僕は2014年ごろから、米国圏でビジネスを始める際にMailChimpを使いだしました。頻繁にアップデートされるので、昔と今では外観がガラリと変わっています。それでも昔から共通している「使いやすい」「直感的」「クール」という点。どんどん使いやすくなっているし、年々その直感的な度合いは強まっており、前よりもかっこよくまるでWebデザインのようなHTMLメールを送ることができるようになりました。さすがです、米国圏のWebサービス。
今回お届けするノウハウはこちら
- 日本のメルマガ配信システム VS 米国のメルマガ配信システム
- #01_あれ?MailChimpのステップメール機能(Automation)が消えた?
- #02_無料オファーでリストを獲得しMailChimpで見込み客を教育する
- #03_MailChimpのGroupが更新された時に送信されるAutomationを作成する
- #04_MailChimpで見込み客(リード)の興味属性 Group を作る
- #05_MailChimpで新しいCampaignを作成する -Respond to subscriber updates
- #06_MailChimpのTrigger(トリガー)を設定する
- #07_MailChimpで件名、送信者、送信アドレスを設定する
- #08_MailChimp – テンプレートからメールをデザインする
- #09_MailChimpのメール・デザイン – ヘッダーとロゴを挿入する
- #10_MailChimpのメール・デザイン – Thinkificの割引クーポンを挿入する
- #11_MailChimpのメール・デザイン – テキストを挿入する
- #12_MailChimpのメール・デザイン – 特定電子メール法に従い発行者情報を記載する
- #13_商品を魅力的にするにはオファーを強くする(ジムコブス 99通りのオファー)
- #14_MailChimpでデザインのテンプレートを作る方法
- #15_MailChimpのHTMLメールをデザインする(2通目を完成させる)
- #16_MailChimpにGIFアニメーションを追加しテンプレートを上書き保存する方法
- #17_MailChimpのデザインで写真を編集し挿入する方法
- #18_ブログ記事をMailChimpのステップメールに再利用する
- #19_ステップメールの書き方 – お役立ちリンク集と予告を掲載する
- #20_MailChimp – ステップメールの最終日にセールスをする
- 編集後記
日本のメルマガ配信システム VS 米国のメルマガ配信システム
初めてステップメールを作ったのは2010年ごろでしょうか。ピーアールジャパンさんのNEO(今のVPS-NEO)を使って作りました。今でもVPS-NEOは使い続けているし、2万人弱のメルマガ読者がいるので、簡単に処分しようにもできない。VPS-NEOには申し訳ないけど、今後Web上でビジネスをしていくなら、特にWordPress、Drip、Zapier、ThriveCartなど英語ベースのWebサービスとシームレスに接続したいなら、全てのメルマガ発行者はMailChimpに以降すべきだと言い切ることができます。かく言う僕自身も少しずつメルマガのリストをVPS-NEOからMailChimpへと移し始めています。その移行作業の中で「これは解説したら、喜ばれるかも」と思いスクリーンキャストで撮影しました。今回はその撮影した動画を元に、MailChimpの使い方についてお伝えしていこうと思います。
#01_あれ?MailChimpのステップメール機能(Automation)が消えた?
