あなたはネットビジネスの経営者として、レベルの高い人向けの高額サービスを提供したいと考えていませんか?でも実際にどのように高額のサービスやブランディングにシフトして良いのかと方法を探していることでしょう。ここではあなたの持つ思い込みを乗り越え、見込み客のペルソナを変える方法をお伝えします。
自分のビジネスに変化を与えるためにもっと高い商品を買ってくれる人をターゲットにしたいと考えていますか?多くの人は、安い商品を好んで買うような初心者をターゲットにしたビジネスを展開しています。ですがいざビジネスのペルソナをハイレベルに設定しようとすると多くの人が難色を示します。その理由を解説し、ハイレベルな人向けのビジネスを展開するためのコツを紹介していきます。
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インポスター症候群がハイレベルな見込み客を遠ざけている
まず初めに多くの人が陥る罠について紹介します。この罠には心理学の世界で名前がついています。それが「インポスター症候群」です。インポスター症候群とは、自分の能力を過小評価してしまう心理的な傾向のことです。別名、詐欺師症候群と呼びます。
つまり「自分の能力が周りに評価されているのはたまたまであり、いつか化けの皮が剥がれて自分が無価値であることがバレるのでは?」と思ってしまう現象のことです。面白いことに優秀でパフォーマンスの高い人ほど、このインポスター症候群に陥っていることが多いそうです。
僕の大好きな本の著者に楠木建さんという方がいます。一橋の教授で、ビジネスの競争戦略の分野を研究している学者です。趣味でバンドをやっていて、筋トレが大好き。頭の回転の早いチャーミングな方です。
昔、彼の書いた「ストーリーとしての競争戦略」の本を読んで感銘を受けました。ビジネスに関する素晴らしい洞察が書かれています。もし読んでいなかったらぜひ読んでみてください。僕はその本を読んで楠木さんのことが大好きになり、彼の本を色々と読みました。彼が翻訳した本の中にアダム・グラントの「THINK AGAIN」という本があります。
この本の中で仕事のできるハイパフォーマーなビジネスマンたちを調査したところ、なんと彼らの多くがインポスター症候群になっていたのです。彼らは現状や自分の今の能力に満足できず、不安を持っているからこそ継続して努力し成果を積み上げることができる。その本にはそのように書かれていました。
そう、きっとあなたも同じです。インポスター症候群にとらわれて、自分にはハイレベルな見込み客は釣り合わないと考えているはずです。しかもそれは無意識に起きています。しかも起業塾では初心者を相手にビジネスをやろうということばかりが教えられています。そう、ハイレベルな人たちをペルソナに設定できないのは、実はあなたの脳の特性のせいなのです。
思い込み:自分にはハイレベルな人向けのコンテンツがない
実際に高額商品を購入することのできるハイレベルな見込み客をターゲットにしていくためにはどうしたら良いでしょうか?まずはあなたの頭の中にある思い込みを取り除いていく必要があります。「いや、僕にはまだまだハイレベルな人をターゲットにするだけの実力がない」そう考えている人の頭の中には次のような思い込みが染み付いているはずです。
ですがあなたが何かの専門家であれば、必ず彼らに提供できる価値が存在します。仮にある分野で成功している人であっても、別の分野のことは全く知らないというのが普通です。例えば成功した起業家はビジネスについての知識は豊富ですが、ダイエットのことはまるで分かりません。
その結果、ビジネスの成功で得たお金で美味しいものをたくさん食べて太ってしまい、健康的に痩せる方法は無いかと困っているかもしれません。僕自身だってそうです。僕はオンラインコースの専門家ですが、ギターやサーフィン、スケボー、スノボといった趣味は全部人から習っています。自分の知識だけでは不十分だからです。
僕が彼らを先生として仰いでいるのは、彼らの収入が多いからでも、彼らが大きなビジネスを運営しているからでもありません。彼らはシンプルにその分野の専門家であり、ギターやサーフィンについて僕よりも知識があるからなのです。
そう、僕たちはいつだって、自分だけの価値観に基づいて判断を下してしまうのです。そして自分の知識、経験、スキルには価値がないと思い込んでしまいます。ですが、ハイレベルでお金を持っている見込み客はあなたの専門知識が欲しいと望んでいます。
