Udemyで成功している講師を見て「私もオンラインでコースを作ってみたい」と思っているあなたへ。Udemyで公開できるスキルをたくさん持っているけど「どれを教えればいいの」と迷っているあなたへ。Udemyで公開するコースのアイディアがあるけど「どこからスタートすればいいかわからない」と迷走しているあなたへ。この記事ではUdemyで何を教えればいいかわからない人へ、市場のニーズの調査方法を紹介します。
ニーズ調査の方法は以下の12個です。
- Udemyで検索する
- Amazonで検索する
- YouTubeで検索する
- Facebook/Twitterで検索する
- 雑誌を確認する
- テレビ広告を確認する
- Google キーワードプランナーを使う
- 既存顧客に聞く
- Survey Monkeyでアンケートをとる
- 知り合いに聞く
- プリローンチしてみる
- クラウドファンディングを使う
今回お届けするノウハウはこちら
#01 Udemyで検索する
自分が今から公開する予定のコースをUdemyで検索してみてください。そもそも何を公開すれば良いかわからない人は、気になるカテゴリをクリックし「ふーん、こんなコースがあるんだ」と色々ブラウザしてみてください。その中からホットなカテゴリやコースを見つけて欲しいのです。具体的には
- 受講生のレビューが1000以上ある(日本語コースの場合は100以上)
- 受講生が熱心なレビューを書いている
- Udemyのトップページに表示されている(売れているから表示されます)
の3点を確認してください。Udemyで売れている!という事実が何よりの証拠です。これほどソリッドなニーズの調査方法はありません。だってあなたが今からUdemyでモノを売ろうとしているんですから!Udemyにはいろんなコースがありますよ。例えば
などなど。Udemyがあれば学校は要らないと考えている近未来な人たちがいます。僕からすると、Udemyで提供されているコースのほとんどは学校では提供できないコースだと考えています。つまりUdemyでもOKではなく、Udemyでしか学べないコースがほとんどなのです。セックスライフを教える学校なんてありませんからね。
#02 Amazonで検索する
毎年売上が減少している出版業界。ぶっちゃけ斜陽産業です。だからこそ彼らは無駄打ちをしません。売れるものしか出版しません。逆に言うと近年出版されている本は、出版社が多大なマーケティング費用をかけて「これなら売れる!」と確信した本でもあります。いうなれば出版社のアイディアをそのまま盗むわけです。彼らが多大なコストを投下して調べ尽くし、ようやく発掘したアイディアにひょいと乗るわけです。もちろん書籍の内容をそのままパクるのは法律違反であり倫理違反でもありますが、書籍のアイディアや切り口を確認するのは非常に勉強になります。
#03 YouTubeで検索する
YouTubeのユーザーは比較的年齢が低いことで知られます。YouTuberの作る動画を「子供っぽい」と揶揄する人がいますけど、子供っぽいというか子供向けに作られているのでわざわざ言うのも野暮です。逆にいうとこれから伸びるであろうニーズを発掘することができます。彼ら子供は現時点ではお金を持っていませんが、彼らが働きはじめお金を手にすると、そこにお金を投下し始めます。もちろん未来のニーズを発掘するだけではなく、今存在するニーズを発掘することも可能です。再生回数が伸びているものを調べればいいだけです。
#04 Facebook / Twitter で検索する
もうここまでくれば大体の流れは掴めたはずです。そもそも人がたくさん存在している場所で調査をするわけですね。たくさんユーザーを抱えているFacebookやTwitterなどのSNSは、いわば世界の縮図です。FacebookやTwitterでそれなりの数の議論がされていたり、継続的にノウハウが提供されていれば、そこにニーズが存在すると考えてもいいでしょう。ただの個人ページではなく、Facebookのファンページや企業ページにどれだけのいいねが付いているか、どれだけのシェアがあるかも確認するといいですね。「Facebook シェア ランキング」などで検索してみてください。なるほどそーゆー話題が今ホットなのね!ってのがわかります。
