今日は、ABスプリットテストの必要性についてレクチャーします。テストすべき項目は、メルマガの件名、セールスレターのヘッドラインです。次にネットビジネスを自動で回す方法について説明します。後半では、WordPressで構築したウェブサイトに必要な5つのコンポーネントを紹介します。この5つのパーツを導入することで、見た目だけのウェブサイトではなく、集客として機能するシステムが作れます。いずれも高度なマーケティングです。できるところから1つ1つ手をつけていきましょう。
レッスン4にようこそ。今回のレッスンでは、スプリットテストや自動化、そして最後にWebサイトの構築など、セールスとマーケティングのトピックにおいて、高度な情報コンテンツのいくつかを紹介していきましょう。また、次のモジュールでは自動化とスプリットテストについてより詳しい話をしていきます。そちらで今回は取り上げない、より高度な話についてしていければと思います。
今回お届けするノウハウはこちら
マーケティングは簡単に身につけられるスキルではない
僕たちはこれまで、コンテンツのセールスとマーケティングを成長させる高度な戦略を編み出すために何年も試行錯誤してきたということについて、よく頭に入れておいてください。つまり無理をして、高度な戦略をあなたのコンテンツに取り入れなくても良いということです。
なんやかんや言って、僕はもう10年プレーヤーです。オンラインコースを売ることだけをやってきた社会人人生と言えます。オンラインコースをエバーグリーンローンチまたはウェビナーで売ることに関しては、ぶっちゃけ突き抜けた知識とスキルを持っていますが、逆にいうとそれ以外は完全に門外漢(もんがいかん)でありただの素人です。オンラインで完結するビジネスモデルに特化し続けた結果、オンラインで広告をうちリストマーケティングを仕掛けることには長けているけど、いよいよオフラインのマーケティング(例えば、チラシやポスティング、対面セールスなど)に関してはなんの知識も持ち合わせていません。
インターネットがこの世から消えば、僕の今の生活は一瞬にして消滅するでしょう。今でもズブズブにインターネットの世界に浸り、インターネットに頼り切ったビジネスモデルしか構築する方法を知りません。でもまあ、何とかやっています。インターネットという存在は意外にも耐久性があり、今まで以上にその必要性が増してきている。それに伴って僕のビジネスについて知りたいと考えるひとも多くなり、問合せの数も年々増えています。
そう言った突き抜けたスキルを僕は持っている。だからいきなりあなたが僕にキャッチアップすることもできないし、僕はそれを求めていません。簡単にキャッチアップできるようなスキルであれば、競争力がなく、わざわざ僕から学ぶ必要もないし、あなたもそんな刹那的に身につけられる耐久性のないスキルを求めてはないでしょう。あなたが今から学ぶのは突き抜けた技の中、特に効果のあるスキルになります。
とは言え、この段階であなたがビジネスを成長させる高度な戦略を取り入れることができるとは考えていません。もしあなたが自分のビジネスを次のレベルに引き上げる準備ができたならば、徐々に取り入れていくようにしてください。コンテンツ、ホスティングプラットフォーム、セールスファネルなどに慣れてきたことを目安に、これらのよりハイレベルなコンセプトを1つずつ試してみましょう。それでは早速、話をしていきます。
まず、今回のトピックに取り組むべき理由と、その重要性について簡単に説明していきましょう。たとえばスプリットテストは、後からビジネスとコンバージョン率を改善するために重要です。基本的にスプリットテストはより多くの収益を生み出すのに役立つものです。
最近はサードパーティのA/Bスプリットテスト・サービスを導入せずとも、マーケティングプラットフォームそのものが簡易的なしかし僕たちには十分なレベルのスプリットテストツールが機能として持っています。例えばClickFuneelsには、各ページにバリエーションを設置することが可能です。ヘッドラインだけを変更した2つのセールスレターを用意して、アクセスを半々に流した上で、成約率を比べることができます。
また、自動化もとても重要な要素の1つです。このコースの要点だとも言えるでしょう。コンテンツやセールスファネル、セールスマテリアルなどをセットすれば、あなたが眠っている間にも勝手に稼働してくれるため、24時間お金を稼いでくれるようになります。自動化を実現すれば、あなたの生活はフレキシブルかつ自由なものとなるでしょう。自動化されたビジネスは時間を無駄にすることなく、常にお金を稼ぐ機会を見逃しません。
そして、Webサイトについてもお話ししますね。Webサイトというのはビジネスにとって重要であるという見方よりも、多くの人がWebサイトを重要だと考えているといったほう正しいでしょう。少しややこしいかもしれませんが、後で詳しくお話をします。ただ、Webサイトはあなたの目的に必ずしも要るものではないということだけは頭に入れておいてください。ただ、Webサイトを作成することはビジネスにおける最後の仕上げの1つなので、今回のレッスンで詳しくお話をすることにします。
さて、これらの中では、スプリットテストと自動化が、はじめに試してほしい高度な戦略となります。コンテンツからより多くの収益を上げ、管理に費やす時間をできるだけ削減することは、オンラインコースビジネスにとって最も重要な要素です。まずはスプリットテストから説明を始めていきましょう。
スプリットテストとは?
スプリットテストは、セールスやマーケティングにおいて重要なデータにもとづき結論を出すことができます。特にスプリットテストは複数のマーケティングマテリアルを比較・検討する際に活用することができます。なぜなら、どのマーケティングマテリアルがより効果的かを分析することができるからです。
ウェビナーを2種類を用意する。ピッチの部分をマイルドにしたパターンAと、ガンガン売り込むパターンBの2つのバリエーション。あなたの売る商品は「ダイエットクッキー」。ペルソナの年収は400万円。性別は女性。東京近郊で働くキャリアウーマンを想定しています。さて、彼女たちに商品を売る場合、マイルドな売り方と、ガンガン売る方、どっちのウェビナーが高い成約率を出すと思いますか?
