• Skip to primary navigation
  • Skip to main content

石崎力也のコンサルティング「いしこん」

年収1000万円以上のネットビジネス経営者を対象にデジタルコンテンツの販売方法とマーケティングオートメーションの導入方法に関する情報を発信するブログ。

  • いしこん 2.0
  • 無料ウェビナー
  • もう1本読む?
    • ネットビジネスの始め方【これでオランダ移住を実現しました】
    • オンラインコース(講座)ビジネスの作り方・やり方
    • 会員制サイトの作り方とサブスクリプションの導入方法
    • 動画広告の作り方マスター講座|種類、活用方法から効果測定のコツまで
    • 短くて成約率の高いVideo Sales Letter(VSL)の作り方
    • エバーグリーンローンチとは?ツールの使い方を詳しく解説!
    • 個人でKindle電子書籍を出版して利益を得る方法
    • Teachable(ティーチャブル)の使い方・操作方法
    • ClickFunnels(クリックファネル)の使い方・操作方法
  • コース一覧
  • お客様の声
  • 石崎力也とは?
  • リソース
  • ログイン
    • 新規登録はこちら
    • アカウントを持っている
  • Show Search
Hide Search
現在の場所:ホーム / アーカイブOnline Course

Online Course

12-7 【理想のビジネスパートナーを見つける方法】オンラインコースビジネス成功の向こう側にあるもの

Last updated on 2020年10月21日 By 石崎力也

今日は理想のビジネスパートナーを見つける方法についてレクチャーします。オンラインコースビジネスに関しては、これが最後のレクチャーになります。ここまでのモジュールで学んできたことを高速で復習しつつ、僕たちが構築しているオンラインコースビジネスの成功の向こう側には何があるのか一緒に考えていきましょう。

おめでとうございます。このレッスンを観ているということは、コース全体を修了したということですね。よくここまでがんばりました。ここまでの道のりの中で学んできたすべての教訓を簡単にまとめてみましょう。

頭の中でお客さんが勝手に動き出すくらいペルソナを思い描く

コース前半のモジュールでは、あなたの中心的なモチベーションや「金鉱」とも言える知識を特定していきました。これは、コースの残りの部分で取り組むための、最初のビジネスアイディアとして役立ったはずです。オンラインコースは個人の経験に基づいたビジネスであり、始めるときにはまず見込み客の中に没入することが重要であると理解いただけたでしょう。

こち亀を描いている秋本治さんは「ある程度までストーリーを書くと勝手に両津勘吉が頭の中で動き出す」と言っていました。秋本さんはそれにセリフを与えて、絵を描いていくだけど。つまり秋本さんの頭の中には自由自在

僕たちも秋本治さんのようにお客さんが頭の中で勝手に動き出すほど鮮明に想像しなければなりません。

想像と言う表現は間違っているかもしれませんね。なぜなら僕たちはお客さんについてリサーチをしまくった挙句お客さんよりもお客さんのことを知っている状態だからもはや想像とは言えませんね。サブスクリプションの専門家であるStu Mclarenはこう言いました。

僕たちの成功にアッパーはない

なぜなら僕たちは今以上にお客さんのことをもっと知ることができるから。お客さんのことを知れば知るほど僕たちの成功はより大きくなっていくということです。

ビジネスを継続していくうちに事業の売り上げがどんどんとスケールするのは当たり前です。事業を継続すればするほど僕たちはお客さんのことをより深く知ることになるからです。今思うとすごい恥ずかしいことですが僕はお客さんが「お金を持っていない」と昔は思っていました。だから商品に10万円以上に値付けをするのを躊躇っていた。

でも今はそれが間違いだと知っています。僕たちは継続的に見込み客の年収についてアンケートをとります。僕たちの商品を買う人の年収は平均3000万円です。もちろん稼ぐ人は一人で5億円稼ぐし、下限は並の個人事業主の年収なので、その平均をとったところでどんな意味があると言われれば口を噤まざるをえないのですが、これだけは確かです。僕が想像していた以上に、世の中の人はお金を持っている。これはビジネスを継続する中でようやく理解できたことです。

もしいまだに「お客さんはお金を持っていない」と固定観念に縛られ続けていたら、いつまでもTeachableで、980円の安い値付けをしたゴミのようなオンラインコースを売り続けていたでしょう。僕の頭の中にこびりつく安売りは善、という考え方が生涯僕たちのビジネスを邪魔し続ける。いつまでも安い商品を売り続けていたでしょうし、いつまでも儲からないビジネスをしていたことになります。

僕のようなミスを犯さないでください。お客さんをもっと知ってください。推測でお客さんの年収と、お客さんが払えるであろう金額を決めつけないでください。

繰り返しますお客さんをリサーチするのに際限はありません。永遠にお客さんのことを知り続けてください。ビジネスを続ける、はつまりお客さんについて興味を持ち続けることです。

お客さんと一緒に商品を作ることでお客さんをもっと知る

ここで1つお客さんを知るためのハックをお伝えします。お客さんと一緒に商品を作ってください。いざお客さんと商品を作るとなると、お客さんとものすごい近い距離で、頻繁に話すことになります。もちろん距離は物理的な意味でなく、心理的な意味です。物理的に近い距離で話すがダメなことは、コロナウィルスのパンデミックから僕たちは学びましたね。心理的に近い距離で話します。

もうこの段階に来るとお客さんというよりビジネスパートナーにですね。コンサルティングの中で会話する以上にビジネスパートナーとはたくさんの会話を繰り広げます。でも実はそのビジネスパートナーはもともとあなたのお客さんだったわけですつまりビジネスパートナーと話せば話すほど僕たちはお客さんについてより深く知ることになります。

例えば、僕は竹岡佳信さんとファストローンチという名前の商品をつくりました。僕は竹岡さんの「高額商品を売る方法」や「プロダクトローンチ」のメソッドを知りたいと思っていました。竹岡さんは僕からオートメーションのノウハウを知りたいと思っていました。お互いのニーズが、絶妙に一致しました。

一緒にログハウスを借りて撮影したし、吉祥寺のイタリアンでミーティングもしたし。商品を作るプロセスの副産物として、竹岡さんとものすごく深い関係を持つことができたのです。僕たちはお互いを信頼しています。手取川のロッジで一緒に暖炉を囲み、1日中話し合ったこともあります。宿泊者にしか料理を提供しないプライベートレストランにも一緒に行きました。しかも2回も。

今、僕と小川さんが高額商品を売っているのも、実は竹岡さんのおかげです。竹岡さんと会話する中で発見したのです。僕が売っている商品の価格帯が異常に低いことを指摘されました。これは千葉県のいすみ市で竹岡さんとプロダクトローンチのビデオ撮影を終えた帰りのことです。電車の中で2時間ほど無料コンサルティングを受けていました。

竹岡さんは僕にたくさんのビジネス上のアドバイスをしてくれます。しかも料理も作ってくれます。竹岡さんはいつも僕に手料理を振る舞ってくれるのです。おいしいレストランにもたくさん行きましたし、地元民しか知らない安くて美味しい焼肉屋にも行きました。

ビジネスだけではありません。竹岡さんは僕の人生の先生です。父親としてやるべきこと、夫としてどう妻に接するべきか、あるいは息子として両親の前でどのように振る舞うのか。人脈の作り方、コミュニケーションの方法、怒らない方法と怒る方法、健康でいるためにやること。不動産を購入する時も相談したし、ドローンの飛ばし方もアドバイスしてもらいました。

僕たちはビジネスパートナーシップという接点を通して、たくさんの時間を共有し、途方もないほどお互いの頭の中をかき回しながらアイディアを出しました。

本当は竹岡さんに高額なコンサルティングフィーを払わなければ教えてもらえないようなこともたくさん教えてもらいました。これは僕と竹岡さんがビジネスパートナーシップを組んで多大な時間を共有したからです。

ある程度の時間竹岡さんと一緒にいると、僕はこう考えるなりました。「竹岡さんのような素敵な人をもっと惹きつけるにはどうしたらいいだろうか?」と。これはとても好都合でした。なぜなら僕は竹岡さんのことをよく知っています。竹岡さんの口ぐせ、竹岡さんの行動指針、竹岡さんの興味関心、竹岡さんがどういう言葉に反応するか。竹岡さんはガジェットが大好きで、LumixとSonyのミラーレスカメラを持ち、シグマの広角レンズを愛用し、ドローンのコントローラーを僕から奪いすぐに自分で操縦したがるような人です。歩く辞書みたいな人で、トピックを渡せば、1時間でも2時間でも平気で話すような博識な人物です。晴れた日の夜には外に出て星空を眺め、東京にいる愛する家族のために石川県のログハウスから気を送ります。遠隔気功ですね。セブンイレブンではもっぱらアイスクリームを買い、お目当てのアイスクリームがなければ一口シュークリームを2パック買い1つを僕に分けてくれるような人です。

不思議なことに僕がセールスレターを書けば、竹岡さんのように素敵な人が集まるようになりました。これはビジネスパートナーシップの関係を通して、僕は竹岡さんの中に没入した結果、竹岡さんのことを知り尽くしたためです。竹岡さんのように素敵な人が僕のもとに集まってくれるといいなと思ってセールスレターを書き、ウェビナーを作ったりすると本当にそうなるんですからコピーライティングとは不思議なものです。

「こんな素敵なお客さんがもっと来るといいな」

そうそう、僕のお客さんを語る中で欠かせないのは、山田どうそんさん。僕は山田さんとも商品を一緒に作りました。僕が初めて山田さんと出会ったのは新潟県の越後湯沢です。越後湯沢の岩原スキー場とGALAスキー場で毎日のようにスキーとスノボーしていました。あなたもご存知の、僕たちの冬のルーチンです。毎年100日以上雪山にこもり、朝から晩まですべっています。

山田さんは東京からわざわざ新潟県まで来てくれました。初めて山田さんと会ったとき、すごい眠たそうな顔をしていたのを覚えています。湯沢駅の西口から出て一緒にお目当ての豚カツ屋を探している時、山田さんは不眠症であることを白状してくれました。前職の激務が原因だったそうです。「でも睡眠時間が少なかったおかげで石崎さんのUdemyのコースをたくさん見ることができました」と伝えられ「いや、そんな言われ方しても嬉しくないですよ。まず寝てください」と二人で笑い合っていたのを昨日のことのように思い出します。

正直に言って当時の山田さんは今に比べるとお金持ちではありませんでした。逆に言うと今の山田さんたくさんお金を持っています。しかもその稼ぎ方のクオリティーがものすごく高いです。動画の編集そしてブログの更新を全て外注化しておりUdemyを使ってオーガニックのホットトラフィックをたくさん自身のオプトインページに流しています。そこから毎月200万円以上の不労所得がある。会うたびに山田さんはいつも奢ってくれます。インド料理を食べても沖縄料理を食べても「石崎さん、今日は僕が払います」と言いながら、分厚い財布をカバンから取り出します。僕と山田さんは家族ぐるみで付き合いをしているのでご飯を食べる時はいつも妻と二人の子供がいます。僕は強欲だから、山田さんに「うちの家族の分も払ってください」とお願いしますが、断られたことがありません。お金があるって言いことですね。

Udemyに至っては最初僕から山田さんに「こうすればいいです」とか「どうすればいいです」とかアドバイスをしていたのに、今では山田さんの収益が僕のそれをを上回っているので、僕がアドバイスを受ける立場です。山田さんは優しいから僕がどんなことを聞いても答えてくれるし、今日電話してもいいですか?とアポを入れれば、すぐに電話をかけてくれます。うちの奥さんもうちの子供も山田どうそんさんのことが大好きです。今月も山田さん儲かっているぽいよと妻に報告すると、ものすごく嬉しそうな顔をしてくれます。

ただ長男はまだ言葉がたどたどしく「どうそんさん」を上手に発音できません。山田さんのことをいまだに「ダイソンさん」と呼ぶのです。さて、そのダイソンさん、いやどうそんさん。山田さんは2年間、僕とコンサルティング契約を結び、僕からビジネスのアドバイスを受けていました。2年間でここまで人は変化するのか、2年間でこんなにも経済状況を変えられるのかと、今では驚嘆しております。

2019年の10月、僕は石垣島にいました。12人泊まれる大きなおうちを1カ月間借りました。屋上でバーベーキューができる物件でした。屋上からは崎枝の綺麗な海が北方向と南方向の両方に見えます。本当に素敵な毎日でした。子供たちも大喜びでした。朝早く起きて、コーヒーを入れて、妻と二人でキッチンテーブルにつき「こんな人生が続くといいよね」と話していました。うちの奥さんがふと山田さんの顔を思い出し、連絡をとってみることにしました。チャットワーク経由で連絡をしてみます。

UntitledImage

僕)石垣島に大きい家借りたので、山田さんきませんか?

山)行きます。

僕)石垣島空港きたら迎えにいきます

こんな友達が欲しかった。笑

いつも暇で、しかもお金がたっぷりある友達。この連絡をしてから4日後に、本当に山田さんは石垣島に来ました。フィアンセの方と一緒に石垣島にこられて、家族ぐるみで本当に素敵な毎日を過ごしました。

このビデオレビューにもその時の様子が記録されているのでぜひ確認してください。

東京から石垣島のチケットは片道20万円したそうです。本人曰く思っていたより高かったと。

そもそもエルシーシーの存在を知らなかったそうです。明後日来れますかと聞いてはいいけますと言う人がこの世にどれだけいるでしょうか

僕は不躾にいつも山田さんに会うために収入を聞きます。石垣島に来たときにやはりいつもと同じように「山田さん調子はどうですか」「今月の収益はどうですか」と質問します。初めて出会った時も役員報酬数千万円に加え、自身のビジネスからも収入はあった。でも満足いく額ではなかった。何より忙しかった。久しぶりに会って聞くと、収益は当初の10倍になっていました。文字通り10倍です。僕は腰を抜かしました。

うちの奥さんがキッチンで南国の果実をフルに使ったヨーグルトを朝食に準備しました。山田さんがフィアンセの方と一緒に部屋から出てきます。僕は山田さんに聞きました。「昨日よく眠れましたか」と。山田さんは「はいたっぷり寝れました」と言いました。山田さんは不眠症改善したのです。ストレスもないし、経済的な不安もない。働き方の質がいい。好きな時に好きなだけ旅行できる。まあ山田さんは出不精なので、こちらが「来ませんか?」とお誘いしない限り、ずっと部屋に籠っているような人なんですけど。

僕は山田さんが「よく眠れた」と言うのを聞いて本当に涙が出そうになりました。越後湯沢で初めて会ったときの眠そうな顔はどこへやら。経済的自由が与える心理的負担の軽減は、想像以上のものです。山田さんを見て、僕も山田さんのようにクオリティの高い働き方せんなダメやなと、再認識しました。

山田さんは本当に素敵な人です。山田さんのようなお客さんがたくさん来たらいいなと僕は常々思っています。山田さんと会話をすればするほど僕のセールスレターには山田さんの使う言葉や山田さんの反応する言葉が散りばめられるようになりました。その結果どうなったか。やはり竹岡さんの時と同じように、山田さんのような理想的なお客さんが僕のところに来るようなりました。それはつまり将来的には竹岡さんや、山田さんと同じように僕とビジネスパートナーシップを組み、石垣島やオランダやマレーシアで一緒に旅行するような、大成功するお客さんです。

優秀なお客さんとビジネスパートナーシップを組む

先ほど山田さんからUdemyのアドバイスを受けていると言いました。これと似たようなことが井上遥介(ようすけ)さんとの間でも起こりました。

井上遥介さんはもともとうちのお客さんでした。初めてメールでやりとりした時「インターネット上でこんな高額な商品を買ったの初めてです」と言っていました。当時の商材の値段に比べれば、今の僕の商品はコンサルティングを含めて10倍以上の値付けになってるので、改めて考えると別にそんなに高い値段では無かったのに・・・と思うんですけども、当時の僕や当時の井上さんにとってはそれが大きな金額だったのかもしれません。

でも今は、井上さんが企業案件を一発受けるだけで、僕のコンサルティングに支払うべき2倍の金額を稼いでしまいます。僕は井上さんが目の前でどんどん成功していくのを見ていました。YouTubeの登録者が100人を超えるまで7ヶ月かかりました。そこから数ヶ月で登録者が1万、2万、3万と増えていき、広告収入だけでも十分な金額を稼いでいるのに、加えて企業案件のオファーが収入に追加されるようになりました。Udemyでもベストセラー講師となり、ご自身のサブスクビジネスにもたくさんのお客さんが入ってくるようになりました。

井上さんは実力と才能の交差点をマネタイズしました。井上さんが成功したのは、YouTubeのアルゴリズムをハックしたからではありません。真面目にコツコツとクオリティの高い動画を供給し続けました。誰も気にしていないのに、本人曰く自己満足のためだけに、わざわざスタジオにカメラを2台セットして収録しています。こういった本人のこだわりやセンスがビジネスの細部にも反映されているので、一発見ただけでファンにコンバートしてしまう魅力が井上さんにはあります。ちなみに井上さんはもともと役者さんでした。YouTuberの瀬戸弘司さんも劇団天然工房の舞台俳優さんですよね。人に見られることに対しての心理的な摩擦が少ないせいか、ものすごくナチュラルに喋っているのを見て、いつも「あんな風になりたいなあ」と思います。

僕はマレーシアにいました。井上さんがアドバイスを求めていたのです。井上さんとHangoutしたときに、井上さんは非常に迷っているようでした。これからのビジネスの方向性についてです。Udemyのコースを作り続けるのか、それともセールスファネルを構築して自社商品を販売するのか、あるいはブログを再開するのか。それとも・・・

