今日はアップセルについてレクチャーします。どんなアップセル商品を作ればいいかわからない人は次の3つの質問によって着想を得てください。
- 論理的に考えて次のステップは何か?
- より早く結果を出すためにどうすればいいか?
- 見込み客が持っている別の問題は何か?
ダイレクト出版がやっているように商品の購入直後にワンクリックで追加購入できるアップセルオファーを導入するには、ClickFunnelsを使いましょう。オンラインコースの管理にTeachableを使っている場合は、Teachableでもワンクリックのアップセルオファーを出せます。ClickFunnelsはアップセルオファーを2つ以上出せるのに対し、Teachableは1つしかオファーできません。決済周りに強いのはやはりClickFunnelsと言えるでしょう。
もしあなたが2万円の商品を販売する場合、それぞれの取引から得ることができる最大の金額は2万円のままだと考えるかもしれません。しかし、もしあなたがその取引で得られる収益を2万5,000円、3万円、さらには4万円にまで上げられるとすればどうでしょうか。
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アップセルとは?
これは非現実的に聞こえるかもしれませんが、アップセルによって実現することができます。アップセルとは、収益を最大化するためにアドオンやアップグレード、またはほかのアイテムをセールスファネルに追加する手法のことです。
ダイレクト出版で商品を購入したことのある人であれば、アップセルは絶対に1回は経験したはずです。ワンタイムのアップセルオファーはダイレクト出版がよく使う手法だからです。例えば、あなたもきっと購読しているであろう月間ビジネス選書。僕は結局読まずに横積みになった本が3冊を超えた時点で、辞めちゃいました。ダイレクト出版からはこんなオファーが来ていました。メールを検索したら出てきました。
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この初月無料で購読をした後に必ず年間購読30,000円のプランがアップセールでオファーされます。たかだか本を購入するのに30,000円なんて誰が払うんだよとあなたは思うかもしれません。別にあなたが払わなくてもいいのです。ダイレクト出版にはたくさんのメルマガ読者がいますから初月無料に申し込んだ人の20%でも年間購読を申し込めばダイレクト出版は利益を出すことができるでしょう。それがダイレクト出版の狙いなのです。
ダイレクト出版のイケイケなマーケティングには賛否両論あるでしょう。僕が大学生の頃からダイレクト出版はアップセルオファーと高額商品のオファーを基軸としたビジネスモデルを構築していました。もう10年以上もまえの話です。誰もが「彼らと同じ仕組みを導入したい」と思っていたのは間違いありません。そういう意味ではデジタルマーケティングを10年以上も前から導入していた、超クールな企業と言えます。彼らのプロモーションを見ていると、「ああ、このくらいちゃんとやれば、そりゃ儲かるよな」というのが側から見ていてよくわかります。でもその実装方法がわからなかった。
今はデジタルマーケティングのプラットフォームが僕らみたいな末端のマーケターにも安価で使えるようになりました。それが先ほど紹介したClickFunnelsやTeachableです。僕たちはこれら2つのプラットフォームに加え、Deadline Funnel、Zapier、MailChimp、SUMOを使ってビジネスモデルを構築しています。ようやく最近になって、神田昌典さんがTeachableを導入して「オンライン講座の時代がきた」と言ってくれているので、日本にもこれらウェブサービスが認知されはじめた段階です。そう考えると、日本のデジタルマーケティングはまだまだ世界標準からかなりビハインドしていると言えましょう。
これは最近、僕が購入したマイケルハイアットのPlatform Universityというサブスク商品です。月額$47のサービスに申し込むと、すぐに年額のオファーに切り替わります。Upgrade to Yearlyの文字列が見えますか?月額$47を申し込んだ時点では、$47だけを払うつもりだった。だけど年額オファーが魅力的だった。だから追加で$423を支払った。シンプルに僕の顧客単価は約10倍になりました。あなたが販売者だとしたら、$47をもらうのと$423をもらうの、どちらが嬉しいですか?いうまでもありません。$423をもらいたいですよね?こんなふうに、より高い商品を購入直後にオファーするのがアップセルと考えてください。
「アップセル」と検索してみると「アップセルとは?」とか「アップセルとクロスセルの違い」などが関連に表示されますが、別にテストに出るわけじゃないんだからそんなキーワードで検索しても意味はないでしょう。あなたは「ダイレクト出版のようなアップセルオファーを実装する仕組み」とか「アップセル商品の着想を得る方法」とか「アップセル オファー 作り方」などの、もっと実用的なキーワードで検索をしてください。そうすれば、あなたが今見ているこのレクチャーにまたたどり着きますから。