これまでMailChimpのトップページにあるグローバルメニューには”Automation”の文字列がありました。それが2017年の夏に消えました。とうとうステップメール機能が消えたかと思った方も多いことでしょう。僕は一人で絶望しました。でもその絶望も、ただの取り越し苦労だとわかったのです。ステップメール機能は生きていました。MailChimpはメールを送る全般のことをCampaign(キャンペーン)と呼びます。
そのキャンペーンの中にオートメーションが取り込まれたんです。ですから今後ステップメールを作ろうと思ったら、まずは”Create Campaing”から始める必要があるんですね。
#02_無料オファーでリストを獲得しMailChimpで見込み客を教育する
僕がこういう記事を書くときは、基本的にいつもデモンストレーションベースです。記事を書くために何かをやるということは一切なくて、本当に仕事上やらなきゃいけないタスクがあり、それをこなしている作業内容をそのまま記事にしているだけです。つまりこれは僕が今から本当に運用するステップメールです。だからリアルです。僕自身が生計を立てるために本気で作るステップメールなので、気合のノリが違います。まあいいや、そんなことは。
デモンストレーションで使う題材について
- 誰に?…Udemyに関するブログの記事を読んでくれた人に
- どこで?…Udemyに関するブログ記事の直下のバナー広告で
- 何を?…Udemyに関する無料コースを
- どうする?…オファーしてメールアドレスを取得する
- どうする?…そのメールアドレスにUdemyに関する情報を提供してゆく
今回の題材は「Udemy」です。Udemyは知識や技術をインターネットを介して販売したい人のためのマーケットプレイスです。そのUdemyに興味のあるお客さんにUdemyに関する情報の発信をして生きます。
Udemyに関するブログ記事直下に表示するバナー広告
Udemyに関する無料コースをThinkificでオファーする
#03_MailChimpのGroupが更新された時に送信されるAutomationを作成する
まずオートメーションの選び方です。ステップメール機能ですね。
- 右上のCreate Campaign
- 左下のCreate an Email
- Automated
次にステップメールのフォーマットを選びます。ぶっちゃけどれを選んでも後で変更できるんですけど、もちろん最初から適切なものを選んだ方が効率的です。僕は「たった一人で実装するマーケティングオートメーション」の仕組み作りをクライアントさんに提供しています。僕たちのやることはコンテンツを作ることだけでいいと思っているので、究極の目的は、メーカーに徹すること。逆にいうとそれ以外の部分、例えば見込み客の教育、セールス、リピーター作りなどは全て自動化してしまえばいいと思っています。もちろん見込み客の「興味属性」もMailChimpの方でしっかりと管理します。これまでただ単にメールマガジンを発行していた人にとっては少し難しいと感じられるかもしれません。僕の場合は、メールマガジンを発行するだけでなく、お客さんを興味属性に応じてグルーピングしてゆき彼らに対して適切な情報の発信や適切な商品のセールスを仕掛けます。そのグルーピング作業を実現してくれるのが、MailChimpのGroup(グループ)なんです。今回は、そのGroup(グループ)が更新された時にのみ発動するステップメールを作っていきます。
- Subscriber Activity
- Respond to subscriber updates
#04_MailChimpで見込み客(リード)の興味属性 Group を作る
先ほど選択した”Respond to subscriber updates”を使うには、MailChimpのLists(リスト)でグループを作る必要があります。まずはそのプロセスから説明します。まずはグローバルナビゲーションメニューにある”Lists”を選択してください。もしまだリストを作っていなかったらリストを作るところから始めてください。
僕はもうすでにリストを用意してあるので、グループを設定したいリストをクリックして選択します。
- リストを作ってなければ先にリストを作る
- グループを設定したいリストを選択する
- Manage contacts > Groups
- 右側にある”Create Groups”
次です。メルマガ登録の画面(オプトインページ)でどのようにしてグループを分けるか聞かれています。
- As checkboxes:チェックボックスで
- As radio buttons:ラジオボタンで
- As a dropdown:ドロップダウンメニューで
- Don’t show these groups on my signup form:表示しない(これを選択)
お客さんには選ばせません。というよりそもそもオプトインページを用意しません。お客さんが選ぶチャンスを持たないのです。ThinkificやTeachableで無料コースを受講してくれた人にのみメールマガジンを発行してゆくので、見込み客が受講したコースをベースにしてこちらが(Zapierが)自動的にグループを振り分けていきます。
MailChimpでグループを作る
さてグループを作っていきましょう。見込み客というグループカテゴリを作り、その中に「Udemy」と「WordPress」というグループ名を作ります。で、Saveします。”Done For Now”をクリックしてグループを完成させます。よしグループができた。じゃあ早速メールチンプのキャンペーンに戻りましょうか。
