MailChimpは従量課金制なので、読者数が多ければ多いほど月々の支払額は大きくなります。リストを複数管理すると、少なからず重複するお客さんも出てくるので、無駄に読者数が大きくなってしまいます。もしリストを1つで、見込み客も購入者も管理できるようになれば、月々の支払額はぐっと小さくなることでしょう。でも、実は月額の料金なんてはそれほど重要なことではありません。なぜなら売上が伸びるのであれば、経費が膨らんでもまったく問題はないからです。少ないリストで顧客をマネジメントすると、儲かるんです。適切なお客さんに適切なタイミングでコンテンツを渡し、適切なタイミングでセールスを仕掛けられるので、今まで以上に利益が出るんです。何より管理が楽です。少ないリストで顧客をマネジメントすれば、MailChimpに支払う金額が小さくなるだけでなく、顧客との関係マネジメントも商品のセールスもぐっと楽になるんです。しかも、顧客のステータスを自動で更新できるWebサービスがあるんです。それがZapier。MailChimpとZapierのなす、華麗な連携プレーを紹介します。
今回お届けするノウハウはこちら
- #01. MailChimpのグループ変更をZapierで自動化する方法
- #02. ZapierでMailChimpのGroup Listを自動で変更する方法
- #03. Zapierでマーケティングオートメーションを実装する方法
- #04. ZapierでThinkificとMailChimpのZapを作る方法
- #05. ZapierでMailChimpのグループを自動で更新する設定方法
- #06. MailChimpのListでZapierのZapが成功したか確認する
- #07. MailChimpでワークフローを開始する(マーケティングオートメーションの流れを確認する)
- #08. ZapierでMailChimpのグループを見込み客から購入者へと自動で変更する設定方法 PART1
- #09. ZapierでMailChimpのグループを見込み客から購入者へと自動で変更する設定方法 PART2
- #10. ソフトセル専用のステップメールをMailChimpで作る
- #11. MailChimpでソフトセル(追伸でセールス)のテンプレートを作る
- #12. MailChimpで読者に誕生日を記入してもらう方法
- #13. Mailchimp – 過去のブログ記事をステップメールに再利用する
- #14. MailChimp – テンプレートからメールを作成する方法
- #15MailChimpでメールをデザインするデモ PART1
- #16. MailChimpでメールをデザインするデモ PART2
- #17. MailChimpでハードセル(強いセールス)のオートメーションを作成する
- #18. ハードセルの文章はスワイプファイルを参考にしよう
- #19. MailChimp – スワイプファイルを元にしてセールス文章を書く
- #20. スワイプファイルを参考にしてハードセルを書き上げる
- #21. MailChimpでSegment(セグメント)を設定する方法
- #22. MailChimpのリストでセグメントを作る方法
- #23. 予め作っておいたセグメントをMailChimpのAutomationに追加する
- #24. MailChimpで誕生日の90日前にプレゼントと商品案内をメールで送る設定
- #25. MailChimpで誕生日の前後にメールを送信する方法
- #26. MailChimpで誕生日セールスをすべき理由
- #27. 誕生日の記入をお願いする MERGE TAG(UPDATE PROFILE)について
- #28. バックエンド商品を購入した人のMailChimpグループをZapierで変更する
- #29. メールチンプのグループをZapierで自動的に変更する設定方法
- まとめ
#01. MailChimpのグループ変更をZapierで自動化する方法
タイトル通り、今からMailChimpのListにあるGroupをZapierで自動的に変更するZapを作っていきます。僕の場合、1つのビジネスにつき2つのリストを用意しています。
- ブログ更新通知のリスト
- コース受講生のリスト
コース受講生には、無料コースの受講生も有料コースの受講生も混ざっています。もしグループ分けをしていなければ、すでにAという有料商品を持っているお客さんに対して「Aの割引キャンペーンですよ!」というメールを送信してしまいます。それは良くない。だからグループでセグメントを切るんです。こんな感じに。
- 見込み客 Aに興味ある人
- 見込み客 Bに興味ある人
- 購入者 Aを買った人
- 購入者 Bを買った人
MailChimpのグループ機能を使えば、こんな風に4つのグループに分けられます。それも超簡単に。さらにZapierでZapを作れば、グループの更新を自動化することができます。例えば商品Aを購入した人のグループ情報を「購入者 Aを買った人」に変更する・・・というZapを作るわけです。作ったZapをテストして、ちゃんと機能していれば5分後にでもZapierの運用を開始できます。
今から自社にマーケティングオートメーションを導入しようと思っている人は、日本のメール配信会社を使ってはいけません。資本力もないし、開発者のレベルも高くない。何より、英語圏のWebサービス(Teachable/Thinkific/WordPressなど)とシームレスに繋がらない。これは大問題です。例えば、日本のメール配信会社を使っていたら、HubSpotの強力なリスト取りプラグイン:HubSpot marketing free(Lead in)を使えません。HubSpot marketing free(Lead in)を使いたければ、Mailchimpなどの英語ベースの配信会社を使う必要があります。Mailchimpが将来、日本語にローカライズされるかどうかなんてどうでも良いことです。今すぐ英語のままのMailchimpを使ってください。超、便利ですよ。
#02. ZapierでMailChimpのGroup Listを自動で変更する方法
セールスファネルの例を確認します。デモンストレーションを通してMailchimpとZapierの使い方を勉強していくので、内容が超実践的です。手元に商品があれば、実際に手を動かしながら記事を読み進めていってください。一つのセールスファネルが完成します。
- 無料コース:Udemyでオンラインコースを販売する方法(¥0)
- フロントエンド:コンプリートバンドル(¥1980/月)
- バックエンド:Online School Building(¥99,800)
これがセールスファネルの例です。それぞれのコースを受講した人は次のようなグループに分類されます。
- 無料コース:Udemyでオンラインコースを販売する方法(¥0)→ 見込み客 Udemy
- フロントエンド:コンプリートバンドル(¥1980/月)→ 購入者 コンプリートバンドル
- バックエンド:Online School Building(¥99,800)→ 購入者 OSB
例えば新しく「Udemyで大成功しましょうプロジェクト」という商品を作りリリースしたければ「見込み客 Udemy」というグループに対してメールを投げればOKですね。Udemyに興味ある見込み客に対してUdemyに関連する商品をオファーするので必然的に成約率は高まります。
#03. Zapierでマーケティングオートメーションを実装する方法
例題をさらに詳しく解説します。今回扱うのは「フロントエンド→バックエンド」の部分です。フロントエンド商品の購入者のグループ情報を「購入者 コンプリートバンドル」に自動で変更するZapをZapierで作っていきます。