僕は井上さんの容姿がいいのと、喋り慣れているのを見て、ビデオに特化してはどうかとアドバイスしました。ビデオグラフィにも興味があり、デザインセンスもいい。井上さん「ビデオに特化しましょう」とその時決めました。今井上さんはどうなってるでしょうか。皆さんもご存じのようにYouTubeでUdemyでもインフルエンサーとして活躍しています。具体的な企業案件の単価は言えませんが、たった1本の仕事を受注するだけでその月はもう働かなくてよくなる位、破壊力のある金額を受け取っているそうです。うらやましい限りです。

最初井上さんは僕にお金を払ってコンサルティングを受けてました。今僕は井上さんにお金を払ってコンサルティングを受けています。僕がYouTubeで成功するためのサポートを受けています。もし僕のYouTubeが伸び始めたら、全部井上さんのおかげです。あなたも井上さんのコンサルに申し込んでみてください。

僕のYouTubeのコンセプト、オペレーション、編集方法、その内製化、全てを見てもらっています。もちろん井上さんの時給は高いので、それに見合う金額をお支払いしなければいけません。才能にはそれだけ付加価値がつくものです。

やはり井上さんともビジネスのパートナーシップ契約を結ぶことによって、今まで以上に頻度高く会話することになりました。井上さんが何を考えていて、井上さんがどういう性格で、井上さんがどういう言葉に反応するか、僕の頭にたくさんインプットされています。これもまた不思議なことですが、井上さんと会話をすればするほどセールスレターやウェビナーに井上さんとの会話の中で拾ってきた単語がちりばめられ、井上さんのようなセンスがありポテンシャルの高い成功されてるお客さんがたくさん来るようになりました。

僕たちの1番最後のバックエンド商品は求人です

さてここまでで竹岡さん山田さん井上さんの3人の例を出しました。もともとは僕のところに来られたお客さんです。そこが接点です。でも今は僕がアドバイスを受けている立場です。僕が何を言いたいか理解できますでしょうか。
あなたの本当の理想のお客さんになり得る人は、将来的にあなたとビジネスを一緒に作るお客さんだということです。あなたにアドバイスを与え、あなたをもっとリッチにしてくれるお客さんです。

素敵な人たちとビジネスパートナーシップを組み大きなお金を生み出せることを考えると、毎日の広告収入やコンテンツ販売による収益などささいなものです。そういう意味では僕の商品はスクリーニングとして機能しているのかもしれません。商品を購入して、僕のことを嫌いになることもあるでしょうし、僕のことを好きになることもあるでしょう。好きになった人は、将来的にビジネスパートナーシップを組むことになるかもしれません。

目の前でお客さんが経済的に成功していくのを見るのはすごい嬉しいことだし、僕の収入を簡単に飛び越して、今では僕がアドバイスを受けるまでになってる。悔しいなんて気持ちは一切ありません。ただただ嬉しいです。もし僕のビジネスが廃業に追い込まれても、周りに成功者がたくさんいれば、彼らから給付金を受けられるかもしれませんし、運が良ければパンと牛乳と住む場所を提供してくれるかもしれません。ある人は働き口を斡旋してくれるだろうし、ある人は仕事を手伝わせてくれるかもしれません。そう考えると、自分の周りをお金持ちで固めておくのは悪いことではありません。人生のセーフティネットとして機能します。

万が一、竹岡さん、山田さん、井上さんのビジネスがうまくいかなくなっても、当面の間、僕はパンと牛乳を支援します。そのための支援金をいつもPayPalの残高に置いてあります。

何よりも・・・。朝食を一緒に食べて、川平湾を眺めながら淹れたてのコーヒーを嗜み、夕日を眺めながらグラスボートに乗る。人生で最も素晴らしい瞬間を共有する。この価値はプライスレスです。

僕たちはオンラインコースの販売を通じて売り上げを得ています。それは間違いありません。でもそういったオンラインコースが1つ売れるとかあるいは経済的に成功するといった向こう側にあるものは、常に友情であり、僕たちの高ぶる感情であり、人生って最高やなって思えるハートやと思うんです。

この年になって友情とかハートなんて言うのも恥ずかしいですが、僕はこのオンラインコースビジネスを始めてたくさんの素敵な友達を見つけ彼らと友情を築いてきました。それは金銭的な利害関係を超えたものです。

オーディエンスイマージョンのプロセスであなたはお客さんのことを知ることになるでしょう。あるいはペルソナやアバターを作る段階で「うちにはこんなお客さんが来て欲しい」と切実に考えるようになります。

ここで1つオススメがあります。

理想のお客さんには、将来的にあなたとビジネスパートナーシップを組めるようなポテンシャルを持つ人選ぶと良いです。理由はこれまで述べた通りです。そう考えるとデジタルコンテンツを販売して彼らからお金をとってやろうと言う発想にはならないはずです。
もっと思いやりを持った言葉遣いができるだろうしセールスレターも煽るのではなくお客さんの気持ちを汲み取った構成になるはずです。

さてどんな言葉遣いをすればあなたと将来的にビジネスパートナーシップを組めるようなお客さんを見つけることができるでしょうか。

繰り返しますが僕は常にデジタルコンテンツを通して将来的にビジネスパートナーシップを組めるようなお客さんを探しています。よく僕が冗談で言うのは「僕たちの1番最後のバックエンド商品は求人だ」というフレーズです。これはつまり僕たちのフロントエンド商品を買ってもらい、商品を順番に視聴し、コンサルティングに申し込んでもらい、最終的には彼らと一緒に仕事がしたいのです。そういう意味では僕たちのバックエンド商品は常にビジネスパートナーシップであり求人なのです。

最高に優秀な人とビジネスパートナーシップを組むためにはどのような商品を作らなければいけないか。どんな人を対象にしなければいけないか。そう考えてプロダクトを作ることによって僕たちのビジネスのクオリティーは一段、二段と上に登ったような気がします。

ビジネスの成功の向こう側にはいつも友情がある

最高のビジネスパートナーシップの先にあるのは常に友情です。

最近、イニエスタのドキュメンタリーを見ました。イニエスタはバルサ史上最高のミッドフィルダーと評されています。

2010年のワールドカップ決勝で、延長後半に決勝ゴールを決めたイニエスタがユニフォームを脱いで「DANI JARQUE SIEMPRE CON NOSOTROS(ダニ・ハルケ、僕たちはいつも共にある)」と記されたアンダーシャツを披露した場面があります。世界に感動を呼んだシーンが、ドキュメンタリーには含まれていました。

イニエスタ自身もキャリアで最も重要なゴールの1つだったと答えています。そのゴールを、26歳の若さで亡くなった元エスパニョールのディフェンダー、ダニハルケに捧げました。ハルケの9周期(しゅうき)にイニエスタはインスタグラムを更新しました。

「君と離れて9年が経ったが、どんな時も君は私たちと一緒だ。恋しいよ、ダニ」

もちろんイニエスタはサッカーをやっています。彼の職業はサッカー選手であることは疑いもないことです。だけど彼がサッカーのゴールを決めた時、あるいは彼のサッカー人生の成功の向こうには友情があったとチームメイトは語っていました。

僕もこの職業を通して、成功の向こう側にある友情を発見したいものです。

あなたの理想の顧客は、あなたの理想のビジネスパートナー。あなたの理想のビジネスパートナーは、あなたの理想の友達です。最高のペルソナを描いてください。

まとめ:あなたがこれまでに学んだこと

さて、あなたは今、ペルソナを知っている。売るべき商品も知っている。市場の中で専門性の高い権威者となる方法を知っています。コンテンツマーケティングが、あなたとあなたのビジネスを宣伝するためにもっともコストパフォーマンスの高い方法であることも理解しています。

また、見込み客との関係を構築するためにどうやって魅力的なコンテンツを作ればいいのかについて、フレームワークを通して学びましたね。そこからコースの概要や見込み客の人生に変革をもたらすレッスンの作り方など、コンテンツ作成の基本にも触れましたね。そして後半のモジュールでは、オンラインコースのマーケティング、セールス、収益化を成功させるためのツールについてお話ししました。ここでは最高のコンテンツ・ホスティングプラットフォームと、それらが提供する高度なシステムについての話をしています。ClickFunnels、Teachable、Kajabi、Deadline Funnels、MailChimp、Zapierです。

次にスプリットテストの実行方法や自動化の設定方法、ビジネスをスケールする方法、そして自動収益化をどのように実現するのかなど、ハイレベルなオンラインコースに関するトピックに触れました。ほかにも「成功のための6つのマインドセット」 やボーナスコースについて話したことを忘れないでくださいね。特にボーナスコースは貴重なコンテンツの保管庫のようなものです。このコース内で説明したほぼすべての項目についての実行方法や設定の仕方、管理の方法を示すステップバイステップのレクチャーが用意されています。ほかにもセールスマテリアルやメール、コンテンツなどの作成に利用できる便利なテンプレートもあります。過去に独自のコンテンツを販売するために作成した、すべてのアセットを提供するための専用セクションもありますので、こちらも活用してください。

ここまでで、たくさんのビデオコンテンツを視聴し、ワークシートと課題をすべて完了し、オンラインコースの開始・実行・販売に必要なすべての知識を手に入れました。ただしコースを完了したとしても、あなたは永遠に僕たちのコミュニティのメンバーであることを忘れないでくださいね。いつでも僕らのサポートチームやほかのメンバーに助けやアドバイスを求めることができます。

最後に言いたいことがあります。10年前の僕は、今の自分がこんなことになっているとは想像もできなかったでしょう。自分の好きなことでオンラインビジネスができるなんて、まったく信じられないことです。僕はあなたがこのコースを受講してくれたことに最高の敬意を示します。あなたや起業家になりたいと志を同じくする人たちの支援がなければ、僕は今のような存在にはなれませんでした。だから本当に感謝を伝えたいのです。

あなたの支援、そして僕たちのコミュニティのメンバーであってくれることに対して、本当にありがとうと伝えたい。あなたのおかげで、僕は情熱を持ち続けることができています。起業家になるための旅はとてもエキサイティングなものでしたね。あなたも、僕と同じように人生を変える経験ができることを楽しみにしています。頑張って。そして楽しんでくださいね。また近いうちにお会いしましょう。

12-6 インターネットビジネスで集客から完全に解放される方法【お客さんは1クリックの距離にいる】

Last updated on 2020年10月7日 By 石崎力也

今日は1クリックの距離にいるお客さんを捕まえる方法についてレクチャーします。いざインターネットビジネスとなると、皆さんお客さんをどう捕まえるか異様なほどに悩んでしまいます。あなたは集客について悩んだことはありますか?僕はありません。事業をスタートしてからすぐに断らなきゃいけないくらいのトラフィックが集まり、毎年、新しい会計年度になると税理士さんと「今年は売上を抑えましょうか」なんて話になります。今日、このレクチャーを見た後に、あなたは集客の悩みから完全に解放されます。なぜなら、最初に言った通り、お客さんは1クリックの距離にいるからです。まずは「寛大であれ」という話からスタートします。

毎日、知らない人からのメールが少なくとも10通はメールボックスに入っています。そのメールにはこのように書かれています。「よければ私の動画を見て、感想をいただけませんか?」「僕のこのアイディアについて、アドバイスをもらえませんか?」「私たちのコンテンツ作りに手を貸してください。」こういったメールが本当に多い。僕はできればこういった類のメールに反応する時間を削減したいと考えています。

インターネットの世界にはリアルの世界では会えないヤバい人が結構いる

僕はメールに返信するのが嫌いです。今はもっぱら移民弁護士の先生と、オランダの会計士、あとはSeth Gordinからメールを読んでいるだけ。それ以外は見ないフリをする。もちろんたまにメルマガの読者からメールをもらうことあるんです。中にはいきなり長文のメールを送りつけてアドバイスを求めるような人(特に女性に多い)がいます。そこで僕はどうするか分かりますか?そう、まったくレスポンスしません。ほとんどの場合、こういった類のメールを送ってくるメールアドレスはブロックして、メールもすぐに削除します。もはや、このようなメールはスパムのようなものです。しかし、僕は意地悪でもありませんし、失礼な態度を取ろうとしているわけでもありません。ただリアリズムであろうとしているだけです。

僕は自分の会社を経営しています。これを理解してほしいのに、まったくもってその点を考慮に入れてくれない連絡が多いのです。なぜ僕は事業責任者としての義務を放棄して5時間以上も浪費し、まったく知らない人をコーチングしなければならないのでしょうか。たとえコーチングしても、その人が何かをしてくれるとは思えないのです。まともな価値観を持った人間であれば、自分のビジネスや顧客、従業員よりも、見ず知らずの人を優先するということはしません。だから、僕にビジネスについてのアドバイスを聞くのは無駄です。

個別コンサルについて

例えば、以前こんなメールを唐突にもらったことがあります。どこで僕のメールアドレスを知ったのかは不明ですが、こういうメールが本当に多く届く。まず最後の署名がニックネームを使う時点でありえない。そういう人間は生理的に受け付けらなれないのです。なぜ僕に対してまで偽名を使うのでしょうか。僕はアンフェアなことが嫌いです。

石崎さま

こんにちは。
こちらのメールアドレスであっていますでしょうか?

石崎さんの教材でたくさん勉強させていただいています!XXXという名前で活動しているものです。ブログも石崎さんの動画を見ながら開設させていただきました。デザインの治し方とかまだわからないので、見づらいのは仕方ないのですが…。

わたしはフリーランスで日本と海外を行ったりきたりしながら、この3年間をほぼ海外で暮らしています。なんとかそれで暮らしてはいけるようになったのですが、現状たくさん働かないといけないし、これからの生活も安定させたく、石崎さんのオートメーションのマーケティングを是非習得したいと思っています。

会社員の頃は営業をしていたので、セールスは好きです。たくさんの講座を見て、早くマーケティングの仕組みを作りたいのですが、肝心の商品開発、ファネルの全体図の流れがうまくできず、行き詰まっていました。

本当は石崎さんのようにたくさんのコンテンツメーカーになれたらいいのですが、、。
知恵を貸していただけるとうれしいです。

■プロダクトローンチ
海外移住無料講習
1, 「自己紹介」海外フリーランスになったきっかけ、やってきたこと。
2, 「もったいない」ネット情報に踊らされない正しい情報収集を
3,, 「ITの発達で、海外でも普通に暮らせる」アマゾン、Googleマップ、リモートワーク、Airbnb etc..
4, 「コスト」いくらくらいで海外で暮らせるか?東京と比べて安い?高い?
5, セールス(udemynのクーポン)
6, リマインド

■フロントエンド
海外移住、海外フリーランスになる方法 完全版(Udemy or Infotop?)
恐らく30〜40レクチャー 3時間くらい。(¥10,000?)

海外移住、海外フリーランスになる方法 e-book(無料e-book? or Infotop?)(動画と内容はほぼ同じ)

特典:海外移住、海外フリーランスになる方法 クラウドソーシングの稼ぎ方編 ¥?

ミニコース:海外移住、海外フリーランスになる方法 3ヶ月で英語を話せる方法編 ¥?

