Udemyだけを使う場合は、システムを自分で組む必要はありませんから、特別に調達しなきゃいけないウェブサービスはありません。
一方、Teachable を使う場合は、セルフホスティングになりますから色々と自分たちでウェブツールをかき集めてそれらを組み合わせる必要があります。
今回はmorefree.me を参考にして考えてみましょう。
まずランディングページ全般を作るためにSqureaspaceが必要です。
僕は毎月$18を払って上位プランの方を利用しています。上位プランを選択するとAnnouncement Barなどマーケティングツールが使えるようになります。
Teachable を使ってオプトインページからセールスページまでを作る方法もあります。でもTeachable はあくまでもオンラインスクールなので、それほど綺麗なページは作れません。一方、Squreaspaceは、世界のクリエイティブな仕事に就く人たちが好んで使うほど(例えば Peter Mckinnon)、優れたデザイン性を持つウェブツールです。確かにmorefree.me はまだまだ改善する箇所がたくさんありますし、ステップメールなどもそれほど力を入れずに作りました。それでも放ったらかしで売上があるのは、きっとデザイン力です。デザインがお客さんを教育しているんだと思います。
ある人は「デザインなんかで教育はされない」というでしょう。そうひとは往々にコピーライティングの力を過信しすぎています。仮にデザイン力がなくてもコピーライティングの力さえあれば商品は売れるだろうと。でも僕はデザイン力のないビジネスを信用しません。まるで僕がApple商品を好んで購入するかのように、Apple信者と言われる人たちは、ただのガジェットをディスプレイするだけなのに並並ならぬ労力をつぎ込みアップルストアのディテールを惚れ込みました。アップルはこれまでみたことのないそのデザインで(初めてヨドバシカメラでMacBook Airを触った時に、思わず欲しいと思ってしまったあの感覚)人々を魅了してきました。もちろんウィンドウズに比べてユーザーエクスペリエンスもはるかに高いです。細部に神が宿っているのです。その細部に宿る神々を大切に扱ってきたのがアップルではないでしょうか。
僕と根本さんが「LPはSqureaspaceでやろう」と決めた日から、今日のmorefree.me の成功が保証されていたのではないかと思うほどです。
じゃあSqureaspaceを使えばそれでいいかというと、もちろんそれだけではダメです。
僕たちは石川県の奥地にある白山市という場所で撮影をしました。もちろん最高級のカメラを持参して。僕たちの頭の中にはこういう絵を撮影したい!という強力なビッグピクチャーがあり、おそらくうちの商品を買ってくれる人はこんな感じの写真が好きだ!ということを想像して、その絵にあった写真を撮影してきました。
僕たちが使ったのは、GH4というパナソニックのミラーレスカメラ(20万円)と、Nocticronという効果なレンズ(15万円)です。f値を下げて、光を十分に取り込み背景をほどよくぼかして撮影しました。木造りのロッジは、見るものを魅了します。さらにロッジから少しでると大きなバルコニーがあります。後ろには新緑の白山が広がり、下には一級河川の手取川が流れています。もう撮影会場としては最高の場所でした。このロッジはAirbnbで発見しました。一泊1万5000円の宿泊施設でした。ここを2泊3日でお借りして、撮影をしました。
僕たちもアップルに倣ってディテールにこだわってみたんです。その結果、ローンチ直後からリードが集まり、早速売上も出るようになりました。
Squreaspaceで作るのは、オプトインページとセールスページです。ワンタイムオファーのページも作ります。
Squreaspaceでランディングページを作ったら、今度は動画のホスティング先を探す必要があります。
morefree.me はオンラインコースをホスティングするためにTeachable を使っています。月額$99のProfessional プランです。
Teachable で無料コースや有料コースをホスティングし、かつ決済もTeachable で受けます。StripeやPayPalを通して独自のゲートウェイで決済を受ければTeachable へ支払う手数料は小さくなるんですけど、僕たちは手数料を払ってでもTeachable Paymentのゲートウェイを使っています。なぜならTeachable のゲートウェイを使うことで自動で収益の分配と払い込みがなされるからです。
