今回お届けするノウハウはこちら
コツ#1:適切なコーススタイルを選ぶ(スライド形式かライブ形式か)
コースを作成する方法は大きく分けて2つあります。1つはスライド形式で撮影する方法。もう一つは、ライブ形式で撮影する方法です。僕はコースの80%ほどをスライド形式で撮影し、20%ほどはお客さんとの繋がりを作るためにライブ形式で撮影するようにしています。
それぞれの特徴についてまとめました。あなたにあった撮影方法の選択に役立ててください。
スライド形式で撮影する方法
スライド形式で撮影する方法は、とても簡単です。PowerPointやKeynote、Googleスライドを活用して、プレゼン形式の資料を作成し、資料をパソコン画面に表示させて、スクリーンキャスト形式でレクチャーを作ります。
スライド形式の撮影方法には、次のようなメリットがあります。
- 顔出し不要なので身なりを気にする必要がなく気軽に撮影ができる(例えばこの写真のようにコタツに入って撮影することもできます)
- スライドさえ作成すれば、あとは画面を撮影しながら話すだけなのでスピーディに動画コンテンツを作成することができる
- スクリーンキャスト形式なので撮影から編集まで一気にできるので素早くコンテンツを作成できる
- 動画コンテンツを初めて作成する人にはハードルが低いのでオススメである
このように多くのメリットがあります。しかし、逆にデメリットもあります。
- 顔出ししていないのでパーソナリティを出しづらい
- スライド画面で見ている受講生の集中力を維持し続けるにはそれなりの工夫が必要で軽快なトーク力が求められる場合がある
このように、デメリットもあります。それでもスライド形式はそれを補うだけのたくさんのメリットがあります。特に、これから初めてコースを作るという人はスライド形式がおすすめです。
ある程度動画コンテンツ作りになれるまでは、スライド形式でコースを作ると気軽にコースづくりができて何コースも作り続けることができるようになります。
ライブ形式で撮影する方法
ライブ形式とは、自分の顔を出してカメラに向かって直接話しかけて動画コンテンツを作る撮影方法です。
ライブ形式のメリットは次の通りです。
- 強いパーソナリティが出るのですばやく信頼関係を作ることができる
- 受講生が直接話しかけられているような形になるので集中して見てもらいやすい
- ボディーランゲージで言葉以外の非言語メッセージを届けることができる
このようにライブ形式にはたくさんのメリットがあります。しかし、デメリットもあります。
- 顔出しが苦手な人にはハードルが高い
- トークが苦手な人だと画面に話し続けるのは大変である
- 撮影から編集までに時間がかかるので動画制作の負担が大きくなる
このように、ライブ形式の撮影は、スライド形式に比べてハードルが高くなります。
ライブ形式は、カメラ撮影のスキル、照明のスキル、トークのスキル、撮影後の編集のスキルなど、さまざまなスキルが必要になってきます。
特に、一番たいへんなのは、トークのスキルです。テレプロンプターがあれば、カメラを見ながら文字を読んで話すことができますが、テレプロンプターがないと、自分の話す内容をある程度暗記する必要があります。
僕は、暗記が苦手なので、暗記して話すのはとても苦手です。俳優さんがドラマや映画で暗記してセリフを話しているのを見るとつい尊敬してしまいます。
このような理由から、ライブ形式の撮影は、ある程度スライド形式で慣れてからトライするのがいいでしょう。
コツ#2:予算別の推奨機器から選択する(スライド形式)
スライド形式で撮影するために必要なのは3つです。プレゼンテーションツールとスクリーンキャストができるソフトウェアとパソコンに接続するコンデンサーマイクです。最後に僕が使用している、撮影を効率化する補助ツールも紹介します。
プレゼンテーションツール
Googleスライド(¥0)
一番オススメなのは、無料で利用できるGoogleスライドです。
クラウド上で操作することができ、高機能でありながら無料で使うことができます。もちろんオフラインでの操作も可能です。費用をかけずに手軽にスライドを作ることができます。
Keynote(¥0)
Macの方であれば、Keynoteもおすすめです。操作が直感的にできるので、オシャレでデザイン性の高いスライドを手軽に作ることができます。
PowerPoint(¥16,000 / 月額¥1,000〜)
有料でも高機能なプレゼンツールを使いたい方は、MicrosoftのPowerPointがおすすめです。Windows、Macの両方で使うことができ、高機能で使いやすいので、費用をかけてもいいという方は、こちらでもいいでしょう。
スクリーンキャストツール
スクリーンキャストツールを使ってパソコンの画面を録画・録音します。
一つだけ守ってほしいことは、スクリーンキャストツールは、必ず有料のものにしてください。そして、次の2つのツールのうち、必ずどちらかのツールを使うようにしてください。
なぜなら、スクリーンキャストツールを無料のものにしたり、他のツールを使ってしまうと、膨大な時間を無駄にするからです。
今回紹介する、この2つのツールのどちらかを使えば、大きな時間の節約になりますし、クオリティの高い撮影や編集が可能になります。
Camtasia(¥29,601 / アップグレードは¥11,828)
直感的に操作ができ、トリミングやカット編集、テキスト挿入など、よく利用する編集がとても簡単にできます。
有料のツールですが、無料トライアルが利用できるので、買う前に試してから購入したいという方は無料で試してみてください。
ちなみに、CamtasiaはMacでも利用はできますが、Macの方は次に紹介するScreenFlowのほうがオススメです。
ただし、Windows、Macの両方使いの人であれば、Camtasiaを購入して、WindowsとMacで利用するという選択肢もあります。
ただ、Mac版のCamtasiaは英語なので若干使いづらいかもしれません。
ScreenFlow(¥10,800)
ScreenFlowは海外のコンテンツマーケッターが一番利用しているスクリーンキャストツールで、動作が軽く、編集もやりやすく、とても人気があるツールです。
日本語で利用できますし、何より、ツールとしての安定性が非常に高いツールです。動画編集をしているときに、ツールが落ちて、最初からやり直し、なんていことがほとんどありませんので、安心して動画編集をすることができます。
MacのCamtasiaはたまにツールがクラッシュしてしまい、ツールを再度立ち上げなければならないことがあります。でも、ScreenFlowはそのようなことがありませんので安心です。