やることは4つに分かれます。
- 「見込み客 Udemy」のグループを「購入者 コンプリートバンドル」に変更するZapをZapierで作る
- 「購入者 コンプリートバンドル」にOSBを販売する購入者メルマガ(オートメーション)をMailchimpで作る
- バックエンド商品 OSBのセールスレターを書き上げる
- 「購入者 コンプリートバンドル」のグループを「購入者 OSB」に変更するZapをZapierで作る
注意点を先に述べます。#01と#04をメインにお話ししますが、何をTriggerにしてグループを変更にするのかここで確認しておきます。それは商品の購入です。コンプリートバンドルという商品を購入してくれたお客さんのグループ情報を「購入者 コンプリートバンドル」に変更します。同じく、Online School Buildingという商品を購入してくれたお客さんのグループ情報を「購入者 OSB」に変更します。商品の購入をトリガーにして、Zapを発火してゆきます。このZap作成を強調して説明したいので#02と#03の解説は手薄になります。ご了承ください。
#04. ZapierでThinkificとMailChimpのZapを作る方法
さて、早速、ZapierでZapを作成します。Zapで理解しなきゃいけないのはたった2つだけ。Trigger(引き金)とAction(動作)です。ピストルの場合、Trigger(引き金)を引くことでハンマーが落ちます。ハンマーが落ちて弾が放たれます。この弾が放たれる動作がActionになります。
今回はThinkificをTriggerに設定します。Thinkificで指定のコースが受講されたら、それが引き金となりActionが発動します。
ActionにはMailchimpのグループ変更を設定します。
#05. ZapierでMailChimpのグループを自動で更新する設定方法
まずThinkificのトリガーを設定していきます。今回は、New Full Enrollment を選びます。その理由をじっくりと説明します。Thinkificサイドが用意している5つのトリガーの意味は・・・
- New Order:新しい注文があった時(無料コースの注文は含まれないが、有料商品の100%OFFはNew Orderに含まれる)
- New Full Enrollment:新しく受講があった時(有料・無料問わない)
- Course Completed:受講生がコース内のすべてのレクチャーを視聴し終えた時
- New Free Trial Enrollment:コースの無料視聴を受講した時
- New User:スクールに新しく生徒が登録された時
じゃあ、無料コースや無料バンドルに申し込んだ人のグループ情報を更新したい時はどうすればいいの?僕はそう思いました、当初。方法はあるんです。New Full Enrollmentを選択すればいい。これは無料・有料問わず、指定のコースの受講を条件にしてトリガーが発動するので、無料コースの受講でもOKということです。じゃあ無料バンドル(複数の無料コースを1度に提供する方法)は?これもNew Full Enrollmentでいいんです。無料バンドルは次のようになっています。
- 無料コースA
- 無料コースB
- 無料コースC
- 無料コースD
じゃあこうすればいい。無料バンドルには無料コースAが含まれていますから(無料バンドル ⊃ 無料コースA)、無料コースAのEnrollment(受講)をトリガーに設定すればそれは同時に無料バンドルの受講をトリガーにしたのと等しくなります。注意点は、無料コースAを含んだ別のバンドルが存在する場合、その別のバンドルが受講されても今から作成するZapは発動してしまいます。その点、留意お願いします。はい、ではContinueをクリックして次の設定をしましょう。
僕の場合、すでにThinkificアカウントをZapierと接続してありますので、こういう画面が表示されます。まだコネクトしていない人は「Connect an Account」から。Continueで次へ。
optional(任意)でコース名を設定できます。ぜひ、設定してください。TeachableにはこのCourse Nameの設定がないので、何らかのコースが受講されると無駄にいろんなZapが同時に発動してしまうんだけど、Thinkificはそういうことはありません。適切なコースを設定すれば、設定されたコースへのEnrollmentがあった時にだけZapが発動します。これはかなりマニアックな内容なので、おそらく文章からは理解できないでしょう。実際にZapierをいじりながら、理解なさってください。例題では「石崎式!Udemyでオンラインコースを販売する方法」という無料バンドルに含まれている無料コースの1つ「Udemy企画#01 – コースの作り方とマインドセット(無料eBook)」をCourse Nameに設定します。Continueで次へ。
注意が出ています。
- 最低でも1つのEnrollmentを用意しておいてください
- 以下のCourse Nameで設定したコースとトリガーがマッチするか確認してください
まあ、それほど重要な内容ではありません。テストで、Fetch(行って取ってくる)してデータを取るので、ちゃんとEnrollmentしてデータ履歴を作っておいてくださいということです。テストが不要であればこのプロセスは大事ではありませんが、やはりちゃんと動いているかどうか確認したいので、管理者アカウントとは別のアカウントでコースの受講をしておくといいですね。
直近に「Udemy企画#01 – コースの作り方とマインドセット(無料eBook)」の受講があれば、Test Successfulの結果が返ってきます。もし履歴がなければ(受講者がゼロであれば)TestはFailします。失敗するけど、Zap自体は作れるのでそのまま作業を継続しても構いません。
Zapを作る:Actionを設定する
ActionはMailChimpを選択します。Thinkificのコース受講をトリガーにして、MailChimpのグループ情報の更新をアクションにするんでしたね。
何をしたいですか?と問われます。今回やりたいのは、グループの更新です。ということで Add/Update Subscriberを選択します。MailChimpのリストに存在していなければ Add(追加)されますし、すでに存在していればUpdate(更新)されます。
どのMailChimpアカウントを使うか問われます。僕は一つのアカウントしかないので、そのままSave+Continueで次に行きます。まだZapierとMailChimpを接続していない場合はThinkificでやったのと同様にConnect an Accountしておいてください。
さあ、ここからややこしくなります。慣れればそんなことはないんだけど・・・っていう常套句は何にでも当てはまりますね。まずMailChimpのリストを選びます。リストを作っていない人はMailChimpの方で作っておいてください。僕の場合は、DRMを採用したビジネスモデルが複数あるので、いくつかのリストを1つのアカウントで管理しています。今回は Haamalu Online School Students を使います。
で、どのメールアドレスをMailChimpに追加するんだい?と。これはThinkificの申し込み時に利用されたメールアドレスを割り当てます。右側の展開アイコンをクリックしてドロップダウンを出します。User Emailを選択します。
