OSBに参加されているT先生はうちのクライアントの中でも頭ひとつ抜けた成績を残している方です。他の先生も「T先生のようなコースを作りたい」と崇めるほど。そんなT先生が言葉を変え表現を変え、繰り返し僕に質問する内容があります。
「石崎さんってどうしてそんなに早くコースを作れるんですか?」
自分で意識したことないんですけど、どうやら僕はコースを作るのが早いようです。たぶんいつもワンパターンで作っているから制作スピードが上がってゆくんだと思います。コースの企画方法も同じ。資料の作り方も同じ。喋るときのマインドセットも同じ。新しいフォーマットを試そうとしないから、それだけ時間を節約できます。今回お伝えするUdemyコースのアウトライン制作方法もやはりいつもワンパターンです。アウトラインを決めるときは次の原則を確実に守っています。
- イントロとアウトロ
- 書籍の章出しを参考にしてセクションを決める
- キーワードベースでレッスンを決める
- 1レクチャーは5分以内
今回お届けするノウハウはこちら
イントロとアウトロ
イントロはセクション1の部分です。アウトロはコース最後のセクションです。ここで話す内容を予め決めておきます。まずイントロでは次の内容を話します。
- イントロ(セクション名)
- ウェルカムメッセージ(ようこそ、XXのコースへ)
- クイックレビュー(セクション2ではXXを話します)
- 自己紹介お願いします
- 石崎の自己紹介をします
- このコースを効率的に学習するために
- アウトロ(セクション名)
- クイックレビュー(セクション2で最も重要なことはXXでしたね)
- 最後まで見ていただきありがとうございました
- あなたの次のステップはXXです
- ボーナスレクチャー
イントロとアウトロでセクションを2つ消費します。本編はセクション2から始まり、アウトロの一個前のセクションで終わります。
書籍の章出しを参考にしてセクションを決める(初心者)
例えば詩(ポエム)のコースを教えたい時。何から教えればいいんだろう。僕は検討もつきません。詩の得意な人ならパパパと思いつくんでしょうか。まずAmazonから詩の本を探してみましょう。
下に行くと目次が見れます。目次を見てみましょう。
なるほど。序章を含めて合計4章ですね。こちらの書籍を参考にしてUdemyのセクション出しをするとしたらこんな風になるでしょうか。
- セクション1:イントロ
- セクション2:俳句・川柳・短歌の基本を復習しよう
- セクション3:俳句を上達させる方法
- セクション4:川柳を上達させる方法
- セクション5:短歌を上達させる方法
- セクション2:アウトロ
キーワードベースでセクションを決める(応用)
Udemyや書籍の目次にあるタイトル出しを参考にしてもいいですが、一旦彼らの情報を見ると影響を受けてしまうので(コース内容が似通ってしまうため)僕は検索ボリュームベース=キーワードベースでセクションを決めて行きます。例えば、Adobe Premiere Proのコースを作るとしましょう。初心者向けのコースを作るとします。Adobe Premiere Proを勉強しようと思っている初学者が学びたいことは何か。いろいろとキーワードを挙げてみます。キーワードをUdemyや書籍から拾ってくるのもアリだし、全くアイディアがわかない場合はいきなりGoogleキーワードプランナーで「Adobe Premiere Pro」と検索してみるのもありです。検索ボリュームのあるキーワードでかつセクションにふさわしいキーワードを抽出するわけですね。Amazonの書籍ベースやUdemyのコースベースでセクションを決めてくと、全くアクセスを集めないようなセクションを作りかねません。その可能性を極力排除するために僕はキーワードプランナーを使ってキーワードベースでセクションを決めてゆきます。(編集:現在は規約が変わり前ほど正確な情報を得られなくなりました)
キーワードベースでレクチャーを決める
先ほどの詩のコースを引き続き例として扱ってゆきます。
- セクション1:イントロ
- セクション2:俳句・川柳・短歌の基本を復習しよう
- セクション3:俳句を上達させる方法
