解をしましょう。そうすれば「必要以上のお金は儲けてはいけない」といったような心理的な葛藤は取り払われます。「今年、1億円を稼ぎたいんだ」という欲求と「メッセージ、商品、サービスをできるだけ多くの人に届け、たくさんの人を救いたい」という欲求は対立するものではなく、両立するものです。
オンライン講座を販売するためのコピーライティング
ちょうど僕の一連のレクチャーを受けている受講生は、前回のモジュールでオンライン講座の作成方法を学習しました。おそらく多くの受講生にとって、初めてのオンライン講座になります。このオンライン講座を多くの人に届け、受講してもらうためには、どのようにコピーライティングを活用すればいいのでしょうか?何かヒントはあるでしょうか?
はい。繰り返しになりますが、見込み客の心の世界からスタートすることが大事です。彼らの視点でコピーライティングを行いましょう。あなたの視点からではありません。オンライン講座を作った人の視点からではなく、そのコースを買ってくれるかもしれない見込み客の視点から。
まず、彼らが誰なのか、彼らの人生はどのようなものか、そしてあなたが彼らのために解決しようとしている問題は何かについて考えることから始めます。あなたの商品がどれだけ素晴らしいのか、どれだけハイクオリティなのかについて話す必要はありません。
彼らが本当に知りたいのは「このオンライン講座は、私にとってどう役立つの?」という観点です。僕のレクチャーを聞いている受講生はすぐにでもフラッグシップとなる商品を作るようになるでしょう。僕があなたにおすすめしたいのは、そのレベルに達したとき、つまりビジネスの基礎となる何かを作ろうとするとき、商品を作る前にコピーライティングをするということです。
これは大事なアイディアです。もう一度、詳しく説明をします。
すでに作成した商品であれば、コピーライティングにはある程度の制約が課されてしまいます。しかし、自分が作りたいと思っている理想をイメージしながらコピーライティングができれば…かなり文章の可能性を広げられそうですね。だから、僕のコンサルティングではよく「箱から作りましょう」というのです。中身を用意する前に、ClickFunnelsでレターを書いてしまいます。あるいはウェビナーのスクリプトを作ったり、コース一覧を作ります。
良いセールスレターを先に書くことで良い商品が作れるようになる
僕のところには、こういった人が多く来ます。「コピーライティングを学びたいのですが、販売するための商品がありません。」と。僕はこう返します。「それは素晴らしい。すでに商品を作ってしまった人に対して、あなたには優位性があります。」と。なんで優位性があるか?良いコピーを先にかけるからです。良いコピーを先に書くと、良い商品が作れます。
何を作りたいのか分かっているものの、リサーチをしたり、見込み客と話したり、市場調査をしたり、ニーズや要望を集めたり、データを収集したり…こういったことをするだけでも、見込み客の言葉遣いや彼らが抱えている問題、これまで経験した苦痛などを学ぶことができます。そうすれば、特定の苦痛や悩み、その問題に向けたコピーライティングを書くことができるものです。そして、あなたが商品を完成させることによって、彼らにどのような希望を与えられるのかすらも、理解できるでしょう。
もしあなたが
- 「私はこの商品が、何か特定の問題に対処する必要があると考えたことがなかった」
- 「彼らが持つ、何かしらのポリシーや信念に応えうるものを作らなければならない」
と気づくことができれば、あなたは素晴らしい商品を作ることができるようになります。なぜなら、すでに彼らの心を突き動かすコピーライティングを完成させているのですから。コンテンツを作成する前にコピーライティングを作りましょう。そうすれば間違いなく、完成した商品の品質と見込み客に提供できるサービスのレベルが向上します。
テッド・ニコラスは書籍の目次を作成して報酬を得ていた
ベストセラー作家の方から聞いた話ですが、優れた編集者は「誰かが目次を見ていると想像してください。これは本の索引(さくいん)ではなく、マーケティングの一部であり、誰かがその本を手にとって購入するためのセールスレターなのです。」と言うそうです。
コピーライティング界のレジェンドとも言えるTed Nicholas(テッド・ニコラス)をご存知でしょうか。彼は、書籍の目次を作成する費用として、数百万円の報酬をもらっていたんです。もちろん、数百万円というお金に、今よりももっと価値があった時代ですよ。彼の仕事は非常にシンプルでした。目次を一連の見出しに変えていくこと。しかし、彼の目次を見た人は「この内容を知るために、その章を読まなければならない」という気にさせられました。そして、彼が目次を担当した本には多くの人が魅了されていったのです。