Macの方であれば、CamtasiaよりもScreenFlowのほうがおすすめです。
コンデンサーマイク
Udemyでコースを作る上で一番重要なことは、高品質な音声で録音することです。そのために、大事なことは、高品質なマイクで録音すること。これを怠って、廉価なマイクを使ってしまうと、かなりの高確率でホワイトノイズが入ってしまい、Udemyから取り直すように言われてしまいます。
ホワイトノイズは、マイクの指向性とも関係があり、どのようなマイクを選ぶかによって、いい音で録音できるかできないかがほぼ決まってしまいます。
Blue Snowball(¥9,980)
僕がおすすめするマイクは、Blue Snowballというマイクです。
価格帯も1万円以下と安く、それでいて、ホワイトノイズが入りづらい高品質なマイクです。しかも、軽くて持ち運びに便利なので、場所を選ばず撮影をすることもできます。
補助ツール
Rode / PSA1 Studio Arm と Blue Radius 2(¥8,980 / ¥6,780)
Blue Snowballだけでももちろんいい音が録音できるのですが、更に高品質な音を録音するには、RODE ( ロード ) / PSA1 Studio ArmとBLUE ( ブルー ) / RADIUS 2の利用をおすすめします。
PSA1 Studio Armはこちら。
Blue Radius 2はこちら。
この2つを利用することで、口元にBlue Snowballのマイクを持ってくることができます。ラジオ番組でトークする人がマイクを口元に近づけて話しているようなイメージです。
口元にマイクを持ってくると、余計なノイズが入りづらく、聞き取りやすい高品質な音声で録音することができます。
TASCAM / TM-AG1(¥2,380)
僕は、これに合わせて、ポップガードを使っています。ポップガードは、唇を開くときになる、「パッ」というリップノイズを軽減してくれるツールです。TASCAM ( タスカム ) / TM-AG1を使うと、口の雑音がマイクに伝わらないので、よりクオリティの高い音声で録音が可能です。
サウンドハウスで購入すると、Amazonよりも安く買える場合があるので、Amazonとサウンドハウスを比較して安い方で購入するといいでしょう。
コツ#3:予算別の推奨機器から選択する(ライブ形式)
ライブ形式で撮影する場合には、カメラとマイクと三脚、そしてスタジオと照明が必要になります。
カメラ
ライブ配信カメラを選択する場合、大きく3種類の選択肢があります。1つ目は、パソコンに取り付ける形式のカメラです。2つ目は、ハンディカムビデオカメラです。そして3つ目は、一眼レフカメラです。
それぞれに、メリット・デメリットがありますので、予算と合わせて検討してみてください。
Logicool ロジクール C922 プロ ストリーミング ウェブカム(¥13,500)
まずは、パソコン取り付け型のカメラです。おすすめなのは、Logicool ロジクール C922 プロ ストリーミング ウェブカム C922。
フルHDで、非常に綺麗な画質で撮影することができます。ここで、一つ注意してほしいのは、間違ってもパソコン内蔵カメラで撮影はしないことです。
非常に画質のクオリティが低くなり、映像としての質が悪くなります。
ライブ配信をする場合は、多少コストはかかりますが、最低でも、このような外付けのパソコン取り付け型カメラを利用するようにしてください。
ライブ配信をする場合の予算として一番安く撮影できるツールです。
ハンディカムビデオカメラ(¥24,000)
そして、次はハンディカムビデオカメラです。これは、どんなものでも構いません。安いものだと、2万円前後で購入することができます。
ハンディカムビデオカメラは、長時間撮影に向いていて、自動でピントを合わせてくれのるで、初心者でもとてもスムーズに動画撮影をスタートさせることができます。
GH4(¥150,000〜) / GH5(¥250,000〜)
そして、最後は一眼レフカメラです。一眼レフカメラは、プロっぽい非常に高品質な画質で動画を撮影することができます。
背景をぼかして、人にだけフォーカスを当てて撮影したり、明るさやコントラストを調整して、きれいな画像で撮影したりすることができます。
おすすめなのは、LUMIXのGH4かGH5です。
GH4はすでに生産終了しているのですが、中古で購入することができます。
GHシリーズは動画撮影によく使われている一眼レフカメラで、本格的な映像を撮ることができます。プロもよく利用しているカメラです。
ただ、値段が少し高めなのと、操作性が難しいのでカメラの使い方をしっかりと学ぶ必要があります。
いきなりチャレンジするには、少しハードルが高いですが、将来的に、慣れてきたらチャレンジしてみるのもいいと思います。
画像のクオリティは、他のコースと大きく差別化することができますので、いずれは、トライしてみてください。
最初から最高クオリティの撮影にトライしたい方はGH5がいいでしょう。
マイク
ライブ形式で撮影する場合でも、座ってテーブルを用意して撮影するのであれば、Blue Snowballのようなスタンドマイクで問題ありません。ただ、立って話す場合、ピンマイクかガンマイクのどちらかが必要になります。
可能であれば、2つ利用することで、より高品質で精度の高い音声でレクチャーを作ることができます。
ピンマイクは活用方法が2種類あります。一つは、ワイヤレスで、カメラなどに設置して利用する方法です。ただ、このやり方だと無線機が必要になります。わりと高額なので、予算に余裕がある人はこちらを検討してみてください。
SONY ( ソニー ) / UWP-D11(¥53,800)
SONY ( ソニー ) / UWP-D11 ワイヤレスマイクセットが最もおすすめです。
音声の別撮りをしなくていいので、編集作業が少しだけ楽になります。
ピンマイク
もし、ワイヤレスが難しい場合は、iPhoneなどのスマホにピンマイクを指して録音するか、ボイスレコーダーにピンマイクを指して録音する方法があります。
ただ、この場合は、あとで映像と音声を編集で同期させる必要があります。Adobe Premiere ProやFinal Cut Proで映像と音声を簡単に同期できます。
ピンマイクを選ぶ際に、一つ注意してほしいのは、指向性です。指向性というのは、どの方向の音声を録音するかというもので、全指向性や単一指向性などがあります。
全指向性というのは、マイクから全方向の音声を録音するマイクで、単一指向性というのは、マイクが向いている一方向の音声だけを拾うマイクです。
ピンマイクを選ぶ際には、単一指向性のものをなるべく選ぶようにしましょう。そうすることで、口もとに向いている音だけを拾えるので、雑音が入りにくくなります。