■バックエンド
・フリーランスオンラインスクール 2900円/月
(ただしこの簡易版掲示板は本コースに限定10名で3ヶ月間無料サポート付)
・スカイプ個人相談 5,000円/回
・(会社向け)現地の言葉でSNS発信サービス
https://drive.google.com/file/d/XXXXXX=sharing

現状このくらいで行き詰まっています。
ここからさらにアップセルなどへつなげていけて、ビジネスの展望が広げられるプランを考えたいです。もっとお金稼ぎたいですから、、。

海外フリーランス講座は、自分のまわりでも、そういうのやりたいんです!というリアルの声を多く聞いて作ろうと思いました。でももっとビジネスマン向けに、広く教えられるスキルがあればいいですね。

幸いこのコースでも教えたい、インターネットを活用して海外で安く暮らしていますので、時間はたくさんあります。そろそろビザのために現地の仕事も探そうか、迷ってきてはいますが…。

是非ご教授いただければ幸いです。
長文失礼しました。よろしくお願いいたします。

XXX

そもそも労働許可持っているのでしょうか?ちなみについさっき、このメールをくれた人のURLをクリックすると「このサイトにはアクセスできません」と表示されます。どうやらフリーランスを廃業したっぽいです。海外でフリーランスになる方法を教えるつもりだったぽいけど、先に自分が廃業しちゃった。ほんと、お話になりません。世の中には無能なのに、人にやり方を教えてお金を稼ごうとしている人が多すぎます。彼女も典型的なそのパターンです。

これはもう5年前に受けたメールです。いきなりこんなメールをニックネームで送ってくるって言うメンタリティが信じられません。当時、僕は若かった。彼女は100円キャンペーンを繰り返し利用してはキャンセルを繰り返していました。僕はそれを注意したんです。彼女に対して「あなたがうまくいっていないのはコミュニケーション能力がないからです」とメールを返信したのです。今ならこういうメールは全て無視するのですが。そうすると、彼女はこんなメールをくれました。

個別コンサルについて2

あと、なんとなく、社会にまじってちゃんと働きたいな、と石崎さんのコンサルを受けて思いました。

要は、石崎は社会に交わっておらず、インターネットの世界だけで生きている、ということを遠回しに言いたかったのです。僕が指摘した「コミュニケーション不足」の発言に腹を立てたのでしょう。僕が社会に交わっていないのは言われなてくも僕自身が一番理解している。社会から隔離されたような生き方をしているのは、わざわざ言われなくても本人が意図してやっていることです。

こうやってカメラの前に立てば膝が震えるし、クライアントとミーティングするときはいつもドキドキします。たまに大勢の前で話す機会があると、手汗ムッチャかきます。こんな僕みたいなコミュ障の人間でも、インターネットの世界では見込み客の気持ちを汲み取り、彼らの欲しいという気持ちを発火させることに成功している。逆にいうと、僕よりもお金を稼げていない人は、見込み客の気持ちを全く読めていないのです、この女性のように。そもそも無料でアドバイスを求めてきて、それに逆上するっていうメンタリティってまじでなんなん?どういう教育を受けたらそんな態度を取れるん?前職では何を学んできた?どんだけお前はTakerなんだ?と思うわけです。

インターネットビジネスを始めてから、リアルの世界では絶対会えないようなヤバい人たちにたくさん会ってきました。きっとブラウザの後ろに隠れてコミュニケーションを取れるから自我が誇大化してしまうのでしょうか。

僕が幼い頃、三国競艇場や金沢競馬場にいくと、わざわざレースを見ている僕のもとによってきて「おっちゃん、さっきのレースで10万円もスってしまった」と言うのです。どう考えても1レースに10万円を突っ込めるような格好をしていません。しまむらの服を200回くらい洗濯したようなボロボロな服を着ているのです。それなのにさっきのレースではいくらスってしもうたと言うことを僕に言いに来る。僕がガキだから深く追求しないと思ったのでしょうか。あるいは一回こっきりの出会いだから、好き放題言えると思っているのでしょうか。

「無料でアドバイスください」は「あなたのTesla Model Sをタダでください」と同じこと

ただ、彼らの気持ちがわからないわけでもありません。いや、むしろ理解できます。これは人間的な本能です。人間というのは本質的に自己中心的な生き物です。僕たちは、自分自身が何を求めているのかだけを軸に行動するようにプログラムされているのです。しかし、重要なのは、自己中心的な意見だけを中心に行動したとしても、求めているものは得られないということです。なぜなら、あなたが自分の利益のために自己中心的な行動を取ろうとするのと同様に、あなたが何かを求めている他人も同じく自己中心的な人間だからです。彼らはあなたのメールを読んだり、ビデオを視聴したりしてもこう考えるはずです。「私があなたに力を貸したことによってどんなメリットがありますか?」と。

ここまでのことをまとめましょう。僕たちの時間や経験、スキル、人間関係、知識。これらすべては僕たちが所有する物質と同じく、個人的なリソースなのです。だから、適切な見返りがない場合には、これらの資産とも呼べるものたちを手放したくないのです。だから、このリソースをたくさん持っている人に対して「時間を割いて私を助けて」というのは、1,000万円もする新型Tesla Model Sを無料で譲ってほしいとお願いすることと同じです。もし見返りなしで見ず知らずの人に何かをお願いするのであれば、これは本質的に、リソースを奪っていることと同じです。

これを言うかどうか非常に迷うのですが、人生を楽しんでいる人にとって、時間は貴重なものなのです。楽しい時間が長く続けばいいと強く願っている。人生を楽しんでいない人は時間など惜しくないと思うかもしれませんが、それは人生を楽しんでいる人には当てはまらないのです。僕が勝手に推測するに、人生を楽しんでいる人は時間の価値をよく理解しているから相手の時間も尊重すると思うのです。

無料で助言を求めるのは「あなたが持っている貴重な資産を無料で私に譲ってください」と書いたメールを送っているという自覚が必要です。このように考えると、なぜ「アドバイスをください」などのお願いで、求めるものを得ることができないのか分かるでしょう。あなたも、もう1人の誰かも本質的に自己中心的だからです。自分の個人的な利益だけを考えていては、あなたの要望が通ることはありません。だから、誰かからリソースを与えてもらうためには、まず自分から何か価値のあるものを与えなければなりません。だから僕はいつもこう言います。「利己的になる最善の方法は、寛大になることだ」と。もう少しわかりやすく説明しましょう。

このフレーズを理解するために、僕が繰り返し例に出すJumpcutのストーリーをここでもう一度紹介します。

YouTubeを使っていた頃、Kongは見ず知らずの人からメールを受け取りました。メールの送り主はJohn Carlo。Kongは彼のことはまったく知りませんでしたが、個人的に彼の話に興味を持ちました。Johnはメールの中でこんな話をしました。「こんにちは、僕はJohn Carloです。ロサンゼルスでプロデューサーをしており、〇〇や〇〇、〇〇などの大規模なプロジェクトに携わってきました。僕はあなたたちがYouTubeチャンネルを創設して以来、ずっとフォローしてきました。あなたのコンテンツがとても好きですし、できればYouTubeのビデオコンテンツ制作をお手伝いしたい。もちろん無料で、です。興味があったら連絡してくださいね。」と。

Kongはこのメールを読んですぐに返信しました。無料で働いてくれるという人からの申し出を見送る必要はありません。当時、KongとJesseが運営するSimple PickupはYouTubeのフォロワー数で言うと、ほかのインフルエンサーやYouTuberたちに大差をつけて優っていました。しかし、資金面だけで言うとなかなか余裕がないという状態でした。だから、Johnからの無償援助を断るという選択肢はなかったのです。Simple Pickupの二人は手に入れることができるすべてのリソースを活用しなければなりませんでした。

結局John Carloは、Simple Pickup初のサブスク商品:Project Goのマーケティング資料を作るのを手伝ってくれたり、ポストプロダクションの処理をサポートしてくれたりしましたが、見返りに1円すら求めることはありませんでした。そこでKongとJesseはせめてもの感謝の気持ちとして、素敵なディナーに招待しました。それが、当時の二人ができる最大限のお返しでした。それ以来、Johnとはとても良い友人となりました。しかしそれ以降もJohnは、その時の見返りをほのめかすようなことを一切言いません。

それから3年後、彼がHuluでウェブシリーズを立ち上げると言いました。そこでKongとJesseはすぐに自分たちのYouTubeチャンネルでJohnのシリーズを宣伝することに決定したのです。この時点でSimple PickupのYouTubeチャンネルには200万人以上の登録者がいるような状態でした。彼らは普段、宣伝をする際には200万円〜300万円ほどを企業案件として請求していました。しかし、Johnのためなら無料で宣伝したいと思いました。KongとJesseがここに至るまで、彼が最大限の協力をしてくれたからです。彼の成功のためならどんなことでもしてあげたい。そんな気持ちだったと後になって述べています。

先に述べたように、誰かから価値を得る最善の方法は、自分から先にたくさんの価値を与えることです。だから、利己的になる最善の方法は、他人に対して寛大になるということなのです。今、みなさんがどんなことを考えているかわかっています。「でも、もし私が多くの人にたくさんのリソースを与えて、見返りを得られなかったどうすればいいの?」と考えているでしょう。現実的に考えると、このような不安がよぎることは仕方がないことです。もちろん、あなたが誰かに価値を与えても、誰かがそれを返さないということは何度もあるでしょう。それでも、あなたは誰かに価値を与え続けるべきです。たくさんの人に何かを与え、そのうちの1人が恩返しをしてくれれば、それだけで報われるからです。

リターンの有無に関係なくギブをしまくる

これは僕がネブラスカ州立大学に留学している時の話です。秋セメスターで受講していたセキュリティのクラスです。科目名はCSIS458:Computer Security。教授の名前はAlaviさんでした。中東系アメリカ人です。ハッカーの手口を学ぶクラスでした。初日のクラスは、パスワードについてでした。Wikipediaにも載っている情報です。26の英字だけで構成された8桁のパスワードは17日あれば100%の確率で解読できると言う事実を知りびびりました。当時僕は、8桁のパスワードを濫用していたからです。ちなみにもう二桁足して10桁の文字列にすると、組み合わせ爆発が起きて仮に総当たり攻撃を仕掛けても解読するのに32年かかります。もっと言うと英字だけでなく記号と数字を組み合わせた10桁の文字列でパスワードを構成すると、総当たり攻撃をした場合、1000万年かかるそうです。

そのCSIS458は週に1回卒業生がかわりがわりやってきて自身が起こしたスタートアップについてのレクチャーをしてくれます。彼の名前はQuentin(クエンティン)です。僕の耳が悪いせいか、講義中ずっと彼の名前がクイーンに聞こえたのを覚えています。男性なのに、クイーンって名前面白いなと思っていたんです。

彼は、Twitchを作りAmazonに1000億円で売却した、Justin Khanとの出会いについて語ってくれました。先にGiveをすることで巨大なリターンをえた好例をお話ししましょう。

Quentin(クエンティン)の知り合いにJoshという起業家がいました。共通の友人を通じて知り合いになり、これまでも何度か一緒にお酒を飲みました。いつものようにQuentin(クエンティン)は彼にできるだけ多くのリソースを与えようとしました。彼の会社がSNSを使ってプロモーションを始める方法をアドバイスしたり、彼の会社が開発したMino MonstersというアプリをQuentin(クエンティン)のオウンドメディアで宣伝したり。ここまでのことをQuentin(クエンティン)は無料でやりましたが、見返りはまったく期待していませんでした。しかし数ヶ月後、彼は有名な起業家のJustin Khanが出席するヨットパーティーにQuentin(クエンティン)を招待してくれたのです。

ご存知のない方のために紹介しておくと、Justin Khanは世界初のライブストリーミングサイトJustin.tvの創業者です。ご存知のように、このサービスは最終的にTwitchに発展して、Amazonに1,000億円で売却されました。Joshは、Justinをヨットパーティーの中で紹介してくれました。パーティー自体はそれほど大規模なものではなかったため、Justinと僕Quentin(クエンティン)その場で少しだけ会話をして、連絡先を交換し、解散しました。この時の出会いがQuentin(クエンティン)の人生を変えるなんて、その時知る由(しるよし)もありませんでした。

このヨットパーティーから数年間、Justinとの関係によってさまざまなことが起こりました。Justinは、Y Combinator(ワイコンビネーター)と呼ばれる有名なスタートアップアクセラレーターに行くのを手伝ってくれ、そこでQuentin(クエンティン)は世界で最高の起業家の巨大なネットワークにアクセスすることができたのです。Y Combinatorといえば、Airbnb、Stripe、Dropbox、Redditなどを送り出した会社です。

Justinはまた、Quentin(クエンティン)を投資家に紹介してくれ、最終的に2億円の資金を得ることができました。JoshもQuentin(クエンティン)に投資してくれました。この投資によって、ほかの投資家たちもQuentin(クエンティン)のビジネスに興味を持ってくれるようになりました。

ここまでの出来事はなぜ起こったのでしょうか。それはQuentin(クエンティン)が欲張りではなく、寛大だったからです。Joshに1、2時間を費やして自分の資産を与えたことで、最終的には何億円もの見返りをもらいました。これは、本当に奇妙ですよね。Quentin(クエンティン)たちがJoshに与えた資産は、何百億円もの価値があるものではありませんでした。彼は、Quentin(クエンティン)からのSNSでのアドバイスやオウンドメディアでのプロモーションがなくても成功できていたはずです。しかし、見返りを期待せずにリソースを与えたことによって、Quentin(クエンティン)の真心を伝えることができたのです。彼はQuentin(クエンティン)の気持ちに強く共鳴してくれ、お返しに何倍もの価値を与えてくれました。何度も言いますが、利己的になる最善の方法は寛大になることなのです。先に与えること。

さて、この話を聞いた後、あなたはどんなことを考えているでしょうか。きっとQuentin(クエンティン)は運良く大きな見返りを与えてくれる人に恵まれたのではないか、そう考えているのではないでしょうか。あなたは自分自身や偉大な講師であるQuentin(クエンティン)のことを考えているかもしれません。「僕の周りには、Joshのように優れた人はいない」と落ち込んでいるかもしれません。Quentin(クエンティン)を羨ましく思うかもしれません。しかし、外側から見ると、見えない努力があるのです。

Quentin(クエンティン)はJoshとの出会いがある前から、ずっと周囲にギブし続けていました。僕はこの「先にペイする」ことの重要性をQuentin(クエンティン)から学びました。

このレッスンの最初に、僕がすべての「アドバイスがほしい」的なメールを削除してブロックしていると言いましたね。しかし、これは嘘です。僕は時間があればできるだけ起業家たちを助けるために、長々とメールを送っていました。それに、パーティーやエレベーター、待ち合わせの時間などにイケてる人に出会うと、必ず連絡先を聞いておき、「どうやったらこの人に僕の価値を与えられるだろうか」と考えます。

20万円の商品がエバーグリーンで売れる理由は「ギブ」

これまで僕が価値を与えたほとんどの人は、僕に見返りを与えてはくれませんでした。しかし、何年も何年も、価値を与え続けた結果、僕はビジネスパートナーの小川さんに出会うことができたのです。小川さんはオペレーションの天才です。小川さんがジョインした事業の、生産性はいつも3倍近く改善されます。ある時は投下するインプットの量を1/3にしてアウトプットを据え置きにする仕組みを作り、ある時は投下するインプット量を変えずにアウトプット、つまり売上を3倍にする仕組みを作り上げます。彼は文字通り、オートメーションの天才です。

僕はそれまでと同様に、小川さんにリソースを与えました。そして小川さんからの見返りは、これまでの努力や時間を上回るほどのものとなったのです。繰り返しになりますが、すぐにあなたが与えた価値が返ってくる可能性は低いです。この法則は時間が経てば経つほど、うまくいくものだからです。

「利己的になる最善の方法は寛大になること」。まずは他人に与える習慣を身につけましょう。それも、期間や相手に対する期待度、さまざまな条件などに関わらずギブすることが大事です。あなたが何かしらの見返りを期待して価値を与えても、それは相手に見抜かれてしまいますし、結果として自分を悪い状況に追い込んでしまうことになります。基本的に見返りなどないと考えておきましょう。心から善良な気持ちで相手に与えれば、見返りがなくとも失望することはないはずです。いつの日か思いもよらぬ形で、元に戻ってくるはずです。このようなスタンスでいれば、本当に素晴らしい人たちをあなたの人生に引き込み、最終的に100倍以上の努力に見合う価値を得ることができるでしょう。それがいつになるかは、そこまで大きな問題ではありません。

この考え方をあなたの人生の中で実践するには、たった1つの簡単なことをするだけで十分です。誰にも何も訊ねず、こう自問自答するのです。「どうすれば、この人に途方もない価値を与えることができるだろうか」と。まずは、あなたの顧客をターゲットにして考えてみましょう。あなたは、彼らからお金がほしいはずです。でも、どうやったらお金を払ってもらうことができるのでしょうか。少し考えてみてください。

あなたはうちのプレミアム商品を購入したことはありますか?誰が20万円のデジタルコンテンツなんかにお金を払うんだろうとあなたは考えているかもしれませんね。僕も同じように考えていました。というか今でも考えています。たかだかデジタルコンテンツごときに20万円を払う人なんているのか?と。でもいるんです。毎朝8時、iPhoneにStripeからの通知が届きます。僕は売上ごとの通知を受け取らず、毎朝のStripeからの通知で前日の売り上げを知ります。

Yesterday’s revenue と Customers created の数字が表示されます。まあ結構いかつい額が計上されているので、最近は刺激的な朝が続いています。

なぜ20万円の商品がエバーグリーンで売れていくのか?僕たちコースを購入する前に、驚くほどの額の価値を提供したことを覚えていますか?僕たちはすべてのビデオトレーニングシリーズに対して、ワークシートなどを付属しました。これらはすべて僕たちのローンチの一部であり、多くの情報を無料で提供したのです。有料でも売れるような情報を、なぜ無料で解放したのか。それは、お客様に価値を提供しない限り、お客様からお金をいただくことができないと考えたからです。特に僕たちのコンテンツは高額なので、まずはギブから始めなければなりません。だって、僕たちがどんな人物なのか、どんなコンテンツなのかを詳しく知らずに「これは良い投資だ」と判断して、お金を払ってくれることはありませんよね。

お客さんは1クリックの距離にいる

僕たちはまず、自分自身が与えられる価値を証明しなければなりません。それ以外に、お客様にお金を払ってもらう方法などないのです。だから、購入前に大量の価値を無料で提供することで、僕たちが与えられる価値を証明しています。あなたのセールスマテリアルについてはモジュール10でお話しをしましたね。そのため、セールス・ページ自体を価値あるものにするということが非常に重要です。基本的に潜在的な顧客に対して、彼らがお金を払ってくれるなら、彼らが得る価値はそれに値するということを証明することが必要なのです。

僕はよく「1クリックの距離にいる顧客」の話をします。ケビンケリーの1000 true fansですね。ケビンケリーは、あなたのユニークなビジネスを支える支援者は1クリックの距離にいることを繰り返し説きます。例えば、先日僕たちの超高額なコンサルティングに申し込んだお客さんは、僕たちのGoogle広告を見て、そこからいくつかの動画を視聴した後に、顧問契約を結ぶことに決めました。僕とそのお客さんの接点はGoogle広告の1点のみです。そこでクリックされたら成約だし、クリックされなかったら成約することはありませんでした。つまりそのお客さんと僕をつなぐ距離はたったの1クリックしかないのです。

多くの人はこの1クリックの距離を軽視しています。例えばお客さんがランディングするページを雑に作っていたり、ヘッドラインの言葉をテキトーに決めていたり、あるいはリバーススクイーズページに見せる動画があまりにも低クオリティであったり。高額な商品を購入してもらうには、長い時間をかけなければいけないという凝り固まったステレオタイプを持っているからです。まずはオプトインさせて、ステップメールを何通も読ませて、ウェビナーを見てもらい、ローチケットの商品を買わせて、そこで気に入ってもらえればハイチケットな商品は売れる、と。とんでもない誤解です。