次。Double Opt-Inを採用するかどうか。僕はしません。ダブルオプトインはわかりますよね。「メルマガを読む場合はこの確認ボタン/確認URLをクリックしてください」というメールが送られるやつです。確認メールをクリックしたらMailChimpのリストに初めて追加されるパターンです。僕の場合は、コースを受講してもらう段階でメルマガ登録の了解を得ていますので、ダブルオプトインは二度手間になります。Send Welcome Emailは日本語で言うところの自動返信メールです。自動返信メールはMailChimpのオートメーション(キャンペーン)の中で作るので、ここは. です。
すでにリスト内の同じメールアドレスがある場合の挙動です。アップデートするかどうかを聞いています。NoにするとZap自体が失敗に終わると書いてあります。つまりアップデートを許可しないということです。今回の趣旨を考えると、ここはYesにしておかないとダメですね。情報をアップデートするためのZapを作っていますから。
次。グループをリプレイス(置換)するかどうかを聞いています。あなたは「うどん派」です。もし今日のお昼ご飯にそばを食べたとしましょう。
- Yesの場合はグループが置換される:「うどん派」から「そば派」へ寝返る
- Noの場合はグループが追加される:「うどん派」と「そば派」の両派閥に属する
みたいな感じです。運用上、Noを選んだほうがいいと判断したのでNoを選択します。Replace GroupsでNoを選んだ場合お客さんのグループ属性はどんどんと増えていきます。例えば、うちのお客さんの属性はこんな感じです。
マニアックでしょー。コンプリートバンドルという商品を購入している人もいれば、OSBという商品を購入している人もいる。BusinessとBlog&Content Marketingというグループに属している人もいれば、UdemyとWordPressとThinkific&ThinkificとBusinessに属している人もいる。こんな風に複数のグループに属しているのは、僕がReplace Groupsを「No」に設定しているからです。どんどん追加されるから、お客さんのログが残るんですね。何を買ったか、何を買っていないか、何に興味があるのかが一目でわかります。
大事な部分。グループの選択です。任意になっているけど、僕らはグループ更新のためにZapを作っているから選択しなきゃいけないんです。覚えていますか?「Udemy企画#01 – コースの作り方とマインドセット(無料eBook)」という無料コースを受講した人の興味属性を「見込み客->Udemy」に変更するんでしたね。ここでグループを表示するには、あらかじめMailChimpのList Managementでグループを作っておく必要があります。何も表示されない場合は、グループが作成されていない証拠ですから、すぐにMailChimpに戻ってグループを作ってください。(Listから作れます)
First NameとLast Nameについて
Thinkificの場合はアカウント作成時に姓名を別のフォームで取るので、登録が容易です。Teachableの場合はフォーム数を一個減らすために一行でフルネームを記入する仕様になっています。だからMailChimp側でFirst NameとLast Nameを受け付けられないんです。今回はThinkificとMailChimpの接続なので、姓名を登録することができます。あくまでも任意ですが、お客さんの名前を取っておいて悪いことはないので、ちゃんと取っておきましょう。
確認画面
Continueをカチカチとやっていくと確認画面が現れます。こんな風になっていますか?なっていたらOKです。次にいきましょう。
Testがうまくいったよ、と。Finishで完了します。ちなみにこのテストは、後ろで本当にZapが動いているので、先ほど登録したrikiya+test001@haamalu.co.jpのメールアドレスは実際にMailChimpに登録されています。しかもグループ名が「見込み客 Udemy」になっている。注意:Fetchの段階でお客さんのデータを取ってきてテストをするとお客さんのグループが更新されてしまいます、気をつけて!
はい、これで完了。Zapに名前をつけて、YOUR ZAP IS “ON”にしてください。管理の都合上、グループ名とZap名を同じにしてあります。よっしゃ、ここを理解できれば、あとは楽勝だぜ。
#06. MailChimpのListでZapierのZapが成功したか確認する
じゃあ確認しましょうか。本当に先ほどのZapが機能しているかどうか。
リストを選択して、Manage contactsで中身を確認します。一覧で見れますね。ちゃんと見込み客というグループカテゴリの中に「Udemy」というグループ名が挿入されています。
メールアドレスをクリックして詳細を確認します。ちゃんと追加されていますね。ちなみにSignup sourceにはThinkificが記載されています。はい、ちゃんとMailChimpに追加されていることを確認しました。
#07. MailChimpでワークフローを開始する(マーケティングオートメーションの流れを確認する)
グループが更新されたらMailChimpのオートメーションが流れ始めます。そういうオートメーションをすでに用意してあるんです。いわゆるステップメールってやつですね。
このオートメーションの第1通目は、いきなりフロントエンド商品のオファーです。Triggerは Immediately after subscribers join the grouping, Udemy, in group, 見込み客・・・ってなんだそりゃ。これはですね、MailChimpのグループ情報が更新されたのを引き金にして発動されるオートメーションなんです。つまりこういう流れ。
- ググって石崎のブログにやってくる
- 無料コース「Udemy企画#01 – コースの作り方とマインドセット(無料eBook)」を受講する
- (さっき作った)Zapが発動しMailChimpのグループ情報が「見込み客 Udemy」に更新される
- グループ情報が「見込み客 Udemy」に変更された場合だけに発動するオートメーションが流れ始める
どう?わかります?わかりにくいですよね。実際にMailChimpでオートメーションを作ってください。Zapを作ってください。そしたらわかります。
1通目はいきなりオファーです。魅力的なオファーをすると、メルマガ登録直後にも関わらず結構な数の申し込みがあります。うちの場合は「20%の法則」ってものがあって、メルマガ登録者の20%がフロントエンド商品を購入してくれます。フロントエンド商品を購入してくれた人の20%がバックエンド商品を購入してくれます。バックエンド商品を購入してくれた人の20%が石崎のコンサルティングに申し込んでくれます。ちゃんと計測して、この数字になっているので、法則っぽいでしょ。ちなみにクライアントさんにはここ(=20%)を目指しなさいとアドバイスをしています。この20%っていう成約率を維持できるようになると、ファミレスに入る感覚で回らないお寿司屋さんに入ることができるようになります、、、たぶん。
2通目のメールはこんな感じ。「僕はUdemyでこれだけ稼いでいるんだよ」と自慢する記事です。一部の人は「なんだ、このキモい奴は」と怒り狂うけど、残りの人は「おー、羨ましい」となるそうです。ある意味、僕のようにキャラクタービジネスをしている人は希望を売ってナンボです。「おー、羨ましい」と思ってもらえるようなコンテンツを出し続ける必要があります。「おー、羨ましい」ってのを専門用語っぽく言い換えると、興味を喚起する、ということになりましょうか。例題では、Udemyへの興味を喚起するステップメールを書いています。
3通目はお役立ちコンテンツ。僕がベンチマークしている米国のUdemy講師を三人紹介しています。さらに僕がこれまでまとめたUdemyの参考リソースを掲載しています。全くセールスっぽくないでしょ。本当に喉から手が出るほど(たまに出ているけど)お金が欲しいんだけど、それをやるとお客さんは引くので。あえて無関心を装って、真摯にお客さんの役に立つコンテンツを渡し続けるわけです。
