前回のテーマでは、見込み客を作り出し、アクセス数を増やすための最初のステップについて説明をしてきました。その方法は「素晴らしいコンテンツを作ること」でしたよね。ワークシートに沿って作業を進めているのであれば、貴重なコンテンツに関するトピックやアイディアのリストが用意されているはずです。そのうちのいくつかはすでにコンテンツの一部になっています。
リードマグネットで大事なのは量ではなくクオリティ
約束通り、今回は「Lead Magnets(リードマグネット)」についてお話をしていきましょう。リードマグネットとはわかりやすく言えば、あなたが最善を尽くして作ったコンテンツのことです。通常は見込み客にお金を払ってもらうような情報がそのコンテンツには入っていますが、リードマグネットの場合には見込み客がお金よりも簡単に提供してくれるメールアドレスを対価としてもらうようにします。
メールアドレスは、あなたの貴重なリードマグネットに対する対価としてふさわしいものです。リードマグネットについてちゃんと説明していないので、なぜお金ではなくメールアドレスが対価としてふさわしいかわからないかもしれません。でもリードマグネットという言葉を単語に分解して考えれば、どういう意味を指しているのか理解してもらえるはずです。
まず「Lead(リード)」とは、マーケティング用語において「見込み客」という意味を表します。そして「Magnet(マグネット)」は「見込み客を引き寄せるもの」を表します。たとえば、電子書籍やビデオコンテンツ、もしくは実際のトレーニングなどはリードマグネットとしてよく使用されるコンテンツです。
他にもPodcastの独占配信や珍しいインタビュー、1ヶ月にわたるリサーチをまとめたコースや詳細なメールマガジンなどもリードマグネットとしてよく見られますね。これらのコンテンツは、一般公開されているコンテンツよりも、情報や価値において深みがあるものがほとんどです。
リードマグネットにおいて重要なのは、膨大な量ではなく高い質です。コンテンツを視聴してくれた人々に対して、驚きや感動の瞬間を与えられるようなものであれば、短い10ページの電子書籍でも、10分ぽっちのビデオでも、すばらしいリードマグネットになり得るのです。
本来であれば、すばらしいコンテンツを作ったらそれを販売したいところですよね。しかしリードマグネットの場合には、見込み客にお金を要求しません。その代わり、さっきも言ったように見込み客のメールアドレスだけを対価として受け取ります。これは見込み客にとってはかなりお買い得な話のはずです。
おそらくあなたも、何かしらのコンテンツを手に入れるために、メールアドレスを登録したことがあるのではないでしょうか。僕たちは普段から優良なコンテンツを入手するためにメールアドレスを対価として受け渡しているので、このような流れは自然なことに感じられるかもしれません。それがリードマグネットの強みです。
あなたが力を尽くして作った優良なコンテンツをメールアドレスだけで獲得できるようにすれば、多くのユーザーがあなたのメーリングリストに登録してくれるようになるはずです。その結果、あなたのコンテンツに対して興味や関心のあるたくさんの見込み客から、多くのメールアドレスを集めることができるのです。
リードマグネットの手法を用いることで、あなたのメーリングリストの登録者を一気に増やすことができ、ビジネスを急成長させることができます。しかしリードマグネットを使ってメールアドレスを収集するためにはリードマグネットをオプトインページと呼ばれるサイトに固定しなくてはいけません。
オプトインページとは、コンテンツを受け取るために自分からメールアドレスを入力するためのページのことです。以下にオプトインページへアクセスしてリードマグネットを入手するまでの流れを説明しましょう。とても簡単ですよ。
まずGoogleで興味のあるキーワードを検索しますよね。そして、自分の検索条件に合ったコンテンツを見つけ、アクセスします。そのページを開くと、このように書かれたポップアップウィンドウが出てきます。「『ウェブサイトのアクセス数を増やすための101のヒント』について書かれた電子書籍を今すぐ無料でもらいますか?」。もちろん欲しいのでメールアドレスを登録すると、すぐにお目当ての電子書籍が送られてきました。