お客さんはたった1つの動画でコンバージョンするのです。お客さんははじめて見た動画1つであなたのビジネス規模、信頼性、実力を意識的にも無意識的にも判断しています。ビデオの映像クオリティ、ノイズの有無、喋り方、編集方法、モーショングラフィックスのセンス、表情、話の論理性・・・こういった諸々の情報が一度与えられている。そう考えると、下手な動画を作るとそれがネガティブマーケティングに繋がることもしっかりとここで認識すべきです。なぜならお客さんは1クリックの距離にいるのだから。あなたの実力次第で、この1クリックの距離は自由自在に伸び縮みするのです。

僕らがこういう風にして1つ1つの動画に金と時間をかけて作り込んでいるのは、1クリックの距離感をしっかりと掴んでいるからです。このペースでこのクオリティの動画を出し続けたら、このくらいのお客さんたちにリーチして、そこから1〜2%の人たちをコンバージョンできるという、データと経験則に基づいた記録と記憶があるから、動画1つ1つを作り込んでいます。

忘れないでください。あなたのビジネスを支える熱烈なファンは1クリックの距離にいるのです。

雑居ビルの一部屋で保守管理されている国産のメルマガ配信サービスを使っているせいであなたは1クリックの距離にいるお客さん見逃しているかもしれません。オプトインした直後に送られてくる自動返信のメールが受信箱にこない。たぶんそうだろうなと思いながら迷惑メールを確認すると案の定、あった。恐ろしいことに、フィッシングメールのアイコンが表示されている。赤色の釣り針マークです。こんなんじゃあダメでしょう。誰がこんなメルマガの配信者から買うんでしょうか。1クリックの距離に制約すべきお客さんがいることを思えば、こんな風にサーバーの汚れた到達率の低い日本のメルマガ配信サービスを使うといった経営判断はなされないはずです。

お客さんは1クリックの距離にいる。僕たちが想像するよりも近い距離に、真のファンとなるポテンシャルのある人たちがいることを思うと、もっとシビアにビジネスの導線を整えるべきだと僕は考えます。少なくともうちのコンサルティングでは、そういった導線部分から「しっかりした感」を出せるように誠意を持ってクライアントをリードしています。

では対象が顧客ではなく、業界の偉人やリーダーたちだったらどうでしょうか。彼らからアドバイスをもらったり、何らかの形で協力してもらったりするためには、どんな手立てがあるか想像できますか?これには2つの方法があります。1つは自分が得意なことを見つけて、その分野で手助けをするということです。たとえば僕はセールスファネルの経験があるので、常にオンラインシフトのアドバイスをしています。何年間もかけてコンテンツをがオートメーションで売れていく方法を考えてきましたが、今では僕がつながりのある人に培ってきた知識を提供しています。

もう1つは、あなたが手助けできる場所を見つけるということです。もしあなたが特筆したスキルを持っていないのであれば、こちらの手立てが有効です。僕にはこんな経験があります。ある人から9ページのWord文書が送られてきました。それを見ると、僕たちのウェブサイト上にある誤りがたくさん指摘されていたのです。テキストのみのWord文書に分かりやすくシンプルに修正すべき箇所が記されていました。僕たちは、彼が時間をかけて僕たちを助けてくれようとしたことが分かりました。そこで僕はすぐに彼に電話をかけて、彼に対していろいろな面でコンサルティングをして、彼の悩みを解決できるようにしたのです。僕がうれしかったのは、彼が義務の範囲を超えて、真正面から価値を与えようとしてくれたということです。

相手があなたのために何をしてくれるかを考える前に、相手に何を提供できるかについて考えてみてください。慌てなくてもいいのです。時間やアイディアを相手に与えましょう。それらにどれだけ価値があるかは、相手によって変わるものなのです。もう一度言いましょう。利己的であるためには、寛大であることを忘れないでください。価値ある人々にふさわしい価値を与えましょう。期待せずにこれを続ければ、いつかは大きな見返りがあるものです。

12-5 【ストレス撃退】儲からない仕事は寿命を短くする【感情を記録する】

Last updated on 2020年10月7日 By 石崎力也

今日は仕事を楽しみストレスを軽減し生産性を上げる方法についてレクチャーしようと思います。なんか欲張りなテーマですけど、仕事とストレスと生産性は連動しているので、1つを改善するだけで他の2つも自動的に改善されます。安心してください。まずは、創業メンバーのコピーライターF君が倒れて救急車を呼んだ話からスタートしようと思います。

僕たちは苦悩を愛さねばなりません。なぜなら起業には、苦悩や闘い、摩擦はつきものだからです。苦悩を愛するということは、困難に直面したとしても、自分が今していることを愛するということです。ほとんどの場合、自分がやっていることはどんなことであっても、楽しんでやるべきなのです。もしあなたが自分の行動を愛せないのであれば、間違ったことをしていることになります。そんなことを続けるのはやめましょう。もし成功する起業家になりたいのであれば、本当に、本当に一生懸命に働かなければなりません。

起業当時は社会保険を払うためにTOEICの情報商材を販売していた

セールスファネルがうまく回りだすと、最終的にほとんど働かなくて済むようになるでしょうか。そうです。それがこのオンラインコースビジネスの最も重要なポイントです。しかし、その境地に至る前には公園を散歩するような時間すらないと思わなければなりません。かなりの努力が必要です。起業家になるということは、友人や家族と過ごす時間や外出する時間の多くを諦めることを意味します。このような犠牲を払える人こそ、成功する起業家になれるのです。

2015年の2月僕は沖縄の本部町にいました。そこで妻が「バーベキューやろうよ」と声をかけてきたのに対し僕は「仕事が終わってから」と答えたの興ざめだったと過去のレクチャーで伝えました。その時点ではオンラインビジネスはかなりの部分が自動で回っており僕の手を離れてもシステムが勝手にお金稼いでくれるようになっていました。

その興醒めの一件以降、僕は毎週土曜日の午前中しか働かないと決め、その生活を今日までずっと続けてきました。僕は2015年2月より前の話はそれほど公にした事はありません。今日はそのお話をさせていただきます。2013年の4月僕は港区の西麻布3丁目にうちの会社の事務所を構えました。西麻布3丁目に事務所を構えた理由はシンプルでした。まず第一にアカデミーヒルズが近かった。アカデミーヒルズは六本木ヒルズの49階に入っているライブラリーです。意識高い系のサラリーマンが、出社前あるいは終業後に、勉強をするような場所です。アカデミーヒルズはSTUDY HACKSを書いた小山龍介さんの本でも紹介されていまた。素敵な場所ですし、月額の費用も高くないので、おすすめです。

あるいは僕たちのようにフリーランサーや個人事業をやってる人たちもいました。普通に生活していてSEOの話をしている人に出会うことってないと思うんです。でも当時、SEO最盛期で、アカデミーヒルズの談話ルームでは個人事業主から、スタートアップの社長までもが「SEO」「SEO」と連呼していたのを昨日のことのように思い出します。

これから「正義」の話をしよう、を書いたハーバード大学の教授がいましたね。哲学者のマイケル・サンデルです。その彼が、アカデミーヒルズで仕事をしている僕の後ろを行ったり来たりしているのです。そういう場所なんです。アカデミーヒルズの会員が出版すると、入り口近くに彼らの陳列されます。エレベーターが49階直通で、その巨大なエレベーターの中で「私今日出版したんです」と若干他の人にも聞こえるように、女性の人が言っているのを聞いて「あーなるほどそういう場所」なんだと理解しました。

面白い場所なのでいちど行ってみてください。理由はもう一つあります。なぜ西麻布を選んだのか。創業メンバーのK君が当時慶応大学の学生でした。僕は慶応大学の位置は知らないのですが彼曰く、慶應大学と、彼の通っているジムと彼がインターンをしている別の会社と、そして西麻布の事務所がちょうどいい位置関係にあるとの事でした。物件探しの時、僕は金沢にいました。彼に丸投げして西麻布の物件を見つけてもらいました。慶應大学の彼がまずこの場所を見つけてその次に、僕たちがその場所を気に入ったという流れです。

彼は非常に優秀で、プログラマとして大成功していました。だからもちろん僕の方から「他のインターンを全部断ってうちに来てくれ」とは言えませんでした。彼はインターン先からも給料をもらいクラウドワーカーとしてプログラミングの案件をいくつか受注しさらにはうちから固定報酬を受けていました。

会社を創業してまず最初にやったことは社会保険の適用事業所になることでした。早速請求された額に僕はびっくりしました。まだ売り上げのメドも立っていないし、資本金もほぼ用意せずに起業したため、早速資金がショートしたのです。だからこそ僕は寝る間を惜しんで働きました。振り返ってみると、案外あんなふうに追い込まれたときに、商才は磨かれると僕は思うのです。

早速売り上げを作らなきゃけない。さぁどうしようか。最初にやったのは当時持っていたリストに商品を販売することでした。それらリストは僕が大学生の時にSEOを個人的に勉強し「TOEIC 勉強法」というサイトを検索エンジンに上位表示させオプトインページからかき集めたリストです。英語学習に興味のある人たちのリストですね。今思うと、オプトインページでリストをとって、そこに商品を売るという行為を大学生の頃から今日に至るまでずっとやり続けているのです。馬鹿の一つ覚えとはまさにこのことです。我ながら、甘い果実にいつまでもかぶりついている自分に辟易します。なぜ政治家が利権を離そうとしないのか、なんとなく分かってしまいます。

さて、かき集めた英語学習社のリストに対してTOEICのオンラインコースを販売しました。100,900円の情報商材です。この100,900円という数字は、TOEIC界の重鎮、中村澄子さんが八重洲でやっていたスクールの値段を参考にして決めました。期間限定で割引して、60,900円で販売していました。アップセルで2万9800円の商品を4つほどオファーしていました。ああ、当時から僕はアップセルオファーしていたのですね。

運良く一回目のローンチで10本近く売れたので、これでなんとか今月の社会保険は払えそうです。当時の僕はそう考えていました。

インターネットの世界は今も昔もお金ジャブジャブ

こういう状況でしたから、寝る間を惜しんで働いたと言えば聞こえはいいですけど、どちらかと言うと日々の支払いに追わていた、が正しい表現になりそうです。不思議なことに時間がたっぷりあるほど無駄なことに時間を費やしてしまいます。「やる気のスイッチ」を書いた山崎拓巳さんは「制限は創造の母」と言ってました。あながち間違いではないと思います。時間的な制約があるからこそ、あるいは金銭的な制約があるからこそ僕たちはクリエイティブになろうとするのです。

当時の僕たちに金銭的なリソースはそれほどありませんでした。お金をかけずにリストを集めるためにはどうしたらいいかということを日々考え、当時ベストセラーになっていたハブスポットのCEOが書いた「インバウンドマーケティング」の本を穴があくほど繰り返し読みました。書いてあることの要点はすごくシンプル。お客さんが来るサイトを作りなさい。来たお客さんをコンバージョンしなさい。それだけ。その教えを守り、僕は今こうやってあなたにオンラインコースビジネスを教えている。その教えを貫きハブスポットはニューヨーク証券市場に初のデジタルマーケティング企業として上場しました。

僕たちは英語の勉強法に関するサイトを運営していました。芸能人の名前を絡めてトレンドに乗せて英語の勉強を書いていました。例えば中田英寿の英語勉強法とか。こうするとものすごいアクセスが集まることに気づいたのです。エックスサーバーの一番上位のプランを申し込んでいましたが、それでもサーバーがダウンしてしまうほどアクセスが集まりました。エックスサーバーのカスタマーサポートからこんなメールを何度ももらいました。サーバーを解約されなかったのが不幸中の幸いです。

> > Haamalu合同会社
> > ご担当者 様
> >
> > 平素(へいそ)は当サービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
> > Xserver カスタマーサポートでございます。
> >
> > お問合せ番号 :xsvcXXX
> > サーバーID :lXXX(sv819、X30プラン)
> > 対象ドメイン :XX.jp
> >
> > 上記お客様ご利用のサーバーアカウントにおいて、
> > ご利用プランの目安を大幅に超える転送量が発生しております。
> >
> > X30プランの場合、快適にご利用可能な転送量の目安は80GB/日でございますが、
> > お客様のアカウントにおいては直近1日間で
> > 【152GB以上】の転送量が発生しておりました

> > 大変お手数ですが、運用サイトの見直しや、アクセスの分散、
> > 画像データ・動画データ等の軽量化や別サーバーへの移動など
> > 早急に転送量の軽減を行っていただきますようお願いいたします。
> >
> > ※簡易的に確認した所、ドメイン「XX.jp」に対するアクセスが多い状況でした。
> > 原因特定の参考にしていただければと存じます。

まあ、今でもそうなんですが、インターネットの世界はお金じゃぶじゃぶです。当時はもっとジャブジャブだったと言えるかもしれません。アルゴリズムの穴をついたりするだけで、ドバッとアクセスが集中していた古き良き時代です。僕らは芸能人の名前を英語学習に絡めるといったやり口で、サーバーがパンクするほどのトラフィックを集め、そのトラフィックをメールアドレスに変えていったのです。

リストもたくさん集まり英語の学習者だけで2万4000人のメールアドレスを獲得することに成功しました。おそらく当時英語学習系のリストホルダーとしては日本一だったと思います。いろんなASPの営業担当の方から連絡を頂き、特別単価を出すから「レアジョブにアクセスを流してくれとか」「特別単価を出すから〇〇の案件をサイトのバナーに掲載してくれ」と言ったことがほぼ毎日のようにありました。僕は出不精だったのでそういう営業担当の人ともメールでやりとりをしました。彼らは面と向かって会うことを望んでいたようですが。

そんな生活を繰り返していたある日、ライターのF君が倒れました。外に出てタバコを吸ってる時に気分が悪くなり、そのまま家に帰って倒れたそうです。僕たちは彼のために救急車呼びました。人が倒れるほど働く。僕はそもそもそんなに働いているという印象はなかったのです。無理強いしているわけでもなかった。日々の支払いに追われ、そのを支払うための売上を立てるために何も考えずにただただ働いていた、そんなイメージでした。そのときはじめて「救急車を呼ばなければいけないほど全員が狂ったように仕事をしていた」という事実に気づいたわけです。

僕が労働量についてどう思っていたかに関係なく、僕たちは倒れるほど働いていたと言うのは間違いありません。

働いた量で言えば僕はコピーライターのF君よりも長時間働いていた気がします。寝る時間もはるかに少なかった。僕とF君を分けたのはまず責任感でしょう。
責任感と言えば聞こえはいいですが例えば社会保険が払えなくなったら、追及されるのは代表の僕だけです。そういった外的な強制力や影響をもろに受けるのは会社の代表だけです。その責任感があったので、多少のストレスにも耐えられたのだと思います。

追加の理由があるならば、シンプルに言って「使う側の人間と使われる側の人間」だったら倒れるのは当然ですが使われる側の人間でしょう。ワタミの社長は倒れないけど、ワタミの従業員は倒れます。

仕事を楽しむことで免疫系の病気にかからなくなる

もしその他の要素があるとすれば僕は純粋に自分のやってたことを楽しんでいました。自分で作った仕事だから、当事者意識が強いのです。

だからこそ、自分のしていることを完全に愛さなければいけません。自分がやっている仕事を愛することができれば、辛いことがあっても乗り切ることができます。しかも、仕事を愛することにはほかにもメリットがあります。それは、健康に大きな影響を与えてくれるということです。自分のしていることを愛している方が、健康的かつ幸せな生活を送れることは間違いありません。

しかも、ここに興味深い事実があります。好きなことをした方が生産性が上がるということです。この点については、科学に基づいた研究結果がたくさん発表されています。たとえば、南カリフォルニア大学の心理研究では、以下のような発表がおこなわれました。「仕事に満足しており、自分のしていることを愛していれば、全体的な生産性が向上するだけでなく、パフォーマンスが改善されます。」「仕事を楽しんでいる人は、より楽観的で、より早く学び、ミスが減り、全体的にビジネス上の意思決定をより良いものにします。」だから、好きなことをする方が仕事が捗るのです。

UntitledImage

ハンガリーの心理学者ミハイ・チクセントミハイは、これまで僕が知っている中でもっともおかしな組み合わせの苗字の人物の1人です。まあそれは関係ないんですが、ミハイによると、僕たちがやっていることが好きであればあるほど、集中力が上がり、没頭したフローに入りやすくなると言います。TEDトークでも彼のビデオは500万回以上再生されていますね。仕事を楽しむことでゾーン状態に入り、すべてのパフォーマンスが上がるとのこと。ゾーン状態に入れば僕たちはより熱心に働くことができるようになり、ずっと多くのことを達成できるようになります。そうすることで、生産性を向上させるポジティブなフィードバックループが生まれます。

仕組みについてもう少し詳しくお話ししましょう。まず、あなたは自分の仕事に満足しているとしましょう。楽しんでいるため、すぐにフロー状態になることができます。フロー状態になるとパフォーマンスが上がるので、短時間でより多くの仕事ができ、生産性が向上します。生産性が向上して、今やっている仕事に自信を持てるようになり、仕事への情熱がさらに高まります。このように正の上昇サイクルが繰り返していくことによって、仕事量がどんどん増えていき、結果として精神状態も改善されていきます。仕事にもあなたにもメリットがありますね。最終的に、さまざまな効果が複合的に重なり合い、あなたのビジネスや人生などが改善されていくという好循環が生まれるのです。

