今日はネットビジネスでお金を稼ぐ方法についてお話しします。アフィリエイトによる広告収入ではなく、ご自身のオンラインコースを作り見込み客リストに対して販売することで収益を生み出します。この一連のマーケティングの中で最も重要なコンセプトがセールスファネルです。セールスファネルさえ理解すれば、お客さんの辿るべき道を販売者のあなたがコントロールできるようになります。
さてここからは新しいモジュールです。モジュール8にようこそ。こちらのモジュールでは、コースをもっと販売するためのセールス戦略についてのお話をしていきたいと思います。
今回お届けするノウハウはこちら
- セールスファネルとは見込み客を顧客に変える道筋
- セールスファネルの主軸はEメールによる見込み客の教育と商品の販売
- コンバージョンとは見込み客を顧客へと変換すること
- セールスファネルはエバーグリーンで自動的に運用できる
- セールスファネルは見込み客をスクリーニングし数を減らすことが目的
- セールスファネルの最後にまで残ってくれた顧客をVIPとして扱う
- 見込み客がどのような順番でセールスファネルを下りていくのか?
- もしあなたがドッグトレーナー場合のどんなセールスファネルを作る?
- セールスファネルのメッセージは具体的なペルソナにだけ届けば良い
- メルマガを使うことで1対1の親密なコミュニケーションができる
- ステップメールの配信頻度と配信方法
- 冷やかし客に商品を買って欲しくないからセールスファネルを使う
- メルマガは従量課金制なので最もコスパのいいプロモーションツール
セールスファネルとは見込み客を顧客に変える道筋
あなたは商品を作りました。販売できるオンラインコースを持っています。
また、無料コンテンツを使って見込み客を増やす方法や見込み客たちがどんなことを求めているのか正確に理解しています。
ここからはセールスとマーケティングについての実践的な戦術について詳しく説明をしていきます。
このモジュールでは、まずセールスファネルについて考えていきます。セールスファネルとは、商品を見込み客に販売するためのステップやプロセスを表すマーケティング用語です。
Eメールのマーケティングを中心にしたセールスファネルを紹介します。自社商品を販売するために開発した、僕たち独自のセールスファネルを提供しましょう。
僕たちはClickFunnels を使ってセールスファネルを実装しています。例えば、エバーグリーンウェビナーを主軸とする僕たちのセールスファネルは、たった1つのビジネスモデルで7000万円以上のオンラインコースを自動で販売しています。実際には、その後ろにあるコンサルティングや業務委託なども売れていくので、グラフには計上されていない売上はたくさんあり、顧客の単価は更に上がります。
すでにご存知かもしれませんが、僕たちのセールスファネルは、ここ数年の間に文字通り1億円以上もの収益を生み出してくれました。僕たちはこのセールスファネルをあなたに教えます。お渡ししたセールスファネルが、どこまであなたの商品を売り出すための手助けをすることができるのか、とても楽しみです。
セールスファネルの主軸はEメールによる見込み客の教育と商品の販売
あなたの魅力的な有料コンテンツを上手に訴求するためのEメールをどのように書けばいいのかについてもモジュール8でお話ししていきます。
LINEやその他メッセンジャーアプリの登場で、何度かEメールマーケティングの終焉がうたわれましたが、それから何年も経ち未だにEメールによるセールスが最も収益性の高い手法として認識されています。
現実的な話、僕たちもEメールを主軸とするセールスでオンラインコースを販売しています。自動化できる点が素晴らしいです。オプトインを起算点として、24時間ごとにメールが自動で送信されます。1日目はリードマグネットの配布、2日目は自己紹介、3日目は教育コンテンツ、4日目は商品の紹介、5日目はオープンカート、6日目はQ&A、7日目は締め切りの案内・・・と、販売者の意図に沿ったプロモーションメールの設計が可能です。
次のモジュール9では、コンテンツとしてのメールの作り方についてお話ししますので、より説得力のあるマーケティングメールを書き出すことができるようになるでしょう。モジュール9ではさらに、こちらのモジュール8でお話しする予定のセールスファネルについてより詳しく掘り下げていく予定です。
その際、僕たちはセールスとマーケティングの2つの言葉を同じ意味で使うことがあります。他の業界では、セールスとマーケティングという言葉の違いはかなり重要かもしれません。ただ、僕たちの場合には2つの言葉の本質は同じだと考えています。オンラインコースにおけるセールスとマーケティングは、どちらも「コンバージョン(成約)」という目標を達成することを目指しています。お客さんを集めて、商材を売る。そのプロセスをセールスと呼ぼうが、マーケティングと呼ぼうが、どっちでも良いと考えています。
コンバージョンとは見込み客を顧客へと変換すること