オプトインページでリードマグネットのコンテンツを手に入れるための手順はこれだけです。価値が高くボリュームのあるコンテンツをリードマグネットとして設定し、オプトインページに固定するだけでJeff Bullas ジェフブラスは、メーリングリストの購読者を一気に増やすことができました。
オプトインページからメールアドレスを登録してもらったあと、基本的に2つの処理を行えるようにしておきましょう。1つは、見込み客がリードマグネットのコンテンツにアクセスできるようにするということです。もう1つは、収集したメールアドレスを保存してメーリングリストに登録。そして今後も引き続き、メールマガジンのようにメッセージを送れるようにしておくということです。
リードマグネットでメールアドレスを獲得する
メールを送ることに遠慮がありますか?でも、彼らはリードマグネットの代わりにメールアドレスを提供し、僕たちがメールを送ることを許可していますよね。オプトインの意味は選択的に入る、です。だから、安心して送ってください。むしろコンテンツに興味を持って登録してくれたのだから、引き続きコンテンツに関する情報を提供すべきです。
しかし、こんな疑問を持つかもしれませんね。「なぜメールアドレスが必要なのだろう?」「なぜ連絡を取り合う必要があるのだろう?」「質の高いコンテンツができたのなら、すぐに販売した方が良くない?」と。簡単に言えば、ほとんどの人は初見のコンテンツにお金を払おうとしない傾向にあります。でも見込み客として、メールアドレスをしっかり抱え込んでおけば、後からあなたのコンテンツが欲しくなって買ってくれるかもしれないですよね。
あなたが連絡を取り続けていれば、あなたのコンテンツは忘れられません。だからこそ、見込み客のメールアドレスが必要なのです。気持ち的にも経済的にもあなたのコンテンツを買う準備ができれば、そして彼らの中にあなたが存在し続けていれば、コンテンツを購入してくれるでしょう。
正直に言うと、彼らがいつ購入する準備ができるかなんて、はっきりとはわかりません。しかし、その人のメールアドレスを知っていれば、新しいコンテンツのリリースや、すでにあるコンテンツのアップデートをお知らせすることはできますよね。気持ちの面で彼らに購入する準備が整えば、彼らが最初に考えるのはあなたの商品のはずです。
販売する側の人間は、消費者に対してこう考える傾向があります。「消費者は常に私たちの商品をチェックしてくれている」「こちら側が声をかけなくても欲しかったら買ってくれる」と。しかしこれはとんでもない誤解です。海外ではこれを「The Unforgotten Fallacy(『忘れられない』幻想)」と呼んでいます。
想像してみてください。あなたのコンテンツが並んでいる販売ページにアクセスした見込み客がいたとしましょう。彼らはあなたのコンテンツを気に入っているが、まだ買おうとは思いません。そして彼らはあなたにこう言うのです。「たぶん来月くらいか、もう少しお金に余裕があるときに買うよ。」「購入者のレビューをちゃんと調べてから買おうかな。」と。
その時にはただサイトをアクセスしただけで購入はせず、後々のために頭の片隅に置いておこうとするのが顧客の心理です。その時には間違いなく「買おう」と思っているはずなのです。しかしそこで問題になるのは時間の経過です。1日が経ち、1週間が経ち、1ヶ月が経ち、さらに月日が経過していきます。結果、彼らはあなたのことを完全に忘れ去ってしまうでしょう。
彼らがあなたの販売ページにアクセスして、コンテンツを興味深く見てくれたとしても、それ以降、あなたから連絡がなければこのように忘れられてしまうだけなのです。決して簡単に2人の関係は維持できません。「僕はここにいるよ」と言わず、心の中で「きっと覚えてくれてるだろう」と思っているだけでは、絶対に彼らから忘れられてしまいます。
あなたはこれまで何度、家賃を払ったり、郵便物を取り忘れたり、食料品店で水を汲んだりすることを忘れましたか?あなたにとって大事なことにもかかわらず、きっと何度も忘れていますよね。僕はあなたが今朝、鍵をかけ忘れたことも知っていますよ。
