今回のレクチャーは、ストーリー性を取り入れた販売を行う際、見込み客からの反論を取り入れる大切さについてお伝えしていきます。実はあなたの会員制サイトを売り出そうと考える際、最初にやるべきことがあります。それは会員制サイトに入会したり商品を購入したりするときに、人々が抱くであろう反論をリストアップしておくことですね。営業の世界では、反論処理などと言われますね。
あなたも会員制サイトを売り出した際、どんな反論が出てくるのか想像してみてください。果たしてすべて順調に受け入れてもらえるでしょうか?そういった予想できる反論のリストを作っておくことが、後ほど非常に重要な財産となるのです。
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買う前の反論で見られる3つのタイプとそれぞれの特徴
僕らは比較のために、ユーザーからの一般的な反論を紹介しています。一般的とは言っても、当てはまるものもあれば当てはまらないものも出てきます。なぜなら会員制サイトのタイプや見込み客の層により、状況が全く違うからです。ただどんな会員制サイトの市場であっても、出てくる反論のタイプを知っておくのは大事なことです。
あなたも会員制サイトに入会したり、何かしらの商品を購入したり、そういったユーザー側に回ったことがある経験をお持ちでしょう。その際に、販売元のヘルプデスクに連絡したことはありますか?もしあるとすれば、それもまた、今回のレクチャーを受ける際の良い経験となるかもしれません。
僕は自分のストーリーを整理するとき、反論のリストを作るところから始めます。そして僕が語ることのできるストーリーやさまざまなケーススタディに、反論を当てはめてみるのです。そうすると対応すべき事柄が浮かび上がり、見込み客への不安解消に繋がります。それでは実際に僕らへ送られてくる反論と、紹介するケーススタディを紹介していきますね。
反論#1:商品が自分に合っているかどうかわからない
例えば僕らのOnline School Building 2.0 に対して送られてくる最大の反論が、「あなたの商品が私の会員制サイトに合っているかどうか分かりません」というものだとします。この反論を送ってきた人に紹介するケーススタディは、こうです。
キャリーグリーンの会員制サイトの事例
キャリー・グリーンは、最初に起業家をサポートするための会員制サイトをローンチしていました。しかし会員数は伸び悩み、会員制サイトはなかなか規模を増やせずにいました。しかし会員制サイトのための1つの戦略を適用して、1年足らずで3倍もの会員数に増やすことができました。
レビ・クヤラの会員制サイトの事例
他のケーススタディもあります。レビ・クヤラは、ギターをメインにした会員制サイトを運営していました。なんとストゥマクラーレンのオンラインコース、TRIBE入会時には、すでに300万円の年収を稼いでいたのです。しかしそれ以上の収益を増やすことはなかなかできず、売り上げは何年も横ばいでした。
そんな彼もTRIBEで教えている戦略を適用して、年収が520万円、740万円、1,000万円…そして最終的に1億7,000万円に到達することができたのです。これらの成功事例こそ、先ほどの反論を解消する完璧なストーリーです。
たった1つの戦略で、会員数や売上がそこまで大きく変動してしまうんです。すべてを適用させようとするのではなく、学び取れるところや自分の会員制サイトに通じる部分をいいとこ取りしていけばいいわけですね。
山田どうそんさん会員制サイトの事例
日本の事例をいくつか紹介しましょう。
友人の山田どうそんさんはコンテンツを作ったサブスクリプションの構築方法を会員制サイトで教えています。山田さんは会うたびに収入が倍々ゲームで伸びています。日本とオランダ、離れているので頻度高く会うことはできませんが、それでも会うと確実に収入を伸ばしているのが山田さんの魅力です。
先日会った時は、ちょうど日本を出国する直前でした。いかにも高そうな鰻屋に呼び出され、うちの家族は歩き。山田さんは港区のタワマンからタクシーを乗りつけてきました。もう何もしなくても毎月300万円の収入があるので、やる気もないんですと言っていました。
その前に会った時には毎月200万円、その前は100万円、その前は50万円、その前は30万円と言っていました。じゃあその前は?
