今回お届けするノウハウはこちら
- #01. ロールモデルは HubSpot Blogs
- #02. サイト右上のバナー広告がダメな理由
- #03. HubSpotが意図的に成約率の下がるフォームを用意する理由
- #04. 1つのブログにつき2つのリストを用意する
- #05. リストを2つに分けて管理すべき理由
- #06. リストを分けすぎてはいけない理由
- #07. ブログ更新通知の役割その1
- #08. ブログ更新通知の役割その2
- #09. MailChimpで2つのリストを作成する
- #10. MailChimpでブログの更新情報を読者に送る
- #11 MailChimpでRSS Merge Tagを使ってHTMLメールをデザインする
- #12. MailChimpのブログ更新通知をテストメールで送る
- #13. MailChimpのRSS Merge Tags(置換文字)のDateを修正する
- #14. Macのプレビューで画像を切り取りBlogトップに挿入する
- #15. MailChimpのRSS Blog更新で写真を挿入するためのWordPressプラグイン
- #16. サンキューページで顧客の次のアクションを促す
#01. ロールモデルは HubSpot Blogs
石崎の英語ブログはすでにマーケティングオートメーションを実装しているのですが、リスト管理を効率化するためにHubSpotと同じようなブログの運営方法に変えてゆきます。HubSpotと同じようなモデルを作れれば、マーケティングオートメーションをたった1人で運用できるようになります。いやむしろ、従業員の少ない会社あるいは1人社長の会社ほど、オートメーションを導入して、作業を効率化してゆく必要があるでしょう。
#02. サイト右上のバナー広告がダメな理由
現行サイトの問題点の一つは、サイト右上のバナーです。このバナーがダメな理由はお客さんの属性を絞れないことにあります。ヤフーのサイト右上にあるバナーは一回の広告で400万円〜1400万円ほど取られるそうですが、それだけ人気のあるスポットであるにも関わらず石崎は「ダメだ」と言い切ります。あのヤフーのトップページにある広告を思い出してみてください。誰もが見れる位置にあります。誰もが見れる位置にあるということは、それだけ露出(インプレッションと言います)が増えます。一方で、誰もが見れるからこそ、お客さんじゃない人も見てしまう可能性があるわけです。実際に、20代の僕に対して「この人は何歳に見えますか?」というアンチエイジングの広告を見せているのがその証左です。20代のうちから若返りについて考えてもねえ・・・。
HubSpotはこのサイト右上のバナー広告を許しません。バナーを置く場所は記事直下に限定しています。記事直下に置いたバナーは、サイト右上のバナーに比べてインプレッションやクリック率は小さくなりますが、お客さんの属性が絞れます。例えば、Googleアドワーズについての記事を書き、その記事直下にGoogleアドワーズの無料eBookをオファーするバナーを置いたとしましょう。このお客さんが何に興味を持っているかは、言わずもがな。彼に対してGoogleアドワーズのコンテンツを出していけば、きっと大喜びすることでしょう。
#03. HubSpotが意図的に成約率の下がるフォームを用意する理由
ブログの更新通知を取る場合は、メールアドレスを入れるだけの一行フォームが基本です。一方、バナーからLPに飛ばした場合、フォームの数は何倍にも増えます。HubSpotを例にとって、ちょっと数えて見ましょうか。
- FIRST NAME
- LAST NAME
- PHONE NUMBER
- COMPANY NAME
- HOW MANY EMPLOYEES WORK THERE
- WEB SITE URL
- DOES YOUR COMPANY SELL ANY OF THE FOLLOWING SERVICES?
