撮像素子は写真家が「センサー」とか「イメージセンサー」とか呼称するアレですね。RSコンポーネンツでは多数の品揃えがあります。確認してみてください。センサーサイズが(フルサイズなのかフォーサーズなのか…)大きければ画質は良くなるということは何度もお話ししました。ちなみに僕が愛用しているPanasonic GH4は、マイクロファーサーズマウントです。実際に他サイトやカメラ雑誌を読んでいると同様なことが書かれているかと思います。解像度(何千万画素ですよ)よりも解像力とセンサーサイズのバランスが重要である、と。さて今回はそのイメージセンサーの仕組みについて勉強してみようと思います。端的にイメージセンサーとは集まった光を電気信号に変換するものです。詳しく見てゆきましょう。
SPD(シリコンフォトダイオード)
センサーはSPDの集合体です。センサーの前面には細かいSPDが何個も並んでいます。この1個1個のユニットが画素であり、100万画素ですよと説明された時にそれが意味するのはセンサーには100万個のSPDが付いているよということです。SPDの役割はシンプル。光の強弱を数値化して記録することです。「1番地のSPDは光の強さが”34”でした。2番地は”29”。3番地は”90”・・・100万番地は”72”。」のように情報を伝えます。
SPDは色情報を持っていない
ただしSPDは光の強度を記録する受光体であり色情報は持っていません。このSPDの前面にはRGB(レッド・グリーン・ブルー)のカラーフィルターが付いていて、このフィルターの中から最も近い色を別に記録しておきます。あとで画像処理エンジンで1つの絵として合成するときに、この色情報を付加するわけですね。
ローパスフィルター
細かい絵の細部をよく見ると、本来の色とは異なる色が写真で発色されていることがありました。この現象を防ぐためにローパスフィルターをつけて、一定の値を超える情報を低減させます(なだらかにする)。しかし最近では画質の向上を求め、ローパスフィルターをつけない一眼カメラも登場しています。
光を多く集めることの3個の利点
イメージセンサーが大きければ絵が綺麗になることはご存知だと思います。別の表現に換言すると、光をたくさん集められれば絵が綺麗になる・・・ということですね。光を多く集められるイメージセンサーには3つの利点があります。
高画質
これは既出です。何度も説明しました。光をたくさん集められれば、画質が向上します。
夜景撮影
夜間での撮影や暗い場所での撮影では、特に光の量が重要になりますね。センサーサイズが小さいと光を上手に集められないため、無理やり高感度で光を増幅した結果、ノイズだらけ写真が出来る上がる、なんてことはよくあることです。もちろんセンサーが大きければ、こう言ったトラブルは比較的問題にならない傾向にあるようです。
ボケ
光をたくさん集められるほどボケ味が効いて表現力が高まります。
CCDとCMOSとMOS
家電量販店ではプライスタグの横にカメラの詳細情報が掲載されています。撮像素子:CCD方式・・・みたいな感じで。例えばWebカメラを購入しようとすれば、CCDの物は数万円するのに対しCMOSの物は数千円することに気づきます。現時点ではCCDの方が高価です。現時点でもコンパクトデジタルカメラにはこのCCDが積まれています。でも一眼レフの世界では比較的安価なCMOSが積まれているようです。テクノロジーの進歩によりCCDとCMOSの間にそれほど大きな差がなくなったのが一点。また消費電気量も小さいという利点がCMOSにはあります。またパナソニックからはCCDとCMOS両者の良い所を取り入れたMOSという規格も登場しています。こちらは購入者が「じゃあこのカメラをCCD方式にお願いします」とか決められるものではないので、現時点ではそれほど深く考える必要はありません。