#05 雑誌を確認する
出版不況、雑誌不況の今日、そもそも活字メディアそのものでマネタイズしようと考えている会社は少ないです。出版社の場合であれば、巻末にセミナーの紹介を入れてセミナーの参加費で採算をとったり、著者からの特別音声を渡す代わりにリストをとって、そのリストにバックエンド商品を投げることで利益を出そうとします。ご存知だとは思いますが、雑誌は雑誌単体の売上だけではとうの昔から赤字だということ。雑誌を発行する会社の売上は雑誌の中身に所狭しと並んで居るスポンサー広告から成り立っています。逆にいうと、スポンサーが降りてしまえば雑誌は廃刊になっちゃいます。どれだけの部数が売れるかはさほど問題ではなく、どれだけの広告主がつくかが目下の課題となるわけです。
じゃあ発想を変えてみましょう。なぜスポンサー企業は、継続的に広告を打ち続けるのでしょうか?簡単です。ものが売れているからです。ニーズがあるからです。雑誌が継続的に発行されているということは、つまり継続的にスポンサー企業が広告を打ち続けているということであり、そこには巨大な市場(ニーズ)があると考えられます。雑誌のオンライン書店として有名な fujisan.co.jpが参考になります。fujian.co.jpで雑誌が検索ヒットしたにも関わらず、Udemyでコースが公開されていない場合、これは大チャンスだと考えられます。
大前研一さんのUdemyコースを公開するって、なんか違和感ありますね。個人的に。
#06 テレビ広告を確認する
広告が打たれているということはそこに市場がある証拠です。各メディア+その他の広告料金一覧を見てみましょう。
- 日経新聞一面 5000万円
- 4大紙 2〜4000万円
- スポーツ新聞・地方新聞 1〜900万円
- ゴールデンタイムの15秒CM 2〜300万円
- 山手線中吊り広告(二日間) 180万円
- 埼玉県都心部電柱広告(1か月)2000円
- 新宿アルタビルのビジョン(1週間)26万円
テレビの広告枠自体は300万円ほどですが、制作費は別です。タレントを起用する場合、もっとお金がかかりますね。ソースの信ぴょう性はチェックしていませんが、イチローや本田圭佑をCMに出演させると1本4000万円かかるそうです。マジかよ!野球選手かサッカー選手になっておけばよかった。テレビ広告に限らず、広告が継続的に打たれていると、そこにニーズがあると考えてもよさそうですね。
#07 Google キーワードプランナーを使う
キーワードプランナーで検索ボリュームをチェックします。アドワーズアカウントが必要になりますが、無料で作れます。検索ボリュームは(ほぼ)市場のニーズを反映しています。だいたい月間検索ボリューム1万ほどあればいいだろう・・・というのがこの業界の共通認識です。キーワードはいろいろ変えて類語を含めて検索するといいです。
- 潜在意識 22200回
- プラス思考 2900回
僕からすると潜在意識もプラス思考も似た様なもんだろと素人ながらに思うんですが、どうやら検索ボリュームは異なる結果を返しています。潜在意識の方が10倍ほどアクセス数あります。これはつまり「プラス思考で人生が好転するハッピーテクニック」というコースを作るよりも「潜在意識で人生が好転するハッピーテクニック」というコースを作る方が、マーケティング的には正しいと判断できます。わざわざ検索されていないキーワードでコースを作る理由はありませんからね。(編集:今は規約変更があって、こんなに細かく検索ボリュームが出ません。でも参考にはなります)
#08 既存顧客に聞く
すでにビジネスを始めていて顧客がいる場合はラッキーです。直接お客さんに聞いてみましょう。「新しいコースを作ろうと思っているんですが、どんなこと知りたいですか?」と素直に聞くのです。あなたのことをよく知っているお客さんたちですから、忌憚のない意見をくれるはずです。「メールチンプの使い方を教えて欲しい」とか「Adobe Premiere Proの操作方法を教えて欲しい」とか「フィリピンのロングステイに関する裏技を教えて欲しい」などいろいろ意見が出てくることでしょう。その意見をもとに、例えば#07のキーワードプランナーと合わせ技で、検索ボリュームを調べてみます。そこで検索ボリュームがあれば(僕なら)作ります。
