今回は、オンラインコースでゲーミフィケーションを活用する方法をお話ししていきたいと思います。ゲーミフィケーションとは、あなたのオンラインコースや会員制サイトをより魅力的にし、離脱を防いで最後までやり抜く環境を生み出すコンセプトのことですね。
具体的には、ゲームボードと呼ばれるものを使用していきます。このゲームボードによって、オンラインコース全体のユーザー体験に関するクオリティがかなり上がることは間違いありません。
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ゲームボードを活用して実際に進めていく6つの要素
ゲームボードには、具体的なタスクが書かれています。そしてそのタスクに沿って、受講者は具体的なアクションをしていきます。いわゆるホームワークのようなものだとイメージしてもらって差し支えありませんね。
そういえば日本の小学校は夏休みにたくさんの宿題を出しますよね。
僕も、せっかく三国競艇場や金沢競馬場に行くつもりが、夏休みの宿題が足枷になって、行けなかったことが多々ありました。当時、公営ギャンブルにハマっていました。祖父に連れられて、競艇場や競馬場に入り浸っていました。もちろん子供なので舟券、馬券は買えません。祖父と一緒に予想して、祖父にアドバイスをするような変な子供でした。
何度も予想を的中させるので、周りのおじいちゃんからは「先生」と呼ばれていました。あの時、一生分の運とかツキを使い果たした気がします。
ああ、話を戻しましょう。夏休みの宿題はあまりにも多いので、学校側が表を作ります。やることをまとめた宿題チェックリストは、それはそれは1枚のA4用紙に収まらないくらいたくさんでした。漢字ドリルやれ、工作やれ、本を読んで感想文書け・・・はぁ。ため息をつくと同時に、チャックリストが埋まっていくことに快感を覚えてもいました。当時9歳。単純な頭の僕は、夏休みの最初の2日でチェックリストを全て埋めれば残りは遊べると考えました。
それを実行に移しました。本当に最初の2日で夏休みの宿題を全て終えました。チェックリストのパワーです。
穴があると埋めたくなるというシンプルな人間の脳。
ゲームボードを活用して、チェックリストを作れば受講生の進捗は確実に伸びていきます。それはつまり会員制サイトのリテンションに直接的に貢献します。
例えばゲームボード上に空欄のあるワークシートがあり、その中身をタスクの内容に沿って埋めてもらうといったことです。うまく活用すれば、ゲーミフィケーションとして機能させることも、十分に可能ですね。では具体的にゲームボードを活用した5つの要素を見ていきましょう。
要素#1:受講者同士のサポートを生み出すフレンド・レスキュー
ゲーミフィケーションをオンラインコースに適用すると、受講者同士のサポート関係を作ることができます。ゲーミフィケーションを生み出したリカルド・テイシェイラは、これを「フレンド・レスキュー」と呼んでいます。友達の救済。
オンラインコースにはさまざまな受講者が集まっており、それぞれにモチベーションも違えば、ライフスタイルも異なりますよね。だからこちらからどれだけ強いプレッシャーをかけても、どれだけモジュールの達成をお願いしても、先に進めなくなる受講者というのは一定数いるものです。
でもそういった受講者をそのままにしておくと、いずれ離脱してしまう可能性がありますよね。そこで受講者同士にパートナー関係を結ばせ、互いにサポートさせることができます。そして困ったときには、パートナーへ頼ることができるようにします。これがフレンド・レスキューの機能ですね。
一人でワークを進めるよりも、相方がいるだけでサボることはなかなかできなくなります。そしてサボらずに一生懸命やれば、次第にオンラインコースへのモチベーションが高まってくるはずです。
僕たちのいる業界ではJVが盛んです。ある人はマーケターに回り、ある人はコンテンツメーカーに回る。それを仲介するプロモーターがいる。こんな感じで、役割分担があります。まるでカクレクマノミが性転換するように、集団にメスがいなくなるとオスがメスに変わるように、その時々のプレーヤーのパワーバランスに応じてマーケターとコンテンツメーカーとプロモーターは役割を変えていきます。