お役立ちコンテンツや興味を喚起するコンテンツをいくつか提供し(10通以下でOKです)、最終日にはハードセルを挟みます。全コース見放題のキャンペーンは今日で終了だよ!と。会社を経営している人は、お金を稼がないとね。そのお金で白米を買うんだからね。
MailChimpのステップメールをアクティベートする
まだステップメール(=workflow/automation)をアクティベートしていない場合は、Nextをクリックして、猿の手”Rock On”を表示してください。これで完成です。
#08. ZapierでMailChimpのグループを見込み客から購入者へと自動で変更する設定方法 PART1
ようやく本題に入れるという感じ。今までは「無料」のお客さんだけを扱ってきました。まだお金は発生していないということ。事業収益はゼロです。ここからようやく顧客を扱っていきます。売上が発生するということです。
まず、これ。覚えていますか。「見込み客 Udemy」のグループに送られるステップメールの第1通目です。石崎のUdemyに関する無料プレゼントを受け取った人は「見込み客 Udemy」というグループに分類されるんでしたね。
早速オファーです。これ全コース見放題で100円なので、成約率がすごい高いです。だいたい20%ほど。ちなみに継続率は50%なので、3ヶ月以内に半分の人が解約をします。逆にいうと半分の人がこのサービスを継続して利用してくれるということです。画像にある「クリックして100円で試してみる」を実際にクリックすると・・・
月額課金のフロントエンド商品が表示されます。20%の人はこれに申し込んでくれるわけです。この申し込んでくれた人を、僕らは正式に「顧客」と呼びます。見込み客が→顧客に変わった瞬間です。で、この変化の瞬間に、バックヤードでは何が起こっているか?当然ですが、Zapierでお客さんのグループ情報を更新する必要がありますね。次は「見込み客」から「顧客」に変わった人たちのグループ属性を変更するZapを作るということです。
#09. ZapierでMailChimpのグループを見込み客から購入者へと自動で変更する設定方法 PART2
じゃあ早速、Zapを作っていきましょう。もう復習ですね。チャチャチャとやります。まずTriggerで選ぶAppはThinkificです。今回は実際にお金が発生するので New Orderです。
アカウントの接続はすでに終了しているはずです。そのまま Save + Continue ですね。
商品名を選びます。New Orderの場合は、有料商品であればコースでもバンドルでも選べます。例題の商品(フロントエンド)はバンドルです。
Fetchしてデータを取ってきます。実存するお客さんのデータを取ってくるので注意して扱う必要があります(もちろん個人情報保護の観点から名前はお見せできません)。
よしよし。ここまで問題なく進めた。次です。Actionですね。AppはMailChimpです。
Actionを選択します。Add/Update Subscriberを選びます。読者のグループ情報を更新したいので。
ここはThinkificと同じ。ほとんどの人は1つのアカウントしか持っていないだろうから、デフォルトのまま進めばOKです。
また面倒な部分です。Listは「見込み客 Udemy」と同じリストです。Subscriber EmailはThinkificの購入者のメールアドレスを割り当てます。そう「見込み客 Udemy」のZapを作った時とやり方は一緒です。
ダブルオプトインは不要なのでNoにします。ここも「見込み客 Udemy」のZapと同じ。Send Welcome Email(自動返信)はオートメーションの方で管理するので、Noです。ここもやはり同じ。
追加しようとしているメールアドレスがすでにリストに存在している場合の挙動が Update Exisitingで決められます。ここはYesです。アップデートして欲しいので。次です。Replace Groups・・・これは YesでもNoでもどっちでもいいです。Yesを選ぶとリプレイスされます。
- Replace Groups Yes:「見込み客 Udemy」→「購入者 コンプリートバンドル」
- Replace Groups No:「見込み客 Udemy」→「見込み客 Udemy」「購入者 コンプリートバンドル」
イエスだと置換されます。ノーだと追加されます。お客さんの興味属性や購入情報を残したい場合はNoにしておくといいでしょう。最後に、Groupを設定して終了です。「購入者 コンプリートバンドル」のグループにお客さんを分類します。
ここはoptionalなので設定しても設定しなくてもどっちでもいいです。というか無料バンドルを受講した時に、すでに姓名の情報はとってあるので、わざわざここで追加する必要はないですね。もしかしたら無料バンドルを受講してから、フロントエンド商品を購入するまでの間に離婚して苗字が変わったりするなら話はまた別ですが。名前をとっておくことで、MailChimpのMarget Tagが使えます。メール文中で「あなた」ではなく「山田さん」と言い換えることが可能ですね。Continueして確認画面が出ます。OKならCreate & Continueです。
管理しやすい名前をつけてあげてください。僕はグループの名前をそのままペタリと貼り付けます。YOUR ZAP IS “ON”にして完成です。
#10. ソフトセル専用のステップメールをMailChimpで作る
売りたいのはバックエンド商品です。正直(こんなこと言ってもいいのかな?)、フロントエンド商品なんてどうでもいいわけです。どうでもいいってのはコンテンツがしょぼくてもいいって意味ではなく、フロントエンド商品から得られる利益なんてどうでもいいってことです。フロントエンドでしっかりとお客さんを集めて、バックエンド商品で収益するからこそ事業は成立するし、僕らのような小さい会社でも生き残っていくことができます。バックエンド商品は収益商品なので、比較的、高額になる傾向があります。高額な商品の場合は、しっかりとした教育が必要となります。信頼関係のできていないのに高額商品をセールスしても購入してもらえません。だから、ステップメールを作る必要があります。作るステップメールは2つ。
- ソフトセル
- ハードセル
ソフトセル
ソフトセルはインダイレクトセルとも言われます。間接的なセールスです。メインはあくまでもコンテンツの提供です。お客さんに「あー、役に立った」と思ってもらえるコンテンツを継続的に提供しつつ、追伸部分などでソフトにセールスをします。
ハードセル
ハードセルはダイレクトセルとも言われます。直接的なセールスです。メール1通すべてがセールスする(商品を販売する)ために存在している。もちろんメルマガの書き手も「売ることに特化したメール」を作ります。毎度ハードセルばっかりだとお客さんに迷惑をかけるので、9割はソフトセル、1割はハードセルの割合でメールを配信します。
オートメーションを作る
さあMailChimpでステップメールを作りましょう。まずソフトセルから作ります。
- Create Campaign
- Create an Email
- Automated > Subscriber Activity > Respond to subscriber updates
- Campaign Nameにキャンペーン名を記入する(例:購入者 コンプリートバンドル ソフトセル)
- Select a list with groupsでリストを選択する
- Beginでスタートする