結論から言うと、そんなのわかりません。そんなのわからんから、ABスプリットテストをして、市場に聞くわけです。
バリエーションのAとBを用意して、同じ数だけアクセスを流してあげる。一定数のアクセスが集まったら、非常にわかりやすい数字でのデータが表示されているはずです。そのデータを元にして、
たとえば、あるビデオコンテンツやWebサイトのヘッドラインが、他のマーケティングマテリアルよりも、あなたのメーリングリスト登録者を20%、もしくは30%多く増やしてくれているかもしれません。
僕たちはSUMOというアプリを使って、スプリットテストをしています。
オプトイン率が20%から30%に変わると、ネットビジネスからの収益はガラリと変わります。極論、僕たちマーケターのやることは見込み客を集めることだけ。僕、石崎力也の活動は、セールスでもプロモーションでもなく、すでに作成されたセールスファネルに見込み客を集めることです。このレクチャーだって、集客コンテンツとして機能しているからこそ、面倒だなと思いながら粛々と作っているわけです。その活動の生産性が10%変わるというのは非常に大きなことです。
現実的には、オプトイン率が10%も変わることはありません。1%以上の差が出るのは最初だけです。特にテストを繰り返せば繰り返すほど、手元には少数精鋭のオプトインページやセールスレターが残るわけですから、バリエーション同士の差異は小さくなっていきます。
逆にいうと、スプリットテストを導入していない事業は、オプトイン率も、会員の維持率も、セールスレターの成約率も、それぞれ10%以上改善できる可能性が残っているということです。
このように、スプリットテストを使ってマーケティングマテリアルを比較し、どれが最もマーケティングにおいて成果を出しているのか分析することができます。スプリットテストによって一夜でビジネスを30%成長させることができる可能性もあるのです。これはかなり素晴らしい話ですよね。
スプリットテストには難しいセットアップは必要ないので心配しないでください。ClickFunnelsのようなホスティングプラットフォームを使うことで、スプリットテストを簡単に実行することができますから。そして、スプリットテストのチュートリアルは、僕たちのYouTubeの再生リストに今後追加していく予定です。ClickFunnelsのテックトレーニングに含まれる予定ですので、そちらもあなたの助けになるでしょう。
まずスプリットテストを試すべき2つの要素
はじめてスプリットテストを実行する場合、もっともインパクトがある要素が2つあります。
- 1つ目はマーケティングメールのタイトルです。
- そしてもう1つは販売ページのヘッドラインです。
これらは、あなたのコンテンツの門番のような存在です。メールのタイトルやヘッドラインで見込み客の関心を集めることができれば、彼らはその続きも読んでくれることでしょう。
逆にメールのタイトルやヘッドラインで興味を引くことができなければ、その先はありません。もしタイトルやヘッドラインの先に、つまりボディコピーやクロージングコピーの部分で、有益な情報や説得力のある説明をしていたとしても、見込み客をはじめの部分で離脱させてしまったら読まれることはないのです。
以前、北海道にスープカレーを食べにいきました。円山公園の近くにあるそのお店は、東京、大阪らからもお客さんが来るほどの人気店です。トマトベースのスープにたくさんのごろごろ野菜が入っていることで有名です。土日は混むので、平日の空いている時間を狙っていきました。残念なことに、入口に嘔吐物が撒き散らされていました。もちろんお店の過失ではないでしょう。それでも、入口に嘔吐物があったから、僕たちはお店の中に入ることもできませんでした。一旦中に入ってしまえばとても美味しい料理が待っているはず。だけど、入口を通らない限りその料理は運ばれてこないのです。僕たちは注文をする前に離脱してしまいました。
メルマガも同じ。どれだけ中身が素晴らしくても、開封されなかったらそれが読まれることはありません。だから件名をスプリットテストするのです。MailChimpにはデフォルトで件名のABスプリットテストの機能があります。リスト全体に同じ件名でメールを送信するのではなく、まず統計データを取るためにランダムに抽出された30%の人たちだけに2つの異なる件名(Subject lines)のメールを送ります。このスクリーンショット では、テストセグメントは全体の30%、ウィニングセグメントは残りの70%です。ABテストをして勝った方のバリエーションを投げるからWinningです。
テストの結果、開封率の高かったバリエーションを残り70%の人たちに送信します。MailChimpはこれら作業を全て自動で行ってくれます。午後4時にテストを行い、4時間後の午後8時に結果に基づいたメールを残りのリストに投げる、と言った作業をたった一回の設定で行えます。
スプリットテストでは、見込み客に対して2つの異なるバージョンのものを試すことによって、どちらがよりパフォーマンスの高いマーケティングマテリアルとなるか確認することができます。
セールスページのヘッドラインをABテストする方法
ただし、販売ページのヘッドラインやマーケティングメールのタイトルに関しては、そのプロセスが若干異なることになります。その方法は次の通りです。
販売ページにスプリットテストを実行すると、読者の半分にバージョンA(またはバリエーションA)、もう半分にバージョンBが表示されるようになります。スプリットテストの期間が終了すると、バージョンAとバージョンBでよりコンバージョン率が高いものを選び、その後のトラフィックでは選ばれたバージョンが表示されることになります。コンバージョン率の高いものをClickFunnelsではWinerと呼び、MailChimpではWinning Segmentと呼ぶのでしたね。
マーケティングメールのタイトルにスプリットテストを実行すると、メーリングリストがランダムに2分割されます。半分はスプリットテストがおこなわれるサンプルグループとなり、もう半分にはスプリットテストがおこなわれません。そこからさらにサンプルグループが2分割され、半分にはバージョンAのタイトルで、もう半分にはバージョンBのタイトルで、マーケティングメールが送信されることになります。タイトルのバージョンごとにメールの開封率を測り、サンプルグループにならなかったメーリングリストのメンバーには、より開封率が高いバージョンのタイトルを使ったメールが自動送信されます。これは先ほどMailChimpのスクショをお見せしながら説明したことです。メーリングリストをランダムに分割する際、どのくらいの人をサンプルとして抽出するかを僕たち自身が決められます。