サウンドハウスなどで「単一指向性 ピンマイク」で検索すると一覧で表示されますので、予算や用途に合わせて選んでください。
ガンマイク
そして次は、ガンマイクです。
ガンマイクは、狙った方向の音声を録音できる単一指向性のマイクです。カメラなどに取り付けて録音することができます。
ピンマイクの場合、洋服の擦れる音などノイズが入る場合があります。ガンマイクであれば、そのようなことがなく、狙った方向の音をきれいに録音することができます。
ドラマなどで利用されている録音機材は、多くがガンマイクです。ピンマイクとガンマイクの両方を使って、音声を録音し、あとで編集してより高品質な音声に仕上げています。
可能であれば、ピンマイクだけでなく、ガンマイクも利用して撮影することで、ノイズが入った場合、編集で調整することができます。
ピンマイクだけだと、もしも、ピンマイクの音にノイズが入ってしまうと、そのノイズ除去に時間がかかってしまいます。
なるべくなら、同時にガンマイクも利用して、複数の音声を録音してリスクヘッジしておくと安心です。
Rode NTG2(¥25,000)
RODE ロード NTG2 コンデンサーマイクはおすすめのガンマイクです。
このマイクは非常に高品質でプロも利用するガンマイクです。予算に余裕があるのであれば、こちらのガンマイクを利用するといいでしょう。
三脚
そして、次は三脚です。
ライブ形式の撮影で、もしハンディカムのビデオカメラや一眼レフカメラを利用する場合、三脚が必要になります。
三脚は、値段もピンきりで高いものだと何万円もしますが、普通に撮影する分には、それほど高機能な三脚は必要ありません。
5,000円前後の安い三脚で大丈夫です。ただし、一つ気をつけたいのは、三脚の高さがどの程度出せるかです。高さを出せる三脚は、若干割高になります。
理想は、170cmぐらいの高さは出せるようにしたいところです。もし、立って撮影する場合、低い三脚を使うと、カメラが下からのアングルになってしまいます。
基本的にカメラは、目線と同じ高さで撮影するのがベストです。三脚もいろいろ種類がありますので、メーカーはお好みでいいですが、高さだけは、購入の際に確認して低すぎる三脚を選ばないようにしましょう。
Manfrotto Befree(¥30,000)
この撮影にはManfrottoの三脚を利用しています。軽く持ち運びに便利な三脚です。僕らはこの三脚に、プロンプターとカメラの両方をのせていますが、グラグラすることはありません。
Manfrotto 055シリーズ(¥40,000)
自宅やオフィスのスタジオで撮影する場合は、もう少し重さのある三脚を選んだ方が、安定感が増すので無難です。出先ではなく、スタジオで撮影するときはこの055シリーズを使っています。どっしりとした作りなので、フルサイズのカメラに大きなレンズをつけてもびくともしません。
スタジオ
ライブ形式で撮影する場合、背景が重要になります。またノイズの小さい撮影環境を選ぶことで音声クオリティもアップします。ちなみにこの映像は、越後湯沢にあるホテルの最上階にあるラウンジお借りして撮影をしています。
Airbnb(¥10,000〜¥40,000)
もし自宅の背景がそれほど洗練されていない場合は、Airbnbなどでホストから許可を得て撮影するのもありだと思います。光がたくさん入る大きな窓があるとベターです。カメラのセンサーがたくさんの光を拾い、パリッとした綺麗な映像に仕上がります。
先日、軽井沢のログハウスを借りて撮影しました。Airbnbで見つけた一泊4万円の物件です。
月単位で借りるAirbnb(¥150,000〜)
コンテンツを作り込むときは、月単位で借りるのもおすすめです。パートナーの石崎さんは、1ヶ月単位でAirbnbを借りると言っていました。マレーシアやフィリピンのプール付きコンドミニアムを借りて、大きな部屋で撮影するのも面白いかもしれませんね。東南アジアの物件であれば15万円ほど、アメリカやカナダであれば25万円ほど出せば、十分に居心地のいい部屋を借りれるそうです。
照明
もう一つ、ライブ形式の撮影で注意したいのは、照明です。撮影場所によりますが、部屋のあかりが暗い場所で撮影する場合は、別途照明を購入する必要があります。照明はプロでも頭を悩ませる問題です。光の量、光の色、影、アングル、リフレクターなど考えることはたくさんあります。僕たちも動画を撮るときは、いつも照明の配置にたくさんの時間をかけています。
Proxelle(¥8,000)
照明は、「キーライト」と「フィルライト」の2種類使うことで、奥行きのある映像を撮影することができますので、なるべく2つ照明を用意しましょう。
Amazonで、安く購入できます。僕が購入しているのは、Proxelle(プロクセル) 写真撮影用照明セットです。こちらは8,000円ほどで購入できて、2つ照明がついてくるのでおすすめです。
他にも一眼レフカメラに取り付ける照明などもあるので、もし一眼レフカメラで撮影する場合は、そのような機材を購入して、なるべく明るい映像を撮影するように心がけましょう。
Aputure Mark2(¥100,000)
この撮影にはAputureというプロ用のライトを使っています。光量が強いので、キーライト1つだけでも十分に綺麗な絵を撮ることができます。
コツ#4:カメラに関する専門用語を理解する
ライブ形式で撮影する場合は、スライド形式よりもはるかに大変で機材もたくさん必要です。しかもライブ形式は、自分の顔や洋服も映りますので、その辺を考えて撮影する必要があります。
そのため、スライド形式の撮影よりも意識しなくてはいけない部分がたくさんあります。
ライブ形式で撮影する際に重要なことをピックアップしてまとめていきますので、参考にしてください。
一眼レフカメラを使う場合
一眼レフカメラは、とてもクオリティの高い映像撮影ができるので、最近では一眼レフカメラで動画撮影をする人が増えてきています。
その代わり扱いに注意が必要な部分も多いので、事前に一眼レフカメラで気をつけておくべきポイントを押さえておきましょう。
カメラの連続動画再生時間を把握する
一眼レフカメラを使う場合は、まずカメラ自体が動画の連続再生がどのぐらい可能なのか事前に調べておいてください。
最近の一眼レフカメラは動画の長時間の連続撮影に対応したカメラも販売されるようになってきましたが、古い一眼レフカメラだと動画撮影を連続して30分以上できない場合があります。
事前にあなたが撮影する一眼レフカメラで30分以上連続撮影が可能かどうか確かめておいてください。30分以上撮影できないカメラで撮影していると、途中でカメラが強制的に撮影を止めてしまいます。
