今日は「特典」「ボーナス」についてお話をします。コンテンツ販売で1番大事なのはオファーを強めることです。オファーを強める方法は4つあります。1つ目は値段を操作する、2つ目は返金保証をつける、3つ目は特典をつける、4つ目は商品の特徴を見つける、です。今回は3つ目のボーナスでオファーを強める方法について解説します。
3つ目に紹介するオファーの要素は、あなたの商品にどのようなボーナスコンテンツを含めることができるかを見極めることです。これは、魅力的なオファーを作るためには、大きな役割を果たします。必ずしもボーナスコンテンツが必要だというわけではありませんが、魅力的なオファーを作るのであれば、あったほうがいいでしょう。
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あなたの1万円と僕の10万円を交換しよう!くらい強いオファーを作る
テレホンショッピングでも、この特典商法はよく使われていますよね。僕の記憶に残っているのは、バケツみたいな計量に、緑色のサプリメントを、今回に限り!と奇声を上げながら何度も何度もザーザーと追加する光景です。特典として追加されたたくさんの錠剤、それもたぶん毎日100錠飲んでもなくならないくらいの量がスタジオ中にぶちまけられていて、中学生だった僕は笑っちゃいました。
今回に限り特典で!と言いながらどんどん緑色のカプセルを巨大なバケツに注ぐ風景は、見ててすごい気持ちよかったです。本当かどうかわかりませんか、司会者は電話が鳴り止みませんと言っていました。
もしそれが真実であれば、確実に、追加で増量された特典のおかげです。テレビの前の一定の人にとっては、特典が魅力的に見えたのでしょう。それはつまり特典がオファーを強めたのです。こんなたくさんもらえて嬉しいという気持ちが十分に想起されたわけです。
以前お話しした仮説を思い出してください。もし誰かに「1万円払ってくれたら10万円と交換しよう」と言われたら、その申し出を受けないはずがないですよね?このように、見込み客から「このコンテンツから、コスト以上のメリットを受けることができそうだ」と感じてもらえるようにできることが理想です。そのための簡単な方法が、ボーナスコンテンツなのです。まず「ボーナス」という響きがとてもいいですよね。特典ですね。お金を支払う必要がない、特別なメリットのように感じます。
そうですね、ボーナスの身近な例を挙げるとすれば、、、
ハッピーセットのおもちゃ、読売新聞を購読するともらえるゴミ袋あるいは巨人戦のチケット、雑誌についてくるノベルティ、エビスビールを箱で買ったらついてくるグラス、アフラックの販売員からもらえるぬいぐるみと保冷パック、、、これら全てボーナスです。
これは知人から聞いた話ですが、新聞の販売店になると販促のためにお酒やらゴミ袋が大量に本社から送られてくるそうです。今購読すると特典で何々をあげますよ、の何々です。知人の父親はそれを転売して換金していると言っていました。
すいません、話がそれました。
魅力的なボーナスを作る2つのルール
お客さんがついつい欲しいと思ってしまうボーナスを作るには2つのルールがあります。
1つ目は「実際にボーナスである」ということです。当たり前ですね。ただ、あなたのコンテンツから何かを取り出して、それをボーナスと言い張るのはダメです。それはボーナスではないし、ただの嘘になってしまう。見込み客に対して嘘をついてはいけません。ようはボーナスのために用意されたコンテンツでなければいけないということです。マクドナルドでダブルチーズバーガーセットを頼むと、今ならコーラとポテトが特典で付いてきます!なんて言われても意味不明ですよね。もともとセットにはコーラとポテトが含まれているのでそれを特典と呼んではいけません。アップルパイやマックフルーリーが無料でついてきてようやくそれをボーナスと呼べます。
ボーナスを作る際の2つ目のルールは「メインコンテンツから離れない」ということです。ボーナスコンテンツは常にメインコンテンツに関係しているものでなければなりません。レストランでチキンサラダを注文したときに「ドレッシングがボーナスとしてつきますよ」と言われても嬉しくないですよね?チキンサラダにはドレッシングがついてくることが当たり前ですから。先程のマクドナルドの例と同じです。
ただ、もしチキンサラダが届いた後に「これはボーナスだよ」と言ってクッキーをもらったら嬉しいですよね?なぜならボーナスにクッキーをもらえるなんて予想外だからです。つまりあなたは思っても見ない得をしたということですね。だから、ボーナスとは常に予想外かつメインコースに関連性のあるものでなければなりません。ここで、靴下とか、手袋を特典でもらっても嬉しくはありません。メインコンテンツに関連がないからです。メインコンテンツを補完するようなコンテンツ、あるいは受講生の学習を加速させるようなコンテンツを特典にしましょう。
優れたボーナスを生み出す3つの質問
ボーナスコンテンツをブレーンストーミングするため、次の3つの質問に対する答えを考えてみてください。
- 「見込み客が早い段階で成果を得るためにどんな支援ができますか?」
- 「見込み客の不満を解消するためにどんなことができますか?」
- 「コンテンツを受講した後に発生する可能性がある問題を解決するために、何を提供できますか?」
以下に例を見ていきましょう。もうお馴染みのJumpcut の商品です。彼らのはじめての高額商品であるViral Academyは、YouTubeチャンネルの立ち上げ方と、それを成功に導く方法をメインコースとして提供しています。僕も購入して、実践しているのでよくよく内容を理解しているのです。
そして、ボーナスコンテンツとして他のYouTuberたちとJumpcutのYouTubeチャンネルを立ち上げ、YouTubeがビジネスになるまで成長させた経験についての会話を撮影してあります。