- SUBSCRIBE TO HUBSPOT’S MARKETING BLOG
フォームの数は9つ。9つも情報を入れなきゃいけないのか・・・。面倒ですよね。そう、彼らはこの「面倒」をスクリーニングに使っているわけです。面倒であれば面倒であるほど、このオファーへの興味が高いと言えます。例えば、ラブレターを書くとする。想いを伝える相手のことが好きであれば好きであるほど文章は長くなるでしょう。基本的に文章を書く作業は面倒なものです。しかしその面倒を乗り越えるほど、相手に興味を持ち、相手に対して好意を持っているとも考えられるわけです。HubSpotはこの原理を利用しているわけです。確かに取れるリストの数は小さくなるでしょう。でも、それだけの面倒を乗り越えてリストになった人たちに、物を売るのは容易なことです。
#04. 1つのブログにつき2つのリストを用意する
ほとんどの人は1つのブログにつき1つのリストしか用意していませんが、マーケティングオートメーションを実装する会社は2つのリストを用意しています。
- ブログの更新通知
- オファー
この2つです。ちなみにMailChimpでこの2つを運用する場合は、次のようになります。
- ブログの更新通知(RSS Driven)
- オファー(Automation)
最近、Automationが無料開放されましたね。もちろん商業利用する場合いつまでも無料で利用していては成長スピードが落ちるだけなので、極端に貧乏な人(貧乏な性格の人)を除いては、すぐにMailChimpの有料プランを申し込むことをお勧めします。
ハブスポットがHubSpot Blogに幾つの用意を準備しているかは企業秘密なので外部の僕たちには知り得ませんが、ブログの外見からわかる情報もたくさんあります。例えばハブスポットは次の3つの入口を用意しています。逆にいうと僕らがハブスポットのメルマガを読もうと思ったら、この3つの入口のいずれかから侵入するしかないのです。
- 記事直下フォーム(ブログの更新通知)
- ポップアップ(ブログの更新通知)
- 記事直下バナー(オファー)
#05. リストを2つに分けて管理すべき理由
なぜブログの更新通知とオファーを分けなきゃいけないのか?なぜなら「ブログの更新通知は基本的にうざいから」です。どれだけ有益なコンテンツを渡されても、普通の人はメルマガなんて読む気にもなれません。だって忙しいですし。FacebookとかInstagramとかポケモンGOとか、やらなきゃいけないし(僕はやりませんが)。ただでさえ時間が惜しいのに、たかだかブログの更新通知なんて読もうとは思いません。一時的に気分がのっていて、誤ってブログの更新通知に登録してしまった・・・。まあそんな感じのお客さんがほとんどでしょう。となると、ブログ更新通知のメルマガ解除率は他のメルマガに比べて高いのが通常です。1つのリストでブログの更新通知とオファーの2つを管理していた場合、もし読者が「ブログの更新通知は不要だわ」とメルマガ解除をすると、同時にオファーのメルマガまで解除されることになるからです。
また「オファー」では購入者も同時に管理するので、購入者専用のメルマガも同時に解除されてしまう恐れもあります。もしここで話した内容が分からなければ、一旦MailChimpを商業利用で運用してみてください。多分、僕の言っている意味がわかるはずです。
#06. リストを分けすぎてはいけない理由
じゃあリストをいくつも分岐していいのかといえば、そういうわけではありません。実際のところ、リストの数は少ない方がいいのです。まず管理が楽です。新しい商品が完成した時、あなたはその商品情報をどこに流しますか?もちろんメルマガやブログで告知するんですけど、もし仮にリストを10個管理していたら、同じメールを10のリストに対して送る必要があります。やることはコピペ作業なので、それほど難しくはありませんが、リスト1個で管理して1個のリストの対して告知する方がよっぽど楽だと思いませんか?
また、リスト間同士の移動が難しいという理由もあります。MailChimpで2つのオートメーションを用意していたとします。そうですね、こんな感じです。
- りんごを売るためのオートメーション
- みかんを売るためのオートメーション
オートメーションは適宜「ステップメール」と置き換えて話を理解してください。MailChimpではステップメールと呼ばず、Automation(オートメーション)と呼ぶので。もしこの2つのオートメーションを2つのリストで管理していたら「りんごを売るオートメーションが終わったら、自動でみかんを売るためのオートメーションを流す」という設定はできません。1つのリストで管理していたら、先ほどの設定は用意に実装できます。
さらに。同じメールアドレスが2つのリストに登録されていた場合、MailChimpではカウント「2」です。もしリストを10個用意していて同じ人が同じメールアドレスで10個のメルマガに登録していたば場合、MailChimpではカウント「10」です。MailChimpは従量制なので、読者数に応じて課金されます。リスト管理の上手な人は100人分の料金を払うだけでいいのに、下手な人は1000人分の料金を払わなきゃいけない可能性もあるということです。
#07. ブログ更新通知の役割その1
役割その1とその2は両方とも同じことをしています。それは「お客さんのセグメントを分ける」です。誰が「りんご」を好きで、誰が「みかん」を好きかを振り分けていきます。HubSpotの場合であれば、メールからブログに戻して、そのブログ記事の直下にあるバナーからリストを取ることでセグメントを分けています。ブログの更新通知に登録した段階では、ただのお客さんです。このお客さんにラベルを貼る作業をやります。例えばブログの更新通知で次の内容を流したとします。