メールタイトルのスプリットテストには、販売ページのスプリットテストにはないメリットがあります。それは、ユーザー全体を犠牲にすることなく、2つの異なるバージョンを試せるということです。
メールタイトルのスプリットテストでは、最初のステップでまず半分ずつにユーザーを分け、半分にだけテストをおこなっています。そのため、コンバージョン率が低いバージョンのメールタイトルが送られるのは、わずか25%となります。
みなさんは今、こう考えているのではないでしょうか。「スプリットテストの有効性についてはわかりました。しかし、メールタイトルを変えるだけでビジネスにそこまで影響があるとは思わないのですが…」と。
その質問に対する答えとしては「かなり影響を与える可能性が高い」ということです。と言うより、僕が今こんな風に20万円の商品をエバーグリーンで売るにしても高い成約率を保てているのは、商品をローンチしてから今日までずーっとABテストを続けているからです。特に僕たちはウェビナーのスクリプトを何度も書き直し、テンポやスライドの枚数を調節しながら、ベターなウェビナーを求めてテストを続けてきました。先日、Online Course Creation といううちの20万円の商品を購入してくれた方がこう言ってくれました。
ちなみにウェビナーで使用されていたトークスクリプトの原稿などはありますでしょうか?いまウェビナーで回しているのですが、明らかに成約率が異なると思うので、構成を参考にさせてもらいたいと思いました。
Online Course Creationはウェビナーで販売されている商品です。1時間ほどのスライド形式のウェビナーです。そのウェビナーを見て、このコメントをくれた方は購入を決断しました。僕たちはこの商品の成約率を公表していませんが、ウェビナーを見ただけで”明らかに成約率を異なると思う”と実感させることができたのは、ABテストを繰り返した結果です。
今回見させてもらって作り直そうと思いました。ストレスのない程度の、押しとストーリー性がとてもキレイに設計されているイメージでした。
自分で言うのもなんですが、よく作り込まれたウェビナーは、相手にストレスを感じさせない売り込みがあります。これをピッチと言います。多くのウェビナー開催者は、ピッチの部分があまりにもおどろおどろしいと言うか、視聴者に身構えさせるようなセールスを行います。このセールス感をなくすためには、ストーリー性が重要となります。あなたは気になりませんか?20万円の商品を毎日のように販売しているウェビナーがどのようなものか?ABテストを繰り返すと「マーケットの平均的な成約率」がいかに意味をなさない数字であるか理解できるはずです。あなたの成約率の方が市場平均よりもはるかに高いものとなります。
そもそも「平均値」を求める心理はなんなんでしょうか?平均値よりも上回っていたら幸せな気分になるのでしょうか?そもそも自分は平均レベルのパフォーマンスしか出ないと思っているのでしょうか?現実的には、マーケティングの世界では、突き抜けた成果を出している1割の人たちがいて、残り9割の人たちは全然成果を出していないのです。だからその平均をとっても、あまり意味がないんです。セールスレターの成約率の平均は1%だと聞いて、安心しないでください。成約率1%の人たちは存在せず、成約率10%以上の優れたパフォーマンスを出しているマーケターと、ちっとも商品が売れない、成約率0%のその他大勢がいるだけです。あなたの目指すべきは、平均値の成約率1%ではなく、突き抜けた上位グループの成約率10%であるべきことは言うまでまりません。
開封率30%のメールタイトルと開封率10%のメールタイトルを送信した場合を考えてみてください。あなたのメーリングリストにメンバーが100人いたら、前者では30人、後者では10人の差があるのです。どれだけ多くの人の注目を集められるかというと、かなりの差がありますよね。あなたのメッセージを読んだり、行動を起こしたり、商品を買ったりする人がどれだけいることでしょうか。このように考えるとスプリットテストの有効性が分かるはずです。数字は嘘をつきません。
しかも、あなたがスプリットテストに慣れてきたら、メールタイトルのサンプルグループをアレンジすることもできます。たとえば、スプリットテストをおこなうのはメーリングリストの登録者のなかで10%だけにするなど。そうなるとバージョンA・バージョンBのタイトルのメールをそれぞれ全体の5%に送ることになります。MailChimpではこのアレンジは簡単です。先ほど説明した通りです。
ただし、このようにスプリットテストの割合を下げるには、膨大なメーリングリストが必要です。たとえば100人のメーリングリストで10%のサンプルグループにしかスプリットテストをおこなわない場合、10人にしか検証しないことになりますね。あまりにもサンプル対象者が少ないとスプリットテストの精度が下がることに気をつけてください。MailChimpにはこんなアラートが出ます。
We recommend at least 5000 recipients per combination.
統計的に有意なデータを取るために最低でも1つのコンビネーションにつき5000人の受信者がいると望ましいと。例えば僕は合計2万6000人のリストを持っていますが、このリスト全体に対してキャンペーンを送るとしたら、どうなるでしょうか?2つの件名を試すのであれば、2つのコンビネーションで、統計的に有意なデータを取るために最低1万人のリストが必要になります。
10,000÷26,000*100 = 38.46… で、38%の人に対してABテストをかけて、残り62%の人に対して Winner のメールを投げることになります。ただし2万6000人全員に対してメールを送ることはしません。キャンペーンを送るためにオプトインページをかませて、ローンチリストを再構築しますから、実際の数字は2万6000よりもはるかに小さな数字になります。つまり比較的、リストを持っている僕のような人間でも1コンビネーション当たり5000人の受信者を集める事は容易ではないと言うことです。
リストの数が1000以下ならスプリットテストをしても意味がない
スプリットテストをおこなう際には、一般的に以下の指標をベンチマークとして考えてください。1,000人のメーリングリストがある場合には50%をサンプルグループにしましょう。全体のうち25%の集団2つにそれぞれのバージョンのメールタイトルで送信をします。そして、バージョンごとのコンバージョン率を測って、より優れている方をサンプルグループではなかった残りの50%に送りましょう。
