今回のレクチャーでは、効果的なマーケティングの3ステージについて説明していきます。オープン・マーケティングとクローズド・マーケティングを学んだあなたに、より高いレベルの戦略について理解してもらいたいのです。
- ステージ1は「見込み客の構築」
- ステージ2は「メーリングリストの構築」
- ステージ3は「ローンチ」です。
ここで理解してもらいたいのは、1点です。それは、あなたのビジネスがどこまで成長したとしても、あなたがどれだけ経験豊富なプロフェッショナルになったとしても、今回紹介するマーケティングの3ステージは、常に最重要事項の1つだということです。あなたが、あるいはあなたのビジネスがどれだけ成長しても、何度も何度もこのステージを繰り返すことになるでしょう。
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メーリングリストの構築が重要です
見込み客を作り、メーリングリストを構築し、会員制サイトをローンチする。これは、どんなプロフェッショナルでも絶対に通る道のりです。
今後、それぞれのステージを分解して、詳しく説明していきます。しかし、これだけは理解してください。見込み客を増やすためには、効果的なメーリングリストを作る必要があります。メーリングリストがあれば、見込み客とコミュニケーションを取ることができるようになります。見込み客とコミュニケーションを取ることができれば、会員制サイトの成功はとても簡単なものになります。
つまり、それぞれのステージが支え合い、あなたのビジネスを助けてくれるというわけです。見込み客はメーリングリストを拡大させ、メーリングリストは会員制サイトのローンチを成功させ、最終的にはあなたの資産となるでしょう。だからこそ、このプロセスを何度も何度も繰り返すことが重要なのです。
ステージ1. 見込み客の構築
先日、僕はUdemyのコースをリリースしました。およそ5年ぶりにローンチしたコースです。嬉しいことにローンチしてから1日でベストセラーのタグがつきました。一旦ベストセラーのタグが付くと、Udemyの中の人たちがあるいはアルゴリズムが「お、これは売れているコースだぞ、もっと露出を増やそう」と判断してくれます。
ベストセラータグが付くと自然と売れるようになります。僕の販売努力とは関係なく、Udemyが勝手に僕たちの商品をどんどん売ってくれます。彼らがiTunesやGoogle Storeなどのアプリへ広告配信を行い、検索広告に特定のキーワードで入稿してくれ、サイトパワーの強いページが検索結果に上位表示されます。最近、特定のキーワードで検索したらUdemyのコースが検索結果に出てきた、なんてことはありませんでしたか?
さて、僕が言いたいのはこうです。Udemyにローンチしたコースにベストセラータグさえつけば、あとは自動的にオンラインコースは売れていく。売れ続けていきます。この売れ続けていくという表現は間違っていません。2020年の12月31日のことです。久しぶりにUdemyの講師ダッシュボードから収益レポートを確認すると、2015年の2月にローンチした20以上のコースが2020年の大晦日も現役で売れ続けていたのです。
これは月に1個ポツンと売れるボリュームではなく、ほぼ毎日のようにコースが売れていました。2015年2月から2020年12月まで、1000日をゆうに超える期間、世界のどこかで誰かが僕のコースを購入してくれていたことを想像し、僕は戦慄しました。ああ、あの時、勇気を振り絞って1コース目をローンチして本当に良かったなと。
今はUdemyの受講生の数が6万人を超え、1回メールを送るだけで200本のコースが売れるような状況です。今のところ、Udemyでは一定の期間内に一定数以上のコースが売れると自動でベストセラータグが付くようになっています。
なぜ僕が6万人の購入者を集めることができたか。答えはシンプルに、見込み客を構築する努力をしたから、です。
麻雀の世界では「持ち点はエネルギー」なんて表現されますが、同様にオンラインビジネスの世界では「見込み客の数はエネルギー」です。
メーリングリストに2万人の読者がいたら、それはエネルギーです。YouTubeの登録者が10万人いたら、それはエネルギーです。あなたの運営するFacebookグループに100万人の参加者がいたら、それはエネルギーです。
あなたの専門性に興味を持った人たちが、あなたのコミュニティに多く集まれば集まるほど、それはダイレクトにビジネスの活力となり、コミュニティの大きさに比例してオンラインビジネスからの収益は大きくなります。
見込み客を構築するコツはただ1つ。あなたの専門性を磨くことです。卓越した技術を持ってください。僕の場合であれば会員制サイトを構築するスキルがそれに当たります。海外では「Go To Person になる」なんて言葉で表現されます。会員制サイトのことであれば Go To 石崎(石崎のところに行けばいいよ)と市場から認知されるようになると、面白いほど見込み客が勝手に集まります。
卓越した技術を磨き、それに関する情報発信を繰り返してください。すぐに見込み客がわっと集まることはありませんが、情報発信を続ければゆっくりと確実に見込み客が集まることになります。