- 幻のみかんは糖度15でした(続きはこちら)
- 食料品店で一番美味しいりんごを見分ける方法(続きはこちら)
みかんの記事をクリックして、その記事直下にあるバナーをクリックして無料ガイドを請求した人は、みかんに興味のあるお客さんです。このプロセスを経てようやく、ただのお客さんから、みかん好きのお客さんにセグメントできるわけです。「みかん」というラベルをお客さんのおデコとかお尻にペタって貼るわけです。MailChimpでは、グループ分けで実装が可能です。この流れをもう1度確認すると・・・
- ブログの更新通知を流す
- 興味のある記事をクリックさせる
- その記事直下にあるバナーから無料eBookを請求させる
#08. ブログ更新通知の役割その2
役割その2も「お客さんのセグメントを分ける」が目的です。ただし役割その1に比べてプロセスがかなり省略されています。いきなりメールでオファーが来ます。例えば「先日、ハワイに行って来ました。なんとワイキキビーチで売っていたのは、日本製のみかん。1個$3と割高だったけど、購入して食べて見ました。とても美味しかったです。さてもしあなたが、みかん好きであれば、次の無料eBookが役に立つはずです」という風に、ブログ更新通知のメルマガに登録した人に対してメールからLPへと直接飛ばす手段も用意しています。もう一度まとめましょう。ブログ更新通知の役割は1つだけ。「お客さんをセグメントする」、お客さんの興味に合わせて流すAutomationを分岐するわけです。で、これをどう実装するか。2つ方法があります。
- メールからブログに飛ばしブログからLPへ飛ばすパターン
- メールからLPへ飛ばすパターン
#09. MailChimpで2つのリストを作成する
ここで作るのは次の2つです。MailChimpのListsから管理できます。
- Thisisenglish Blog Notifications(ブログ更新通知)
- Thisisenglish Online School Newsletter(オファー)
#10. MailChimpでブログの更新情報を読者に送る
さてここからはいよいよMailChimpでキャンペーンを組んでいくことになります。MailChimpのCampaignからShare Blog Updatesを選びます。ここでRSS feedを入れてくださいと出るので、http://validator.w3.org/feed/ でご自身のRSS feedを確かめてください。もしfeedが設定されていない場合は「WordPress RSS feed 設定」などで検索して調べて見てください。thisisenglish.jpのfeedはthisisenglish.jp/feedに設定されています。まずRSS feed and send timingです。毎週水曜日の午前7時に送りたいので次のように設定します。
- Every week
- Wednesday
- 07:00 AM
Resize RSS feed images to fit template にチェックを入れたままにします。Nextで次に行きます。さて、Who are you sending to?ですね。誰に送るのかってことです。Thisisenglish Blog Notificationsはブログ更新通知専用のリストなので、Entire List(リスト全体)に送るにチェックを入れます。Nextで次に行きます。さて次です。Campaign nameなどの細かい情報を決めて行きます。次のキャプチャーを参考にしてください。
- Campaign nameは内部の人しか見えないので管理しやすい名前にしておいてください。
- Email subjectは件名ですね。
- From nameはブログタイトルかあなたの名前にしましょう。
- From email addressも、お客さんから返信を受け取れるメールにしておきます。
- Track opensは、開封率を計測します。ここにチェック。
- Track clicksは、クリック率を計測します。ここもチェック。
Nextで次に行きます。
#11 MailChimpでRSS Merge Tagを使ってHTMLメールをデザインする
ここからHTMLメールのデザインですね。今回使ったデザインはBasicの1 Columnです。Logoは自分で作るのが面倒くさかったら、デザイナーに作ってもらいましょう。今回は説明の便宜上、envato elements($29/m)にお金をお支払いしてアイコンをお借りして来ました。Headerにそのロゴを挿入します。さて、何を書いていきましょうか。MailChimpで「RSS Merge Tag」と検索してください。置換文字の候補が出て来ます。よくわからないよって人は次のタグを真似してください。石崎と同じデザインのブログ更新通知が作れます。ちなみに次の2つの文字列には、次のRSS Merge Tagでリンクを挿入してください。
- *|RSSITEM:TITLE|*(*|RSSITEM:URL|*のリンクを挿入)
- 続きはこちら(*|RSSITEM:URL|*のリンクを挿入)