第1通目、つまりこのオートメーションのトリガーは何か?何を引き金にして、この購入者メルマガは配信されるのか?わかりやすい言葉で説明すれば「お客さんがフロントエンド商品を購入した時」なんですけど、MailChimpにはそのようなトリガーはありません。MailChimpが理解できる言葉に翻訳すると、お客さんのグループ情報が「購入者 コンプリートバンドル」に更新された時です。だから Respond to subscriber updatesを選んだんです。Triggerがjoints list groupになっていることを確認して、Settingsからグループを選択します。で、Delayは1日に設定します。どのくらいの遅延を出すかはご自身で考えてくださいね。最後にUpdate Triggerをクリックする。これで第1通目のトリガーは設定完了です。
#11. MailChimpでソフトセル(追伸でセールス)のテンプレートを作る
1通目のメールをデザインします。
まずEmail情報ですね。管理しやすいように記入してください。
- Name your email:メールの名前(管理者しか見えません)
- Email subject:件名
- Preview text:アプリによっては件名の後に表示されます
- From name:送信者名
- From email address:送信アドレス
MailChimpでテンプレートを作る
まず署名部分と追伸部分を書き上げてしまいます。この追伸部分でソフトセルをしています。ここはずっと使い回すので、テンプレート化してしまいます。
「プログラムの詳細を確認する」にリンクを貼ります。バックエンド商品の20%OFFクーポンをThinkificのシステムの方で発行して、クーポン付きのURLを作ってしまいます。コース名の後に
?coupon=クーポンコード
で、割引コードが埋め込まれたURLを作れます。
お客さんは、手動でクーポンを記入する必要がないので手間が1つだけ省けます。こう言った工夫も、あらゆるところに散りばめることで全体の売上は結構違ってきます。今回は、softsell20というクーポンコードを発行したので、URLは…/bundles/online-school-building?coupon=softsell20 になります。
右上のSave as templateで、テンプレートを作ります。このメールデザイン自体も別のテンプレートから呼び出したので、OverwriteとSaveの二択なんですけど、選ぶのはSaveです。別名保存です。Overwriteを選ぶと上書き保存されちゃいます。前のテンプレートを残したいの、今回はSaveです。
#12. MailChimpで読者に誕生日を記入してもらう方法
お客さんをステップメールに巻き込むために(広告の専門用語でインボルブメントと言います)、誕生日の記入をお願いします。個人にとって誕生日は年に1回のイベントだけど、販売者にとってお客さんの誕生日はほぼ毎日のイベントになります。僕は2万人のリストを持っているので、ほぼ毎日お客さんの誕生日にバースデイメール(と商品のオファー)を送信しています。
まずリストに入って、Signup formsをクリックします。その中にGeneral formsがあります。クリックしてください。
右側のAdd a fieldから Birthdayを選びます(クリック)。左のレビュー画面に追加されました。Field labeを誕生日に変更しておきましょう。
発行者情報の部分に誕生日のオファーを出しましょう。使うのは *|UPDATE_PROFILE|*というマージタグです。
さらにブログへのリンクと、オンラインスクールへのログインリンクを出しておきます。この状態でもう一度、テンプレートを上書き更新しておきます。
#13. Mailchimp – 過去のブログ記事をステップメールに再利用する
自分宛にメールのテスト配信をする
まずメールで確認してみます。Send a test emailです。
はい、ちゃんとメールでもうまく表示されていることを確認しました。
そのまま下にスクロールしていって、設定したプロフィール変更(誕生日設定)をクリックします。
しっかりとプロフィール変更画面が表示されています。誕生日を記入するフォームもあります。
ソフトセルの文章をブログから転載(コピペ)する
「誕生日記入のお願い」がうまく表示されていることを確認しました。さて、ソフトセルの方を完成させていきましょう。もうそのまま。過去に書いたブログ記事のコピペです。ブログ記事を本気で書いているというか、ブログでもお客さんを教育できるように真剣に記事を書いているので、メルマガに転用することが可能です。
Merge Tagを使って日付を表示する
投稿日や編集日をリアルタイムで表示したいので、MailChimpにデフォルトで用意されている置換文字=Merge Tagを使います。「Merge Tag MailChimp」で検索してみてください。いろんな置換文字が表示されます。Y年n月j日をフォーマットに設定すると、2017年8月22日のように表示さます。
#14. MailChimp – テンプレートからメールを作成する方法
ではソフトセルのメールを引き続き作っていきます。まずEmail informationを書き上げます。で、Next。
テンプレートからメールを作成する
これ簡単。一個前のメールを作るときに、実はテンプレート化しておいたんです(メールのデザイン画面の右上のSave a Templateですね)。それを呼び出します。Saved templatesをクリックし、先ほど作成したテンプレートを選びます。さあメールを作成します。ブログ記事を開いて、文字通りコピペ。ガバッとコピーして、MailChimpの画面上でポンとペーストします。細部を整えてメールを完成させます。
#15MailChimpでメールをデザインするデモ PART1
#14で完成させたメールと同じ手続きでソフトセルのメールを追加してゆきます。本当に、ブログ記事をそのままコピペして作っています。もちろん細部の修正は必要です。例えばブログでh2タグを使われている部分を、MailChimpでは見出し1に変更したり。それ以外はそのまま触らず。僕はiMacで作業しているんですけど、意図的に文字を小さくして画面に表示できる情報量を最大化した状態で、ブログ記事をMailChimpへとコピペしています。左側にMailChimp、右側にブログを表示して行ったり来たり。
#16. MailChimpでメールをデザインするデモ PART2
ブログ記事をそのまま転用する際の注意点。写真はメール用に小さくしておきましょう。MailChimpで大きすぎる写真を使うと、デザインが崩れます。僕の場合は300〜1024pxの間に収めるようにしています。MailChimpに画像を挿入して画像の上にカーソルを置きEditを選びます。Resizeを選択して、今回はWidthを300pxに設定し直しました。
#17. MailChimpでハードセル(強いセールス)のオートメーションを作成する
ソフトセルのメールは合計で51通
全てのソフトセルメールを作り終えたので Wordflowをスタートしました。猿の手、Rock On!が表示されたらいよいよオートメーションが動き出します。
では、ハードセル(売るためのメール)専用のオートメーションを作ります。この流れはもう慣れましたね。僕らのようにマーケティングオートメーションでお客さんとの関係性をマネジメントしながらメールを配信する人は、常にRespond to subscirber updatesを選ぶ必要があります。お客さんのステータス(無料コースを受講した、フロントエンドを購入した、バックエンドを購入した)が変わるたびに、別のステップメールへと誘導していきます。
