僕の知り合い(仲良くないけど)に、23歳の時に宝くじが当って、赤坂の某レジデンスのてっぺんに住んでいる奴がいる。そいつ曰く、おっきな宝くじが当ると「当選金の正しい使い方」なるものがもらえるらしい。その後に、寄付団体からの電話がかかりまくるらしい。どこまで本当かどうか分からないけど、まあ確かに、宝くじあたった人の半数以上が自己破産してしまうってデータがあるくらいだから、お金は人は変えちゃうんだと思う。
『宝くじの正しい使い方』
そもそも宝くじみたいな存在自体が好きじゃないんだけどさ。まあ存在を消す程僕には政治的パワーもないし、こんなことばっかり言っていたら黒い力に潰されそうだから、今日は控えめに『宝くじの正しい使い方』を紹介しようと思う。
サブタイトルは『〜How to burn〜』。最近、マジで安いよね。アスクルさんとか、そこら周りの、印刷・プレス系の会社は激安でプリントしてくれる。Kindleのおかげで、出版業界・印刷業界は大変だよね、本当。でもおかげで、印刷代がむっちゃ安い。だからもし暇があれば『宝くじの正しい使い方〜How to burn〜』って小冊子を刷って、配ろうかと思う。というかこのブログの内容をそのまま転載しようかな。
今日はその小冊子の内容をちょい見せどころか、全見せしようと思う。
全見せの小冊子
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『宝くじの正しい使い方〜How to burn〜』
はじめに:この小冊子は宝くじに当選した人向けの冊子ではなく、宝くじを購入した人向けの冊子となっております。とっても短い内容なので、理解できるまで繰り返し呼んでみて下さい。理解できなかったら、rikiyaishizaki.comを補完的に参照してみて下さい。
本文:以下の手順に沿って、宝くじをお取り扱い下さい。
- 窓口に並ぶ
- 取り敢えず連番を30,000円買っておく
- ダイソーに行って100円のライターを買う
- 公園に行ってその宝くじ全てを燃やす
- 以上
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『運』に頼るな、自分に頼れ
・・・ちょっと待って。真剣に書いているから。まだ「閉じる」ボタンを押すのは早いよ。続きを呼んで欲しい。
あまりにも馬鹿げた内容で、あきれた方もおられるでしょう。でも僕は本気で言っている。宝くじは買って燃やすからこそ意味がある。しかも30,000円くらい買えば、かなりの痛みが伴うから、燃やした時に決心ができる。
宝くじを買うような人はマインドがそもそも腐っている。自分がお金持ちになりたい願望を『運』に任せている時点で終わっている。そんなマインドは30,000円分の宝くじと一緒に燃やし尽くした方がいい。絶対に、全焼すべき。ちっりちりにね。
宝くじを買うような人はいつも比較している。誰と比較しているかは知らないけど「あんな風になりたい」といつも思っている。健全な比較ならいい。ベンチマークとかね。でも宝くじを買うような人は、自分はそこにはたどり着けないと決め込み、なにか魔法の杖的なものを振って一っ飛びで差を埋めようとする。とっても不健全な比較からしか生まれない思考法。
拝啓 ゴミ様
たしかに世の中にはゴミみたいな情報がたくさんあって、僕たちを常に惑わせる。そーゆーゴミみたいな情報をばらまく人(企業)が使う言葉には傾向がある。『一瞬で』『簡単に』『全てを手に入れられる』というキーワードをセールスレターや広告に散りばめる。でもそんな情報に騙されちゃいけない。そんな情報に飛びついた時点で、自分の心のどこかには『一瞬で』『簡単に』『全てを手に入れられる』ことに期待する気持ちが存在していることになるから。それって、自分を過小評価していることにならない?
一瞬で手に入れたものなんか嬉しくない。
簡単に出来上がったものなんか見たくもない。
全てを手に入れられるはずなどないのに。
僕たちはいつも足りないリソースの中でどう使ってうまく生きていくかを考えなきゃいけない。そのリソースを『一瞬で』『簡単に』『全てを手に入れられる』状態にすることを望むようでは、やっぱり自分の能力を過小評価しているとしか思えない。
リソースは努力して時間をかけてやっと少し手に入れるもの。それをコツコツやっていくと、振り返った時に大きなものになっている。そんな感じじゃないかな。僕はそう思うよ。自分の能力を信じていれば、そんな嘘八百のようなイカサマ情報に期待しなくたってよくなる。
『ハニー、知っているかい?夜景が綺麗な理由を』
クソみたいな情報を見て、自分が惑わされる心配があるなら、むしろ何も見ない方がいい。話を聞かない方がいい。(そんな意味で、FacebookやTwitterみたいなSNSは超危険なツールだと思う)
夜景が綺麗なのは、汚いものが闇に紛れて見えなくなるから。
雪景色が綺麗なのは、すべてを雪が覆い隠してしまうから。
僕のような心の弱い人間は、意図的に情報を遮断している。どーでもいいような人とどーでもいいようなことをすぐに比べるきらいがあるし、すぐに嫉妬するし、すぐにごねる。そんな自分が内側に存在しているからこそ、敢えていろんな情報を闇に包んでいる。一旦心を決めたら、一点だけに集中し、その他全てを雪で覆い隠してしまう。その方が、ダントツ世界は綺麗だ。
テッペンだけを見てればいい
てっぺんだけ見てればいい。一番いい所だけを見てれば良い。一旦始めれば、自分が失敗することなど考えずに、ただがむしゃらに突き進む。ゴールだけが見える状態ってのは、つまりゴール以外は真っ暗で何も見えないことを意味する。そう、情報を遮断することは、暗闇の中にポツンと自分を置くこと。怖いしょ?
それでも、まだまだ僕は誘惑に弱い。自分が嫌いになるほど誘惑に弱い。だから、暗闇の中なのに、目を瞑ることにした。目を開けててもそれほど周りは見えないんだけど、目を瞑ったらとうとう全く見えなくなる。あとは自分の心だけが頼りになる。盲目のピアニスト辻井伸行さんの言葉をここで引用すると失礼ではないかと、恐れ多し!なのだけど・・・
辻井さんは体について聞かれ『目は見えなくても、心の目は見えているので満足しています』と。
まさか、僕が辻井さんと同じだなんて言えるはずもない。辻井さんのラ・カンパネラを聞くと、ただただすごいなって。小説家じゃないからボキャブラリーが乏しいことは許して欲しい。ただただすごいとしか言えないんやってね。
なんていうか、しっかりとダッシュしようって思うね。暗闇の中でも、ゴール一点だけを見て。自分の目で見てもいいし、心の目で見てもいいしさ。ということで、暗闇の中を目を瞑ってダッシュすることを、『暗闇瞑目ダッシュ』と今後呼ぶことにします。商標は取りませんので、是非FacebookやTwitter、職場、学校でお使いになさって下さい。
汚いものは見ないでおこう。なんなら全てを覆い隠してしまおう。ただただ一点だけを見つめて。夜景や雪景色が好きな、僕にはピッタリなアイディアなんだけど、あなたは?どう?好き?
文責:石崎力也
追伸1:300円の当選している宝くじが捨てられなくて困っている・・・。
追伸2:Michael BubleのHaven’t met you yetという歌(PV)が素敵すぎて、涙がとまらない。