越後湯沢で初めて会った時、山田さんは本当に眠たそうな顔をしていました。山田さんは秋田県出身で子供の頃から2Mの長い板を履いて競技スキーをやっていたと言うので、ちょうど湯沢にいるから一緒にやりませんか?とお誘いしても「今はそれどころではありません」とかなり切羽詰まっている様子でした。顔も眠たそうでした。
実はその時、仮想通貨のジャンルでビジネスをやろうとしていたのです。その前は、ブログでWordPressのプラグインの操作方法をひたすら買いていたのです。2つとも当たらなかった。ジャンルをコロコロと変える山田さんをみて、典型的なやばい人だなと僕は思ってすらいました。こんな人がビジネスで成功することなんてできるんだろうかと。
何が言いたいか?
山田さんのストーリーは僕は元気にしてくれます。自分の業界で会員制サイトを試してみて、合わなければもう一回作ればいいのです。訴求や切り口がずれている可能性もあるし、そもそも市場すら存在しない可能性だってあります。
全てのコンテンツを作った後、そしてClickFunnelsでセールスファネルを実装した後、滑っていることに気づいたら、またやり直せばいいじゃないですか。ダメージは大きくありません。
一番ダメなのは、月収30万円にも満たない「割りに合わないサブスクリプション」をいつまでも続けることです。もう顧客がいるので撤退するのも難しい。だけど、たった30万円のためにサブスクリプションのコンテンツを作り続けるのは地獄という状況です。
自分の業界で会員制サイトがマッチしているかどうかあれこれ考える前に、早く会員制サイトをローンチして市場に聞けばいいのです。机上であれこれ空想するより、市場に聞いた方が圧倒的に有益なデータが得られます。
反論#2:忙しくて時間を作れるか不安
他にもさまざまな反論が送られてくるでしょう。例えば「忙しすぎて会員制サイトを構築できるか不安です」といったものです。そんな意見に対して、いつも僕が使うのがマイケル・ハイアットのストーリーです。
具体的にマイケルが行ったのは、6日間でコンテンツを一括作成したということです。年間に2日間のビデオ撮影日を3回設け、コンテンツのほとんどを撮影しました。あとは編集チームにフッテージを丸投げ。それで1年分のコンテンツが完成します。
僕はこれをバッチ作業と呼んでいます。同じフォーマットのコンテンツは、まとめて作りましょう。例えばサクセスパスに沿ったコア・コンテンツなどは一気に作ってしまった方がいいです。僕らもコンプリートバンドルのコア・コンテンツは6日で完成させました。
どんなに忙しくても、年間のうち6日さえも空けられない…という方はいないですよね?もしも空けられないと答える方がいれば、会員制サイトの構築より休息を先に取りましょう。
ちなみにこのマイケル・ハイアットのストーリーを最初に伝えたのは金融系YouTuber でご自身もサブスクリプションを運営されている井上遥介さんです。YouTubeの登録者が最初の100人を超えるまで7ヶ月かかったと言っていました。そこから登録者が5万人に伸びるまで1年もかかりませんでした。
毎日のように100人、1000人とYouTubeの登録者が増えていく井上さんのチャンネル。当時も今も井上さんとは定期的にZoomを使ってミーティングをしていますが、YouTubeが忙しそうな素振りは一切見せません。実際に聞いてみても、経済的にも時間的にもかなり余裕のある生活をしているようです。僕は井上さんに聞きました。どうやって仕事をしているんですか?と。
井上さんはこう答えてくれました。
マイケル・ハイアットが年間6日で1年分の動画を完成させるストーリーが印象に残っています。僕も月初の2日間で1ヶ月分の動画を撮影しています。
井上さんのYouTubeに登録してみてください。結構な頻度で動画を公開されています。しかも一眼レフカメラを2台設置して2カメで撮影する時もあるくらい映像クオリティに凝っています。あの高品質な動画を高頻度で公開するのはさぞかし大変だろうは視聴者さんは思うかもしれませんが、あの映像を作るのに2日間しかかかっていないんです。