既存の商品についても「顧客のためになんでもできる神様のような力を持っているつもりで、コピーライティングをしてください」と言いたいところですね。例えば、フィットネスプログラムを販売したとしましょう。そして、多くの顧客が「ピザとアイスだけを食べながらも、体脂肪率10%を維持したい」と考えていると仮定しましょう。
もちろん、こんな願望を実現することは不可能です。しかし、彼らの願望を知ることが大事なのです。「ピザとアイスばかりを食べても体脂肪率が10%」というのが顧客の理想です。じゃあ、その理想に向けて「どこまでアプローチできるのか」を考えましょう。これが、僕らがいつもスタートする場所になります。「僕らにできるのはここまで。じゃあ、どうすれば僕らの限界を、実際よりも魅力的に魅せることができるのだろうか」と。
セールスレターは長ければ長い方がいい
コピーライターがやってしまいがちな間違いの1つは、自分自身や自分たちの商品について宣伝するのをためらってしまうことです。僕は見込み客を主人公にして彼らを中心に据え、長いセールスレターを書きますが、ほとんどのコピーライティングは短すぎます。彼らはセールスレターの中で議論を展開したり、プログラムの強みについて話したり…そういったことをあまりしたがらないように思います。
コピーライティングの経験がない人から、よくこういった意見をもらいます。「御社の販売ページを見ましたが、コピーライティングが長すぎませんか?」と。うちのクライアントさんも、石崎さんみたいに長いコピーは書けないと言います。
本当にあなたの商品に興味があって、購入する可能性が高い人にとっては、それほど長いセールスレターに感じないでしょう。
そう、それが重要なポイントです。
見込み客ではない人、つまり、その商品に興味がない人にとって、セールスレターは長く感じるかもしれません。僕が好きな言葉の1つに「長すぎるコピーは存在しない」というものがあります。関連性がなく、退屈なコピーはもちろんあります。
例えば、ハリーポッター。あるシリーズだと、一冊で4,100ページほどの長さがあります。ハリーポッターのファンではない人からすると、苦痛を感じるほどの長さかもしれません。しかし一方で、ハリーポッターのファンのなかで「長すぎる」「ページのボリュームを半分くらいにしてくれたらよかったのに」と感じた人はいなかったでしょう。ファンは長い間、次のシリーズを待っていました。次のシリーズが出るまで、シリーズの初めから読み返す人もいたでしょう。これは、どのコンテンツに対しても同じことが言えるのです。興味を持っている対象であれば、「長すぎるセールスレターなど存在しない」ということです。
実際の話、僕が中学1年生の時、前の席に座っていた現田くんと出島くんは、休み時間になるとハリーポッターの話しかしていませんでした。当時、本の面白さを理解していなかった僕は、映画で見た内容をどうして本でもう一度読むのだろうと不思議に思っていました。出島くん曰く、映画は時間が限られているから原作に忠実ではないそうです。反面、紙面には制限はありませんから、どれだけ長くなっても詳細を作り込めるとのこと。
セールスレターも同じです。そして、セールスレターはある程度の長さがなければなりません。特に数百万円以上の…とてもじゃないが衝動買いできないような商品を取り扱っている場合は、なおさらです。自分の経験から考えてみてください。何かに数万円から数十万円というお金を使おうとするとき、売り手に聞きたいことがたくさんあるはずです。購入した後に後悔しないか、確認したいはずです。買い手の不安を解消させるためには、多くの説明と持たれるであろう疑問に対する答えが必要です。あなたはコピーライティングをしているのです。向かい合って喋っているわけではありません。セールスレターで、出来るだけ彼らに理解してもらう必要があるのです。
もし、あなたが僕から直接何かを購入しようとしているのであれば、僕はあなたの表情やボディランゲージから、あなたの気持ちを察することができます。何に対して興味があり、何に疑問を持っているのか探ることができます。もちろん、会話をすることも。しかし、インターネット上に掲載されるセールスレターを作成する場合、誰がその文章を読むのか全くわかりません。だから、事前に持たれるであろう疑問などに出来るだけ答える必要があるのです。もうコピーライティングが長くなければならない理由がわかりましたね?