1つの良いことが別のことにつながる。多幸感は体の健康状態の改善にも直接関係しているということが分かりますよね。幸福度が高い人ほど心拍数が低下し、コルチゾールが減少するという研究結果もあります。コルチゾールはストレスホルモンとも呼ばれ、この成分が分泌されると、血液中の血漿(けっしょう)濃度を低下させます。これが何を意味するかわかるでしょうか。ストレスホルモンも一時的なものであれば問題がありませんが、長期間分泌され続けると、少しずつ些細な問題が積み重なっていき、人体への影響が大きくなっていきます。

人生の大半を幸せに過ごしてきた40歳の人は、心血管系疾患(しんけっかんけいしっかん)、肥満、糖尿病、高血圧、免疫系の問題のリスクが、不幸な人生を送ってきた人よりも低いのです。好きなことをするということの利点について何日もお話をすることはできますが、それよりも嫌なことをし続けた際に起こりうるマイナスの影響について考える方がことの深刻さがよりご理解いただけるでしょう。

どれだけ好きな仕事でも儲からない仕事は楽しくない

とはいえ好きなことと仕事を結びつける事は言うほど簡単なことではありません。例えばインターネットビジネスをやっていて儲かっていなければそれは楽しいと思えるでしょうか。仮にデジタルマーケティングに関連する記事を書いていたとしても、そこからの収益が全く得られない場合は面白くないと思うのです。だからインターネットビジネスをやっている以上楽しい要素だけでは絶対的に足りなくて、必ず儲かっている要素が必要になってきます。周りを見ていてインターネットビジネスとうまく付き合っている人はこの楽しいと儲かるのスイートスポットを見つけているような気がします。あるいは僕のように儲かればそれで良いと割り切って、働く時間を意図的に減らす人もいるでしょう。

例えばあなたは神奈川県に住む27歳の男性です。家賃を節約するために実家暮らし。結婚はしていない彼女もいない。父親はあなたに早く公務員になってほしいと思っている。母親もあなたがインターネットビジネスもどきをやっているのあまり好ましく思っていない。でも本人はウェブマーケターを自称してオンラインコースを販売しているので引くに引けない状態です。 コミュニケーション能力もないし、また前職での職歴がゼロなので今から中途採用される可能性はほぼ皆無。この年齢になって人生ではじめてリクルートスーツを着て、今さら新卒の人たちと一緒に面接を受けるのも、なんか嫌だ。

選択肢は2つしかない。1つは今のインターネットビジネスを続けること、もう一つはコンビニでレジ打ちのバイトをすること。本音を言うと変なプライドがあってコンビニバイトはしたくないと思っている。自分の器はその程度ではないと信じている。だから厳密にはインターネットビジネスの1択しかない。インターネットビジネスといえど基本的にやることといえばブログを書き、Udemyにスクリーンキャスト形式のビデオレクチャーを供給しボーナスレクチャーで自らの1万9800円オンラインコースに誘導する。

だけどこれまで月収300,000円を超えた事は無い。実家暮らしだから何とか生きていけるものの、今の収入ままでは、両親が死んだら自分は生きていけない。デジタルマーケティングについてブログの記事を書くのは苦痛ではない。というよりかはむしろ楽しいと思える時もある。インターネットビジネスの世界は日々変遷しており新しいツールがたくさん出てくるから、それについてのブログのネタに困ることはない。

新しいマーケティングの手法がたくさん出てきているのでそれをブログ記事にしながら自らも学習するこのシステマティックなやり方を気にいっている。だけど稼げていないのが唯一の悩み。自分の中で楽しいことと儲かることの塩梅を取るのは非常に難しいと思っている。インターネットビジネスは好きだけど僕にはセンスがないかもしれない。以前、Udemyのレビューにこんなのがあった。「あなたの顔は貧相。自信のなさが表情に出ている。喋るときに声が震えている」・・・うーん、痛いところを疲れた。自信がないのは、実績がないから。自分でもそれはよくわかっている。実績がないのにウェブマーケティングが好きとか得意とかプロフィールに書くのは間違っている。

でも実績がないとお客さんは僕からコースを購入してくれない。ここ3年ほどはずっとこんな調子でネガティブループにハマっている気がする。いつになったら抜け出せるのだろうか。このまま実家の子供部屋に隠れながら生きていくのだろうか。ウェブマーケターを自称しながらも、やっていることは誰も読んでいないブログの後ろに隠れているだけ。そうこうするうちにいつの間にかオッサンになってしまうのではないか。いや、もうオッサンなんだ。かつて自分は、あんな風にはなりたくないと思っていた中年に自分が近づきつつあることに恐怖を感じている。

つまり、人生におけるほとんどの時間をまったく楽しくないことや、あるいは楽しいけど儲からないこと、そして嫌いなことに費やすとどうなるか、という話です。僕たちの社会は残念ながら、辛いことをし続けることで、人体にどのような影響を及ぼすかということに関して、過小評価をしています。世界中の何百万人もの人たちが、自分の興味関心などを差し置いて、働き続けているのです。僕たちが学校に行ったのは、そんなことのためなのでしょうか。あなたも、そういった人たちをたくさん見てきたはずです。

フォーブス誌に寄稿しているKathy Caprino(キャシーカプリノ)をご存知でしょうか。彼女は20年近く、自分が嫌っていたコーポレート・マーケティングの仕事を続けてきましたが、それは単に給料や肩書きなど、社会的な尺度に基づく「成功」のためだったのだそうです。みなが羨むような仕事をしているKathy(キャシー)でしたが、彼女は心の中でそんな仕事をしている自分を軽蔑していました。コーポレート・マーケティングの仕事は、彼女の個人的なポリシーに、完全に反するものだったのです。

その上、Kathyは嫌いなマネージャーや顧客のために仕事をしていました。このような環境の中で、彼女は仕事上のストレスが大きくなっていったのです。夜もほとんど眠れず、少しずつ健康な体を保てなくなりました。定期的に器官の感染症にかかるようになりました。不幸なKathyは、身体的にも精神的にも感情的にも健康状態が急速に悪化していきました。あまり望むべき姿とは言えませんね。

捗らない(儲からない)仕事は寿命を短くする

しかし、残念ながら世界中の何百万人もの人々にとって、これが普通の生活となってしまっているのです。しかし、人々はこのようにネガティブな考えに我慢して、満たされない仕事を続けています。彼らは仕事やキャリアにしがみつくための大きすぎる代償を理解していません。でも、その代償のせいで彼らは自ら不幸になっているのです。人々にとって嫌いな仕事にしがみつくことは、努力だと考えるかもしれません。しかし、信じられないかもしれませんが、その仕事によって人生が悪化していっています。

先ほどの神奈川県に住む大学生についてもう少し考えてみましょう。彼は仕事を楽しめていると思っている。嫌いではない。少なくともうるさく上司から指示されることはない。だから楽しくないとは言い切れない状況。問題は儲かっていないことです。Kathyは、社会的にも経済的にも成功していました。周りのみんなからチヤホヤされるし、お金もある。でも仕事は嫌い。一方、この27歳の男性は、社会からは孤立しており、お金もない。仕事は嫌いではない。僕はどちらの状況も耐えられませんが、やっぱり、最低限の経済的成功は不可欠ではないかと思うのです。Kathyほどお金持ちにならなくてもいいかもしれない。だけど、27歳でウェブマーケターを自称していながら、実は実家暮らしで、このまま両親と暮らしながらさえない生活を続けるのも精神的にはきついと思うのです。

仕事が捗っているという感覚は、フリーランスの場合、一言で言えば、どれだけ成果を出せているか。端的にいえば、どれだけお金を生み出せているかです。いくら仕事が嫌いでなくとも、1日8時間かけて儲からないブログを書き続けていては、まさか「仕事が捗っている」とは言えないでしょう。

仕事が捗らないと寿命が短くなるということが研究から分かっています。楽しくないことをすることで生じるストレスは、実際にあなたを死に至らせることがあります。この現象は特にアジアで見られるものです。多くの国が仕事のストレスを死因とする独自の医学用語を発表しています。

日本で有名なのは「過労死」です。中国では、そこから過勞死(过劳死, guolaosi)という言葉が生まれました。韓国では gwarosa (과로사)と呼ばれています。どれもほぼ同じ意味を表しており、それはつまり仕事のストレスが原因となる突然死を指します。異常な量のストレスが人体にかかると、突然の心臓発作や脳卒中を誘発します。そういった発作ではなく、自殺につながる場合もあります。中国では、ストレスによる死亡者が年間60万人もいるそうです。仕事は文字通り、世界中の人々を殺しています。それに、この問題の中でももっとも気を重くさせるのは、ストレスを原因とする死亡者の平均年齢が24歳程度であるということです。

24歳なんて、まだ社会が何か全く分かっていません。人生は何かという哲学的な問いについて一通り考え抜く時間もないでしょう。人生で何をしたいかもぼんやりとしか分かっていません。右も左もわからない状態で充分な思考もできずに、また判断の基準となる経験もありません。僕の出身の北陸地方は自殺者が多いことで有名です。金沢や福井の人たちは肌が綺麗とも言われますそれは日照時間が短いからです。すなわち雨が多いと言う事でもあります。そのため雨が嫌いな人は1日中気分が滅入った状態になります。仕事で悩み人間関係で悩み窓の外を見ると雨が降り続けていた。そんな状況が1週間も2週間も続けば人は自らを死に至らしめると言う判断をしてしまうのかもしれません。

今メンタルも健康な人はたかだか仕事なんてと思うかもしれません。僕もどちらかと言うと仕事に対しての考え方はテキトーです。ライトで楽観的です。たかだか仕事なんて、といつも思ってます。でもそれはおそらく強者の論理なのです。自分が一時的にでも仕事でうまくいってるからそう考えられるんだと僕は判断しています。お風呂につかり1人でゆっくりと考え事をすることがあります。もし自分の仕事がうまくいってなかったらと想像するのです。口では貧乏になってもやっていけると言うかもしれませんが、それは虚勢であり、から元気であり、実際はかなりストレスフルな生活が待っているのではないかと真剣に思うのです。

特にいちどお金がある生活というものを経験しているし生活の水準が上がってしまっているためここから少しずつ人生のクオリティを下げていくと言うのはなかなか難しいことです。僕の場合は仕事そのものを愛していると言うよりも仕事がもたらしてくれている成果を愛しています。それはつまり今の生活を維持するために必要なお金を愛していると言うことでありそのお金を生み出してくれている僕のセールスファネルを愛してることになります。きっと僕のセールスファネルがお金を生み出してくれていなかったら僕は仕事そのものを愛せなかったと思うのです。

仕事が愛せないということは、それだけで深刻なストレスを体に与えていることになります。わずか20歳程度の若者たちが心不全で死亡することもあるのです。仕事でストレスを感じるたび、体はネガティブな反応を引き起こします。上司から怒鳴られたり、非現実的な期待に応えるために夜遅くまで起きていたり。自分のポリシーに合わないことを続けていると、多大なストレスが発生します。

いずれにしてもストレスを感じるたびに、僕たちの体は闘争モードから逃走モードにスイッチします。戦う方の闘争と、逃げる方の逃走です。今、上手いこと言いました。嬉しかったのでもう一回繰り返します。ストレスを感じるたびに、闘争モードが逃走モードになるのです。ファイティングポーズをおろし、逃げちゃう。それって仕事じゃないんですよね、もう。仕事ってもっと前のめりになって、ノリノリでやるものだと思うのです。

血圧や心拍数が上昇し、心臓血管系統に負担がかかります。この状態が長く続けば、ストレスがあなたを殺すでしょう。テルアビブ大学でおこなわれた研究によると、楽しく仕事ができていない人は、楽しく仕事をしている人に比べて、心臓病にかかる確率が79%高いことが分かりました。自分の仕事を心から愛せているときには、仕事関連のストレスはそれほど多くありません。その結果、健康への悪影響が少なくなります。

たとえば、あなたがライターだとしましょう。ブロガーもライターも似たようなもんです。台本を仕上げるために今夜は徹夜をしなければなりません。もしあなたが心からライターという仕事を楽しんでいたとすれば、徹夜が文字通り「死ぬほど嫌だ」というほどにはならないでしょう。逆に仕事を愛せていなければ、心からの苦行となるはずです。つまり、目の前の仕事を楽しめているだけで、ストレスの影響は軽減されるということです。

感情を追跡するiPhoneアプリを使ってムードを記録する

自分の情熱に従うことで、最終的に健康的かつ長生きができるようになります。繰り返しますが、闘いや苦悩を愛してください。ほとんどの時間、仕事を楽しむことを忘れないでください。もし仕事が愛せないのであれば、すぐに進路変更をしなければなりません。そうでなければ、あなたは自分を殺していることになります。

UntitledImage

では、どのようにして実践に移せばいいのでしょうか。僕のアドバイスは、ムード・トラッカーのような気分を追跡できるアプリを使って、幸福感をモニターするということです。僕が使っているのは『Moodnotes』というアプリですが、ムード・トラックの機能があるものであれば、なんでも構いません。大事なのは毎日、気分を追跡することなので、スプレッドシートや日記を使ってもいいでしょう。

ムード・トラッカーを使うときに重要なのは、何日も記録し続けて問題に気づいたときには、それを記録して、自分の感情の状態を常に考え、生活を変えるということです。気分を記録しておくだけで、気持ちの傾向や何がトリガーとなってどんな感情が湧いてくるのかや、警告サインを特定することができます。

これは僕が北海道で大学生をしているときに、唯一と言えるほど信頼している先輩がいました。当時、旭川医科大の研修医でした。三浪して、二留して、駅前で塾を開いている素敵な男性です。当時の僕は20歳。民谷さんという名前です。まぐまぐで「びたみん+」というメルマガ書いていたんです。僕はそれを高校生の時から購読していて、大ファンでした。メールを1通送ったら「おいでよ、富良野ドライブしようよ」とすぐにメールが返ってきました。僕がまず民谷さんのいる旭川のお家に行き、旭川ラーメン食べて、また部屋に戻り中村文昭さんのDVDを見て感動して、それから一眠りして、起きてシャワーを浴び、車で富良野に向かいました。まるで文学作品をオーディオブックで聴いているかのような、時間でした。民谷さんの一言一言が心に染み渡る。

尊敬している人と車の中で2時間ほど会話できたのは言葉では形容できないほど素敵な時間でした。そのときに僕は当時ずっと悩んでいたことを聞いたのです。それは自分がすぐに怒ってしまうことでした。地下鉄南北線で見かけるマナーの悪い人に腹を立て、ゼミに遅刻する人に怒り、スーパーのレジで後ろから押してくるおばちゃんに「ちょ、押さんといてや」と言ってしまうのです。他にも細々したことにすぐ怒り、その場ですぐに感情を表現しないから、それを家に持ち帰りずっとイライラしていたのです。だから「民谷さんって怒ったりするんですか?」と聞きました。

笑いながら「当たり前だよ」と答えます。「じゃあ怒った時どうすればいいですか?」と僕。民谷さんの回答を今でもよく覚えています。

「力也。そういう時は、怒っているってことを自覚するんだ」

ああ、自分怒っているんだとわかるだけで怒りは鎮まっていくものです。怒っている時は、怒っていることすら忘れてしまいます。感情が理性を上回り、感情に支配されている状態。こりゃよくないと思った僕は、まずは自分の感情をモニタリングすることからスタートしました。ああ、今怒っているな。今幸せだな。今嬉しいな、と。

苫米地英人さんは、感情は娯楽の一部だと言います。人々はお金を払ってホラー映画を見にいく。つまり「怖い」という感情をお金で買っています。生物の進化の歴史において、怖いという感情は危険から身を守るために必要でした。でもこれだけ安全になった現在、感情は娯楽に成り下がっているわけです。そう考えると、悲しくて泣いたり、怖くて行動できなかったり、あるいは嬉しすぎてハメを外したりするのは、あまりにも娯楽に人生をコントロールされすぎているのかもしれません。うまく感情をマネジメントする。まるでお金を払って「怖い」という特定の感情を購入するように、僕たちはもっと感情を意識的に選択すべきなのかもしれません。

その第一歩として、僕たちがどんな感情に支配されているか、モニタリングする。

あなたをイライラさせているのは、ビジネス上の特定のプロジェクトかもしれませんし、誰かかもしれませんし、天候や交通状況などかもしれません。僕の場合は部屋が散らかっているとイライラしています。逆に部屋さえ片付いていれば、1日を気持ちよく過ごせます。こんな仕事のやり方ですから、人と交流することなどほぼありません。当然、通勤もないので、たくさんの人に接する機会もないのです。だから人から受けるストレスは皆無です。いずれにせよ、ストレスの原因を理解することで、問題を解決しやすくなります。ストレスの原因を意識しておけば、その原因に効果的な変化を起こすことができます。僕の場合であれば、毎日部屋を片付ける、それだけでいいのです。

感情を記録するだけで幸福度を高めてくれるという研究結果がある

結局のところ感情を記録するだけで、それ自体が幸福度を高めてくれるきっかけとなるのです。ポジティブ心理学の研究によると、幸せは僕たちがコントロールできる範囲にあることが証明されています。いくつかの研究によると、幸せになろうとする意志があれば、実際に幸せになれる機会が増えるのだそうです。そのため、ムード・トラック・ツールを使って幸せになろうとする意図を持って行動すれば、結果としてより幸せになれるはずです。あなたが幸せになりたいという意図があれば、幸せは現実のものとなります。まさにマインドセットのハック。おもしろいですよね。もしあなたがまだ幸せになるための工夫をしていないのであれば、ぜひ検討してください。