コンバージョンとはどういう意味でしょうか。コンバージョンには「あなたのファンや見込み客を購入者に転換する」という意味があります。僕の商品を知っている人のうち、実際に購入しているのは何人くらいなのでしょうか。コンバージョン率を出す際には、購入した人数を商品を知っている人数で割り、出た数に100をかけましょう。コンバージョン率は商品の販売をスタートするのに、とても大切な指標なのです。
例えば1000人のリストにプロモーションをかけて20人が購入をすれば、20÷1000×100でコンバージョン率の2%が算出されます。
コンバージョン率を使い、商品のマーケティングとセールスがうまくいっているのかを判断します。一般的なベースラインとしては、コンバージョン率1%程度が平均だと言われています。つまり100人があなたの商品を見て、それを1人が購入したとすれば、あなたのコンバージョン率は1%です。ただし、コンバージョン率はあなたが販売しているものや、コンテンツが属している業界、そしてコンテンツの価格帯によって大きく変わる可能性があります。
実際、僕たちの商品のうち、いくつかは20%という高いコンバージョン率を達成することができましたが、これはほとんど前例のないことでした。
次の2つのモジュールでは、コンバージョン率を高めるために僕たちがおこなってきたマーケティング戦略をお話ししていきます。ただ、もしあなたがMedianメソッドを使用して、1万円から5万円程度の価格設定にしているということであれば、コンバージョン率は平均1%を目標にするといいでしょう。あなたの商品を見た100人のうち1人だけでも購入してくれるのであれば、初心者としてはとても素晴らしいと言えます。
コンバージョン率1%を達成して、ファンを購入者に転換するための大切な要素はセールスファネルです。あなたがコンテンツで稼げる唯一の要素とまでは言いませんが、間違いなく最も収益を上げることができる手段の1つです。その理由は主に2つあります。
- 1つは、すでにお話しした通り、セールスファネルが見込み客を購入者に変えるものだからです。
- そして、もう1つは、セールスファネルを設定することで収益化を自動的におこなわせられるからです。
セールスファネルはエバーグリーンで自動的に運用できる
セールスファネルは完全に自動化できます。これはどういう意味でしょうか?最初にセールスファネルを設定した後は、2度とそれを触ることはないし、数年後になってもセールスファネルによって利益を得られるということです。実際、以前リリースしたコンプリートバンドルのサブスク、OSB2.0などは未だに収益を上げ続けてくれています。
どうでしょうか?これがStripeのスクリーンショットです。毎日というか、毎時、何らかのセールスがあります。¥5,400の決済はコンプリートバンドルからのサブスク収入です。
2016年の秋にセールスファネルを設定したこのコンテンツは、今でも毎月何百万円もの収益を生み出しているのです。
僕はプロモーションのメールを送っていません。予め準備されたEメールシーケンスが、オプトインをトリガーとして自動的に発動し、完全にハンズオフでセールスが行われています。
時々、お客さんからメールがきます。今、僕もオランダにいます。あえますか?といった内容です。彼らは、リアルタイムで僕がロッテルダムにいると勘違いしています。あまりにもディテールを鮮明に描写しているためオートメーションのメールを受け取ったお客さんはまさに僕がリアルタイムでメールしているように思うのです。僕がリアルタイムでメールをしていようがいまいが、僕の商品の価値は変わりせん。そうであれば、僕たちは可能な限り仕組みを作ってエバーグリーンでビジネスを回した方がいいと思うのです。
ちなみにうちの400万円を超える高額のサービスに申し込む方々は皆様、うちのセールスファネルに興味を持っておられます。僕たちはオンラインコースを販売する専門家のように認識されていますが、実際はセールスファネルの専門家なのです。例えば、ローチケットのフロントエンド商品を販売し顧客の予算状況を確認した上でアップセルを仕掛けるトリップワイヤーファネルだって、もともとは僕たちが日本に紹介した概念です。いまとなっては皆様、フロントエンド商品やらバックエンド商品などと、ブログの記事として公開されているほどのネタですが、僕が当時紹介した時は検索してもそれら言葉は一切引っかかってきませんでした。ようやく認知されてきましたね、という印象です。
セールスファネルはパーキングメーターのようなものです。パーキングメーターは初期費用さえかければ、後は継続的に収益を上げてくれますよね?誰かが毎日カーパーキングを探し、空いている場所があればそこに駐車し、料金を支払います。たまにパーキングメーターが動いているかどうかをチェックしなければなりませんが、それ以外は自動的に収益化がおこなわれます。
セールスファネルとは、まさにパーキングメーターです。1度計画を立ててセールスファネルを設定すれば、その後は単独で運営して収益化を図ってくれるのです。もちろん定期的なチェックをおこなってすべてが正常に機能していることを確認したり、コミュニティとの対話が必要ではありますが、そこまで手がかかるものではありません。