かくいう僕も、相手方のリストが小さい時にはマーケターに回りますし、自分がしゃべりたい時はコンテンツメーカーになるし、あるときはお客さん同士を繋ぐプロモーターにもなります。いずれも経験しているし、今も数社とJVしています。一社は金融系YouTuberの井上遥介さん、もう一社は株式会社インフルエンスムーブメントの吉野さん。それぞれのJVで僕の役割は異なります。いずれにせよ、相手を待たせてはいけないし、相手の期待に答えようとするので、自分一人でやるよりかは真剣になります。
お金が絡むので、シンプルに友達のように救済関係になれるかどうかは別として、プロジェクトが前に進むのは間違いありません。一人だとやらない人でも、二人や三人でやると完遂できる人はたくさんいます。
会員制サイトのコミュニティで、受講生同士が組んでビジネスをすることを推奨するといいかもしれません。
要素#2:本質は進捗が遅れている人へ確実な援助を提供すること
要素としては1番と重複する部分もありますが、フレンド・レスキューにこだわる必要はありません。パートナー関係を作らなくても、こういった工夫はできます。なぜならフレンド・レスキューの本質は、進捗が遅れている人を見つけ、手を差し伸べ、援助を確実に提供できるようにするということですから。
できるだけ全ての受講者をカバーできるようにと考えたとき、受講者同士のサポート機能というのはとても便利だと思うんです。
ある程度、コミュニティの規模が大きくなると、受講者同士が助け合うようになります。
僕がチャットワークで運営しているグループも、アクティブな参加者が100人を超えたあたりから、助け合いのコメントが発生しました。
これはまた別のJVパートナーの竹岡さんから聞いた話ですが、竹岡さんのコミュニティはFacebookグループで運営されているそうです。そしてそのFacebook グループが超アクティブだそうです。竹岡さんは何をしたか?コミュニティの中から、リーダー的な人を見つけて、その人に率先して報告してもらうようお願いをしたそうです。そうすると、少なくともその一人だけは毎日Facebook グループに投稿してくれるようになります。
実際は、その一人の毎日投稿される内容を見てコミュニティ全体が啓発されるようです。よしあの人にように僕も投稿しようと思うわけです。他の人が投稿すれば、別の人も投稿する。投稿される数が多ければ多いほど、コミュニティは活発になっていきます。その中で、縦の繋がりは薄れ、受講者同士の横の繋がりが生まれます。
僕はリカルド・テイシェイラの、フレンド・レスキューというシステムが大好きです。受講者同士の関係は確実に深まりますし、運営側の目の届かないところで困っているかもしれない誰かを助けることができるんですから。関係が深まればオンラインコースの離脱率は大きく下がりますし、あなたのサイトのクオリティを上げるゲーミフィケーションとしてもかなり充実するでしょう。
またリカルド・テイシェイラの場合は、こちらからパートナーを斡旋するようなことはしません。提供するSNSグループに行ってもらい、受講者自身で自分のパートナーを探してもらうんです。コメント欄に書き込んだり、投稿してもらったり。何が何でも自分のパートナーを探しましょう、ということですね。
要素#3:強い関係性によって受講者はコミュニティに留まり続ける
彼はこのパートナー制度を作って、面白い事実に気づきました。受講者というのは、基本的にコンテンツを求めてオンラインコースを購入しますよね。しかし多くの人は、コンテンツを理由にオンラインコースに留まり続けるわけではないんです。実は受講者の多くが、パートナーやその他の人間関係を理由に、1つのコミュニティに留まり続けます。これは僕がこれまで得てきた経験や実感とも、非常によく合致するものですね。