確かにそんなことを急に言われても困るかもしれません。あなたは「だけど石崎さん、そんな夢みたいなクライアントとばかり仕事できないでしょ」と言うかもしれません。ですが、お金を払ってくれるハイレベルな見込み客も、安い商品を買ってくれる初心者の客層の延長線上にいます。
ペルソナというのは連続体でありグラデーションです。安い商品を買う初心者レベルの人から始まり、高額のコンサルなどを買ってくれる客層までがまるでグラデーションのように連続して存在しています。だから高い商品を用意したとしても、狙ったど真ん中の客層だけでなくその下の客層の人も興味を持ってくれます。
だから、自分の商品を高額な価格帯にシフトさせることを怖がる必要はありません。少なくともあなたにはハイレベルなお客さんに対しても提供できるものが必ずあるはずです。まずは「自分には提供できるものがない」という思い込みを無意識に持っていることに気づく必要があります。
クライアントと一緒にレベルアップするチャンス
高額商品へのシフトはあなたのビジネスのステージをアップさせるチャンスだと捉えてください。これは綺麗事として言っているわけではありません。現にこれは僕が経験したことそのものだからです。僕は2013年に西麻布で起業し、それからずっと10年以上コンテンツビジネスで生計を立ててきました。
当時まだ有名になっていなかったUdemyにオンラインコースを出していました。Udemyでまずまずの成功を収めた僕はビジネスの次の一手に悩んでいました。僕はそれまで比較的安い商品を扱っていました。Udemyでは2万4000円の値付けをしたコースを売っていましたが、それらはセールになると最安で1200円ほどになります。
これだと顧客1人あたりの単価が低いので、お客さんをたくさん集客しなければなりませんでした。僕はもう少し効率の良い稼ぎ方ができないものかと考えていました。でも具体的なアイデアはありません。そこに友人の竹岡さんがアドバイスをしてくれました。「石崎さん、高額商品を扱ってみたらどうですか?」と。
それまで高くても数万円だった僕の商品ラインナップに、10万円、20万円という商品が加わっていきました。それまではビジネスの初心者や、起業を考えている会社といったライトな層が顧客の中心でした。ですが、高額商品を用意したあたりから客層がガラッと変わり始めます。
医師や医療クリニックの経営者、地方の中小企業の社長さん、そして業界の大物マーケターなど、それまで僕の顧客にいなかったようなハイレベルなお客さんが入ってくるようになりました。僕はこういうお客さんたちをAランクのプレイヤーと呼んでいます。
またそういった人たちに続いて栄養の専門家、ファイナンシャルプランナー、夫婦カウンセラーなども入ってきました。それまでよりもお金を持っている人たちを相手にできるようになったんです。早い話が高額商品にシフトしたあたりから、ビジネスというゲームのやり方が変わったということです。
もちろんこれは低価格の商品を買ってくれる人を見捨てたというわけではありません。ですが、僕自身が商品のレベルを引き上げたことで、僕自身のビジネスのレベルが強制的に上に上がりました。それは新しい層のクライアントたちが押し上げてくれたものでもありました。
あなたのお客さんはあなたをロールモデルとします。あなたのレベルが上がり、より広い範囲の顧客のサポートができるようになれば、低価格の商品を買ってくれる顧客にもさらに上の世界を見せてあげることができます。そうあなたが彼らを引き上げてあげることができるのです。
だからこそ、ハイレベルなお客さんを相手にすることで結果的にそれ以外のお客さんのためにもなるのです。ぜひ顧客と一緒にレベルアップするために、あなたのビジネスのステージを上げることを意識してください。
ペルソナを変えるとビジネスのステージがアップする
さて、ペルソナを一段上のものに変える意味を理解したところで、それがどうあなたのビジネスのレベルを上げてくれるのか考えてみましょう。まず収益構造が変わります。ハイレベルな顧客が入ってくることで、高額な商品が売れるようになります。そうすることで事業としての予算を増やすことができます。ハイレベルな顧客だけでなくビギナーレベルの顧客にも還元する余裕が生まれてきます。