#05_MailChimpで新しいCampaignを作成する -Respond to subscriber updates
キャンペーンの作り方。もう一度復習です。
- グローバルナビゲーションメニューの“Campaign”
- “Create Campaign”
- “Create an Email”
- “Automated”
- “Subscriber Activity”
- “Respond to subscriber updates”
この”Subscriber Activity”にある”Welcome new subscribers”と”Respond to subscriber updates”の違いについて。
- Welcome new subscribers:読者が新しくリストに入った時にステップメールが流れる
- Respond to subscriber updates:読者のグループが更新された時にステップメールが流れる
初めてリストに入る時にグループ情報が更新されれば、仮に読者が新しくリストに入った場合でも”Respond to subscriber updates”でステップメールが流れ始めます。今回は”Respond to subscriber updates”を選びます。
キャンペーンの名前をつけてリストを選択する
“Campaign Name”ですが、これはお客さんに見えます。サインアップフォームにでかでかと表示されます。もちろんサインアップフォームのデザインも編集できるんですけど、いずれにせよ適切な名前をつけておいた方がいいです。僕の場合はサインアップフォームを用意しないので、管理しやすいように説明的な名前をつけます。いつもはグループ名をそのままつけるようにしています。今回は「見込み客 Udemy」としておきました。さらに下のドロップダウンメニューから適切なリストを選びます。僕は Haamalu Online School Students という、Thinkificでコースを受講してくれた人を格納するリストを選択しました。
#06_MailChimpのTrigger(トリガー)を設定する
まずはトリガーを設定します。引き金ですね。何を引き金にしてこのステップメールを発動させるのか?ということです。今回はグループの更新をトリガーとするんでしたね。先ほども言いましたが、新しくリストに入った人でもグループが更新されれば”Respond to subscriber updates”を引き金にしたステップメールは動き出します。第1通目のトリガーを設定しましょう。”Edit trigger”をクリックします。
まずはDelayの設定から。ディレイは遅延のことです。トリガーが引かれてからどのくらいのラグをもたせてメールを配信するか聞いているわけですね。
- immediately:すぐに(これを選択)
- hour(s):時
- day(s):日
- week(s):週
今回はグループに追加された直後にメールを送信したいので”immediately”を選択します。
次に”Settings”の設定です。ここではグループ情報を選びます。先ほど”Lists”で作ったグループ名を選択します。「見込み客 Udemy」ですね。右上の”Update Trigger”をクリックして設定完了。
ここで大事なことを一つ。今はそれほど重要ではありませんが、これから長いことMailChimpを使っていく中で一回は必ずハマる問題です。その問題に先回りして解決しておきましょう。それはメールは順番通りにしか送られないということです。当たり前じゃんと思うかもしれません。でもこれは大事な原則です。例えば今、2つのメールが見えていますね。WelcomeとLearn moreです。例えばこのWelcomeを受け取らずにLearn moreだけを受け取るような設定はできないんです。MailChimpでマーケティングオートメーションを実装する際に、多機能が面白くて色々と試してみたいことが出てくるはずです。僕はたくさん出てきました。「Segmentをいくつかに分けて、こことここをスキップして、このメールを届かせることによって、1つのオートメーションで顧客と見込み客の2グループに一括でメールを送信する」とか考えるんです。結果からいうと、オートメーションはいくつも作ることになりました。1つのオートメーションを複雑に使うよりも、様々なオートメーションを用意して場合分けしながら使って行った方がいいという結論です。実際にサポートと連絡を取りながら「それが本来の使い方だよ」と念押しもされました。サポートが「メールはスキップさせることはできない」と言ってくれるまで、見事にハマっていたんです。これ覚えておいてくださいね。
#07_MailChimpで件名、送信者、送信アドレスを設定する
ではメールをデザインしていきましょう。右側にある”Design Email”をクリックします。
次にEmail informationを記入してゆきます。
- Name your email:自分だけが見える管理上のメールの名前(例:コンプリートバンドル 3ヶ月 100円オファー)
- Email subject:件名(例:Udemy講師の必須スキルを100円で)
- Preview text:件名の後に表示される文章(例:オンラインコース全部、見放題で100円のキャンペーンを実施中)
- From name:送信者名(例:石崎力也 Udemy)
- From email address:送信アドレス(例:mail@haamalu.co.jp)