#09 Survey Monkeyでアンケートをとる
Survey Monkeyは無料のツールですが、スゲェ使えます。簡単なのにパラフルなツールです。ANA、無印良品、mixi、Facebookなど名だたるカンパニーも利用する信頼できるツール。以前オンラインコースの最後のレクチャーにSurvey Monkeyを用意して「どんなコースを作って欲しいですか?」とアンケートを取ったところ、素晴らしいレスポンスを得られました。Survey Monkeyのインターフェースも素晴らしいですし。インターネット上のどこの誰かも知らない人から意見をもらうより、実際にお金を払ってくれたお客さんから意見をもらう方が有益です。感覚値で、既存顧客から得られる意見はネット上の名無しさんの意見よりも10倍近い価値があります。
#10 知り合いに聞く
ビジネスを始めてない人でも、知り合いに聞けばそれなりの反応を得られます。「今、こういうコースを作ろうと思っているんだけど、どう思う?欲しい?」と質問をします。バイアスのない意見が欲しい場合は「こんなコースを購入しようと思っているんだけど、どう思う?」と聞くのもいいかもしれません。ちなみにうちのオカンに「TOEIC900点を取るためのコースを作ろうと思っているんだけど、どう思う?」って聞いたら「まずはあんたが1000点超えてからね」と釘を刺されました。なるほど、聞く人を選ばなきゃいけないわけですね。
#11 プリローンチしてみる
ごちゃごちゃ考えている暇があれば、まずはプリローンチしてみて市場の反応を見るのも一つです。Teachable を使えばコンテンツがなくてもコースを公開することができます。まずインフォメーションページを作ります。コースの概要、ターゲット、カリキュラム。それを既存顧客やYouTubeチャンネル、ブログなどに流してみて反応を取るわけです。そこで大量に物が売れれば、Udemyで本格的に作り始めるという流れ。あるいはUdemyの無料コースとしてローンチしてみるのもいいですね。ミニマムなレクチャーを用意して、本当に反応があるかどうかを確かめるわけです。無料コースで受講生が集まらなければ、有料コースで集まらないのは言わずもがな。
#12 クラウドファンディングを使う
多くのUdemy講師がクラウドファンディングで市場調査をしています。クラウドファンディングは何がすごいか?まず商品を作る前にお金が集まります。未だかつてこんなシステムがあったでしょうか。商品を作る前にお金が手に入るなんて・・・。しかも無料で市場調査もできます。希望額に到達しない場合は、市場がそれを求めていないと判断できます。KickstaterやIndieGoGoを使って「私はこんな感じのUdemyコースを作ろうと考えています」とやるわけですね。繰り返しますが、商品を作る前に「資金調達」と「市場調査」の両方ができるのは驚くべきことです。資金調達に成功すれば、商品を作る前に成功が保証されたようなものですから。
終わりに
以上が12の市場調査方法です。いずれも無料でできるものがばかりです。これまでは市場調査をするだけで多大なお金がかかったのに、今は無料でしかも机の前を離れることなしにニーズを調べることができます。しかしここに落とし穴があるわけです。机を離れずにしかも無料でできるということは、他のUdemy講師も同じことをしていると考えられるわけです。もしあなたがフットワークの軽い人なら、外に飛び出してください。パソコンを持たず、アナログに鉛筆と紙を持ち街頭でアンケートをとったり、街を歩きながら「今どんなものが流行っているんだろう」とアンテナを張ると、ネット経由では決して手にいれることのできない情報が手に入ります。私事になりますが、僕は旅を続けることで市場調査を継続しているとも言えます。マンハッタンのど真ん中に住んでニーズを掴むこともあれば、ネットも電話もない場所(今住んでいるカタンドアネス島など)にあるマッサージ店の店員との会話から着想を得ることもあります。他のライバル講師がネットに頼りきっているのであれば、僕は率先して外に飛び出すことでしょう。