セールスファネルは見込み客をスクリーニングし数を減らすことが目的
はっきり言いましょう。セールスファネルの設定にはスキルが必要ありません。プログラミングやコーディングが求められることもありません。テクノロジーを駆使すれば、セールスファネルの設定はとても簡単なのです。人差し指でキーボードを叩き検索しながらおうちでイオンのネットスーパーを利用している僕の母親でもできるくらいです。
このテクノロジーを使ったレッスンについては、今回追加するいくつかのビデオで具体的にお話をしていきますね。モジュール8は短いですが、セールスファネルについて理解できれば問題ありません。
セールスファネルとはなんなのか、どのように機能するのか、そしてなぜEメールがセールスファネルの中心となる要素なのか。セールスファネルは、あなたのビジネスの収益化を図るためにとても重要な要素となることを覚えておいてください。それでは詳しくお話をしていきましょう。
まず、なぜセールスファネルには「ファネル」という言葉が使用されているのでしょうか。繰り返しますが、ファネルとは見込み客が商品購入に至るまでのプロセスのことを指しています。システムやフローのようなものとは対照的にファネルと呼ばれるのは、このファネルが作る形のためです。
そもそもファネルには「じょうご」の意味があります。コーヒーメーカーでドリップするときに使う逆三角のあの形です。
じょうごと言えば、液体を注いだり逆に取り出したりすることができるものですよね?セールスファネルにおいて見込み客はこの液体です。
セールスファネルにおける各プロセスは、マーケティング戦略におけるフェーズを表しています。一番上にはLead Magnetや記事、オプトインページがあります。そして一番下には実際に商品を購入するためのクレジットカード番号を入力する決済ページがあります。
まずは中間フェーズについて見ていきますが、その前に注意すべきはセールスファネルの一番上と一番下の幅の違いです。じょうごもそうですが、入り口は幅広いため液体がよく入りますが、下に行くほど幅が狭くなりますよね。マーケティング戦略においてもフェーズが進むごとに見込み客が少なくなっていきます。
Lead Magnetへアクセスする人は多いはずです。あなたもコンテンツと引き換えにメールアドレスを登録した経験が、数えられないくらいあるでしょう。僕もかつて使用していたYahooメールに久しぶりにアクセスしてみると、かつてオプトインしたサイトの数々から驚く量のメールが来てました。
オプトインがセールスファネルの一番上にある理由はそこです。多くの人の注意を引けるような戦略がセールスファネルの入り口でおこなわれているのです。実務的な話をするとオプトインのタイミングで、締め切り管理ツールにユニークIDを生成させて、ユーザーのメルマガ登録を起点としてデッドラインを設定したいのです。
入口は広くとっておく。しかし、先ほども言った通りセールスファネルが下に行けば行くほど、多くの人が脱落していきます。まさにじょうごの形のように通過する人が少なくなっていくのです。
まるで川を登る過程で生き残る鮭の稚魚がどんどんと減るように、最後まであなたのセールスファネルに残ってくれる人はごくわずかです。そのわずかな人たちのために僕たちはプロモーションを組むわけです。彼らをなんと呼ぶのでしょうか?覚えていますか?そうです。ペルソナです。アバターです。理想的な顧客です。
セールスファネルの最後にまで残ってくれた顧客をVIPとして扱う
セールスファネルの新しいフェーズに進むごとに、少しずつ見込み客を失います。ただし、これは悪いことではありません。後半のフェーズでは見込み客の数が多くなくてもいいのです。
セールスファネルから脱落する人は、いずれにせよあなたにとってふさわしい顧客にはならないからです。むしろセールスファネルの機能はスクリーニングだと言えるかもしれません。
きっと彼らは最終フェーズに進んだとしても、あなたのコンテンツを購入しなかったでしょう。セールスファネルは、あなたのコンテンツにとって最も大切で、最も関心を持ち、最も購入してくれそうな見込み客を抽出するのに役立ちます。
たまにメルマガに解除URLを掲載しない人もいますが、論外です。そもそも特定電子メール法に違反しているし、そうでなくともセールスファネルの概念に反する行為です。解除したい人には遠慮なく解除してもらってください。フッターに目立つ形で解除URLを記載しましょう。もう一度言います。セールスファネルはスクリーニングなんです。冷やかし客を排除することに意味があるのです。どんどん見込み客を捨てていきましょう。
セールスファネルの最終フェーズを通った人は少数派かもしれません。しかし、彼らはあなたのコンテンツにとって飛び抜けて貴重な存在なのです。何度も言いますがセールスファネルは、できるだけ幅広い層を獲得するところからはじめ、最終的に最も有望な見込み客だけを絞り出すことができる有効なツールです。そのため、セールスファネルではじょうごのイラストが用いられているのです。
見込み客がどのような順番でセールスファネルを下りていくのか?