ステージ2. メーリングリストの構築
先ほど持ち点はエネルギーだと言いました。あなたのオンラインビジネスの持ち点はメーリングリストで計測することをお勧めします。YouTubeの登録者よりも、Facebookグループのメンバー数よりも、メルマガの読者の数(=メーリングリストの登録者数)をビジネスの点数として加算するようにしてください。
このオンラインビジネスの世界には暗黙の了解というかヒエラルキーがあります。そもそも日本には真面目にネットビジネスをやっている人の数は少ないのでそれほど横の繋がりは多くありません。一方海外では、同じリストのボリュームを持つ人同士が頻繁にジョイントベンチャーを行い、さらにリストを増やす努力をしています。
リストの少ない人はリストの多い人を憧れ、彼らの商品を買い、マスターマインドなどに高額な料金を支払い自分の存在を認知してもらいます。そして巨大なリストホルダーからどうやってリストの数を増やせばいいかアドバイスをもらったり、マスターマインドの受講生同士でJVをしたり、運が良ければ巨大リストホルダーに紹介をしてもらったりします。
英語圏のプレーヤーは、メーリングリストの構築に明け暮れています。きっと日本のプレーヤーよりもリストの価値を高く見積もっているはずです。そういえばかつて情報商材をたくさん販売していた与沢翼さんは「三度も飯よりリスト」と言っていました。
さて。あなたは卓越した技術をお持ちで、もうかれこれ2年ほど情報発信を繰り返しています。見込み客があなたの周りに集まり始めているはずです。例えば、YouTubeやブログに好意的なコメントがついたりしませんでしたか?もしかしたら「商品を販売してください」と見込み客からお願いされた人もいるかもしれません。大抵の人はサイレントマジョリティです。僕もインターネット上で誰かのブログやYouTubeにコメントしたことはありません。基本的に黙っています。だからこそ、その1つのコメントの後ろには何千、何万もの同じ考えを持つ人たちがいることを知ってください。
「商品を販売してください」と一人の人からメールをもらったのであれば、同じようにあなたから商品を買いたいと思っている人たちがその後ろに何千、何万といることを忘れないでください。
でも実際、どうやって商品を販売すればいいのでしょうか?どうやってその後ろにいる何千、何万の見込み客に声をかければいいのでしょうか?
はい、メーリングリストですね。ここでメルマガが登場するわけです。
アメブロやInstagram にフォロワーや読者がいても、それはゴミです。実際にあなたが商品の告知をしても、チラホラ質問がくる程度ではないでしょうか。しかも答えるに値しないほど低次元の質問が。例えば、分割決済にしてもらえますか?とか時間のない私でもできますか?とか。そもそもアメブロやInstagramがそういったライトなお客さんを集める場所であり、そこには見込み客との繋がりを強める仕組みはありません。
もうアメブロが検索エンジンにかかることはもうほぼなくなりましたのでコンテンツマーケティングの集客媒体として機能していません。これだけ簡単にWordPressがインストールできる時代に、わざわざアメブロを開設する理由はありません。もしあなたがアメブロを軸に活動している自称コーチなら、あとはただアメブロコミュニティにいる情報弱者を順番に絞っていくしかないことは、あなたが一番よく理解しているはずです。
そもそもほとんど誰も読んでいないブログを半日かけて書くなんて生活、いつまでも続くわけがありません。今日は宮古島に来たよ!とか空っぽな内容のブログ記事を3時間もかけて書くのはやめましょう。そこには仕事をしたつもりになりたい自分がいるだけです。パソコンのスクリーン見るのやめて早く海に入れや…と思うのは僕だけではないでしょう。実際に、アメブロには大量の更新されていない死んだブログがたくさんあります。
アメブロを開設した当初は、書きたいことがたくさんあって毎日でも更新する自信があったのかもしれません。でも半年もすると更新頻度が落ちてきて、コメントがつかなくなり、インスタライブに招待しても、ライブに集まるのはお客さんになるはずもないであろう情報弱者が数人いるだけ。彼女たちに人生の幸せを語っている自分を客観的に見て、ああ私のビジネスは終わっているなとどこかのタイミングで自覚します。人生の成功や幸せを語っている自分自身が、ちっとも成功していないし、幸せじゃないと。
もう今日でこんなビジネスはやめようと決意し、アメブロから離れる。
そうやってブログの亡骸(なきがら)がサーバーの肥やしとなり、もう何年もブラウザからリクエストされない、今後一生誰からも読まれることのない記事が、底に溜まっていくのです。あの時、あなたが宮古島で半日を費やして一生懸命書いたブログ記事が、です。
そんなのビジネスでもなんでもないし、あなたは人生の成功コンサルタントを名乗る前に、まずは自分のビジネスを成功させたらいかがでしょうか。本当に成功している人はアメブロなんて使わないし、宮古島でブログを書いたりもしません。仕事のことなんて忘れて海に入っているはずです。
あなたがこんな悲しい運命をたどらないためにアドバイスがあります。