Frome nameでは個人名をお勧めします。屋号もokですが、僕は屋号のメールは基本的に開きません。例えば「楽天市場」とか「アメブロ」なんて屋号を使ったメールは確実に開きません。現代人は忙しいので。個人名であれば「お、俺に直接あてたメッセージかな?」と思って開いてしまいます。特に件名が魅力的な場合は。From email address(送信アドレス)ですが、gmailとかyahooのフリーメールだと、もうそれだけでスパム判定されるんじゃないかな。少なくとも開封されません。素人っぽいし。独自ドメインは年間1000円ほどだし、月々500円を払えばGoogle Appsで(今はG Suiteに変わりました)独自ドメインでのメール配信ができます。さておき。全部を記入したら右下の”Next”をクリックします。
#08_MailChimp – テンプレートからメールをデザインする
僕はすでにたんまりとテンプレートを用意してあるんだけど、今回は説明の便宜上また一からテンプレートを作ってみようと思います。まずはフォーマットを選びましょう。”Layouts”から作ってもいいし、”Themes”から作ってもいいです。Themesには僕のお気に入りが3つあります。
- New Collection
- Cutout
- Ticket
どれもシンプルで使いやすいです。今回はTicketを選びます。あれ一から作り直すって話だったんだけど。まあいいや。
#09_MailChimpのメール・デザイン – ヘッダーとロゴを挿入する
左側がプレビュー画面。左側のプレビュー画面で編集したい場所をクリックすると、右側がダイナミックに動き編集画面が現れます。ここで1つメモ。
- 左側:プレビュー画面
- 右側:編集画面
ということで基本的な編集の流れはこうです。
- 左側をクリック
- 右側で編集する
- 1に戻る
右側に表示されているのはブロックです。パーツですね。これを左側にドラッグ&ドロップするとプレビュー画面に挿入されます。で、右側で編集するという流れ。つまり新しいブロックを追加する場合はこう。
- 右側からブロックを選ぶ
- 左側にドラッグ&ドロップする
- 右側で編集する
- 1に戻る
まず左側でロゴをクリックします。右側がダイナミックに動く。デフォルトでロゴが入っているんですけど、それを自分のロゴと置換します。”Replace”をクリック。
画像を管理する画面が現れました。ご自身のロゴをアップロードしてください。アップロードが終わったら、挿入したいロゴ、画像やイラストを選択して右上の”Insert”をクリック。挿入完了。左側のプレビュー画面でロゴが更新されたことを確認します。
このテーマのトップに限らず、ほとんどのテーマのトップには”View this email in your browser”(メールをブラウザで確認する)とあります。あんまり日本人には馴染みのない行動ですね。メールをWebブラウザで確認するなんて。ということで、ここはオファーに変えていきます。
こんな風に。「Udemy講師として必要なスキルを、ぜんぶ学習できて月々100円」
#10_MailChimpのメール・デザイン – Thinkificの割引クーポンを挿入する
これはThinkificユーザーやオンラインコースを販売している人にのみ関係のある内容です。先ほど「Udemy講師として必要なスキルを、ぜんぶ学習できて月々100円」という文言をトップに追加しました。ここに割引クーポン適用済みのURLを差し込んでいきます。また別の箇所でボタンでも同じオファーを挿入していきます。
Thinkificでクーポンを発行してゆきます。左サイドメニューの”Coupons”を選びます。”Create Coupon”でクーポンを作ります。
- ¥ か %:1000円OFFなら¥、10%OFFなら%
- 適用する商品を選ぶ(例:コンプリートバンドル Complete Bundle)
- for first X payments:最初の何ヶ月分に割引を適用するのか(例:for first 3 payments)
- Code:クーポンコード(例:SIGNUPMAIL)
- Quantity:発行枚数(例:9999枚)
- Coupon Name:決済画面でお客さんが目にするクーポンの名前(例:期間限定&数量限定100円キャンペーン)
- Expires At:クーポンの有効期限(例:2071-01-10)
最後に”Save Coupon”を選択。Chromeのシークレットモードを開きます。Shift+Command+Nで開きます。さあ挿入してゆきましょう。
Thinkific – クーポンをURLを埋め込む
Thinkificは(TeachableもUdemyもKajabiもできます)URLにクーポンを埋め込むことができます。コースURLの後に ?coupon=クーポンコード です。先ほど発行したコードがsignupmailなので、正式なURLはこうなります。 ドメイン名/bundles/complete?coupon=signupmail
MailChimpでリンクを挿入する方法
いま作ったクーポン込みのURLをリンクとして挿入していきます。
- 左側のプレビュー画面からリンクを挿入したいパーツを選ぶ
- 右側の編集画面でテキストを選択する
- リンクのアイコンをクリック
- Web addressにURLを挿入する
- Insert
MailChimpのボタンにURLを挿入する方法
同様にボタンにもリンクを挿入してゆきます。