- セクション4:川柳を上達させる方法
- セクション5:短歌を上達させる方法
- セクション2:アウトロ
イントロとアウトロで話す内容は既に決まっているので飛ばします。セクション2のレクチャー内容も説明の便宜上飛ばします。セクション3、4、5のレクチャーをキーワードベースで出してゆきます。Ubersuggestとキーワードプランナーというツールを使ってこれらキーワードを検索し、関連語を引っ張ってきます。まずUbersuggestで「俳句」と検索。
結果はこうなりました273個も出ましたね。このsuggestはGoogleのオートコンプリート機能から抽出されているそうです。オートコンプリート機能に表示されるキーワードは全て実際に検索されているキーワードが並びますから、そのキーワードを使ってレクチャータイトルを作れば一定のアクセスを見込めますし、何よりニーズがあるレクチャーを作ることができます。(ニーズが無ければそもそも検索されませんから)
「季語」「春」「夏」「秋」「冬」「甲子園」「有名」・・・ここら辺のキーワードが使えそうです。即興でレクチャータイトルを出してみます。
- セクション3:俳句を上達させる方法
- 季語とは何か
- 春の季語
- 夏の季語
- 秋の季語
- 冬の季語
- 俳句甲子園って知っていますか?
- 有名な俳句を声に出して読んでみよう
いい感じですね。273個もキーワードアイディアが出ているんだからそれでいいだろうと思うかもしれませんが、僕の場合はマーケターの矜恃にかけてさらに深くキーワードを突き詰めてゆきます。ここでキーワードプランナーの登場です。先ほどゲットした273個のキーワードをそのままキーワードプランナーに突っ込み、さらにアイディアを拡大します。
すると、先ほどのキーワードが776個にまで拡張されました。さらに検索ボリュームも表示されています。純粋に検索ボリュームの大きいものだけを拾えばいい!というわけではないので、そこがまたキーワードマーケティングの難しいところなんですけど、あまりマーケティングに詳しくない人は、とりあえずこのキーワードプランナーで「ある程度」検索されているキーワードを絡めてレクチャータイトルを作っていけばいいですね。キーワードマーケティングはネットビジネスをやる全ての人に学んで欲しい分野ですが、今回はUdemyのコースを完成させるのが優先です。あまり深入りせずに次に進みましょう。
1レクチャーは5分以内
1つのレクチャーが5分以内に収まるようにしましょう。Udemyは20分以上のレクチャーを嫌います。スタッフにも注意されます。「2つのレクチャーに分けてください」とか。これ考えてみたらわかることですが、現代人は忙しいです。忙しい人に、机の前に座って集中した状態で20分のレクチャーを見てもらうのは非常に難しいこと。マイクロソフトの調査によると平均的な現代人の集中時間はなんと8秒。金魚以下だそうです。Gmailが気になり、LINEが気になり、セルフィーを撮りたくなり、Facebookでのいいねが気になり、他人の目が気になり、騒音に悩まされ、子供が泣き止まず、夫が家に帰ってこないからむかつき、テレビのゴシップを楽しみながら、ヤフーのトップニュースを見てしまう。こんな生活では8秒以上の集中力を保つ方が難しいです。ましてや20分も集中してみることなんて限りなく不可能に近い所業なのです。
だからこそ1レクチャーを細かく区切って、通学通勤中にスマフォでさささと見れるようなUdemyが流行っているわけです。Udmeyのトップページには必ずこう書いてあります。iOS・Android対応と。そう。多くの受講生はスマフォで見れるかどうかを気にしているわけです。もう最初っからスマフォを使って通学通勤中の隙間時間やランチなどの休憩時間を使って受講しようと決めているわけです。なるほど1時間のテレビ番組よりも、3分のYouTubeが好まれるわけです。
ということで、現代人は集中力がありません。そんな悲しいニーズに応えるために、1レクチャーをだいたい5分以内に収めるといいのではないか?と示唆しているわけでございます。(1分とか3分だったら、僕の場合、雑談だけで過ぎてしまいますから、最低でも5分が必要なんです)