さて、セールスファネルの意味するところをお話ししたところで、マーケティング・フローについても見ていきましょう。簡単にいうと、ここで提供するセールスファネルは、マーケティングの世界で多くの人々が知っている一般的なものではありません。オンラインコースのマーケティングに最適化したものになっており、これは僕たちが何年も試行錯誤した結果、開発したものです。このように業界やブランド、企業によってそれぞれ異なるセールスファネルがあります。ClickFunnels のレシピ本を見てください。とんでもないくらいのたくさんのセールスファネルテンプレートが用意されています。
トリップワイヤーファネルだけでなく、オートウェビナーファネル、プロダクトローンチファネル、アプリケーションファネルなどです。
マーケティングは、万能なものではありません。この点を念頭に置いた上で話をしていきますね。
では、先ほどの話に戻りましょう。セールスファネルの中心部ではどんなことが起こっているのでしょうか。その答えはEメールマーケティングです。Eメールマーケティングは基本的に、コンテンツと販売を組み合わせたものとなります。その理由は簡単です。誰かを見込み客から購入者にしたいのであれば、購入前から彼らに多くの価値を与えなければならないからです。
僕たちはメルマガで見込み客を教育し、メルマガで商品を販売します。だからメルマガは、コンテンツと販売の二役を担っているのです。
マーケティングメールは、あなたの見込み客との関係を作る上で役立つ、本当に価値のあるコンテンツです。そうは言ってもただ価値を提供するだけではなく、見込み客が商品をチェックして、最終的に購入するための動機付けができるような構成にする必要があります。詳しい構成については次のモジュールで説明します。この段階ではマーケティングメールが通常、コンテンツ・メールをベースにした上で作成されるものだということを理解しておいてください。
では、Eメールマーケティングがあなたのセールスファネル全体にどれくらいマッチするのかを見てみましょう。このモジュールではセールスファネルについて、ハイレベルなお話ししていきます。また、コースの後半ではセールスファネルの各フェーズ使用される、より高次元の戦略について見ていきましょう。
マーケティングの流れは以下の通りです。フェーズ1ではオプトインページを使います。フェーズ2ではEメールマーケティングを用います。そしてフェーズ3ではプロダクトピッチをEメールでおこないます。フェーズ4は販売ページで、最後のフェーズ5で購入につなげていきます。見込み客の視点から、各フェーズについて見ていきましょう。
もしあなたがドッグトレーナー場合のどんなセールスファネルを作る?
ここからお話しするのは、飼っている子犬のトレーニング方法について学びたいと考えている人を例にした流れです。うちの実家にも全くしつけのされていない犬がいるので、是非とも飼い主の父親には、この仮想商品を手にしてトレーニングしてもらいたいものです。
さて、あなたはドッグトレーニングのオンラインコース販売者です。まず見込み客は犬のトレーニングビデオやヒント、アドバイスなどをインターネットで検索しています。そして掲示板の子犬訓練用スレッドに行きつき、あなたの投稿を目にしました。その投稿にはこう書かれています。「おうちでドッグトレーニングが15分でできる」と。
見込み客は自分の家で簡単にドッグトレーニングができる方法に興味があったため、あなたのウェブサイトにアクセスしました。そこで見たものは、メールアドレスを登録するだけで、効果的なドッグトレーニングのノウハウ10選を提供してくれるというオプトインページでした。見込み客が飼っている子犬は家中でおしっこを撒き散らし、アパートで大暴れをし、苦情を呼ぶくらいだったため、今すぐ解決策を知りたいくらいです。そのため、迷わずメールアドレスを登録しました。ここまでがセールスファネルのフェーズ1です。
見込み客はあなたのメーリングリストに登録され、メールが送られていくようになりました。メーリングリストについてはモジュール4で詳しくお話をしましたね。さて、ここからがマーケティングの始まりです。登録してから7日間、見込み客はあなたから連続したマーケティングメールを毎日受け取ります。そこには貴重なドッグトレーニングのコンテンツが記載されており、さまざまな商品を紹介してくれています。
この一連のマーケティングメールのことをDrip feedと呼びます。Drip feedには点滴という意味がありますが、まさにマーケティングメールが決められたスケジュールにしたがって、点滴のように見込み客へ注入されることを表しています。マーケティングメールは、コンテンツと勧誘の組み合わせであり、唯一、セールスファネルの中で使用されるものです。ちなみに次のモジュールでは、あなたの商品が購入できる時間に制限を設け、購買意欲を高める方法についてもお話をしますね。そうです、Deadline Funnelを使うのです。
一連のマーケティングメールを送る期間が過ぎても定期的にコンテンツメールを送って連絡を取り合い、良好な関係を気づいていきましょう。また、先ほどお話ししたセールスファネルに関するテクノロジーのボーナスコンテンツでは、オプトインページやEメールの連続した送信方法などについてもお話をしていきましょう。
ここら辺は日本ではステップメールと呼ばれていますが、本場のデジタルマーケティングの世界ではEメールシーケンスやオートメーションと呼ばれています。日本はマーケティングの概念を生んだことも育てたこともないので、あまりにも日本の和製英語に浸かり過ぎると、世界標準からビハインドしてしまうので気を付けましょう。普段からマーケティング用語は英語で検索し、英語圏の情報をとることをお勧めします。