- 左側のプレビュー画面からボタンを選択する
- 右側の編集画面を開く
- Button text:ボタンに表示する文章(例:100円で試してみる)
- Web address(URL):リンク
- save & Close
MailChimpでボタンの色を変える方法
ブランドカラーを統一しておくと、ビジネスに一貫性がでます。うちの場合は#ff9900のオレンジ色がブランドカラーです。
- ボタンをクリック
- Style
- Backgroundでカラーを選ぶ
- Save & Close
#11_MailChimpのメール・デザイン – テキストを挿入する
もう編集方法には慣れたかもしれませんね。基本的なプロセスはいつも同じ「左→右→編集」です。
フォントサイズを変更する方法
変更したいテキストをハイライトして”Size”でフォントサイズを選択します。
テキストに背景色を追加する
背景色を追加したい文章をハイライトして、背景色のボタンをクリックしカラーを選択します。
#12_MailChimpのメール・デザイン – 特定電子メール法に従い発行者情報を記載する
特定電子メール法についてはこちら(正式名称:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)。実際に摘発があるので、いくら副業バレたくないサラリーマンが顔出し不要のビジネスをしていたとしても、コンプライアンスを遵守していないメールを送ればアウトです。そういう送信者のメールはどんどん届かなくなっている傾向にあるようです。米国の個人プレーヤーをみてください。ちゃんとみんな電話番号、本名、本店所在地を記載しています。
テーマを選ぶとデフォルトで発行者情報の部分を挿入されています。英語なので日本語に変えていきましょう。
- Our mailing address is:発行者情報
- Want to change how you receive these emails:メルマガの受信設定を変更したいですか
- update your preferences:メールアドレスの変更はこちら(*|UPDATE_PROFILE|*をリンクに挿入する)
- unsubscribe from this list:メールマガジンの購読を停止する(*|UNSUB|*をリンクに挿入する)
MailChimpのMerge Tagについて
マージタグは置換文字のことです。例えば*|UNSUB|*を挿入すれば、メルマガ解除リンクになります。他にも色々あるのでMailChimpの本家サイトでMerge Tagを勉強してみてくださいね。
MailChimpに連絡先を記載する
連絡先のメールアドレスを用意しておくといいですね。ほとんどの人は商用利用しているでしょうから。問い合わせをするような見込み客です。かなり”見込み”が高いと言えるでしょう。これはあくまでも感覚値ですが、メールを返信する際に商品をセールスするとだいたい半分くらいの人が商品を購入してくれます。セールスの動線になるので忘れずに記載しておきましょう。僕の場合は(support@haamalu.co.jp)を記載しておきます。
MailChimpでプレビューをする
置換文字がどのように表示されるか確認したい場合はプレビューをしましょう。
- Preview and Text
- Enter preview mode
さあこれで第1通目のメールは完成です。右下のSave and Continueをクリックします。
#13_商品を魅力的にするにはオファーを強くする(ジムコブス 99通りのオファー)
ステップメールを書くときに「何を書いたらいいかわからない」と悩む人がいます。ぶっちゃけ何を書いてもいい。何を書くかよりも、どうやってお客さんにコンタクトするか?の機会の創出について頭を悩ました方がいいです。僕らがそもそもなぜメールを開かないかと言えば、心の底では「は、なんでメールしてきたの?」と思うからです。どうせ商品を売りたいだけでしょと思われてはいけないのです。だから世の中の販売者は年中行事に乗っかって、クリスマスセール、サマーセールやお正月セールをやるわけです。
オファーを強くする
さらに僕たちが考えるべきことは「オファーを強くすること」です。これが一番大事です。強力なオファーはイレジスティブルオファー(irresistible:断れない)と呼ばれます。例えば有名なのはベガスワールドホテルのオーナー、ボブステューパックが考えたオファーです。
「今すぐカジノにご参加下さい。一人198ドル。二人で396ドル。刺激いっぱいのラスベガスでも有名なストリップ地区のホテルのデラックスなミニスイートルームをご用意します。一流のエンターテイナーが出演するショーのチケット付き。お部屋にはよく冷えたシャンパン、ギャンブル中でも、スロットマシーンの最中でも、ラウンジでも、どこでもお好きなものが飲み放題。ギャンブル用に1000ドル分のチップをプレゼント。商品はもちろん全てあなたのもの。さらにボーナスとしてカラーテレビ、ビデオデッキ、ダイヤモンドの指輪のうち少なくとも1つが必ず当たります。もちろんこの信じられないオファーを誰にでもしているわけではありません。このパッケージは10組限定ですから、早い者勝ちです。今すぐご予約ください」
僕はいつも商品を作りセールスレターを書くときにこのオファーを10回ほど声に出して読みます。で、このレベルのオファーをしなきゃモノは売れないぞ!と自分自身に言い聞かせてコピーを書き始めます。そう、僕らマーケターの仕事は魅力的なオファーを作ることです。
なぜUdemyではコースが売れるのか?