アップセルの具体例
たとえば「とても美味しいビーガンブレックファースト・ランチ・ディナーのレシピ」というコンテンツを1万円で購入したとしましょう。購入するとすぐに、ビーガン向けのデザートを作るコンテンツが5,000円で追加できるという趣旨のページが表示されました。
インストラクターはビーガンに関する知識が非常に豊富で、そんなインストラクターから新たなスキルを学べることは、あなたにとって待ちきれないことです。そこでビーガン用デザートのコンテンツ販売ページにアクセスし、すぐにカートに追加しました。
これはどういうことでしょうか。最初は1万円しか使わない予定だったのに、すでに1万5,000円も使ってしまっています。アップセルのメリットは、ワンクリックでアップセルを導入することができるということです。
つまり、見込み客はボタンを1回クリックするだけですぐにアップセルを購入することができるのです。クレジットカード情報を再度入力する必要はありません。購入時に起こりうる摩擦が最低限なのです。
こちらのアップセルオファーを導入したければかつては面倒なスクリプトをFTPでサーバーにアップロードして処理しなければなりませんでしたが、今はプラットフォームがもともとのデフォルトの機能として兼ね備えています。例えばClickFunnels はこのワンタイムアップセルオファーがとても得意です。またコース管理プラットフォームのTeachable でも1-Clickアップセル機能がデフォルトで搭載されています。
僕たちもこの1-Clickのアップセロファンを使ってたくさんの売り上げを計上しています。例えば僕たちがオートウェビナーで販売しているコンプリートバンドルという商品の後には100,000円台のアップセル商品が3つ続きます。
左側のアイコンを見てください。上矢印、下矢印が複数続いているのが見えますか?上矢印はアップセルです。下矢印がダウンセルです。ClickFunnelsはアップセルオファーもダウンセルオファーも複数出せるので、たった数分のうちに一人の顧客にたくさんの金額をチャージすることができます。もちろんこのオファーはお金のあるお客さんにだけ表示されるようになっています。お金を持っていない人にアップセルオファーを見せてしまうと、購入後に「間違ってクリックしました、返金してください」とか面倒なメールが来るので、慎重になる必要があります。フロントエンド商品で100円オファーをしているダイレクト出版はその点、カスタマーサポートが大変だとと思うのです。100円で人を集めたら、そりゃたくさん人は集まるだろうけど、その中には一定数のヤバイ人もいるだろうから、そんなやばい人たちに捕まったらサポートは疲弊するだろうなとはたから見ていて思うのです。
まあ人のことはどうだっていいや。
まずオプトインした直後に5700円の商品がオファーされますこれは15分間限定の時間制限のある取引です。この取引に応じた人には早速コンプリートバンドルのライフタイムアクセスを99,700円でオファーします。こちら99,700円の商品を購入した人に今度はOnline School Building 1.0 を89,800円でオファーします。この89,800円のオファーに応じなかった人にも応じた人にもさらに上位の180,000円の商品を販売します。不思議なことですがオプトインした直後8分以内に5700円の商品と99,700円の商品と89,800円の商品と180,000円の商品を買う人が結構たくさんいるのです。
あなたが想像している以上にそして僕が想像していた以上に。
このレクチャーを作っている間にも、コンプリートバンドルが1つ売れていきました。25分前のデータです。それから2分後にOnline School Building OTOが売れています。OTOはClickFunnels の造語で、One Time Offerの略語です。このコンプリートバンドルを購入した人は、Online School Building の存在は知らなかったはずです。でも2分で購入する決断をした。さらにそこから2分で、いしこん(プラチナ)という18万円の商品を買っている。僕は、販売している商品やセールスファネルの中身を公には出していないので、何がいくらでどの順番でオファーされるかは、購入した人でないとわからないのです。にもかかわらず、うちにこれられるAランクの人たちは、10分以内に10万円や20万円の商品の購入をワンクリックで決断してしまいます。なぜこんなことが起こるかと言えば、彼らはAランクのお金持ちだからです。本の著者であったり、東京で活躍するセミナー講師であったり、成功しているフリーランサーであったり、YouTubeで20万人以上の登録者を持つインフルエンサーであったり。そして僕がターゲティングしているのはそのAランクだけだからです。
考えてみてください。ダイレクト出版と同じ仕組みを導入したいと考える人は、素人ではありません。アップセル商品を作りたいと考える人は、素人ではありません。あなたがここまでこのレクチャーを理解し視聴しているということは、きっとあなたもAランクのプレーヤーなのではないでしょうか?あなたの年収は3000万円を超えていますか?そうであれば、僕がアップセルでオファーする10万円の商品も20万円の商品も、それがあなたの問題を解決する限り、安いと感じられるはずです。