ほかにも、石崎力也のブログでは参考用のテンプレートを提供していますが、今のところは、このレッスンで紹介する手順にしたがってください。
では、先ほどの例に話を戻します。最初のマーケティングメールを受け取った瞬間、見込み客はセールスファネルのフェーズ2であるEメールマーケティングに移行します。このフェーズでは、あなたの専門性を示したり、あなたの商品がどんな問題を解決する手助けとなるのかについて説明したりと、およそ5種類のメールを送ることになります。そして、見込み客とあなたの間に関係を気づいていくのです。次のモジュールでは、マーケティングメールをステップごとにどんな内容を送ればいいのかについて詳しくお話ししますね。
Drip feedの初日には、まず自分の声を使って犬をしつけする方法についてのビデオを受け取りました。その24時間後、つまり2日目のDrip feedでは、家庭でのドッグトレーニングをさまたげる家庭用品20のリストが送られてきました。そして3日目では有名なドッグトレーナーCesar MillanとのインタビューがPodcastで聴けるコンテンツが送付されました。4日目は、実際にコンテンツを使用してしつけに成功した事例や顧客の感想などを受け取ります。
これでお分かりになりましたね。見込み客は数日の間に、オンラインコースがドッグトレーニングに対して本当に価値のあるものだと証明できるメールをたくさん受け取ったのです。これによってオンラインコースの講師であるあなたの権威性は確立され、コンテンツ自体がドッグトレーニングに有効であるということを証明できたのです。最後に見込み客に送るメールは、ドッグトレーニングについてのオンラインコースの宣伝です。今、見込み客はセールスファネルのフェーズ3に移行しています。
最後のメールにはあなたのオンラインコースを販売するための決済ページのリンクが貼られています。
僕のブログやYouTubeの再生リストには決済ページを作る際に使用できるClickFunnels の操作方法が載っているので参考にしてみてください。
オンラインコースのセールスページはセールスファネルのフェーズ4です。ここはとても重要なパートです。前週、あなたは説得力のあるメールをたくさん見込み客に送信しました。あなたのアドバイスはすぐに実行できるとともに、とても効果のあるものでした。
つまり、たくさんの価値を見込み客に与えたということです。そして見込み客は今、こう考えています。
「無料のコンテンツにこれだけの価値があるなら、有料コンテンツはどんなに素晴らしいだろう」
・・・と。また、そもそも価値のある無料コンテンツを提供してくれたこと自体にもとても感謝をしているはずです。
だから、見込み客はすでにあなたのことが大好きです。そして、すでに見込み客はドッグトレーニングの専門家としてあなたのことを信頼しています。だから見込み客は、あなたのコンテンツが買う価値のあるものだと信じているのです。クレジットカード番号の入力を済ましたら、セールスファネル全てのフェーズをうまく通過したことになります。
このようにセールスファネルは僕たちが設計した通りの道を見込み客に辿ってもらうという、とてもハイレベルな働きをしてくれるのです。
セールスファネルのメッセージは具体的なペルソナにだけ届けば良い
シンプルなマーケティングプロセスをあなたのコンテンツに設定すれば、もしセールスファネルが完璧ではなかったとしても収益化の効果を生み出してくれるでしょう。これは嘘ではありません。仮に商品がショボくても、仮にメールの内容が弱くとも、仮にセールスレターの文章が魅力的でなくとも、セールスファネルの全体像を完成させてしまえば、それなりに売上は立ってしまうのです。そのくらいセールスファネルは強力なマーケティングの手段なのです。
セールスファネルがうまく機能する最大の理由は、見込み客との関係構築です。そのため、EメールのDrip feedフェーズが本当に大切になります。彼らに一連のメールを送る期間、あなたはメールを通して見込み客全員とそれぞれ1対1の会話をすることになります。
これまでほとんどのモジュールでお伝えしてきましたので、見込み客との人間関係を築くことがいかに重要なことか、すでにご存知でしょう。メールマーケティングサービスを使ってすべてを自動化したり、Webサイトビルダーを使ってオプトインページを作成したりはするものの、セールスファネルにおいては、機械的で冷たい対応をすることはあり得ません。
一つ一つのコンテンツに意味を持たせてそれぞれの段階で顧客と温かいコミニケーションを取ることになります。
セールスファネルはまさに見込み客の自宅を1軒ずつ訪問して話をしているようなものです。まさに人間的であり、個人的な付き合いであるべきなのです。お客様との関係作りを意識しましょう。簡単に握手しただけで親しくはなりませんよね?これはあなたの見込み客も同じです。簡単にコンテンツの紹介をしたくらいでは購入してくれません。だから、彼らがあなたの商品を購入する前に、財布を取り出す前に、信頼関係を築く必要があるのです。
僕たちはとかく多くの商品を多くの人に売ろうと考えてしまうのですがビジネスをやる上で1番簡単なのは少ない数の人に高額な商品を売ることです。
セールスファネルの下層に来る人たちはいずれも限られた人たちです。多くの人たちではありません。
なぜ僕たちが最初にペルソナを作ったかと言えばこの限られた人たちにだけメッセージを送りたいからです。