マーケットプレイスでも一人勝ちしているUdemyでは、なぜコースがどんどん売れるのでしょうか?それはオファーが強いからです。例えばこのコースは僕がベンチマークしているBen TristemさんのUnity開発に関するコースです。18万人が購入しています。無料で受講している人を割り引いて考えたとしても1コースで数千万円の売上でしょう。なぜこれが強力なのか。
- 通常価格$195のコースが$10で販売されている
- 残り2日限定
- 45.5時間の講義
- 30日返金保証付き
もうセールスレターなんて読まなくても買っちゃいますよね。これがオファーの威力です。オファーさえ強ければ、そもそもステップメールなんかでお客さんを教育する必要はないんです。だから繰り返しますが、僕たちマーケターのやることはオファーを強くすることなのです。僕がマーケターとしてスキルアップしてきた歴史は、それはそのまま世の中の様々なオファーを網羅してきた歴史でもあるのです。オファーを強くする能力があれば、コピーライティングのスキルもいらない、集客のスキルもいらない、なんならコンテンツ制作のスキルすらも不要です(それだと詐欺ですが)。
ステップメールの文章を考える前にオファーを強くする
ステップメールの勉強をする前に、オファーの勉強をしましょう。面白いことに日本郵政が「ジムコブス99通りのオファー」を用意しています。オファーを参考にして、僕たちにDMを送れということですね。これすごい参考になります。あなたのオファーは断れないような強力なオファーになっていますか?
#14_MailChimpでデザインのテンプレートを作る方法
2通目ですね。2通目のトリガーは「前回のメールから24時間後」に設定します。1 day after subscribers are sent previous email です。48時間後(2日後)にする場合は”Edit trigger”で 2 day(s)に設定してください。覚えていますか?Delay(遅延)は immediately、hour(s)、day(s)、week(s)があるんでしたね。
第2通目をデザインする
ここから流れは同じです。メールをデザインしていきましょう。まずはEmail Informationを埋めてゆきます。
テンプレートからメールを作成する方法
今からテンプレートを作ります。僕の場合はすでに別のテンプレートを用意してあるので、それを呼び出します。今回初めてテンプレートを作るという方は、Layouts > Basic > Simple Text を選んでください。
署名の下に Boxed Textを挿入する(追伸部分)
今つくっているテンプレートはソフトセル(インダイレクトセル)専用のものです。ソフトセルは、ソフトに追伸でセールスをするからそう言われます。毎回ハードにセールスしてたらお客さんは離れてしまうので。Boxed Text を挿入して文章を差し込みます。僕の場合はこうしました。
「今月のキャンペーンはこちら → 100円お試し企画」
さらにこの追伸部分にURLを挿入します。
再びThinkificでクーポンを発行して、割引コードを埋め込んだ状態のURLを作ってください。そのURLをリンク挿入します。
署名を作る
あなたの個性を出すために、他のメルマガ送信者と差別化するために、魅力的な署名(signiture)を作りましょう。シグニチャーには”Image + Caption”のブロックを使います。右側から探してください。さらにSettingsで設定を変更します。
- Settings
- Caption position > Right
- Right Caption width > Two-thirds
写真を追加していきましょう。あなたの顔写真(GIFアニメーションでもOK)を挿入します。
で、プロフィールを追加して完成。一言二言の文章を入れて、名前、肩書きを書きます。僕はこんな風にしました。
誰もがハイパーボヘミアンになれるわけではありません。週に4時間だけ働いて年収500万円を維持するにはそれなりの努力とスキルが必要です。
石崎力也|Haamalu合同会社、マーケター、TOEIC講師
なんかふざけた文章とふざけた写真でしょ。これが僕のキャラクターなので仕方ありません。お許しください。
テンプレートを作成する
毎回毎回、この署名と追伸部分のソフトセルを作るのは面倒ですからテンプレート化してしまいます。右上の”Save as Template”をクリックして、テンプレートの名前を記入にして”Save”です。以前作ったテンプレートを上書きしたければ”Overwriter”を選んでください。今回は別名保存をしたいので”Save”します。