一つ一つのコースを30分以上撮影することはあまりないかもしれませんが、長く撮影して途中で編集する場合も出てくるかもしれません。
ですので、ちゃんとそのへんのことを把握した上で撮影したほうが安心です。
おすすめなのは、GH5です。動画撮影に向けた一眼レフカメラとして様々な配慮がされているカメラです。
30分以上の連続再生はもちろんですが、SDカードを2枚入れることができるため、動画の容量が大きなデータでも、安心して撮影することができます。
ただ、GH5は25万円前後の予算が必要になるので、そこまで投資できないという方は、GH4でも問題ありません。
GH4はGH5ほどではありませんが、30分以上の連続撮影も可能ですし、動画撮影に向いている一眼レフカメラとして有名です。
予算も15万円ほどに抑えることも可能なので、予算的に厳しいという方はGH4でいいと思います。
一眼レフカメラの撮影基礎知識
一眼レフカメラにはオート機能を使って自動で明るさやピントを合わせてくれる機能があります。ただ、それだと一眼レフカメラを使う意味があまりなく、ハンディカムで撮影しているのとさほど代わりがなくなってしまいます。
一眼レフカメラを使うメリットは、状況に合わせて、マニュアルで明るさやボケ具合を調整して、質の高い映像を撮影できるところにあります。
一眼レフカメラを使う際に知っておくべき最低限の知識を学んでおくことで一眼レフカメラをスムーズに効果的に活用することができます。
・F値(絞り)
F値というレンズの絞りを調整する機能があります。この値を小さくすることで背景をぼかして撮影することができます。F値を下げると絞りが解放されるので画面は明るくなります。F値の数値をあげるとレンズが絞られて光の取り込む量が少なくなるので画面が暗くなります。
F値を小さくすることで背景をぼかして撮影することができますので被写体以外をぼかしたい場合はF値を下げてください。
もし明るすぎて白飛びしている場合は、他の部分と調整して明るさを最適な状態にしていきます。
・シャッタースピード
シャッタースピードは、シャッターを切るスピードを調整できる機能です。¼ ⅛ などのように表示されていて、シャッタースピードを早くすることで光を取り込む量を調整することができます。
シャッタースピードは、あまり動きのある状態で遅くしてしまうと残像が残りすぎてしまいます。逆にあまりにも素早くしすぎても、違和感のある映像になってしまいます。
リアルに撮影する場合は1/50ぐらいがちょうどいいでしょう。1/1600など早いシャッタースピードにしすぎてしまうと、パラパラ漫画のような映像になってしまって違和感がでます。
シャッタースピードを早くして撮影するのは運動会の撮影や、スポーツの撮影など動きの早い被写体を撮影するときにきれいに取るために利用します。
シャッタースピードは遅くすると光を取り込む量が多くなってしまいます。撮影状況に合わせて、他の要素と調整する必要があります。
余談ですが、夜景や星空などの撮影の場合はシャッタースピードを遅くして少ない光を多く取り込んで綺麗な映像にします。
・ISO感度
ISO感度はデジタルカメラが光をとらえる能力のことを言います。ISO感度を上げることで光を捉える量を上げることができます。
ISO感度は暗いところで撮影する場合に向いている機能ですので、もし撮影場所に最適な光の量を取り込めない場合はISO感度を上げて調整します。
ただし、ISO感度はあまりに上げすぎるとザラつきが発生してしまいますので、あまり上げすぎないようにF値やシャッタースピードと合わせてきれいな映像で撮影できるように調整する必要があります。
ハンディカムカメラ撮影の基礎
ハンディカムカメラは安価に購入できて長時間撮影に向いているカメラです。特別な知識がなくてもすぐに撮影できるので初心者にはおすすめです。
ただ、ボケ感を出したり高画質で撮影するのには向いていないので、普通の映像になってしまいます。しかし、簡単に撮影できるという点では一番優れているので、素早く撮影したい人はこちらを選択する方がいいでしょう。
ホワイトバランスはオートに設定する
ハンディカムカメラによって付いているものと付いてないものがありますが、ホワイトバランスを調整できるカメラがあります。
その場合、ホワイトバランスはオートにしておきましょう。下手にいじると、画面全体の色が青みがかったり、赤みがかったりと違和感のある色味になってしまう可能性があります。
知識があってホワイトバランスをしっかりと調整できればいいのですが、知識がない状態でいじると、おかしくなってしまうのでホワイトバランスは初期設定のオートにしておきます。
ハンディカムカメラを利用してコースを撮影する場合は、初期設定の状態で録画するだけである程度クオリティの高い映像を撮影することができますので、カメラが苦手というかたであれば、ハンディカムカメラで撮影すると簡単にスタートできます。
三脚を利用する
ライブ配信をするときは、一眼レフカメラであれハンディカムカメラであれ、しっかりと三脚に設置して撮影しましょう。
三脚を選ぶ際の注意点がいくつかありますので、予算に合わせて選択しましょう。
三脚を選ぶ際は高さに注意する
撮影する際に座って撮影するのか、立って撮影するのかによって、三脚の高さがどこまで高くできるのかを知った上で購入する必要があります。
2000円〜3000円と安く購入できる三脚もありますが、安い三脚は、あまり高さを出すことができません。だいたい、150cmぐらいまでの高さしか出せないものが多いです。
5000円〜6000円ぐらいの三脚になると、170cmほどまで高さを出すことができる三脚が多くなります。
もし、座って撮影するのであれば、150cmほどまでの高さでも十分ですが、立って撮影するのであれば、高さを出せる三脚を用意した方がいいです。
基本的にカメラの位置は目線と同じにすることで一番安定感のあるアングルで撮影することができます。
でも、もし立って撮影するのにカメラが低い位置にあると、コースを見ている受講生を上から見下ろしている構図になってしまいます。
この構図で撮影してしまうと、受講生は講師から見下ろされて圧迫感を感じてしまいます。
なので、もし立って撮影する場合は、自分の身長と同じか、もしくは少し高くなる三脚を購入して撮影した方がいいのです。
このように、自分がどのような状況で撮影するかを考慮して三脚を選んでください。安いからという理由で、高さが出ない三脚を買ってしまうと、コース制作のクオリティを下げてしまうことになります。
三分割法でバランスの良い構図にする
カメラで撮影する場合に被写体をどこに配置するかの基本知識を覚えておくことでレベルの高い撮影をすることができます。
カメラの真ん中に自分の被写体を置いて映像を撮影するのもいいのですが、三分割法と言う構図の知識を覚えておくことでワンランク上の映像を撮影することができます。
