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石崎力也のコンサルティング「いしこん」

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2つのステップでコーチングのノウハウをオンライン講座として提供する方法

Last updated on 2024年2月21日 By 石崎力也(編集者)

あなたはオンライン講座への移行を検討しているコーチで、実際にオンライン講座を作るにはどうすれば良いのか?具体的なやり方を探しているかもしれません。僕はオンライン講座を自分で1から作り、それを販売することに10年以上のキャリアを積んできました。その経験を元にコーチ、コンサル業の方がオンライン講座をスムーズに作るための手順を紹介します。

コーチングは顧客と直接話をすることで成り立つサービスです。それをオンライン講座の形に変えようとなるとどう実行に移せばわからないかもしれません。オンライン講座の作り方を検索してもツールの使い方やアフィリエイト記事ばかり出てくるはずです。なぜなら実際にオンライン講座を作ったことのある人が少ないからです。そもそも日本ではオンライン講座はまだ新しい概念です。英語圏ではその名前がオンラインコースで統一されています。これから僕がオンラインコースの文化が成熟している英語圏から学んだ知識を元にオンライン講座を作るためのステップを解説していきます。

今回お届けするノウハウはこちら

  • ステップ1:クライアント全員に必要な知識を特定する
  • ステップ2:自分のコーチングスキルから動画コンテンツを作る
  • 疑問:オンラインコースは個別セッションの代わりになるの?
  • まとめ:カリキュラムに沿って動画レクチャーを作成する

ステップ1:クライアント全員に必要な知識を特定する

あなたのサービスをオンラインコース化する上で必要となるのはコースのカリキュラムです。オンラインコースでは学校の授業のように学習の道筋になるようなカリキュラムが必要です。クライアントが順を追って自分の問題解決を図れるようなカリキュラムを作りましょう。それに沿ってコンテンツを制作することになります。

ではカリキュラムを考えるにあたりまず、クライアント全員に共通して必要になるような基礎知識は何か?ということを考えてください。あなたがコーチングでクライアントと1対1のやりとりをしていて、何度も繰り返し説明していることはありますか?それこそがまさに全員に必要な基礎知識です。それを動画などのデジタルコンテンツとして収録しておけば全員に同じ説明をする必要がなくなります。

そういった知識は複数あるはずです。それは必ずしも全員に向けたものでなくても構いません。該当する人が複数人いるようなテーマであれば、その人たちだけに向けたコンテンツを用意しても良いでしょう。例えば「時間の使い方が下手だと感じる人向けのレクチャー」「初対面の人間関係が苦手な人向けのレクチャー」というように、あなたの過去の体験から共通項を見つけ出すこともできます。

Coaching success path example1

さらにこれらのカリキュラムはサクセスパスという計画表に記入することをオススメします。サクセスパスとは顧客が現状から理想の状態に到達するまでに必要な道筋を、1つの流れとして示したものです。理想の状態に近づくためには学ぶべき知識や実践すべきアクションなどがあります。それらのアクションを細かく区切って表にしたものです。サクセスパスは大きないくつかのステージに分かれ、その中でさらに細かなレクチャーに分かれる構造になっています。

Coaching success path example2

例えば、サクセスパスの中にステージを4つ用意します。コーチングであればまずステージ1として「現状の確認」というようなことが入るでしょう。そしてそのステージ1の中に「あなたの仕事の悩みを書き出す」「今の人間関係を書き出す」といったレクチャーが入ってくるかもしれません。ステージ2は「ゴールの明確化」、ステージ3は「懸念事項の確認」、ステージ4は「具体的なアクションの実践」というような具合です。

クライアントがサクセスパスに沿って学習や実践を進めていけば理想の状態に近づける。カリキュラムを作るときは、このようにクライアントに踏んでほしい段階を順番に並べるようにすると良いです。そうすることで、個別セッションがオンラインコースの形に変わったとしてもクライアントがしっかりと成果を出せるようなコンテンツを用意することができます。

ステップ2:自分のコーチングスキルから動画コンテンツを作る

コンテンツの企画書であるカリキュラムが出来上がったら、次は実際のコースコンテンツを作っていきましょう。実際にまだ動画によるレクチャーなどを作ったことがない場合はUdemyを参考にすることをオススメします。Udemyは好きなオンラインコースを購入して視聴できるプラットフォームです。Udemyでご自身の好きなコースを1つ買って視聴すると、オンラインコースの中のコンテンツがどんなものかを簡単に理解できます。