どれだけリストの媒体が大きくなったとしても僕たちがメッセージを送るのはペルソナたった1人だけです。
書店に並ぶような書籍はいつも一般的なことばかり話しているので個人的に刺さるメッセージは作れません。なぜならそれが書籍の性質であり、マスマーケットに向けて文章を書くと必ずそうなってしまうのです。だから本はいつまでたっても2000円を超える事はなく、1000円から1500円の安価で売らざるを得ないのです。
この点において日本経営合理化協会は書籍の高額化に成功しています。いずれの本も1万円以上です。
ペルソナが社長なので仮に本の値段が10,000円でも20,000円でも彼らは安いと感じてしまうのです。まさに薄利多売から脱却したセールスファネルの下層部分にいる人たちだけにターゲティングされたビジネスモデルです。僕たちも日本経営合理化協会と同じ戦略を取る必要があります。
シンプルに言えばその戦略とはセールスファネルとEメールマーケティングを使うことです。
セールスファネルとは見込み客と繋がるための手段です。すでにお話ししたように僕たちはメールマーケティングを重視していますが、これには大きな理由があります。最大の理由はメールマーケティングが、大量のマーケティングエクスペリエンスをコントロールできる唯一のオンラインチャンネルだということです。
メルマガを使うことで1対1の親密なコミュニケーションができる
考えてみてください。あなたはメールで言葉をつづることができます。あなたのメッセージは、あなた自身が直接書いたものであり、見込み客にとっては1対1のやりとりに感じられるものなのです。メールで見込み客たちに個別でメッセージを送るのはとても簡単です。これはとても効果的な方法です。
メッセージをしっかりと書くことで、たとえメーリングリストが10万人を超えたとしても、見込み客には1対1でやりとりをしているように感じさせることができるのです。次のレッスンでは、どのように良好な関係を築くメールを作成するかについてお話をしていきます。またボーナスコンテンツに繋がるテンプレートも提供しましょう。
Eメールは1対1のようなやりとりができるだけではなく、他の広告チャンネルでは使えないようなキーワードを使うこともできます。例えばUdemyでは、利用規約の変更により、コースタイトルで金銭的成果の約束をするのは禁止となりました。
「ヤフオクで100万円を稼ぐ方法」というタイトルはダメだということです。でも、あなたの独自のEメールであれば、金銭的な約束をしても何の問題もありません。
見込み客にどんなことを話したいかは完全にあなた次第です。また、文字数が制限されることもありません。たとえばFacebookには画像に対して20%のスペースしかテキストを入力できないというルールが長年ありました。
僕たちのコースを受講すれば、このルールがどれだけ大きな問題か分かるでしょう。このようなルールがあると広告効果を完全に制限してしまいます。しかも、このルールを破ってしまった場合、その度合いによって広告表示が減らされたり、広告が全く表示されなくなったりしてしまいます。これはFacebookの広告だけではなく、企業のFacebookページにも適用されるルールです。
理論上の話だけで言えば、メールはどれだけ長い文章を書いてもいいですし、どんなことを書いてもいいのです。大量のテキストでも、テキストのない画像だけでも。もちろん見込み客が喜んでくれることが前提ですが、これはメディアによって制限されるべきことではないはずです。メールで画像や単語を使うかどうかは、すべてあなた次第です。
信じられないかもしれませんが、ほとんどのメディアには使用できる写真に対して厳格なルールがあります。画像の大きさや色、向きなどのルール以外にも、理解できないくらいおかしなルールがあるのです。僕たちはFacebook広告でブロックされたことがあります。なぜなら画像に再生ボタンが映り込んでいたから。画像なので実際に再生することはできませんが、動画再生ができるページをリンクさせていました。この程度のことで広告がブロックされるのは信じられませんでしたし、ショックを受けたことは今でも覚えています。しかし、メールではこのようなおかしいルールがありません。
他にもエバーグリーンという抽象的な言葉でフラグが立ち、アカウントが停止された例も知っています。広告は確かに多くの人に気軽にメッセージを送れますが、ルールが多いため、本当の意味でのマーケティングを仕掛けることはできません。。リストマーケティングにはこういった制限は発生しません。
さて、ここまであなたの言葉や画像をメールに掲載することについての話をしてきました。次に話をするのはメールの順序についてです。覚えておいてほしいのは、あなたのDrip feedが5通の連続したメールであるということです。最終的にメールをどの順番で送るのか、そしてどれくらいの間隔で送るのかを決める必要があります。
一度にすべてのメールを送るのではなく、一定の期間にメールを送るのがDrip feedです。Facebookと比較してみましょう。Facebookのビジネスページにすべての投稿が掲載されているとすれば、見込み客はその投稿をすべて好きな順番で読むことができますし、一気読みすることもできます。それはWordPressやMediumのブログでも同じですね。見込み客は好きな順番であなたの投稿を読むことができるのです。
一方メールマーケティングの場合、すでに送られてきたメールを逆の順番で読まない限りは、あなたが決めた順番でメッセージを読むことになります。でも、誰も送られてきたメールをとっておいて、逆さで読むなんてことはしませんよね?