画面のライン状の4箇所に被写体を置くことで、一味違った映像を撮影することができます。
左右のどちらかに空間を作り、空いた空間に絵や花などを置いて、バランスを取ると、「ちょっと違うな」という印象を受講生に与えることができます。
しかも、この構図でコースを作っていると、空いている空間に見せたい画像を差し込んだり、テロップを入れてより学習しやすいコースを作成しやすくなります。
質の高い音声で録音する
ライブ配信の撮影で一番気をつけたいのは、音声の録音です。間違ってもカメラの内蔵マイクで録音した音声をメインで使わないようにしてください。
オススメの録音方法は大きく2種類あります。一つはピンマイクを使って口元の音声を高品質に録音する方法。そしてもう一つはカメラにガンマイクを設置して録音する方法です。
それぞれ特徴がありますので、ご自身がやりやすい方を選択してください。
ピンマイクを使う
ピンマイクは、ライブ撮影をする上で自分の衣服につけて口元の音声を拾うことができる最も高音質で録音することができる方法です。
一番オススメしたいのはピンマイクです。ただし、デメリットとしては、映像と音声を後で同期させて、ピンマイクの音声を映像と合わせる作業が出てしまうことです。
AdobeのPremiere Proというプロが利用する高機能な編集ソフトを使えば簡単にピンマイクの音声と映像を同期させることができるのですが、安い編集ソフトを使っている場合、別撮りの映像と音声を綺麗に同期させることはできません。
Premiere ProやFinal Cut Proなど高機能な動画編集ソフトを持っていて使える方であれば、こちらの撮影方法が最もおすすめです。
ガンマイクを使う
ガンマイクは一眼レフカメラやハンディカムカメラに外部から取り付けて利用するマイクです。狙った方向の音声をピンポイントで録音することができますし、映像と音声が同時に保存されるので、後で映像と音声を同期させる必要がありませんので、高機能な編集ソフトがなくても簡単に編集作業を行うことができます。
ただ、ガンマイクは狙った方向の音をクオリティ高く録音するので、余計な雑音を拾ってしまう場合があります。
撮影前に、ガンマイクで雑音を拾いすぎていないかチェックをしてから音声の質を確かめてから撮影しないと、撮影した後に、大きな雑音が入ってしまって使えないということになる可能性があるので、その辺は気をつけてください。
コツ#5:超安上がり(合計24,800円)のツールでオンラインコースを作る
最も安い予算でUdemyコースを作成するために必要なツールをご紹介します。これから初めてUdemyコースを作るという方は参考にしてみてください。
スクリーンキャストツール
安価にUdemyコースを作成するために絶対に必要なのはパソコン画面を録画できるスクリーンキャストツールです。
WindowsとMacで使えるCamtasiaが一番有名です。価格は、29601円かかります。
Macを使っている方であればScreenFlowもおすすめです。価格は129ドルなので、日本円にして約14000円ほどです。
Camtasiaよりも割安なのでMacの方はScreenFlowがいいでしょう。
スクリーンキャストツールは有料ですが、このツールへの投資は絶対に避けて通れません。もっと安いツールや無料のツールもあることはあります。
しかし、編集がやりづらかったり、制限があったりと全く実用的ではありません。Udemy講師になって稼ぎたいのであれば、この2つのツールのどちらかへの投資は必須と言えますので、ここは頑張って投資してください。
マイクを選ぶ
スクリーンキャストツール同様マイクへの投資も絶対に欠かすことはできません。マイクはピンからキリまであるので安いマイクを買おうと思えば2,000円以内で買うこともできます。
しかし、そのような安いマイクを使ってしまうと、必ずと言っていいほどホワイトノイズが入ってしまって、高品質な音声で録音することができません。
マイクでおすすめなのはBlue Snowballというマイクです。
このマイクは1万円以内で購入することもできますし、それでいて非常に高クオリティな音声で録音することができます。
軽くて持ち運びも便利ですし、ホワイトノイズも入りづらいので、一番おすすめなマイクです。
僕は、ずっとこのマイクを使っていますが、とても高品質で音声を録音することができています。
余計な設定も必要ありませんから、初心者の人でも使いやすいです。
最低限スクリーンキャストツールと高品質なマイクがあれば最も安い予算でコースの作成をスタートさせることができます。
コツ#6:説得力のあるスライドのデザインを使う
スライドのデザインはコースを作る上でとても重要な要素です。デザインというのは、一瞬で価値をわかりやすく伝えることができるのでパッとみて、「おしゃれ」と思ってもらえるようなデザインでスライドをつくましょう。
ただ、デザインはゼロから全てを作っていると時間もかかりますし、デザインセンスがない人が作ってしまうと、ダサいスライドを作ってしまいかねません。
そこでおすすめなのはスライドのテンプレートをダウンロードして、それを編集してかっこいいデザインのスライドを作る方法です。
試しに「スライド テンプレート」と検索してみて下さい。無料でかっこいいデザインのテンプレートをダウンロードして使うことができます。
Googleスライドを使ってテンプレートをもとに、あなたのコース用にスライドを編集することで素早くおしゃれなスライドを作ることができます。
ただ、もっとおしゃれでかっこいいデザインのスライドを作りたい場合は、Envatoelementという有料サイトを利用した方がいいです。
月16.5ドル支払えば、クオリティの高いデザインのスライドをダウンロードし放題です。しかも、写真や音声、動画素材などもダウンロードし放題ですので、Udemy講師として質の高いコースを作っていきたいのであれば契約しておくといいでしょう。
月に2,000円ほどの投資で、あらゆるデジタルコンテンツのテンプレートをダウンロードできますから、大きな時間の節約になります。
コツ#7:環境をコントロールして素晴らしい音声で録音する
スライド形式で撮影する場合も、ライブ形式で撮影する場合も、環境音には特段の配慮が必要です。
どんなに良いマイクを使っていても、周りで雑音が出ているとノイズとして音を拾ってしまいます。
ほとんどの方が自宅の室内で撮影すると思います。そのときに、普段気にならない環境音がマイクを通して雑音として入ってしまう場合がありますので注意してください。
質の高いマイクは、高いクオリティで音声を拾いますので、環境音を意図せず拾ってしまう場合もあります。そのため、部屋の環境音で雑音となる機器を止める必要があります。