特に僕たちはエバーグリーンで商品を販売していますから目の前のお客さんの疑問に答える機会を与えられていません。だからこそ先回りしてすべての疑問を解決しておく必要があります。その努力の結果、セールスレターが長くなるのは自然な成り行きです。
セールスレターの中で自らのストーリーを語る
もう1つ、よくある間違いがあります。それは、多くのコピーライターが自分のことをあまり語ろうとしないということです。もちろん、自分が主役のコピーライティングを制作する必要はありません。それに、顧客をコピーライティングの中心に据えることは良いことです。しかし、書き手であるコピーライターが、そのコンテンツの分野の専門知識を持っている、信頼度の高い人物であることを示す必要があります。そのため、あなた自身についても語らなければなりません。
覚えておくべき簡単なことは、あなたの商品やサービスが、何かしらの目標を達成するのをサポートするようなコンテンツなのだとすれば、あなたについて一定のストーリーを語らねばならないということです。見込み客は、あなたのストーリーの中に自分の姿を見ることができるからです。
例えば、Ray Edwards(レイ・エドワーズ)は全てのセールスレターに次のストーリーを挿入することで有名です。
嫌いな仕事をずっと続けていて、毎朝車で通勤する瞬間が大嫌いでした
これは、テネシー州メンフィスで起きた僕自身の実話です。
毎朝、車で会社まで行っていましたが、駐車場に車を停めると、いつも吐き気を催しました。それでも僕は勇気を奮い起こし、仕事に向き合わなければならなかったのです。同僚は全くもって分からず屋。ついに心が折れた僕は、家族にこう言いました。
「どこか別の場所に引っ越して、何か良い仕事を始めたいな。それでもいいかな?」と。
家族はこう言ってくれました。
「今よりもあなたが幸せになれることなら、なんでもいいよ」
・・・これはRayのストーリーですが、おそらくこの話を読んだ80%以上の人が、過去に経験した辛い仕事の思い出を想起させたはずです。あなた自身のストーリーを語ることによって、その人自身の気持ちを刺激することができるのです。
まさに僕も昔の仕事を思い出してしまいました。Rayのストーリーを引用しながら、これは非常に実践的なテクニックだなと改めて思いました。同じような経験をした人は、思わず何かを買ってしまいそうになりますね。
あなたのストーリーを意図的に伝えることが大事です。ストーリーがあるかどうかは、売り上げにも関わってきますから。
ストーリーがなければ、関心を引き寄せるコピーライティングは生まれません。僕らは無理やりに行動を起こさせるのではなく、顧客が自主的に行動するような文章を書くべきです。
コピーライティングを作る上で、ストーリーは必須だと言えるでしょう。もし、あなたが作ったコピーライティングが事実の単なる朗読でしかないのであれば、それはあまりに説得力がなさすぎる。
地球上において最も偉大な人物…それは、イエスという男です。彼は抽象的な説教をしませんでした。そう。彼は実践的な話を好みました。多くの例え話を用いるのが、イエス・キリストの特徴です。それはとても魅力的で、そしてとても永遠かと思うほど長い。
コピーライティングの基礎 – 見込み客の言葉を使って書く
さて、言葉遣いについての話に進みましょう。多くのコピーライターは、見込み客の言葉遣いを使うべきだと主張していますよね。なぜ、彼らの言葉遣いを用いてコピーライティングをすべきなのでしょうか?