実際、アップセルは異なる2つのコースを提供し、異なるタイミングで販売をしているだけです。だから、このレッスンでアップセルについての説明を聞いたとき「2つのコースを販売するのと何が違うの?」と思うかもしれません。
しかし、この言葉を思い出してください。「人間が物を購入するとき、論理的ではなく、感情的に購入している」と。すでに何かしらを購入した後であれば、追加で購入させることはたやすいのです。購入した物に対して、彼らはさらに多くのものを望みます。僕はすでに個人的なマーケティングの経験として、その事実を身をもって理解しています。もしかするとあなたにもピンと来るところがあるかもしれませんね。大事なことなので繰り返します。
1個目の商品を購入すると決意した人に2個目の商品を販売するのは簡単
2年前に僕は新しいテレビを購入しました。購入したのは60インチのパナソニックビエラです。まじかる☆タルるートくんを書いた江川達也さんが、60インチのテレビとドルビー音源でエロ動画を見たら、リアリティが凄かったと説明するのに、なぜか納得してしまい僕も60インチのテレビが欲しくなったのです。
4日間、ヨドバシカメラのオンラインストアで徹底的にリサーチをし、最終的に購入するテレビを決めたのです。そのとき僕はとても興奮しました。例えるなら、濃いコーヒーを3杯一気に飲んだときのような、覚醒感がありました。話は少しそれますが、かつて留学中に、友人のニマイアスモラザーノ(通称ネミス)という名前のエルサルバドル人が本物の覚醒感が欲しかったらレッドブルにポカリスエットを混ぜたらいいよと教えてくれました。あれやばいです。ほんとに背中から翼が生えたかと思いました。ネブラスカ州立大学の広大なキャンパスを、端から端まで大声出して走り回りたいような気分でした。
そうそうテレビをヤマダ電機で購入したと言う話。
ネットで高額な家電をリサーチをするときはいつもそうなんですけど、もはやテレビのスペックは問題ではなく、このテレビ自体を手に入れたいという気持ちが先行しました。ルンバを買う時も、ダイソン買う時も、iPadやMacBook Proを買う時も、コーヒーエスプレッソマシンのBrevilleを買う時も、とにかくネットでいろいろ調べているうちに欲しくなって仕方がなくなる。
僕は子供が寝静まった後、60インチのビデオで妻とプレステの7 days to dieというゲームをやるのが非常に楽しみでした。その光景を何度も頭に焼き付けて、いざヨドバシカメラのネットショップで購入。
その後でした。テレビを購入した後の決済確認ページが、ほかのプロダクトを僕におすすめしたのです。僕の寝室をまるで映画館のように変えてしまう素晴らしいスピーカーや、Google Chromecastのアクセサリなど。僕は彼に説得される必要もなく、すぐにほかのアクセサリをテレビとセットで購入してしまったのです。
僕はほしかったテレビだけじゃなくて、スピーカーやGoogle Chromecastのアクセサリなどもあわせてゲットできるということに最高の興奮を覚えました。生活の質を高めてくれるなら、どんなアクセサリでも買ってやろうという気持ちでした。しかし、正直なところ、最初の予算よりも5万円ほど多く使ってしまっていました。
でも、そのときの僕はまったくこの出費が気になりませんでした。予定していなかったテレビアクセサリを購入したことに一切の後悔がなかったのです。購入するまでに至るプロセスの中に、テレビ以外のアイテムすらも完全に溶け込んでいたように感じます。
コンテンツのアップセルは、まさに僕がテレビを購入したときと同じ体験を、見込み客に味わわせることになります。彼らは自分たちの生活にすばらしい変化がもたらされることに興奮するでしょう。だからこそ、あなたからコンテンツを購入することを楽しみにしているのです。
優れたアップセルをセールスファネルに追加することで、そこまで多くの作業をせずとも収益を20%ほど増やすことができます。コンプリートバンドルにアップセルが追加されたことで、顧客の三分の一から得られる収益が約600%増加したのです。この点について詳しく説明しましょう。
今はすでに廃止したセールスファネルです。今のセールスファネルはここで紹介するよりもはるかに優れています。だから過去の話。過去のセールスファネル。とりあえず過去の話を聞いてください。
コンプリートバンドルはかつて月額5,400円のサブスクリプションで販売していました。このオンラインコースを購入した直後、新規顧客に対しては「インスタントトラフィック」という1万9,700円のアップセルを提供しました。インスタントトラフィックはすぐにアクセスを集める方法と言う意味です。これはコンプリートバンドルのアップグレードを目的としたパッケージで、僕はこの中でメイントピックについてのより深い話をしました。
僕たちは「コンプリートバンドルに関心があるのなら、このパッケージも気に入ってもらえる可能性が高い」といったようなメッセージでオファーを出しました。そして、「インスタントトラフィック」がどのようにして、彼らの人生にさらなる価値をもたらすことができるかをはっきりと記したのです。