ポイントは「見込み客が自発的にあなたのコンテンツを覚えようとはしない」ということと「1日の中で、または1週間の中であなたのコンテンツ以上に刺激的な出来事がたくさんある」ということです。しかし、もしあなたがリードマグネットと引き換えに、見込み客のメールアドレスを受け取っていたとしたらどうでしょうか。彼らがあなたのコンテンツを忘れられないように連絡を取り続けることができたはずです。
たまには、メールで送れる程度のコンテンツを送ってあげてもよいでしょう。彼らはあなたの存在を忘れず、購入しようという気持ちの準備と経済的な余裕ができたとき、きっとあなたのコンテンツにお金を払ってくれるはずです。
もう1度言います。あなたのリードマグネットであるコンテンツを提供する代わりに、見込み客からお金ではなくメールアドレスを受け取りましょう。もしあなたが自分の商品を見込み客に1度宣伝しただけで、見込み客が1週間後あるいは1年後に買いに来てくれると思っていたとしたら、いつか気が変になってしまうかもしれません。なぜなら、いくら待てども見込み客はあなたの商品を買ってくれないからです。
繰り返しますが、1度宣伝しただけで、見込み客がずっと先まであなたのコンテンツを記憶してくれていて、将来買いに来てくれることなんてあり得ません。コンテンツをリリースして、時々彼らに連絡を取ることが必要なのです。そうすれば1ヶ月後、2ヶ月後、さらには1年後であっても、彼らはあなたのことを覚えておいてくれるはずです。
リードマグネットの1番のメリットはなんでしょうか。メールを使えば相手の頭の中にあなたという存在が残り続けるということですね。僕たちの個人的な経験によると、どんな商品においても、メールマーケティングほど収益を上げる宣伝方法はありませんでした。
あくまで、見込み客のメールアドレスを入手するための最初のステップはリードマグネットです。メールマーケティングと言うと多くの人は「ああ、長いエッセイか何かをタイピングするやつね。」と想像するかと思います。しかし、それは大きな誤解です。メールの中には、もちろん長いエッセイを書くこともできますが、短い文章でもいいですし、Podcastのリンクでも、ビデオでもなんでもいいのです。要は、メールに添付できるコンテンツならなんでも構いません。
それよりも、メールマーケティングにおいて何よりも大切なのは、まずリードマグネットでメールアドレスを獲得することです。顧客のメールを入手しなければ、メールマーケティングが成立することはないのですから。
では、どうやってリードマグネットを作成すればいいのでしょうか?まず第1に、前回お話ししたような流れで素晴らしいコンテンツを作成することです。では、素晴らしいコンテンツとリードマグネットの違いはなんだと思いますか?それは、オプトインページがあるかどうかです。リードマグネットを受け取るためには、メールアドレスなどの提供に見込み客自身が同意しなければなりません。
オプトインページでは、見込み客に「特別なコンテンツを入手しますか?メールアドレスを入力するだけですぐに入手できますよ。」といったような簡単なメッセージを表示させておきます。実際のリードマグネットコンテンツを作成するときに、確認してほしい事項がモジュール4のワークシートに含まれていますので参考にしてみてください。
でも、みなさんの中には「オプトインページなんて作れないよ」と心配している人もいますよね。そこで、いいニュースをお持ちしました。オプトインページを作成するために、何かスキルを持っている必要はありません。とても簡単にオプトインページを作成するためのマーケティング用ウェブプラットフォームがたくさんあるからです。ボーナスコンテンツでは、特別なスキルや知識を使わずにオプトインページのセットアップを行っているプロセスを紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。それでは、またお会いしましょう。
リードマグネット作りのチェックリスト
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