さて、1通めのトリガーを変更してゆきましょう。グループ情報を変更された時にオートメーションを始動します。具体的には「コンプリートバンドル」という商品が購入されると、Zapierで作ったZapが自動で顧客情報(MailChimpのグループ情報)を更新します。それを引き金にして購入者メルマガが動き出すということですね。ちなみに第1通目は、フロントエンド商品(コンプリートバンドル)の購入直後に送信したいので、DelayはImmediately(今すぐ)を選びます。
まずEmail informationを書きます。1通目はいきなりオファーです。売りたい商品(=バックエンド商品)の30%オファーを期間限定で行います。いわゆるアップセルというやつですね。
すでにテンプレートがあるので、そこから引っ張ってきます。とはいえ、そのまま使えるわけではないので、文言を修正していきます。URLも修正します。
これがアップセル専用のメールです。オファーの文章が参考になるかもしれません。貼り付けて置きます。復習ですが、売りたい商品はバックエンド商品(収益商品)です。フロントエンド商品のように値段が安くないので、教育プロセス(リードナーチャリング)なしでは、そう簡単にバックエンド商品は売れません。だからソフトセル専用(50通以上!)、ハードセル専用のステップメールを用意しなきゃいけないのです。
はい、1通目が完成しました。メール名(Name your email)で管理しやすい名前をつけておくとあとあと楽です。お客さんに見えない部分なので、好きなように書いても構いません。僕はOSBの30%OFFオファーと名前をつけました。
#18. ハードセルの文章はスワイプファイルを参考にしよう
ハードセルを10日に1度のペースで送信していきます。これ、間違っても7日に1度のペースにしないでください。1週間に1度だと配信される曜日が同じになるので、仮にお客さんにとって「都合の悪い曜日」だったらずーっとセールスのメールを、その「都合の悪い曜日」に送り続けることになります。だから、7、14、21の数字を避けて配信設定してくださいね。
自分でセールスしない
ハードセルの文章を自分で一から書こうとする人がいますけど、それダメです。素人のやることです。すでに実証済みで成約率の高いセールス文章をスワイプファイル(パクるための元ネタ)に蓄積しておいてください。僕以外にも、世の中にはたくさんのダイレクトマーケターがいます。彼らがそれなりに成功しているのであれば、確実にスワイプファイルを使っていると言っても過言ではありません。彼ら(僕を含め)のセールス文章は、読むだけでなく、しっかりと保存しておいてください。DMもちゃんと取っておいてくださいね。今回のようにいずれ使う日が必ずやってくるので。
#19. MailChimp – スワイプファイルを元にしてセールス文章を書く
さて、スワイプファイルを使ってセールス文章を作りましょう。今回はSマウスという英語圏で(というかスワイプファイルの99%は英語圏の広告をベースに作られている)使われている有名なテンプレートを使います。日本だったら、ダイレクト出版さんや、神田昌典さんが使っています。
覚えていますか?Delayは7、14、21を避けるんでしたね。例題では、比較的、高額な商品を扱っているのでセールスのスパンを割と長めに(10日間)取ってあります。
Sマウスの出だしは件名から始まります。「人間たちへ」・・・しかも送信者の名前は「ネズミより」。今まで石崎力也という送信者からメールが送られていたのに、今朝メールを開封してみると「ネズミ」からメールが送られてきた。一体どういうことだ。スワイプファイルの上手なところは、ヘッドライン(出だし)に細心の注意を払っている点です。ついついクリックして、読んでしまう文章の構成になっています。ちなみにSマウスのレターは年に1回ほど使うんですけど、いまだにものすごい高い成約率を誇っています。
文章を参考にしてみてください。書き手はネズミです。ネズミが勝手に石崎のオフィスに忍び込み、石崎のパソコンを使ってメールを打っている・・・という設定です。僕が自分で「石崎力也の商品はすごいよ!」と言えば、お客さんはドン引きするんですけど、ネズミが「石崎のこの商品って結構売れているんだよね」というのは許容範囲なんです。だから読んでもらえる。
オファーの最後に購入ボタンを設置します。Sマウスのオファーは次の流れです。
- 僕の名前はネズミって言うんだ
- この商品はすごい売れているよ
- でも高いんだよね
- だから値段から一桁”かじりとった”よ
- もうそろそろ石崎が帰ってくる、じゃあね
おなじみ、Thinkificでのクーポン発行です。スワイプファイル同士の勝ち残り戦をして(ABテスト)強い方を残していきたいので、常にコードを変えて計測をします。今回はSMOUSE3というコードを発行しました。管理者の僕はみただけで「あ、なるほど。Sマウスのレターから売れているんだね」ってのがわかります。
署名欄を「ネズミ」に変えます。これまでと同様に「石崎力也」で送信するのは変です。
こんな風にネズミの署名に変更しました。
#20. スワイプファイルを参考にしてハードセルを書き上げる
引き続きスワイプファイルを使ってハードセルのメールを書きます。
今回使ったのは「税務署からのお尋ね」という僕オリジナルの文章。いやいやスワイプファイルじゃないじゃん!そうなんですよ。まあ遊びでたまーに自分の作ったセールス文章で商品を販売することもあるんです。そのほとんどは失敗するんですけど、稀に大成功を収めることがあります。例題の「税務署からのお尋ね」というメールも、スワイプファイル歴代トップ5に入る成約率を誇ります。ある時、他の人のメルマガを読んでいたら、この「税務署からのお尋ね」という全く同じ件名で、全く同じ文章でセールスれが行われていました。嬉しいことに、僕のセールス文章がスワイプファイルとして歴史に残ったのです・・・たぶん。
#21. MailChimpでSegment(セグメント)を設定する方法
例題は、フロントエンド商品の購入者が受け取れるメルマガです。ここで販売する商品はバックエンド商品です。このバックエンドの購入者に対して「バックエンドが欲しいですか?ここで買えます」とオファーするのは愚の骨頂です。セグメントを区切って「バックエンド商品を購入していない人」にだけメールを送ります。
Workflowの画面です。Segmentの横にEdit segmentがあります。ここからセグメントを設定してゆきます。
- Choose segmentation conditions
- Subscribers match the following
- Contacts match “any” of the following conditions:(条件が1つの場合はanyもallも一緒です)
- グループ名 > none of > 排除するグループ名を選択(複数選択可能)
ポイントは4番です。例題では、コンプリートバンドルの購入者にOSBやいしこんといったバックエンド商品を販売するメールを配信しています。OSBやいしこんをすでに持っている人にOSBやいしこん(=バックエンド商品)を販売するメールは送りたくないので、none of(〜を除く)を条件に選びます。
同じ作業を繰り返し同様のセグメントを他のメールにも適用します。これでオートメーション全体に「バックエンド商品を持っていない人(というセグメント)」にだけメールを送る・・・という設定ができました。
#22. MailChimpのリストでセグメントを作る方法
#21では、1個1個のメールに対してセグメントを設定してゆきました。このセグメントは予め作っておくことができます。予めセグメントを作っておいた方が、適用の作業が(若干ですが)効率的になります。
まずはハードセル専用の購入者メルマガをアクティベートしましょう。猿の手、Rock On!が出たら早速オートメーションが動き出します(お客さんがいた場合、の話ですが)。
予めリストでセグメントを作る
- Lists > リストを選択する