またTeachable ではユーザーの管理も行えます。Udemyでは個人情報を取得することは禁止されていますので、Udemyでビジネスをしている限りずっと商売の心臓部を握られ続けるんですけど、Teachable でお客さんを管理すれば自分たちの顧客リストを蓄積することができます。有名な話ですが、江戸時代の商人は山ノ内紙という防水機能のある特別な紙に顧客リストを書き込み、火事があるとその顧客台帳を井戸の中に放り込みました。仮に在庫が火で焼けてしまっても、顧客台帳さえあれば、いつでもビジネスは復活することを知っていたからです。そのくらいお客さんの情報、特に購入者の情報って大事なんです。Teachable ではその購入者情報を記録することができます。記録するだけではなく、メールを送ったり、次の商品の案内を出したりすることができます。
ちなみにSqureaspaceのオプトインページで集めた顧客にはConvertKitを使ってEメールシーケンスを流していきます。ステップメールと呼ばれるやつですね。コールドなお客さんをホットなお客さんに変えるのがステップメールです。どんな見込み客も最初は販売者のことを疑っています。この人は怪しい!と。先ほども言いましたが、デザイン力がないとその警戒心はさらに強まり「この人は超怪しい!」と思われてしまいます。そういったコールドなお客さんたちにステップメールを送ることで、ゆっくりと信頼関係を築いていきます。ある程度信頼してもらい、この人からなら商品を買ってもいいかな・・・と思ってもらえた頃に商品をオファーします。
オプトインを起算日にして、オプトインをトリガーとしたトラッキングコードを埋め込んでおくことでお客さんに対して締め切りを設けることができます。ビジネスには3つの壁があります。
- Not read
- Not believe
- Not act
あなたの書いた文章を読まない、それを信じない、信じたとしても行動しない。この3つの壁を乗り越えてようやく商品は売れます。
Not act、特に意識的に対策する必要がります。みんなお客さんを説得することにリソースを注ぎすぎです。仮に信じてもらえたとしても十中八九お客さんは「また今度でいいや」といって購入の機会を先延ばしにします。だからデッドラインを設けて必ず期間内に行動してもらえるようにしましょう。それを実現するのが、その名の通りDeadline Funnelです。CEOのジャックさんはこう言います。「締め切りのないセールスファネルは存在しない」と。つまり締め切りを設けていないセールスファネルはビジネスに値しないということです。僕たちはDeadline Funnel の$69プランに申し込んで、強力な締め切りを設けています。
CanvaとEnvato Elementsはあなたのデザインスピードを加速させます。より早く、より綺麗なデザインを作るためにも、テンプレートの利用が必須です。Canvaにはたくさんのテンプレートがありますから、写真をアップロードして埋め込むだけで素敵なデザインが完成します。Envato Elementsにも盛りだくさんのテンプレートがあります。テンプレートだけでなく素材やモックアップもありますから、商品を魅力的に見せたいときにはCanvaとEnvato Elements、あるいはEnvato Elements とPhotoshopの組み合わせを使うといいですね。
Canvaは月額$10ほど。Envato Elements は月額$30ほどです。いずれも頻繁に値段を上げております。
あとはG-Suiteがあると独自ドメインでメールを配信できるようになります。morefree.me もG-Suiteを使って独自ドメインからメールの送受信を行なっています。
さらにGoogle Driveを使うとファイルの共有が楽になります。僕のようなコンテンツメーカーは、ゴリゴリと高画質な動画(高品質な動画であることを願いたい)を作っていますから、簡単にテラバイト超えます。これを書いている時点で、うちのGoogle Driveには5TBを超えるデータが蓄積されています。そのほとんどが有料の動画コンテンツになります。もちろん根本さんとのmorefree.me で作ったコンテンツもGoogle Driveの中に保存してあります。