このアップセルは先ほども話した通り1万9,700円という値段設定をしましたが、コンプリートバンドルを購入した顧客のうち30%が購入しました。つまり30%の顧客は、当初5,400円しか使わない予定だったのに、最終的に2万5,100円も費やしてしまったということになります。たった1回のアップセルでここまで大きな収益を得ることができるのです。
僕たちがここで作り出す必要があったのは2つです。
- 1つはアップセルのための商品で、
- もう1つはアップセルのセールスビデオです。
これらをセールスファネルに導入して自動的に売り出すことができます。とても簡単ですし、もしかするとすでに頭の中でアップセルをどのように追加するか考え始めている人もいるかもしれませんね。僕たちはいつもアップセルを売るのにVSL(ビデオセールスレター)を使っています。SamCartを運営しているBrian Moranも、アップセルをVSLで販売しています。VSLは、スライド形式の5分の動画です。超簡単に作れます。セールスレターを書くのは大変だけど、5分程度のビデオセールスレターは簡単に作れます。アップセルを導入するのは難しいと思っているあなた。実は簡単に実装できるんですよ。注意すべきは実装方法ではなく、売れるアップセル商品を開発することなのです。
今回のモジュールの中でビジネスを数千万円規模から数億円規模にグロースさせるといった話をしましたが、アップセルはこれを実現するための手法です。ただ、1つ問題があります。どうやってアップセルのためのすばらしいアイディアを思いつくか、ということです。
アップセル商品の着想を得る3つの質問
そこでアップセルのためのブレインストーミングの方法を3つご紹介しましょう。このブレインストーミングを僕たちはThe Ultimate Upsellと呼んでおり、アップセルを考えるためにとても有効です。
#1. 論理的に考えて次のステップは何か?
1つ目の質問は「プロセスの中で、次の論理的なステップはなんですか?」というものです。学習の進歩と捉えてもいいですね。1つ目のステップが大学への進学方法だとすると、アップセルである次のステップは奨学金の取得方法だと考えることができそうです。
ほかにも、ウェイトリフティングのコンテンツを販売しているのであれば、次は栄養とダイエットに関するコンテンツをアップセルとして販売してもいいでしょう。デジタル一眼レフカメラの使い方を学ぶコースであれば、Photoshopの基本的な機能について教えるコースを作ってもいいですね。
これがどのように機能するか考えてみましょう。アップセルのステップを用意することによって、アップセルが受講者が次に進むべき1段上のステージのように感じられるようになります。
#2. より早く結果を出すためにどうすればいいか?
2つ目の質問は「1つ目の商品よりもさらに多くの結果を得るために、アップセルではどんな手助けをすることができますか?」というものです。たとえば健康法に関するオンラインコースを販売しているとすれば、具体的な食事プランのラインナップをアップセルとして提案できるでしょう。
ほかにも、不安を克服するためのコンテンツを販売しているのであれば、たとえば、人前で話すことへの恐怖を克服する方法や、気まずい思いをしたり、緊張したりせずにパーティを楽しむ方法などをカバーできるアップセルを提供できるでしょう。ロゴデザインのコースを販売しているのなら、受講者が簡単に使うことができるテンプレートや素材集などを用意してあげることでアップセルになるでしょう。
テンプレートを渡して、あなたの成功を加速させましょう、という切り口は僕たちがよく使う手法です。
#3. 見込み客が持っている別の問題は何か?
3つ目の質問は「見込み客が持っているほかの問題点の中で解決できるものはありますか?」というものです。これはオーディエンス・イマージョン・リサーチや質問・調査・販売の3ステップアプローチに関わる話です。
見込み客のためにあなたが解決できる問題とはどんなものでしょうか。たとえば、あなたのダイエットコンテンツを購入した人の中には、着付けについて学びたい人がいるかもしれません。ミニマリズム講座を購入した人の中には、瞑想を学びたいという人がいる可能性もあります。
まとめ:アップセルの商品アイディアをブレストする
今回のレッスンは、3つの質問を使ってブレインストーミングをおこない、アップセルとして提供できるアイディアを出すことです。しかし、そのアイディアをそのまま書き起こしておくだけでやめてはいけません。必ず研究のフェーズまで考慮に入れておいてください。
次のレッスンでは、ほとんどの人がまったく理解していないことについてお話ししていきます。それは「高額商品と高額サービス」についてです。このトピックは、マーケティングの話題の中で僕がもっとも大好きなものの1つです。
これを学ぶことで、あなたは提供することができる商品やサービスに関して、まったく新しい可能性の世界を開くことができるでしょう。例えるならば、あなたの市場におけるフェラーリを作り出すような秘訣をお教えします。あなたのオファーのうち、1つをとても高価なものとして位置付けることで、大きな利益を得られるようにしていきましょう。