エアコンを消す
エアコンの音は一番雑音になりやすいので注意してください。ただ、冬の寒い日や夏の暑い日はエアコンを止めると寒すぎたりあつすぎたりするので、体調管理に注意が必要になります。
温度差が激しいときは、エアコンを止めてる間に録音する時間をコントロールして風邪を引いたり、脱水状態になったりしないように、適度に休憩をはさみながら撮影をしてください。
冷蔵庫の音は要注意
録音する場所と冷蔵庫が近い場合、冷蔵庫のノイズもマイクで拾ってしまう可能性が高くなります。
その場合は、撮影中に冷蔵庫を止めて撮影する必要があります。
ただ、冷蔵庫はあまり長時間止めていると、中に入っているものがくさったり、氷が溶けたりして、問題が起きる場合もあるので、そのへんは注意が必要です。
特に夏の暑い日は冷蔵庫を止めているとあっという間に中身が悪くなったり、溶けたりしますので、さらに注意が必要です。
なるべくなら、冷蔵庫から離れた場所で撮影を行うようにして雑音が入りづらいように気をつける必要があります。
パソコンの音
パソコンによっては、内蔵されているファンの音がうるさいパソコンもあります。ファンがうるさいパソコンの近くにマイクを置いておくと、その雑音が入りやすくなってしまいます。
マイクはなるべく口元に近づけることで雑音が入りづらくなりますので、ファンの音がうるさいパソコンを使っている場合は、なるべく口元にマイクを持ってきて、録音するように気をつけてください。
ただ、マイクをあまりに近づけすぎて大声を出してしまうと音割れがおきてしまう可能性があります。口元にマイクを近づける場合は事前に音割れしていないかテストしてから撮影をスタートさせるようにしましょう。
外の車の音やバイクの音
閑静な住宅街に住んでいる方であればさほど気にする必要はありませんが、自宅が大通りに面している場合、外の車の音やバイクの音がうるさい場合があります。
その場合、簡単で効果的な対策がありますので、実践してみてください。
まずは、カーテンを閉めます。音は窓ガラスから入ってきますので、カーテンを占めることで多少外の音が軽減されます。
それと、なるべく窓ガラスから離れて撮影するようにしてください。そうすることで、ノイズが入りづらくなります。
ただ、これらは、ちょっとしたノイズ軽減にはなりますが、本質的に音を遮断できるわけではありません。
もしあまりに外の音がうるさい場合の選択肢の一つとして、バスタオルや毛布などをかぶりながら、マイクに向かって話すことで、外の音をかなり遮断することができます。
ただし、これは、撮影にかなり負担がかかりますので、あまりにひどい場合だけにしてください。
どうしようもない場合は、車通りの少ない時間にコースを作成するという選択肢もあります。ご自身の環境に合わせて最適な時間に撮影するように工夫してみてください。
コツ#8:素晴らしい背景を選ぶ
ライブ形式で撮影する場合、可能であれば背景も意識してみてください。ただ、これは、自宅の環境にかなり左右されますので、できればで大丈夫です。
例えば書斎などがある方であれば、本を背景に撮影していると、「これだけ本を読んでいる人なんだな」ということを受講生に、暗に伝えることができます。
背景というのは、その人のライフスタイルや価値観を伝える方法としてとても強力な効果を発揮します。
例えばですが、自分がお金持ちだということをアピールしたい場合、言葉を使って「僕はお金持ちです」というよりも、何も語らずにタワーマンションの高層ビルで撮影した背景を用意するほうが圧倒的に効果的です。
人は、言葉で「お金持ちです」と言われた場合それを自分の脳で拒絶することができます。「いやいや、嘘でしょ」という感じで脳が否定できるんです。
でも、背景でお金持ちしか持てないようなものが何気なく置かれていると、潜在的にその情報をキャッチして「この人お金持ちなんだな」と自分で自分を納得させる効果があります。
これは、マーケティング手法としてもよく使われる手法です。
あなたがどのような人でどのような分野の権威なのかを一発で示したいのであれば、背景にあなたの関連する分野の情報を入れておくと効果が高くなります。
例えばですが、ダイエットの専門家なのであれば、ダイエット関連の書籍が大量にある本棚を背景に撮影したり、カメラの専門コースを作っているのであれば、背景に自分の持っているカメラを並べた棚を作って、その前で撮影したりするんです。
こうすることで、専門家としての権威性を言葉を使わずに受講生に伝えることができます。これらの非言語メッセージはブロックできないので、とても強力な威力を発揮します。
ぜひ、やってみてください。
コツ#9:照明に気を配る
ライブ形式で配信する場合は、照明にも気を配る必要があります。一眼レフカメラのレクチャーのところで、F値、シャッタースピード、ISO感度について話しましたが、これらの調整も照明によってかなり変わってきます。
照明の基礎知識を知っているだけでかなりクオリティに差が出ますので、基本的なことだけおぼえて実践してみてください。
しっかりした照明で撮影する場合、メインとなるキーライトとおさえとなるフィルライトを使うことで非常にクオリティの高い映像を作ることができます。
照明を使って明るくする目的は、ただ被写体を見やすくするだけではありません。照明の効果は、映像に立体感を持たせるためです。
カメラというのは3Dのリアル世界を2Dで撮影しています。なので、どうしても平面的な映像になりがちなのです。
そこで、照明を使って奥行きや影を出すことで2Dの世界を3Dの世界に見えるように調整する必要があります。
人はカメラで撮影した2Dの世界をそのままの2Dで見ていると映像として違和感を感じてしまいます。ちょっとおかしな話ですが、2Dのものを2Dとしてみると変だなと思ってしまうんです。
だから、2Dの世界をより3D世界に近づけるように立体感を出して映像として違和感がないようにする必要があります。
キーライト
キーライトは撮影する場所に一番影響している光源のことです。日中であれば、窓から差し込む太陽の光がキーライトになります。
夜であれば、室内の照明がキーライトになります。
まず把握するべきなのは、キーライトがどちらの方向から差し込まれているかを意識してください。
キーライトだけで、十分な光の量になっているのであれば、カメラの露出設定だけで綺麗な映像を撮影することができます。
でも、もしキーライトの光源の量が少なくカメラで撮影していても薄暗くて顔がはっきり見えないようであれば、照明器具を使ってキーライトの光量を増やす必要があります。
その場合、キーライトと同じ方向から照明機器を使って光を当ててください。キーライトを無視して、被写体に光を当ててしまうとおかしな影ができてしまう場合があります。