メーリングリストのサイズが1,000人以上になるほど、サンプルグループの割合は小さくなっていきます。逆にメーリングリストが1,000人に満たない場合には、スプリットテストの実行を延期しましょう。1,000人を超えていない場合には何よりも登録ユーザーを増やすことに集中すべきです。
ここまでで僕が言いたかったことは、とにかくメールタイトルやヘッドラインでコンバージョン率を高めるためにスプリットテストをおこない、異なる2つのバージョンをテストすることが大切だということです。
数ヶ月前、Online Course Creationのマーケティングメールを送る際に2種類のメールタイトルに分けてスプリットテストを送りました。メールの内容自体は、YouTubeのスタードッグ・Norbert ノーバートに関するものです。この犬は当時、膨大な数の視聴数を獲得していました。僕の銀行口座に預金されているお金よりもはるかに多くの額がノーバートの口座には預金されています。
メールのメッセージにはこんなことを書きました。「この犬は、特にかわいいわけでも特別な何かがあるわけでもないのに、YouTubeチャンネルで成功したんだ。だからあなたにだってできるよ。」スプリットテストで送ったメールタイトルのバージョンAは、たった一言「犬」とだけ書きました。句読点も他の言葉もなしで「犬」とだけ入力したのです。バージョンBのメールタイトルは「この事例にはあなたも驚くはず」というものでした。
さて、バージョンAとバージョンBは文字数も内容もまったく異なるものですが、スプリットテストの結果はどうなったと思いますか?驚いたことに「犬」というメールタイトルの方が開封率が圧倒的に高かったのです。バージョンAは開封率が28%であったのに対し、バージョンBは約19%でした。
「犬」という1文字からなるメールタイトルに、僕たちの見込み客はとても興味をそそられたようです。なぜなら、彼らがメールの受信箱でよく見るメールタイトルのパターンを完全に裏切ったからでした。「犬」と「このケー事例にはあなたも驚くはず」は似ても似つかないタイトルなので、メールの開封率にここまでの差が生まれたのですね。これがスプリットテストの意味です。
まったく似ていない2つのバージョンをスプリットテストで競わせてみたことで、どんなタイトルのものが人の興味をそそるのか分かったのです。このスプリットテストを経て、僕たちは「このケーススタディは素晴らしい」とか「驚くべきケーススタディ」といったような効果のないタイトルのメールは送るべきではないと考えるようになりました。
スプリットテストは2つの異なるバージョンの効果の違いをはっきりと示してくれます。このテストについてはボーナスコンテンツのテックトレーニングに詳しい話を載せる予定なのでぜひチェックしてみてください。後日、別のモジュールとしてアップロードする予定です。
オートメーションはマーケティング分野の一技術として確立されたノウハウ
さあ、次は2つ目のトピック「自動化」の話です。すでに自動化がとても重要であることはご存知でしょう。この一連のビデオは、あなたが指一本も動かさずにお金を稼ぐことができる商品を作ることがテーマになっています。
何もしなくても収益が発生するのは、自動化システムと、そのシステムを極めて安価に実現するためのプラットフォームが利用可能になったからです。
ビジネスには、自分なりにカスタマイズしたり、自動化したりと、できることがたくさんあります。ビジネスには無限の可能性があるのです。これはかなりハイレベルな例ですが、見込み客のアクションに対して、自動的にそれに見合ったリアクションを実行することができるシステムを構築することもできます。
僕がいう自動化は、情報商材のセールスレターに書かれている全く根拠のない自動化ではありません。ちなみに僕のもとにはこういった怪しいセールスレターを書く人たちがたくさん勉強しに来るのですが彼らと定期的にズームでセッションをすると驚くほど自動化を推奨している彼らが過剰なほど働いていることに気づかされます。彼らはYouTube集客やら、FX自動売買システムやら、億万長者の学校やら、お金の稼ぎ方を教えるプログラムや書籍を販売しているのだから、そのノウハウを使って自分たちを裕福にすればいいのにと僕は思うのですが、彼ら自身がそんなまやかしのノウハウでは稼げないことを知っているので僕のところで一生懸命セールスファネルの勉強していると言う感じでしょうか。
僕が伝える自動化のノウハウは英語圏でオートメーションまたはエバーグリーンというマーケティング分野の一技術として確立されている方法です。例えば、つい最近、ジェフウォーカーはプロダクトローンチフォーミュラを、4本のビデオシリーズではなくエバーグリーンウェビナーを使って販売していました。彼がDon(ドン)というウェビナーの専門家と組んで、2019年の10月にWFF(Webinar Funnel Formula)という商品を販売したこともデジタルマーケティングの業界では密かに話題になりました。あのライブローンチ一筋だったプロダクトローンチフォーミュラの生みの親、ジェフウォーカーでさえ、ビジネスモデルのオートメーションに取り組み始めました。彼が4本のビデオシリーズによるライブローンチを捨てて、エバーグリーンローンチに傾倒し始めたのは、Infusionsoftなどのマーケティングオートメーションツールが彼くらいの事業規模の人でも簡単に導入できるようになったからです。
マーケティングメールを例にして説明しましょう。あなたが送ったメールに掲載されているリンクをクリックした人としなかった人で、送るメールを変えることができます。このような区別をわざわざ手動でしなくても、コンテンツを1度セットアップしておけば、プラットフォームは自動的にアクションを実行してくれるのです。いわゆるシナリオ分岐というやつです。
例えば、HandPanという楽器を教えているDavidさんは、オプトインしたすべての読者に対して自動返信のメールを1通送ります。ConvertKitのシナリオ分岐機能を使って、HandPanのBEGINNER、INTERMEDIATE、ADVANCEDの3つのプレーヤーに対して異なるステップメール を送ります。特にこのような技術習得のオンラインコースを販売する場合、メルマガのシナリオを1つにしてしまうと、初心者に上級者向けの商品を販売したり、上級者に初歩的な商品をオファーしてしまう恐れがあります。
高額商品のオファーを専門とする竹岡佳信さんはこう言います。
適切なお客さんに適切なタイミングで、あなたが売りたい値段よりも少しだけ高い値段で商品を売るべきである
メールマーケティングを使ったビジネスのオートメーションを組めないとこのように、適切でないお客さんに適切でない商品をオファーしてしまいます。逆にいうとオートメーションを使いこなせるようになると、適切なお客さんにドンピシャの商品をオファーできるようになります。