で、少し問題が発生します。プレビューやテストメールを送ってデザインを確認して見てください。多分、画像が挿入されていないはずです。さあ、この画像をどう挿入していくか!ってのが次回以降の試行錯誤になります。結論から言うと、プラグインを入れたら簡単に解決しちゃいます。プラグイン:MB ImageChimp RSS Feed Enhancer・・・いやー、日本語情報が全然ないから英語で検索しまくった。大変だったわ、本当。まあとりあえず現時点では、そのままNextを押して、一旦RSSのキャンペーンを完成させてください。
#12. MailChimpのブログ更新通知をテストメールで送る
じゃあテストメールを送りましょう。どんな外観になっている確認します。動画レクチャーの方ではテストメールを送り確認しましたが、プレビューでも確認できます。
- Preview and Test > Send a test email
- Preview and Test > Enter preview mode
送ってみたらこんな感じでした。多分あなたのもこんな感じになっているはずです。イメージが挿入されてない。どうしよう・・・。さらに問題が。17年06月13日の表記が嫌いだ。2017年06月13日にしたい。さて次回以降はこの2つの問題を急ぎ足で修正していきます。
- イメージを挿入する
- 17年06月13日の表記を修正
#13. MailChimpのRSS Merge Tags(置換文字)のDateを修正する
さてもう一度RSS Merge Tagsで検索します。command + fでウィンドウを出して(Macユーザーなら)、dateで検索してみてください。RSSITEM:DATEを見つけてください。ここの説明をします。日本語で。RSSITEM:DATEのままだったそっけない日付表示になるので、phpのリファレンスを参考にしながら自分の好きなようにフォーマットを修正していきます。今回は2017年06月13日という表記にしたいのでしたね。でもテストメールでは17年と表記されていた。なぜか・・・。僕がy年とやったからです。これをY年とやれば4 digit(4桁)表記になります。詳しくはphpのリファレンスを確認してください。ということで、次のようにフォーマットを修正します。
- 修正前…*|RSSITEM:DATE:y年m月d日|*
- 修正後…*|RSSITEM:DATE:Y年m月d日|*
これで希望通りの表記になります。
#14. Macのプレビューで画像を切り取りBlogトップに挿入する
Macユーザーならプレビューという便利なアプリがあります。プリインストールされているはずなので、新たにインストールする必要はありません。envato element(月額3000円ほど)から気に入ったイメージをダウンロードします。僕の場合はイラストで統一しているので、いくら写真のかっこいいものがあっても我慢してイラストを選びます。だってほら、怪しい人ほどリアルっぽく見せるために写真を使いますよね。僕は確かに怪しい人なんだけど、リアルっぽさを追求して写真を使うと余計にその怪しさが強調されるので、あえてイラストを使って怪しさを和らげています・・・。まあいいや。なんとなくわかってください。envatoで購入した写真は大きいので、これを調節する必要があります。だいたい16:9になるように写真を調節します。横長ってことですね。使い方は簡単。次の3プロセスで簡単に画像をクロップできます。
- ツール > 長方形で選択 > 選択する
- ツール > 切り取り
- Command + Sで保存(元画像を残したい場合は別名保存)
で、これを文字通りブログのトップに挿入していくわけです。動画レクチャーでは、MarsEditを使って挿入しました。
#15. MailChimpのRSS Blog更新で写真を挿入するためのWordPressプラグイン
次です。写真が挿入されない問題を解決していきましょう。もうすでに紹介しましたね。WordPressプラグインのMB ImageChimp RSS Feed Enhancerを使ってください。これを使えばMailChimp、写真が挿入されない問題が解決されます。やったー。(これ探すまでに4つほど別のプラグインを試しました。好きでもない英語の文献を読みまくって)
#16. サンキューページで顧客の次のアクションを促す
さて次です。またハブスポットさんに登場していただきましょう。実際に記事直下にあるフォームからブログの更新通知に登録してみます。そのあとの挙動をしっかりと確認します。パッと画面が変わりました。何が表示されたでしょうか。サンキューページが表示されました。ここでオファーがなされています。大事なことなので、下線と太字でお届けします。お客さんがオファーに応じてくれた直後に別のオファーをする。これムッチャ大事です。これを実行するだけで事業全体の収益構造はガラリと変わります。今回の場合であれば「メルマガ登録のオファーに応じてくれた直後に石崎式TOEIC勉強法の無料eBook請求のオファーをする」ですね。
これは動画の中では言っていませんが、勘のいい人ならすでにお気づきだと思います。もし仮にお客さんが石崎式TOEIC勉強法の無料eBook請求のオファーに応じてくれたら、さらに次のオファーをするのです。そうそう、延々とオファーって続くんですね。だからちゃんとセールスファネルを用意しておく必要があるんです。手探りでビジネスを構築してもダメです。最初にファネルありきです。どの順番で何をオファーし何を売るのかをしっかりと決めておくのがDRMで成功するための鍵です。ちなみに、フロントエンド商品を売った直後にバックエンド商品をアップセルしますよね。あれも、この原則に基づきます。オファーに応じてくれたら、次のオファーを出す。これ鉄則です。