これは我が身を振り返ってみても同じです。2019年と2020年、僕は苗場に住んでいました。妻と交代交代で幼稚園に行く前の小さな子供たちを見つつ、毎日スキーとスノボをしていました。僕はスキーとスノボの両方のスクールに入っていました。
スクールに入会した時のモチベーションはこうです。スラロムやりたい!スノボ上手になりたい!です。シンプルですね。
12月、1月、2月とスクールのセッションを重ねるにつれて、僕は自分の心に生じた気持ちをファミールヴィラ苗場の大浴場で発見しました。
スキースクールには行きたくないけど、スノボのスクールには行きたい、と。結局、コロナでスキーかぐらスキー場と苗場スキー場が閉鎖するギリギリまでどちらのスクールにも通い詰めたのですが、気持ちよく継続できたのはスノボスクールの方でした。
理由は単純です。僕がコミュニティに馴染めたかどうかです。
スキースクールのコミュニティにはどこか閉鎖的で、かつ大人の部では僕が最年少でした。週末東京から4時間かけて車を飛ばしてやってくるサラリーマンが多かったです。
一方スノボスクールのコミュニティはオープンで、かつ年齢の近い人が多かった。僕と同じように湯沢のリゾマンから通う人もいました。仕事に対する価値観も似ていて、かぐらの長いゴンドラの中でも話は弾みます。
スキースクールもスノボスクールも、入った時のモチベーションは両方ともうまくなりたい!でした。でもそれらスクールを来年も継続するかどうかの決め手はコミュニティの良し悪しです。
コミュニティに馴染めなかったらそこに居続けることがストレスになります。ちなみに今、僕はオランダのサーフィンスクールのメンバーですが、みんなオープンマインドですごい居心地がいいです。
居心地がいいと自然と体がそこに向かって行きますので、練習量や作業量も増えます。つまり結果を出すスピードが早くなります。これがコミュニティに本質だと僕は思います。
こういった理由から、リカルドは強い関係性のコミュニティを築くための工夫をたくさん用意しています。関係性が強くなることで、たくさんの受講者がオンラインコースやコミュニティに留まってくれるようになりますから。
強い関係性のコミュニティを築くための工夫としては、グループ内に独自のグループを作ることをオススメしています。例えば大学で勉強会や、サークルなどの小さなグループに参加していたことを思い出してみてください。大学というのが最も大きなくくりになり、さらにその中に小集団がいくつも形成され、独自の文化や関係性を作り出していましたよね。
それと同じです。オンラインコース全体のSNSグループの中に、同じ町に住んでいる人同士のグループを作ってもらうことができます。彼らは実際にどこかの場所で会うことができますし、その中でさらなる関係強化を期待することも可能ですよ。リカルド・テイシェイラのFacebook Groupでも、一緒に集まった時の写真などがよく上がっていました。とても盛り上がっているのが見ていて分かりますよ。
要素#4:受講者を居心地のいいコンフォート・ゾーンから抜け出させ挑戦してもらうこと
ただ人によっては、Facebook GroupやChatworkのようなSNSグループという仕組みが苦手な場合もあります。そうするとなかなか参加できないという場合もあるかもしれません。実際にリカルド・テイシェイラのコミュニティ内にも、そういった人が一定数いました。しかしそういう苦手意識を乗り越えるのにも、ゲームボードがかなり役立ったんです。
例えばゲームボードの最初のタスクに、自己紹介の項目が設定されています。それは自分のプロフィールを紹介するビデオを作るというものなのですが、やはり多くの人が自己紹介ビデオを作るということに抵抗感を示します。
しかしオンラインコースで重要なのは、受講者をコンフォート・ゾーンから抜け出させることです。コンフォート・ゾーンは、自分が安心していられる落ち着いた空間のことですね。この領域に居続ける限り、不安と戦うことはできません。挑戦や成長、停滞した状態を抜け出すためにはコンフォート・ゾーンからの脱出が必要です。