このように、自動化には多くの可能性があります。初心者ができるだけ早くビジネスを自動化する最も簡単な方法は、エバーグリーンローンチをおこなうことです。エバーグリーンローンチにするには、セールスファネルの中でトリガーを設定し、ユーザーのアクションによって送るメールを切り替えられるようにする必要があります。もしトリガーについて忘れてしまったということであれば、モジュール8のレッスン1を復習してくださいね。また、今回のレッスンの最後にもトリガーについての話をしています。
もしあなたがMailChimpを使っているのであれば「MailChimp Trigger」で検索してみてください。驚くほどたくさんのトリガーが存在します。逆に言えば、クライアントのニーズや献身度に合わせてメールを細かく分岐しつつ、それらをオートメーションにのせるにはこのくらいたくさんのトリガーがないと実務的な運用はできないのです。日本のメルマガ配信スタンドは、数人のプログラマーと一人の営業の人間が雑居ビルの片隅で小さく運営しているのに対し、MailChimpはアメリカの広大な土地で800人を雇用して世界中のクライアントを相手にビジネスをしています。どちらがメールマーケティングのツールとして優れているかは説明不要だと思います。
ライブローンチ VS エバーグリーンローンチ
通常のローンチでは、たとえば1つ目のマーケティングメールを12月1日に送信し、2つ目のマーケティングメールを翌日の12月2日に送信するようなトリガーが設定されているかもしれません。ここでのトリガーは、指定された日付に、指定されたメールを送るということです。僕たちはこの通常のローンチを、エバーグリーンローンチに対して、ライブローンチと呼んでいます。
通常のライブローンチをエバーグリーンローンチに変更するには、2つ目のメールを1つ目のメールの24時間後に送信し、残りのセールスファネルでも同様の間隔でメールを送るというだけです。ただし、このような設定をおこなう前に、すべてのマーケティングメールとセールスマテリアルに書いた文章をダブルチェック、トリプルチェックする必要があります。
なぜならエバーグリーンローンチの場合、日付などを具体的に設定することは難しいからです。たとえば、通常のローンチでは日付に基づいてメールを送るので「登録締め切りは12月7日です」といった文言を書くことができます。しかし、エバーグリーンローンチは日付に基づいてメールを送信していないので「登録締め切りは残り〇〇日です」といった文言に変更する必要があるのです。
通常のローンチからエバーグリーンローンチに変更する場合、そのまま転用することができず、編集すべき箇所が必ず出てきますので、何度もチェックをして、見込み客が違和感を抱かないようにしましょう。
最初は通常のローンチをおこない、セールスファネル用に作成したすべてのセールスマテリアルをリアルタイムでテストします。その後、セールスファネルが問題なく動作することをチェックしたら、エバーグリーンローンチに変更していくことができます。この点に関してはEvergreen Factoryという、うちのフラグシップ商品で詳しく説明しています。信じられないかもしれませんが、洗練されたエバーグリーンローンチのセールスファネルがあると、20万円クラスの商品がハンズオフで毎日のように売れていきます。「毎日のように売れていきます」という、この表現はわりと控えめです。売れるときは3本、4本と20万円の商品が売れていきます。僕たちはセールスのメールをリアルタイムで書いているわけでもないのに、です。
最後に心に留めておいてほしいことをお話しします。エバーグリーンローンチを用いたセールスファネルでは、緊急性を偽らないこと。決してあなたの見込み客に嘘をついてはいけません。売上よりも何よりも、倫理的にビジネスに取り組むことを重視してください。例えば「商品の販売停止まで残り3日です」と宣言しているにもかかわらず、3日後にアクセスした時にまだセールスページや決済リンクが生きていたら、それは嘘をついていることになります。仮にエバーグリーンローンチで販売期間を設定するのであれば、販売期間をすぎた後はカートを閉じるべきだし、決済リンクを生かしておくべきではありません。
エバーグリーンローンチの中で見込み客に緊急性を感じさせるのであれば、必ずそれに対応するシステムを構築してください。たとえばマーケティングメールの中で「登録は本日の深夜までです」といったようなメッセージを送ったのであれば、必ず記載した時間帯に販売ページにアクセスできないようにするような設定が必要だということです。これはdeadline funnelのようなサービスを用いることでセットアップすることが可能です。
ただ、これはとてもハイレベルなアプローチであるということを忘れないでください。あなたが販売プロセスにおいて十分な経験を積むまでは、できるだけこのようなアプローチはしない方がいいでしょう。
日本でDeadline Funnelの仕組みを理解した上でちゃんと利益を出しているのは、僕たちを除くと、ココスタの佐々木さんや、トリガーマインドの山田どうそんさんくらいではないでしょうか。それ以外の人は、自分で運用してもないのに「実装のお手伝いをします」とサービスを提供していたり、あるいは仮に運用していたとしても、ちっとも売上を立てていないにもかかわらず「Deadline Funnelの使い方」に関するブログを書いているような人ばかりです。当たり前ですが、デジタルマーケティングはそれを使って本当に儲かっている人から学ぶべきです。
考えてみてください。
もし僕が独身で、家賃を節約するために両親と一緒に住んでいおり、一日中ブログを書くかYouTubeを見ているかのどちらかで、家を出るのは、近くのコンビニで30円のブラックサンダーチョコレートを買うときだけ。アラサーのおっさんなのに、炊事洗濯は全て母親任せで、父親の「起業ごっこをやめて、早く就職しろ」という発言にカチンと来て2階の部屋に戻る、いわゆる子供部屋おじさん。早くインターネットで稼ぎたいと思いながらも、自信のなさが表情に現れていて余計に貧相に見える。少なくともネット上では専門家っぽく見せるために「ウェブマーケター」を自称し、カメラの前で腕組みをして写真を撮りプロフィールに使っている。これじゃあ怪しい情報商材を売っている人たちと同じだと思いながらも、それ以外の方法を知らない。じゃあ、今日は「Deadline Funnelの使い方」に関するブログでも書こうかと思いながら、セブンイレブンにブラックサンダーチョコレートを買いに行く。