ステップメールの配信頻度と配信方法
メール設定で決めておくべきことは2つあります。
1つ目は事前に間隔を決めておくことです。一般的には、Drip feedで送る一連のメールに一定間隔の時間を設定します。たとえば、あなたのメーリングリストに登録した人に対して24時間に1度、もしくは1週間に1度、メールを受け取るように設定することができます。具体的な間隔はおいておいて、まずは各メールの送信間隔と送信順序を選択しましょう。
もう1つはトリガーを決めることです。トリガーは見込み客のアクションです。特定の行動を引き金として、オートメーションが作動してメールを送ることになります。たとえば、メーリングリストに登録した直後にトリガーが作動して、歓迎する趣旨のメールを送信することができます。この方法でもたくさんのメール送信を簡単にさばくことが可能です。Mailchimpにはたくさんのトリガーが用意されています。
読者に新しいタグがついた時。読者のメールアドレスが変更された時。別のグループに追加された時。特定のURLがクリックされた時、などなど。
また、トリガータイプを設定すればメーリングリストに登録した人のタイプによって送るメールをコントロールすることもできます。先ほどのドッグトレーニングの例で説明しましょう。メーリングリストに登録してもらう際にこう聞くのです。「あなたはドッグトレーニング初心者ですか?それとも中級者ですか?」と。これに対する回答によって、送信するメールをだし分けることもできます。このように可能性は無限大です。
日本のメルマガは読者の属性によらず一律に同じステップメールを送る傾向にありますが、それだと世界標準からはかなりビハインドしています。例えばデジタルマーケティングの世界で有名なニールパテルはシナリオ分岐はもちろん、同じ商品を売る異なるセールスレターを異なる読者に投げるよう仕組みをデザインしています。
僕たちの経験から言うと、一定間隔でメールを送る方法とトリガーによってメールを送る方法を組み合わせるのが最善の方法です。先ほどの例のように、メーリングリストへ登録したときに歓迎メールを送りつつ、その後、一定間隔で価値のあるメッセージを送るということです。このようにメール送信をコントロールするのはとても簡単です。メールの自動送信セットアップについては、僕のブログに載せているので、石崎 MailChimp 使い方、で検索してチェックしてくださいね。
一言でいうと、Eメールの使用にフォーカスを当てているのは、大きな理由があるからです。その理由は、メールは完全にカスタマイズ可能で、見込み客が求めていることに対応でき、個人的なマーケティングプラットフォームで利用できるということです。1対1のような会話ができ、見込み客とのコミュニケーションを簡単にすることができます。
たとえば僕たちのメールを見てもらえば、文章が会話調で構成されているということが分かるでしょう。僕たちはメールで雑談をしたり、ジョークを言ったり、少し汚い言葉を使ったりしますが、見込み客たちは楽しんでくれています。これがありのままの僕たちだからです。彼らは正式なプレスリリースのようなビジネスメールを好みません。メールは僕たちの言葉やアプローチをコントロールするのに最適なツールです。
冷やかし客に商品を買って欲しくないからセールスファネルを使う
もしかしたらみなさんの中には「なぜメールを送ったり、オプトインページを設定しないといけないのだろう」「どうしてすぐに販売できるようなウェブサイトのURLを送ったらダメなの?」と思う人もいるかもしれません。セールスファネルの前半の方が見込み客が多いのだから、そのフェーズで全員に売り込みをかけた方がいいのでは、と考える人もいるでしょう。
その疑問の答えに対する鍵は、見込み客と僕たちのコンテンツがマッチングしているかどうかにあります。セールスファネルを通してコンテンツを売り込む前に見込み客が脱落したとすれば、そもそもその見込み客にとってあなたのコンテンツは価値を感じるものではなかったということです。そして、もし見込み客があなたのコンテンツに価値を感じないとすれば、どのタイミングで販売ページを送ったとしても商品が購入されることはありません。
セールスファネルに通してあげることで、最終的にあなたのコースの受講者となる可能性がある有力な見込み客のみが残るのです。それに加え、最後まで残った人たちは、あなた自身を信頼し、あなたの性格を理解してくれています。その人たちこそが、あなたにとって最も大切な見込み客なのです。他の人々は放っておいたって構いません。
