こんにちは石崎力也です。
あなたはきっと「ワンタイムオファーって儲かるらしいよ」と聞いたことがあるはずです。でもそのやり方がわからないからこの記事を読んでいるんですね。あるいはアップセルをセールスファネルに導入したいと思っているかもしれません。ワンタイムオファーやアップセルって一緒に使われる用語だから、ごちゃ混ぜになっているかもしれません。まずは定義の確認から始めましょう。定義を確認した後、魅力的なワンタイム・アップセルオファーを作る方法をステップバイステップ方式でお伝えします。
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ワンタイムオファーとは?
ワンタイムオファーは、海外ではOTOと呼ばれています。One Time OfferだからOTOですね。僕も「いしこん」の中ではOTOという略語を使っています。
さてワンタイムオファーとはなんでしょうか。ワンタイムオファーとはその名の通り1度だけのオファーです。
よくあるパターンは、フロントエンド商品を安価に提供してクレジットカードの与信状況を確認した上で「このページを閉じないでください。この特別な案内は一度限りしか表示されません」とやるパターンです。後で詳しく説明しますが、ワンタイムオファーを成功させる秘訣は「限定性を厳密にする」と「購入の敷居を低くする」の2つです。
アップセルとは?
アップセルは上位商品の販売です。十の字をイメージしてください。上の商品を売るから、アップセル。その逆の下の商品を売るのはダウンセルと呼ばれています。さらに同列の商品を売ること、つまり横軸の追加商品を売ること、これはクロスセルと呼ばれています。
正直、こんな用語を知ったところで儲かりません。僕もクロスセルとアップセルを混同して使うこともあります。
大事なのは「何か商品を販売した直後にワンタイムオファーでより高額な商品を提案する」ということです。そしてそれを実装する具体的なシステムとそれを実際に実装するスキルが必要になります。
僕はいつも思うんですけど、ワンタイムオファーを使っていない人、あるいはアップセルの実装方法を知らない人のブログ記事を読むことにどんな意味があるんでしょうか?その点に関してはご安心ください。僕は事業の利益の半分以上をアップセルやワンタイムオファーから得ていますし、会社を作った2013年からずっとそれの実装方法をクライアントに教え続けています。だからあなたの大事なお時間を無駄にすることはないはずです。保証はできませんけど。
ステップ1:アップセルとワンタイムオファーの具体的な運用方法を知る
単刀直入に言います。アップセルとワンタイムオファーを同時に使ってください。使うタイミングはフロントエンド商品を販売した直後です。売るものは何か?バックエンド商品でいいと思います。あなたが一番売りたい商品や、商品群の中で最も単価の高いもの、あるいは利ざやの出る商品をオファーしてください。それをワンタイムオファーで売ります。
例えば通常価格が36万円の商品であれば、ワンタイムオファーでそれを半額にして18万円で販売してみるとか。「一回限りの特別な案内です。このページから購入すると36万円の商品が18万円で購入できます」とオファーする感じですね。
繰り返します。フロントエンド商品の販売直後に、バックエンド商品をアップセルとしてワンタイムオファーで提供してください。僕が初めて「アップセル儲かるよ」とセミナーで聞いた時、登壇者は「売上が2倍になります」と大風呂敷を広げていました。詐欺師はやはり言うことが大げさです。
でも今になって思えば彼は詐欺師ではありませんでした。もちろん虚言癖のある変態でもありません。彼は事実を過小評価して伝えていたのです。実際、僕がそのセミナーを聞いた直後にペイメントEXを使って39800円の商品を19800円で販売するワンタイムオファーを実装したところ、売上は2倍どころか5倍になりました。僕がこれまでお手伝いしてきたクライアントのビジネスも、アップセルを導入したら3倍〜5倍の売上になっています。相場は3倍から5倍です。
僕はサラリーマン経験がないのであくまでも憶測ですが、きっと給料とかっていきなり3倍から5倍に跳ねたりしないのではないでしょうか?高校1年生の時に時給1000円のテレアポのバイトをしていました。家庭教師の無料体験のアポを取るバイトです。アポの件数に応じて時給は上がっていき、調子の良い月は時給1600円ほどでした。でも、どう考えても時給や月々の手取りが3倍とか5倍になるなんてことは考えられませんでした。そう考えると事業主ってかなりハッピーですね。ちょっとビジネスモデルに一工夫を加えるだけで売上が3倍から5倍になるんですから。
まあ僕が伝えたかったのはそのくらいワンタイムオファーは強力ですよ、ということです。
ステップ2:ワンタイムオファーを実装できるシステムを選ぶ
それぞれに特徴はありますが、基本的にはClickFunnelsとSamCartの二択になるはずです。海外のマーケターたちもSamCartを使っています。有名どころではフランクカーンやジェフウォーカーが、このSamCartを決済で使っていました。ちなみにSamCartは日本円を扱っていないので、ドル表記になります。そうなると、商圏を日本に限定している場合はClickFunnelsの一択になりますね。
ClickFunnels