見込み客と同じ言葉を用いることは非常に重要です。同じキーワード、同じ文句、彼らが潜在的に使っている言葉。こちら側が使っている言葉遣いを見て、きちん彼らを理解しているかどうか判断される傾向にあります。
もし僕が非常にフランクで、カジュアルで、スラングや略語、口語を多用するような人物だったら…そして、あなたが非常に礼儀正しく、きれいな言葉遣いで、優等生のような人だったら…。
僕とあなたは、同じレベルでコミュニケーションができませんよね。なぜなら、あなたは僕の言葉を喋っていないし、僕もあなたの言葉を使っていないからです。
重要なのは相手の言葉を理解することであり、流行語を多く用いることではありません。見込み客の会話を聞いて、彼らが普段から用いる言葉遣いを研究しなければなりません。これをやるかやらないかで、衝撃的なまでにセールスレターの効果に違いが生まれます。
重要なのは、とにかく彼らの会話を聞くことです。話す必要はありません。キーワードやフレーズを探すこと、特に相手を苛立たせたり、怒らせたり、怖がらせたり、動揺させたりするような言葉を探しましょう。相手が強い感情を呼び起こすような言葉やフレーズがあった場合、それを書き留めて、その言葉を自分のコピーに組み込む方法を見つけてください。
別のレクチャーでも触れたように、あなたの見込み客に対して深く理解をしなければなりません。相手のことを知れば知るほど、コミュニケーションが取りやすくなります。そして、あなたの目標を達成するために役立つでしょう。
他にも僕たちがすべきことがあります。それは「セールスとは、良いものである」と本気で信じることです。あなたのコンテンツが素晴らしいものなのであれば、それはあなたの顧客にとっても素晴らしいものなのです。だから、僕らがやっていることに、本気で誇りを持ってほしい。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、これは本当のことです。仕事に対して、自信を持ってください。そうすれば、セールス自体が良いものであると信じられるようになります。
もし僕が海外に行ったとします。その国の人々に敬意を表するために、一番にすべきことは何かというと…それは彼らの言語を学ぶことかな、と思っています。彼らに僕の国の言葉を学ばせるわけにはいきません。僕が彼らの言葉を使えるようになれば、より多くの人たちに受け入れてもらうことができます。そうすれば、信頼を築くことができ、彼らに影響を与えることもできます。
だから僕は今、コミュニティセンターや図書館に通い、テキストブックを開き、熱心なボランディアの先生方からオランダ語を学ぼうとしているわけです。この年齢になって、英語以外の新しい言語を学ぶのは非常にエキサイティングな経験だということを伝えておきます。
もし、その国の言葉をうまく使えなかったとしても、あなたが一生懸命に努力して新たな言語を身につけたのだと、彼らは理解してくれます。そうすれば、彼らはあなたを尊重し、認めてくれるでしょう。
安っぽいセールスレターにはキモ因子が存在する
コピーライティングの良し悪しについて話を戻しましょう?本物と偽物のコピーライティングの違いとはなんでしょうか。本当の意味で価値のあるコピーライティングとは?
