今回もハイレベルなマーケティング戦略についてお話をしていきます。ここまでのレクチャーで、会員制サイトのマーケティングについての重要なポイントは全て紹介しました。ここまで学んだ重要なポイントをいつ実行するのか、マーケティング・カレンダーに記入していきましょう。それが、今回の要点になります。ここでは、大きく分けて2タイプのマーケティングについて説明をします。それらを「Aプロモーション」「Bプロモーション」と呼ぶことにしましょう。Aプロモーションは、より多くのメンバーを集めることができますが、その一方で大きな努力とエネルギーを要するものです。Bプロモーションは、それほどの努力やエネルギーを要しませんが、大きな成果を得ることはできません。
ここで重要なのは、どちらか一方を選ぶということではなく、それぞれのタイミングを理解するということです。これまでのレクチャーの内容を踏襲した上で例えるならば、Aプロモーションは公式かつ大規模なローンチにあたり、Bプロモーションはフラッシュ・プロモーションのようなものです。どちらが重要かという話ではなく、それぞれの役割を理解することが大事ですね。たとえば、Aプロモーションばかりを連続して行ったとしても、同等の成果を上げることはできません。プロモーションを行う時期に気をつけ、準備を周到に進める必要があります。
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マーケティング・カレンダーを2ステップで作成する
どのタイミングでどのプロモーションを実施していくか。それを計画するのが、マーケティング・カレンダーです。
ステップ#1. 大規模なプロモーションを行う時期を先に決める
例えば、4月にAプロモーションを行うとしましょう。Aプロモーションは規模が大きいローンチなので、十分な準備時間が必要です。年明けからコネクション・フェーズとアウェアネス・フェーズを開始し、デザイアー・フェーズ、パーチェス・フェーズに向けて準備を進めていかなければなりません。大きなローンチを成功させるには、十分な滑走路を与える必要があることを思い出してください。
高く飛ぶためには滑走路で十分に加速する必要があります。メルマガでちょこちょこと数通のメールを送りすぐにセールスを仕掛けるのはあまりにもお粗末なやり方です。それはまるで十分に加速しないまま飛行機を離陸させるようなものですから。
4月に1回目のAプロモーションが終わったとして、同じ規模のローンチを6月、7月に行うというのは、果たして適切だと言えるでしょうか。以前説明した通り、規模の大きなローンチを2回やる場合、十分な期間を空けなければいけません。コネクション・フェーズとアウェアネス・フェーズを十分に行わないのは、助走をせずに走り幅跳びをするのと同じようなものです。見込み客やメーリングリストの構築が十分にできず、結果を出すことができません。
それでは、4月に1回目のAプロモーションを行った後、10月に2回目のAプロモーションを計画するのはどうでしょうか。おおむね半年後ですね。正確には5ヶ月後ですが、それだけの期間があれば、大規模なローンチであっても十分に準備をすることはできるでしょう。1、2ヶ月後など、極端に間隔が狭くなければ問題はありません。
ちなみにこのカレンダーはCanvaで作りました。Canvaでアカウントを作り検索窓にカレンダーと入力してみてください。たくさんのカレンダー・テンプレートが出てきます。
ステップ#2. 小さなプロモーションを行う時期を後に決める
マーケティング・カレンダーにAプロモーションを行う時期を記入できたら、次にBプロモーションの計画を立てていきましょう。注意するべきは、あくまでAプロモーションを先に計画するということです。
Aプロモーションを計画する場合、あなたやあなたの市場にとって最も重要な時期がいつか考えてみてください。OSB2.0メンバーの大野さん、青木さん、吉田さんは、おおむね8月を最重要時期として考えているようです。彼らは学校の先生向けに会員制サイトを運営しているため、新学期に向けたその時期がゴールデンタイムなのです。また、青木さんの場合は1月にもプロモーションを行っています。つまり、1月と8月が重要な時期ということになりますね。この2つの時期には十分な間隔が空いていますし、Aプロモーションを設定するにはちょうど良さそうです。