#15_MailChimpのHTMLメールをデザインする(2通目を完成させる)
2通目はeBookの受け取りを確認するメールです。いきなりセールスメールを送ると「なんじゃこいつは」となるんで、eBookの受け取り方について書いたメールを送ります。色々と選択肢を残しておいた方が、お客さんのアクション率は高まります。今回はThinkificからダウンロードする方法と、Google Driveからダウンロードする方法の2つを用意しておきます。
ThinkificでPDFをダウンロードする方法のインストラクション
- Curriculum
- Preview Course
- As a Student
- PDFのあるレクチャーをクリック
- URLをコピーする
- MailChimpでリンク挿入する
Google DriveでPDFをダウンロードする方法のインストラクション
ファイルをアップロードして共有リンクを貼りましょう。僕は同期フォルダにeBookを置いてあるので、Finderから操作ができます。
- eBook(PDF)を右クリック
- Googleドライブを使用して共有
- URLをコピーする
- MailChimpでリンク挿入する
最終的にはこんな文章になりました。
#16_MailChimpにGIFアニメーションを追加しテンプレートを上書き保存する方法
Google Driveでダウンロードする方法が少しわかりにくいので、ScreenFlowでGIFアニメーションを作りインストラクションを出します。GIFアニメーションの作り方は「ScreenFlow animated gif」で検索してみてください。色々なハウツーが見れるはずです。
作ったのはこれです。メールにGIFアニメを差し込むのでデータが大きすぎると表示スピードが落ちます。メーラーによっては受け付けてくれない可能性もあるでしょう。だから使う色の数を減らしてフレーム数を最低限の5にしました。
先ほどのGIFアニメーションをダウンロードリンクの下に挿入します。Imageのブロックを左にドラッグ&ドロップして、GIFアニメーションをアップロードし挿入します。
こんな感じでGIFアニメーションを挿入しました。ダウンロードリンクの下、署名の上に設置しました。これで「eBookのダウンロード方法がわかりません」というメールをもらうことは少なくなるでしょう。このeBookのダウンロード方法に関するメールは今回だけでなく未来にも使う機会がありそうなので、”Save as Template”でテンプレートにしておきましょう。これでメールは完成。右下の”Save and Continue”をクリックしておしまい。2通目は完成です。
#17_MailChimpのデザインで写真を編集し挿入する方法
さて3通目を作りましょう。”Add Email”でメールを追加します。
1通目と2通目と同様にメールの情報を設定してゆきます。今回はインカムリポート(Udemyの売上報告書)をお客さんに見せます。それをステップメールのコンテンツとして用意するわけですね。
今回はセーブしたテンプレートからメールを作ります。”Saved templates”からテンプレートを選択します。先ほど作った2通目のテンプレートを使いましょう。
今回はブログの内容を再利用します。まずは大胆に過去記事をコピーしMailChimpのテキスト部分にペーストしてみます。驚くことにちゃんと貼り付けられています。難点は写真が大きすぎることでしょうか。PCで見ればなんとかなるかもしれませんが、スマフォで見れば大きく崩れるというか文字が小さくて読みにくくなるでしょう。ということで写真の大きさを調節していきます。
メールのテスト配信をする方法
まずは一度、自分のメールアドレスにテストメールを送信してみます。”Preview and Text” > “Send a test email” > メールアドレスを記入します。確認してみましょう。やっぱり写真が大きすぎますね。
写真の大きさを修正しましょう。”View Details” > “Edit Image” > ”Resize” > “Width”(幅)を600pxまで落とします。”Apply” > “Save”の順で完了。これでオッケー。”Insert”をクリックしましょう。写真が挿入されたかどうか確認してください。なぜ600pxか?そのくらいだったらスマフォに収まるからです。400pxでもいいです。800pxだとスマフォによっては横幅がはみ出ちゃう可能性があります。同様のプロセスを他の写真でも行います。はい、これで3通目も完成。
#18_ブログ記事をMailChimpのステップメールに再利用する
4通目、5通目を作ります。3通目と手順が全く同じなので詳しくは解説しません。