また、感情を記録することでストレスが緩和されることも分かっています。ある研究によれば、週に4回以上感情を記録した人は、強い感情を和らげる脳の一部が活性化しているということがわかっています。簡単に言えば、感情を記録する行為自体、人を落ち着かせる効果があるということです。研究中、感情を記録しなかった人には、強い感情を和らげる脳の一部が活性していなかったとのことです。

要するに、自分の感情の状態を監視するということが重要です。アプリを使ってもいいですし、学校で使っていたようなノートを使ってもいいですよ。何をするにしても、自分が何をしているか、どのように感じているかを記録しておきましょう。最終的には、より健康的で幸せになるのに役立ちます。

ただ、誤解してほしくないことがあります。ここまで紹介してきたようなことを実践したとしても、24時間365日、週に7日間、いつでもポジティブになれるわけではありません。ときには退屈だったり、満足できなかったり、短調だったりする仕事に取り組まなければならないことがあります。これは普通のことです。物事は常に完璧ではないということを忘れないでください。

僕がオンラインコース・ビジネスを始めたとき、経費を管理するための税理士を雇いたいと思いました。経費管理なんて、僕にとっては本当に退屈な仕事だったからです。しかし、税理士に支払うべき資金が僕たちにはありませんでした。そのため月に1回、僕たちは会計管理のすべてを自分たちでおこなわなければならなかったのです。会計管理の仕事を具体的に言うと、freeeなどのオンライン簿記システムを使い、勘定科目をいちいちネットで検索しながら仕訳を記録し、購入したもののすべてから領収書を集めてビジネスに関係するものとそうでないものを判断しながら、購入したものすべての詳細をスプレッドシートに手動で入力して…という感じです。

僕たちは数年間、自分たちで税金の申告を続けていましたが、それが本当に苦痛でした。でも、それ以外の200時間、あるいはその月に残ったすべての時間、僕たちは本当に大好きな仕事をすることができていたのです。それはつまりオンラインコース用のビデオコンテンツを作るということです。僕たちのコンテンツ制作への愛、僕たちの仕事への愛は、「帳簿をつける」という辛い時間を帳消しにするほど価値のあるものでした。僕たちは自分たちの仕事の大半の部分を気に入っていました。だから、情熱を追い求めるために退屈な仕事をたまにはやらないといけないということも気になりませんでした。

あなたもきっと同じです。自分が楽しんでいることをしている限り、辛いことに努力するのもそこまでの苦痛ではないはずです。ハンガリーの心理学者ミハイが発見した、退屈なことを楽しむためのちょっとした精神的トリックがあります。これはとても簡単で、次に紹介する手順を実行するだけで構いません。

  1. その仕事をすることでどんなことを得られるのか考えてください。
  2. その仕事のメリットはなんでしょうか。

これを考えることで、脳はポジティブなマインドセットで仕事を捉えることができ、好きなことをするときに、ポジティブなフロー状態にはいることができます。

この研究を通して、ミハイは好きではない仕事のメリットを思い描くことは、精神衛生上においても良い影響を与えると考えています。情熱を向けている何かに取り組んでいるのと同じように、これによって生産的なワークフローの状態に簡単に入ることができます。メリットを思い描くことで、ゾーン状態に至るような精神状態にすることが可能なのです。好きな仕事をしているときに経験するポジティブなフィードバックループや生産性の好循環を、嫌な仕事をしているときにも経験できるのです。

たとえば、西麻布のボロアパートで僕たちが帳簿の仕事をする際には、会計の管理をすることでどんなメリットが生まれるのかを考える必要がありました。この仕事をすることでいったいどんなメリットがあるのか。報酬はなんなのか。僕たちにとって、会計を自分たちでおこなうことには2つの大きなメリットがありました。1つは、会計士を雇わないことによって毎月数万円を節約でき、節約した分をビデオ制作に充てられるということです。そしてもう1つは、税金控除を最大限おこない、納税時に過剰な税金を払わなくても済むというメリットです。

繰り返しになりますが、それらによって得たお金はビデオ制作に充てることができるのです。非常にシンプルですね。「何をしなければならないのか」ではなく「それによって何を得られるのか」という観点で考えましょう。

まとめ:前のめりになって仕事をする

仕事のメリットと、その仕事がもたらすプラスの効果を完全に理解するまでは、むしろその仕事に取りかからないでください。そうすれば嫌な仕事でもポジティブなワークフローに入ることができ、爽やかな気持ちでその仕事に取り組むことができるでしょう。最終的にその仕事は、あなたが情熱を持って取り組んでいる仕事の中の、価値ある小さな「闘い」になるでしょう。あなたは受け身ではなく、前のめりになり「やってやるぞ!」という気持ちで仕事に取り組めるようになるのです。

しかし、自分がやろうとしていたことへの情熱が失われつつあると感じたら、すぐに方針を変えることを恐れてはいけません。一番大事なのはあなたの幸せです。今やっていることが好きならぜひ続けてください。そうでなければ方向性を変えましょう。その権利はあなただけが持っています。これはあなたの人生であり、ビジネスであり、健康でもあります。それを最大限に活用できるかどうかは、あなた次第なのです。

12-4 【起業家のための2つの勉強法】常に学び続けるメンタリティを持つ【ダイレクトラーニングのやり方】

Last updated on 2020年10月7日 By 石崎力也

今日は「お勉強」についてレクチャーします。ビジネスをスケールするためのお勉強は2種類あります。1つはダイレクト・ラーニング。もう1つはインダイレクト・ラーニング。世界中の起業家はこの2つの学習スタイルを、まるで馬車の両輪のように右左同時に回し続けています。

僕はスタートアップの世界に7年ほどいます。特に駆け出しの頃は、大成功を収めた起業家たちにたくさん出会ってきました。今のオンラインコースビジネスと関係があるにしろ、ないにしろ、さまざまなビジネスに関わってきました。幸運にも多くの素晴らしいメンターから学ぶことができましたし、その中でネットワークを構築し、イベントに参加し、多くの業界のオピニオンリーダーと交流をしてきたのです。そのためだけに、起業直後は西麻布に事務所を置いていたと言っても過言ではないのです。

マイルストーンを超えても学習を続ける

僕が起業した当時、西麻布3丁目に住んでいましたから、六本木ヒルズは歩いて3分の距離でした。月会費1万円ほどでアカデミーヒルズが使えます。アカデミーヒルズには有志のグループが勉強会を開き、様々なゲストを呼び、毎週のようにミートアップを開催していましたから、まさに起業家が行き交う交差点のような場所でした。またアカデミーヒルズ主催のイベントもたくさんありました。竹中平蔵さん、津田大介さん、MITメディアラボの石井裕さんなど、名だたるオピニオンリーダーが毎週のように登壇するのです。特に僕はライフネット生命保険創業者の出口治明(はるあき)さんの講演には足繁く(あししげく)通っていました。

この経験を通して、大きく成功した起業家たちには、ある共通点があることがわかりました。それはどんなことかと言うと、常に学び続けているということです。常に学び続けるとは具体的にどういうことでしょうか。つまり新しい洞察を得たり、より優れたビジネスリーダーになるために本を読んだり、ということを常におこなっているのです。

もっと具体的に言うと、学術研究や産業・業界に関する記事を精読したり、新しいスキルを学ぶためにPodcastを聴いたり、オンラインコースを受講してスキルを身につけたり、メンターや業界のインフルエンサーとネットワークを構築して彼らの経験から知識を得たり。基本的に成功する起業家たちの多くは、勉強すればするほど成功するということを知っているのです。

本当に成功している起業家たちは、基本的に学び続けるというスタンスを持っています。一方で、成功しない起業家は学び続けることができません。これには多くの理由がありますが、1つは「勉強は学校のような環境でだけおこなうもの」という価値観に慣れてしまっているということが挙げられます。多くの人々は、1つの重要なマイルストーンに到達するためだけに勉強をしているのです。たとえば卒業証書を手に入れることや、就職することが主要なマイルストーンです。

少し考えてみてください。一般的な学習パスとはどんなものでしょうか。僕たちは18年〜20年ほどかけて、小学校・中学校・高校・大学・就職といったプロセスを辿ります。何が言いたいかというと、多くの人は人生のはじめの20年間学び続け、学位を取得し、そして卒業。これで学びが終わってしまうということです。就職すると学びが終わると考えている人がどれだけ多いことか。

英語、スキー、スノボ、デジタルマーケティング(例えばA/Bテスト、セールスファネル、オートメーション)、さらにはDSLR、ビデオの編集、Adobe(例えば、Premiere Pro、After Effects、Audition)。これらすべて、僕が大学を卒業してから学び始めたものです。ここにあげたいくつかのスキルだけで、僕は市場からお金をもらっています。たぶん、もらいすぎています。

UntitledImage

ビデオグラフィなんかはちっとも金になりませんが、僕はますますのめり込んでしまっています。Vimeoで才能あふれるクリエイターの映像を見て「このトランジションは一体どうやってやっているんだろう」と思いながら、わずかなボキャブラリーを総動員して日本語英語問わず検索をしまくります。この前は、Sam Kolderがよく使うLuma Fadeの2パターンのトランジションについて検索していました。なるほど「これってルミナンスキーを使っているのね」と2時間かけてようやく理解したのでした。この2時間、僕は勉強をしているというよりかは好奇心に従ってひたすらキーボードを叩いている感じでした。

好奇心に従って活動するのが勉強なら、きっとあなたも「じゃあ俺もやっているよ」と言えることがあるでしょう。素晴らしいです。それを継続してください。そのうちのいくつかはお金になるかもしれないし、ならないかもしれない。まあでもいいじゃないですか、お金を稼げようが稼げまいが、あなたは好奇心を満たすことができているのですから。好奇心が失われた時、起業家は死にます。

そもそも勉強とは決まった時間に決まった量だけおこなわれる活動なのでしょうか。始まりと終わりのあるものなのでしょうか。そして、最終結果を達成したら、それで終わるものなのでしょうか。このような条件付けは非常に危険です。このオンラインコースも同様で、コースを修了すればオンラインコースの学習がすべて終了すると思わないでほしいのです。このように一定のラインに達することで、学びが終わりだと考えてしまう人は多いでしょう。

まるでアジア人が大好きな「資格」とやらの性質に似ています。僕もかつて勉強したからわかるのですが、TOEICや英検なんかが一定のラインに達すること自体が目的化している資格の典型ですね。「資格があれば就職に有利に働く」といったくだらないモチベーションで勉強することの虚しさ。そういう発想でしか何かに取り組めないのは非常に悲しいことです。そもそもTOEIC900点をとったところで、いくらあなたの労働市場における価値が上がるのでしょうか。結局は、そういった資格やそれを努力も、最終的には経済的な対価へと変換するのが目的でしょう。ゆくゆくはそれが幸せに繋がると信じている。果たして、彼らの年収は今いくらでしょうか。どのくらい幸せなのでしょうか。断言しますが「就職に有利に働く」といったメンタリティが、もうその人の一生を不幸なものにしていると言えるでしょう。そういったマインドを修正するには長い年月を要するし、もしかしたら修正する前に先に寿命が来ちゃう方も多いでしょう。

あなたのスノボも、あなたの英語力も、あなたの趣味も、一定のラインに達したら終わりではないんです。

ビジネスでも同様の現象が起こります。一度、ビジネスで年間1億円を生み出せば、新しいマーケティングやセールス戦略を学ぶ必要がないと考える起業家が多いのです。しかし、それは明らかに間違えています。実際、学習は生涯を通じて継続的におこなわれるべきプロセスです。目標やマイルストーンを達成する必要があるときだけにやるべきことではありません。どんなことがあろうと、いつも勉強しなければなりません。

ダイレクト・ラーニングで業界に直接関連するトレンドを勉強する

勉強の方法には2つのタイプがあります。1つはダイレクト・ラーニングと呼ばれるものです。これはあなたの専門分野に関するトピックや業界に直接関連するトレンド、ニュース、イベントなどについて勉強することを意味します。自分の専門分野に精通するということには、明らかにメリットがありますよね?あなたの業界のニュースを扱った記事を毎日1つ読むことを想像してみてください。専門家と話をしたり、ブログ記事を書いたり、マーケティング戦略を立てたりするとき、どれだけ多くの知識を呼び出すことができるでしょうか。

僕の場合であれば、ベンチマークしているNeil PatelのブログやHubSpotのブログを読んだり、彼らが紹介する商材を購入してセールスファネルを研究したりするのがそれにあたります。なるほどオプトインではリバーススクイズを使い、ローチケットのフロントエンド商品を$57で売るのか。アップセルの値段は$397の6分割払いか。ローチケットとハイチケットの価格差が大きいけどこれでも売れるんだなとか。

まだその業界への造詣が深くないのであれば、Udemyからスタートするのもいいでしょう。Udemyには比較的初心者向けのオンラインコースがたくさん陳列されており、あなたの知識やスキルが初歩的なものであれば、ぴったりのプラットフォームと言えるでしょう。

Quoraで1日たった1つの記事を読むことで、大きな差を生むことができるはずです。ようやく日本にもQuoraが上陸しましたが、早速良質なコンテンツが蓄積され始めています。例えばコロナウィルスのパンデミックが起こっていた時、こんな投稿がありました。

UntitledImage

コロナショックは投資チャンスというのは本当ですか?

なぜファーストクラスに乗るのですか?という面白い質問にも、教養ある人たちから様々で回答がついています。

到着時間はエコノミークラスと同じなのに、ファーストクラスに馬鹿高い料金を払う人がいるのは何故ですか?

もちろん僕が参入しているデジタルマーケティングのカテゴリーにも素晴らしいテキストコンテンツが散りばめられています。

起業する前に知っておくべきことは? といったマインドセット的な内容だけでなく、コンバージョンの高いサイトカラーの色について深い洞察を得られる投稿もあります。

自分の業界に関していくら勉強しても、情報の量には限りがありません。またどんなことであっても、絶えず変化をし続けているのです。栄枯盛衰(えいこせいすい)、変化を止めることは誰にもできません。現在、ニッチな市場でビジネスをすることに現実味を感じられないかもしれませんが、数年後にはビジネスのメインストリームとなっている可能性もあるのです。最新のトレンドやニュース、イベントを知ることは、潜在的な脅威を特定して、必要に応じてビジネスを適応させ、予期しないトラブルを回避するのにも役立ちます。

考えてみてください。音楽業界はこの20年間でどのように変化したでしょうか。カセットテープやCDといったように物理的な媒体を購入していたところから、NapsterやKazaa(カザー)あるいはWinnyのようにMP3ファイルで自由に共有したり、デバイスからデバイスへ音楽ファイルのダウンロードやストリーミングができるようになりました。そして、今ではiTunesやSpotifyのようにプラットフォームを使ったサブスクリプションがメインストリームとなっているのです。これで音楽業界の変化は終わりでしょうか?いいえ、違います。将来的には音楽を聴くために、今は想像できないような新しい方法が採用されているでしょう。

もしあなたが音楽ビジネスの起業家であったとすれば、このようなトレンドを常に把握しておくことが非常に重要だと言えます。もしトレンドをまったく理解していなかったとしたら、音楽をオンラインでストリーミングする現代で、時代遅れのCDを販売することになるでしょう。そうすればあなたのスタートアップはすぐに倒産するでしょう。

スティーブ・ジョブズがこの世から去ってから出版された伝記には、ジョブズが自ら大手レーベルオーナーと交渉し、iTunesで音楽を配信するよう説得するシーンが描かれています。ウォルターアイザックソンの書いたこの電気は、初版が2011年。ジョブズはそれよりも前から音楽業界のトレンドを察知して、大手レーベルのオーナーですら気付いていいなかったマーケットの存在をありありと見ていたのです。そういう意味では、卓越したセンスだけではなく、彼は熱心な勉強家であったとも言えるでしょう。

この話は音楽業界でも、IT業界でも、教育業界でもまったく関係ありません。どんな産業も、どんな分野も、どんなテーマも、決して変化から逃れることはできない、ビジネスにとって安全地帯はないということです。この事象をマネジメントの父ドラッカーは非常にシンプルな言葉でまとめています。

すべてものは陳腐化する

この瞬間にも多くの事柄が古くなっているのです。これは原則であり法則であります。僕たちがあらがうことができません。

優れた起業家は、将来にわたってビジネスを成長させ続けるための最善の方法は、常に業界についてダイレクト・ラーニングをし続けることだと知っているのです。

インダイレクト・ラーニングで業界とは直接関係のないトピックを学習する

しかし、本当に優れたビジネスリーダーはそこで終わることはありません。もっとも成功した起業家たちは、徹底的な自己啓発にこだわります。彼らはダイレクト・ラーニングで自分たちの業界について学びますが、それ以外のことも学びます。僕たちはこれをインダイレクト・ラーニングと呼んでいます。あなたのビジネスや業界と直接関係がない(インダイレクト)ということから、こう呼んでいます。

rikiyaishizaki.com で成功を収めた頃の僕たちは、自分のビジネスとまったく関係がないトピックについてのビデオや本、記事、ブログなどを検索していました。ほかにもプログラミングを学んだり、テクノロジーに関するニュースを読んだり、専門家たちと人間関係を構築するためのスキルを身につけたり。このような学習を続けていると、少しずつインダイレクト・ラーニングが身につき始めました。特にビデオグラフィは、ビジネスとは全く関係のないトピックでしたが、5年の時を経て、それが今僕たちのビジネスの「強み」になっているのです。