- Manage contacts > Segments
画面右側のCreate Segmentをクリックしてセグメントを作成します。
設定は同じです。「バックエンド商品を購入していない人」にだけメールを送りたいわけですから、none of バックエンド商品、でバックエンド商品の購入者を除外したセグメントを作ることができます。
セグメントに名前をつけましょう。管理しやすいように、例題では「OSB, いしこんの購入者以外」としました。
#23. 予め作っておいたセグメントをMailChimpのAutomationに追加する
では予め作成しておいたセグメントを1つ1つのメールに適用します。
- Edit segment
- Choose segmentation conditions
- Subscriber is member of saved segment
- セグメントを選択する(例:OSB, いしこんの購入者以外)
予め用意しておいたセグメントを英語では saved segment と表現するようです。さておき。このセグメントの適用作業をリピートして、すべてのメールに適用します。デモンストレーション(上のGIFアニメ)では、ソフトセルのオートメーションに saved segment を適用しています。
#24. MailChimpで誕生日の90日前にプレゼントと商品案内をメールで送る設定
僕らはお客さんにコンタクトする機会を常に伺っています。その機会をどうするのか。セールスするのです。はい、率直に言いましょう。僕らは何らかの機会に便乗してお客さんに商品を売りたいのです。例えば、クリスマスに便乗してクリスマスセールをする。お正月に便乗してお年玉セールスをする。夏休みに便乗してサマーセールをする。年中行事に便乗して、お客さんにセールスをします。困ったことに、年収行事は年に1回しかない。クリスマスは年に1回です。お正月も年に1回です。夏休みも年に1回です。一方で、誕生日はどうでしょう?個人単位では年に1回のイベント。僕も誕生日は年に1回しかありません。でも販売者側からすると、誕生日は毎日あるのです。二人のお客さんがいたら、年に2回に「誕生日おめでとうセール」を送れます(二人の誕生日が同じでない限り)。もし1000人の誕生日を知っていたら、ほぼ毎日、誰かに「誕生日おめでとう!」と言えそうです。で、その誕生日セールスの仕掛けを今から作っていきます。
まず、おきまりのキャンペーンを作るところから。
- Create Campaign
- Create an Email
- Automated > Date Based > Say ‘happy birthday’
- Campaign Name(例:Haamalu Online School 誕生日) > リストを選択する > Begin
そう。誕生日専用のステップメール(MailChimpのオートメーション)を作ります。
1通目のトリガーは、オートメーションのトリガーでもあります。ここで設定した条件を起爆剤として、ステップメールが流れ始めます。1通目は誕生日の90日前に設定しました。
Email informationを設定します。Name your emailは、管理しやすい名前にしましょう・・・でしたね。件名は「誕生日まで、あと90日ですね!」。実はこの設定方法には問題があるんです。1通目が90日前ですから、例えば誕生日が4月1日の人であれば1月1日より前に登録しておいた方がいいということ。もし2月1日に誕生日を登録したら、その年の誕生日には1通目のメールが配信されず(1通目が送信されないということは、2通目も送信されません)、次の年の1月1日に1通目のメールが配信されます。MailChimpのオートメーションは、2通目から配信するとか、5通目だけ配信するっていう設定はできません。オートメーションを始めるには1通目の送信が必要なのです。これ大事なので覚えておいてください。
例題です。プレゼントで渡す動画はこれ。大阪の政治家をされている岩本さんと一緒のコースを作ったんですけど、当然ですが、オフレコトーク(公開できない会話)やNG集などが副産物として生まれます。そういった、見てて「ふふふ」となってしまう動画をプレゼントとして渡します。文字通り「ここでしか手に入らない」動画です。まあもらって嬉しいかどうかは本人次第ですけど、僕の場合、無料で教育コンテンツは腐るほど渡しているので、今さら誕生日のタイミングでまた教育コンテンツやノウハウ動画を渡してもねえ・・・という気持ちがあります。動画はGoogle Driveにアップロードして、共有リンクを発行し、MailChimpのテキストに埋め込みました。
背景の写真を変更する方法
例題では、もともと用意されているMailChimpのデザインを選びました。よりパーソナライズするために、より個性を出すために、そのまま使うことはせず、後ろの背景を少しだけ変更しようと思います。変更の仕方は次の通り。
- 画面右側からHeaderを選択(プレビュー画面で何も選択されていない状態で)
- Replace > 画像をアップロード
- 画像が大きい場合は、Edit > Resize > Widthを小さくする(表示スピードが上がります) > Save
リンクの色を変更する
「プレゼント:頭の中が食べ物でいっぱいの政治家(ここをクリック)」のリンクが背景色と被っていて読みにくい。だからHeader Designでリンクの色を変更します。RGBの6桁を手打ちするか、カラーバーを使ってスライドを調節しながら読みやすい色に変更します。このHeader Designも、左側のプレビュー画面のいずれをも選択していない状況においてのみ変更できます。
出来上がりの絵はこんな感じ。オファーの文章なども参考にしてください。
ここでいよいよオファー。本当にやりたいこと。商品の販売です。例題では、3つの商品をオファーしています。お客さんに「選んでくださいね」というパターンです。ここもオートメーションを3つ用意して、お客さんのグループ属性ごとに適切な商品を1つだけオファーすることも可能なんですけど、まあそこまでやらなくてもいいかな、誕生日セールスの場合は・・・と思います。
最下部の発行者情報を整えてください。デフォルトでは英語のままです。 解除リンク(メルマガの配信停止)くらいは日本語にしておいてあげてください。
今回作った誕生日メールは、そのまま使い回したいので右上の Save as Templateでテンプレート化しておきます。適切な管理上の名前をつけておきます。これで誕生日メールの第1通目が完成しました。
#25. MailChimpで誕生日の前後にメールを送信する方法
#24で誕生日にセースルするための具体的な手順を全て解説しました。誕生日の90日前に1通目のメールを配信するんでしたね。2通目、3通目・・・誕生日の当日・・・とメールを作っていきます。
まずこれ。60日前のハッピーバースデーを祝うセールスメールなんだけど、背景にチョイスした画像(プレゼントのスクリーンショット)がイマイチで。文字と文字が被るのって嫌ですよね。だから「ここは背景だよ!」とわかるように、いや背景が文字を邪魔しないように、強調しないように設定したいと思います。これね、何がすごいって、MailChimpはWeb上の写真の加工ができちゃう。
こんな風に画像の”Edit”機能が超イケてる。色々やりたいことが、全てオンライン上で完結しちゃう。わざわざフォトショップを開く必要もない。
背景をセピア調にして文字を意図的に読みにくくしました。こうすることで背景の上にある文字が見やすくなりました。
MailChimpのお気に入りな点は画像編集がいけているだけじゃない。GIFアニメーションを扱えるのがすごい。 HTMLメールなので、当然といえば当然かもしれませんが。デフォルトで備わっているGiphyから好きなGIFアニメを選べます。毎回GIFアニメはうざいけど、緩急をつけて、たまに切り札としてパッと使うとお客さんの興味を引くことができます。