- Add Email
- Design Email
- Email Informationを記入する
- 右下のNext
- Saved templatesからテンプレートを選ぶ
- ブログから記事をコピー&ペーストする
- 写真が大きすぎるので幅を600pxまで縮小する
- Link to URLにブログ記事のURLを入れる
完成したら Save & continue で保存します。
#19_ステップメールの書き方 – お役立ちリンク集と予告を掲載する
ステップメールの目的は商品の販売です。とはいえ、今回の販売する商品はたかだか100円です。正確には月額100円のオファーなので、自分で言うのもなんですが十分に強力なオファーになっています。だからそもそもお客さんの教育はそれほど重要ではないんです。ということで、7通目にセールスをします。高額商品を販売するのであればもっとじっくりお客さんを教育しなきゃいけないので、自然とステップメールは長くなります。僕が過去に販売した商品の中には、フロントエンドで100,900円をチャージするものがあります(実は今でも販売している)。その商品を販売するためにステップメールは45通組んであります。つまり45日後にようやくセールスが入るわけですね。
売上を伸ばすコツ – 販売開始前に必ず予告・告知をする
セールスをする前には必ず予告・告知をしましょう。明日(あるいはX日後)に商品を販売しますのでお楽しみに!という文章です。これがあるとお客さんの期待度が高まり、セールスの初動売上が伸びます。ただ予告だけのメールは、お客さんにとってはそれほど魅力的なメールではないので、お役立ちリンク集を掲載しておきます。お客さんに「このメールは面白かった」「このメールは読んで良かった」とか「メールをまた読みたい」と思ってもらうことが重要です。
今回は「ベンチマークすべき3人の米国講師」としてUdemyのトップクリエイターを3人紹介しました。彼らのUdemyプロフィールページへとリンクを出します。
僕も定期的にUdemyの情報をアップデートしているので、リンクを貼っておきます。「売上報告書」「ブログ記事」「まとめ記事」「石崎のUdemyアカウント」の4つを用意しておきました。
最後に予告をします。明日で最後だよ!という告知です。さらりと100円キャンペーンのオファーメールも明日が最後であることを伝えました。で、明日、商品を販売したり或いは商品の販売を締め切ったりすると売上が伸びます。Save and Continue を忘れずに。
#20_MailChimp – ステップメールの最終日にセールスをする
これまでと同じ手順でメールを作成します。Email informationを記入します。件名で今日が最後であることを伝えましょう。
どのデザイン・テンプレートを使えばいいか迷うところですが、ここで全く新しいものを使ってしまうと統一感が出ないので、第1通目で使ったメールデザインを再利用します。一旦戻って、第1通目のメールを Save as Template でテンプレート化します。
Thinkificでクーポンを作成します。どこから売れたかをしっかりと計測するためにクーポンコードは変えておくといいです。僕が使うのは次の3つ。
- immediately(登録直後のオファーで使用するクーポン)
- softsell(追伸部分のオファーで使用するクーポン)
- hardsell(最終日に使用するクーポン)
文章はこんな感じです。「最後」であることを強調しておきました。これで完成!Save and Continue でメールを保存します。最後に、このオートメーションキャンペーンを Start Workflowでアクティベートしておいてください。このプロセスを経ないと、ステップメールは機能しませんので。猿のガッツポーズみたいな画面が現れたら本当の本当の完成です。おめでとう!
編集後記
ThinkificもMailChimpもユーザーインターフェースが英語です。でも慣れれば、そんなもんだと思います。全ての機能を使うわけじゃないし、覚える部分もわずかです。僕なんかはもっぱらオートメーション機能を使ってばっかりだけど、MailChimpに付属しているFacebook Adsに関してはちんぷんかんぷんです。そんなもんです。マーケターとして、商品のセラーとして、何を実現したいかを明確にし、実現させるためにはどこを使えばいいかをしっかり把握する。もしかしたらマニアックな使い方をしているように思うかもしれませんが、僕はいつもワンパターンの繰り返しです。同じことを何度も何度も繰り返すため、作業がどんどんと効率化され、狭い範囲ではありますが深遠な知識とスキルが手に入ります。