どうもこんにちは、石崎力也です。
今回は、見込み客に影響を与えるための方法である「価値の提供」についてお話をしていきましょう。言うまでもなく、価値を提供することは、あなた自身とあなたのビジネスにとって非常に重要なことです。すでにお話ししてきた通り、価値を提供する方法にはいくつもの手段がありましたね。見込み客の小さな問題を解決してあげること、間違った考え方を正してあげること、技術を身につけさせてあげること。これらは全て「価値の提供」です。基本的に「価値を提供する」ということは、見込み客を積極的にサポートするということです。誰かを助けることで、あなたは影響力と権威性を手に入れることができるでしょう。
誰かがあなたに有益な情報や役立つスキルを教えてくれることを想像してみてください。きっとあなたは、教えてくれた人を尊敬し、感謝し、有能なアドバイザーとして認めることになるでしょう。あなたが有益な情報や役立つスキルを教えることで、あなたの見込み客は、これと同じ感情を抱いてくれるはずです。しかし実際のところ、多くの価値を提供することは、すなわち「損をすること」だと感じる人がほとんどのようです。
ネットビジネスで出し惜しみをする人は永遠に稼げない
僕がクライアントから繰り返し受ける質問のナンバー1は、どの程度まで無料で出せばいいですか?というもの。あるいはフロントエンド商品でノウハウを出しすぎたらバックエンド商品で喋るノウハウがなくなってしまうのではないか?という質問もよく受けます。ようは出し惜しみをしているのです。
あなたも、今回のテーマを聞いたときに、こう考えたかもしれません。「もし見込み客に無償で価値を提供してしまうと、それ以降、自分のコンテンツにお金を払おうとしない。」しかし、これは大きな誤解です。
多くの価値を無償で提供してしまったら、その後にリリースする有料コンテンツにお金を払ってもらえない。これは、一見正しい考え方のように思われるかもしれません。しかし、実際のところは「価値を無償で提供すればするほど、あなたからさらにコンテンツを買いたくなる」というのが事実なのです。
たとえば、プロダクトローンチフォーミュラで有名なジェフウォーカーは「95%を無料で出す」をモットーにしています。プロダクトローンチフォーミュラは正規価格で買えば30万円ほどです。僕もPLF2.0、3.0、4.0、5.0を買いました。でもぶっちゃけ、ググればノウハウの95%は無料で出てきます。ある人はブログ記事でノウハウをまとめ、ある人はビデオでフォーミュラについてレクチャーしています。いずれも無料です。もちろんジェフウォーカー自身も、日々たくさんの無料コンテンツを配布しています。95%の情報は無料で視聴できるのに、どうして僕たちは彼の高い商品を購入するのでしょうか?
答えはシンプルです。残り5%の「背中の一押し」を買うためです。ジェフウォーカーに30万円を払うことで、彼のチームからサポートを受けられます。さらに30万円を払うことでコミットメントが生まれます。30万円を払ったんだからそれ以上に稼いでやろうという一種のモチベーションが発生します。僕はこのジェフウォーカーの「95%を無料で出す」というアイディアが大好きです。出し惜しみしてはいけない、ということをジェフが教えてくれている気がするからです。
あなたが価値を気前よく提供したという事実は、その価値を受け取った人全員が覚えていることでしょう。あなたが、どれだけ自分の人生に影響を与えてくれたか、どれだけ価値のあるコンテンツを無料で配ってくれたか、それがどれだけ親切な行動だったか。そして、あなたの無料コンテンツにこれだけの価値があるのなら、有料コンテンツには想像もつかないほどの価値があるのではないだろうか。価値を提供された見込み客はこのように考えるのです。
見込み客が具体的な結果を得られる価値を与える
価値を提供するときには、見込み客が実際にメリットを得ることができるようなコンテンツにするということが重要です。例えば、僕と竹岡さんがJVで作ったFast Launch というベストセラーコースがあります。僕たちには自分のジェフウォーカーのようなプロダクトローンチの仕組みを構築したいという野心的な見込み客がたくさんいました。そこで僕と竹岡さんは「日本のビデオプロモーションはダサすぎる」というテーマの映像コンテンツを無料で提供したのです。