そこで僕はもっと大きなことができるような新しい会社を作りたいと思い始めたのです。具体的には何百万人、何億人もの人々の生活に影響を与えることができるIT企業です。僕はその頃もまだダイレクト・ラーニング、インダイレクト・ラーニングに関わらず、学び続けていました。アイディアが頭の中で形成されていき、少しずつ理想的な世界がどのようなものであるべきかイメージし始めました。その結果、オンラインコース・ビジネスを支援する会社を立ち上げることになったのです。

rikiyaishizaki.com を始めなければもっとお金を稼ぐこともできたかもしれません。それに、すでに十分な金額を稼いでいましたから、すぐにセミリタイアをすることもできました。その時作った不労所得のインカムストリームがいまだに続いています。でも、rikiyaishizaki.comを始めるべきだと感じたのです。なぜなら日本と世界の高等教育システムが崩壊しつつあるのを見たからです。多くの人がお金をたくさん払って、決して使わない科目を学ぶために、多くの時間を費やして無駄にしていました。

僕がrikiyaishizaki.comを始めたのは、この問題を解決したかったからです。大学を改革し、教育を受けることの意味を再定義したい。現在、rikiyaishizaki.comには3つのプレミアムコースがあり、何千人もの人を教えていますが、これはまだ序章に過ぎません。

ここまでの構想を作ることができたのは、僕がインダイレクト・マーケティングによって、自分の業界だけではなく、世界や人生について学ぶのを続けてきたからです。そして、たしかにこれが僕をよりスマートな人間にし、rikiyaishizaki.comで成功するチャンスを増やすことにつなげてくれたのです。でも、もっと重要なことがあります。それは、目的を見つけるのに役立ったということです。常に学び続けることは、自分が情熱を持っているものを見つけるのに役立つのです。学び続けたことで僕は行動を起こし、世界を変えようとしました。もし僕が勉強を続けていなければ、今ビデオを見ている人はいないでしょう。ビデオすらも存在しなかったでしょう。

まとめ:結果が出ることを期待せずにリラックスして学習する

絶えず学び続ける力が必要です。学習は怖いものではありません。中学校や高校のように、歴史を勉強したり、元素周期表を暗記したりする必要はないのです。あなたはもう大人です。自分の心が望むことはなんでも学ぶことができます。完全にあなた次第です。あなたが魅力的だと感じることはなんでも学んでください。反対に興味がなければ学ぶのはやめてもいいのです。これの一番良いことは、成績がつけられないことです。

インターネットのおかげで、簡単に情報にアクセスできるようになりました。あなたが必要な情報はすぐにでも利用することができます。そしてもっともありがたいことに、ほとんどの情報が無料です。メーリングリストに登録したり、ブログを読んだり、ビデオを見たり、可能性は無限大で、費用はほとんどかかりません。だから、学ぶことはとても簡単です。

一番大変なのは、きちんと学習に向き合うということです。学習にきちんと向き合うとは、生涯学習の習慣を作るということです。前回のレッスンで説明した通り、モチベーションではなく、規律を作りましょう。まず自分に約束をするのです。そして、カレンダーにイベントを設定し、スケジュールを作成しましょう。

UntitledImage

以前にも紹介しましたがProductiveというアプリがおすすめです。ほかにもいろいろなアプリがあるので、自分で探してみてください。これらの時間を使って1つの記事を読んだり、本を一章読み進めたり、ビデオレッスンを受けたりしましょう。そして、イベントのお知らせが毎日届いていることを確認してください。もしアカウンタビリティシステムが必要なら、それも設定してください。もっとも重要なのは、少なくとも2〜3ヶ月はその約束を守るようにするということです。そうすれば時間をかけて自分を磨く習慣を身に付けることができます。

習慣に慣れてきたら少しずつ毎日の時間を増やしていきましょう。20分から30分にしたり、1時間を目標にしたり。より良い人間になるために、そして最終的にはより良い成功した未来を築くために、少し時間を割いて多くのことを学ぶことが大切です。生涯学習に励めば、おそらくあなたは想像以上により良い未来を築くことができるでしょう。

そうは言っても、これは長期的な投資であるということを覚えておいてください。学んでいる間、すぐに結果が出ることを期待してはいけません。学びのために学び、向上することを愛して、学びを好きになるのです。

最後にスティーブジョブズの言葉を紹介します。彼はこう言いました。「将来を見据えて点と点をつなぐことはできません。過去を振り返ったときに、はじめて点と点をつなげることができるのです。だからみなさんは、とにかく点と点が将来的につながることを信じて生きる必要があります。あなた自身の運命や人生、カルマなど、それがどんなことであっても信じなくてはなりません。将来的に点と点が結びつき、あなたの道を切り開くことができると信じることで、自分の心に従う自信を持つことができるからです。たとえそのせいで、多くの人たちが通る道から外れたとしても、それこそが大きな違いをもたらしてくれるのです。」

12-3 【必要日数は66日】新しい習慣を身につける3つのステップ【7つの習慣・原則中心】

Last updated on 2020年10月7日 By 石崎力也

今日はネットビジネスの起業家としてハッピーな人生を送るための「規律」についてレクチャーします。規律は習慣で身につけられます。規律は、京セラ稲盛和夫さんのいう「フィロソフィ」であり、7つの習慣コビー博士のいう「原則中心」です。モチベーションなんて不要です。やる気のあるなしで仕事をしていては納期に間に合わないし、間に合ったとしても納期の後は仕事ができなくなってしまいます。動機はあくまでも最初の動きを出すためのものです。重い石を転がす最初の力ですね。12歳の頃ジャスティンビーバーだって「歌いたい!」という強い動機があって、最初のビデオをYouTubeに投稿したのです。しかし一旦石が転がってしまえば、あとは規律で行き先を調整するだけで良いのです。さあ、僕たちはどのようにして新しい習慣、新しい規律を身につければいいのでしょうか?

「成功するために必要な考え方ってどんなことですか?」「魔法のようなライフハックはありますか?」「最初から最後までモチベーションを保つためにはどんなことをすればいいでしょうか?」これは、どのオンラインコースをリリースしても聞かれることです。そしてお金持ちになりましょう系の教材では、第1章「マインドセット編」で語られることです。しかし、どうしても僕はこのような考え方を好きになれません。このような質問をしてくる人たちは、みんな同じことを求めているのです。いろいろな言葉で質問をしてきますが、本質的に「どうすればモチベーションを保てるのか」という一点にのみ、彼らは関心を持っています。

モチベーションで仕事をしてはいけない理由

ほとんどの人は、この「モチベーション」という言葉に固執してしまっているのです。モチベーションは魔法のようなもので、求めるもののすべてを、最短時間で手に入れることができると考えてしまっています。さらにモチベーションを保つことが、何かを達成するための唯一の方法だと考えている人も多いですね。

Online School Building 2.0 の視聴回数を管理画面から確認してみます。このコースの最初のレッスンは、3,700回以上、再生されました。しかし、最後のビデオの再生回数はわずか700回ほどだったのです。大きな違いがありますよね。なぜでしょうか?それは、多くの人が何かを最初から最後までやり遂げるためにモチベーションが必要だと考えているからです。人体が活動を続けるために酸素が必要なことと同じように、仕事を続けるためにはモチベーションが必要。そう考えていませんか?

モチベーションを失ったから、コースをすべて受講することができなかった。これは間違ったアプローチです。モチベーションの定義を少し考え直してみましょう。モチベーションとは「特定の方法で行動する理由を与えること」として定義されています。たとえば、あなたには「新車を買いたい」という気持ちがあったとしましょう。これは、あなたがさらに節約をがんばって貯金をするためのモチベーションになりますよね。行動は「お金を節約すること」であり、「新車を買う」というのは節約するための動機や理由となります。

もしかしたら、近々ハワイ旅行をするかもしれません。ハワイ旅行と行ったらビーチですが、水着を着た自分自身を誰かに見られるかもしれません。あなたはハワイで恥ずかしいボディを見せたくないということを理由にして、ジムへ行き、完璧な肉体美を手に入れようとします。行動は「ジムに行く」ということであり、「ハワイ旅行」というのはジムへ行くための動機や理由となります。

ほかにもいろいろな例があります。あなたの会社には年末ボーナス制度があるとしましょう。そこで、仕事をがんばりベストを尽くそうとしているかもしれません。ここでいう行動は「いつもよりも熱心に働く」ということで、「年末ボーナス制度」は仕事をがんばるための動機です。

モチベーションは悪い習慣や行動を変えて、良い行動を取るための明確な理由や動機を与えてくれるため、非常に強い力を持っています。理由があれば、実際に難しいことをやり始めるのはとても簡単なのです。まったくトレーニングをしていなかった人が急に毎日ジムへ通い始めるというのにはハードルがありますよね。しかし、モチベーションがあればジムに通うためのハードルが一気に下がります。

しかし、多くの人が理解していない問題があります。それは「モチベーションが一時的なものでしかない」ということです。モチベーションがあれば、普段とは異なる行動や振る舞いをすることは簡単になります。ただし、それはとても短い期間に限られるのです。しばらくするとやる気がなくなり、モチベーションを維持するだけのエネルギーも減少していきます。モチベーションだけを頼りに行動をしていると、後に以下のような結果となるでしょう。新車を手に入れたら節約をやめるでしょう。ハワイ旅行が終わればジムに通わなくなるでしょう。ボーナスをもらったら仕事をサボるサイクルに戻るでしょう。基本的に結果が出たら元どおりの習慣や行動に戻ってしまうのです。

これはなぜでしょうか。なぜなら、モチベーションとは外部の何かに依存しているものだからです。モチベーションの有無は、行動の変化に関わる明確な理由があるかどうかにかかっています。だから、その理由がなくなってしまったとき、元の行動に戻るのを防ぐ要素は何もありません。行動が元どおりになりそうなとき、人々は新しいモチベーションを見つけようとします。しかし、これは好ましくないことです。何かに取り組むときにモチベーションを保つための理由を探そうとするのは、麻薬中毒者が禁断症状を抑えるために麻薬を探すのとほぼ同じです。

「7つの習慣」コビー博士が教える原則中心の生活

だから、あなたの考え方自体を変えなければなりません。モチベーションにこだわり続けていると、長期的に何かを続けることができなくなります。長期的に物事を継続しておこなうためには、モチベーションなんて必要ないのです。長期的な継続に役立つのは「規律」です。規律とは、新たな行動規範を身につけるために自分自身を鍛え上げることです。新車を買うとか、ハワイ旅行に行くとか、ボーナスをもらうとか、一時的な外的理由は必要ありません。

7つの習慣のコビー博士は「原則中心」という言葉を使います。「家族中心」の人は家族の状況に心の安定が左右されます。「仕事中心」の人は仕事の都合や会社からの要求で人生が左右されます。「お金中心」の人は自尊心も自分の価値も全てを資産額で測ろうとします。「友達中心」「宗教中心」「遊び中心」も同様に、安定的な人生を望めません。そこで「原則」を人生の中心に置きなさいとコビー博士は言います。素晴らしいアイディアだと思います。子供が寝静まってから、妻とこの「原則中心」の生き方について話し合うことがあります。妻も概ね、このコンセプトに賛同しているようです。

僕たちは国籍も宗教も違うカップルなので、両親が別々の行動指針を持っていると子供は迷っちゃいます。父親が「先生の言うことなんて聞かなくて良い」と言い母親が「先生の言うことを聞きなさい」といえばそりゃ子供はどうすれば良いか分からなくなる。だから家族の中に「原則」を1つ1つ作っていきます。例えば「先生の言うことは聞きなさい。でも先生と親の言うことが異なったら、親の方を信じなさい」とか。

また原則なしでは意思決定のプロセスが遅くなります。うちの父親は日曜日の朝になると「今日はパチンコに行こうかな、どうしようかな」と迷っている。僕はそれを見て、そう言うプロセスを30年以上も毎週日曜日の朝繰り返してきたんだなと思い、ゾッとしました。とんでもないくらい時間の無駄遣いです。1日の中で意思決定は、3万5000回あると言われています。「コーヒーにするか、紅茶にするか」や「何時まで仕事をするか」といった簡単なことから「子供のためにオランダに教育留学させるか」といった入り組んだことまで。行動指針を持っていないと、それら3万5000回全ての意思決定に遅延が生じます。毎度、どうしようか迷うからです。恐ろしい事実ですが、うちの父親のように原則を持たずに生きている人たちは意思決定をするだけで1日が終わっているのです。1日中机の前に座っていたのに、仕事が全く進まないと言う経験はないでしょうか?頭の中がぼーっとして、思考が行ったり来たりしている。それで1日がすぎた。

きっと考えたら良い答えが出ると勘違いしているのです。あるいは「迷った方が良い回答に辿り着ける」とも。

そもそも行動指針や原則は、状況に応じての最適解を導き出すツールではないのです。極論すれば、仮にベストな選択肢でないとしても「セカンドベストでもいい。それよりも意思決定のスピードを早めて、行動を促したい」のです。だから本音を言えば意思決定があまりにも介在するようなタスクは好ましくありません。そう言う仕事は、行動指針を決めてから取り掛かるか、あるいはそもそもその仕事自体を捨ててしまう。僕と小川さんならきっと「やらない」選択肢を取ります。

重力の法則が例外なく万人に働くように、人生の原則もまるで法則のように僕たちに働きます。原則は、僕らを裏切ることもないし、途中で変更されることもないし、現れたり消滅したりする類のものではありません。ずっとそこにあるイメージです。

7つの習慣には素晴らしいストーリーが紹介されています。

向こうから光が見えました。どうやらあなたの戦艦に向かって船がやってきたようです。衝突の危険性を感じた艦長は相手の船に「20度向きを変えるように」と命令しました。そうすると向こうの船からは「あなたの船が20度向きを変えるように」と信号が返ってきました。怒り心頭の艦長は「こちらは戦艦だぞ。お前の方が20度方向を変えろ」ともう一度命令しました。相手から返ってきた答えは「こちらは灯台である」でした。艦長はすぐに進路を変えました。

灯台は動きません。人生の原則も同じであるとコビー博士は言います。「お金」「家族」「友達」「遊び」「仕事」などの不確かなものを中心に置くのは、人生を不安定にします。まるで動き続ける偽の灯台を頼りに航海をするようなものです。

常に何かをおこなうときの理由を、あなたの内側に求めてください。それこそが動かない灯台になります。

新車を買った後、給料の一部を貯金し続けることができます。お金を貯めるのは一生の習慣にもできるからです。あるいは、ハワイに行ってからもジムに通い続けることができます。体を動かし続けることは、健康的な一生の習慣となるからです。ボーナスをもらったあとも、ビジネスで常に成果を出そうと努力と続けましょう。仕事に対して強い倫理観を持つことは、生涯にわたってあなたにポジティブな影響を与え続けてくれるでしょう。

この場合の規律は「継続的に貯金する」「継続的にジムにいく」「継続的に仕事を頑張る」となります。コビー博士のいう原則にあたるものとなります。

何かをしようとするとき、その理由は表面的なモチベーションよりもはるかに深い理由を求めましょう。たとえば水着を着て美しく見える肉体美を手に入れることや、月末に1,000円でも多く稼ぐなど。行動を変化させようとするのは何か1つの目的のためではなく、一生継続させたいと思うからですよね?このような行動を習慣化することによって、ビジネスだけではなく、人生として成功することができます。

モチベーション・ゼロで仕事を遂行する方法

僕と小川さんは、モチベーションとは無関係に仕事をしています。仕事内容を非常にシンプルにしてあります。やることは1つだけ。ビデオを撮影する。僕たちはこれまでUdemyにたくさんのビデオを供給してきました。今はYouTubeにそのビデオを割り当てています。いずれにせよ、僕らがストレスなく効率的にお金を稼げるのは、全てビデオを起点としたビジネスだけと判断しています。だからシンプルにビデオだけを作る。

ビデオを作ると決めたら、それをどのように効率よく制作するか決めなければいけません。まず小川さんが外部のスクリプトライターさんと打ち合わせをして各モジュールの台本を完成させます。スクリプトはGoogle Driveでシェアされます。僕は土曜日の午前中だけ働くと決めています。土曜日の朝になると、好きとか嫌いとか、やりたいとかやりたくないとか、そんな一切の感情は発生しません。家族も、土曜日だけは僕がスムーズに撮影できるように環境を整えてくれます。Lumix S1のカメラと三脚、照明とマイクが固定されたスタジオに入って、4時間ばかり撮影をします。4時間ばかり撮影と言えど、4時間話し続けることはできませんから、編集した後の完成尺にすると60分ほどでしょうか。

Google driveのスクリプトをプロンプターに読み込んでカメラの前でそれを読み上げるだけです。可能な限り撮影の障壁を小さくするためにあらゆる手間を省いてあります。例えば、カメラをずっとつけっぱなしにしてあります。毎度、スイッチを入れるのが面倒だからです。ACアダプターをカメラのバッテリーの位置に突っ込み、コンセントから直接電源供給をしています。充電やバッテリーの入れ替えという作業自体が面倒だからですQuickTimeを使って8テラバイトの容量があるMacBookプロに直接撮影を直接撮影データをダイレクトに鋳込みます。SDカードを抜き差ししてデータの移行をしなくて良いので非常に楽です。

IMG 4351

部屋には10台近くLACIEがストックされます。LACIEは衝撃に強いポータブルストレージとして有名です。海外で有名なYouTuberの Casey Neistat が使っていることでも有名です。僕が敬愛するイタリア人のビデオクリエイターレオナルドダレサンドリもLACIEを常に持ち運んでいると、インタビューで答えていました。なぜ衝撃に強いものが必要かと言えば、データを編集者に郵送するからです。日本にいるときはレターパックを使ってポータブルストレージを編集者に郵送します。海外にいる時はEMSを使ってやはり日本にいる編集者に郵送します。移動中の揺れにも耐えられるのがLACIEです。