ただ、これはあくまで学校の先生向けの会員制サイトの場合の話になります。あなたの市場にとって最も重要な時期はいつでしょうか。大規模なプロモーションに最適な時期を探してください。そして、その時期にAプロモーションをぶつけるのです。
そして、1年のうちに十分な回数のAプロモーションを計画することができたら、Bプロモーションの時期を設定します。最初に「Bプロモーションはフラッシュ・プロモーションのようなもの」と言いました。つまり、Bプロモーションとはウェイトリストに登録している見込み客のために実行する小規模なプロモーションのことです。そして、特にクローズド・マーケティング・プランを実施している人に適しています。
例えば、Aプロモーションを1月と7月に行うとしましょう。その場合、Bプロモーションは4月と10月頃に行うといいかもしれません。このように、Bプロモーションも均等に配置する必要があります。
Bプロモーションは、定期的に行うことで、ウェイトリストに登録する特典にもなりますし、結果として会員制サイトの基盤を強化するものともなります。Aプロモーションよりも手軽に行えるため実施することをおすすめします。
オープン・マーケティング・プランの場合
オープン・マーケティング・プランを行っている人の場合、上でお話ししたマーケティング・カレンダーとは少し違ったものになるでしょう。なぜなら、オープン・マーケティングでは1月、2月、3月…と毎月違うプロモーションを継続的に行うからです。手間がかかることを気にかける人もいるでしょう。しかし、以前のレクチャーでも述べた通り、1年間分のプロモーション・アイディアを1度作ってしまえば、翌年以降はそれを応用するだけなので、結果的に手間は少なくて済みます。
ただ、このような疑問を持つ人もいるかもしれません。「毎年毎年まったく同じプロモーションをしてたら、さすがに見込み客も気付くんじゃないの?」と。ただ、僕はこれまでオープン・マーケティングを何度もしてきましたが、そういった声はほとんどありませんでした。もしそのような意見があったとしても、それにも勝るメリットがあります。つまり、時間の大幅な節約ができることです。
オープン・マーケティング・プランの鍵となるのは、プロモーションをどのように行うかです。会員が「絶対に今月参加しないといけない」と思うような特典とはなんでしょうか?彼らが登録する理由とは?見込み客にとって価値のない特典ならば、入会の理由にはなり得ません。
魅力的な特典を用意し、それらをマーケティング・カレンダーに記入していきましょう。記入して初めて、マーケティングの資料作りができます。ここが1番労力のかかる部分ですが、何度も言う通り、1度作ってしまえば基本的にずっと使い回すことができます。あなたが会員制サイトにオープン・マーケティング・プランを使うのであれば、僕がお話ししたことに従ってもらうのが確実です。
まとめ:適切な時期とタイミングでプロモーションを行う
ここまでの説明をまとめましょう。マーケティング・カレンダーを作る際には、まずAプロモーションを設置し、その後にBプロモーションを計画しましょう。Aプロモーションを年間で複数回行う場合は、十分な間隔を空けておくようにしてください。Aプロモーションが短期間、連続して行われると混乱の元になります。Aプロモーションの前には十分な期間を用意し、コネクション・フェーズとアウェアネス・フェーズを入念に進め、多く成約を得られるようにしてください。
それでは最後に、あなたへの課題をお伝えしておきます。まずは、いつも通りブログの最下部へ移動してください。文字が打ち込めるカレンダーのテンプレートがあるので、それをダウンロードしましょう。
Aプロモーションはいつ行いますか?Bプロモーションはいつ行いますか?オープン・マーケティング・プランをする予定ならカレンダーの書き方を少し変えて、それぞれの月にどんなプロモーションを実施するのかを考えてください。毎月、どんな特典を提供できるのかを考え、その前後にプロモーションを配置しましょう。そして最も重要なことは、どんなタイプのプロモーションを毎月行うのかを決めることです。前回のレクチャーでお話しした内容を思い出して、しっかりと計画を練ってください。
次回以降では、実際に会員制サイトを運用し始めたときに起こりうるさまざまな事象に対して、どうやって対処していけばいいのかなどについて解説していきます。それでは、また次回お会いしましょう。