Udemy video lecture

Udemyでは多くのレクチャーが動画になっています。なぜかといえば、一般的に動画が一番情報量を詰め込めるからです。これは文字情報であるブログ記事と動画であるYouTubeを比較すれば分かりやすいと思います。オンラインコースの中身として、まずは動画コンテンツを作ることを考えてください。もちろん、オンラインコースにはPDF形式の実践用ワークシートや作業の抜けを無くすチェックリストといったものも存在します。

いきなりそれらの資料まで作ろうとすると大変です。そのためまずは動画レクチャーとして作成することをオススメします。先ほどのカリキュラムを作成する段階で、すでにどんな内容のレクチャーを作るかを決めているはずです。あとはその順番通りにレクチャー動画を作っていってください。

Video lecture face slide

動画の形式は大きく分けて2種類、顔出しのものとスライド形式のものがあります。顔出しのものは基本的にカメラを使ってあなたの顔を写しながら収録するものです。スライド形式はプレゼン資料を使ってパソコン画面上で説明をしながら、そのパソコンの画面自体を録画するものです。

顔出しの場合は撮影機材の用意やその操作方法の習得が大変です。そのため、初めてのレクチャー動画の場合はスライド形式のものを作ることをオススメします。実際にUdemyにあるオンラインコースを見てみるとこのスライド形式のコースが多いことに気づくと思います。

疑問:オンラインコースは個別セッションの代わりになるの?

あなたはオンラインコースで、1対1で行う個別セッションと全く同じサービスを提供できるのか?と疑問に思っているかもしれません。正直にお答えすると答えは「NO」です。ですが悲観するのは少し待ってください。実は全員が1対1のコーチングセッションを希望しているわけではありません。

これは僕にも経験があります。僕はいしこんというコンサルティングサービスを提供しています。今のところ僕と直接お話ができるサービスはこのいしこんだけです。Zoomで定期的なコンサルを行うのですが、人によっては予定を合わせるのが大変だという人がいます。直前まで予定が決まらないのでなかなかコンサルの予約が入れられない。やっと予定が決まったと思ったら希望していた枠が埋まっていたなんてこともあります。

そういう方からたまに「ミーティングの代わりにチャットで質問できて少し安価なライト版のようなサービスはありませんか?」という問い合わせを受けます。つまり、全員が全員1対1のプライベートコーチングのようなサービスを望んでいるわけではないということです。

経済的または時間的に余裕がない人には、オンラインコースなど自由な時間に学べるコンテンツがありがたいわけです。むしろ、定期的な個別セッションを待っている間でもコースコンテンツを利用した学習や実践が可能です。意欲のある人にとっても素晴らしい選択肢であると言えます。

またオンラインコースに移行したからといって、個別セッションを完全に廃止しなければいけないわけでもありません。これらをオンラインコースのオプションとして販売することもできます。例えば個別セッション付きのプランを「VIPプラン」と呼んで通常より高い料金をチャージする選択肢もあります。オンラインコースを取り入れることで、個別セッション以外にも柔軟なサービス提供ができると覚えておいてください。

まとめ:カリキュラムに沿って動画レクチャーを作成する

ここまでコーチ、コンサル業の方が自分の知識をオンラインコースに変えるための手順を紹介してきました。最後に要点を6つにまとめました。

  • コーチングで提供していた知識やノウハウをオンラインコースにするときはクライアントに繰り返し説明していたテーマなどを選ぶと良い。
  • 学校の授業のようにクライアントが順を追って自分の問題解決を図れるようなカリキュラムを作成する。
  • カリキュラムはいくつかのステージに分解しサクセスパスという表に記入すると良い。
  • カリキュラムが出来たらそれを元に順番にコースコンテンツを作成する。
  • 初心者がコースコンテンツを作る場合には、スライド資料で説明を行う動画を推奨する。
  • オンラインコースは個別セッションの役割を完全に代替することは出来ないが、セッションが不要な人やスキマ時間で学習したい人向けのサービスとしても価値が高い。

カテゴリOnline Course

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