そんな人間からデジタルマーケティングを学びたいと思いますか?オンラインコース ビジネスのやり方を学びたいと思いますか?思えないですよね?僕たちは意識的に、誰から学ぶかを選択せねばなりません。少なくとも「お金を稼ぐ系」の情報を人から学ぶときは、稼いでいる人から学ぶべきでしょう。それ以外にも彼らの仕事に対する価値観を知っておくといいですね。毎日ブログを書いたら生活費くらいは稼げるようになります、と説明する人もいれば、一方で「毎日ブログを書かなきゃいけない人生なんて終わっている。旅行もできないし、スノボもサーフィンもできないじゃん」と思う僕のような人間もいますので。
ちなみに僕とビジネスパートナーの小川さんが仲良くやれているのは、価値観が共有されているからです。僕たちは、仕事なんてお金を稼ぐための手段に過ぎないと思っているし、そこに生き甲斐や、やり甲斐などは一切求めていません。土日を返上して働くなんてありえないし、できるなら平日も働きたくない。目の前に海があればサーフィンをするか、子供たちと一緒にバーベーキューをしたいし、雪が降っていればスノボをしたいというのが、僕たちの偽らざる気持ちです。回らないお寿司屋さんに、ファミレスに入る感覚で入店できるくらいの、収入があれば、それ以上は働こうなんて思わないタイプの人間です。Airbnbに毎月30万円を払えるくらいの収入があればいい、家族と毎月旅行するだけの渡航費とミシュランに乗っていないローカルの美味しいお店で食事をできるくらいのお金があればそれでいいと思っている。それ以上のお金はいらない。そんな価値観です。
さてさて。話がそれましたね。エバーグリーンローンチの話に戻りましょう。
エバーグリーンローンチを実行するもっとも簡単なやり方は、エバーグリーンローンチに緊急性のある文言を入れないということです。「登録期間は今夜までです」といったメッセージの代わりに「これが本当に最後のリマインダーメールです」といったようなメッセージに置き換えましょう。
もしくは、次のような言い方で緊急性をほのめかすことができます。「あなたの問題を解決することを半年先延ばしにするのはいいですが、その期間にはいったいどんな意味があるのでしょうか?現実をしっかりと見た上で今日中に決断しましょう。そうしないといつまで経っても決断できません。今すぐ行動を起こし、その問題について意識が向いているうちに登録してください。」このような文言には、コンテンツの締切日を決めるほどの効果はありませんが、コンバージョン率を上げるのに役立つでしょう。もっとも重要なのは、あなたの見込み客に対して倫理的に誠実であるということです。
さて今後、テックトレーニングの一環として、ClickFunnelsやMailChimpのレクチャーも追加していきます。すビジネスの自動化についての理解を深めるために必ずチェックしてください。またモジュール11では、さらに詳しく自動化についての話をしていきます。
Webサイトの構築に時間をかけるべきではない理由
最後に3番目のトピックである「Webサイト」について説明していきましょう。ほとんどの人は「Webサイトがビジネスには必要不可欠だ」と考えています。このような人はWebデザイナーを雇うために大金を払い、できるだけ洗練されたデザインを目指し、Webサイトが完全にできあがるまでコンテンツをローンチしようとしません。
しかし、これは完全に間違った選択です。Webサイトがあるかどうかは、実際のところビジネスをおこなう上でそこまで重要な要素ではありません。それはなぜでしょうか?販売ページやセールスファネル、そして最も重要な商品がすでにClickFunnelsやTeachableのようなプラットフォームで管理することができているからです。
はっきり言えば「ビジネス用のWebサイトを作りたい」という気持ちは虚栄心の現れでしかありません。僕が言いたいのは、Webサイトがあるかどうかなんて表面的な問題でしかないということです。もちろんビジネスをおこなう上でWebサイトがあった方がより良いでしょう。しかし、あなたのコンテンツを販売するかどうかという観点においては、そこまで大きな要素ではありません。
僕がここで言う「Webサイト」は、たとえば「rikiyaishizaki.com」のようなドメインのことではありません。このようなドメインは、数百円から簡単に手に入れることができますし、ClickFunnelsなどのようなプラットフォームを使えば販売ページにリンクすることが可能です。僕たちの場合であれば、CNAME(シーネーム)を設定してoffer.rikiyaishizaki.comというサブドメインをClickFunnelsに紐づけています。僕たちのビジネスモデルを真似している人は、サブドメインにまで忠実で、例外なくTeachableのサブドメインに「school」を当てています。もっとユニークに、app.とか、user.を当ててもいいのになと思うのですが、人のビジネスモデルをパクることに一生懸命になり過ぎていて、僕たちの劣化コピーをしていることに気づけないのです。あなたは、もっと自由にビジネスを構築してください。サブドメインの名前までうちと一緒にしなくてもいいです。
僕が言うWebサイトとは「rikiyaishizaki.com」のリンクからアクセスすることで表示されるページのことです。このページはとても洗練されたデザインが施されており、僕たちの商品がいったいどのようなものか説明するために分かりやすいレイアウトが設計されていますね。このようなページがあることは良いことですが、現時点であなたが持っている必要はありません。
実際、僕たちもOSB2.0や、コンプリートバンドル、いしこんなどのフラグシップ商品をローンチした後の長い期間、リンクをアクセスしても「ただいま準備中です。コンテンツのアップデートについて知りたい場合はメールアドレスを入力してください。」といったようなシンプルなメールアドレス入力フォームだけが設置されたページが表示されるような設定になっていました。何度も言いますが、このレッスンで僕がWebサイトというときには、ここまで話してきたようなページのことをイメージしてください。
ただし見込み客を獲得するためのコンテンツとしてWebサイトを利用するのであれば、それは例外です。たとえば、集客のためにブログを書くとしましょう。その場合には、ドメインを取得し、あなたの記事を読んでもらい、アクセスにつなげるための集客ツールとしてWebサイトを用いることができる。Webサイトというのは、言うなればオンライン名刺のようなものです。ビジネスをする上で名刺はかなり入門的なものであり、それ以上でもそれ以下でもないのです。たしかに洗練されたデザインの名刺があると見た目はいいかもしれません。しかし、名刺のデザインがビジネスにとって重要だと考えるのは間違えています。起業家には名刺にやたらとこだわる人が多いですね。ただビジネスをする上で名刺作りに時間をかけすぎるのは無駄だと思いませんか?