一番避けたいのは、冷やかし客に対して商品売ってしまうことです。セールスファネルの最初の方で、セールスレターの型を使ったプロモーションを仕掛け、本来であれば買う必要のない、ペルソナからかけ離れた属性の人たち売ってしまうと大変なことになります。彼らはクレーマーになり、1つ星のレビューを残したあげく、あなたを困らせようと無理難題をふっかけてきます。例えば、会員サイトを辞めた後に、コンテンツのダウンロードリンクを全部くれ・・・みたいなやばいお客さんも実際に存在するのです。
覚えていますか?セールスファネルはスクリーニングです。良い人だけをファネルに残すのです。
このレッスンを終える前に、最後のポイントについてお話をしておきましょう。メールマーケティングのコストについてです。これはあなたにとって良いニュースです。メールマーケティングのコストは比較的安いと言えるでしょう。メールマーケティングのサービスは、メールの下書き、編集、送信、自動化をおこなうために必要なツールをすべて提供してくれます。
しかも追加料金は必要ありません。もちろん従量課金制でメールの送信数に応じて金額は変わりますが、仮にあなたが10のシーケンスを作っても100のシーケンスを作っても値段は変わりません。思う存分、様々なステップメールを作り成約率を比べてみて、選抜された最強のシナリオを完成させてください。
メルマガは従量課金制なので最もコスパのいいプロモーションツール
特にコンテンツマーケティングを始めた段階では、非常に安価に使用することができます。1通のメールを送るのに1円もかかりません。だからメールマーケティングはあなたが利用できる方法の中で最も費用対効果の高い戦略の1つだと言えます。しかも誰かがあなたのメーリングリストに登録している限り、今後リリースしていくコンテンツのすべてをお知らせすることができるのです。僕たちのメーリングリストには、これまで僕たちがリリースしたすべてのオンラインコースを購入してくれた人たちもいます。彼らは僕たちの本当のファンだと言えます。
僕たちの1万円の商品を買う人も400万円の商品を買う人もたった1通のメールから購入しているのです。これって、真面目に考えると驚くべきことだと思うのです。もちろん400万円の業務委託を売るには対面でのセッションもあるし、契約書にサインしてもらいます。それでも僕たちの400万円のサービスや高額なコンサルティングを知るきっかけとなるのは全て自動化されたEメールの案内なのです。
そしてメールマーケティングの最大のメリットは、メーリングリストの登録者数に基づいて料金が決まるということです。先程もいった通り従量課金制です。1人の加入者に対して年間5円のコストがかかるかもしれませんが、彼らは5年間に10万円ものコンテンツを購入してくれルカもしれません。ROI (投資収益率) が驚くほど高く、確実に利用者であるこちら側に有利なサービスです。実際、計算してみたところ、うちのメールマーケティングのコスト100円ごとに3,800円の収益があることがわかりました。これは業界の中で最も高いROIです。
ここで大切なのは、セールスファネルを設定してフェーズに合わせてマーケティングメールを何通か送るだけで、それをしていない競合他社よりも大きな差を付けられるということです。セールスファネルを完璧に理解する必要はここではありません。細かいことにこだわる必要もありません。そもそもセールスファネルを使えば、優位なマーケティングがおこなえるということだけを覚えておいてください。そうです、細部が仮にショボくても全体像を作ってしまえば、セールスファネルがモノを売ってくれるのです。そのくらいセールスファネルはビジネスにおける強力な武器になり得ます。
次のレッスンではコンテンツメールの作り方についてお話ししていきましょう。これは見込み客との良好な関係を維持するため、外部へ送信するものです。また、次のモジュールではセールスファネルに使用するマーケティングメールを作成する方法についてご紹介していきましょう。マーケティングメールは通常、コンテンツメールをベースとして作成するものです。そのため、次のレッスンで学ぶコンテンツメールは次回のモジュールでとても大事になることを忘れないでください。それでは次のビデオでお会いしましょう。