しかし多くの場合、このように忙しすぎる人でも時間は捻出することができます。会員制サイトの構築はもちろんのこと、ローンチ後も継続して取り組まなければならないコンテンツ作成も工夫次第でどうとでもなるのです。
マイケルハイアットや井上さん自身も「忙しすぎる」という意味では、同じ境遇にありました。世間から尊敬されていましたし、講演者として全国を飛び回っていましたから。それに、Podcastやブログもやっていましたし、とにかく会員制サイトだけに集中する時間なんて持っていませんでした。そんな二人がどのように会員制サイトのコンテンツを大量生産したかという話は、忙しい人たちにとっての希望となるはずです。
反論#3:自分の商品は素晴らしいけど結果が出ない
もし、「会員制サイトは素晴らしい仕上がりなんだけど、見込み客自体を増やすことができないんだ」という反論が飛んできたらどうでしょう?僕ならニコラス・ウィルトンのケーススタディを紹介しますね。
ニコラス・ウィルトンの面白いところは、入会できる会員枠数をあえて小さくしたことです。かなり大規模に拡大することができる素晴らしい会員制サイトでしたが、入会できる人数を200枠にしたんですね。すると彼の哲学に共感し、高い能力を持った少数精鋭メンバーだけが集まったんです。
会員制サイトのメンバーが少ないことも、実は大きなメリットがあります。それは、1人1人のメンバーと深い関係を築くことができるということです。そうなればどれくらい見込み客が収益につながったかを表すコンバージョン率が、驚くほど高くなります。つまりニコラス・ウィルトンの事例を見れば、無理に会員数を増やす必要がないということがよく分かりますね。
同じ反論に対して、他にも紹介できるケーススタディがあります。ジョナサン・ミリガンの事例です。彼が会員制サイトをスタートさせる前、600人ほどの見込み客を抱えていました。そして彼はウェビナーを行い、月額2,000円で50人の会員を集めることを目標に設定し、ベータ版をスタートさせました。ちなみにウェビナーとは、Web上で行うセミナーですね。その広告活動のおかげで、目標通り50人の会員を48時間以内に集めることができました。すごいですよね?これは驚くべきコンバージョン率だと言えるでしょう。
実際のところ、見込み客は何万人もいなくてもいいのです。ジョナサン・ミリガンのケーススタディを見ても分かる通り、ごく少数の見込み客からローンチを成功させることはできます。なぜなら見込み客が少なければ、ローンチまでの間に親密な関係を築きやすいからです。そうすれば、ジョナサン・ミリガンのように高いコンバージョン率を実現させることができるでしょう。
まとめ:反論に対するストーリーの提示は見込み客を安心・納得させる
さて、もうやるべきことは分かりましたね?反論は必ず出るものなので、それに対する事例を考えておくべきです。まずは主要な反論のリストを作成しましょう。その後、反論に対応したケーススタディやストーリーを用意します。Q&Aで反論処理をするのが最も簡単な方法ですが、ストーリーで伝えた方がより効果的です。
このプロセスは今後、会員制サイトを運営する上で何度も使うことになるでしょう。ローンチビデオで使ったり、アウェアネス・フェーズに用いたり。またウェビナーやライブなどで、会員制サイトの事例を共有していきましょう。ちなみにアウェアネス・フェーズは会員制サイトを立ち上げる際、会員制サイトでできることをより深く理解してもらう段階を指します。
ストーリーを通して販売をするのはとても簡単なことです。なぜなら誰かを論破したり、納得させたりする必要がないからです。見込み客と同じような人が問題を克服し、見込み客が望むような結果が得られた話をしましょう。それこそが、会員制サイトの魅力となるものです。
最後に、ちょっとしたテクニックをお教えしますね。ストゥマクラーレンがライブキャストを行う際には、必ずホワイトボードを用意します。そして反論が出てきたら、それに対してホワイトボードを使い、分かりやすく説明をします。そうすれば情報が整理できて、視覚的にも訴えやすくなりますよ。
それでは、本レクチャーはここで終わりです。ここまでの流れでわからない点はありますか?質問などがあれば、下記のコメント欄で教えて下さいね。ではまたお会いしましょう。