僕はこんな風に使いました。これは静止画なのでオバマさんは動きませんが、メールではちゃんと「え?なに?」の動きをしてくれます。これ、結構インパクトあるでしょ。
#26. MailChimpで誕生日セールスをすべき理由
もうすでに説明しましたが、アゲイン。再度言います。なぜ誕生日セールスが、”販売者にとって”すげーいいのか。なぜなら、個人にとっては年に1回のイベントだけど、マスで考えると毎日のイベントだからです。1000人とか2000人の誕生日を採集したら、まあ365日、毎日のように「誕生日おめでとう!」というセールスメールが送れるようになります。実際にMailChimpではキャンペーンリポートでどのメールがどのくらい配信されたか一目でわかるんですけど、僕が運用しているこの「誕生日おめでとう!」のメールは毎日のように配信されています。
誕生日は財布の紐が緩む
これ、ゲスいです。でも事実なので。誕生日って、言わずもがな、金遣いが荒くなりますよね。僕の直近の誕生日は、電車の中でした。青春18切符を使って、金沢から東京まで11回も鈍行列車を乗り継ぎ、家族で旅をしていました。始発の午前5時のに乗って、午後6時くらいに着いたのかな。敦賀で朝日を見ながらコーヒー飲んで、名古屋でひと休憩して、雲に隠れたマウント富士を横目に、熱海に広がるオーシャンビューを楽しみ、横浜、川崎、東京と流れるように、ゆっくりと旅路を楽しみました。あれ、なんで自分の話をしているんだ。僕はこの日、全然お金を使いませんでした。まあ誕生日にお金を使いたくなるのは一般論ですね。それでもマスで考えると、やはり誕生日は金払いが良くなるので、このタイミングでセールスするのは良い事です。販売者にとって。
#27. 誕生日の記入をお願いする MERGE TAG(UPDATE PROFILE)について
どのタイミングで誕生日の記入をお願いすれば良いでしょうか。大前提として、個人情報なので誕生日の提供は任意にします。そりゃそうだ。誕生日教えなきゃメルマガは送ってやらないよ!みたいな上からなフォームに、誰が誕生日を記入するでしょうか。そんなメルマガがあれば、まあリストは集まらないでしょう。そう、入口ではとっちゃダメ。一旦リストを取った後にソフトにお伺いするのが良い。
僕はこんな感じの文章を用意しました。あくまでもダイレクトマーケティングにおける「お願い」はオファーなので、オファーらしく交換条件や提供コンテンツを明記します。この場合であれば”毎月ささやかなプレゼントをお送りします”がそれに当たります。オファーっぽいでしょ。
この”プロフィールに誕生日設定する”の文言にリンクを埋め込んで行きます。使うのはMerge Tagの*|UPDATE_PROFILE|*です。
さて、先ほど作った訴求文章(誕生日登録してね!)を既存のメールに挿入します。もうすでに動いているオートメーションであれば、一旦、Pause All Emailsで全てのメールを一時停止します。そうしないと編集できません。で、Edit Emailをクリックして、先ほどの文章を挿入していく。あとはコピペ作業が続きます。全ての作業が終われば、必ずオートメーションを再度アクティベートしてくださいね。
#28. バックエンド商品を購入した人のMailChimpグループをZapierで変更する
復習しましょう。この記事はMailChimpでグループの変更を自動化するためのZapの設定方法を解説するものでした。やることは合計で4つあるって冒頭では言ったんだけど、明らかに4つの以上のプロセスを紹介していました。そうなんだよね。記事を書き始めると、言いたいことがたくさん溢れてくるからさ。ともかく・・・2番目と3番目はもう終わっています。
- 2番目:フロントエンド商品の購入者にバックエンド商品を販売するオートメーションを作る
- 3番目:バックエンド商品のセールスレターを完成させる
2番:バックエンドを販売するMailChimpのステップメール
例題では、コンプリートバンドル(フロントエンド商品)の購入者にOSB(バックエンド商品)を販売するオートメーションを作りました。しかもソフトセル専用のものと、ハードセル専用のもの、2つを作りました。ソフトセルでは画像のように追伸部分でバックエンド商品のオファーがあります。ここまでが2番目の内容。
3番:バックエンドのセールスレタ
セールスレターも完成しています。Thinkificの方で書いてありますね。ということで、2番と3番はすでに終わっている・・・のです。最後、4番。バックエンド商品の購入者のグループ情報を自動で更新するZapを作りましょう。
#29. メールチンプのグループをZapierで自動的に変更する設定方法
最後です。Zapを作る作業はこれまでと同じです。バックエンド商品の購入者のグループ情報を「購入者 バックエンド商品」に変更するためのZapを作るんですね。
トリガーのアプリはThinkificです。
トリガーの内容は、有料商品の販売なので New Orderです。
すでにZapierに接続してあるアカウントを利用します。Save + Continueです。
Thinkificは任意で(optional)商品名を選択できます。これが選択できないTeachableの場合、トリガーAppとアクションAppの間にフィルターを挟まなきゃいけないけど、Thinkificはその必要がありません。バックエンド商品のコース名を選択します。
はい、そのまま進んでください。Fetchで、実際にバックエンド商品を購入した人の情報を取ってきます。
はい次。アクションのAppです。MailChimpを選択します。
Add/Update Subscriberを選びます。やりたいことは、Listのグループ情報をUpdateすることですね。
Thinkific同様、すでに接続してあるMailChimpのアカウント選びます。
このプロセスが面倒。まずリストを選び、登録する(更新する)メールアドレスを選びます。購入者のメールアドレス(User Email)選択します。ダブルオプトインもウェルカムメールもNoです。Update ExistingはYesです。グループ情報をアップデートするためにこのZapを作っているんだから。ちなみに補助文としてこう書いてあります。
If no, the Zap will fail if the subscriber exists, otherwise overwrites date sent.
NoならZapは失敗する(つまり処理されない)けど、Yesなら上書きされるよ、と。上書きして欲しいんです。グループ情報を更新して欲しいんです。ですよね。だからYesです。
さあ、もう終盤。
- Replace Groups:Yesならグループが置換され、Noならグループが追加される
- Group:MailChimpのListで予め作っておいたバックエンド購入者のグループを選択する(例:購入者 -> OSB)
- 名、姓、誕生日:空白(すでに情報を持っているので)
よっしゃー、もう少し。Zapに名前をつけて、YOUR ZAP IS “ON”にしましょう。これでバックエンド商品の購入者のグループ情報を更新するZapが完成しました。
まとめ
ZapierはIFTTTの2番手かとずっと思っていましたが、横断的に英語圏のWebサービスを利用してみると、そのほとんどがZapierを利用していました。Zapierは、やりたいことを自動化してくれるツールです。普段から、自分のやるべき仕事と、ロボットがやるべき仕事を意識しておくと、Zapを作る際に「何を自動化すべきか?」がすぐにわかります。僕のようなマーケティング・オートメーションの信者は、コンテンツ制作を除くすべての作業を自動化しようとしています。