事業用のドメインは取ったはいいもの、ブログも更新されていないし、引きつった顔の写真がプロフィールに設置されているだけ。更新されていないホームページは、まるで人気(ひとけ)のない駅前商店街のようです。誰がこんな場所で商品を買うかよ!と言いたくなるほど、閑散としている。Webサイトも同じです。更新されていない死んだサイトを作るくらいなら、成約率の高いセールスページ1枚を持っている方がはるかに有益です。
起業家は名刺作りよりも自分のビジネス自体にフォーカスを当てるべきです。集客に力を入れてください。セールスファネルの構築に意識を注いでください。見栄えを重視すべきではありません。だから、Webサイトを作るのに時間をかけてはいけません。ただ先ほども言った通り、ブログのようなコンテンツを集客ツールとして使ったり、メールアドレスを収集する手段として使うのであれば、話は別です。しかし、ビジネス初心者としては、できるだけ自分の商品を作って売ることに集中すべきなのです。
つまるところ、ClickFunnelsのようなランディングページ作成のプラットフォームを使ってオプトインページとセールスページ、さらにStripeで決済を受けるオーダーページさえ作れば十分にビジネスはできます。作りこんだWebサイトを持っていたとしても、オプトインページがなければ商品をお目にかかることもできない、ということです。
とは言っても、もしかするとローンチ後にコンテンツ販売が成功し、後からWebサイトが重要だと感じることはあるかもしれません。そのほかにも、他のタイプのコンテンツマーケティングに参入する際にWebサイトがどうしても必要だと感じることがあるかもしれませんし、単にブランドイメージを確立したいだけの場合もあるでしょう。
ウェブサイトに必要な5つのコンポーネント
いずれにせよ、もしあなたがWebサイトを作らなければならなくなったときのために、ここではWebサイトにおける5つの主要コンポーネントをご紹介しておきます。Webサイトの設定はあとでおこなえばいいので、焦る必要はありませんよ。
Webサイトは基本的に、
- トップページ
- Aboutページ
- リードマグネット用のページヘッダー
- ブログ
- 社会的証明
という5つのコンポーネントで構成されることになります。ほかには何も必要ありません。
コンポーネント#1. トップページ
まずトップページですが、こちらにはあなたがどんな価値を提供できるのか、あるいはあなたが人々に何を提供するのかについてのみを掲載します。あなたのコンテンツのターゲット層がトップページを見たときに、そのコンテンツがどんなものを提供しているのか、そして彼らにとってなぜそのコンテンツが重要なのかを即座に理解できるような構成でなければなりません。
トップページですべての人にアピールしようとしなくても構いません。あなたのコンテンツにとってふさわしい人にだけアピールできれば十分です。ただそれだけです。多くのオンラインコースマーケティング担当者がおこなっている顧客獲得のための近道は、リードマグネットをトップページに設置することです。このようなWebサイトには次のようなメッセージが書かれています。
「〇〇についての効果的な方法が知りたいですか?確実な5つの方法をステップ・バイ・ステップでお教えしますので、下記のフォームにあなたのメールアドレスを入力してください」このような誘いかけをトップページに設置することで、効果的に集客をおこなうことができます。
例えばこれはジェフウォーカーのサイトです。URLは”https://productlaunchformula.com/“。トップページがこれです。いきなりオプトインを促しています。ビデオを使ってランディングした人に語りかけるのもパーソナリティを売り込み、一気にエンゲージメントを作る素晴らしいやり方ですね。
これは僕のサイトです。URLは”https://rikiyaishizaki.com/“。トップページでオプトインは促しません。僕のように複数の商品を持っている人は、お客さんのニーズに合わせて
コンポーネント#2. Aboutページ
2つ目のコンポーネントはAboutページです。このオンラインコース通りにコンテンツ制作を進めてきたのであれば、あなたの販売ページの「信頼関係構築」や「ジャーニー」のセクションのように共感を集められるパートを抜き出し、Aboutページに差し込むことができます。
ここでは基本的にあなたが見込み客と同じ問題に対処し、その経験から素晴らしい解決策を提供できるということを彼らに示すことが重要です。また、Aboutページには、販売ページに書かれている「権威性」についてのセクションもいくつか含める必要があります。
これは僕のAboutページです。「石崎力也とは?」という項目をグローバルナビゲーションに用意してあります。YouTubeやUdemy、あるいは検索エンジンで僕のことを発見した人に読んでもらい、一気にエンゲージメントを出すために何をしたら良いだろう?ということを考えてページを構成しました。ここでいくら儲かっているとか、自分の年表や経歴を並べると、あまりにも普通なので、あえて白黒写真で、インパクトのありそうな物を並べてあります。僕がスラロムでポールを叩いている写真であったり、マレーシアの一番高い山に子供とハイクして頂上でドローンを飛ばしている写真であったり。そう言った「他とは違う」ことを意図的にやることで、それが競争力に繋がるものだと僕は信じています。
コンポーネント#3. ページヘッダー
3つ目のコンポーネントはページヘッダーです。
Squarespaceは、アナウンスメントバーと読んでいます。ページ上部からオプトインページに誘導するためのリンクです。グローバルナビゲーションのメニューに表示しても良いでしょう。
これはWebサイトの訪問者が最終的にリードマグネットを選択するために設置されるものです。ここでの目標はとてもシンプルで、メールアドレスを入力してもらうことになります。Webサイトでメーリングリストを増やすためにはリードマグネットがとても重要で、より集客率を上げるためにページヘッダーを利用することができるのです。
誰かがあなたのWebサイトにアクセスしたとしましょう。もしあなたのメッセージを読んでもらった場合には、彼らを顧客に変えるためにまずメーリングリストに登録してもらうことが必要です。そのために、ページヘッダーでリードマグネットについてよりアピールしなければならないのです。あなたのコンテンツにふさわしい人たちに、「このリードマグネットは私にとって価値があるものだ」と思ってもらい、メーリングリストに参加してもらえるようにしましょう。
僕たちはSUMOというアプリを使って、画面右下からスライドイン形式のボックスを表示しています。ボックスにYESリンクとNOリンクを用意して、YESを押した人をセールスファネルの第1ページであるオプトインページに遷移しています。
コンポーネント#4. ブログ
4つ目のコンポーネントには、ブログを挙げます。ブログはコンテンツマーケティングにとって、とても重要なものです。良いコンテンツをブログで公開することは、見込み客を増やすためにとても効果的だからです。