そのコンテンツの中では、1000 True Fansというコンセプトを説明しています。それは「ネットビジネスで大金を稼ぐために、大量の見込み客を集めなくてもいい」ということで、もっと具体的に言えば「生計を立てる程度の稼ぎなら、1,000人ほどのリストで十分だ」という主張でした。
僕たちがこのコンセプトを生み出すために、莫大な時間をかけたことは言うまでもないことです。それに自分たちのコンテンツに、1000 True Fansというコンセプト自体を適用させるのにもかなりの苦労がありました。このコンセプトは僕たちにとって非常に価値があるものであり、これなしには成功はあり得なかったと言っても過言ではないほどです。
問題は、多くの人が「苦労して獲得した価値を無料で渡したくない」という感じることです。1000 True Fansのように、苦労して生み出した価値を無料で提供するには確かに抵抗がありますよね。だから、「価値を提供する際に報酬をもらいたい」というような感情は、なんらおかしいことではないのです。
しかし、見込み客はあなたから多くの価値を得ることを望んでいるはずです。そして、あなたは見込み客に価値を提供したいと考えている。この現状を利用しない手はありませんよね。苦労して生み出した価値だからこそ、あえて無料コンテンツとして提供する。そうすることで、見込み客を助けることができますし、その後の有料コンテンツの売り上げにつなげることもできます。このようなビジネスモデルは「フリーミアム」と呼ばれています。
スマートフォンのアプリでは一般的なビジネスモデルですよね。基本プレイは無料で、ゲーム内課金があるようなものも「フリーミアム」モデルです。無料部分はゲーム全体の85%程度で、プレイヤーからすると若干の物足りなさを感じるかもしれません。例えば、連続プレイ時間に制限があったり、キャラクターの回復に時間がかかったり。プレイヤーは常にゲームの改善を望み、運営側にそれを期待をしています。そして、良いタイミングを見計らって有料のアップデートバージョンを公開します。
この時、多くのプレイヤーはアプリを削除するでしょうか?いいえ、有料のアップデートバージョンをプレイするために、喜んでお金を払うか、現状を維持するためにアプリを残しておくことでしょう。多くのプレイヤーは、無料版が面白いのであれば有料版はもっと面白いに違いない。そう感じるはずなのです。
無料コンテンツのクオリティを上げれば有料商品への期待感が高まる
無償で提供したコンテンツが見込み客にインパクトを与えれば与えるほど、より多くの人があなたを信頼できるアドバイザーであることを認めるでしょう。見込み客に対して報酬を要求することなく、どれだけの影響力を持つことができるかが重要なのです。
あなたは、コストコに行ったことはあるでしょうか。そこで行われている試食会をイメージしてみてください。ついつい、試食が置いてあると食べてしまい、そのまま購入するということがありますよね。これは何故でしょうか?1口食べてみたことで、その美味しさがわかったからです。あるいは韓国のEマートと言えばピンと来る人も多いかもしれません。午後5時になると一斉に試食コーナーがあいて、それこそ自宅で作るより遥かに豪華な韓国料理を楽しめます。
価値の全てを有料という名のベールで包み隠すべきではありません。これは見込み客の助けにならないだけでなく、売り上げにも繋がらなくなってしまう主な原因です。稼ぐことばかりを考える代わりに、できるだけ多くの価値を与えることに焦点を当てましょう。
それでは、今回考えてほしい質問を発表します。「あなたの見込み客が心から求めている、もしくは必要としている情報はどんなことでしょうか?」「あなたの専門知識の中で、見込み客の心を揺さぶるような情報は何でしょうか?」「どうすれば見込み客の生活に最高の影響を与えることができるでしょうか?」「見込み客はどのようなスキルを持っているでしょうか?」
これらの質問への回答を考えることが今回の課題です。これらの質問を出発点として、どんな価値を見込み客に提供できるかブレインストーミングしてみてください。相手の心を揺さぶり、人生に良い影響を与えることができれば、信頼できるアドバイザーとして認められるということを忘れないでください。