そして自己紹介ビデオをグループ内に投稿してもらうことで、まずはコミュニティに参加することの抵抗感をなくしていきます。ここで苦手意識が克服できれば、その後のタスクも抵抗なくこなしていけるでしょう。コンテンツに関するレビューを作成するなどですね。ほかにもさまざまなアクティビティをクリアさせることができるでしょう。
僕は今の自分があるのは全てビデオのパワーだと思っています。でもいきなりビデオが大事だとブログで伝えてもなかなか理解してもらえないので、コミュニティの中や教材の中で少しずつ受講者にビデオの重要性を説いています。もちろん自分が率先して、良いビデオを継続的に作り続けることも必要です。
僕は可能な限り、プロに近いクオリティでビデオを作りたいと考えています。いざ、ビデオが大事だと伝えると、iPhoneカメラで撮影すればいいんでしょ、とかドンキホーテにある1万円の中国製ビデオカメラで撮影すればいいんでしょと思われるのですが、それは違います。できればレンズの取り付けが可能な、一眼レフカメラかミラーレスカメラを購入して欲しいです。YouTubeにはたくさんの撮影テクニックに関するものや編集テクニックに関するチュートリアル動画がアップロードされています。
コミュニティのメンバーにはそれらをよく見て、ビデオスキルを身につけていただきたいと考えています。ただビデオ撮影は勇気のいる作業です。僕も、はじめてカメラに向かってしゃべった動画がいまだに残っているのですが、正直、見ていられません、恥ずかしくて。でもその最初の一歩があったからこそ、今も継続してビデオを軸にビジネスを展開できるようになりました。
僕は今後もコミュニティでは、ビデオを使ったマーケティングが重要であることを繰り返し伝えていきたいと思います。最近は、勇気のある人が僕たちと同じような撮影機材と編集方法でYouTubeに動画をアップロードするようになりました。彼らのビデオをYouTubeで見つけると僕はすごい嬉しい気分になるし、きっと成果に繋がるだろうと考えています。
いくつか紹介しますね。
元国税ライターの小林さん。
54からのサバイバル戦略の竹岡さん。
コンテンツビジネスの山田さん。
365日売れ続けるオンラインの専門家の杉山さん。
そういえば、杉山さん。この前、ミーティングした時、500万円のコンサルティングが売れたと言っていました。YouTubeにアップロードした動画の一つから問い合わせがあり、成約につながったそうです。ブログを1本書いてもコンサルは売れませんが、良い動画を1つ作ればコンサルは売れるんですね。素敵な報告ありがとうございました。
会員制サイトにしてもオンラインコースにしても、その中で得られる受講者の体験クオリティは非常に重要です。つまりユーザー・エクスペリエンスの全てに、ゲーミフィケーションを適用することが大事になります。平坦にタスクをこなさせていくよりも、ゲーミフィケーションされたタスクの方がはるかに高い結果を出す傾向にあるからです。
要素#5:レビュー文をさらに細かい単位で書いてもらう
他にもゲーミフィケーションを適用する事例をお話ししましょう。おそらく多くの人がオンラインコースや会員制サイト自体のレビューや推薦文を、受講者や会員に書いてもらうということを実践しているかと思います。
ただリカルドの場合はそれだけにとどまらず、各モジュールに対するレビューを作成してもらっています。モジュールだけではなく、全てのコンテンツに対してこういったレビュー文のようなものを作ってもらうことができるでしょう。
リカルドのオンラインコースの場合だと、各モジュールの最後から1つ前のステップで早速タスクを用意しています。それはモジュールに対するコメントを、Facebook Groupへビデオ形式で投稿するというタスクですね。そのモジュールを通して感じたこと、考えたこと、成長したことなど、どんなことでも構いません。
1人の受講者が、最後のモジュールまで到達した時をイメージしてみてください。ここまで作成してきた全てのコメントビデオをつなげることによって、すばらしいレビュービデオになりますよね。しかもそれを見込み客や多くの方にシェアするだけでも、そこからクリックして会員になってくれる確率はかなり上がりますよ。