そうなると、映像が不自然になってしまい顔にも変な影ができてしまう可能性があります。照明一つで、カメラの撮影クオリティはかなり変わりますので、撮影前に、事前にカメラで光の状態をチェックするようにしましょう。
フィルライト
フィルライトは、撮影現場では「おさえ」と言われていて、キーライトの補助的な役割をします。
人の目は、とても優秀なので光が当たっていない部分でも周りのちょっとした光の反射を感じて暗い部分を認識することができます。
なので、部屋が多少薄暗くても、影になっている部分が暗くて見えないということはまずありません。
でも、カメラはそうはいきません。もし露出に対して一定の光量に達していない陰の部分は、真っ黒に潰れてしまいます。
そのような、カメラで起こる不自然な状態を人の目で見ている状態に近づけるのがおさえの役割です。
おさえは光源ではありません。なので、そこに光がなくても当てていい光で、キーライトの補助的な役割を担います。
おさえの最適な位置は、カメラと講師を結んだ線上のカメラの後ろ側でレンズよりも高い位置です。
ただし、おさえの光量は、キーライトよりも4分の1ほどおさえた光量にします。なるべくディフューザーという光を拡散させるものを使って、カメラの斜め上から講師に光を当てます。
そうすることで、顔をくっきりと映し出すことができます。
コツ#10:あなたのコースをもっと魅力的にするために最適な編集をする
編集は料理に例えると調理に当たる大事な部分です。最適な編集をすることで撮影した動画素材をより際立たせることができます。
編集で特に意識したいのは、最適な音量にすること、そして不要な部分を積極的にカットしてより受講生がコースを受講しやすいレクチャーにすることです。
スライド形式やライブ形式によっても編集のポイントがありますのでそれぞれについて解説していきます。
スライド形式の編集のポイント
スライド形式で撮影した場合、次の4つのポイントをおさえて編集することで質の高いレクチャーを作ることができます。
- 最適な音量
- 不要部分のカット
- 画面のズームアップ
- テロップ挿入
それぞれ、解説します。
最適な音量
スライド形式で撮影する場合、マイクが近づきすぎると音割れする可能性がありますし、マイクが遠すぎると声が小さくて聞き取りづらくなる場合があります。
実際に撮影して、「声が小さかったな」とか「声が大きすぎたな」などと後から気づく場合があります。
その場合は、編集の段階で最適な音量に調整してください。最適な音量は-6dbから-12dbの間で推移している状態です。
ただし、このような波形はPremiere Proなどのような高品質なツールを使えばタイムリーに確認できますが、CamtasiaやScreenFlowだと確認することができません。
なので、これらのツールで編集している場合は、イヤホンで確認しながら音量を確認することをおすすめします。
多くの受講生がiPhoneなどのスマートフォンでイヤホンから受講しています。イヤホンで綺麗な音量で聞き取れていれば、パソコンで聞いてもしっかりと聞き取れる音量です。
何度も編集を重ねていれば、どの程度の音量が最適なのかだんだんとわかってきますが、最初は最適な音量がどの程度かなかなかわからないものです。
手間を惜しまずにイヤホンを使って音を聴きながら最適な音量に調整して編集をしてください。
不要部分のカット
コースを作っているとどうしても噛んでしまったり、変な間をあけてしまう場合があります。
自分では意図してなくても、雑音が入る場合もあります。そのような場合は、積極的にその部分をカットして受講生が聴きやすいように編集してください。
僕もついついやってしまうのですが、「あ〜」とか「え〜」とか話す前入れてしまう場合があります。
もし、そのような余計な言葉を入れた場合、可能であれば、その部分を積極的にカットしましょう。
撮影時にも後から編集できるように撮影することが重要です。もし、噛んでしまってその部分をカットしたのであれば、少し間をあけてから改めて噛んでしまった部分を撮影するようにしましょう。
そうすることで、カット編集がやりやすくなります。
それに、話し手は気づきづらいのですが、「間」もなるべくなら入らないように積極的にカットしてください。
話し手はそれほど間をあけている感覚がなくても、受講生はちょっとした間でもとても長く感じてしまいます。
テンポよくコースを受講してもらうためにも、意図しない間はまめに削除してください。
たまにあまりに丁寧すぎて話すのが遅すぎてちょっとした内容が長時間になっているコースを見かけます。きっと、ゆっくり丁寧に聞きたい人に合わせて作っているのでしょうが、そのようなことは気にしなくて大丈夫です。
Udemyには再生速度を変えることができます。0.75倍速、0.5倍速とスピードを遅くすることができます。
なので、丁寧すぎて遅すぎるトークではなく、テンポよく軽快に話すことを心がけてください。そうする方が、受講生は集中力を高めてコースを受講してくれます。
実際、早口の人の話を聞いている方が、集中力が高まり記憶に定着しやすいという科学的データもあります。
なので、遅くより早くを意識してコースを作成しましょう。
画面のズームアップ
パソコン画面の操作方法を解説する場合は、解説している箇所をズームアップして見やすくしてあげる配慮をすることで、受講生の評価は高くなります。
スマホで見ている場合、ただでさえ、画面が小さいので、説明箇所がズームされていないと、どこを説明されているかわからない場合があります。
マウスの箇所をズームアップして解説してあげることで、見ている側はストレスなくコースを受講することができます。
編集の手間は増えてしまいますが、このようは配慮があるかないかで受講生の評価に大きな違いが出てしまいます。
手間を惜しまずやってみてください。
テロップ挿入
スライド形式でわかりずらい箇所や補足したい部分があったら、積極的にテロップを挿入してわかりやすくしてあげてください。
文字が挿入されることで、受講生の集中力を維持する効果もあります。
テロップの文字は大きめにしてわかりやすい色を使いましょう。白地に黒枠などはとても読みやすいですし、背景と重なりずらいので、配色で悩むようであればこちらをおすすめします。
ライブ形式の編集のポイント
ライブ形式の編集で注意したいポイントは次の5つです。
- 最適な音量
- 不要部分のカット
- カラーバランス
- テロップ挿入
- Bロール
それぞれ解説していきます。
最適な音量
ライブ形式の音量で気をつけるのは音量が低すぎないか気をつけてください。ピンマイクを胸元付近まで離してしまうと音量が小さめになる可能性があります。