言語学習サービスのDuolingoがまさに同じことを言っています。Duolingoはスマホで手軽に言語学習ができるアプリです。彼らは自分たちのサービスを富の再分配だと位置づけています。Duolingoは広告付きの無料アプリです。そのため多くの人が無料で手軽に始められます。ですが、一部の人は広告を外すためにアプリに課金をします。無料ユーザーが93%、有料ユーザーが7%です。
この7%の有料ユーザーの多くが富裕層です。アプリの運営費用はこの有料ユーザーによる課金で成り立っています。つまり7%の裕福な有料ユーザーが、言語学習にお金を払えない無料ユーザーを支えているのです。裕福な有料ユーザーの持っている富がサービスの中で再分配され、お金を払えない人たちが無料で言語という知識を学ぶことができるということです。
あなたのビジネスも同じです。高額な商品やコンサルを買ってくれる層が増えることで、様々なことにあなたのお金や時間を投資できるようになります。安い商品を必死に売る必要がなくなるので、時間的な余裕も生まれます。無料のデジタルコンテンツやリードマグネットを外注してもっと沢山作ったり、無料のPodcastをやる余裕が生まれるかもしれません。
またハイレベルな顧客のサポートにシフトすることで、彼らからレビューや推薦文をもらうことができるようになります。そうすると、それがさらにハイレベルな顧客を呼び込む好循環を生み出します。まさに僕が辿ったのもこのパターンでした。ハイレベルな顧客向けの20万円クラスの商品を作って販売したところ、結果的に年間250万円のコンサル枠がパンパンになるほどハイレベルな顧客が集まってくれました。
ハイレベルなクライアントの気持ちになりきる
ではハイレベルな顧客をどのように集めたら良いのでしょうか?具体的にはまずハイレベルな見込み客をペルソナに据えた商品を作ることです。僕自身がハイレベルな見込み客向けの商品を用意したことで、客層がガラリと変わりました。例えば、ClickFunnelsやZapierを使った自動化の商品を「マーケティングオートメーション」と呼んでみたり、それまでの客層よりも少し上の層を狙うような言葉を実際にウェビナーやセールスレターで使いました。
どうしてこういうことが出来るかというと、自分自身がハイレベルな見込み客の気持ちになって物事を観察するようになったからです。2018年当時はMarketo(マルケト)などの企業向けソフトウェアが、マーケティングオートメーションという言葉を使っていました。恐らくこの言葉は企業のマーケティング担当者が反応するような言葉でした。
ですが、僕自身この言葉を聞いて「なんか高級な響きがあってカッコいい」と感じたのを覚えています。実際に僕がターゲットとした年収3000万円以上のフリーランサーや年商5億円以上の法人の代表であれば、同じように感じるだろうと思ったのです。そこで「1人でやるマーケティングオートメーション」というキャッチフレーズのもと、海外製ツールを使った自動化に関する高額商品を作りました。
そうしたところ、医師や中小企業経営者などの今までよりもハイレベルなお客さんが入ってくるようになったのです。JVや業務委託などの大きな金額の仕事も明らかに増えました。もしあなたがハイレベルな顧客と一緒に仕事をしたいと考えるのであれば、あなた自身が自分の一番の顧客になってください。自分がハイレベルな顧客だったら、どんなことを考えてどんな商品を欲しがるか考えてみてください。
まとめ:高額商品を作ることでビジネスをレベルアップさせる
ここまであなたが扱う商品を高額に切り替えることで、あなたのビジネスがどう成長するかを解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- 自分にはまだまだ能力が足りないと考えてしまうインポスター症候群のせいで、あなた自身がハイレベルな顧客を遠ざけている。
- ハイレベルな人向けのコンテンツがないと嘆く代わりに、自分の得意とするコンテンツで勝負すれば良い。
- 高額商品にシフトすることで、ハイレベルな顧客を取り込むことができあなたのビジネスのステージが上昇する。
- 自分のビジネスのステージが上昇することで、たくさんのお金を払えない顧客層へのサポートを手厚くする余裕が生まれる。
- ハイレベルな顧客を集めるためには、彼らの目線に立って自分のサービスや商品を観察する。