その動画の中でJesseとKongは成功しているYouTuberたちと話し、彼らのこれまでの経験や大変だったこと、そして教訓などについて尋ねました。これはまさにメインコースに対するボーナスコンテンツだと言えますよね。もしボーナスコンテンツがないとしても、メインコースの価値が落ちるわけではないですから。
ボーナスにこういった対談形式のケーススタディを持ってくるのはいいアイディアです。対談の場合、スクリプトは不要です。準備がほぼ要らない。しかも事例は、インタビューされている人の苦労がリアルに反映されているから、これから学習しようと考えている人の大きな助けとなります。
僕はジョインドベンチャーパートナーと対談をしますが、効率よくコンテンツが作れます。特にこういったコンテンツビジネスをやっている人たちは喋りで食っているので、1つのトピックを振るとで1時間でも2時間でも平気で話してくれます。僕と竹岡さんが作ったファストローンチの教材では、対談コンテンツをバランスよく配置しています。1人の喋りが多くても飽きられるし、かといって全てが対談でもやはりバランスが悪いです。
対談は、あらかじめ台本が用意されているわけではないので、話の向かう先が読めません。対談自分たちですら、どんな会話が繰り広げられるか想像できません。もちろん大まかな方向は決めてあるけど、その方向からずれることも多々あります。だからこそ面白い、と言えます。スクリプトを読んでいる限り、ズレるなんてことはありませんから。
マイケルハイアットのプラットフォームユニーバシティはサブスクで運営されています。13のモジュールからなるコアコンテンツと、毎月新しく送られてくるマンスリーコンテンツがあります。マイケルハイアットの30万円を超えるバックエンドの中で、プラットフォームユニーバシティのビハインドシーンを話していました。マンスリーコンテンツはたったの5日間で作成されている、と。12人の対談相手を指定日に集めて、一気に同じ部屋で変わりがわり対談をして撮影するそうです。あとは編集者にデータを渡して、12ヶ月分のマンスリーコンテンツをたった数日で完成させてしまうそうです。ちなみにStu MacLarenはこういったコンテンツの制作方法をbutchable と表現しています。バッチ作業が可能なという意味。つまりフォーマットを揃えて一気に作ることができると言う意味ですね。
対談コンテンツがいかに効率よく作成できるフォーマットかご理解いただけたでしょうか?
オンラインコースの成約率を上げる追加特典の具体例
Jumpcutの話に戻しましょう。Jumpcut はさらにボーナスコンテンツをViral Academyに追加しました。そのボーナスコンテンツとは、Facebookのグロースハックに関するミニコースです。YouTubeに興味のある人がFacebookにも関心を持つ可能性はとても高いのです。Facebookのコースだけでも、おそらく5,000円から1万円くらいで販売できるような内容になっていました。しかし、これをあえて無料のボーナスコンテンツにすることで、Viral Academyをより魅力的なものにすることができた、と後になって語っています。
最終的にViral Academyには9つのボーナスコンテンツを追加されることが決まりました。これらのボーナスコンテンツでは、YouTubeのアルゴリズムに好かれるコンテンツ制作の方法やスポンサーを獲得するチャンネルの具体的な作成方法、どうやって動画を面白いものにするか、どうやってミュージシャンになるか、継続的なブランド契約を獲得する方法など、ありとあらゆることをカバーしました。
最近彼らのオファーに新たなボーナスが追加されました。去年のブラックフライデーの時に提示されたオファーです。彼らは一切値下げをしません。値段を下げるくらいならボーナスを追加して商品価値を高める、オファーを強める。
Jumpcut を長らくウォッチしていると、値下げはしないという彼らの一貫するビジネスポリシーを確認できるはずです。これは期間限定のボーナスですが、CEOのKongが購入者のビデオに対してフィードバックをくれるというものです。これは素晴らしい特典です。なんといってもYouTubeのチャンネル登録者を200万人まで育てた人が僕たちのビデオに対してコメントをくれるのですから、これほど実践的なボーナスはありません。
これらボーナスコンテンツの1つ1つが、彼らのViral Academyというメインコースをより良い商品にしています。まさに「コストの10倍の価値を提供します」と言っているようなものです。The 10x ruleですね。だから見込み客は喜んでViral Academyを購入したのです。いや、正確には見込み客は今でも商品に殺到していると言った方が正しいでしょう。彼らはエバーグリーンローンチの仕組みを使ってViral Academyを販売しているのですから。
石崎力也が特典を無料で追加する2つの理由
今、僕たちがエバーグリーンで販売している20万円クラスのオンラインコースにも、単独で販売できるほどに価値があるボーナスコンテンツが山ほど含まれています。
しかし、僕たちはあえてこれらのボーナスを無料で提供したのです。その理由は2つあります。1つは、ボーナスコンテンツが見込み客のことを大いに手助けできるから、ということ。もう1つは、ボーナスコンテンツが僕たちのメインコースをより良くしてくれるから、ということです。
長期スパンで考えると、ボーナスに値段をつけて販売するよりも、ボーナスを無料でメインコースに付けて顧客の満足度を上げる方が、トータルでの売上は大きくなります。
さて、今回のレッスンの課題は先ほどお話しした3つの質問の答えを考えることです。どんなボーナスコンテンツを追加できるかブレーンストーミングしていきましょう。次のレッスンでは最後の要素である「商品の特徴」について詳しくお話ししていきますね。