僕が rikiyaishizaki.com で使っているサービスです。Deadline Funnelと組み合わせて使うことで厳密なワンタイムオファーを実装することができます。プランは2つあって、安い方の月額$97プランでもワンタイムオファーは使えます。僕はヘビーユーザーなので月額$297で運用しています。
SamCart
ThriveCartと並んで有名な決済システムです。ThriveCartは、Udemyで月に300万円ほど稼ぎ続けているフィルさんがご自身のサイトで使っています。うちの奥さんが提供する www.pearlishizaki.com は英語圏を対象としたビジネスモデルなので、このSamCartを使って決済を受けています。
SamCartのすごいところは、分割決済のアップセルができることです。普通、一括決済のアップセルしかできないんですけど、SamCartは7900円 X 9ヶ月払いのようなペイメントプランのアップセルができます。もちろんワンクリックで契約が完了する、ワンクリック・アップセルオファーです。
Teachable
もう2016年の末ごろからずっとTeachableとThinkificにアップセルオファーの導入をお願いしていたんですけど、Teachableの方はようやく2017年にそれを導入してくれました。Thinkificの方はまだのようです。TeachableもThinkificも似たようなシステムですが、このアップセルの一点において大きな差が出てしまいました。僕が運営を手伝っている全てのビジネスモデルはTeachableで運用されていますし、JVパートナーと一緒に作った morefree.com 、fastlaunch.com、videocreation.cloudもTeachableで運用されています。
Teachableにもワンクリックで契約が完了するワンクリックアップセルオファーがあります。ただしワンタイムの仕組みがありません。URLを記憶していたら再度アクセスできてしまいます。僕の場合はより厳密な締め切りを設けるためにDeadline Funnelを併用して使っています。
日本のWebサービス
国産のWebサービスやスクリプトはダメです。APIが公開されていないため、その他のWebサービスとの連携ができないからです。連携ができないと手動による作業が増えるため、余計な人件費がかさんだり、わざわざ人間のやる必要がないことを人間がやらなきゃいけなくなってしまいます。例えば、ClickFunnelsで決済を受けた顧客を、Zapierを使ってTeachableに自動登録する・・・みたいな絶対に自動化しておかなきゃ工程を、手動でやる必要が出てきます。
また日本のWebサービスの場合、開発者が少数(個人でやっているものもある)なので、資本力に不安がありいつ潰れるかわかりませんし、エラーのフィックスがすごい遅いです。アップデートのスピードも遅くセキュリティホールがあるにも関わらずアップデートされていないWebサービスもたくさんあります。
ステップ3:ワンタイムオファーの成約率を上げる
ワンタイムオファーのポイントは2つです。限定性とワンクリックです。
ポイント1. 限定性を厳密にする
大抵のワンタイムオファーは厳密にはワンタイムではなく、例えばブラウザのキャッシュをリセットすれば簡単に再度アクセスできたりします。お客さんも賢いので、どうせワンタイムじゃないんでしょ、と考えて購入の機会を後回しにしてしまうようです。大事なのは、これで本当に手に入らなくなるんだよということを強烈に植え付けることです。これは言葉で説明することではありません。実際に、2度と買えないようにすることが重要です。
Deadline Funnelを使えば、仮にお客さんがブラウザをまたいでも、デバイスをまたいでも、IPアドレスをまたいでも、厳密な締め切りを設けてお客さんが2度とアクセスできないような仕組みを作れます。
ポイント2. 購入の敷居を低くする
フロントエンド商品でクレジットカードの決済を受けて、またアップセルでクレジットカードの情報を入れ直すのって面倒くさいですよね。購入者の情報を2回とるなんてもってのほかです。石崎力也という名前を2回入力するだけでも面倒なのに、Eメールアドレスや、住所、電話番号を2回入力するなんて想像できません。僕だったらそういうアップセルには絶対申し込みません。
特にEメールアドレスをベースにして商品を提供する場合は、複数回の入力を求めると、入力ミスが予想されます。この場合、お客さんから「商品が届きません」というクレームが届き、カスタマーサポートの仕事が増えてしまいます。カスタマーサポートを持っていない人は、経営者であるあなたが手動でやらなきゃいけません。そういうのって経営者のやるべきことではありませんよね。
購入の敷居を低くするのは簡単です。ワンクリックアップセルを導入できるシステムを選ぶことです。僕の場合、日本語圏のビジネスであればClickFunnelsとTeachableを使っています。英語圏のビジネスであれば、分割決済のアップセルができるSamCartを使っています。
まとめ
アップセルとワンタイムオファーを同時に使うことでその事業から得られる売上が3倍から5倍に伸びます。適切なシステムを使って適切に仕組みを作ることが重要です。アップセルやワンタイムオファーという言葉を知っているだけでは、一切稼げませんので。