これは主観的な話になりますが、良いコピーライティングと悪いコピーライティングを見分ける視覚的な手がかりがあります。例えば、ページの中に黄色のハイライトや赤色のマーカー、語尾にはたくさんの「!」や「?」があるとしたら…きっと僕はその文章から何を読み取りたかったのか忘れてしまうでしょう。誇張や大袈裟な表現を多用したり、奇抜な主張をしたりしても、なぜその主張が正しいのかの裏付けにはなりません。
下手なコピーライティングの特徴があります。それは、ストーリーや説得力のある話を一切提示せず、「すぐに〇〇を購入しましょう!今すぐです!」といったような売り文句ばかりが書かれているということです。
その商品の希少性をアピールするのはいいのですが、多くの下手なコピーライティングは、その主張の仕方を間違えています。明らかにおかしな主張をしながら、早急に決断を迫ったり…。きっと、多くの人に何か思い当たるものがあるのではないでしょうか。Rayはイック・ファクター(ick factor)と呼んでいます。意味は「ムカムカ・イライラするもの」という意味です。日本語で、キモ因子と訳している人がいました。笑ってしまいました。上手すぎます。
僕はそういった、キモ因子がそこら中に散らばっているレターをよく目にします。キモ因子を抱える人の5割は、自らをWebマーケターと呼称し、残りの5割はコンサルタントだと言います。マーケターなんて地球上で一番なっちゃダメな職業です。なぜなら自らを無能ですと伝えるようなものだからです。コンサルタントも同じようなものです。
彼らのその安っぽいコピーライティングには寒気を感じてしまいます。
イック・ファクター(キモ因子)という言葉は知らないまでも、おそらく誰もがその感覚を共有できるかと思います。ゾッとするとような…寒気を感じるようなコピーライティングもありますよね。特に2005年から2010年のセールスメールには、そういった類の文章が多かったです。何かに対して強い言葉を使ったところで、その主張に説得力が持たせられるとは思いません。
僕も誰かにテキストメールなどを送るとき以外は、感嘆符を使わないようにしています。もちろん感嘆符を使うことが悪だとは言いませんが、使わないことで、より様々な可能性を見出せるでしょう。
コピーライティングの初心者が犯す代表的なミス
他によくある間違い、特に新人コピーライターが犯しがちなミスにはどんなものがありますか?このビデオを見ている人の中にも、初めてコピーライティングをするという人もいるかもしれません。多くの受講生がすでに1つ目のオンライン講座やコンテンツを持っています。そして、彼らはそれを今から販売しようとしています。そんな彼らが、絶対に気をつけるべきポイントを紹介します。
ミス#1. 自分の言葉で書く
すでに言いましたが、最も重要なことなのでもう一度言いましょう。コピーライターが犯す最大の間違いは、見込み客の立場で書かずにライターとして、もしくは商品のプロデューサーの立場で、セールスレターを書いてしまうことです。
意中の相手にラブレターを書くとします。その時に「僕は君にとって本当に素晴らしい存在だよ。君と僕が付き合うべき理由を詳しく教えましょう。」なんて書かないでしょう。まずは、その人の素晴らしさと、そして、その素晴らしさをあなたが理解していること。この2つをきちんと伝えることが大事です。
コピーライティングは、少なくとも印象操作ではありません。その人自身の価値と、その人の感じている価値、そしてその人の世界観が出発点となります。ある意味で、最大の間違いは僕らが彼らの視点で完璧に文章をかけていると思ってしまう傲慢さかもしれません。「僕は、見込み客に関して完全に理解をしました」「この文は全てあなたのためです」などというのは、完全なる思い込みです。
ミス#2. 会話調でない文章を書く
そして、もう1つよく見る間違いは、会話調のセールスレターではないということ。かたい文章では、良い流れは生まれません。一方で、会話調だと簡単に読むことができます。これを実現する一番手っ取り早い方法は、他の人に声に出して読んでもらうことです。そうすれば、すぐに違和感のある箇所を見つけられるでしょう。
音読してつまづいてしまうような文章は、黙読をしていても必ずつまづいてしまいます。そうすると、コピーに目を通すのが面倒になり、最後まで読まれなくなってしまいます。コピーライティングは、できるだけ読み手に負担なく、簡単に読んでもらえるようにすべきです。だから、出来上がったコピーを声に出して読むことで、どこを修正すべきなのかハッキリと理解できるでしょう。