ブログにはオプトイン形式の要素が含まれていることがポイントです。たとえば、ブログ記事の中にあなたのリードマグネットコンテンツを宣伝するオプトイン形式のポップアップを持ってくるようにすると効果的です。先ほどコンポートネント#3で紹介したスライドイン形式のボックスでも良いです。
これまたSUMOのアプリです。ページから離脱しようとした人に、ポップアップを表示してブログの更新通知をオファーしています。ページを離脱しようとした人に、eBookなどのリードマグネットをオファーするのは間違っています。あまりにも重すぎるからです。判断や意思決定が介在するようなポップアップを出すべきではありません。例えばポップアップで「あなたの生きている意味を教えてください。小論文形式で回答してください」と言った哲学的な質問を投げかけるほど馬鹿げたことはありません。彼らは今まさにあなたのページから離脱しようとしているのです。オファーするのは軽い感じのポップアップで十分です。
コンポーネント#5. 社会的証明
最後のコンポーネントは社会的証明です。ここには、あなたのコンテンツを導入して成功した事例やあなたのコンテンツへの良いレビューなど、すべてを掲載しましょう。社会的証明を設置する目的は、あなたが優れた専門家であり、彼らの問題を解決できるということを示すことです。
僕たちはビデオを使うのが好きなので、ここにいくつかのビデオ・テスティモニアルを挿入してあります。ビデオは嘘をつきません。テキストでは伝わらない、表情や、幸せ、楽しさ、文脈がビデオでは伝えられます。
情報商材の世界には後ろ向きの表情がわからない写真とともに「東京都・Aさん・男性」と本当に存在するかどうかわからないレビューを掲載する文化があります。あれ、全く意味ないからやめたほうがいいです。全く社会的証明の心理トリガーを引けていないです。「あ、またこの怪しいパターンか」としか思えない
あなた以外に、あなたのコンテンツの素晴らしさを証明できる情報があれば、社会的証明を形成することができます。あなたがどのようにして彼らの深刻な問題を解決させ、大きな価値を与えることができるのか、このコンポーネントで証明しましょう。これは、あなたのコンテンツに見込み客を集わせることにとても有効な方法です。
儲かっているならウェブサイトなど必要ない
ビジネス用のWebサイトに必要なのは、ここで紹介した5つのコンポーネントだけです。また、これらすべてをすぐに準備しなければならないわけでもありません。たとえばこれらうちトップページだけを先に作っておき、あとからほかの要素を順次追加していくという流れでもいいのです。
しかし、ここで押さえておきたいことがあります。あなたがコンテンツのローンチをおこなっており、セールスファネルがうまく働き、収益が発生するまでは、Webサイトの作成など必要がないということです。コンテンツで収益が発生する以前にWebサイトを作っても時間の無駄となるでしょう。ビジネス全体への影響を考えるとWebサイトは本当に小さな要素です。
ちなみにWebサイトにおける5つのコンポーネントには販売ページを含めませんでした。これに疑問を持った人もいるかもしれません。その理由はモジュール2でお話しした内容に関係しています。かいつまんで説明すると、「誰かと関係を築くためにはその人のメールアドレスが必要」だということです。関係を築く前に販売ページを見せても購入にはつながりません。関係構築をする上で最も効果的なのはメールマーケティングです。一連のメールによって見込み客との関係を構築しておく必要があります。
これは特にオンラインコースに適用される法則のようなものです。また販売ページをWebサイトに作るということは、基本的にクローズドマーケティングの考え方に反しているということも理解しておいてください。Webサイトを作る場合には、今回のレッスンで説明した5つのコンポーネントだけが必要であり、それ以外は必要でないということを押さえておきます。
ちなみに一般的なウェブホスティングとしては、Wordpressのようなプラットフォームを利用することがおすすめです。Wordpressは無料で利用できますし、アップグレードしてほかの機能を取り入れる際にもかなり低コストで実現できるからです。僕たちはWordPressにGenesis Frameworkのテンプレートを突っ込んで運用しています。
また、オプトインページやメールマーケティングサービスなどを、プラグインやアドオンによって簡単に統合することも可能です。Webサイトをセットアップする準備ができたら、今後追加する予定のテックトレーニングのチュートリアルをチェックしてみてください。具体的な手順や詳しい話についてはすべてそちらに記してあります。ここでモジュール10の内容はほぼカバーできるでしょう。
今日のまとめ
さて、モジュール10の内容をまとめていきます。まずコンテンツのセールスに関するコピーライティングを作成する前に理解しておくべき7つの前提条件についてのお話をしました。これは、見込み客の非合理的な購入心理をコントロールするための効果的な原則と考え方です。
そのあと、17ステップのユニバーサル・セールス・ストラクチャーについて説明をしました。これはセールスマテリアルを作成する際に従うべきコンセプトです。モジュール9でお話しした「7つの心理トリガー」のほぼすべてが、このストラクチャーに含まれています。
また、ユニバーサル・セールス・ストラクチャーの各セクションについて説明したときには、さらにいくつかのことを学びました。どんなコンテンツにも使用できる販売構造を利用することで、あなたのセールスファネルは完成します。
そして、あなたのコンテンツ作成について話しましたね。KajabiとClickFunnelsという2つの信頼性が高いホスティングサービスをおすすめし、それらのプラットフォームがどんな人に向いているのか、どんなサービスを提供しているのか、そしてなぜKajabiとClickFunnelsをおすすめするのかについて簡単にお話ししました。
また、今回のレッスンではオンラインコース・マーケティングのハイレベルなトピックであるスプリットテスト・自動化・Webサイトについてまとめてきました。Webサイトは本来、必要のないものであり、作成するのに時間をかけるべきではないということを再度押さえておきましょう。販売ページとホスティングプラットフォームがあれば、Webサイトがなくてもあなたのビジネスで収益を発生させることが可能です。
さて、次のモジュールでは自動化について引き続き説明をしていきましょう。自動化は、モジュール11で紹介するほかのトピックとともに、あなたのビジネスを次のレベルに引き上げる上でとても大きな役割を果たすものです。次のモジュールで、ビジネスを自動操縦に切り替える方法について学んでいきましょう。
見込み客により高いコンテンツを買ってもらったり、既存のオンラインコースを再販したり、そのほか多くのことができるようになります。1,000万円の収益があるビジネスに、もう1つの「0」を足し、1億円の収益を生むビジネスを作り上げる方法についてあなたは学ぶことができます。1億円のコンテンツクラブにようこそ。では、またそちらで会いましょう。