時給12,000円の英会話講師と同棲した話。
どうも、石崎です。
今日は英会話の向上を望む人なら喉から手が出るほど「その環境は羨まし過ぎる!」という環境を無料で手に入れた、という話をしてみようと思います。
既にご存知とは思いますが、僕はairbnbやカウチサーフィンといった not hotel な場所を宿泊先に選び、現地の人たちとローカルな雰囲気を楽しむのが大好きなトラベラーです。
ホテルはどこの国にいっても一緒です。ベッド、トイレ、シャワー。各々のbetter or worse はあれど、部屋の中にあるものはいつも一緒です。
それに比べてairbnbのホストは十人十色です。全員が全員、全く違った性格、職業、趣味、家庭環境、宗教、夢を持つ、オリジナルの塊であるわけです。
旅行者とは「新しいもの好き」とも換言できると思いますが、僕らのような生粋の「新しいもの好き」は、宿泊先でも新しい人との出会いを求めます。
アンコールワットに沈む夕日を見た時、その綺麗な光景に感動したのは今でも覚えています。でももっと感動したのは、アンコールワットを見た数日後、宿泊先のホストが恋人に告白し、それが成就した瞬間。
彼も僕らと同じ国際恋愛を望んでいて、どうやったら違う国の人を射止められるかについてのアドヴァイスを求められました。だからアンコールワットから帰ったその日「未来の恋人アニーを恋人にするための秘密会議」を彼の部屋で開きました。(笑)
彼の告白が成功した後、彼が涙を流しながら”Thank you, Thank you”と連呼していた顔を今でも忘れません。っていうか、鼻水やら涙やら体内から出る水は、ほとんど出していた本当に汚い状態だったので、忘れるはずもありません。(笑)
そのくらい彼は喜んでいたし、そんなにピュアに人を愛して歓喜に満ちている彼をみるだけで、僕ら夫婦も Love のすごさを再認識し、ほんのり感動したんです。
・・・とまあこんな感じで、not hotel な人生を楽しんでいるのですが、なんと僕の過去にはもっと、面白いことが起きているんです。それも日本で。
去年、東京に一ヶ月の出張がありました。そこでレオパレスの短期滞在を見た所、一ヶ月フルファニチャーの部屋を借りると30万円もすることを知りました。港区の良い場所に借りる必要があったので、30万円くらいは見積もっていたのですが、さすがに30万円は躊躇します。
僕は日本人に一切興味がありません。(笑)
というのは冗談ですが、やっぱりairbnbで探すなら not Japanese がいいよねってことで、「港区 アメリカ人 英語」という条件で探すと、ドンピシャで見つかりました。
南麻布の超高級マンションに住むアメリカ人でした。彼の職業は専業英会話講師。ハーバード大学ケネディスクールなどに卒業生を送り込んでいる、超エリート英語学校の講師であることは一目瞭然でした。なぜなら、自己紹介でそう自称していたからです。笑
ということで、一ヶ月21万円の宿泊費を払い、彼の部屋にお世話になることにしました。一件21万円が高く見えるかもしれませんが、レオパレスやホテルに比べると30%近く安いです。港区は都内でも最も家賃の高い場所なので、まあ許容範囲でしょう。
大手町でバリバリ働くサラリーマンでも住めない場所にアメリカ人の彼が住んでいる。いったいいくら稼いでいるんだ?と単刀直入に彼に聞くと、彼はこう答えました。
「僕は labor hour(時給)で働いてない。僕は knowledge worker だから」
といかにも外資系の上司が言うようなことを言ってきましたが、日本企業にそんなところはない!ってことを知っていましたので
「でも、日本企業なら、報酬体系は最初にある程度決められているでしょ?」
って聞き返すと、「時給は12,000円だよ」と答えてくれました。
labor hourじゃん!笑
しかも時給12,000円!!!!
もしかしたら僕が指導しているクライアント以上に稼いでいるかもしれない・・・。
彼は母国(コロラド州の出身です)で路地裏カフェを開きたいという夢を持っている人で、起業家マインドもばりばり持っていました。
まさかairbnbで見つけたホストと「英語」で「アントレプレナーシップ」について語り合うとは想像もしませんでした。
毎日毎日、お互いが仕事が終わると、ラフロイグ30年を傾けながら、お互いの夢を語り、持てる限りの業界情報を交換し合いました。
彼は僕に「今回の宿泊費はいらないよ。それくらいの情報価値だ」としきりに言ってくれましたが、僕こそ追加で何百万円も払わなきゃいけない彼からいろんなことを教えてもらいました。「英会話代」だけでも少なく見積もって数十万円は払わなきゃいけないでしょう。
もしもこれがホテルだったら、こんな素晴らしい環境を手に入れることはできたでしょうか?
まぁ、無理ですね。
英会話の向上を望む人や、アメリカの起業論を学びたい人にとっては、何百万円を積んででも整えたいほどの環境を、僕は宿泊費だけで手に入れられたのです。
後に彼と連絡を取ると、その後、ベトナム人のカップルが来て揉めたらしく、airbnbはもうごめんだよ、と言っていました。あぁ、もったいない・・・。
ここでフと疑問におもいました。
なぜ時給12,000円の彼が、ホストをしていたかってことです。空いている部屋を貸し出さなくとも、十分にやっていけるだけの金を持っているからです。
理由は尋ねませんでしたが、もしかしたら、ホスト側の彼も僕と同じく「新しいことが大好き」なのかもしれませんね。
airbnb!やるじゃん!
ps:プライバシーの問題もあるため多少の脚色をお許しいただきたい。