実際の会話でも使うように、口語体をメインにして文章を構成します。僕らはセールスレターが自然に読めるようになるのであれば、どんなことでもします。学校の先生はもしかするとそれを許さなかったかもしれない。もちろん、言葉の短縮や、スラングが許されない場面もありますが、基本的には会話調のコピーライティングを達成するために使っていくことをおすすめします。
ミス#3. レターの作成に時間をかけない
僕がこれまでに見てきた3つ目に多い間違いは、コピーを作成する時間が足りないということです。もちろん「長ければいい」というわけではないのですが、最初にも言った通り、興味のある人の疑問に全て答えるためには一定のボリュームが必要なはずです。しかし、コピーライティングというのは思っている以上に時間のかかるもの。そこで、「時間が足りない!」となってしまうのです。
あなたが知っていることは、見込み客が知らないことかもしれません。なんでも当たり前、知っていて当然と考えてはいけません。僕らは、僕らの商品や彼らが直面している問題について、彼らがなんでも知っていると考えがちです。しかし、それは全くの誤解だと言わざるを得ません。時間をかけて、彼らが完全に理解できるように、必要なだけの長さのコピーを書きましょう。
Q&Aを先に作ることで早くレターを書けるようになる
疑問を持たれる可能性のある事項については、すべてリストアップをしておくべきです。例えば、ソーシャルメディア上でフォロワーから聞かれたこと、アンケートなどに書かれた質問など…あらゆる可能性を鑑みた上で、それらをコピーライティングに含めた方がいいということです。
実は、セールスレターで必要な情報にうまくアプローチするテクニックがあります。それは「よくある質問」のコーナーを作ることです。たとえば「もし僕とあなたがファミレスにいたら、あなたは僕にたくさんのことを聞いてくるでしょう。それに対して、リアルタイムで1つずつ答えることはできませんが、よく聞かれる質問について答えていきます。」といった感じで、書き出しましょう。
では、ここで何をすればいいのか。とても簡単です。あなたが考えうる疑問、あるいは顧客が疑問に思うことについて、すべて書き出し、それに答えていくだけです。大事なのは、一番初めに最も答えづらい質問に答えることです。なぜなら、その質問は、見込み客があなたの商品を購入するかどうかに対して、一番影響力があるものだからです。
- 返金保証の有無
- 目標達成するまでの時間
- 目標達成するまでの追加費用
- 受講の条件
- 必要なスキル
- 1日にどれほどの学習時間、作業時間を確保する必要があるか
これは、とても実践的で役に立つアイディアですね。
まとめ:書くは読む、読むは書く
それでは、コピーライティングについて、最後に1つアドバイスを差し上げます。コピーライティングに初めて挑戦するという人にできる助言です。
良いセールスレターを書くためには、素晴らしいコピーに触れること。そして、良いものではなくてもいいので、できるだけたくさんコピーを書くことです。
とりわけ、優れたセールスレターに触れることが重要です。僕の友人は、素晴らしいセールスレターを読むことを、マーケティングのビタミンだと呼んでいるくらいです。ビタミンが人体に必要不可欠であるのと同じで、素晴らしいコピーを読むことはコピーライターにとって必要なことなのです。
他のコピーライターやマーケターが発信する情報を追い続けることが大事ですね。そうすれば、彼らから多くのことを学べるでしょう。
学ぶか、もしくは「こうなってはダメだ」と思うかのどちらかです。
僕も同じようなことをしています。他のコピーライターやマーケターからの情報発信をうまく受信するコツは、Evernoteを使うことです。そうすれば、メールの受信箱に入らず、Evernote内で必要な情報を集めることができますから。ちょっとした仕事ハックです。
さて、今度はこのレクチャーを見ているあなたの番です。このトレーニングを繰り返し見ながら、Rayのアドバイスをどんどん吸収していきましょう。そうすれば、すぐに一人前のコピーライターになることができるでしょう。コピーライティングについてはもちろんのこと、それを活用してマーケティングを行う方法などについて何か質問はありますか?もしあれば、下のコメント欄で教えてください。ご視聴ありがとうございました