ビデオ・テスティモニアルは強力なマーケティングの一部になります。そりゃ、東京都匿名Aさん(40代)が書いてくれたレビューより、東京都在住山田どうそんさんが書いてくれたレビューの方が信憑性はあるし、それより山田どうそんさんと石垣島で遊んだ時に「今チャンスや!レビュービデオ撮らせてください!お願いします!」と頼み込んで作ったビデオの方がはるかにインパクトは強いです。
石崎力也のコンサルティング、その名もいしこん。ふざけた名前です。このページで最もインパクトのある部分は、なんと言ってもビデオ・テスティモニアルです。成果を出したクライアントさんと一緒に旅行に出かけて、その出先でお願いしてビデオを撮らせていただきます。旅行先では仕事をしないので、やることといえばカメラ回すこととドローンを飛ばすことと、バーベキューすることくらいです。旅行はビデオ・テスティモニアルを作るのに持ってこいのチャンスです。
石崎に旅行に誘われたら、ビデオ・テスティモニアルが待っていますので気をつけてください。しっかりと化粧してから来てくださいね。
閑話休題。
コミュニティに成果を報告する文化を作りましょう。それはテキストでもいいし、ビデオでもいい。ビデオの方がいいけど、カメラに慣れていない人はテキストでもいいです。成果の大小は問いません。モジュールを1つ終了したというのも大きな成果です。なぜならほとんどの人が途中でオンラインコースから脱落するのですから。全てのモジュールを終え、ビジネスをローンチできたのであれば、超大きな成果です。シャンパンタワーやりましょう。
もしそのローンチしたビジネスから収益が生まれたのであれば、それはもう天国です。お祝いするために高円寺にある純情商店街を貸し切ってパレードしたいくらいですが、チャットワークコミュニティでおめでとうございます!とメッセージを送ることでその気持ちをしずめます。でも僕は本当にそれくらいお祝いしてもいいことだと思っているし、知っている人がビジネスで成果を出した時ほど嬉しいことはありません。本当です。そんな日は大抵、ご飯がよく進みます。3杯くらい食べます。
要素#6:ビフォー・アフターのビデオでコンテンツの効果をわかりやすく見せる
この件については、リカルドの友人であるスーザン・ガレットを思い出します。彼女はドッグ・トレーナーのためのコミュニティを運営しているのですが、自分のオンラインコースの会員に対して飼い主と犬が一緒に映ったビデオを撮影するようにしています。これが本当に面白いんです。
1人の受講者が最初の方で投稿したビデオでは、しつけが一切されていない犬がただただ暴れ回っているんです。犬はあちらこちらを走り回り、飼い主は混乱状態。どうにもならないといった声が、飼い主の口から漏れ出しています。
しかし最後の方のビデオは、そんなビデオとは全くもって真逆です。犬は飼い主の言うことをしっかりと聞き、もう暴れ回ることも狂ったように鳴くこともありません。すごいですよね?スーザンのオンラインコースを受講しただけで、こんなにも効果が出ているんです。
こういったビフォー・アフターのビデオというのは、コンテンツの効果を一目で分かりやすくし、プロモーションとしても最高のコンテンツになります。また会員にとっても、最初と最後の対比が明らかとなりますよね。つまりビデオを定期的に投稿するというタスクは、最高のゲーミフィケーションとなるわけです。
全ての動画を撮り終え、それらを組み合わせた時、1つのドキュメンタリーが完成します。その動画は後ほどいろいろな場面で活用することができるため、こちら側としても都合がいいでしょう。
ゲーミフィケーションでウェビナーを開催する2つのメリット
そういえばリカルドは、受講者へのお祝いとしてウェブを利用したセミナー、ウェビナーを定期的に開催しています。大きく分けて2つのメリットがあり、リカルドも実際に効果を体感したためウェビナーの開催をゲーミフィケーションとして確立しました。どうやってこれが確立されたかについても話しておきましょう。