マイクによっても違いますが、少しピンマイクを口元に近づけて撮影するようにすれば、音が小さくて聞こえづらいということはありません。
編集で音量を大きくすることはできますが、あまりに低すぎると、編集ソフトでも大きくするのに限界がありますので、少し音を大きめに録音して編集で少し下げるぐらいのほうがちょうどいいです。
それと、ライブ形式の場合はどうしても雑音が入りやすくなります。ピンマイクは単一指向性という一方向の音声を録音できるマイクを利用することでノイズは入りづらくなりますが、それでも多少は入ってしまう可能性があります。
そういうときは、ノイズリダクションという機能を使ってノイズを軽減する必要があります。
ただ、ノイズリダクションはあまり使いすぎると、自分の声もロボットのような声になってしまうので、なるべくなら使わないように録音の段階でノイズが入らないように最善をつくすことが大事になります。
音声はコース制作の成否を決めるほど重要な部分なので、より意識して撮影するようにしてみてください。
不要部分のカット
ライブ形式での撮影はなるべくボディーランゲージをつけて動きを出して撮影するようにしましょう。そうすることで、見ている人の集中力を保ちつづけることができます。
あまりにも動きがないと集中力が途切れて、途中で見るのをやめてしまう可能性があります。なので、なるべく大きなアクションで手を動かして画面に動きをつけてみてください。
そして、ライブ形式でのカットはスクリーンキャプチャ形式の撮影よりも少なめにするように意識するとクオリティの高い映像になります。
ライブ形式の撮影であまりにカットが多いと、カクカクして画面が切り替わるのでクオリティとしてあまり良いとはいえません。
このような編集をジャンプカットといいます。ジャンプカットは極力減らすように撮影の段階から意識するといいでしょう。
とはいえ、どうしても間が空いたり、噛んだりしてカットをする必要がある場合も多いはずです。
特に慣れていないうちは、間違ったりすることも増えるでしょう。なので、意識としてはなるべくジャンプカットが起きないようにしつつ、間違ったり失敗した場合は積極的にカットして編集してください。
カラーバランス
ライブ形式の配信の場合、カラーバランスにおかしなところがないかチェックしてください。撮影環境や、カメラの設定で画面の色が暗かったり明るすぎたりした場合、調整する必要があります。
Premiere Proにはルメトリカラーという機能があるので、この機能を使って、ちょうどいい明るさや色に調整することができます。
もし、色の調整がいまいちよくわからないけど、ちょっと暗いから明るくしたいなどという場合は、自動調整の機能があるので、そちらをワンクリックすれば、簡単に調整することができます。
テロップ挿入
ライブ形式の場合でも重要な箇所にテロップを入れることで受講生に重要な部分を強調して教えることができます。
テロップが入ると記憶に定着しやすいので、積極的に活用してみてください。
テロップを入れる際は、トランジションという機能を使って動きをつけることでプロっぽい演出にすることができます。
ひと手間かけることで、受講生に「他と違うな」と思ってもらいやすくなります。
Bロール
ライブ形式の最中にスクリーンキャスト形式の動画で解説した映像を差し込むことで、よりわかりやすい解説の動画を作ることができます。
ライブ形式だとどうしても文字や言葉だけの表現になりがちですが、Bロールを使って、話している内容と関連性の高い映像や画像を流すことで、受講生にイメージしてもらいやすくしたり、わかりづらいことをわかりやすく伝えることができます。
Bロールの一手間があるだけで、全く違ったレベルのコースを作ることができます。なぜなら、やっている人がほとんどいないからです。
だから、やるだけで他と大きく差別化ができるというわけです。
コツ#11:高画質な動画をエクスポートする設定を知る
レコーディングの最適な設定は、カメラの解像度とフレームレートの設定を正しく行うことと、エクスポートのときに最適な状態で書き出すことです。
ベストレコーディング
撮影時の最適な録画方法は1920×1080のフルHD形式で撮影することです。Udemyでもこのサイズでの撮影が推奨されています。
そして、フレームレートは29.97fpsがおすすめです。フレームレートというのは1秒間に何枚の画像を表示させるかという設定です。この場合だと1秒間に約30枚の画像を表示させるという設定になります。
フレームレートが高ければ高いほどよりなめらかな映像で撮影することができます。ただ、高いフレームレートはスポーツなど大きな動きのある映像をなめらかに撮影するときに利用されることが多いので、普通の撮影では、29.97fpsで十分です。
一般のカメラでもデフォルトの設定は、解像度が1920×1080でフレームレートは29.97fpsになっている場合がほとんどですので、この設定で撮影することをおすすめします。
拡張子は.mp4での撮影が一般的ですので、特に設定しなければ.mp4でデータが保存されています。
最適なエクスポートの設定
書き出す場合も、1920×1080の29.97fpsで書き出すようにしてください。CamtasiaやScreenFlowで書き出す場合は、.mp4の拡張子で書き出せばOKです。
Premiere Proで書き出す場合は、コーデックをH.264にして拡張子をmp4にして書き出ししてください。
コーデックというのは、どういうプログラムを使って圧縮・変換や復元をするかということです。
動画は音声と映像の2種類があってとても大容量になりますので、圧縮する必要があります。その種類がコーデックです。
圧縮・復元をすることをエンコードといいます。圧縮したままだと再生できないのでデータを復元することをデコードといいます。
そしてよく目にするmp4という拡張子があります。これは、コンテナと言って、イメージでいうとダンボールのようなものです。そこに、動画コーデックであるH.264や音声コーデックのMP3などが入っているイメージです。
ですので、mp4というコンテナでも入っている中身が違って再生できないという場合があります。そのため、映像制作をするのであれば、コーデックの基礎知識は最低限覚えておく必要があります。
動画コーデックでH.264にする理由は、圧縮率が非常に高く、画質も良いからです。 しかも、パソコン / モバイル機器 / HD 機器など、様々なデバイス上で扱うことができるという特徴があります。
最新のビデオ圧縮標準規格として、今後数年間で広く普及すると予測されています。ですので、H.264で書き出ししておけば、どんな状況にも対応できるということです。
このポイントさえおさえておけば、データの書き出しでミスすることはありません。