露出とはイメージセンサー(撮像素子)に光をあてることです。プラクティカルな面においては「写真の明るさ」に影響を与えます。露出補正ができるようになるのがこの記事の目標なんですけど、適正露出が常に最適であるとは限りません。意図的に光の量を多くしたり少なくしたりしてアーティスティックな効果を狙うこともあるからです。
露出の単位はEV
絞り値とシャッター速度でイメージセンサーに当たる光量を調節します。当たった光の量を露出値といい、Exposure Valueの略であるEVが単位として使われます。EVが1つ大きくなると、明るさ(光の量)が2倍になります。EV1つ小さくなると、明るさは半分の1/2になります。
露出の三要素
Wikipediaの説明ではEV値は絞り値とシャッタースピードだけで決まると説明してありました。これだと二要素です。確かにISOは光の量を増幅させるアンプの役割なので、ピュアのライトの量ではありません。今回は説明の便宜上(というかほとんどの情報メディアがそう説明しているので)三要素で説明します。絞り値とシャッタースピードとISO感度の3つですね。
露出補正をする理由
ほとんどのカメラには自動で露出を補正してくれる機能があります。一眼レフ&ミラーレスはもちろん、スマフォも自動で露出補正を行います。じゃあなんで一眼レフ初心者は「露出」なんて勉強しなきゃいけないんだよと思うかもしれません。カメラの自動露出補正に任せっきりでいいではないかと。はい、僕たちが露出を勉強する2つの理由があります。
カメラが間違えるから
カメラは完璧ではありません。カメラもミスします。設計者の想定しないシチュエーションで撮影が行われると、アルゴリズムが誤判定を導き、過度に明るかったり暗かったり・・・ということが起こります。具体的にはカメラが白っぽい物を光の量が多いと勘違いすることがあるようです。桜とか雪など淡い色のものを写そうとすると露出アンダー(光の量が足らない)になることが多いようです。
意図的に光量を調整したいから
カメラが適正に露出量を決めていて、多くの人にとっては「これでOK」という状況でも、撮影者であるあなたがOKしない場合もあります。残念ながらカメラはあなたの心を読むことはできません。アーティスティックな効果を狙ってわざと明るくしたり暗くしたりして、意図的に光量を調節するためにも「露出」の知識は必要なんですね。
適正露出とは
露出の勉強をしていると必ず「適正露出」にしましょうという提言を見かけます。先に説明したように撮影者の意図を反映させるべくわざと過大に光量をとったり、あるいは過小に光量を制限したりする場合、カメラが判断した適正露出から離れることになります。もちろんそれが撮影者の意図なのですから、カメラの適正ではなくご自身の適正を信じていただいて構いません。ただし、露出が過剰すぎて白飛びや黒つぶれが生じた場合、レタッチで修正を加えることもできなくなりますので「ほどほどに」というアドバイスも忘れないでおきましょう。