メリット#1:ウェビナーを開催すると受講者との一体感や特別感が生まれる
もともとリカルドたちは初めての参加者向けに、「キックオフ・ウェビナー」というものを開催していました。そこで彼らは参加者へ今後すべてのやるべきことを提供し、指示があるまで開けられない封筒を開封する儀式も行っていました。
これから数週間で一体どういったことをすればいいのか、彼らにどんな展開が待っているのかなどについて、詳しく説明するような機会です。こういったキックオフ・ウェビナーの内容が少しずつ変化し、現在のような形になったんですね。
またウェビナーでは、一定の達成度に応じた授賞式も行っています。リカルドが必ずやっているのは、「遅れてもいいから絶対に参加して。あなたに賞をあげたいんだ」と伝えておくことです。これを伝えておくだけでも、ウェビナーへの参加数はかなり増えますから。
受賞される人には、何かしらのプレゼントも用意していました。小さいものでは、チェックリストのような役立つツール。その他にビジネスに役立つグッズや、マグカップのようなものでもいいですね。自分でオリジナルグッズを作っているのであれば、それを景品にしてもいいでしょう。けっこう喜んでもらえますよ。
ちなみにオリジナルグッズは、あなた独自のブランドや考え方を広めたり、会員制サイトの人数を増やしたりするのに役立つのでかなりおすすめです。
メリット#2:コースの進捗以外にも着目して多くの受講者をサポートできる
また具体的に何かを達成した人じゃなくても、受賞させることができます。例えばオンライングループによく参加してくれる人に賞を授与することで、コミュニティへの参加を推奨することができます。
もしオンラインコースの進捗が遅い人であったとしても、コミュニティへの関わりは評価したいものですよね。だってしっかりと関わってくれるということは、コミュニティをサポートしてくれているのと同じことだからです。だからリカルドは、そういった貢献も評価したかったんです。
「オンラインコースだから、コースの進捗しか評価してはいけない」というルールはありません。オンラインコースにもコミュニティがあるのですから、その中で良い行いをしてくれている人がいたら見逃さずに評価してあげることが大事です。そうすればその人を見本にして、他の会員もオンラインコースやコミュニティにとって良い行いをしてくれるようになりますよ。
スーザン・ガレットはこれを「善行の強化(Reinforce goodbehavior)」と呼んでいました。もちろん「善行」の基準は、あなた目線で構いません。あなたが望む行動に受賞することで、受講者は「なにをしたら受賞できるのか」を考えて行動してくれるようになるでしょう。
他にも最後のモジュールまで終えた受講者に、賞を与えることができます。フルマラソンの完走賞のようなものですね。オンラインコースにとってこの賞はとても意味のあるものです。ウェビナーなどで大いに祝ってあげましょう。
まとめ:ゲーミフィケーションされたオンラインコースは一体感を強めてくれる
さあ、ここまでお話ししてきたゲーミフィケーションの活用方法についておさらいをしましょう。まずは6つの要素がありましたね。具体的には受講者同士のつながりを強め、コミュニティに留まってもらうものです。そして挑戦してもらい、プロモーションに使えるレビュー文を書いてもらいます。
ゲーミフィケーションとウェビナーを絡める際の、2つのメリットもありましたよね。具体的にどういう実践をすれば、受講者にとって魅力的なオンラインコースになるのかが2つのメリットからわかるはずです。
そしてここまででゲーミフィケーションで使える各コンポーネントについて、かなり理解を深めることができましたね。オンラインコースだけではなく、応用次第でそれらをどう活用できるのか。考えただけでもワクワクします。不明点や質問があれば、下記のコメント欄でお知らせしてくださいね。ではまたお会いしましょう。