メーリングリストを構築しましょう。
ステージ3. ローンチ
見込み客が集まり、メーリングリストが構築されたら、あとは商品を告知するだけで大丈夫です。
アメブロで「今日はインスタグラムライブがあるよ!」と告知しても人は集まりませんが、集まったとしてもアメブロ界隈にいるスピリチュアル系の情報弱者や、子育てに忙しい主婦、子育てが終わって「小銭を稼いでみたい」と考えている暇な主婦しか集まりません。あるいはお金のない学生か、学生みたいにお金のない社会人が少し顔を出す程度でしょう。
メーリングリストなら驚くほど人は集まるし、驚くほど人は行動してくれます。それがメーリングリストの特徴です。メーリングリストは1つのスクリーニングになっています。インターネットの商慣習の一部となっているEメールを使えるだけでも、ある程度のリテラシーは担保されます。やっぱりいまだにEメールが送れないとか、パソコンの起動の仕方がわからない、PayPalのアカウントさえ持っていない、みたいな人はたくさんいますから。
とにかくメーリングリストは「行動する人たち」の媒体であることを覚えておいてください。販売者の視点から考えると、彼らはもっとも成約に近い見込み客です。
さてここから一気に話の難易度を上げます。頑張ってついてきてください。
ローンチに使える媒体は4つあります。これはマトリクス図で考えるとわかりやすいです。
軸は2つ。収入の多寡と、労力の多寡です。できれば少ない労力で大きく稼ぎたいですが、左上の小労力・高収入の領域には何も存在しません。大きく稼ごうと思えば、多労力・高収入の領域にある、ウェビナー、ライブキャスト、ビデオシリーズを選ばなければいけません。いますぐキャッシュを生み出したい場合は、それほど労力のかからないFacebookライブを選択しましょう。
ちなみにこのマトリクス図には従来のセールスレターやEメールなどは含まれていません。
含めようと思えば含められるのですが、労力が大きい割には成約率が低く収入も伸びないのが現状です。マトリクス図に無理やり含めようと思えばこんな感じになります。ステップメールやセールスレターはこんな右下の多労力・低収入の領域に属します。あくまでもこれは相対評価です。ステップメールでも売れていると反論する人もいるかもしれません。
いまだにステップメールを書いてセールスレターで販売している人は、Facebookライブをやって見込み客の質問に直接答えながらセールスをしたほうがもっと売れます。ウェビナーやライブキャスト、またはビデオシリーズをやればもっともっと売れます。
さて、あなたはどのローンチ手段を選びますか?
僕たちはもっぱらウェビナーとビデオシリーズを好んで使っています。ソフトウェアや撮影機材の使い勝手を理解しているし、何より体系的に技術を習得しているから、この2つを(特にウェビナーを)多用しています。自分にあったローンチの手段を見つけたら、そこで技術を磨くことをお勧めします。
どうせ4つのローンチ媒体、つまりFacebookライブ、ウェビナー、ライブキャスト、ビデオシリーズを選んでも、全てを均等に使いこなすなんてことはあり得ません。どれかの使用頻度に高くなり、いずれ1つだけに頼るようになります。だから最初から1つだけをマスターするつもりで、ローンチ媒体を選ぶことをお勧めします。
まとめ:インターネットの世界には商品を販売するための鉄則が存在する
店舗ビジネスの営業やセールスにはいろんな手段があります。電話営業を仕掛ける会社もあれば、チラシを巻いたりDMを送る会社もあります。だけどインターネットの世界にはそれほど多くの選択肢がありません。厳密に言えば、選択肢自体はたくさん存在しますが、儲かる選択肢はわずかです。
英語圏のインターネットビジネスの商慣習には面白いところがあって、良いノウハウが発見されたらすぐに共有され、みんながそれを一律使い始めることです。残念ながら日本には言語の壁があって、それらノウハウが降りてこないのが現状です。いまだにミニ教祖みたいな人が自分の個別具体的な経験に基づく再現性の低いノウハウを信者に教えているような状況です。その信者の典型がわざわざ宮古島にまで行ってアメブロを書いてInstagramのライブを告知するような女性です。
彼女らが心を奪われているミニ教祖だって、実は英語圏のインターネットビジネスの商慣習をまた別のミニ教祖から学んでいるんです。ただし情報が古いのです。英語圏ではもう使われていないようなノウハウが日本でようやく盛り上がり始めている、なんてことはよくある話です。
それはまるで「質の悪い伝言ゲーム」でノウハウが何人ものミニ教祖を介して伝播しているうちに、情報は古くなり、かつ多くの情報がこぼれ落ちていくかのような状況です。
できれば自分自身が顧客となり、英語圏の商慣習を消費者の目線で体験するのが一番です。だから英語が読めないとか、英語が聞こえないとか言わずに、どんどん彼らのプロモーションにオプトインして商品を買ってみることをお勧めします。
英語圏の数人のプレーヤーから商品を買うと1つのことに気づきます。
ああ、インターネットの世界には商品を販売するための鉄則は存在するんだな、と。
さて、あなたはどのようなインターネットビジネスを構築しますか?