UntitledImage

データのサイズを見ていたらいただいたらわかりますが1つのフッテージが100 GBを超えています。編集前のデータはいつもこんな感じです。Wi-Fiでデータのやり取りができる容量超えています。もしかしたら今後Wi-Fiの速度が向上し世界の通信速度が爆速になり、インターネット経由でも100 GB程度、実際には合計2テラバイト位のデータを一気に送るのですが、そういった大きいデータのやりとりができるになるのが理想です。

配送済みのデータは配送済みフォルダに格納してあります。僕はこういったデータの保存はしないので、編集されたビデオが出来上がるとすぐに配送済みの中のデータを削除します。これも僕なりの原則なのです。

後はクラウドワーカーさんが編集されたビデオをYouTubeやUdemyにアップロードしておしまいです。月曜日から金曜日そして日曜日は仕事はしません。どうせそんな毎日働いたとしても必要以上のお金が入ってくるだけだしそもそもそんなにたくさん働く元気が僕にはありません。別に好きで仕事をやっているわけではないので必要最低限の収入さえ稼げれば僕は満足するのでそれ以上働きません。僕は2015年の2月からこういった働き方を始めました。

2015年2月僕は沖縄県の本部町にあるパパラギ王国にいました。Airbnbで発見した秘密基地です。それぞれのコテージにプライベートビーチが割り当てられており、自由にバーベキューができました。

妻が僕に声をかけます。バーベキューやろうよと。目の前に大きな海が広がっているにもかかわらず「仕事が終わってから」との自分の発言が非常に興ざめだったのを覚えています。

だから働く時間を制限することにしました。土曜日の午前中だけ働く。それが僕の規律であり原則です。面白いことに働く時間を制限してもちっとも収益は下がりませんでした。下がらないどころかむしろ生産性は上がり収入もどんどんと伸びてきました。そもそも働く時間が少ないのでモチベーションを不要とした働き方なのです。

ただモチベーションのすべてを否定するわけではありません。モチベーションと規律を組み合わせることで、かなり強力な行動倫理になるからです。こう考えてください。現在の行動を変えたいとき、最初にやる気の炎を燃え上がらせるためにモチベーションを利用するのです。僕はよく初動を出すと言います。モチベーションはあなたが正しい方向へ進むための一歩となるでしょう。モチベーションがなければ、いつもの行動や習慣を変えるのは難しいです。人間とは習慣によって生きる動物であり、これまで続けてきたことをこれからも継続させようとする癖を持っています。

だから、僕たちが典型的な行動パターンを根本的に変えるためには、何らかの外的な刺激が必要です。モチベーションは正しい方向への第一歩なのです。ただし、あくまでもモチベーションは一時的なものであるということも忘れないでください。そして、モチベーションが消えていくことは避けられないことです。そのときこそ、あなたには規律が必要となります。規律は、モチベーションがあるかどうかに関わりなく、その行動を繰り返すことに専念するということです。モチベーションによって始めた行動が習慣になり、一生継続できるほどのものに仕上がるまで、何度も何度も訓練を続けるのです。

ただし、ライフワークにしたいと思えるほど、行動を根本から変えたいと思えるほどの経験がなければ、規律で縛るのは難しいでしょう。

ネブラスカ州立大学で燃え尽きた石崎力也の話

このように考えてください。あなたは毎日仕事で疲れ切っています。そして、その疲労感やストレスが仕事の質に影響を与えてしまっているとしましょう。タスクを終わらせるために仕事をしようとする気持ちすら起きません。こんな状態では、モチベーションが何であろうと、コーヒーを1杯飲むくらいの効果しかありません。コーヒーを一杯飲んでリフレッシュしたところでがんばれるのは1時間程度。それでは1日中コーヒーを飲み続けますか?それを一生続けることはできませんよね。しかも、そんな習慣は健康にも悪すぎますし、最終的にカフェインに体が慣れてしまって、コーヒーすらも機能しなくなってしまうでしょう。

このような人はみなさんの中にもいるんじゃないでしょうか?なぜ知っているかって、僕もドリンク中毒者の一人だったからです。1日3〜4杯、ビッグサイズのモンスターエナジードリンクを飲んでいました。その頃の僕は肉体的、精神的に健康上の問題を抱えていたことは言うまでもありません。こんな習慣を一生続けるわけにはいきませんでした。

この悪しき習慣はネブラスカ州立大学で必死に勉強している時に身についてしまったものです。幸か不幸か、留学中、僕は学問的な成果を出せていたんです。コンピューターサイエンスの学部長・シェリーからも大学院においでと言われて、僕は舞い上がっていました。

UntitledImage

実際に秋のセメスターから441 Artificial Intelligence の大学院の授業に入れてもらい、泣きながら勉強していたのを覚えています。毎回出る課題の量も半端ないし、そもそも僕にはこのクラスの受講要件であるSQLの知識が皆無でした。春セメスターが終わり、急いでデータベースの勉強をスタートしました。この時、Udemyに出会ったのです。生徒として。

レッドブルもモンスターもガブガブ飲んでいました。Amazon.comで箱買いしていたので、同じ寮に住んでいる友達が僕の部屋にレッドブルをとりに来るほど在庫?がたくさんありました。ロボットを作って大会に出れば、ネブラスカ州立大学から初の入賞者が出たので、学部中の教授からチヤホヤされました。それらチヤホヤが僕にたくさんのエナジードリンクを飲ませる結果となったのです。もっと勉強しよう、もっと長く勉強しよう、もっとたくさんのコードを書こう、と間違ったマインドセットを当時持っていたのです。

このような状況を変えるためにはどうすればいいのでしょうか。今の僕ならどうするか?たとえばコーヒーを飲んで仕事をがんばるのではなく、もっと長期的に見ることが大事です。健康的な生活習慣を意識して生活を送り、早寝早起き、瞑想、運動、ヘルシーな食生活などを続けるということです。このような長期的な作戦を立てることで、仕事の疲れはかなり軽減されますし、長い目で見れば、コーヒーよりもあなたの人生を良くしてくれるでしょう。結局、僕は、1年で燃え尽きてしまいました。体調を崩してしまったのです。あの時、もっと長期的な視点を持って物事に取り組んでいれば・・・と悔やむばかりです。まあその後悔があるからこそ、このような健全な思考になったともいえます。

ただここだけの話、僕は毎日3杯はコーヒーを飲んでいます。コーヒーが好きすぎで、Amazon.comからエスプレッソマシーンを輸入したくらいです。これはあくまでも個人的な嗜好であって、コーヒーでモチベーションを保っているわけではありません。外的な刺激に依存してはいけないのです。そうではなく、自分の人生に規律を取り入れ、何か持続させられるものを築き上げましょう。

新しい習慣を作る身につける3つのステップ

規律を取り入れるというと難しそうに聞こえますよね。でも、安心してください。規律を取り入れることは想像している以上にとても簡単なことなのです。たとえば2ヶ月間、定期的なトレーニングをしたり、新しい行動を繰り返したりするというだけです。これについてさらに詳しく説明をしましょう。

「European Journal of Social Psychology」に掲載された研究によると、新しい習慣を身につけるまでにかかる時間の平均は66日間です。ただし取り入れようとしている習慣の難易度によって平均時間が増減します。つまり、新しい行動を習慣化するまでには2ヶ月と少しだけ繰り返す必要があるということです。

たとえば、ミートアップやイベントに参加して、人間関係のネットワークを広げたいと感じたとします。そこで週に5日間、20分かけて業界のビジネスリーダーにコンタクトを取ることにしました。最初の1〜2週間、この行動を続けるだけのモチベーションがあれば、一気にこの習慣を続ける難易度は下がっていきます。しかし、しばらくするとモチベーションが保てなくなっていきます。では、どうすれば習慣を続けられるでしょうか。

ステップ#1. 自分で計画を立てる

ステップ1は自分で計画を立てるということです。先ほどの「European Journal of Social Psychology」に掲載された研究には続きがあり、新しい行動をするための時間を計画に組み込むだけで実際に行動を起こす確率が高まるのだそうです。タスクのイベントを作成し、同じパラメータ(1回20分、週に5回など)を設定し、通知が来るようにしておきます。このイベントが少なくとも2ヶ月間繰り返されるようにしましょう。本当に習慣化したいのであれば、さらに長い期間設定してもいいでしょう。3ヶ月でも4ヶ月でも通知を受け続けてください。

ステップ1をおこなうとき、僕の経験則からアドバイスをするとすれば、スモールステップで始めるということです。数ヶ月前、定期的にジムに通う習慣を身につけようと思ったのを覚えています。しかし、あまりにやる気が満ち溢れすぎて、最初の方はやりすぎてしまいました。毎日アパートから遠いジムに行き、1時間を週に5回もトレーニングを続けていたのです。その結果、生活の中の負担が大きくなりすぎ、諦めてしまいました。

そこで僕はジム通いの習慣をスモールステップにしました。週に3回20分をアパート内にある小さなジムで続けました。最初の習慣よりも目に見える効果は小さくなりましたが、結果としてはどうなったと思いますか?そう、この習慣を取り入れてから僕は現在に至るまでジムに通い続けることができています。それも週5日に増やした上で、です。

僕は運動の習慣を1つ作りました。でもこれはたまたまかもしれません。だから、同様のステップで今度はランニングを習慣化しようと考えました。

IMG 4352

どうですか?なかなかうまくいっていると思いませんか?

重要なのは、実際に実行できる規律かどうかなのです。スケジュールを立てるときには、このことを心に留めておいた上でプラニングをしてください。最初は厳しい規律にしないこと。それよりも継続できるレベルのスモールステップを設け、後から徐々にレベルを上げていくという方が現実的なのです。

ステップ#2. 鎖を切らない

ステップ2は、鎖を切らないことです。少々、抽象的な言い方ですね。これは映画俳優でありスタンダップコメディアンのJerry Seinfeld(ジェリーサインフェルド)が実際に使っているモチベーションのテクニックです。良い習慣を身につけるための方法として、彼はカレンダーを壁にかけることを推奨しています。Jerryはある日、毎日コメディを書く練習をすると自分に誓いました。そこでカレンダーを壁にかけて、実行した日に大きな赤い×印をつけていきました。カレンダーを見ることで毎日コメディを書く必要があることを思い出せるだけでなく、×印が続けば続くほど「鎖」を切ってはいけないという思いを強める効果があったのです。

この「鎖を切らない」習慣を強くおすすめします。Jerryのように大きなカレンダーを使ってもいいですし、Productiveのようなアプリを使ってもいいでしょう。

UntitledImage

このアプリは習慣をスケジュール化したり、リマインダーを設定したり、進捗状況の管理をしたりするために便利なツールです。インターフェースがかなりシンプルで、僕が特に気に入っているのは、自分の進歩を見るだけで「習慣化しようとしている行動をさらに続けなければ」と思えることです。このアプリは年間使用料が2,000円ほどかかってしまうので、もし負担がキツいようであれば、ほかにも類似した無料アプリがいくつもありますので、そちらを使ってみてもいいでしょう。自分にあったツールを調べてみてください。

ステップ#3. 報告義務を導入する

最後にステップ3を紹介しましょう。ステップ3は、アカウンタビリティシステムを作ることです。アカウンタビリティは、海外の情報商材の特典によく付属するものです。報告義務という訳が当てられていますね。

これは、もしあなたが必要であれば導入することをおすすめします。ここまでカレンダーや通知システム、進捗状況の管理ツールなどを紹介しましたが、これらを使っても習慣付けができないという人ももちろんいます。もし、あなたもステップ2までやってみて、習慣付けができないようであれば、アカウンタビリティシステムを導入しましょう。

アカウンタビリティシステムというのは、自分の行動を誰かにチェックしてもらい、目標を達成できなかったり、約束が果たせなかった際に、罰を与えてもらうという仕組みです。たとえば、ジム通いの習慣を身につけようとしたとき、僕は友人にアカウンタビリティシステムの役割をお願いしました。そこで彼と約束したのは「もし僕がジムに行かなかったら1回あたり10,000円をあげる」というものでした。当時僕は西麻布3丁目にあるボロアパートで仕事をしていました。僕は自分のドアの前に10,000円を掛けておいて、彼にこう言ったのです。「もし僕が午前7:00までに起きずにジムに行けなかったら、この10,000円を持って君一人だけでジムに行ってくれ」と。

空手の世界では「腹しめ」という言葉があります。その名の通り、腹を締めて、無防備な状態でパンチを受けることです。僕は高校生だったのでタバコは吸っていませんでしたが、大人の道場生は普段はサラリーマンのスモーカーでした。大人同士で禁煙しようと決めたそうです。守れなかったら、黒帯の人たちから一発ずつ腹締めです。僕らの新神田道場は、一回の稽古で50人ほど集まっていました。子供から大人まで。指導員含めて、黒帯は10人くらいでしょうか。稽古が終わってから、大人が一人一人白状します。「今週も吸ってしまいました」と。帰り支度をしている黒帯の人を周り「腹締めお願いします」とやるわけです。これがアカウンタビリティです。忖度なしのボディブローです。思い切り腹を殴られ、苦痛に顔を歪めて「今週で絶対にやめる」って言うのに、また来週も同じように殴られるんだから、タバコの中毒は本当に怖いです。

本当は嘘をついてタバコを吸った事実を隠してもいいと思うのですが、ちゃんと白状するのが、道場生の偉いところです。まあタバコを吸わないのが一番なんですけど。

さてさて。その報告義務を、時を経て、僕も自分自身に課したわけです。友人にアカウンタビリティシステムをお願いしたことによって、ジムへ行くモチベーションが一気に高まりました。自分がやろうとしていることを誰かに伝えるということだけでも、そこに責任が発生するので、心理的に義務感が生じるトリックとなります。僕はティップネス六本木に向かいます。本当は行きたくないけど、行くのです。一汗かいた後に、ユニクロの服を着て、六本木ヒルズの49階にあるライブラリーに向かいます。六本木ヒルズの26階から30階にはGoogleが入っています。Googleの天才エンジニアに並んで僕はエレベーターに乗ります。僕もエリートサラリーマンになった気分です。ライブラリーの受付で一言。「サンダルでは入館できません」・・・はあ。このやりとりを何度繰り返したことか。

ジムに行く習慣を身につける前に、サンダルを履かない習慣を身につけるべきでした。まあこんな横着な僕でも報告義務のおかげでジムに行く習慣を身につけたわけです。約束を守らないということだけでも罪悪感がありますし、しかもジムに行かないたびに10,000円を友達に支払うというペナルティがあれば、新しい習慣を身につけることはかなり楽になります。もしステップ2までで、新しい習慣を身につけることができなかったのであれば、ぜひアカウンタビリティシステムを導入してみてください。

まとめ:それでも習慣を身につけれないあなたへアドバイス

最後に一言。習慣を身につけるために、うまく習慣を身につけられないこともあるかもしれません。しかし、それは問題ではないのです。うまくいかなかったとしても諦めないでください。もし友達に10,000円支払うペナルティを設定してうまくいかなかったとしたら、もっと強いペナルティを設定してみましょう。そうですね…。たとえば通勤ラッシュ時に下着だけで街の中を走るというのはどうでしょうか。これはジョークですけどね。

あるいは、タスクをもっと簡単なものに変えてみてもいいでしょう。たとえば、ジムに毎日行くのではなく週3回にしてみるとか。ペナルティもお金のようなものではない方が効果的だということが経験則として言えます。たとえば先ほど挙げた例のように恥ずかしいものにすれば、お金を出すよりもかなり効果があります。いずれにせよ、もしアカウンタビリティシステムを作ってうまくいかなかったとしても、落ち込む必要がありません。あなたにとって役立つものを見つけるまで、新しいシステムを構築し続けましょう。

最後のステップはとても簡単です。少なくとも研究結果の平均時間66日間は、新しい習慣を繰り返すというだけです。何度も言いますが、ここで重要なのは2ヶ月間がとにかく勝負だということ。この期間を始める前に、66日間は必ず続けるということを自分自身に誓ってください。規律をとにかく自分の生活に馴染ませることです。2〜3ヶ月トレーニングを続けることで、モチベーションなんかに頼らなくても長く続けられる習慣が生まれるはずです。念のために2ヶ月だけでなく、3〜4ヶ月以上のスケジュールを組んでもいいでしょう。一定期間を過ぎると行動は習慣になっていきます。

モチベーションがなくても、自ら主体的に行動するようになりますよ。僕の同僚も同じようにランニングをするようになりました。彼女は2011年以来、ハイキングとランニングを継続しているのです。でも、始める前の彼女は、ランニングが習慣化できるかどうかかなり不安がっていました。それが今では、ランニングに行けない日にイライラしてしまうほど。

あなたが身につけたい習慣がどんなものであったとしても、必ず身につけることはできます。モチベーションがなくとも、その行動をするだけで楽しくなってくるはずです。そのレベルにまで到達するために、あなたに必要なのはモチベーションではなく、規律なのです。

  • 次のページへ 1
  • 次のページへ 2
  • 次のページへ 3
  • Interim pages omitted …
  • 次のページへ 15
  • Go to Next Page »

知っていることはお金になる…1度限りのウェビナーをご用意しました

石崎力也のコンサルティング「いしこん」

Copyright © 2023 · Rikiya "Sales Funnel" Ishizaki